JP2006142001A - 電子内視鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子内視鏡により取得された画像に対し、検査の目的に合わせて、きめ細かな色相調整を行えるようにする。
【解決手段】画像を構成する各画素の色の値を置換テーブル(LUT)を用いて置き換えることによって画像の色相を調整する(S502)。置換テーブルは、診断に必要な色範囲の色相が診断に不要な色範囲の色相よりも広くなるように色の対応付けを定義したテーブルとする。置換テーブルは、検査目的ごとにそれぞれ用意し、使い分ける。
【選択図】図15

Description

本発明は、電子内視鏡装置の画像処理機能に関し、詳しくは色を調整する機能に関する
内視鏡装置の画像処理機能の1つとして、正常部位と病変部位との違いが際立つように色相を強調する機能が知られている。例えば、特許文献1には、観察部位ごと、色素散布種類ごとの操作スイッチを備え、押されたスイッチを認知して最適な色相調整を行う装置が開示されている。
この装置は、強調色設定回路により基準となる色位相を設定し、強調量設定回路により拡大する色相幅の最適値を例えば±10度というように設定し、強調色設定回路により設定された色位相を基準としてその周辺の色相幅を強調量設定回路により設定された幅だけ拡大する処理を行っている。
特開平1−113018号公報
しかし、基準位相周辺の色相を±10度するなどして色相を広げる方法は、基準位相周辺の色相を線形的に広げるだけであり、非線形に色相を拡大することはできない。診断性を向上するためには、色の違いを際立たせることはもちろん有効であるが、一方で診断に不要な色の違いをなくしたいというニーズもある。
そこで、本発明は、線形的な色相拡大のみならず、よりきめ細かな色相調整を行うことができる電子内視鏡画像装置を提供することを目的とする。
本発明は、電子内視鏡により取得された画像の色相を調整する機能を備えた電子内視鏡装置であって、次の構成を備える装置を提供する。
この電子内視鏡装置は、観察対象の撮影により電子内視鏡が取得し得る色を表す値と、診断に必要な色範囲の色相が診断に不要な色範囲の色相よりも広くなるように定義された色の値との対応付けが記憶された、検査目的ごとの複数の置換テーブルを備える。置換テーブルは電子内視鏡装置のメモリなどに記憶される。
「診断に必要な色範囲の色相が診断に不要な色範囲の色相よりも広くなるように」とは、診断に必要な色範囲の色相が拡大され診断に不要な色範囲の色相は変化しないこと、または診断に必要な色範囲の色相は変化せず診断に不要な色範囲の色相が縮小されること、あるいは、診断に必要な色範囲の色相が拡大され診断に不要な色範囲の色相が縮小されることを意味する。
なお「診断に必要」とは、その色範囲に色の差が観察されたことを根拠に、ユーザである医師が何らかの診断を下す可能性があることを意味する。「診断に不要」とは、その色範囲で色の差があったとしても、診断結果に影響しないことを意味する。
また、電子内視鏡装置は、入力された指示データにより指定された一の検査目的用の置換テーブルに記憶された対応付けを利用して、電子内視鏡により取得された画像を構成する各画素の色の値を個別に置き換えることにより、選択された検査目的用の画像を生成する目的別画像生成手段を備える。
本発明の電子内視鏡装置は、画像を構成する各画素の色の値を置換テーブルを用いて置き換えることによって画像の色相を調整するので、置換テーブルを検査目的に合わせて設計しておけば、きめ細かく色相が調整された診断性の高い画像を得ることができる。
以下、本発明の一実施形態として、消化器検査に用いられる電子内視鏡システムを例示する。
1. システムの構成
図1に、電子内視鏡システムの概略構成を示す。電子内視鏡システム1は、図に示すように、電子内視鏡2(以下、スコープ2)と、電子内視鏡により取得された画像を処理する処理装置3(以下、プロセッサ3)と、図示されない光源装置、モニタおよびプリンタなどを備える。電子内視鏡システム1では、内視鏡検査の目的に応じた複数種類のスコープを使用することができるが、図のスコープ2は、それらのスコープに共通する構成を示したものである。
スコープ2は、CCD(Charge Coupled Device)21、CCD21により取得された信号を処理する信号処理回路22、各種制御処理を行うマイコン23およびプロセッサ3に接続されるコネクタ部(図示せず)を備える。
CCD21は、対物レンズとともにスコープ2の先端に取り付けられ、観察対象からの反射光を取得し、電気信号に変換する。本実施形態ではCCDの撮像分解能は約5μmである。
信号処理回路22は、CCD21の出力信号に対し相関二重サンプリング、自動利得制御およびA/D変換などの信号処理を施す。マイコン23は、信号処理回路の動作やプロセッサ3へのデータ伝送を制御する。
ここで、スコープ2の色情報の取得方式について説明する。一般に、CCDはカラーフィルタを備えており、観察対象からの反射光をカラーフィルタを介して取得することによって、観察対象の色に関する情報を取得する。このため、CCDが備えるカラーフィルタの配置のしかた、あるいはカラーフィルタの種類が異なれば、取得される画像の色情報の質や色表現は異なることとなる。
例えば、カラーフィルタの配置のしかたについては、回転式フィルタを回転させながら各色の情報を交互に取得する面順次式のCCDと、モザイクフィルタを介して各色の情報をまとめて取得する同時式のCCDが知られている。既存のスコープには、面順次式のCCDを採用したものもあれば、同時式のCCDを採用したものもある。しかし、面順次式のCCDは、撮影する部位の動きがフィルタの回転よりも速い場合に、各色の画像がずれる場合がある。このため、電子内視鏡システム1では、スコープ2として、同時式のCCDを備えたスコープを採用している。
また、カラーフィルタの種類としては、赤(R),緑(G)、青(B)の3色を分別する原色フィルタと、シアン(C),マゼンダ(M),イエロー(Y),グリーン(G)の4色を分別する補色フィルタが知られている。原色フィルタを備えたCCD(以下、原色CCD)により取得される画像はRGBで表現され、補色フィルタを備えたCCD(以下、補色CCD)により取得される画像はCMYGで表現される。このため、既存の電子内視鏡システムは、原色CCDを備えたスコープもしくは補色CCDを備えたスコープのいずれか一方しか使用することができない。これに対し、電子内視鏡システム1では、CCDのカラーフィルタの種類が異なる複数種類のスコープを使用することができる。
表1に電子内視鏡システム1で使用できるスコープを例示する。
Figure 2006142001
表1において、スコープA,B,CのCCDは、いずれも原色フィルタを備えたCCDであり解像度も同じであるが、スコープB、Cは、CCDのフィルタとは別に、ある特定の色の光だけを通さないようにするカットフィルタを備えている。このように、観察対象の色情報を取得する方式は、面順次式か同時式か、原色CCDか補色CCDかということのみならず、CCDと組み合わせるカットフィルタの種類によっても異なる。
次に、プロセッサ3の構成について説明する。プロセッサ3は、図示されないコネクタ部を備える。プロセッサ3のコネクタ部は、上記各スコープのコネクタ部を簡単に接続したり取り外したりできる構造となっている。
また、プロセッサ3は、スコープ2の信号処理回路22から、コネクタ部を介して入力された信号に対し、ガンマ補正を施してビデオ信号を生成する信号処理回路31を備える。信号処理回路31は、スコープの信号処理回路22の出力信号がCMYG信号の場合には、CMYG信号からRGB信号への変換処理も行う。また、プロセッサ3は、信号処理回路31の動作や、スコープ2との通信を制御するマイコン32を備える。信号処理回路31の後段には、画素数変換やD/A変換を行ってモニタ出力用の信号を生成する信号処理回路35が配置されている。
さらに、プロセッサ3は、信号処理回路31、マイコン32および信号処理回路35が搭載された主基板とは別に、画像処理専用基板4を備える。画像処理専用基板4には、信号処理回路31から出力された画像信号に対し各種画像処理を施す画像処理回路41と、画像処理回路41を制御するマイコン42が搭載されている。画像処理回路41は信号処理回路31,35とセレクタ33,34を介して接続されている。セレクタ33,34はマイコン32からの制御信号に基づいて切り替わる。
図2に、画像処理専用基板4の詳細構成を示す。図に示すように、画像処理回路41は標準画像生成部411、色置換部412、明彩度調整部413、シャープネス調整部414、色相調整部415および後処理部416の6つの処理部に分類される。色置換部412、明彩度調整部413、シャープネス調整部414および色相調整部415は、セレクタ417a〜eの切り替えにより、選択的に動作させることができる。セレクタ417a〜eは、マイコン42から供給される制御信号に基づいて切り替わる。
また、画像処理専用基板4には、メモリ43が搭載されている。メモリ43には、色置換部412、明彩度調整部413、シャープネス調整部414および色相調整部415の処理で利用される各種ルックアップテーブルが記憶されている。このうち、色置換部412で使用されるルックアップテーブルは、スコープの機種ごとに記憶されている。メモリ43には、このほかにも各種処理パラメータが記憶されている。なお、メモリ43に記憶されているルックアップテーブルや処理パラメータの中には、電子内視鏡システム1がメーカーから出荷される時点で記憶されているもののほか、ユーザが後から記憶させたものも含まれている。これらのルックアップテーブルやパラメータは、後述するように、マイコン42により参照される。
ここで、セレクタ33,34と、セレクタ417a〜eの切り替えについて、さらに説明する。画像処理専用基板4の機能を利用するか否かは、操作パネルで設定される。また、画像処理専用基板4の機能を利用する場合に、色置換部412、明彩度調整部413、シャープネス調整部414および色相調整部415の機能を利用するか否かも、操作パネルで設定される。ユーザが操作パネル上で行った設定の情報(以下、設定情報)は、メモリに記憶される。このメモリは、設定情報記憶用の独立したメモリとすることが好ましいが、メモリ43や他の目的で設けられたメモリの一部領域を利用してもよい。
このメモリは、機能選択に係る設定情報を、複数組まとめて記憶することができる。したがって、ユーザは、電子内視鏡システムを使用する度に、操作パネル上で機能の選択を行うこともできるし、予め、検査の目的ごとに設定情報を記憶しておき、記憶されている設定情報を呼び出して使用することもできる。
例えば胃の観察に適した設定、大腸の観察に適した設定というように観察部位ごとに設定情報を記憶しておいてもよいし、濃青色検査薬を使った検査に適した設定、赤茶色検査薬を使った検査に適した設定というように使用する検査薬ごとに設定情報を記憶しておいてもよい。さらには、動脈瘤の発見に適した設定、腫瘍の発見に適した設定というように検査により発見しようとする対象ごとに記憶しておいてもよい。
図3は、電源投入時にマイコン32が実行する初期化処理の概要を示すフローチャートである。プロセッサ3にスコープ2が接続され、電子内視鏡システム1の電源が投入されると、マイコン32はスコープ2のマイコン23と通信を行って、スコープ2の機種を判別するためのデータ(以下、スコープデータと称する)を取得する(S101)。スコープデータには、表1に例示した情報、すなわちCCDの解像度とフィルタの種類を示す情報が含まれている。フィルタの種類を示す情報には、原色/補色の区別、カットフィルタの有無、カットフィルタによりカットされる周波数(色)などの情報が含まれる。
続いて、マイコン32は、メモリに記憶されている設定情報を参照する(S102)。複数の設定情報が記憶されている場合には、操作パネルの操作によりユーザが選択した設定情報を参照する。ユーザが操作パネル上で設定情報を選択する操作を行うと選択内容を表す選択信号がマイコン32に入力される。マイコン32は、入力された選択信号に基づいて選択された設定情報を判断する。そして、参照した設定情報に基づいて画像処理専用基板4との接続の要不要を判定し(S103)、判定結果に基づいてセレクタ33,34を制御する(S104,S109)。接続が不要であり画像処理専用基板4を切り離した場合には、その時点で初期化処理を終了する。
マイコン32は、ステップS104において画像処理専用基板4を接続するようにセレクタを制御したときは、次にステップS102で参照した設定情報に基づいて、ユーザが選択した機能の組み合わせが適切か否かを判定する(S105)。
マイコン32は、選択機能の組み合わせが適切と判定した場合には、選択された内容を表す指示データを、ステップS101で取得したスコープデータとともに画像処理専用基板4のマイコン42に対し送出する(S108)。
一方、選択機能の組み合わせが適切ではないと判定した場合には、プロセッサ3に接続されているモニタ装置(図示せず)に警告メッセージを出力する(S106)。この場合、マイコン32は、機能の組み合わせを適切な組み合わせに自動修正し(S107)、その内容を表す指示データを、ステップS101で取得したスコープデータとともに画像処理専用基板4のマイコン42に対し送出する(S108)。
なお、警告メッセージを出力した後、ユーザが確認操作を行うのを待ってから、スコープデータおよび指示データを送出してもよい。
機能選択が適切か否かの判定は、予め記憶されている判断ルールに基づいて行われる。プロセッサ3が備えるメモリに、例えば、明彩度調整部を動作させるときには必ず色置換部も動作させなければならないといった判断ルールを定義したデータを記憶しておく。そして、設定情報をそのデータと照合することによって、ユーザが行った機能選択が適切か否かを判定する。
続いて、図4を参照して、マイコン42の動作について説明する。マイコン42は、マイコン32が送出したスコープデータと指示データを受信すると(S201)、スコープデータに基づいてスコープの機種を判別し、さらに指示データに基づいて選択された機能を判別する(S202)。次に、マイコン42は、選択された機能を提供する処理部に信号が入力されるように、セレクタ417a〜417eを制御する(S203)。続いてマイコン42は、各処理部が必要とするルックアップテーブルやパラメータをメモリ43から読み込む(S204)。
この際、前述のとおり、ルックアップテーブルの中にはスコープの機種ごとに記憶されているテーブルがある。上記スコープ機種の判別結果は、メモリから読み込むルックアップテーブルを選択するときに使用する。読み込んだルックアップテーブルやパラメータは、それらを必要とする処理部に送出される(S205)。
以上に説明したように、電子内視鏡システム1のプロセッサ3はスコープ2の機種、言い換えればスコープの色情報取得方式を判別した上で画像処理を行うので、スコープ2としてあらゆるタイプのスコープを採用することができる。すなわち、補色CCDを備えたタイプに限定されたり、原色CCDを備えたタイプに限定されることはない。
また、ユーザは操作パネル上で所定の設定操作を行うことにより、あるいは予め記憶しておいた設定を呼び出すことにより、利用したい画像処理機能を自由に選択することができる。この際、知識不足などから不適切な機能選択を行ってしまった場合でも、警告メッセージの出力とともに適切な選択が自動で行われるので、画像処理機能を、常に有効に活用することができる。
さらに、画像処理専用基板4の機能を利用しないユーザは、操作パネル上で所定の設定操作を行うことにより、画像処理専用基板4への信号入力を停止させることができる。これにより、使用しない機能のために電力が消費されることはなくなる。
なお、画像処理回路41は、標準画像生成部411、色置換部412、明彩度調整部413、シャープネス調整部414、色相調整部415および後処理部416の機能をそれぞれ個別に提供する複数の半導体装置が配置された回路であってもよいし、画像処理専用のCPUと6種類の画像処理プログラムが記憶されたメモリが配置された回路であってプログラムの中で各処理を実行するか否かを切り替えるものであってもよい。
2. システムの画像処理機能
以下、画像処理回路41が実行する画像処理について、詳細に説明する。画像処理回路41が提供する画像処理機能は、大きく分類して2種類ある。
第1の機能は、スコープの色情報取得方式の違いを吸収する機能である。具体的には、スコープの機種、詳細にはCCDのカラーフィルタの種類に依存しない標準画像を生成することによって、色情報取得方式の違いを吸収する。標準画像は、撮影した部位の色が忠実に再現された画像となるようにする。この標準画像は、標準画像生成部411において生成される。
第2の機能は、第1の機能により生成された標準画像を、診断に適した画像となるように処理する機能である。この機能は、色置換部412、明彩度調整部413、シャープネス調整部414および色相調整部415により提供される。
色置換部412は、画像の色味をユーザの好みに合わせることを目的とした画像処理を行う。明彩度調整部413は、暗くて見難い部分を見易くすることを目的とした画像処理を行う。シャープネス調整部414は、診断に必要な構造(例えば凹凸や血管)を強調することを目的とした画像処理を行う。また、色相調整部415は、診断に必要な色の差を強調し、診断に不要な、あるいは診断を妨害するような色の差を低減することを目的とした画像処理を行う。後処理部416は、ノイズの除去とモニタ出力用信号の生成処理を行う。
以下、各部ごとに、具体的な処理の例を示す。
2.1 標準画像生成部
標準画像生成部411は、標準画像を生成する処理部であるが、標準画像を生成する前に所定の前処理を行う。はじめに、その前処理について説明する。
信号処理回路31の説明として前述したとおり、電子内視鏡システム1では、スコープ2が補色CCDを備えたスコープである場合には、信号処理回路31においてCMYG信号からRGB信号への変換が行われる。詳細には、信号処理回路31は、補色CCDから得られた信号を輝度信号Yと色差信号Cr,Cbに変換し、さらにその輝度信号Yと色差信号Cr,Cb(以後、YCC信号)を原色信号R,G,Bに変換する。
このため、画像処理回路41に入力されるRGB信号の各値は、小数点以下の値を含む値となる可能性がある。そのような値を複雑な計算に用いれば、画像処理のための計算を繰り返す過程で丸め込み誤差が発生し、色空間に狂いが生ずるおそれがある。
そこで、標準画像生成部411では、最初に、8ビットのデータを10ビットのデータに置き換える処理を実行する。詳細には、画像を構成する全画素のR値、G値、B値のそれぞれについて、10ビット分の領域を確保して、8ビットデータを4倍した値をその領域に格納する。これは、図5に示すように、8ビットの値を上位方向に2ビットシフトさせた値を10ビットの領域に格納し、その領域の下位2ビットに0の値を格納することに他ならない。これにより、計算の有効桁数が増加するため、丸め込みにより発生する誤差の影響を軽減することができる。なお、標準画像生成部411において10ビットに変換され処理されたデータは、後処理部416により再び8ビットのデータに変換されてからモニタ出力される。
続いて、この10ビットのデータを用いて、標準画像を生成する処理について説明する。
標準画像は、10ビット化したRGBデータを、予め作成しておいた3次元ルックアップテーブル5(以下、3次元LUT5)を用いて変換(置換)することにより生成する。
図6に示すように、3次元LUT5は、スコープにより取得された色の値(R,G,B)を、実物の色の値(R´,B´,G´)に置き換えるテーブルである。スコープにより取得される可能性がある色の値は、実際にスコープを使用して各部位の観察を行えば取得できる。また、実物の色の値は、手術の機会を利用して各部位の色を測色系を用いて測定すれば取得できる。したがって、同じ部位から取得されたデータ同士を対応付ければ、そのスコープ用の3次元LUT5を作成することができる。
スコープの機種ごとに観察を行ってデータを収集すれば、各機種用の3次元LUT5を作成することができる。上記の手順により作成されたLUT5によれば、スコープの色情報取得方式の違いのみならず、例えば対物レンズの収差の違いなど色以外に関わる違いも吸収することができる。
このようにして作成された機種ごとの3次元LUT5は、図2のメモリ43に記憶されており、図4を参照して説明した手順でマイコン42から標準画像生成部411に供給される。標準画像生成部411は、画像を構成する各画素のR,G,B値を、3次元LUT5を用いて置換することにより、観察対象の真の色を忠実に再現した標準画像を生成する。
なお、R,G,B値それぞれが10ビットで表されたデータを、同じくR,G,B値それぞれが10ビットで表されたデータに置き換える3次元LUT5は、1024個の対応付けを記憶することになる。また3次元LUT5は、スコープの機種ごとに複数記憶しておく必要があるため、メモリ43はそれらを記憶するのに十分な容量を有するものとする必要がある。
メモリの容量に制限がある場合の対策としては、一部の対応付けのみをLUTに記憶し、他の対応付けは補間計算により求めるという方法が考えられる。例えば、図7に例示するように、R,G,Bがそれぞれ0,32,63,96,・・・,255(32とびの値)のときの対応付けのみを3次元LUT6に記憶しておく。
そして、3次元LUT6に記憶されていないRGB値が入力された場合には、図8に示すように、入力値のRGB空間における座標点P(r,g,b)の周辺から、3次元LUT6に対応付けが記憶されている座標点A〜Hを抽出する。そして、座標点A〜HのRGB値を3次元LUT6を用いて座標点A´〜H´のR´G´B´値に置換する。
その後、座標点A´〜H´のR´G´B´値に、座標点A〜Hと座標点Pの関係に応じた重み付けをして加算すれば、3次元LUT6に対応付けが記憶されていない座標点P(r,g,b)に対応するP´(r´,g´,b´)を求めることができる。
以上に説明した処理により、スコープの機種に依存せず、かつ実物の色に忠実な色が再現された標準画像を得ることができる。以降の画像処理は、この標準画像を対象として行われるため、スコープの機種によって、画像処理回路41により出力される画像の仕上がりに差が生じるということはない。
なお、本実施形態では、セレクタ417a〜417eの切り替えにより後段の色置換部以降の処理部が実行されないようにして、標準画像生成部411において生成された標準画像をモニタ出力することもできる。
2.2 色置換部
色置換部412は、画像の色をユーザの好みに合わせることを目的とした色置換処理を行う。
例えば、電子内視鏡システムの光源にはキセノンランプが用いられることが多いが、初期の内視鏡はハロゲンランプを光源として用いていたため、取得される画像は黄色っぽいものであった。このため、実物の色が忠実に再現された画像よりも、慣れ親しんだ色味の画像のほうが正確な診断ができると考えるユーザは少なくない。色置換部412は、このようなニーズに応えるために、標準画像の色をユーザの好みの色に置き換える。
色の置換は、標準画像の生成処理と同様、3次元LUTを用いて行う。ここで使用する3次元LUTは、標準画像のRGB値を、それぞれユーザの好みのR´G´B´値に置き換えるテーブルである。このテーブルは、電子内視鏡システム1を提供するメーカーが提供してもよいし、ユーザが自ら作成することもできる。
色置換部412が使用する3次元LUTも、図2のメモリ43に記憶されており、図4を参照して説明した手順でマイコン42から色置換部412に供給される。設定情報はテーブル選択に必要な情報を含んでおり、3次元LUTが複数記憶されている場合には設定情報に基づいて選択されたテーブルが色置換部412に供給される。色置換部412は、供給された3次元LUTを利用して、標準画像を構成する各画素のRGB値を変換する。
なお、標準画像生成処理と同様、3次元LUTに一部の対応付けのみを記憶しておき、3次元LUTに対応付けが記憶されていないRGB値の変換は、補間計算により行ってもよい。
2.3 明彩度調整部
明彩度調整部413は、画像の明るさを調整する処理を行う。特に、画像中の明暗差が大きいことから生じる問題を解決することを目的とした画像処理を行う。
例えば、十二指腸の入口部分の内視鏡撮影では、手前(胃側)と奥(十二指腸の中)との明暗差が大きい画像が得られる。特に濃青色など暗い色の検査薬を散布して撮影を行った場合には、十二指腸内部が暗すぎて観察できないといった問題が生ずる。診断のためには、検査薬を散布した状態でも手前から奥まで見渡せるような画像が必要であるが、内視鏡による撮影では、一般の写真撮影と異なり、撮影時に照明の位置や向きを調整することはできない。また人体が火傷を負う危険があるので、照明を強くすることもできない。このため、画像の明るさが適切な明るさとなるように、画像処理で調整する必要がある。
この際、CCDは光の量に応じて出力電圧を制御する素子であるため、暗い領域の撮影では出力電圧が小さくなり、色の情報を正確に取得できないことがある。この場合、画像処理により単純に画像の輝度成分の値を大きくすると、暗い青色が明るい青色にならずに緑色になるといった問題が発生することがある。このため、明彩度調整部413の処理では、単に画像の明度を補正するのではなく、色味も調整しながら明るさを調整する。
図9は、明彩度調整部413の処理の概要を示すフローチャートである。明彩度調整部413では、はじめに入力画像をYCC信号に変換し、輝度成分のみからなる輝度画像Yを生成する(S301)。なお、以下の説明では、画像を構成する各画素の位置を(x,y)で表現し、画像Iの位置(x,y)の画素の値をI(x,y)と表すこととする。
続いて、輝度画像Yに対し画像処理フィルタを用いたぼかし処理を施して輝度ボケ画像UYを生成する。ぼかし処理は2段階に行う。1段目のぼかし処理では、画像処理フィルタとして移動平均フィルタを用いる(S302)。2段目のぼかし処理では、画像処理フィルタとしてガウシアンフィルタを用いる。この2段階のぼかし処理により、画像の輝度分布を表す輝度ボケ画像UYを生成する(S303)。
次に、明彩度調整部413は、明るさの調整度合いを表す明るさ調整分を決定する(S304)。明るさ調整分は、輝度ボケ画像UYの各画素値をルックアップテーブルLUTyにより変換することによって、画素ごとに決定する。
LUTyは、0〜1023の範囲の入力値と、0〜1023の範囲の出力値との対応付けを記憶した1次元のルックアップテーブルである。LUTyとしては、例えば、図10に示すように、入力値が所定値を超えると出力値が0になるようなテーブルを使用する。なお、図10は、入力値と出力値の対応付けを、入力値を横軸、出力値を縦軸として表現したものである。
なお、LUTyは、明るさの調整方針に基づいて適宜設計すればよい。例えば図10に例示したテーブルは、暗い部分を明るくして明るい部分はそのままにするという調整方針に基づいて設計されたテーブルであるが、暗い部分を大幅に明るくし明るい部分は少しだけ明るくする、あるいは明るい部分の明るさを少し抑えるなど、調整方針としては種々考えられる。なお、LUTyは、図2のメモリ43に記憶されており、図4を参照して説明した手順でマイコン42から明彩度調整部413に供給される。
次に、明るさ調整分における明度寄与分と彩度寄与分の配分を決める(S305)。この配分は、画像を構成する画素ごとに決める。具体的には、次式により、明度寄与分rate1と、彩度寄与分rate2を決定する。
Yp(x,y) = Y(x,y)+ LUTy(UY(x,y))
rate1(x,y) = LUTy(UY(x,y))×LUTr(Yp)
rate2(x,y) = LUTy(UY(x,y))×(1−LUTr(Yp))
但し、Ypは、輝度ボケ画像UYから得られる輝度情報のみに基づいて調整を行った場合の、各画素の輝度値を推定した値である。
LUTrは、例えば図11に示すように、入力値が所定値以下のときと所定値以上のときに出力値がほぼ一定になり、入力値がそれ以外の部分では出力値が入力値の増加とともに増加するようなテーブルとする。このテーブルは、暗い領域で彩度調整機能を特に効かせるという方針に基づいて設計されたテーブルである。LUTrも、LUTyと同様、調整方針に基づいて適宜設計すればよい。LUTrも、図2のメモリ43に記憶されており、図4を参照して説明した手順でマイコン42から明彩度調整部413に供給される。
上記式から明らかであるように、rate1(x,y)とrate2(x,y)は、その合計が、ステップS304で決定した明るさ調整分LUTy(UY(x,y))となるように決定される。また、rate1(x,y)とrate2(x,y)の配分は、推定された輝度値に依存する。これは、LUTyによる変換で、明るさをどの程度調整するか調整量を決め、次に、その決められた量の中で彩度調整をどの程度効かせるかを決めるということである。さらには、彩度調整をどの程度効かせるかを決める際に、もし彩度を調整せずに明度のみを調整したらどうなるか推定した値を参考にするということである。
次に、明彩度調整部413は、次式にしたがって、入力信号を構成する各画素(x,y)のRGB値に対し、そのRGB値に彩度寄与分に応じた重み付けをした彩度調整値と、輝度画像の画素値に明度寄与分に応じた重み付けをした明度調整値とを加算する(S306)。
R´(x,y)=R(x,y)+Y(x,y)×rate1+R(x,y)×rate2
G´(x,y)=G(x,y)+Y(x,y)×rate1+G(x,y)×rate2
B´(x,y)=B(x,y)+Y(x,y)×rate1+B(x,y)×rate2
あるいは、明度調整値は、輝度ボケ画像の画素値に明度寄与分に応じた重み付けをした値としてもよい。すなわち、ステップS306では、次式にしたがった処理を実行してもよい。
R´(x,y)=R(x,y)+UY(x,y)×rate1+R(x,y)×rate2
G´(x,y)=G(x,y)+UY(x,y)×rate1+G(x,y)×rate2
B´(x,y)=B(x,y)+UY(x,y)×rate1+B(x,y)×rate2
上記処理式を用いた明るさの調整処理では、輝度を調整するだけでなく、彩度を合わせて調整しているため、自然な色合いの、違和感の少ない画像が得られる。例えば図10および図11に例示したルックアップテーブルを使用した処理では、暗い部分で特に丁寧な彩度調整が行われるので、暗い部分の細かい構造まで見易く再現される。また、例えば暗い部分は診断に不必要なのでそのままとし、診断に必要な領域で細かい構造が見やすく再現されるようにルックアップテーブルを設計することもできる。すなわち、目的に適した方法で、その目的に適した量だけ明るさを調整することができる。
ここで、ステップS302およびS303のぼかし処理について、さらに説明する。
画像を構成する各画素の値を、画像処理フィルタを用いた演算により求められた値と置き換えることによって、その画像のボケ画像を生成する手法は、従来から知られている。そのようなボケ画像生成処理では、通常、3×3画素〜15×15画素程度の大きさの画像処理フィルタが演算に使用される。これに対し、明彩度調整部413は、画像の幅の1/4もしくはそれ以上の幅を有する画像処理フィルタを用いて演算を行う。例えば画像の幅が1024画素であった場合には、255×255画素もしくはそれより大きなサイズの画像処理フィルタを用いる。
図12は、画像処理フィルタの大きさと処理結果の関係について説明するための図である。図12(a)は通常の画像処理の例、図12(b)は明彩度調整部413の画像処理の例を示している。
図12(a)に例示するように3×3画素の画像処理フィルタを用いた場合、各画素の値は9個の画素の値に依存することとなる。一方、図12(b)に示すように255×255画素の画像処理フィルタを用いた場合、各画素の値は、255個の画素の値に依存することとなる。
明暗差が大きい画像の明るさを調整するときには、単に暗い部分を明るくすればよいというものではなく、不自然にならない程度に明暗の差を残さなければならない。すなわち、画像全体の明るさのバランスは崩さずに、暗い部分を明るくする必要がある。そのためには、近接する画素の値のみをみて明るさを決定するのではなく、遠くの画素の値もみた上で明るさを決定する必要がある。
例えば図12(a)に例示したような小さな画像処理フィルタを用いて生成された輝度ボケ画像の各画素値は、100画素以上離れた画素の値とは無関係に決定される。このため、その100画素以上離れた画素との間で明暗が逆転する可能性がないとはいえない。
これに対し、図12(a)に例示したような大きな画像処理フィルタを用いて生成された輝度ボケ画像の各画素値は、100画素以上離れた画素の値を参照した上で決定される。したがって、100画素以上離れた画素との間で明暗が逆転するということは有り得ず、画像全体の明暗のバランスがくずれることはない。
明彩度調整部413の処理では、推定輝度の計算や、明度寄与分、彩度寄与分の決定には、この画像全体の明暗のバランスが忠実に反映された輝度ボケ画像UYが使用されるので、調整後の画像は、明暗のバランスが維持された自然な画像となる。
ここで、画像処理フィルタのサイズが大きければ、当然のことながら演算量は多くなる。しかし、電子内視鏡の画像処理は、レントゲン装置の画像処理などと異なりリアルタイム性が要求されるため、処理時間が長くなることは好ましくない。
そこで、明彩度調整部413では、ステップS302の1段目のぼかし処理を行うときに、縦横それぞれ数画素おきにフィルタを配置して演算を行うことによって、演算量を低減している。例えば3画素おきに演算を実行すれば、演算量を、全画素を対象として演算を実行する場合の1/9に低減することができ、処理時間を短縮できる。
なお、ステップS303の2段目のぼかし処理でも同様に数画素おきに演算を行ってもよいが、ガウシアンフィルタを用いた演算では数画素おきの演算ではアーティファクトが発生するおそれがあるため、好ましくは1段目のぼかし処理は数画素ごと、2段目のぼかし処理は全画素を対象として演算を行うのがよい。
2.4 シャープネス調整部
シャープネス調整部414は、主として画像のシャープネスを強調することを目的とした画像処理を行う。但し、内視鏡画像には鋭いエッジは含まれていないため、主として凹凸や血管など観察対象の構造を強調することを目的とした処理を行う。
例えば、胃の粘膜の下に何らかの隆起物ができた場合、細い血管は渦巻状になり、太い血管は湾曲する。このため、血管の形状変化の観察は、隠れた病変を見つけ出す上で極めて有効である。しかし、胃の内部は全体的に似通った色をしているため、画像の周波数成分に基づいて血管を区別しようとすると太い血管と隆起物の影とを区別することができない。
このため、シャープネス調整部414では、画像の色味を考慮に入れたシャープネス調整処理を実行する。
図13は、シャープネス調整部414の処理の概要を示すフローチャートである。
シャープネス調整部414では、はじめに入力画像をYCC信号に変換し、輝度成分のみからなる輝度画像Y(x,y)を生成する(S401)。
続いて、その輝度画像Y(x,y)に対し、画像処理フィルタを用いたぼかし処理を施して輝度ボケ画像U(Y(x,y))を生成する。ぼかし処理は2段階に行う。1段目のぼかし処理では、画像処理フィルタとして移動平均フィルタを用いる(S402)。フィルタは、あまり小さすぎると胃壁の凹凸など比較的大きな構造の情報が含まれなくなるので、80×80画素程度の大きさとする。また、ステップS402では、明彩度調整部413のステップS302と同様、計算量が少なくなるように数画素おきに演算を実行する。
2段目のぼかし処理では、画像処理フィルタとしてガウシアンフィルタを用いる(S403)。ガウシアンフィルタは、標準偏差が異なる3種類のフィルタを使用する。
図14(a)、(b)および(c)は、3種類のガウシアンフィルタを表す。図の横軸は画像処理フィルタの中心画素の位置を0とした各画素の位置、縦軸はフィルタを構成する各画素の値を表す。図14(a)は、大きさが79×79画素の3種類の中で標準偏差が最も大きいフィルタである。このフィルタにより、臓器内壁の凹凸や動脈など比較的大きな構造の情報が抽出される。また、図14(b)は、大きさが15×15画素程度で図14(a)のフィルタよりも標準偏差が小さいフィルタである。このフィルタにより標準的な太さの血管など中くらいの大きさの構造の情報が抽出される。図14(c)は、大きさが3×3画素程度で、図14(b)のフィルタよりもさらに標準偏差が小さいフィルタである。このフィルタにより毛細血管など細かい構造の情報が抽出される。
ステップS403において、強調したい構造の大きさに応じて標準偏差が設定されたガウシアンフィルタを使用すれば、強調したい構造を区別するのに十分な画像情報が残された輝度ボケ画像UYを生成することができる。
なお、2段目のぼかし処理では、3種類のガウシアンフィルタを用いて3段階に演算を行ってもよいが、処理時間を短縮するためには、3種類のガウシアンフィルタを重ね合わせた(機能を兼ね備えた)画像処理フィルタを用いて演算を行うのがよい。
シャープネス調整部414は、輝度ボケ画像UYを生成すると、続いて次式により、輝度画像Yと輝度ボケ画像UYの値の差分を画素ごとに計算し、その差分の値に応じてシャープネス強調量C(x,y)を決定する(ステップS404)。
C(x,y)=|Y(x,y)−UY(x,y)|×LUTy(UY(x,y))
ルックアップテーブルLUTyは、明彩度調整部413が使用するルックアップテーブルLUTyと同じテーブルとしてもよいし、他の調整方針に基づいて設計されたテーブルとしてもよい。
一般のシャープネス強調処理では、入力された画像の各画素値に上記シャープネス強調量C(x,y)を単純に加算することによりシャープネスを強調する。これに対し、シャープネス調整部414の処理では、色に依存する色別強調量Cr(x,y)、Cg(x,y)、Cb(x,y)を求め(S405)、その色別強調量を入力された画像の各画素値に加算することによりシャープネスを強調する。
色別強調量は次のような手順で計算される。まず次式に基づいて、シャープネス強調における明度調整の寄与分を表す明度寄与分rate3と、シャープネス強調における彩度調整の寄与分を表す彩度寄与分rate4を、決定する。
rate3=LUTc(Y(x,y))×C(x,y)
rate4={1−LUTc(Y(x,y))}×C(x,y)
上記式から明らかであるように、明度寄与分と彩度寄与分は、その合計がステップS404で求めたシャープネス強調量となるように決定される。LUTcは、明度寄与分と彩度寄与分の配分を決定するテーブルであり、目標とする画質に応じて適宜定義することができる。
続いて、次式により色別強調量を決定する。
Cr(x,y)=Y(x,y)×rate3+R(x,y)×rate4
Cg(x,y)=Y(x,y)×rate3+G(x,y)×rate4
Cb(x,y)=Y(x,y)×rate3+B(x,y)×rate4
あるいは、色別強調量は、次式を用いて決定してもよい。
Cr(x,y)=C(x,y)×R(x,y)/Y(x,y)
Cg(x,y)=C(x,y)×G(x,y)/Y(x,y)
Cb(x,y)=C(x,y)×B(x,y)/Y(x,y)
続いて、上記2式のいずれかを用いて計算した色別強調量を、次式に示すように入力信号に加算にすることにより、シャープネスを強調する(S406)。
R´(x,y)=R(x,y)+Cr(x,y)
G´(x,y)=G(x,y)+Cg(x,y)
B´(x,y)=B(x,y)+Cb(x,y)
色別強調量の加算によりシャープネスを強調すれば、色味に応じたシャープネス強調を実現することができる。この場合、太い血管と隆起物の陰とでは強調される色味成分が異なるため、影が血管と誤認されることはなくなる。
なお、上記説明から明らかであるように、明彩度調整部413とシャープネス調整部414は、いずれも輝度ボケ画像を生成し、処理に利用する。よって、図2のセレクタ417aの前段に、輝度ボケ画像を生成する処理部を備え、その処理部により生成された輝度ボケ画像が、明彩度調整部413やシャープネス調整部414に入力されるようにしてもよい。この場合、輝度ボケ画像の生成に使用する画像処理フィルタは、2種類の機能を兼ね備えたフィルタとする。
なお、シャープネス調整部414が使用するルックアップテーブルや画像処理フィルタは、図2のメモリ43に記憶されており、図4を参照して説明した手順でマイコン42からシャープネス調整部414に供給される。
2.5 色相調整部
色相調整部415は、診断に必要な色相を拡大し、診断に不要な色相を縮小する画像処理を行う。
内視鏡検査では、色素を含む検査薬を散布して観察を行うことがある。例えば、胃の内壁にインジゴカルミンと呼ばれる濃青色の検査薬を散布すると、粘膜面の谷間に検査薬が貯留するので、胃壁の凹凸を赤と青の色のコントラストとして観察できるようになる。また、メチレンブルーと呼ばれる同じく濃青色の検査薬を散布した場合、正常な粘膜は青く染まるが、腫瘍は染まらない。このため、腫瘍の有無および場所を確認することができる。
一方、そのような検査では、肌の色合いが部分ごとに少しずつ違うといった情報は、診断には不要である。
図15は、色相調整部415の処理の概要を示すフローチャートである。色相調整部415では、まずRGB信号をHSV信号に変換して色相成分のみを抽出ことによって、色相分布を表す色相画像を生成する(S501)。続いて、色相画像を構成する各画素の値H(x,y)を、ルックアップテーブルLUThを用いて変換する(S502)。
LUThは、診断に必要な色の範囲で色相が拡大され、診断に不要な色の範囲で色相が狭くなるように設計されたテーブルである。
例えば、図16に例示するLUThによれば、青紫色が、より青に近い色に置き換えられる。このLUThを用いて画像を処理すれば、青紫色の検査薬を散布して撮影を行った場合に検査薬が付着している部分と付着していない肌の部分の色のコントラストを大きくすることができる。また、図16のLUThによれば、赤からピンクにかけての色は、すべて同じピンクに置き換えられる。このため、このLUThを用いて画像を処理すれば、肌の赤みの微妙な差は、画像には表れなくなる。
また、図17に例示するLUThは、ヘモグロビンの色素の色のみを緑色に置き換え、他の色の置き換えは行わないテーブルである。このテーブルは、血液の色と肌の色との差を拡大して、血流の観察に適した画像を生成することを目的として設計されたものである。
内視鏡画像では、撮影で取得される色の範囲は赤っぽい色に限られており、検査薬の色を除けば、青や緑色の対象が撮影されることは有り得ない。このため、血液の色を緑色にするといった置換を行っても、緑色に置換したことによって他の緑色の対象と区別がつかなくなるといった心配はない。したがって、内視鏡の画像処理では、図17に例示するような極端な色相拡大処理を行うこともできる。
色相調整部415は、ステップS502においてLUThを用いて色を置き換えることにより色相を拡大したり縮小したりした後、LUThによる変換後の色相データH´(x,y)を色相成分とするHSV信号をRGB信号に変換する(S503)。
LUThとしては、ユーザである医師の考え方、内視鏡メーカーの設計方針、使用される検査薬の種類、観察される部位、観察の目的などに応じて設計された複数のテーブルを用意しておくことが好ましい。このテーブルは、電子内視鏡システム1を提供するメーカーが提供してもよいし、ユーザが自ら作成することもできる。LUThは、図2のメモリ43に記憶されており、図4を参照して説明した手順でマイコン42から色相調整部415に供給される。
なお、上記例ではHSV空間において色相調整を行っているが、RGB信号をLab信号に変換して、a成分とb成分をルックアップテーブルにより変換した後にRGB信号に戻してもよい。
また、他の色空間への変換は行わずに、標準画像生成部411や色置換部412と同様に3次元LUTを用意しておき、入力されたRGB信号を、色相調整後のRGB信号に直接置き換えるようにしてもよい。
以上、本発明の一実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は特許請求の範囲によって定められるべきものであり、上記実施形態には限定されない。
電子内視鏡システムの概略構成を示す図 画像処理専用基板の詳細構成を示す図 マイコン32が実行する初期化処理の概要を示すフローチャート マイコン42の処理の概要を示すフローチャート データを10ビット化する処理について説明するための図 標準画像生成部で使用される3次元ルックアップテーブルの一例を示す図 標準画像生成部で使用される3次元ルックアップテーブルの他の例を示す図 ルックアップテーブルに無い値の処理方法について説明するための図 明彩度調整部の処理の概要を示すフローチャート 明彩度調整部で使用されるルックアップテーブルLUTyの一例を示す図 明彩度調整部で使用されるルックアップテーブルLUTrの一例を示す図 画像処理フィルタの大きさと処理結果の関係について説明するための図 シャープネス調整部の処理の概要を示すフローチャート シャープネス調整部で使用されるガウシアンフィルタの例を示す図 色相調整部の処理の概要を示すフローチャート 色相調整部で使用されるルックアップテーブルLUThの一例を示す図 色相調整部で使用されるルックアップテーブルLUThの他の例を示す図
符号の説明
1 電子内視鏡システム
2 電子内視鏡(スコープ)
3 処理装置(プロセッサ)
33,34 セレクタ
4 画像処理専用基板
417a〜e セレクタ
5,6 3次元ルックアップテーブル

Claims (3)

  1. 電子内視鏡により取得された画像の色相を調整する機能を備えた電子内視鏡装置であって、
    観察対象の撮影により電子内視鏡が取得し得る色の値と、診断に必要な色範囲の色相が診断に不要な色範囲の色相よりも広くなるように定義された色の値との対応付けが記憶された、検査目的ごとの置換テーブル、および
    入力された指示データにより指定された一の検査目的用の置換テーブルに記憶された対応付けを利用して、電子内視鏡により取得された画像を構成する各画素の色の値を個別に置き換えることにより、選択された検査目的用の画像を生成する目的別画像生成手段
    を備えたことを特徴とする電子内視鏡装置。
  2. 前記置換テーブルの前記対応付けは、診断に必要な色範囲の色相が拡大されるように定義されていることを特徴とする請求項1記載の電子内視鏡装置。
  3. 前記置換テーブルの前記対応付けは、診断に不要な色範囲の色相が縮小されるように定義されていることを特徴とする請求項1または2記載の電子内視鏡装置。
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