JP2006143645A - 尿素化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
不純物を含まない尿素化合物を製造できる方法を提供する。
【解決手段】
炭酸化合物とアルカノールアミンとを反応させる尿素化合物の製造方法において、アルカノールアミンのモル数が炭酸化合物のモル数の2倍以上になるように添加し、炭酸化合物の沸点より低い温度で反応させる第一の工程と、引き続き、第一工程の反応温度より20℃以上高い温度で反応させる第二の工程とから成る温度で反応させる。
【選択図】
なし。
不純物を含まない尿素化合物を製造できる方法を提供する。
【解決手段】
炭酸化合物とアルカノールアミンとを反応させる尿素化合物の製造方法において、アルカノールアミンのモル数が炭酸化合物のモル数の2倍以上になるように添加し、炭酸化合物の沸点より低い温度で反応させる第一の工程と、引き続き、第一工程の反応温度より20℃以上高い温度で反応させる第二の工程とから成る温度で反応させる。
【選択図】
なし。
Description
本発明は尿素化合物の製造方法に関する。
保湿剤などとして有用な一般式(1)(式中、A1及びA2は炭素数2〜4の直鎖状アルキレン基であり、A1とA2は同一であっても異なっていてもよい。)で表される尿素化合物の製造方法が開示されている。例えば特許文献1や特許文献2には、アルコキシド、酸化物、水酸化物またはルイス酸の触媒を用いて、第一反応として炭酸ジアルキルと芳香族アミンを反応させたのち、第二反応として第一反応工程から生成した中間体カルバメートと脂肪族アミンを反応させ、アリール置換尿素化合物を製造する方法が示されている。この方法では、インクなどへの添加剤として特に有用なアルカノール置換の尿素化合物を高純度に製造することは困難である。
アルカノール置換の尿素化合物の製造方法としては、特許文献3に、炭酸化合物とアルカノールアミンとを原料とし、炭酸カリウムを触媒として合成する方法が開示されている。しかしこの方法では、触媒として用いた炭酸カリウムを生成物から完全に除去することが困難で、微量不純物が問題となるような用途には適用できない。
上記の状況に鑑み、本発明では、最終的に不純物を含まない高純度の尿素化合物を製造できる方法を提供することを課題とする。
以上のように、本発明によれば、高純度の尿素化合物を容易に製造することができる。
上記課題は以下の本発明によって達せられる。即ち、本発明は、炭酸化合物とアルカノールアミンとを反応させて一般式(1)(式中、A1及びA2は炭素数2〜4の直鎖状アルキレン基であり、A1とA2は同一であっても異なっていてもよい。)で表される尿素化合物を製造する方法において、アルカノールアミンのモル数が炭酸化合物のモル数の2倍以上になるように添加し、炭酸化合物の沸点より低い温度で反応させる第一の工程と、引き続き、第一工程の反応温度より20℃以上高い温度で反応させる第二の工程とから成ることを特徴とする尿素化合物の製造方法である。このような条件で製造することにより、余分な触媒等を全く使用することなく、高純度の尿素化合物を得ることができる。
一般式(1)
一般式(1)
また本発明は、前記尿素化合物がN,N’−ジエタノール尿素である尿素化合物の製造方法である。
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
目的とするアルカノール置換尿素化合物は、炭酸化合物とアルカノールアミンとを反応させることで製造される。炭酸化合物としては、例えば炭酸ジメチル、炭酸ジエチルなどの炭酸ジアルキルなどを用いることができる。また、アルカノールアミンとしては、炭素数2〜4の直鎖状のアルキレン骨格に、官能基としてヒドロキシ基とアミノ基を各々1つ以上含むものであればよく、例えばエタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ブタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールアミンなどが好適に用いられる。
これらの原料を用いて、以下のようにして尿素化合物を製造することができる。
目的とするアルカノール置換尿素化合物は、炭酸化合物とアルカノールアミンとを反応させることで製造される。炭酸化合物としては、例えば炭酸ジメチル、炭酸ジエチルなどの炭酸ジアルキルなどを用いることができる。また、アルカノールアミンとしては、炭素数2〜4の直鎖状のアルキレン骨格に、官能基としてヒドロキシ基とアミノ基を各々1つ以上含むものであればよく、例えばエタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ブタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールアミンなどが好適に用いられる。
これらの原料を用いて、以下のようにして尿素化合物を製造することができる。
即ち、合成反応時において、アルカノールアミンのモル数が炭酸化合物のモル数の2倍以上になるように添加し、触媒を用いないで所定の温度で反応を進行させる。炭酸化合物/アルカノールアミンのモル比は、1/2〜1/5とするのが好ましい。モル比が2倍以下では、反応速度が著しく低下し、高収率を得るのに長時間を要す上、不純物が多く副生してしまうため好ましくなく、5倍以上では、反応速度が増加する反面、生成物からアルカノールアミンを除去する手間が増えるので好ましくない。反応温度は、第一反応工程おいては炭酸化合物の沸点より低い温度が好ましく、第二反応工程においては第一工程の反応温度より20℃以上高い温度が好ましい。第一反応工程では、温度が沸点以上の場合、炭酸化合物が蒸発し、その分収率に影響を及ぼすため好ましくなく、あまり低い温度の場合、反応速度が低下し時間を要すため、できれば70℃以上が好ましい。第二反応工程では、沸点近い温度の場合、反応は一応進行するが、生成する尿素化合物の割合が著しく低いため工業的に適さず、また、著しく高い温度の場合、分解反応が生じ好ましくないため、分解や副反応が起こる温度以下が好ましい。
生成した尿素化合物の精製は、副生したアルコール類と余剰のアルカノールアミンなどを減圧下で系内から除去すればよく、その後、メタノール、エタノール、アセトン、ジオキサン等の溶媒を用いて再結晶すれば、触媒を使用していない分、より高純度の尿素化合物が得られる。
以下に本発明の具体的な実施例について説明する。ただし本発明はこれらの実施例によってなんら制限されるものではない。
リービッヒ冷却器、スリーワンモーターを備えた200mlのフラスコにモノエタノールアミン81.3g(1.33mol)、炭酸ジメチル40.0g(0.44mol)を入れ、90℃、1時間反応後、120℃まで加熱し14時間反応させ、反応中、副生するメタノールは凝縮除去した。この時、反応転化率(二置換尿素体比率/(炭酸ジメチル比率+一置換尿素体比率+二置換尿素体比率))は99%であった。次に、過剰のモノエタノールアミン、副生したメタノールを減圧下で除去した後、メタノール、アセトンを溶媒として再結晶を行い、白色結晶を得た。核磁気共鳴分光法(日本電子製:JNM−EC400形)により、目的とするN,N’−ジエタノール尿素が合成できていることを確認した。また最終収率は、60.8%であった。
リービッヒ冷却器、スリーワンモーターを備えた200mlのフラスコにモノエタノールアミン81.3g(1.33mol)、炭酸ジメチル40.0g(0.44mol)を入れ、90℃、1時間反応後、120℃まで加熱し14時間反応させ、反応中、副生するメタノールは凝縮除去した。この時、反応転化率(二置換尿素体比率/(炭酸ジメチル比率+一置換尿素体比率+二置換尿素体比率))は99%であった。次に、過剰のモノエタノールアミン、副生したメタノールを減圧下で除去した後、メタノール、アセトンを溶媒として再結晶を行い、白色結晶を得た。核磁気共鳴分光法(日本電子製:JNM−EC400形)により、目的とするN,N’−ジエタノール尿素が合成できていることを確認した。また最終収率は、60.8%であった。
Claims (3)
- 前記反応が、70〜90℃で反応させる第一の工程と、引き続き、110〜140℃で反応させる第二の工程とからなる、請求項1記載の尿素化合物の製造方法。
- 前記尿素化合物がN,N’−ビス(β−ヒドロキシエチル)尿素(別名:N,N’−ジエタノール尿素)である、請求項1記載の尿素化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004335573A JP2006143645A (ja) | 2004-11-19 | 2004-11-19 | 尿素化合物の製造方法 |
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JP2004335573A JP2006143645A (ja) | 2004-11-19 | 2004-11-19 | 尿素化合物の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=36623751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004335573A Withdrawn JP2006143645A (ja) | 2004-11-19 | 2004-11-19 | 尿素化合物の製造方法 |
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JP (1) | JP2006143645A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103012211A (zh) * | 2012-12-13 | 2013-04-03 | 华东师范大学 | 利用离子液体催化制备双羟烷基脲类化合物的方法 |
US11352319B2 (en) | 2018-05-15 | 2022-06-07 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Method for producing carbamate and method for producing isocyanate |
-
2004
- 2004-11-19 JP JP2004335573A patent/JP2006143645A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103012211A (zh) * | 2012-12-13 | 2013-04-03 | 华东师范大学 | 利用离子液体催化制备双羟烷基脲类化合物的方法 |
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