JP2006138565A - ガスコンロ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本実施例のテーブルコンロ1によれば、空気供給路7に設けた圧力センサ40の検出圧力に基づいて、燃焼ガス通路34の閉塞を検知すると、それに基づいてコンロバーナ20への燃料ガス供給を制御する。この場合、燃料ガスの供給を停止してもよいし、供給量を下げるようにしてもよい。また、その閉塞度合いに応じてガス供給量を制御するようにしてもよい。この結果、燃焼不良が防止され、安全性が向上する。また、高熱効率化を図るために狭い燃焼ガス通路34を形成したために、煮汁詰りを生じやすい構成となった本実施例のようなテーブルコンロ1においては、特に好適である。
【選択図】図1
Description
具体的には、中央のバーナが露出する五徳リングと、その五徳リング上に立設されて調理容器を支持する五徳爪とからなる五徳を利用し、まず、五徳爪の高さを低くすると共に、五徳の鍔部をバーナヘッドの主炎口近傍まで延ばした構成により、二次空気を火炎の基部から先端にまで供給する。
そして、バーナの燃焼ガスを、調理容器と五徳リングとの間の隙間(リング状燃焼ガス通路)から外部に放出する構成としている。
この構造により、調理容器をバーナヘッドに接近させるとともに、五徳リングによってバーナの燃焼ガスの拡散を防いで、高温の燃焼ガスと調理容器とを確実に接触させて、調理容器の熱効率の向上を図っている。
また、こうしたガスコンロでは、まだ熱効率の向上が充分ではないため、発明者らは、バーナで発生した燃焼ガスがそのまま放射方向に抜け出てしまわないように、燃焼ガス通路を仕切って複数の通路に分割して燃焼ガスと調理容器底面との接触距離を長くしたガスコンロを考えたが、そうした場合には特に分割した燃焼ガス通路が狭いため詰りやすい傾向が強く、大きな問題となっていた。
調理容器を加熱するバーナと、
上記調理容器を載置する載置部とを備えたガスコンロにおいて、
上記バーナの燃焼ガスの流れる流路の閉塞を検知する閉塞検知手段と、
上記閉塞検知手段による閉塞検知に基づいて上記バーナへの燃料ガス供給を制御する閉塞処理手段とを備えたことを要旨とする。
上記閉塞検知手段は、上記バーナへの空気供給路あるいは燃焼ガスの流れる流路における圧力検知に基づくことを要旨とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、
上記バーナへ燃焼用空気を供給するファンを備え、上記ファンの吸引口と送風路との差圧を検出することを要旨とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1記載の発明において、
上記バーナへ燃焼用空気を供給するファンと、上記ファンの送風路に設けられる風量センサとを備え、上記閉塞検知手段は上記ファンの回転数と上記風量センサの検出値との関係に基づいて上記閉塞を検出することを要旨とする。
この結果、燃焼不良が防止され、安全性が向上する。
また、狭い燃焼ガス通路を形成して煮汁詰りを生じやすい構成のコンロにおいては、特に好適である。
請求項3に記載の発明によれば、バーナへ燃焼用空気を供給するファンを備えている場合に、上記ファンの吸引口と送風路との差圧を検出するため、燃焼ガス通路の閉塞だけでなく、ファンの吸引口の閉塞まで同時に検出できるため、強制燃焼式バーナを備えたコンロにおいては、特に有効なものとなる。
請求項4に記載の発明によれば、正常時においてはファンの回転数と風量センサの検出値とは相関関係を有するが、バーナの燃焼ガスの流路が閉塞した場合には、風量センサの検出値に対するファンの回転数が正常範囲から外れて上昇する。この結果、閉塞を容易に検出できる。また、この場合、空気供給路の閉塞をも検知できるため、強制燃焼式バーナを備えたコンロにおいては、特に有効なものとなる。
図1は、ガスコンロの一例であるテーブルコンロ1の説明図で、トッププレート2に形成された開口3には、外周縁に汁受皿4が載置され、開口3の中央位置にはコンロバーナ20が配置されている。5は開口3の周縁に載置された五徳で、五徳5上に調理容器Pが載置されている。
コンロバーナ20は、燃焼に必要な空気の殆どを一次空気として吸入する全一次空気式のバーナで、上端にフランジ22を周設した筒状のバーナ本体21と、外周に多数の炎口24,24・・を形成した同じく筒状のバーナヘッド23とからなる。バーナ本体21には、上流側に、燃焼用空気を供給するための給気ファン6が接続されて、その空気供給路7の途中に、燃料ガスを噴出するガスノズル8が設けられている。ガスノズル8に接続されるガス管には、上流側から、安全弁となるマグネット電磁弁9、主弁10、テーブルコンロ1の正面に設けた火力調節レバー12によってガス流路を調節するニードル弁11が夫々設けられている。
また、空気供給路7の途中には、空気供給路7内の圧力を検出するための圧力センサ40が接続される。
また、コンロバーナ20のフランジ22より下側のバーナ本体21外周及び汁受皿4の下面、後述する五徳5の五徳リング15の下面は、断熱材、例えばセラミックウール14,14・・で被覆されている。
まず、内側リング25は、真鍮製で、外周面には、断面V字状の周方向のスリット溝29,29・・が上下方向へ等間隔に凹設され、各スリット溝29の底部に、角形の小孔30,30・・が等間隔で夫々穿設されている。この小孔30は、各スリット溝29間で上下方向に整列している。具体的には、内周面に上下方向の縦溝25a,25a・・が等間隔で形成されたリング体を鍛造で形成し、そのリング体の外周面に、スリット溝29を周方向に旋盤で形成することで作製される。すなわち、縦溝25aとスリット溝29とが重なり合った部分が小孔30となる。
内側リング25に外側リング28を外装した状態では、図2の左端に示すように、内側リング25の小孔30,30・・と外側リング28のスリット開口31,31・・とが周方向にずれており、外側からは内側リング25の小孔30が見えないように両リング同士が位置決めされる。この配置により、バーナヘッド23には、同図の円内拡大図に示すように、内側リング25の小孔30から、内側リング25のスリット溝29を通り、外側リング28のスリット開口31に至る混合ガス通路32が形成され、スリット開口31内の混合ガス通路32との重なり部分が炎口24となる。
また、五徳リングの上面が外側にいくに従って登り傾斜していることも手伝って、各燃焼ガス通路の通路断面積(燃焼ガスの流れと直交する断面の面積)は、コンロバーナの中心から遠くなるほど狭くなっている。尚、通路断面積は、コンロバーナの中心からの距離が遠くなっても略同等となっていても構わない。つまり、通路断面積はコンロバーナの中心から遠くなるほど広くならなければ良いのである。
これにより、旋回羽根リング35の旋回羽根37,37間には、バーナヘッド23の炎口24から噴出した燃焼火炎を斜め上方へ向けて、且つバーナヘッド23の円筒外周面の接線方向に旋回させて五徳リング15の燃焼ガス通路34と一連となる燃焼案内通路38,38・・が形成されることになる。
尚、コンロ部の平面図を図7に示す。
ここでテーブルコンロ1の正面に設けた図示しない点火ボタンを押すと、主弁10及びマグネット電磁弁9が強制的に開弁され、コンロバーナ20へ燃料ガスが供給される。同時にコントローラ13は、給気ファン6を回転させてコンロバーナ20へ燃焼用空気を供給すると共に、イグナイタを作動させて点火制御を行う。
つまり、燃焼用空気が自然ドラフト力に供給される場合には、燃焼空間を狭くしてしまうとドラフト力が形成されず、燃焼空気の給気・排気がスムーズに行われないため、燃焼状態が悪化してしまうが、ここでは燃焼用空気が給気ファン6により強制的に供給されるために、燃焼空間を狭くしても良好な燃焼状態を得ることができる。
さらに、渦巻き状の仕切壁16により火炎が囲まれるため、火炎が調理容器下面横から流出せず、使用者の着衣に引火することがなく安全である。
なお、五徳リング15に伝熱した燃焼ガスの熱は、セラミックウール14によって断熱されるため、燃焼ガス熱の外部への放出を抑制することができる。
そこで、燃焼ガス通路34の閉塞を検知するために空気供給路7の途中に圧力センサ40を接続し、その検知圧力に基づいて排気閉塞を検知して、燃料ガスの供給量を制御する閉塞検知制御処理を行う。燃焼ガス通路34が煮汁等で閉塞して狭くなっていくと、空気供給路7内の圧力が上昇していくので、圧力センサ40の検出値も上昇していく。そこで、この検出値が予め設定した所定の閉塞基準値を越えた場合には、マグネット電磁弁9を閉弁して燃料ガスの供給を遮断して燃焼不良を防止する。
また、燃料ガス通路となるガス管にガス比例弁を設けておき、圧力センサ40の検出圧力の上昇に応じてガス量を絞っていく構成としてもよい。つまり、燃焼ガス通路34の閉塞が生じるとその閉塞度合いに応じて排気抵抗が増して風量が減っていくため、減少した風量でも良好な燃焼性能が維持できるガス量に制御するのである。そして、検出圧力が所定の閉塞基準値(ガス量を絞っても良好な燃焼性能を維持できない値)を越えた場合には、マグネット電磁弁9を閉弁して燃料ガスの供給を遮断する。
尚、本実施例では、圧力センサ40を燃料ガスが導入される前の空気供給路7に接続しているが、ガスノズル8の接続部よりも下流側の混合気流路に接続して圧力を検出しガス量制御を行っても構わない。
また、図8に示すように、バーナ本体21のフランジ22に開口を設けて、そこに圧力センサ40’を接続し、燃焼ガスの圧力を検出することによって排気閉塞を検知するようにしても良い。
また、図9に示すように、給気ファン6の吸引口41と空気供給路7(又は混合ガス供給路)との間の差圧を検出する差圧センサ42を設け、その検出圧力に応じて排気閉塞を検知するようにしても良い。この場合には、燃焼ガス通路34の閉塞だけでなく、給気ファン6の吸引口41の閉塞まで同時に検出できるため、本実施例のように強制燃焼式バーナを備えたコンロにおいては、特に有効なものとなる。
このように、上記形態のテーブルコンロ1によれば、空気供給路7に設けた圧力センサ40の検出圧力に基づいて、燃焼ガス通路34の閉塞を検知すると、それに基づいてコンロバーナ20への燃料ガス供給を制御する。この場合、燃料ガスの供給を停止してもよいし、供給量を下げるようにしてもよい。また、その閉塞度合いに応じてガス供給量を制御するようにしてもよい。
この結果、燃焼不良が防止され、安全性が向上する。
特に、高熱効率化を図るために狭い燃焼ガス通路34を形成したために、煮汁詰りを生じやすい構成となった本実施例のようなテーブルコンロ1においては、好適である。しかも、コンロバーナ20への空気供給路7あるいは燃焼ガスの流れる流路における圧力に基づいて閉塞を検知しているため、閉塞を確実に検知できる。
さらに、給気ファン6の吸引口41と空気供給路7との差圧を検出するものでは、燃焼ガス通路34の閉塞だけでなく、給気ファン6の吸引口41の閉塞まで同時に検出できるため、強制燃焼式バーナを備えた本実施例のようなガスコンロにおいては、特に有効なものとなる。
この実施例では、空気供給路7(又は混合ガス供給路)の途中に風量を検出する風量センサ43を設け、風量センサ43の回転数(給気ファン6の風量)が燃料ガス供給量に応じた値となるように給気ファン6の回転数を制御する(フィードバック制御)。そして、ガス供給量に対する適正風量と、ファン回転数との相関関係がずれて、給気ファン6の回転数が予め設定した所定の正常回転数範囲を越えた場合には、閉塞が生じていると判断してマグネット電磁弁9を閉弁して燃料ガスの供給を停止する。尚、燃料ガス通路となるガス管にガス比例弁を設けておき、給気ファン6の回転数から判断した閉塞度合いに応じて燃料ガスの供給量を絞ることにより、燃焼不良を防止する構成としても構わない。
また、こうした風量センサ43の回転数とファン回転数との相関関係をチェックするものでは、燃焼ガス通路34の閉塞だけでなく、給気ファン6の吸引口41の閉塞まで同時に検出できるため、本実施例のように強制燃焼式バーナを備えたコンロにおいては、特に有効なものとなる。
上記形態のコンロバーナ20によれば、噴出速度が速くなっても、旋回羽根リング35によって燃焼火炎Fのリフトを効果的に防止可能となる。よって、燃焼空間を狭くして熱効率の向上を図るテーブルコンロに好適に用いることができる。
また、リフト防止板として、燃焼火炎Fを、斜め上方で且つバーナ本体21の円筒外周面の接線方向に旋回させる旋回羽根37を設けているため、好適なリフト防止効果が得られるようになっている。特に、複数の旋回羽根37,37・・をバーナ本体21の外周に設けた小リング板36の上面に複数立設した旋回羽根リング35を採用しているため、バーナの全周に亘って万遍なくリフト防止効果が得られる。さらに、旋回羽根37による火炎の旋回により、調理容器底面と火炎との接触が良好になるため、この点でも熱効率が向上する。
また、旋回羽根リング35の周囲に、旋回羽根リング35と同じ方向に燃焼ガスを旋回させる仕切壁16を形成した五徳リング15を配置したことで、旋回羽根リング35から旋回しながら外周へ導かれる燃焼ガスを一連の流れでスムーズに五徳リング15でも旋回させることができ、燃焼ガスによる調理容器Pとの熱交換を好適に行わせることができる。
そして、コンロバーナ20を、給気ファン6によって燃焼用の一次空気が強制的に供給される全一次空気式燃焼バーナとして、調理容器P下部の燃焼空間に外気が殆ど流入しないように形成されたテーブルコンロ1に適用したことで、一次空気の増加による燃焼火炎のリフトを防止して熱効率の向上に寄与することができる。
また、五徳リング15と旋回羽根37とを別体に設けているため、旋回羽根37の熱が五徳リング15に伝わって放熱してしまうという不具合も防止でき、こうした点でも熱効率向上の一助となっている。
また、仕切壁16を上方から見て渦巻き状に形成しているから、調理容器P底面との接触距離を長く保つことができ、一層熱効率を向上することができる。また、隣接する仕切壁16の距離を簡単に調整することができるため、熱流が拡散しないように各燃焼ガス通路34の通過断面積を簡単に調整可能となる。
従って、熱の拡散防止と燃焼ガスの流れのコントロールとにより熱効率が飛躍的に向上する。
また、火炎により直接熱せられて高温となる外側リング28を、内側リング25よりも耐熱性の高い金属で形成しているため、耐久性に優れたコンロバーナ20を得ることができる。
例えば、外周の五徳リングも、上記形態のように外周側の通路幅が狭くなる渦巻き状の仕切壁を立設したものに限らず、外周側の通路幅が広くなる渦巻き状の仕切壁を立設したものや、渦巻き状でなく、従来型の放射状の五徳爪を立設したものであってもよい。
また、本実施形態では、ファンにより燃焼用一次空気を供給する強制燃焼方式であったが、自然燃焼式のバーナであってもよく、また、排気ファンを設けて排気を吸引し、それに伴って燃焼用空気をバーナに供給するようにしてもよい。また、燃焼用空気の給気ファンと燃焼排気を排出する排気ファンとを設けたものであってもよい。
5 五徳
6 給気ファン
7 空気供給路
9 マグネット電磁弁
13 コントローラ
20 コンロバーナ
34 燃焼ガス通路
40、40’ 圧力センサ
41 吸引口
42 差圧センサ
43 風量センサ
P 調理容器
Claims (4)
- 調理容器を加熱するバーナと、
上記調理容器を載置する載置部とを備えたガスコンロにおいて、
上記バーナの燃焼ガスの流れる流路の閉塞を検知する閉塞検知手段と、
上記閉塞検知手段による閉塞検知に基づいて上記バーナへの燃料ガス供給を制御する閉塞処理手段とを備えたことを特徴とするガスコンロ。 - 上記閉塞検知手段は、上記バーナへの空気供給路あるいは燃焼ガスの流れる流路における圧力検知に基づくことを特徴とする請求項1記載のガスコンロ。
- 上記バーナへ燃焼用空気を供給するファンを備え、上記ファンの吸引口と送風路との差圧を検出することを特徴とする請求項2記載のガスコンロ。
- 上記バーナへ燃焼用空気を供給するファンと、上記ファンの送風路に設けられる風量センサとを備え、上記閉塞検知手段は上記ファンの回転数と上記風量センサの検出値との関係に基づいて上記閉塞を検出することを特徴とする請求項1記載のガスコンロ。
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