JP2006138089A - Pc鋼材の接続方法およびpc鋼材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 PC鋼材の継手部材のネジピッチ合わせ作業を、熟練工によらずとも誰でも簡単かつ迅速に行うことができ、その結果、PC鋼材を用いた籠体を展開した状態で接続する場合において、また特にストランドを用いた籠体の特長を生かして籠体を縮小した状態で接続する場合において、施工性の向上を図れるPC鋼材の接続方法およびPC鋼材を提供すること。
【解決手段】 籠体1aのストランド3の上端部に固定されたマンション7aの先端面23aに設けられた凸部21を、籠体1bのストランド3の下端部に固定されたマンション7bの先端面23bに設けられた凹部25に嵌合して先端面23aと先端面23bの軸心を一致させる。そして、マンション7aとマンション7bの軸線を一致させ、ネジ33aとネジ33bの連続性を確保した後、マンション7aとマンション7bとの境界部にネジカプラ9を螺進させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、PC鋼材の接続方法およびPC鋼材に関するものである。
従来、既設構造物の近接やその直下に新たに鉄筋コンクリート構造物を建設する場合などのように、施工のための資機材の搬入・組立てに使用できる空間が制限されている際には、ストランドを杭などの軸方向鋼材に用い、帯鉄筋との交差部に回転する治具を介してストランドと帯鉄筋を結合することで、円筒状に組み立てられた籠体の長さをねじりながら縮小し、掘削孔に建て込みつつ伸張する方法が提案されている。籠体は、その軸方向長さを例えば1/6程度に縮小することが可能である。
建て込む杭の直上の空頭制限が極端に厳しい場合、あるいは、杭直上には空間の制限がなくとも籠体などの資機材を搬入する搬入路が狭隘である場合には、全体を1つの籠体とすると施工できないことがある。この場合、籠体を2つ以上に分割し、上下に配置される籠体のストランドを接続して複数の籠体を結合する必要がある。
鉄筋やPC鋼材などの棒状材料を接合するには、端部にネジを整形する方法がある。端部にネジ付きマンションを取り付けた棒状材料や、ネジフシ鉄筋のように材料表面がネジそのものである材料を接合するには、ネジカプラを用いるのが一般的である。
ネジカプラを用いた接合では、まず接合する一方のネジに接合検査用のマーキングを施しておき、ネジにネジカプラを挿入する。このとき、ネジの先端はネジカプラより突出させる。次に、両ネジの軸線とネジピッチ合わせを行う。このネジピッチ合わせ作業は、一方のネジの端部に他方のネジの端部を近づけたり離したり、あるいはネジのいずれかを回転させながら、作業者の目視と勘により行うものである。そして、両ネジのネジピッチがあったところで、ネジカプラを他方のネジの所定位置まで螺進させる。
ネジカプラを用いた接合方法の細部においては、ネジカプラの両端に配置したロックナットをネジカプラを挟み込むように螺合することでネジのがたつきを固定する方法がある。この方法では、一方のネジにネジカプラを挿入する際に、ロックナットも挿入しておく。また、他方のネジにもロックナットをマーキングの位置まで挿入しておく。そして、ネジカプラを他方のネジの所定位置まで螺進させた後、二つのロックナットをそれぞれ所定位置に再セットし、スパナや専用機械を用いて所定締付力で締付ける。
ネジカプラを用いた接合方法の細部においては、他に、カプラ内部に樹脂を注入してカプラの雌ネジとマンションの雄ネジの隙間に樹脂を充填せしめ、硬化した樹脂によりネジのがたつきをなくす方法、樹脂とロックナットを併用する方法等がある。
ネジカプラを用いた接合については、(1)ネジピッチを合わせながらネジ節鉄筋を接続する作業の改善方法(例えば、特許文献1参照)、(2)ネジカプラを二重構造とする方法(例えば、特許文献2、特許文献3参照)、(3)ネジの山に大きながたつきを持たせる方法(例えば、特許文献4参照)がある。
特開昭63−47472号公報 特開平10−18510号公報 特開平11−229557号公報 特開平6−158783号公報
しかしながら、ネジカプラを用いた接合工程において、マンションの突合せ時におけるネジピッチを合わせる作業は手間の掛かる作業である。たとえば、ネジカプラを他方のマンションに螺進するときに、両マンションのネジピッチが合っていない場合は、当然ネジカプラは他方のマンションに螺進できない。この場合はもう一度ネジカプラをマンションに戻し、両マンションの軸線とネジピッチ合わせを再度行い、ネジピッチが合った時点で再度ネジカプラを他方のマンションに螺進することになる。ネジカプラをマンションに戻さないと、ネジカプラの勘合長さ(ネジ山数)が不足する恐れがあり、ストランドが必要な軸力を負担できない恐れがある。
杭の籠体の建て込みにこの種の接合作業を行う場合には、建て込み時間の大半がこのネジピッチ合わせ作業によるものである。建て込み時間が長くなると、籠体がベントナイトに浸漬される時間が長くなり、鋼材へのベントナイトの付着が進行し、コンクリートとの付着強度が落ちる。また、掘削孔底部へのスライム堆積が進行するなどの問題があり、好ましくない。
杭の通常の籠体の接続のように、あらかじめ軸方向鉄筋が他の鉄筋と結束してあるものについては、軸方向鉄筋を回転させることはもちろん、軸方向に微調整することも不可能であり、こうしたネジピッチ合わせは、あらかじめ工場などで仮組立てを行うなどして念入りに行われている。しかしながら、それでも、籠体の運搬、建て込みにより、わずかに籠体が変形するために、接続作業は非常に時間のかかるものとなっている。
従来の(1)、(2)、(3)の方法は、ネジピッチ合わせの作業性を高めるためのものであるが、(1)の方法は、専用の工具を必要とするため、杭の籠体のように、狭い空間で作業を行う必要がある場合には理想的でない。特に、杭の籠体を縮小した状態で接続するには、籠体の中で作業を行う必要があるため、適用できない。
(2)の方法は、通常のカプラに比べ、高価になる上、直径も大きくなり、限られた断面内に多数の軸方向鋼材を配置する必要がある部材には不利であった。(3)の方法におけるカプラは、標準品ではなく、構造的には実際に接触しているネジ山が少ないため、カプラの長さを標準品よりも長くする必要がある。その結果、マンションのネジ長も長くする必要があり、接続部分の寸法が大きくなり、好ましくない。
さらに、ストランドとは細径のPC鋼線をより合わせたものであり、緊張力が作用するときにストランドに軸方向のねじれがあると、所定の強度を負担できない可能性がある。そのため、籠体を二つ以上に分割し、ストランドを螺旋状にして長さを縮めた状態で複数の籠体を結合し、籠体を伸長しつつ掘削孔に建て込む際には、籠体が展開した状態となったときに、各ストランドにねじれが残留しないようにする必要がある。
ところが、籠体が展開した状態で接続するマンションのネジピッチが一致するように籠体を組み立てても、この籠体を縮小した状態、すなわちストランドを曲げた状態でマンション先端を突き合わせると、ネジのピッチは一致しない。これは、ストランドが螺旋状に縮小された状態では、ストランドはその長さに沿って若干ねじれているが、接続するためのマンションを含むストランド端部が自由すなわち直線状になっていると、その区間にはねじれがないためである。
籠体が展開した状態でストランドにねじりがないようにするには、ストランドの接続時に、一定のねじりを加えてマンションを接続する必要がある。ストランドであれば、自由部の長さによっては人力により容易にねじることも可能であるが、これと同時にマンション先端を一致させ、軸線を一致させることは容易ではない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、PC鋼材の継手部材のネジピッチ合わせ作業を、熟練工によらずとも誰でも簡単かつ迅速に行うことができ、その結果、PC鋼材を用いた籠体を展開した状態で接続する場合において、また特にストランドを用いた籠体の特長を生かして籠体を縮小した状態で接続する場合において、施工性の向上を図れるPC鋼材の接続方法およびPC鋼材を提供することにある。
前述した目的を達成するための第1の発明は、第1のPC鋼材の先端に固定された第1のネジ付き継手部材の先端面に設けられた凹部に、第2のPC鋼材の先端に固定された第2のネジ付き継手部材の先端面に設けられた凸部を嵌合し、前記第1のネジ付き継手部材と前記第2のネジ付き継手部材とを軸線および前記先端面の軸心が一致するように突き合わせる工程(a)と、前記第1のネジ付き継手部材と前記第2のネジ付き継手部材との境界部にネジカプラを螺合する工程(b)と、を具備することを特徴とするPC鋼材の接続方法である。
継手部材とは、PC鋼材に圧着させるマンション、PC鋼材にくさびを介して固定される雌コーン等である。第1のネジ付き継手部材の先端面に設けられた凹部および第2のネジ付き継手部材の先端面に設けられた凸部の形状または設置位置は、工程(a)で、第1のネジ付き継手部材と第2のネジ付き継手部材との相対回転位置関係が、第1のネジ付き継手部材のネジ山と第2のネジ付き継手部材のネジ山とが連続性を有する唯一の関係に決定されるように設定される。
凹部、凸部は、第1のネジ付き継手部材の先端、第2のネジ付き継手部材の先端をそれぞれ直接加工して形成される。または、第1のネジ付き継手部材の先端、第2のネジ付き継手部材の先端にそれぞれ凹部品、凸部品を固定して形成される。
凹部、凸部は、例えば、断面がD型であり、ネジ付き継手部材の先端面の軸心に配置される。または、断面が円形であり、ネジ付き継手部材の先端面の軸心以外の少なくとも1ヶ所に配置される。工程(b)で用いるネジカプラは、あらかじめ第1のネジ付き継手部材、第2のネジ付き継手部材のいずれかに螺合しておく。
PC鋼材とは、PC鋼線、PC鋼より線(ストランド)等である。PC鋼材として特にストランドを用いる場合には、工程(a)の前に、第1のPC鋼材を捩りつつ螺旋状に曲げて長さを縮める工程(c)と、第2のPC鋼材を捩りつつ螺旋状に曲げて長さを縮める工程(d)とを設けることができる。この場合、工程(a)では、凹部に凸部が嵌合されるように、第1のPC鋼材および第2のPC鋼材に捩りを加える。
第1の発明は、第1のPC鋼材を軸筋とする第1の籠体と、第2のPC鋼材を軸筋とする第2の籠体とを接合する際にも用いられる。第1の発明を用いることで、第1の籠体と第2の籠体とを、PC鋼材を捩りつつ螺旋状に曲げて長さを縮めた状態で接合することができる。
第2の発明は、第1の発明のPC鋼材の接続方法を用いて接続されたことを特徴とするPC鋼材である。
本発明によれば、PC鋼材の継手部材のネジピッチ合わせ作業を、熟練工によらずとも誰でも簡単かつ迅速に行うことができ、その結果、PC鋼材を用いた籠体を展開した状態で接続する場合において、また特にストランドを用いた籠体の特長を生かして籠体を縮小した状態で接続する場合において、施工性の向上を図れるPC鋼材の接続方法およびPC鋼材を提供できる。
以下、図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態について詳細に説明する。図1は、籠体1a、籠体1b、籠体1の立面図である。図1の(a)図は籠体1aの立面図を、図1の(b)図は籠体1bの立面図を、図1の(c)図は籠体1の立面図を示す。
図1の(a)図に示すように、籠体1aは、ストランド3、帯筋5、マンション7a、ネジカプラ9等からなる。ストランド3と帯筋5との交差点は、帯筋5に対してストランド3の回転が可能となるように、回転結合治具(図示せず)を用いて結合される。籠体1aでは、上端部の位置が異なるストランド3が交互に配置される。マンション7aは、全てのストランド3の上端部に設けられる。ネジカプラ9は、マンション7aに仮固定される。
図1の(b)図に示すように、籠体1bは、ストランド3、帯筋5、マンション7b等からなる。ストランド3と帯筋5との交差点は、帯筋5に対してストランド3の回転が可能となるように、回転結合治具(図示せず)を用いて結合される。籠体1bでは、下端部の位置が異なるストランド3が交互に配置される。マンション7bは、全てのストランド3の下端部に設けられる。
図1の(c)図に示すように、籠体1は、籠体1aと籠体1bとを接合したものである。籠体1aと籠体1bとは、籠体1aのストランド3に設けられたマンション7a、マンション7aに仮固定されたネジカプラ9、籠体1bのストランド3に設けられたマンション7bからなるマンション7を用いて接合される。マンション7は、籠体1のストランド3に、好ましくは千鳥状に配置される。
図2は、マンション7の詳細を示す図である。図2の(a)図は、ネジカプラ9が螺合されたマンション7a、マンション7bの斜視図、図2の(b)図は、マンション7aの先端面23aとマンション7bの先端面23bとを突き合わせた状態を示す図、図2の(c)図は、マンション7aとマンション7bの境界部にネジカプラ9を螺合させた状態を示す図、図2の(d)図は、図2の(c)図をストランド3の軸方向の面で切断した断面図である。
図2の(a)図に示すように、マンション7aは、先端面23aの中央にD字型の凸部21を設け、外周面にネジ27aを設けたものである。図2の(c)図、図2の(d)図に示すように、ネジカプラ9の内周面には、ネジ29が設けられる。マンション7aには、ネジ27aとネジ29とを噛合せることにより、ネジカプラ9が螺合され、仮固定される。図2の(a)図に示すように、マンション7bは、先端面23bの中央にD字型の凹部25を設け、外周面にネジ27bを設けたものである。
凸部21、凹部25の寸法は、図2の(b)図、図2の(d)図に示すように凹部25と凸部21とを嵌め合わせ、マンション7aとマンション7bとの位置関係を固定することができるように設定される。
マンション7a、マンション7bに切削されたネジ27a、ネジ27bが通常のJSIネジ(一条ネジ)であれば、ネジ山は、マンション7a、マンション7bの先端において唯一の位置関係を持つ。例えば、マンション7aの先端面23a、マンション7bの先端面23bの座標を、マンション7a、マンション7bの中心線をx軸線とする円筒座標x−θで表示すれば、先端面23a、先端面23b(x=0)におけるネジ山の位置は、角度θ=θa0、θ=θb0である。
ネジ27a、ネジ27bのネジ山の位置は、図2の(b)図に示すように凹部25と凸部21とを嵌め合わせたときに、マンション7aの先端面23a、マンション7bの先端面23bにおけるネジ山の位置が一致し、ネジ27aとネジ27bのピッチが一致するように設定される。
マンション7a、マンション7bを作製するには、例えば、まず、外周面にネジ27aが切削されたマンション7aの先端面23a、外周面にネジ27bが切削されたマンション7bの先端面23bに、ネジ山の位置をマーキングする。なお、ネジ27a、ネジ27bは、マンション7a、マンション7bの外周面に切削加工される。
次に、マンション7aとマンション7bとを突き合わせたときにマーキングの位置が一致し、かつ、凹部25に凸部21を嵌合できるように、マンション7aの先端面23aに凸部21を、マンション8bの先端面23bに凹部25を形成する。凸部21は、例えば、D字型の鋼片等を先端面23aに固定して形成される。凹部25は、例えば、先端面23bをD字型に切削加工して形成される。
図1に示す籠体1a、籠体1bを形成するには、以下の2つの方法が考えられる。第1の方法では、まず、マンション7によって接続されたストランド3を用いて図1の(c)図に示すような籠体1を形成する。その後、ストランド3が直線状で籠体1の長さが伸長された状態、または、ストランド3が螺旋状で籠体1の長さが縮小された状態で、マンション7による接続を切り離して、籠体1を図1の(a)図に示す籠体1aと図1の(b)図に示す籠体1bとに分割する。
第2の方法は、籠体1を分割して形成する方法である。第2の方法では、端部にマンション7を製作したストランド3を用い、図1の(a)図、図1の(b)図に示す籠体1a、籠体1bを別々に形成する。この際、籠体1aと籠体1bとが接続された時に、対応するマンション7のネジ山の位置が連続するように、マンション7aの先端面23aにおけるネジ山の位置(角度θ=θa0)とマンション7bの先端面23bにおけるネジ山の位置(角度θ=θb0)を、例えば籠体1の中心を向く位置となるように、一致させる。第2の方法によれば、籠体1を分割して製造することができるので、籠体1の製作に場所を取らないという利点がある。
第1の方法、第2の方法いずれにおいても、籠体1が伸展しストランド3が直線状になったときに、マンション7のネジ山が連続するので、ストランド3に捩れがない状態を確保できる。
マンション7aとマンション7bを一体化するには、マンション7aの先端面23aとマンション7bの先端面23bとを突き合わせ、凹部25に凸部21を嵌合する。そして、マンション7aのネジ27aおよびマンション7bのネジ27bに、ネジカプラ9のネジ29を螺合させ、図2の(c)図に示すように、マンション7aとマンション7bとの境界部にネジカプラ9を配置する。
ストランド3をマンション7a、マンション7bに取り付けるには、マンション7a、マンション7bを構成する厚肉円筒にストランド3を挿入し、厚肉円筒を塑性加工してストランド3に圧着させ、表面にネジ山を切削加工する。
図3は、地盤11に掘削された孔13に籠体1を設置するための各工程を示す図である。図1に示すような籠体1は、図3に示すように、地盤11上には既設構造物15が存在し、孔13に籠体1を設置するための空間19が制限されている場合に好適に用いられる。
籠体1a、籠体1bからなる籠体1は、図3に示す各工程により、孔13に設置される。図3の(a)図は、孔13上に籠体1aを配置した状態を示す図、図3の(b)図は、籠体1aの一部のストランド3を直線状に戻した状態を示す図、図3の(c)図は、籠体1aと籠体1bとを接合した状態を示す図、図3の(d)図は籠体1のストランド3を直線状に戻しつつある状態を示す図である。
図4は、長さを縮めた状態の籠体1a、籠体1bの斜視図である。図5は、籠体1aを上方から見た図である。図5の(a)図は、ストランド3の端部に直線状部分22が存在する状態での図を、図5の(b)図は、ストランド3の端部を曲げた状態での図を示す。図6は、長さを縮めた状態の籠体1の斜視図である。
空間19を用いて籠体1を孔13に設置するには、まず、図1の(a)図に示す籠体1aのストランド3を捩りつつ螺旋状に曲げて帯筋5の間隔を狭めることにより、図4に示すように籠体1aの長さを縮める。また、同様にして図1の(b)図に示す籠体1bの長さも図4に示すように縮めておく。このとき、ストランド3の位置を固定バンド等(図示せず)を用いて固定しておく。そして、図3の(a)図に示すように、長さを縮めた籠体1aを、孔13の上方の空間19に配置する。
次に、固定バンド等(図示せず)を順次取り外し、図3の(b)図に示すように、籠体1aのストランド3を下部から順に直線状に戻す。次に、図3の(b)図、図5に示すように、籠体1aのストランド3の上部に螺旋状の部分を残した状態で、図3の(c)図、図4に示すように、籠体1aの上方に、長さを縮めた籠体1bを配置する。
その後、図4の矢印Aに示す方向に籠体1bを吊り下ろし、図6に示すように、マンション7a、ネジカプラ9、マンション7bを用いて、籠体1aのストランド3と籠体1bのストランド3とを接合する。そして、図1の(c)図、図6に示す接合部17の帯筋5aを配置し、帯筋5aとストランド3とを結合して、籠体1を形成する。
籠体1aのストランド3と籠体1bのストランド3とを接合するには、まず、マンション7aの凸部21をマンション7bの凹部25に嵌合させる。このとき、ストランド3の螺旋状にされた部分は長さに沿って若干捩れているが、マンション7aを含むストランド3の端部は、図5の(a)図に示すように、自由、すなわち直線状になっており、捩れがない。そのため、籠体1の長さを縮めた状態でストランド3を接続する際には、ストランド3の直線状部分22に螺旋状部分と同じような捩りを加えつつ、図5の(b)図に示すように、ストランド3の直線状部分22を曲げる必要がある。その結果、籠体1を伸展しストランド3を直線状に戻したときに、ストランド3に捩れがない状態とすることができる。
凸部21を凹部25に嵌合させた状態では、マンション7aの先端面23aとマンション7bの先端面23bの軸心は一致しているが、マンション7aとマンション7bの軸線は折れ曲がっている。そこで、凸部21を凹部25に嵌合させた後、ストランド3の可撓性を利用してマンション7a、マンション7bのストランド3側の端部を人力により押し引きする。そして、目視で確認しながら、図2の(b)図、図5に示すように、マンション7aとマンション7bの軸線を概ね一致させる。
マンション7aとマンション7bの軸線が折れ曲がることなく一致すれば、ネジ27aとネジ27bのネジピッチも自動的に一致する。ネジピッチが一致した後、マンション7aに仮固定されたネジカプラ9を、ネジ27aおよびネジ27bとネジ29とを噛合せて図2の(b)に示す矢印Bに示す方向に螺進させる。そして、図2の(c)図、図2の(d)図に示すように、ネジカプラ9をマンション7aとマンション7bの境界部に配置する。
図6に示すような籠体1を形成した後、図3の(d)図に示すように、籠体1のストランド3を下部から順に直線状に戻していく。そして、籠体1のストランド3の全長が直線状に戻し、籠体1の孔13への設置を終了する。
このように、第1の実施の形態では、籠体1aのストランド3の上端に、先端面23aに凸部21を有するマンション7aを、籠体1bのストランド3の下端に、先端面23bに凹部25を有するマンション7bを取り付ける。凸部21、凹部25は、嵌合したときに、マンション7aとマンション7bとの相対回転位置関係が、マンション7aのネジ27aとマンション7bのネジ27bの連続性が確保される唯一のものに固定されるように成形される。
マンション7を用いることにより、図2に示すように、D字型の凸部21をD字型の凹部25に嵌合し、マンション7aとマンション7bとの回転位置関係を、ネジ27aとネジ27bとが連続性を有する唯一の関係に容易に決定することができる。
上述したように、籠体1aと籠体1bとを、ストランド3を螺旋状にして長さを縮めた状態で接合する際には、ストランド3に捩りを加える必要がある。第1の実施の形態では、マンション7a、マンション7bに、それぞれD字型の凸部21、D字型の凹部25を設けたことにより、熟練工でなくても、ストランド3の端部に加える捩りの量を短時間で簡単に調整し、マンション7aの先端面23aとマンション7bの先端面23bの軸心を一致させることができる。
また、ストランド3が十分な可撓性を有しているため、凸部21と凹部25とを嵌合させた状態で、目視しながらマンション7a、マンション7bの折れ曲がりを人力で矯正し、マンション7aとマンション7bの軸線を同一直線上に配置することができる。
さらに、凸部21と凹部25とを嵌合させると、マンション7aとマンション7bとの相対回転位置関係が唯一のものに固定され、マンション7aのネジ27aとマンション7bのネジ27bの連続性が確保されるので、ネジカプラ9の螺進が容易に行える。
次に、第2の実施の形態について説明する。図7は、マンション31の詳細を示す図である。第2の実施の形態では、第1の実施の形態において、図2に示すマンション7の代わりに、図7に示すマンション31を用いる。
図7の(a)図は、凸部品53を取り付ける前のマンション31a、凹部品55を取り付ける前のマンション31bの斜視図、図7の(b)図は、凸部品53、凹部品55の斜視図、図7の(c)図は、マンション31aとマンション31bの境界部にネジカプラ9aを螺合させてストランド3の軸方向の面で切断した断面図である。
図7の(c)図に示すように、マンション31aは、先端面35aに凸部品53を固定し、外周面にネジ33aを設けたものである。ネジカプラ9aの内周面には、ネジ29aが設けられる。マンション31aには、ネジ33aとネジ29aとを噛合せることにより、ネジカプラ9aが螺合され、仮固定される。図7の(c)図に示すように、マンション31bは、先端面35bに凹部品55を固定し、外周面にネジ33bを設けたものである。図7に示すマンション31a、マンション31b、ネジカプラ9aは、それぞれ、図2に示すマンション7a、マンション7b、ネジカプラ9に相当する。
図7の(b)図に示すように、凸部品53は、円盤状の板材35aの中心にD字型の凸部37を設けたものである。また、凹部品55は、円盤状の板材35bの中心にD字型の凹部39を設けたものである。凸部37、凹部39の寸法は、図7の(c)図に示すように凹部39と凸部37とを嵌め合わせ、マンション31aとマンション31bとの位置関係を固定することができるように設定される。
図2に示すマンション7の場合と同様に、マンション31a、マンション31bに切削されたネジ33a、ネジ33bが通常のJSIネジ(一条ネジ)であれば、ネジ山は、マンション31a、マンション31bの先端において唯一の位置関係を持つ。ネジ33a、ネジ33bのネジ山の位置は、図7の(c)図に示すように凹部39と凸部37とを嵌め合わせたときに、マンション31aのネジ33aとマンション31bのネジ33bの連続性が確保されるように設定される。
マンション31a、マンション31bを作製するには、例えば、まず、外周面にネジ33aが切削されたマンション31aの先端面35a、外周面にネジ33bが切削されたマンション31bの先端面35bに、ネジ山の位置をマーキングする。なお、ネジ33a、ネジ33bは、マンション31a、マンション31bの外周面に切削加工される。
次に、マンション31aとマンション31bとを突き合わせたときにマーキングの位置が一致し、かつ、凹部39に凸部37を嵌合できるように、マンション31aの先端面35aに凸部品53を、マンション31bの先端面35bに凹部品55を固定する。
マンション31aのネジ33a、マンション31bのネジ33bは、外周面に切削加工される。凸部37、凹部39は、例えば、板材35a、板材35bをD字型に切削して加工される。
マンション31では、マンション31aの先端面35a、マンション31bの先端面35bを加工せず、凸部品53、凹部品55を固定する。そのため、ネジカプラ9aは、マンション31a、マンション31bとの螺合長さが十分に確保されるよう、ネジカプラ9より長いものを用いる。
第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の方法で図1に示す籠体1を形成する。すなわち、第1の方法では、マンション31によって接続されたストランド3を用いて籠体1を形成した後、マンション31による接続を切り離して、籠体1を籠体1aと籠体1bとに分割する。
第2の方法では、端部にマンション31a、マンション31bが取り付けられていない状態のストランド3を用いて、籠体1a、籠体1bを形成する。次に、一体化された状態のマンション31のマンション31a、マンション31bを、籠体1a、籠体1bのストランド3の端部に順次取り付ける。その後、マンション31による接続を切り離して、籠体1を籠体1aと籠体1bとに分割する。
第1の方法、第2の方法のいずれにおいても、一体化された状態のマンション31a、マンション31bに、直線状のストランド3を取り付ける。これにより、籠体1を展開してストランド3が直線状となったときに、ストランド3に捩れがない状態を確保できる。
マンション31aとマンション31bを一体化するには、マンション31aの凸部品53とマンション31bの凹部品55とを突き合わせ、凹部39に凸部37を嵌合する。そして、マンション31aのネジ33aおよびマンション31bのネジ33bに、ネジカプラ9aのネジ29aを螺合させ、図7の(c)図に示すようにマンション31aとマンション31bとの境界部にネジカプラ9aを配置する。
ストランド3をマンション31a、マンション31bに取り付けるには、マンション31a、マンション31bを構成する厚肉円筒にストランド3を挿入し、厚肉円筒を塑性加工してストランド3に圧着させ、表面にネジ山を切削加工する。
第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の方法で、籠体1aと籠体1bを接合しつつ、孔13(図3)に籠体1を設置する。籠体1aのストランド3と籠体1bのストランド3とを接合するには、まず、マンション31aの凸部37をマンション31bの凹部39に嵌合させる。このとき、ストランド3の端部に捩りを加える。
次に、ストランド3の可撓性を利用してマンション31a、マンション31bのストランド3側の端部を人力により押し引きし、目視で確認しながら、マンション31aとマンション31bの軸線を概ね一致させる。マンション31aとマンション31bの軸線が折れ曲がることなく一致すれば、ネジ33aとネジ33bのネジピッチも自動的に一致する。ネジピッチが一致した後、マンション31aに仮固定されたネジカプラ9aを、ネジ33aおよびネジ33bとネジ29aとを噛合せて螺進させ、図7の(c)図に示すように、ネジカプラ9aをマンション33aとマンション33bの境界部に配置する。
このように、第2の実施の形態では、籠体1aのストランド3の上端に、先端面35aに凸部品53を固定したマンション31aを、籠体1bのストランド3の下端に、先端面35bに凹部品55を固定したマンション31bを取り付ける。凸部37、凹部39は、嵌合したときに、マンション31aとマンション31bとの相対回転位置関係が、マンション31aのネジ33aとマンション31bのネジ33bの連続性が確保される唯一のものに固定されるように成形される。
マンション31を用いることにより、図7の(c)図に示すように、D字型の凸部37をD字型の凹部39に嵌合し、マンション31aとマンション31bとの回転位置関係を、ネジ33aとネジ33bとが連続性を有する唯一の関係に容易に決定することができる。
第2の実施の形態においても、マンション31a、マンション31bに、それぞれD字型の凸部37、D字型の凹部39を設けたことにより、第1の実施の形態と同様に、熟練工でなくても、ストランド3の端部に加える捩りの量を短時間で簡単に調整し、マンション31aとマンション31bの軸心を一致させることができる。
また、ストランド3が十分な可撓性を有しているため、凸部37と凹部39とを嵌合させた状態で、目視しながらマンション31a、マンション31bの折れ曲がりを人力で矯正し、マンション31aとマンション31bの軸線を同一直線上に配置することができる。
さらに、凸部37と凹部39とを嵌合させると、マンション31aとマンション31bとの相対回転位置関係が唯一のものに固定され、マンション31aのネジ33aとマンション31bのネジ33bの連続性が確保されるので、ネジカプラ9aの螺進が容易に行える。
なお、第1の実施の形態では、マンション7a、マンション7bの中央にD字型の凸部21、D字型の凹部25を設け、第2の実施の形態では、マンション31aとマンション31bの中央に、D字型の凸部37、D字型の凹部39を設けたが、凸部と凹部の設置位置や形状は、これらに限らない。
図8は、他のマンションの斜視図である。図8の(a)図は、他のマンション41の斜視図である。図8の(a)図に示すように、マンション41aは、先端面45aの3箇所に円形の凸部47を設け、外周面にネジ43aを設けたものである。ネジカプラ9は、図2に示すものであり、マンション41aには、ネジ43aとネジ29とを噛合せることにより、ネジカプラ9が螺合され、仮固定される。マンション41bは、先端面45bの3箇所に円形の凹部49を設け、外周面にネジ43bを設けたものである。
凸部47、凹部49の寸法、設置位置は、凸部47と凹部49とを嵌め合わせてマンション41aとマンション41bとの位置関係を固定することができるように設定される。ネジ43a、ネジ43bのネジ山の位置は、凹部49と凸部47とを嵌め合わせたときに、マンション41aの先端面45a、マンション41bの先端面45bにおけるネジ山の位置が一致し、ネジ43aとネジ43bのピッチが一致するように設定される。
図8の(a)図に示すマンション41を用いてストランド3を接合する場合にも、円形の3つの凸部47を、円形の3つの凹部49に嵌合することにより、第1の実施の形態、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
凸部と凹部の設置位置や形状は、凸部が設けられるマンションと、凹部が設けられるマンションとの相対回転位置関係が、双方のマンションのネジ山が連続性を有する唯一の関係に決定されるように設定される。この条件は、例えば、円形等の凸部および凹部をマンションの先端面の中心を除く1箇所以上に設けた場合や、嵌合方法が唯一である形状の凸部および凹部をマンションの先端面の中心に設けた場合に満たすことができる。
図8の(b)図は、他のマンション61の斜視図である。図8の(b)図に示すように、マンション61aは、先端面65aの中心以外の1箇所に円形の凸部57を設け、外周面にネジ63aを設けたものである。ネジカプラ9は、図2に示すものであり、マンション61aには、ネジ63aとネジ29とを噛合せることにより、ネジカプラ9が螺合され、仮固定される。マンション61bは、先端面65bの中心以外の1箇所に円形の凹部59を設け、外周面にネジ63bを設けたものである。
図8の(c)図は、凹部59と凸部57とを嵌め合わせた状態のマンション61を、凹部59および凸部57を含む位置で軸線直角方向に切断した断面図である。円形の凸部57および凹部59が中心を除く1箇所に設けられる場合は、図8の(c)図に示すように、これを嵌合させただけではマンション61の軸線は必ずしも一致しないが、その状態から片方のマンションを他方のマンションに対しいずれかの方向に相対的にねじることで、容易にマンション61の軸線を合せることができる。なお、ネジ63a、ネジ63bのネジ山の位置は、マンションの軸線を合わせたときに、マンション61aの先端面65a、マンション61bの先端面65bにおけるネジ山の位置が一致するように設定される。
図8の(d)図はネジカプラ67の軸線方向の断面図(ネジ省略)、図8の(e)図はネジカプラ69の軸線方向の断面図(ネジ省略)である。図8の(b)図では、通常のネジカプラ9を用いたが、図8の(d)図に示すような、先端部71を広げてラッパ状にしたネジカプラ67を用いることで、軸線を合せる機能をカプラにもたせることも可能である。また、図8の(e)図に示すような、面取り部分71を通常より多くしたネジカプラ69を用いた場合にも、軸線合わせがよりやすくなる。
第1の実施の形態のマンション7、第2の実施の形態のマンション31等では、ネジのがたつきを固定するための従来の方法を適用してもよい。図9は、ロックナット51a、ロックナット51bを適用したマンション7の接合方法を示す図である。なお、図9のネジカプラ9、ロックナット51a、ロックナット51bは、ストランド3の軸方向の断面を示している。ロックナット51a、ロックナット51bは、図9の(a)に示すように、あらかじめ、マンション7aのネジ、マンション7bのネジにそれぞれ仮固定される。
図9に示す方法では、図9の(b)図に示すように、マンション7aの凸部21をマンション7bの凹部25に嵌合した後、ネジカプラ9を、マンション7aとマンション7bの境界部の方向に螺進させる。そして、図9の(c)図に示すように、ネジカプラ9をマンション7aとマンション7bの境界部に配置した後、ロックナット51a、ロックナット51bを、ネジカプラ9を挟み込むように配置し、スパナや専用機械を用いて所定締付力で締付ける。
なお、ロックナットは、軸方向鋼材として用いたストランド3を緊張せずに用いる場合に必要となるものである。ストランド3を緊張する場合には、ネジ部のがたつきは緊張により消失するため、籠体1では一般にロックナットを必要としないが、なんら変更なく適用可能である。ロックナットを用いる方法以外に、カプラ内部に樹脂を注入してカプラの雌ネジとマンションの雄ネジの隙間に樹脂を充填せしめ、硬化した樹脂によりネジのがたつきをなくす方法も適用可能である。
さらに、第1、第2の実施の形態では、籠体1aのストランド3と籠体1bのストランド3とを接合した後、図1の(c)図、図6に示す接合部17の帯筋5aを配置し、帯筋5aとストランド3とを結合したが、接合部17の帯筋5の配置時期はこれに限らない。
図10は、籠体1の立面図である。図10に示す接合部17において、千鳥配置されたマンション7の間に位置する帯筋5aは、籠体1a、籠体1bの形成時に、籠体1aと籠体1bのいずれかにあらかじめ設けておいてもよい。この場合、マンション7上に位置する帯筋5bのみを、籠体1aのストランド3と籠体1bのストランド3とを接合した後に配置する。
第1、第2の実施の形態では、マンション7を千鳥状に配置したが、マンション7を一断面に集中させる芋継ぎとしてもよい。全てのストランドの接続位置を部材の一断面に集中させることは、(1)継手付近の剛性が一般部より大きくなるので、そうした剛性の急変をなるべく緩和するのがよいこと、(2)カプラはストランドよりも太いので、継手が一断面に集中すると、コンクリートが十分に行き渡らない恐れがあること、(3)万一、継手部の1本の接続が破断すると、断面全体の破壊に進行する恐れがあること、などの理由で、設計面からは好ましくないとされている。
しかしながら、ストランドの応力が厳しくない断面であれば、継手を一断面に集中させることが設計上可能で、カプラ間のあきが確保できれば施工面からも芋継ぎが可能となり、千鳥配置よりも有利となる。杭の断面力(曲げモーメント)は杭の上端で最大となるので、ストランド杭工法においても杭の下端から中央付近までに継手を設ける場合には、芋継ぎが許容されるケースもある。
第1、第2の実施の形態では、籠体1の構成部材であるストランド3を接合するマンション、ストランド3の接合方法について説明したが、同様のマンション、接合方法は、ストランド単体や、籠体以外の構成部材として用いられるストランドにも適用できる。
また、第1、第2の実施の形態では、端部にマンションを加工したストランドについて説明したが、PC鋼線やストランド等のPC鋼材の端部にマンション以外のネジ付き継手部材を加工し、カプラを用いて接合してもよい。例えば、くさびを介してストランドを雌コーンに固定した後、相対する雌コーンの外周に加工されたネジを利用してカプラで接続する方法においても、本考案の作用は同等である。
さらに、螺旋状としたストランドを接合する場合だけでなく、直線状、すなわち展開した状態のストランド、PC鋼線等のPC鋼材を接合する場合にも、先端部に凹凸を設けたマンションや雌コーンを用いることにより、ネジピッチ合わせ作業を簡単かつ迅速に行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明にかかるPC鋼材の接続方法およびPC鋼材の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
籠体1a、籠体1b、籠体1の立面図 マンション7の詳細を示す図 地盤11に掘削された孔13に籠体1を設置するための各工程を示す図 長さを縮めた状態の籠体1a、籠体1bの斜視図 籠体1aを上方から見た図 長さを縮めた状態の籠体1の斜視図 マンション31の詳細を示す図 他のマンション41bの斜視図 ロックナット51a、ロックナット51bを適用したマンション7の接合方法を示す図 籠体1の立面図
符号の説明
1、1a、1b………籠体
3………ストランド
5、5a、5b………帯筋
7、7a、7b、31、31a、31b、41、41a、41b………マンション
9、9a………ネジカプラ
21、37、47………凸部
23a、23b、35a、35b、45a、45b………先端面
25、39、49………凹部
27a、27b、29、29a、33a、33b、43a、43b………ネジ
35a、35b………板材
53………凸部品
55………凹部品

Claims (7)

  1. 第1のPC鋼材の先端に固定された第1のネジ付き継手部材の先端面に設けられた凹部に、第2のPC鋼材の先端に固定された第2のネジ付き継手部材の先端面に設けられた凸部を嵌合し、前記第1のネジ付き継手部材と前記第2のネジ付き継手部材とを軸線および前記先端面の軸心が一致するように突き合わせる工程(a)と、
    前記第1のネジ付き継手部材と前記第2のネジ付き継手部材との境界部にネジカプラを螺合する工程(b)と、
    を具備することを特徴とするPC鋼材の接続方法。
  2. 前記凹部および前記凸部の形状または設置位置が、前記工程(a)で、前記第1のネジ付き継手部材と前記第2のネジ付き継手部材との相対回転位置関係が、前記第1のネジ付き継手部材のネジ山と前記第2のネジ付き継手部材のネジ山とが連続性を有する唯一の関係に決定されるように設定されたことを特徴とする請求項1記載のPC鋼材の接続方法。
  3. 前記凹部、前記凸部が、前記第1のネジ付き継手部材の先端、前記第2のネジ付き継手部材の先端をそれぞれ直接加工して形成されたことを特徴とする請求項1記載のPC鋼材の接続方法。
  4. 前記凹部、前記凸部が、前記第1のネジ付き継手部材の先端、前記第2のネジ付き継手部材の先端にそれぞれ凹部品、凸部品を固定して形成されたことを特徴とする請求項1記載のPC鋼材の接続方法。
  5. 前記工程(a)の前に、
    前記第1のPC鋼材を捩りつつ螺旋状に曲げて長さを縮める工程(c)と、
    前記第2のPC鋼材を捩りつつ螺旋状に曲げて長さを縮める工程(d)と、
    をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のPC鋼材の接続方法。
  6. 前記第1のPC鋼材が第1の籠体の軸筋であり、前記第2のPC鋼材が第2の籠体の軸筋であることを特徴とする請求項1記載のPC鋼材の接続方法。
  7. 請求項1に記載されたPC鋼材の接続方法を用いて接続されたことを特徴とするPC鋼材。
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