JP2006140184A - 半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 占有面積を抑えた簡便な形態でプラズマ処理に伴うチャージングを抑える半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供する。
【解決手段】 半導体基板10上にゲート酸化膜12を介してゲート電極13の形成、基板コンタクト領域14を形成する。層間絶縁膜15、ビア接続部16の形成後、第1層目の金属配線層17で各回路に関係する配線パターンの一部を形成すると共に、基板コンタクト領域14への接続経路171も同時に形成する。これにより、以降、プラズマ処理を伴う工程を経てもゲート電極13のチャージングは回避される。所定の配線層による集積回路のパターンが形成され、プラズマ処理終了後、接続経路171は、トリミング部171Bにレーザービームを照射して切断される。接続経路171の一部は、第1層目の金属配線層17による必要な回路配線のパターンとして働く。
【選択図】 図1
【解決手段】 半導体基板10上にゲート酸化膜12を介してゲート電極13の形成、基板コンタクト領域14を形成する。層間絶縁膜15、ビア接続部16の形成後、第1層目の金属配線層17で各回路に関係する配線パターンの一部を形成すると共に、基板コンタクト領域14への接続経路171も同時に形成する。これにより、以降、プラズマ処理を伴う工程を経てもゲート電極13のチャージングは回避される。所定の配線層による集積回路のパターンが形成され、プラズマ処理終了後、接続経路171は、トリミング部171Bにレーザービームを照射して切断される。接続経路171の一部は、第1層目の金属配線層17による必要な回路配線のパターンとして働く。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体装置製造時のウェハプロセスにおいて、プラズマ処理によって発生するチャージングの影響から素子部を保護する半導体装置の製造方法及び半導体装置に関する。
ウェハプロセスでは、真空中のプラズマ放電現象を利用したCVD、スパッタリング、エッチング、アッシング等の工程が不可欠である。このようなプラズマプロセス中に、素子のゲート電極等にチャージング、すなわち電荷の蓄積が起こる。これにより、薄いゲート絶縁膜に静電気的ストレスが生じ、ゲート絶縁膜の耐圧劣化を招く危険性がある。
従来、上記チャージングによるゲート絶縁膜の劣化を防ぐ対策として次のような技術が知られている。配線形成等のプラズマ処理工程中において、ゲート電極の引き出し部をヒューズ素子(ポリシリコンヒューズ)を介して基板電位に接続しておく。これにより、ゲート電極のチャージアップを基板に逃がす。プラズマ処理工程終了後において、ヒューズ素子が切断される電位差あるいは電流を強制的に与える。これにより、上記ゲート電極の引き出し部の基板への接続部分は切り離される(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−347303号公報(3−4頁、図1)
上記ゲート電極の引き出し部と基板を接続するヒューズ素子は、そのパターンや関係する配線を実現するための製造工程が当然設けられる。ポリシリコンヒューズを切断するためのヒューズトリミング用パッドも必要である。これにより、ヒューズ素子に関係する占有面積の増大が懸念される。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたもので、占有面積を抑えた簡便な形態でプラズマ処理に伴うチャージングを抑える半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供しようとするものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板表面に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に素子を構成するための導電パターンを形成する工程と、第1層目の金属配線層で少なくとも前記導電パターンの前記半導体基板への接続経路を形成する第1配線工程と、前記第1配線工程による前記接続経路の一部の配線パターンを用いると共に前記第1層目の金属配線層以降の配線層によって前記素子に関係する回路配線を形成する工程と、前記回路配線を損なうことなく前記第1配線工程における前記接続経路をレーザーにより切断する工程と、を含む。
上記本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、絶縁膜を介した導電パターンの半導体基板への接続経路を第1層目の金属配線層で形成する。より上層の配線層を形成していく度に、開孔や配線のパターニングは多くなり、プラズマを伴う加工は多用される。その際、上記接続経路が電荷放電経路となる。これにより、素子はプラズマ処理に起因する電荷蓄積(チャージング)の影響を受けない。プラズマ処理終了後に不要な接続経路(電荷放電経路)はレーザーにより切断される。
上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記素子はMOS型半導体素子であり、前記導電パターンを形成する工程は前記MOS型半導体素子のゲート電極を形成する工程であることを特徴とする。チャージングの影響による特性シフトが懸念されるMOS型半導体素子に対してチャージングを回避する。
上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記接続経路は、少なくとも前記レーザーによる切断領域の配線幅を、前記回路配線の配線パターンのそれに比べて小さくすることを特徴とする。レーザー切断部の配線幅を小さくすることで、より低いエネルギーで接断し易くする。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1、第2の素子を形成するためゲート絶縁膜を介して第1、第2のゲート電極パターンを形成する工程と、第1層目の金属配線層によって少なくとも前記第1、第2のゲート電極パターンそれぞれの前記半導体基板への電荷放電経路を形成する第1配線工程と、前記第1配線工程による一部の配線パターンを用いると共に前記第1層目の金属配線層以降の配線層によって前記第1、第2の素子に関係する回路配線を形成する工程と、前記回路配線を保護する最上層の保護膜を形成する工程と、前記回路配線を損なうことなく前記第1配線工程における前記電荷放電経路をレーザーにより切断する工程と、を含む。
上記本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、第1、第2のゲート電極パターンそれぞれの半導体基板への電荷放電経路を第1層目の金属配線層で形成する。より上層の配線層を形成していく度に、開孔や配線のパターニングは多くなり、プラズマを伴う加工は多用される。よって、早い段階でプラズマ処理に起因する電荷蓄積(チャージング)の影響を防ぐようにする。プラズマ処理終了後において、不要な電荷放電経路はレーザーにより切断される。
上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記第1、第2の素子はそれぞれ同じサイズのMOSFETであり、対称に設けられることを特徴とする。チャージングの影響による特性シフトが懸念される対称に設けられた二つのMOSFETに対してチャージングを回避する。
上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記レーザーによる前記電荷放電経路の切断領域の配線幅は、前記回路配線を構成する配線パターンの配線幅よりも小さくすることを特徴とする。レーザー切断部の配線幅を小さくすることで、より低いエネルギーで接断し易くする。
本発明に係る半導体装置は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を隔てて両側の前記半導体基板表面に形成されたソース・ドレイン領域と、前記ゲート電極と接続される第1層目の金属配線層による配線パターンと、前記配線パターンとの接続部を有すると共に前記第1層目の金属配線層以降の配線層を伴う集積回路パターンと、を含み、前記配線パターンに関し、前記接続部を通り過ぎて前記半導体基板上へ伸びる延在パターンがあり、前記延在パターンは前記接続部と前記半導体基板上の間の所定部で切断されていることを特徴とする。
上記本発明に係る半導体装置によれば、第1層目の金属配線層による配線パターンは、その一部が集積回路パターン中に組込まれ、延在パターンが半導体基板上へ伸びる回路、すなわち、電荷放電経路を形成している。延在パターンはその電荷放電経路途中で切断され、集積回路パターンに影響を与えない。
なお、上記本発明に係る半導体装置において、前記延在パターンの切断されている所定部近傍の領域は、他の領域に比べて配線幅が小さいことを特徴とする。切断部の配線幅を小さくすることで、より低いエネルギーで接断し易く、信頼性向上に寄与する。
図1、図2は、それぞれ本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法の要部を工程順に示す断面図である。
図1に示すように、素子分離絶縁膜11に囲まれた所定導電型の半導体基板10上に例えば薄い絶縁膜であるゲート酸化膜12を形成する。図示しないがウェル領域を形成して上記所定導電型と反対導電型の半導体基板の領域があり、その領域にゲート酸化膜が形成される所もある。
図1に示すように、素子分離絶縁膜11に囲まれた所定導電型の半導体基板10上に例えば薄い絶縁膜であるゲート酸化膜12を形成する。図示しないがウェル領域を形成して上記所定導電型と反対導電型の半導体基板の領域があり、その領域にゲート酸化膜が形成される所もある。
ゲート酸化膜12上にポリシリコン層によるゲート電極13をパターニングする。ゲート電極13をマスクとして両側の基板10表面に図示しないソース/ドレインの拡散層を形成する。あるいは、図示しない他の例として、ゲート電極をマスクにソース/ドレインのエクステンション領域の形成、さらにゲート電極の側壁スペーサ形成後、ソース/ドレインの拡散層を形成してもよい。これにより、MOS型半導体素子Q1を形成する。このようなMOS型半導体素子Q1の各導電型のソース/ドレイン拡散層の形成時において、基板10と同じ導電型の基板コンタクト領域14を同時に形成する。
次に、層間絶縁膜15、ビア接続部16の形成後、第1層目の金属配線層17で各回路に関係する配線パターンの一部を形成する。その際、基板コンタクト領域14への接続部161と、第1層目の金属配線層17による基板コンタクト領域14への接続経路171も同時に形成する。接続経路171は、ゲート電極13に蓄積される電荷(チャージング)を放電する経路である。これにより、以降、プラズマ処理を伴う工程を経てもゲート電極13のチャージングは回避される。接続経路171は、所定部としてトリミング部171Bを有し、少なくともトリミング部171Bの上方が、後の工程で形成される回路配線のパターンに覆われることのない領域に形成される。
層間絶縁膜15及びビア接続部16をそれぞれ介して、第2層目の金属配線層18、第3層目の金属配線層19を形成する。層間絶縁膜15は、TEOS(テトラエトキシシラン)を利用した酸化シリコン膜、特に、TEOSとオゾン(O3)の反応を用いた酸化シリコン膜をプラズマCVD法で形成してもよい。金属配線層17,18,19で図示しない集積回路全体が構成される。また、金属配線層19による図示しない電極パッドが形成され、最上層はパッシベーション膜20で保護される。パッシベーション膜20の空き領域21がエッチングによって設けられる。空き領域21下の層間絶縁膜15下方には第1層目の金属配線層17で形成した接続経路171の所定部としてトリミング部171Bが存在する。なお、図示しないが、空き領域21下の層間絶縁膜15を所定深さエッチングし、トリミング部171B上の層間絶縁膜15の厚さを他の領域より小さくしてもよい。
次に、図2に示すように、製造工程終了後、チャージング回避のために形成した接続経路171を切断する。接続経路171の切断は、レーザービームの照射により達成する。プラズマ処理は、例えば上述の各層間絶縁膜15の形成におけるCVD(化学気相成長)工程や、各ビア接続部16形成のためのエッチング開孔、各金属配線層17〜19のパターニングに伴う異方性エッチングで多用される。これらプラズマ処理終了後に、接続経路171を切断するのである。
レーザービームLBは、パッシベーション膜20の空き領域21から層間絶縁膜15を通って接続経路171のトリミング部171Bに到達する。トリミング部171Bは素子分離絶縁膜11上方に設けられる。これにより、接続経路171はトリミング部171Bでブローされ、ゲート電極13と基板コンタクト領域14を結ぶ接続経路171は切断される。接続経路171は切断されても、第1層目の金属配線層17による必要な配線パターンは、集積回路全体構成の一部として働く。
なお、レーザービームLBによる接続経路171のブローによって層間絶縁膜15に穴が空く。穴が空く層間絶縁膜15の所定周囲領域は、回路配線のパターン禁止領域PRとする。金属配線層18,19による回路配線のパターン禁止領域PRは、少なくとも接続経路171のトリミング部171BにおけるレーザービームLBの照射スポット領域縁部からレーザービームLBの径φの倍以上設ける。レーザービームLB径φが例えば3μm前後であるとすれば、レーザービームLB径φの領域縁部からさらに3μm四方以上の大きさ(PR>3μm)で回路配線のパターン禁止領域が設けられる。
図3は、図1の破線で囲んだ部分の平面図であり、上記ゲート電極13と基板コンタクト領域14を結ぶ接続経路171に関し、トリミング部171Bの形状例を示している。図1と同様の箇所には同一の符号を付して説明する。
接続経路171に関し、少なくともレーザービームLBによる切断領域、すなわちトリミング部171Bの配線幅を、周囲における回路配線の配線パターンのそれに比べて小さくする。レーザービームLBがより低い出力エネルギーであっても、確実にトリミング部171Bで接続経路171がブローすることができるようにする。また、トリミング部171Bにおいて接続経路171が優先的にブローされるようにする。例えば、第1層目の金属配線層17で用いられる配線パターンの配線幅W1が0.3〜0.4μmとすると、配線幅W1の接続経路171に対し、トリミング部171Bの配線幅W2は、W1の半分以下、例えば0.15〜0.2μmの範囲から選択される。
接続経路171に関し、少なくともレーザービームLBによる切断領域、すなわちトリミング部171Bの配線幅を、周囲における回路配線の配線パターンのそれに比べて小さくする。レーザービームLBがより低い出力エネルギーであっても、確実にトリミング部171Bで接続経路171がブローすることができるようにする。また、トリミング部171Bにおいて接続経路171が優先的にブローされるようにする。例えば、第1層目の金属配線層17で用いられる配線パターンの配線幅W1が0.3〜0.4μmとすると、配線幅W1の接続経路171に対し、トリミング部171Bの配線幅W2は、W1の半分以下、例えば0.15〜0.2μmの範囲から選択される。
なお、第1層目の金属配線層17で用いられる配線幅W1が、加工寸法の限界の値、またはそれに近い値であれば、W2は上記設定の限りではない。つまり、配線幅W2はW1の半分以下という設定基準は無いものとする。配線幅W2=W1という構成も考えられる。しかし、接続経路171において、少しでもトリミング部171Bにて切断され易いように、上記配線幅は、W1>W2が望ましい。
上記実施形態の構成によれば、ゲート電極13の半導体基板10への接続経路171を第1層目の金属配線層17で形成する。より上層の配線層18,19を形成していく度に、開孔や配線のパターニングは多くなり、プラズマを伴う加工は多用される。その際、上記接続経路171が電荷放電経路となる。これにより、MOS型半導体素子Q1は、プラズマ処理に起因する電荷蓄積(チャージング)の影響をほとんど受けない。よって特性のシフトの心配もない。プラズマ処理終了後に不要な接続経路171はレーザービームLBにより切断される。これにより、半導体装置として素子特性のシフトのない高信頼性の製品が得られる。また、ゲート電極13の半導体基板10への接続経路171は切断されても、第1層目の金属配線層17による必要な配線パターンは、集積回路全体構成の一部として働くので無駄がない。すなわち、接続経路171による電荷放電経路の占有面積は比較的小さいものとなる。
図4は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法及び半導体装置の要部を示す断面図である。
素子分離絶縁膜41に囲まれた所定導電型の半導体基板40上に図示しないゲート酸化膜を介してMOSFET Qa,Qbのポリシリコン層によるゲート電極42a,42bをパターン形成する。図示しないがウェル領域を形成して上記所定導電型と反対導電型の半導体基板の領域があり、その領域にゲート酸化膜を介してゲート電極が形成される所もある。
素子分離絶縁膜41に囲まれた所定導電型の半導体基板40上に図示しないゲート酸化膜を介してMOSFET Qa,Qbのポリシリコン層によるゲート電極42a,42bをパターン形成する。図示しないがウェル領域を形成して上記所定導電型と反対導電型の半導体基板の領域があり、その領域にゲート酸化膜を介してゲート電極が形成される所もある。
ゲート電極42a,42bをそれぞれマスクとして各ゲート電極両側の基板40表面にソース/ドレインの拡散層43a,43bを形成する。あるいは、図示しない他の例としてゲート電極をマスクにソース/ドレインのエクステンション領域の形成、さらにゲート電極の側壁スペーサ形成後、ソース/ドレインの拡散層を形成してもよい。このようなMOSFET Qa,Qbのソース/ドレイン拡散層43a,43bの形成時において、基板40と同じ導電型の基板コンタクト領域44a,44bを同時に形成する。
次に、図示しない層間絶縁膜を堆積し、ビア接続部46a,46bの形成後、第1層目の金属配線層47で各回路に関係する配線パターンの一部を形成する。図示しないが、MOSFET Qa,Qbのソース/ドレイン拡散層43a,43bにそれぞれ接続される配線パターンも形成される。その際、基板コンタクト領域44a,44bへの各接続部461a,461bと、第1層目の金属配線層47による基板コンタクト領域44a,44bへの接続経路471a,471bも同時に形成する。このときの接続経路471a,471bは、ゲート電極42a,42bに蓄積される電荷(チャージング)を放電する経路となる。これにより、以降、プラズマ処理を伴う工程を経てもゲート電極42a,42bのチャージングは回避される。接続経路471a,471bは、より配線幅の小さいトリミング部471Ba,471Bbを有する。接続経路471a,471bは、少なくともトリミング部471Ba,471Bbの上方が、後の工程で形成される回路配線のパターンに覆われることのない領域に形成される。
その後、層間絶縁膜及びビア接続部46a,46bをそれぞれ介して、第2層目の金属配線層48を利用した配線パターンを形成する。そのうち、配線パターン48a,48bを示す。配線パターン48a,48bは、接続経路471a,471bの部分を使ってMOSFET Qa,Qbに関係する回路配線の一部を構成する。以降、図示しないが所定層の金属配線層を用いて半導体装置の集積回路全体が構成される。図示しない電極パッドが形成され、最上層はパッシベーション膜50で保護される。パッシベーション膜50の空き領域51a,51bが設けられている。空き領域51a,51bはレーザービームLB照射用の窓である。空き領域51a,51b近傍の層間絶縁膜下方には第1層目の金属配線層47で形成した接続経路471a,471bのトリミング部471Ba,471Bbが在する。
接続経路471a,471bは、トリミング部471Ba,471Bbで切断されている。すなわち、半導体装置製造に伴うプラズマ処理終了後、トリミング部471Ba,471BbにレーザービームLBが照射され、接続経路471a,471bがブローされたのである。これにより、各ゲート電極42a,42bと基板コンタクト領域44a,44bを結ぶ接続経路は切断される。しかし、接続経路471a,471bは部分的にMOSFET Qa,Qbに関係する回路配線の一部として使われており、その構成は損なわれることはない。よって、接続経路471a,471bによる電荷放電経路の占有面積は比較的小さいものとなる。
上記本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、MOSFET Qa,Qbのゲート電極42a,42bそれぞれの半導体基板40への電荷放電経路を、第1層目の金属配線層47で形成する。より上層の配線層を形成していく度に、開孔や配線のパターニングは多くなり、プラズマを伴う加工は多用される。よって、接続経路471a,471bにより、早い段階でプラズマ処理に起因する電荷蓄積(チャージング)の影響を防ぐようにする。プラズマ処理終了後において、接続経路471a,471bは、トリミング部471Ba,471Bbへのレーザービーム照射を経てブローされる。これにより、半導体装置の回路配線として不要な電荷放電経路は切断される。
なお、接続経路471a,471bにおけるトリミング部471Ba,471Bbは、前記図3で説明した形態と同様である。すなわち、レーザービームLBがより低い出力エネルギーであっても、優先的にかつ確実に接続経路471a,471bがブローすることができるように、トリミング部471Ba,471Bbの線幅が他より小さくなっている(W1>W2)。第1層目の金属配線層47で用いられる配線幅が、加工寸法の限界の値、またはそれに近い値であれば、配線幅W2=W1という構成も考えられる。しかし、接続経路471a,471bにおいて、少しでもトリミング部471Ba,471Bbにて切断され易いように、上記配線幅は、W1>W2が望ましい。
上記半導体装置の構成において、MOSFET Qa,Qbはそれぞれ同じサイズであり、パターンも略対称に設けられている。このような形態は、オペアンプ回路等にみられ、MOSFET Qa,Qb両者の特性シフト、ばらつきが歩留りを劣化させる原因となる。上記実施形態では、第1層目の金属配線層47でMOSFET Qa,Qbのゲート電極42a,42bそれぞれの基板40への電荷放電経路(接続経路471a,471b)が形成される。接続経路471a,471bは、基板40への電荷放電経路切断後も部分的にMOSFET Qa,Qbに関係する回路配線の一部として使われるので無駄が無い。接続経路471a,471bの形成によって、プラズマ処理に起因するゲート電極42a,42bそれぞれのチャージングの影響が防止できる。従って、MOSFET Qa,Qb両者の特性シフトが抑制され、歩留りは改善され半導体装置の信頼性が向上する。
以上説明したように本発明によれば、絶縁膜を介したゲート電極の半導体基板への接続経路を第1層目の金属配線層で形成する。より上層の配線層を形成していく度に、開孔や配線のパターニングは多くなり、プラズマを伴う加工は多用される。その際、上記接続経路が電荷放電経路となる。これにより、上記ゲート電極を有する素子はプラズマ処理に起因する電荷蓄積(チャージング)の影響をほとんど受けない。プラズマ処理終了後、必要な接続経路は回路配線の一部を担い、不要な接続経路(電荷放電経路)のみレーザーにより切断される。これにより、MOSFET等素子の必要な特性を維持することができ、特性シフト、ばらつきによる歩留り低下を抑えることができる。この結果、占有面積を抑えた簡便な形態でプラズマ処理に伴うチャージングを抑える半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することができる。
10,40…半導体基板、11,41…素子分離絶縁膜、12…ゲート酸化膜、13,42a,42b…ゲート電極、14,44a,44b…基板コンタクト領域、15…層間絶縁膜、16,46a,46b…ビア接続部、161,461a,461b…接続部、17,47…第1層目の金属配線層、171,471a,471b…接続経路、171B,471Ba,471Bb…トリミング部、18…第2層目の金属配線層、19…第3層目の金属配線層、20,50…パッシベーション膜、21,51a,51b…空き領域、43a,43b…ソース/ドレイン拡散層、48a,48b…配線パターン、LB…レーザービーム、PR…回路配線のパターン禁止領域、Q1…MOS型半導体素子、Qa,Qb…MOSFET。
Claims (8)
- 半導体基板表面に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に素子を構成するための導電パターンを形成する工程と、
第1層目の金属配線層で少なくとも前記導電パターンの前記半導体基板への接続経路を形成する第1配線工程と、
前記第1配線工程による前記接続経路の一部の配線パターンを用いると共に前記第1層目の金属配線層以降の配線層によって前記素子に関係する回路配線を形成する工程と、
前記回路配線を損なうことなく前記第1配線工程における前記接続経路をレーザーにより切断する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。 - 前記素子はMOS型半導体素子であり、前記導電パターンを形成する工程は前記MOS型半導体素子のゲート電極を形成する工程である請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記接続経路は、少なくとも前記レーザーによる切断領域の配線幅を、前記回路配線の配線パターンのそれに比べて小さくする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板上に第1、第2の素子を形成するためゲート絶縁膜を介して第1、第2のゲート電極パターンを形成する工程と、
第1層目の金属配線層によって少なくとも前記第1、第2のゲート電極パターンそれぞれの前記半導体基板への電荷放電経路を形成する第1配線工程と、
前記第1配線工程による一部の配線パターンを用いると共に前記第1層目の金属配線層以降の配線層によって前記第1、第2の素子に関係する回路配線を形成する工程と、
前記回路配線を保護する最上層の保護膜を形成する工程と、
前記回路配線を損なうことなく前記第1配線工程における前記電荷放電経路をレーザーにより切断する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。 - 前記第1、第2の素子はそれぞれ同じサイズのMOSFETであり、パターンも略対称に設けられる請求項4記載の半導体装置の製造方法。
- 前記レーザーによる前記電荷放電経路の切断領域の配線幅は、前記回路配線を構成する配線パターンの配線幅よりも小さくする請求項4または5記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極を隔てて両側の前記半導体基板表面に形成されたソース・ドレイン領域と、
前記ゲート電極と接続される第1層目の金属配線層による配線パターンと、
前記配線パターンとの接続部を有すると共に前記第1層目の金属配線層以降の配線層を伴う集積回路パターンと、を含み、
前記配線パターンに関し、前記接続部を通り過ぎて前記半導体基板上へ伸びる延在パターンがあり、前記延在パターンは前記接続部と前記半導体基板上の間の所定部で切断されている半導体装置。 - 前記延在パターンの切断されている所定部近傍の領域は、他の領域に比べて配線幅が小さい請求項7記載の半導体装置。
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