JP2006143998A - 洗剤添加用粒子群の製造方法及び撹拌造粒機 - Google Patents
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Abstract
【効果】本発明によれば、撹拌造粒機を用いて添加用粒子群を製造する方法であって、造粒機ドラム内における粒子の付着量が低減し、粒子の壊れが抑制された洗剤添加用粒子群の製造方法及び撹拌造粒機を提供することができる。
【選択図】図1
Description
[1].液体原料を添加する投入口を有するドラムと、このドラム内部に回転可能に配設された撹拌羽根とを備えた撹拌造粒機の前記ドラム内に核粒子を入れ、撹拌羽根を回転させて核粒子を撹拌羽根の回転方向に流動化させ、この流動化された核粒子に液体原料を添加し、液体原料で核粒子を表面処理する洗剤添加用粒子群の製造方法であって、核粒子と液体原料の質量比(核粒子/液体原料)が99.5/0.5〜70/30であり、核粒子の流動化におけるFr数が1〜80であり、かつ液体原料の添加流量vが0.4〜10kg/min・個であることを特徴とする洗剤添加用粒子群の製造方法。
[2].撹拌造粒機がさらにチョッパーを備え、このチョッパーの先端速度が1〜10m/sであることを特徴とする[1]記載の製造方法。
[3].核粒子の流動方向と液体原料の添加方向とが並流となるように、液体原料を添加することを特徴とする[1]又は[2]記載の製造方法。
[4].液体原料を添加する投入口を有するドラムと、このドラム内部に回転可能に配設された撹拌羽根と、ドラムに設けられたジャケットとを備えた撹拌造粒機の前記ドラム内に核粒子を入れ、撹拌羽根を回転させて核粒子を撹拌羽根の回転方向に流動化させ、この流動化された核粒子に2種以上液体原料を順次添加し、液体原料で核粒子を表面処理する洗剤添加用粒子群の製造方法であって、それぞれの液体原料を添加する際のジャケット温度を変化させることを特徴とする洗剤添加用粒子群の製造方法。
[5].液体原料を添加する投入口を有するドラムと、このドラム内部に回転可能に配設されている核粒子をこの回転方向に流動化させる撹拌羽根とを備えた撹拌造粒機であって、核粒子の流動方向と液体原料の添加方向とが並流となる位置に、液体原料の投入口が設けられていることを特徴とする撹拌造粒機。
本発明に用いられる撹拌造粒機は、液体原料を添加する投入口を有するドラムと、このドラム内部に回転可能に配設された撹拌羽根とを備えた撹拌造粒機である。本発明における撹拌造粒機について、図1,2を用いて説明するが、本発明の造粒機はこれに限定されるものではない。
これに伴って核粒子が撹拌羽根9に掻き上げられ、核粒子がドラム1内上部を通過して、撹拌羽根9の回転方向ないし上記円筒ドラム1の接線方向に、回転しながら流動化する。このように核粒子を流動化させつつ、投入口2又は3から液体原料を添加する。これにより、液体原料で核粒子が表面処理される。
(1)核粒子
本発明に用いられる核粒子としては、洗剤と粉体混合するのに適した粒子であれば特に限定されるものではない。例えば、水溶性アルカリ無機塩粒子、無機ビルダー粒子、漂白剤粒子、漂白活性化剤粒子、酵素粒子、香料粒子等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。これらの中でも、洗剤とブレンドしてもアルカリティーの低下が生じないということから特に水溶性アルカリ無機塩粒子が好ましい。
本発明に用いられる液体原料としては、洗剤と混合するのに適したものであれば特に限定されるものではないが、例えば、(2−1)水性液体、(2−2)疎水性物質等が挙げられる。また、これらの液体原料は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
本発明における水性液体とは、水溶性物質が水に完全に溶解している水溶液、水不溶性物質が水中に分散している水分散液が共に含まれる。水溶性物質及び水不溶性物質は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。本発明に用いられる水性液体としては、例えば水溶性高分子化合物の水溶液、水溶性無機塩の水溶液、水分散液が好適に用いられる。
水性液体として用いられる水溶性高分子化合物とは、20℃における水への溶解度が0.1g/100g以上の高分子化合物であり、分子量500以上が好ましい。水への溶解度は好ましくは0.2g/100g以上、より好ましくは0.3g/100g以上である。このような水溶性高分子化合物としては天然高分子化合物、半合成高分子化合物及び合成高分子化合物のいずれも好適に用いることができ、水溶性高分子化合物は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
本発明において水性液体として、上述した2つの物質の水溶液に加え、水不溶性物質が水中に分散しているもの(水分散液)も用いることができる。本発明に用いられる水不溶性物質は、20℃における水への溶解度が1g/100g未満の物質であり、このような不溶性物質であればいずれの水不溶性物質でも好適に用いることができる。好ましいものとしては一般的に洗浄ビルダーとして用いられているものが好適に挙げられる。例えば、ゼオライト、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムが好適に用いられる。これらは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
本発明において用いられるアニオン界面活性剤の酸前駆体としては、衣料用洗剤組成物に用いられる任意のアニオン界面活性剤の酸前駆体を好適に用いることができる。例えば、飽和又は不飽和脂肪酸(平均炭素鎖長10〜22)、直鎖又は分岐アルキル(平均炭素鎖長8〜18)ベンゼンスルホン酸、長鎖アルキル(平均炭素鎖長10〜20)スルホン酸、長鎖オレフィン(平均炭素鎖長10〜20)スルホン酸、長鎖モノアルキル(平均炭素鎖長10〜20)硫酸エステル、ポリオキシエチレン(平均重合度1〜10)長鎖アルキル(平均炭素鎖長10〜20)エーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(平均重合度3〜30)アルキル(平均炭素鎖長6〜12)フェニルエーテル硫酸エステル、α−スルホ脂肪酸(平均炭素鎖長8〜22)、長鎖モノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸、ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸等が挙げられる。
本発明の疎水性物質に用いられる高級アルコールとしては、炭素数6以上のアルコールであればいずれのものでも好適に用いることができる。例えば、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。
本発明の洗添剤加用粒子群は、この流動化された核粒子に液体原料を添加し、液体原料で核粒子を表面処理してなる。本発明の表面とは、核粒子の一次粒子表面又は造粒して1次粒子が2〜30個程度固まってひとつになっている凝集体の核粒子群(2次粒子又は凝集粒子を含む)の全表面のどちらも含むものである。なお、凝集体の核粒子群となっている場合、表面の微小凹部の深さは0.01〜50μmである。本発明の洗添剤加用粒子は、粒子の最外層に液体原料由来の物質が偏在し、核粒子表面上の一部又は全面に液体原料を含む表面処理部が形成される構造となる。また、核粒子に2種の液体原料を順次添加し、液体原料で核粒子を表面処理する場合、無機化合物粒子の好ましい構造は、核粒子と、この粒子表面上の一部又は全面に形成された第1表面処理部と、第1表面処理部表面上の一部又は全面に形成された第2表面処理部とを有する構造である。
本発明の洗剤添加用粒子群とは、上述の洗剤添加用粒子複数個の集まりを意味する。
本発明の製造方法は、ます、撹拌造粒機のドラム内に核粒子を入れ、撹拌羽根を回転させて核粒子を撹拌羽根の回転方向に流動化させる。そして、この流動化された核粒子に液体原料を添加し、液体原料で核粒子を表面処理するものである。なお、表面処理には、造粒、被覆(コーティング)操作が含まれる。
Fr=V2/(R×g) (1)
V:撹拌羽根の先端の周速[m/s]
R:撹拌羽根の回転半径[m]
g:重力加速度[m/s2]
v=m/(t×n) (2)
m:液体原料の添加量[kg]
t:添加時間[min]
n:添加口の数[個]
(1)核粒子の充填率
核粒子のドラムへの充填率(仕込み量)としては、ドラムの全内容積の70容積%以下が好ましく、15〜40容積%がより好ましい。充填率(仕込み量)が、70容積%を超えるとドラム内での混合効率が低下し、好適にコーティング操作を行うことができない場合がある。
(2)チョッパー回転数
使用される撹拌造粒機には、造粒物の圧密化促進及び粗粉解砕促進のために高速で回転するチョッパーが装備されていることが好ましい。本発明におけるチョッパーとは、上記記載の撹拌羽根とは異なり、撹拌羽根よりも回転半径が小さく且つ、撹拌羽根よりも単位時間当たりの回転数が高く運転可能な翼を意味する。チョッパーの先端速度は1〜10m/sであることが好ましく、2〜8m/sがより好ましい。チョッパーの先端速度が1m/s未満だと表面処理粒子の流動状態が不十分なことがあるため粒子がドラム内壁付近に滞留して付着する場合がある。また、10m/sより大きいと粒子の壊れを引き起こす場合がある。
液体原料は、撹拌・流動状態の粒子に対して滴下又は噴霧して添加することが好ましい。
添加方法としては、撹拌羽根によって巻き上げられた核粒子の流動方向と液体原料の添加方向とが、向流となるように添加する方法と、巻き上げられた核粒子がやがて重力により落下する流動方向と液体原料の添加方向とが、並流となるように添加することが考えられる。表面処理を目的とする場合、液体原料を核粒子表面上で引き伸ばし、局所的に液体原料が偏在しないようにするためには、核粒子の流動方向と液体原料の添加方向とが並流となるように、液体原料を添加することが好ましい。例えば、図2に示すように、撹拌羽根9を図中の矢印方向に回転させて核粒子を掻き上げると、核粒子がドラム1内上部を通過して、撹拌羽根9の回転方向ないし上記円筒ドラム1の接線方向に流動化する。ここで、液体原料投入口2から、液体原料が核粒子の流動方向(撹拌羽根9の回転方向ないし上記円筒ドラム1の接線方向に投入されるようになっている。核粒子の流動方向と液体原料の添加方向とを向流に添加すると、巻き上げられた粒子によって液体原料が飛散させられ、ドラム内壁にそのまま液体が付着する場合がある。
本発明において用いる撹拌造粒機はジャケットを備えたものが好ましい。本発明におけるジャケット温度とは、液体原料で核粒子を表面処理する際に連続的にジャケットに熱媒体を通す場合は、ジャケットに通す熱媒体のジャケット入口温度とジャケット出口温度の平均温度を意味する。また、液体原料で核粒子を表面処理する際に連続的にジャケットに熱媒体を通さず、熱媒体を充填しておく場合は、液体原料での核粒子を表面処理開始する前の熱媒体の温度と終了時の熱媒体の温度との平均温度を意味する。ジャケットに通す熱媒体の温度としては、表面処理に用いる液体原料によっても異なるが、通常、−10〜120℃が好ましい。また、核粒子に2種以上の液体原料を順次添加し、液体原料で核粒子を表面処理して洗剤添加用粒子群を製造する場合は、撹拌造粒機内部の付着を低減する観点から、それぞれの液体原料を添加する際のジャケット温度を変化させること、2種以上の液体原料を添加する際のジャケット温度が互いに異なることが好ましい。これは、各液体原料添加時のジャケットの温度を変化させることにより、付着物の粘度変化や体積変化が生じるため、造粒機の撹拌力によって剥ぎ取られる現象が生じるためと考えられる。それぞれの液体原料添加時におけるジャケット温度間の変化温度幅(温度差)は、通常、5〜100℃であり、好ましくは10〜80℃である。各液体原料添加時に変化させる温度幅が、5℃未満では付着の剥ぎ取り効果が不十分となる場合があり、100℃を超えると、装置強度上、問題を生じる場合がある。
核粒子に2種以上の液体原料を順次添加し、液体原料で核粒子を表面処理して洗剤添加用粒子群を製造する場合、特に、2番目に界面活性剤酸前駆体を添加する際には、1番目の液体原料で処理した後の粒子(第1表面処理粒子)の温度に注意するとよい。具体的には、界面活性剤酸前駆体の融点以上としておくことが好ましい。また、界面活性剤酸前駆体を添加するとき、1番目の液体原料で処理した後の粒子(第1表面処理粒子)温度が、界面活性剤酸前駆体の融点未満である場合は、界面活性剤酸前駆体による表面処理終了後の表面処理粒子(第2表面処理粒子)の温度が、界面活性剤酸前駆体の融点以上となるようにすることが好ましい。これらの温度が融点未満であると、界面活性剤酸前駆体による表面処理や中和反応が不充分となることがある。
本発明における洗剤添加用粒子群とは、洗剤粒子と粉体混合するのに適した粒子の集合体をいう。上記方法で得られた洗剤添加用粒子群の物性値は、特に制限されるものではないが、嵩密度は通常、0.3g/cm3以上、好ましくは0.5〜1.4g/cm3、より好ましくは0.6〜1.2g/cm3である。嵩密度が小さ過ぎても大きすぎても他の粒子と混合して使用する際に分級しやすくなる場合がある。また、平均粒子径は、好ましくは200〜2,000μm、より好ましくは300〜1,500μmである。平均粒子径が200μm未満だと、比表面積が大き過ぎ、水和抑制効果が得られにくくなる場合があり、一方、2,000μmを超えると洗剤添加用粒子群そのものの溶解性が劣化する場合がある。さらに、安息角として70°以下、特に50°以下が好適である。安息角が70°を超えると粒子の取扱性が悪化する場合がある。なお、嵩密度、平均粒子径及び安息角の測定は、後述の実施例記載の測定法による。
上記製造方法によって得られた洗剤添加用粒子群はそのまま、洗剤組成物として用いることもできるが、通常、洗剤粒子群と混合して用いられる。洗剤粒子群は、通常、界面活性剤及び洗浄ビルダーを含有する洗剤粒子、漂白剤粒子、漂白活性化剤粒子、酵素粒子等から構成される。
表1〜7に示す組成の洗剤添加用粒子群を、表中に示す下記方法で調製した。得られた洗剤添加用粒子群について、下記方法に基づいて洗剤添加用粒子群温度、平均粒子径、嵩密度及び安息角を測定し、付着量及び粒子の壊れを評価した。結果を表1〜7に併記する。
疎水性物質(アニオン界面活性剤酸前駆体、高級アルコール、ワックス類)の添加による表面処理操作が終了した時点で洗剤添加用粒子群の温度を測定した。
(2)平均粒子径の測定
目開き1,680μm、1,410μm、1,190μm、1,000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μmの9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行なった。分級操作は、受け皿に目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の1,680μmの篩の上から、冷却・乾燥工程後の洗浄用粒子を目開き2,000μmの篩を用いて分級し、目開き2,000μmの篩を通過した洗浄用粒子を100g/回を入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した洗浄用粒子を篩目ごとに回収する操作を行った。
嵩密度はJIS K3362に準じて測定した。
筒井理化学器械(株)製、ターンテーブル形安息角測定器を用いて安息角を測定した。
洗剤添加用粒子群を付着物のない撹拌造粒機を用いて調製し、洗剤添加用粒子群を排出した後、ドラム内壁に付着した付着物を取り除きその質量を測定した。その質量の仕込み原料質量に対する比を求め、百分率で表したものを付着量とした。
目開き1,000μm、500μm、250μm、149μm、75μmの5段の篩と受け皿を用いて、100g/回のベースサンプルを入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、受け皿上に残留したサンプル量(75μmpass)を測定して、75μmpass質量%を算出し、粒子の壊れ評価とした。
[第1工程]
表1〜7に示す組成のうち、水溶性アルカリ無機塩粒子を鋤刃状ショベルを装備し、ショベル−壁面間クリアランスが5mmのプロシェアミキサー[大平洋機工(株)製、WB−75型]に投入し(充填率30容積%)、ジャケット温度を表中の温度に調整してから、表中のFr数になる撹拌軸回転数で撹拌を開始した(チョッパーは停止、もしくは表中の先端速度で運転)。撹拌開始10秒後に、水溶性高分子化合物の水溶液、水溶性アルカリ無機塩の水溶液又は水分散液を、噴霧角度115°の1流体フラットノズルで核粒子の流動方向に対して並流もしくは向流方向に、表中の添加流量で添加し、コーティング操作を行った(コーティング操作中ジャケットは連続通水)。
次に、ジャケットを第1工程と同じ温度に調整してから、表中のFr数になる撹拌軸回転数で撹拌を開始した(チョッパーは停止、もしくは表中の先端速度で運転)。表1〜7に示した組成のアニオン界面活性剤の酸前駆体、高級アルコール又はワックス類を噴霧角度65°の1流体フルコーンノズルで、核粒子の流動方向に対して並流もしくは向流方向に、表中の添加流量で添加してコーティング操作を行い(コーティング操作中ジャケットは連続通水)、洗剤添加用粒子群を得た。
[第1工程]
表2,7に示す組成のうち、水溶性アルカリ無機塩粒子をバーチカルグラニュレーター[(株)パウレック製、VG−25型]に投入し(充填率50容積%)、ジャケットに50℃の温水を通水して温度を調節してから、表中のFr数になる撹拌軸回転数で撹拌を開始した(チョッパーは停止)。撹拌開始5秒後に、水溶性高分子化合物の水溶液を噴霧角度115°の1流体フラットノズルで、核粒子の流動方向に対して並流もしくは向流方向に表中の添加流量で添加し、コーティング操作を行った(コーティング操作中ジャケットは連続通水)。
次に、ジャケットにそのまま50℃の温水を通水しながら、表中のFr数になるようなブレード周速で撹拌(チョッパーは停止)し、表2,7に示した組成のアニオン界面活性剤の酸前駆体を噴霧角度65°の1流体フルコーンノズルで核粒子の流動方向に対して並流もしくは向流方向に表中の添加流量で添加してコーティング操作を行い(コーティング操作中ジャケットは連続通水)、洗剤添加用粒子群を得た。
表8に示す組成の洗剤添加用粒子群を、下記方法で調製した。得られた洗剤添加用粒子群について、下記方法に基づいて、洗剤添加用粒子群温度、平均粒子径、嵩密度、及び安息角を測定し、繰り返し調製における付着量を評価した。結果を表8に併記する。
(2)平均粒子径の測定
(3)嵩密度の測定
(4)安息角の測定
上記(1)〜(4)の測定方法は上記実施例に準拠した。
(5)繰り返し調製における付着量の評価
5回目の調製の後の洗剤添加用粒子群を排出した後、ドラム内壁に付着した付着物を取り除きその質量を測定した。その質量の仕込み原料質量に対する比を求め、百分率で表したものを付着量とした。
洗剤添加用粒子群の製造方法[3]
[第1工程]
表8に示す組成のうち、水溶性アルカリ無機塩粒子を、鋤刃状ショベルを装備しショベル−壁面間クリアランスが5mmのプロシェアミキサー[大平洋機工(株)製、WB−75型]に投入し(充填率30容積%)、ジャケット温度を表中の温度に調整してから、表中のFr数になる撹拌軸回転数で撹拌を開始した(チョッパー周速5m/s)。撹拌開始10秒後に、アクリル酸/マレイン酸コポリマーナトリウム水溶液又はゼオライト水分散液を、噴霧角度115°の1流体フラットノズルで、表中の添加流量で添加しコーティング操作を行った(コーティング操作中ジャケットは連続通水)。
次に、再びジャケット温度を表中の温度に調整してから、表中のFr数になる撹拌軸回転数で撹拌を開始した(チョッパー周速5m/s)。表8に示したラウリン酸又はミリスチルアルコールを、噴霧角度65°の1流体フルコーンノズルで、表中の添加流量で添加しコーティングを行い、洗剤添加用粒子群を得た(コーティング操作中ジャケットは連続通水)。
・炭酸ナトリウム:粒灰(旭硝子(株)製)
・炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製)
・アクリル酸/マレイン酸コポリマーナトリウム水溶液:アクアリックTL−400(日本触媒(株)製)、40%水溶液
・珪酸ナトリウム溶液:珪酸ナトリウム溶液(純正化学(株)製)の化学用試薬、純分約55%
・ゼオライト水分散液:ゼオライト、シルトンB(水沢化学(株)製)(純分80%)を純分45%になるように水で分散したもの
・ラウリン酸:日本油脂(株)製、NAA−122、融点43℃
・オレイン酸:日本油脂(株)製、エキストラオレイン、融点7℃
・α−SF−H:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル(メチルエステル(パステルM−14、パステルM−16(ライオンオレオケミカル(株)製)を2:8で混合したもの)を特開2001−64248号公報の実施例1で開示されている方法に準拠してスルホン化し、エステル化工程後に抜き出しα−スルホ脂肪酸アルキルエステルとしたもの)
(純分40%水溶液)
・LAS−H:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン(株)製、ライポンLH−200)
・ミリスチルアルコール:ミリスチルアルコール(純正化学(株)製)の試薬特級品、融点38〜40℃
・パラフィンワックス115:日本精蝋(株)製、パラフィンワックス115、融点47℃
2 液体原料投入口
3 核粒子投入口
4 エアー抜き口
5 排出口
6 撹拌軸
7 水平一軸駆動部
8 軸受け部
9 撹拌羽根
10 チョッパー
11 ジャケット
Claims (5)
- 液体原料を添加する投入口を有するドラムと、このドラム内部に回転可能に配設された撹拌羽根とを備えた撹拌造粒機の前記ドラム内に核粒子を入れ、撹拌羽根を回転させて核粒子を撹拌羽根の回転方向に流動化させ、この流動化された核粒子に液体原料を添加し、液体原料で核粒子を表面処理する洗剤添加用粒子群の製造方法であって、核粒子と液体原料の質量比(核粒子/液体原料)が99.5/0.5〜70/30であり、核粒子の流動化におけるFr数が1〜80であり、かつ液体原料の添加流量vが0.4〜10kg/min・個であることを特徴とする洗剤添加用粒子群の製造方法。
- 撹拌造粒機がさらにチョッパーを備え、このチョッパーの先端速度が1〜10m/sであることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
- 核粒子の流動方向と液体原料の添加方向とが並流となるように、液体原料を添加することを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
- 液体原料を添加する投入口を有するドラムと、このドラム内部に回転可能に配設された撹拌羽根と、ドラムに設けられたジャケットとを備えた撹拌造粒機の前記ドラム内に核粒子を入れ、撹拌羽根を回転させて核粒子を撹拌羽根の回転方向に流動化させ、この流動化された核粒子に2種以上液体原料を順次添加し、液体原料で核粒子を表面処理する洗剤添加用粒子群の製造方法であって、それぞれの液体原料を添加する際のジャケット温度を変化させることを特徴とする洗剤添加用粒子群の製造方法。
- 液体原料を添加する投入口を有するドラムと、このドラム内部に回転可能に配設されている核粒子をこの回転方向に流動化させる撹拌羽根とを備えた撹拌造粒機であって、核粒子の流動方向と液体原料の添加方向とが並流となる位置に、液体原料の投入口が設けられていることを特徴とする撹拌造粒機。
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