JP2006141258A - 流動食及びこれを用いた嘔吐予防食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 流動食の粘度が所定の範囲内になるよう増粘材を添加して、通常の流動食としても、また嘔吐予防食品としても使用できる流動食及びこれを用いた嘔吐予防食品を提供する。
【解決手段】 ローメトキシルペクチン、ジェランガム、カッパカラギーナン、イオタカラギーナン、ラムダカラギーナン、アルギン酸ナトリウム及びアルギン酸から選択される1種又は2種以上の増粘材を添加し、粘度を20〜40mPa・sに調整してなる流動食及びこれと水溶解性カルシウム塩を溶解したカルシウム水溶液とを対にしてなる嘔吐予防食品。
【選択図】なし

Description

本発明は、流動食にローメトキシルペクチン(以下「LMペクチン」と略す)やジェランガム等の増粘材を添加して一定の粘度に調整することにより、流動食としても、また嘔吐予防食品としても用いることのできる流動食及びこれを用いた嘔吐予防食品に関する。
流動食は咀嚼ができない病人あるいは手術後で体力が低下している患者等に経口又は経管で投与される流動状の食品である。このような特殊性から、この食品には高カロリー・高蛋白質であると同時に、加熱殺菌しても耐分離性があり、また消化・吸収性が良いことが望まれる。そこで、流動食に耐分離性を付与するために、例えば卵黄燐脂質を添加することが提案され(特許文献1)、また消化・吸収性を向上させるために、例えば蛋白質原料として脱塩乳清蛋白質を用いることが提案されている(特許文献2)。
また、流動食を経管投与している患者は、胃の中にたまった食物を小腸へ排出する力が弱くなっているため、胃の中に一定量の流動食がたまると嘔吐してしまうことが大きな問題である。そこで、その嘔吐を予防するために、流動食投与に当って、LMペクチンやジェランガム等の増粘材を含んだ溶液からなる嘔吐予防食品、あるいはLMペクチンやジェランガム等の増粘材を含んだ溶液とカルシウム溶液とを対にしてなる嘔吐予防食品を投与することが提案されている。(特許文献3)
特公昭61−59110号公報 特公平3−79982号公報 WO00/13529号公報
ところで、LMペクチンやジェランガム等の増粘材は、食物繊維と総称されており、医学の研究が進むにしたがって、排便促進作用ばかりでなく、血中コレステロール上昇抑制作用、血糖上昇抑制作用等の種々の機能があることが判明しつつある。そこで、このような増粘材を流動食に添加して諸機能が強化された流動食に仕上げることが考えられる。しかしながら増粘材を添加すると流動食の粘度が上昇して流動性が失われ、流動食が容器から取り出せなくなったり、経管チューブを詰まらせたりする恐れがあるためか流動食に増粘材を添加する研究はあまりされていないのが現状である。
本発明は、流動食の粘度が所定の範囲内になるよう増粘材を添加して、通常の流動食としても、また嘔吐予防食品としても使用できる流動食及びこれを用いた嘔吐予防食品を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明は
(1)ローメトキシルペクチン、ジェランガム、カッパカラギーナン、イオタカラギーナン、ラムダカラギーナン、アルギン酸ナトリウム及びアルギン酸から選択される1種又は2種以上の増粘材を添加し、粘度を20〜40mPa・sに調整してなる流動食、
(2)水溶解性カルシウム塩を添加しない、あるいは添加されていても流動食の粘度が40mPa・sを超えない量である(1)記載の流動食、
(3)流動食に対してローメトキシルペクチンを乾物換算で0.6〜1.0%添加することとした(1)又は(2)記載の流動食、
(4)流動食に対してジェランガムを乾物換算で0.35〜0.5%添加することとした(1)又は(2)記載の流動食、
(5)流動食に対してカラギーナンを乾物換算で0.2〜0.45%添加することとした請求項1又は2記載の流動食、
(6)経管投与機能を有した可撓性容器に充填・密封され、加熱殺菌されてなる(1)乃至(5)のいずれかに記載の流動食、
(7)(1)乃至(6)のいずれかに記載の流動食と水溶解性カルシウム塩を溶解したカルシウム水溶液とを対にしてなる嘔吐予防食品、
(8)カルシウム水溶液の水溶解性カルシウム塩の含有量が、カルシウム水溶液を流動食に添加したときの粘度が300mPa・s以上となる量である(7)記載の嘔吐予防食品、
からなるものである。
本発明の流動食は、LMペクチンやジェランガム等の増粘材が添加されて粘度を20〜40mPa・sに調整されているので、適度な流動性を有し、通常の流動食として患者に投与できる。また、この流動食と水溶解性カルシウム塩を溶解したカルシウム水溶液とを併用すれば優れた嘔吐予防効果を有するので、嘔吐予防食品とすることもできる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」をいう。
本発明の流動食には、LMペクチン、ジェランガム、カッパカラギーナン、イオタカラギーナン、ラムダカラギーナン、アルギン酸ナトリウムおよびアルギン酸から選択される1種又は2種以上の増粘材が添加され、その粘度が20〜40mPa・sに調整されている。流動食の粘度を20〜40mPa・sに調整するのは、後述の試験例にも示すように、粘度が40mPa・sを超えると流動性が悪くなって流動食としての適正がなくなるからである。一方、20mPa・s未満であると水溶解性カルシウム塩を溶解したカルシウム水溶液を加えても嘔吐が予防できる粘度に上昇しないため嘔吐予防用の流動食とならず、本発明の目的を達成できないからである。流動食の粘度を一旦上記粘度範囲に調整すれば、その後流動食を加熱したり、冷却したりあるいは長期間保存してもその粘度はほとんど変化しない。なお、上記流動食の粘度は、25℃にてBH型粘度計((株)東京計器製)を用いローター:No.1で20rpmで測定した1分後の示度により求めた値である。
本発明の流動食に用いる原料は、上記増粘材の他は一般に市販されている流動食に用いられているものと同じでよい。例えば、それらの原料としては、主にカロリー源として、大豆油、米油、サフラワー油、綿実油、ナタネ油、コーン油、魚油、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)等の動・植物油を最終製品に対して約1〜5%程度用いる。また主に栄養源として大豆蛋白質、小麦蛋白質、豆乳などの植物性蛋白質または、牛乳、カゼイン、脱脂粉乳、卵液、肉エキス等の動物性蛋白質を最終製品に対する蛋白質含有量が約2〜6%程度となるように用いる。さらに、その他の原料として、好みにより砂糖、粉飴、デキストリン等の糖類、リン脂質、リゾリン脂質、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の界面活性材、ビタミン、ミネラル等の栄養強化材、香辛料、食塩等の調味料を用いるとよい。
ところで、上記原料を用い、また増粘材を添加して粘度20〜40mPa・sの本発明の流動食を製するに当っては、水溶解性カルシウム塩を流動食に添加しない、あるいは添加されていても流動食の粘度が40mPa・sを超えない量であることが好ましい。添加した水溶解性カルシウム塩がLMペクチンやジェランガム等の増粘材と反応して流動食の粘度を上昇させ、その値が上記範囲を超えてしまう恐れがあるからである。
本発明において水溶解性カルシウム塩とは、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、第一リン酸カルシウム等の清水、イオン交換水、蒸留水等の水に溶解の高い、具体的にはイオン交換水(20℃)100gに対し1g以上溶解するカルシウム塩を言う。水溶解性カルシウム塩
は、上述のように本発明の流動食に添加しない、あるいは添加されていても流動食の粘度が40mPa・sを超えない量であることが好ましいが、本発明の流動食を嘔吐予防食品として用いる場合には、後述のように流動食と対を成すカルシウム水溶液の原料として用いることになる。
なお、流動食は栄養補給食品であるから一定量のカルシウムを含むことが望まれる。そのカルシウム分としては牛乳原料由来のカルシウムで補うか、あるいは骨粉、炭酸カルシウム、卵殻粉、硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム、水酸化カルシウム等の水溶解性の低いものを添加すればよく、これにより流動食の粘度に影響を与えずにカルシウムを補給できる。
流動食の粘度を20〜40mPa・sに調整するには、増粘材の種類によって、その添加量が異なる。これは後述の試験例にも示すように、LMペクチンを用いる場合には流動食に対して乾物換算で0.6〜1.0%添加するのがよい。また、ジェランガムを用いる場合には、流動食に対して乾物換算で0.35〜0.5%添加するのがよい。さらにカラギーナンを用いる場合には流動食に対して乾物換算で0.2〜0.45%添加するのがよい。
このようにして増粘材を添加して粘度が調整された流動食は、経管投与機能を有した可撓性容器等の容器に充填・密封し、常法により加熱殺菌すれば、常温流通用の商品とすることができ、経管投与が必要な患者に簡便に使用することができる。本発明の流動食を得るには、上述のように増粘材を添加して流動食の粘度を調整しさえすれば、後述の実施例に準じて容易に製造することができる。ここで、経管投与機能を有する可撓性容器とは、容器の一端に吊り下げ部、他端に排出口を有し、当該排出口がチューブ接続部材を装着可能な形状(例えば、螺子式、カートリッジ式等)を有するソフトバッグのような撓りを有する容器をいう。従って、使用の際は、当該容器にチューブ接続部材を装着し、更に接続部材にチューブを接続して使用する。
得られた本発明の流動食は、粘度が20〜40mPa・sで流動性を有するので、経口で通常の流動食として患者に投与することができる。また、経管投与の患者の場合には、この流動食と水溶解性カルシウム塩を溶解したカルシウム水溶液とを併用し、これを患者に投与すれば嘔吐予防食品とすることができる。このことは後述の試験例にも示すように、本発明の流動食に上記カルシウム水溶液を添加すれば、ほぼ完全に嘔吐を予防できるレベルまで流動食の粘度を上昇することができることから明らかである。具体的なカルシウム水溶液の水溶解性カルシウム塩の含有量としては、カルシウム水溶液を流動食に添加したときの粘度が嘔吐予防レベルの好ましい粘度である300mPa・s以上に上昇させる量とすることが好ましい。
なお、嘔吐予防のためには、患者に流動食を経管投与した後にカルシウム水溶液を経管投与してもよいし、カルシウム水溶液を経管投与した後に流動食を経管投与してもよい。また、上記流動食にカルシウム水溶液を添加したときの粘度は、25℃にてBH型粘度計((株)東京計器製)を用いローター:No.2で20rpmで測定した1分後の示度により求めた値である。
以下、本発明の実施例と試験例を述べ、本発明をさらに詳しく説明する。
[実施例1]
次の原料を用意した。
名称 単位(Kg)
コーンサラダ油 2.0
カゼインナトリウム 2.0
デキストリン 14.5
難消化性デキストリン 1.0
ビタミンミックス 0.2
グリセリン脂肪酸エステル 0.3
LMペクチン 0.7
清水 残余
―――――――――――――――――――――――――――――――――
合計 100Kg
上記原料をミキサーで混合後、高圧ホモゲナイザー(マントンガウリング社製)で圧力40MPaにて均質化して均質化物を得た。得られた均質化物をブロー成形した一端に吊り下げ部、他端に排出口を有しレトルト殺菌可能なソフトバッグに400mlずつ充填して、排出口にキャップが取り付け可能なプルトップを有する栓体を溶着して密封した後、120℃で25分間レトルト殺菌し、その後冷却し、栓体にキャップをしてソフトバッグ詰め流動食245袋を得た。
[実施例2]
4%グルコン酸カルシウム水溶液を105℃で10分間加熱し、これをポアサイズ0.2μのフィルターでろ過し、滅菌済のポリエチレン製の袋に5mlずつ充填・密封してカルシウム水溶液を得た。そして実施例1で得られた流動食1袋と上記カルシウム溶液1袋を対にして嘔吐予防食品とした。
この嘔吐予防食品を嘔吐しやすい患者に次のようにして用いた。まず、流動食1袋(400ml:400kcal)ずつを1日3回(合計1200kcal)経管投与する。また、この流動食の1回分の投与が終了する毎に、ただちにカルシウム溶液1袋(5ml)を経管投与する。このような方法で1週間続けたところ、この患者は1回も嘔吐しなかった。
[試験例1]
<テスト1(LMペクチンの添加量と流動食の流動性)>
次の原料を用意した。
名称 単位(部)
コーンサラダ油 2.0
カゼインナトリウム 2.0
デキストリン 14.5
難消化性デキストリン 1.0
ビタミンミックス 0.2
グリセリン脂肪酸エステル 0.3
LMペクチン 表1に示す8種類
清水 残余
―――――――――――――――――――――――――――――――――
合計 100部
上記原料を用いて実施例1に準じLMペクチンの添加量が異なる8種類のソフトバッグ詰め流動食(400mL入り)を試作した。得られた各流動食をそれぞれソフトバッグから取り出し、その粘度を測定すると共に、流動性を見るために、ソフトバッグを高低差70cmとなるように吊り下げ、栓体のキャップを外してチューブ接続部材を装着し、そして8フレンチのチューブを接続した後、スタート時の滴下速度を90滴/分に調節し、流動食の滴下の状態を調べたところ、表1の結果が得られた。
Figure 2006141258
表1より流動食に対してLMペクチンを乾物換算で1.0%以下添加すればその粘度が40mPa・s以下となり流動性が良好であることが理解できる。
<テスト2(流動食の嘔吐予防食品としての適性)>
テスト1において流動性が良好であったNo.1乃至No.6の流動食400mlに対して、それぞれ4%塩化カルシウム水溶液4mlを加えた後その粘度を測定したところ、表2の結果が得られた。また、実施例2に示した方法で嘔吐しやすい患者10名に経管投与を行い嘔吐の有無を調べた。その結果を下記の注)に記すレベルにより評価した。
Figure 2006141258
表1より、流動食に対してLMペクチンを乾物換算で0.6%以上添加すれば嘔吐予防効果のある粘度(300mPa・s以上)となり、嘔吐予防食品用流動食としてふさわしいことが理解できる。
そして表1と表2により、流動食に対してLMペクチンを乾物換算で0.6〜1.0%添加すれば流動食の粘度が20〜40mPa・sの範囲となり、流動性があって流動食としてふさわしく、同時に嘔吐予防用として使用すれば嘔吐予防効果があることが理解できる。
[試験例2]
<テスト1(ジェランガムの添加量と流動食の流動性)>
次の原料を用意した。
名称 単位(部)
コーンサラダ油 2.0
カゼインナトリウム 2.0
デキストリン 14.5
難消化性デキストリン 1.0
ビタミンミックス 0.2
グリセリン脂肪酸エステル 0.3
ジェランガム 表3に示す8種類
清水 残余
―――――――――――――――――――――――――――――――――
合計 100部
上記原料を用いて、実施例1に準じてジェランガムの添加量が異なる8種類のソフトバッグ詰め流動食(400mL入り)を試作した。得られた8種類の流動食について粘度を測定し、また試験例1のテスト1と同様の方法で流動性を調べたところ、表3の結果が得られた。
Figure 2006141258
表3より、流動食に対してジェランガムを乾物換算で0.5%以下添加すれば流動食の粘度が40mPa・s以下となり、その流動性が良好であることが理解できる。
<テスト2(流動食の嘔吐予防食品としての適性)>
テスト1で流動性が良好であったNo.1乃至No.6の流動食400mlに対してそれぞれ4%塩化カルシウム水溶液4mlを加えた後、その粘度を測定したところ、表4の結果が得られた。また、試験例1のテスト2と同様な方法で行い嘔吐レベルを評価した。
Figure 2006141258
表4より流動食に対してジェランガムを乾物換算で0.35%以上添加すれば嘔吐予防効果のある粘度(300mPa・s以上)となり、嘔吐予防用流動食としてふさわしいことが理解できる。
そして表3と表4より、流動食に対してジェランガムを乾物換算で0.35〜0.5%添加すれば流動食の粘度が20〜40mPa・sの範囲となり、流動性があって流動食としてふさわしく、同時に嘔吐予防用として使用すれば嘔吐予防効果があることが理解できる。
[試験例3]
<テスト1(イオタカラギーナンの添加量と流動食の粘度)>
次の原料を用意した。
名称 単位(部)
コーンサラダ油 2.0
カゼインナトリウム 2.0
デキストリン 14.5
難消化性デキストリン 1.0
ビタミンミックス 0.2
グリセリン脂肪酸エステル 0.3
イオタカラギーナン 表5に示す9種類
清水 残余
―――――――――――――――――――――――――――――――――
合計 100部
上記原料を用いて、実施例1に準じてイオタカラギーナンの添加量の異なる9種類のソフトバッグ詰め流動食を試作した。得られた9種類の流動食について粘度を測定し、また試験例1のテスト1と同様の方法で流動性を調べたところ、表5の結果が得られた。
Figure 2006141258
表5より流動食に対してイオタカラギーナンを乾物換算で0.45%以下添加すれば流動食の粘度が40mPa・s以下となり、その流動性が良好であることが理解できる。
<テスト2(流動食の嘔吐予防食品としての適性)>
テスト1で流動性が良好であったNo.1乃至No.6の流動食400mlに対して、それぞれ4%塩化カルシウム水溶液4mlを加えた後、その粘度を測定したところ、表6の結果が得られた。また、試験例1のテスト2と同様な方法で行い嘔吐レベルを評価した。
Figure 2006141258
表6より流動食に対してイオタカラギーナンを乾物換算で0.2%以上添加すれば嘔吐予防効果のある粘度(300mPa・s以上)となり、嘔吐予防用流動食としてふさわしいことが理解できる。
そして、表5と表6より、流動食に対してイオタカラギーナンを乾物換算で0.2〜0.45%添加すれば流動食の粘度が20〜40mPa・sの範囲となり、流動性があって流動食としてふさわしく、同時に嘔吐予防用として使用すれば嘔吐予防効果があることが理解できる。
なお、カッパカラギーナンとラムダカラギーナンについても上記と同じテストをしてみたが、表5と表6とほぼ同じ結果が得られた。また、アルギン酸ナトリウムとアルギン酸についても上記と同じテストをしてみたが、表5と表6と同じような結果が得られた。

Claims (8)

  1. ローメトキシルペクチン、ジェランガム、カッパカラギーナン、イオタカラギーナン、ラムダカラギーナン、アルギン酸ナトリウム及びアルギン酸から選択される1種又は2種以上の増粘材を添加し、粘度を20〜40mPa・sに調整してなることを特徴とする流動食。
  2. 水溶解性カルシウム塩を添加しない、あるいは添加されていても流動食の粘度が40mPa・sを超えない量である請求項1記載の流動食。
  3. 流動食に対してローメトキシルペクチンを乾物換算で0.6〜1.0%添加することとした請求項1又は2記載の流動食。
  4. 流動食に対してジェランガムを乾物換算で0.35〜0.5%添加することとした請求項1又は2記載の流動食。
  5. 流動食に対してカラギーナンを乾物換算で0.2〜0.45%添加することとした請求項1又は2記載の流動食。
  6. 経管投与機能を有した可撓性容器に充填・密封され、加熱殺菌されてなる請求項1乃至5のいずれかに記載の流動食。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の流動食と水溶解性カルシウム塩を溶解したカルシウム水溶液とを対にしてなることを特徴とする嘔吐予防食品。
  8. カルシウム水溶液の水溶解性カルシウム塩の含有量が、カルシウム水溶液を流動食に添加したときの粘度が300mPa・s以上となる量である請求項7記載の嘔吐予防食品。
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