JP2006133869A - Cmosカレントミラー回路および基準電流/電圧回路 - Google Patents

Cmosカレントミラー回路および基準電流/電圧回路 Download PDF

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Abstract

【課題】
MOSトランジスタを線形領域で動作するようにして、抵抗素子を持たない、かつ温度特性の小さな非線形カレントミラー回路や温度特性の小さな基準電流を出力するCMOS基準電流回路、および温度特性の小さな基準電圧を出力するCMOS基準電圧回路の実現を図る。
【解決手段】
カレントミラー回路を構成する第1、第2のMOSトランジスタM1、M2について、第1のMOSトランジスタのドレインと第2のMOSトランジスタのゲートが共通接続され、第1のMOSトランジスタのソースは直接接地され、ゲートとドレインは第3のMOSトランジスタM3を介して接続され、第3のMOSトランジスタのソースは第1のMOSトランジスタのドレインと接続され、ドレインは第1のMOSトランジスタのゲートと接続され、ゲートはバイアスされており、第2のMOSトランジスタのソースは直接接地され、第3のMOSトランジスタのドレインに電流が入力され、第2のMOSトランジスタM2のドレイン電流は、カスコードカレントミラー回路(M7、M8、M10〜M13)で折り返えされ、MOSトランジスタM13のソースから電流IOUTが出力され、該電流を受ける回路(M13、M14)にて電圧に変換し、MOSトランジスタM13、M14のソースとドレインの接続点より基準電圧VREFが出力される。
【選択図】
図14

Description

本発明は、CMOSカレントミラー回路およびCMOS基準電流/電圧回路に関し、特に、半導体集積回路上に形成され、抵抗素子を持たないCMOSカレントミラー回路、および温度特性の小さなCMOS基準電流/電圧回路に関する。
抵抗を用いた非線形CMOSカレントミラー回路については、例えば特許文献1(特公昭46−16468号公報)、特許文献2(特許第2800523号)、特許文献3(特許第3039611号公報)等に詳しく記載されている。良く知られた非線形CMOSカレントミラー回路として、図20に示した逆ワイドラーカレントミラー回路は、特許文献3(特許第3039611号公報)等に記載されている。
また、図21に示したワイドラーカレントミラー回路は、バイポーラトランジスタを用いた回路が、非特許文献1(R. J. Widlar, “Some Circuit design techniques for Linear Integrated Circuits,” IEEE Transaction on Circuit Theory, VOL. CT-12, NO. 4, pp. 586-590, Dec. 1965.)に記載されており、その論文の著者名を冠している。
図21に示した回路は、40年近く昔に提案されたこの回路について、単にバイポーラトランジスタをMOSトランジスタに置き換えたものであり、最初の特許文献は特定できていない。
図22に示した永田カレントミラー回路も、同様に、40年近く昔(1966年特許出願)に提案された回路であり、現在では、本発明者により、その回路の発明者の名を冠して呼ばれるようになっている。
図20に示した逆ワイドラーカレントミラー回路は、本発明者による特許文献(特許第3039611号公報)等に詳しく記載されており、MOSトランジスタの2乗特性により出力電流は、(殆ど知られていないのであるが、)負の温度特性を持ち、低温になると出力電流が増え、高温では出力電流が減る。
一方、図21に示したワイドラーカレントミラー回路は、単調特性を持ち、入力電流が増えると、次第に出力電流の増え方が小さくなっていく。すなわち、もともとは小電流を得るために提案されたことが理解できよう。また、正の温度特性を持つことが良く知られている。
さらに、図22に示した永田カレントミラー回路は、これまでの単調特性ではなく、ピーク特性を持つ。すなわち、入力電流とともに単調に出力電流が増え、さらに、入力電流が増えると、次第に出力電流の増え方が小さくなって最大の出力電流となるピーク値に到達する。さらに、入力電流が増えると、逆に、次第に出力電流が減っていくことになる。永田カレントミラー回路は、このピーク特性を持つが故に、多くのアプリケーションが考えられるのであるが、現実には、ワイドラーカレントミラー回路で実現できる特性の代替に用いられることがほとんどである。ピーク特性を利用するアプリケーションには、それほど用いられてはいない。
しかし、永田カレントミラー回路の持つ潜在能力は高く、より多くのアプリケーションに用いることが可能である。
すなわち、
(1)単調増加特性の領域で用いるワイドラーカレントミラー回路の代替、
(2)ピーク特性付近で用いる電流のレギュレーション、
(3)単調減少特性の領域で用いる負帰還ループ回路の実現、
(4)スタートアップ回路等、
の各種アプリケーションがこれまでに明らかにされている。
こうした、逆ワイドラーカレントミラー回路、ワイドラーカレントミラー回路、永田カレントミラー回路の入出力特性は、後述する図7に示した本発明の特性と類似した特性となっている。
しかし、逆ワイドラーカレントミラー回路、ワイドラーカレントミラー回路、永田カレントミラー回路のいずれの場合にも、負か正の顕著な温度特性を持っている。一方、多くのアプリケーションにおいては、温度特性が無いか小さい方が良い場合が見受けられる。
また、用いる抵抗R1の温度特性や、もっと深刻な影響を及ぼす抵抗の製造バラツキ(一般的には±20%程度)の大きさ、さらに、抵抗の製造バラツキとは無相関にCMOSトランジスタの製造バラツキが存在し、抵抗の製造バラツキが±20%であっても、カレントミラー回路の出力電流のバラツキは、±30%近くを見込まなければならない。これでは、精度が取れなく、抵抗の外付けや抵抗素子のトリミングが必要となってくる。
従来において、この種の抵抗を用いない単独のCMOSカレントミラー回路は知られていず、回路的にも、図20〜図22に示したように、簡単な回路で、しかも、回路規模も少なく実現できるために、MOSトランジスタを線形領域で動作させて、等価的に抵抗として利用するCMOSカレントミラー回路は、メリットが無いと考えられてきた。しかし、以下に本発明の実施例として説明するように、製造バラツキが同一となるMOSトランジスタしか用いないために回路特性の製造バラツキの影響を小さくできること、および、MOSトランジスタの温度特性が同一であることにより温度特性を小さくできることが明らかになり、利点が大きい。
また、CMOS基準電流/電圧回路においては、カレントミラー回路を構成する2つのMOSトランジスタM1とM2をサブスッレショルド領域の弱反転で動作させる特殊な例ではあるが、MOSトランジスタを線形領域で動作させて等価的に抵抗として利用することで、抵抗を用いない回路が知られている。例えば、正の温度特性を持つCMOS基準電流回路として、図23に示す回路が、特許文献4(USP 5949278)、非特許文献2(IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. 32, No.7, pp. 1132-12135, JULY 1997.)等に掲載されている。
MOSトランジスタは、一般的には、飽和領域(saturation region)で動作させる場合がほとんど全ての場合である。図23に示した例のように、カレントミラー回路を構成する2つのMOSトランジスタM1とM2を、サブスッレショルド領域の弱反転で動作させて、あたかもバイポーラトランジスタと同等の特性を期待して回路を構成しているが、MOSトランジスタをサブスッレショルド領域の弱反転で動作させると、流す電流がnA(ナオアンペア)オーダーと、通常の飽和領域で動作させたMOSトランジスタに流せる電流に対して、数桁も小さくなるために、アプリケーションが極端に限定される。したがって、図23に示した例は、汎用的ではなく、特殊な例である。
また、こうした非線形カレントミラー回路を構成する2つのMOSトランジスタを自己バイアスした場合には、自己バイアスに用いる線形カレントミラー回路の影響の方が自己バイアスされる非線形カレントミラー回路の特性よりも顕著に現れる。
例えば非線形カレントミラー回路の元々の温度特性が正であれ負であれ、自己バイアス化すると、正の温度特性を持つことになる。
したがって、元々の非線形カレントミラー回路と、自己バイアスされた同一回路の非線形カレントミラー回路でも、両者の特性には違いが出てくる場合があり、同一に論じることが出来ないことがしばしば生じる。
図23において、MOSトランジスタM4とM3、M4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成している。また、MOSトランジスタM1のソース−グランド間には、電流の流れを制約する回路素子(一般的には抵抗素子)、この例では、MOSトランジスタM7を線形領域で動作させ、等価的に抵抗素子と見なせるように回路を構成している。このようにして、MOSトランジスタM2とM1とが非線形なカレントミラー回路を構成するようにしている。すなわち、この種の基準電流回路は、最も簡単な回路形式としては、非線形カレントミラー回路を自己バイアスすることで実現される。なお、自己バイアス型基準電流回路には、必ず起動回路(start-up circuitry)が必要であるが、この図では、省略してある。
MOSトランジスタM1とM2は、サブスッレショルド領域の弱反転で動作しているとすると、MOSトランジスタM1のソース電圧VS1は、
Figure 2006133869
(1)
と表される。
ここで、K、Kは、それぞれMOSトランジスタM2に対するMOSトランジスタM1のトランスコンダクタンス・パラメータ比、MOSトランジスタM4に対するMOSトランジスタM3のトランスコンダクタンス・パラメータ比である。だだし、トランスコンダクタンス・パラメータβは、β=μ (COX/2)(W/L)と表され、μはキャリア(nチャネル)または正孔(ホール)(pチャネル)の実効モビリティ、COX は単位面積当たりのゲート酸化膜容量、W、Lはそれぞれゲート幅、ゲート長である。また、VTは熱電圧であり、VT=kT/q(k:ボルツマン定数、T:絶対温度、q:単位電子電荷)と表される。
MOSトランジスタの特性は、IDをソース・ドレイン電流、VGSをゲート・ソース間電圧、VTHをスレショルド電圧とすると、飽和領域(saturation region)では、
ID=β(VGS−VTH)2 (2)
線形領域(linear region)では、
ID=2nβ{(VGS−VTH)VDS−nVDS 2/2 } (3)
サブスッレショルド領域の弱反転では、
ID=ISexp{(VGB−VTHo)/(nVT)}exp(−VSB /VT ) (4)
IS=2nβVT 2 (5)
とする。
ただし、Bはバックゲートを表しており、VGBはゲートバックゲート間電圧、VSBはソースバックゲート間電圧である。nは低ドレイン−ソース電圧印加時の補正係数である。
MOSトランジスタM6には(2)式が、MOSトランジスタM7には(3)式が適用され、
ID6=K3β(VGS6−VTH)2 (6)
ID3=2nK4β{(VGS6−VTH)VS1−nVS1 2/2 } (7)
と表される。
ただし、MOSトランジスタM2に対するMOSトランジスタM6のトランスコンダクタンス・パラメータ比をK、MOSトランジスタM2に対するMOSトランジスタM7のトランスコンダクタンス・パラメータ比をK4とする。
ここで、MOSトランジスタM4とM5は、電流比1:K5のカレントミラー回路を構成しているから、次式が成り立つ。
ID6=K5xID7 (8)
(6)式から得られる(VGS6−VTH)を(7)式に代入し、これを解くと、
Figure 2006133869
(9)
と求められる。
(9)式に(1)式を代入すると、
Figure 2006133869
(10)
と求められる。
ここで、トランスコンダクタンス・パラメータβの温度特性は、
Figure 2006133869
より、
Figure 2006133869
(11)
と表わされる。ただし、(T0/T)mにおけるmは、1.5から2の間の値(1.5<m<2)を取る。
したがって、
Figure 2006133869
(12)
と求められる。
上記(9)式、(10)式、(12)式には記号±を用いて式の解法が辿れるようにしたが、図20においては、Kが大きくなると電流ID1が増えることが読めるから、記号±は、+に置き換えるのが妥当である。
したがって、電流ID1は正の温度特性を持つ。すなわち、PTAT(proportional to absolute temperature)電流源となっている。
特公昭46−16468公報 特許第2800523号公報 特許第3039611号公報 米国特許明細書第5949278号 R. J. Widlar, "Some Circuit design techniques for Linear Integrated Circuits," IEEE Transaction on Circuit Theory, VOL. CT-12, NO. 4, pp. 586-590, Dec. 1965. H. J. Oguey and D. Aebischer, "CMOS Current Reference Without Resistance," IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. 32, No.7, pp. 1132-12135, JULY 1997.
しかしながら、図20の2つのMOSトランジスタM6とM7はカレントミラー回路を構成しており、MOSトランジスタM6は、常に飽和領域で動作するのに対し、MOSトランジスタM7は、常に線形領域で動作する必要がある。
カレントミラー回路を構成する2つのMOSトランジスタM6とM7をそれぞれ異なる飽和領域と線形領域で動作させることは難しそうに見える。
従来の手法においては、基準電流回路としては、正の温度特性を持ち、温度特性の小さなカレントミラー回路や基準電流回路および基準電圧回路を実現することが難しかった。
本発明は、これを鑑みてなされたものであって、その目的は、MOSトランジスタを線形領域で動作するようにして、抵抗素子を持たない、かつ、温度特性の小さな非線形カレントミラー回路と、温度特性の小さな基準電流を出力するCMOS基準電流回路、および温度特性の小さな基準電圧を出力するCMOS基準電圧回路の実現を図ることにある。
本願で開示される発明は、前記目的を達成するため、概略以下の通り構成される。本発明は、第1及び第2のトランジスタを含むカレントミラー回路において、前記カレントミラー回路の入出力に関する所定の非線形特性に対応させて、前記カレントミラー回路の入力又は出力側に、能動素子が配設されている。本発明のCMOSカレントミラー回路、およびCMOS基準電流/電圧回路は、概略以下の構成とされる。すなわち、ゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタがカレントミラー回路を構成し、前記第1のMOSトランジスタのソースは第3のMOSトランジスタを介して接地され、前記第2のMOSトランジスタのソースは直接接地され、前記第3のMOSトランジスタのソースは直接接地され、ドレインは前記第1のMOSトランジスタのソースと接続され、ゲートは電源に接続されており、前記第1のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が入力され、前記第2のMOSトランジスタのドレインから電流が出力される。
あるいは、本発明において、ゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタがカレントミラー回路を構成し、前記第1のMOSトランジスタのソースは直接接地され、前記第2のMOSトランジスタのソースは第3のMOSトランジスタを介して接地され、前記第3のMOSトランジスタのソースは直接接地され、ドレインは前記第2のMOSトランジスタのソースと接続され、ゲートは電源に接続されており、前記第1のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が入力され、前記第2のMOSトランジスタのドレインから電流が出力される。
あるいは、本発明において、ゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタがカレントミラー回路を構成し、前記第1のMOSトランジスタのソースは直接接地され、ゲートとドレインは第3のMOSトランジスタを介して接続され、前記第3のMOSトランジスタのソースは前記第1のMOSトランジスタのドレインと接続され、ドレインは前記第1のMOSトランジスタのゲートと接続され、ゲートはバイアス電源に接続されており、前記第2のMOSトランジスタのソースは直接接地され、前記第1のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が入力され、前記第2のMOSトランジスタのドレインから電流が出力される。
あるいは、前記第3のMOSトランジスタとカスコード接続される第4のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が流し込まれ、前記第3のMOSトランジスタのゲートへのバイアス電圧が供給される。
あるいは、前記第3のMOSトランジスタとカスコード接続される第4のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が流し込まれ、前記第3のMOSトランジスタのゲートへのバイアス電圧が供給される。
あるいは、前記第3のMOSトランジスタとカスコード接続される第4のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて入力電流が流し込まれ、前記第3のMOSトランジスタのゲートへのバイアス電圧が供給される。
あるいは、前記第1のMOSトランジスタのゲート幅とゲート長の比(W/L)が前記第2のMOSトランジスタのゲート幅とゲート長の比(W/L)よりも大きい。
あるいは、前記第1のMOSトランジスタのゲート幅とゲート長の比(W/L)が前記第2のMOSトランジスタのゲート幅とゲート長の比(W/L)よりも小さい。
あるいは、少なくとも、カレントミラー回路を構成する前記第1のMOSトランジスタと前記第2のMOSトランジスタが自己バイアスされ、電流を出力する。
あるいは、前記出力電流を電圧変換し、基準電圧回路を構成してもよい。
あるいは、カレントミラー回路を構成する第1、第2のMOSトランジスタがいずれも弱反転領域で動作しており、前記第1のMOSトランジスタは線形領域で動作している第3のMOSトランジスタを介して電源(グランド)に電流が流れ、前記第2のMOSトランジスタは直接電源(グランド)に電流が流れる非線形なカレントミラー回路を構成し、前記第3のMOSトランジスタのソースは電源(グランド)に接続され、ドレインは前記第1のMOSトランジスタのソースとダイオード接続された第4のMOSトランジスタのソースに共通接続され、ゲートは前記第4のMOSトランジスタのゲートに接続され、前記第1のMOSトランジスタと前記第2のMOSトランジスタと前記第4のMOSトランジスタは互いに比例する電流で駆動される。
あるいは、前記第2のMOSトランジスタと前記第3のMOSトランジスタは第5のMOSトランジスタを介して電源(グランド)に電流が流れる。
あるいは、前記第1、第2のMOSトランジスタの共通ゲートを基準電圧出力とし、前記第5のMOSトランジスタが線形領域で動作する。
本発明によれば、MOSトランジスタをカスコード接続することで、確実に線形領域で動作させることができ、また、比較的安定なドレイン電圧が得られることから、MOSトランジスタ同士での温度特性がそれなりに一致させることができ、互いの温度特性が相殺された形で、温度特性の小さな回路を実現することができる。
本発明によれば、温度特性が同一となるMOSトランジスタのみで回路を実現し、互いに温度特性が相殺されるため、温度特性を小さくできる。
本発明によれば、ゲート電圧を共通にした2つのMOSトランジスタをカスコード接続して線形領域で動作させているため、確実に線形領域でMOSトランジスタを動作させることができ、これを抵抗素子の代わりに用いて非線形カレントミラー回路を構成できる。
本発明によれば、MOSトランジスタを抵抗素子の代わりに用いており、抵抗素子を使用していないため、バラツキを小さくさせる。
本発明を実施するための最良の形態について説明する。本発明に係るカレントミラー回路は、第1及び第2のトランジスタを含み、カレントミラー回路の入出力に関する所定の非線形特性に対応させて、前記カレントミラー回路の入力又は出力側に、能動素子を備えている。第1及び第2のトランジスタをそれぞれ入力側及び出力側のトランジスタとし、グランド(電源)と前記第1のトランジスタの一端との間(図1)、グランド(電源)と出力側の第2のトランジスタの一端との間(図2)、前記第1のトランジスタと入力電流供給端との間(図3)、のうちのいずれかに、制御端子が所定の電位にバイアスされる第3のトランジスタが、前記能動素子として、接続されている。
また、本発明に係る基準電流回路は、前記カレントミラー回路の出力側と入力側の第1及び第2のトランジスタ(M1、M2)の一端はそれぞれグランド(電源)に直接接続され、前記第1及び第2のトランジスタはいずれも弱反転領域で動作し、前記第1のトランジスタ(M1)の一端と前記グランド(電源)との間に接続され、線形領域で動作する第3のトランジスタ(M7)を備え、さらに、一端が前記第1のトランジスタ(M1)及び第3のトランジスタ(M7)の接続点に接続されダイオード接続された第4のトランジスタ(M6)を備え、前記第3トランジスタの制御端子は前記第4のトランジスタの制御端子に接続され、前記第1、前記第2、前記第4のトランジスタは、互いに比例する電流で駆動される。前記第3及び第4のトランジスタ(M7、M6)は、前記第2のトランジスタ(M2)に対する駆動能力の比が、それぞれ独立に設定自在とされている。以下実施例に即して説明する。
図1は、本発明のCMOSカレントミラー回路の一実施例の回路構成を示す図である。図1を参照すると、本実施例は、ゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタM1、M2(nチャネルMOSトランジスタ)は、カレントミラー回路を構成し、第1のMOSトランジスタM1のソースは、第3のMOSトランジスタM3を介して接地され、第2のMOSトランジスタM2のソースは直接接地され、第3のMOSトランジスタM3のソースは直接接地され、ドレインは第1のMOSトランジスタM1のソースと接続され、ゲートは電源Vbiasに接続されており、第1のMOSトランジスタM1のゲートとドレインが共通接続されて電流が入力され、第2のMOSトランジスタM2のドレインから電流が出力される。MOSトランジスタM1とM2は飽和領域で動作し、MOSトランジスタM3は、線形領域で動作しているものとする。
図23の従来回路との違いは、自己バイアスしていない非線形カレントミラー回路であり、また、サブスッレショルド領域の弱反転で動作している特殊な例ではなく、MOSトランジスタの殆どのアプリケーションがそうであるように、飽和領域で動作する場合を例に取ると、MOSトランジスタM1とM3は、電流IREFを共有しており、各トランジスタのドレイン電流は、それぞれ、
IREF=ID1=K1β(VGS2―VS1―VTH)2 (13)
IOUT=ID2=β(VGS2―VTH)2 (14)
IREF=ID3=2n(1/K2)β{(Vbias−VTH)VS1−nVS1 2/2 } (15)
と表わされる。
(13)式から、
Figure 2006133869
(16)
(15)式からVS1について解くと、
Figure 2006133869
(17)
となる。
しかし、IREFとIOUTの関係を解析的に示すことはできない。けれども、VS1の値が小さければ(15)式におけるVS1の2乗の項は無視でき、良くいわれるように線形領域で動作するMOSトランジスタM3はほぼ抵抗とみなして良い。あるいは、実用的には2次の電圧依存性のある抵抗と考えても良い。
この場合には、図20に示した従来の逆ワイドラーカレントミラー回路と同等の特性が期待される。実際には、MOSトランジスタには温度特性があり、非線形逆ワイドラーカレントミラー回路を構成するMOSトランジスタM1、M2と同一ではあるが、線形領域で動作しているか飽和領域で動作しているかの違いである。
図2は、本発明の別の実施例の構成を示す図である。図2を参照すると、ゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタM1、M2がカレントミラー回路を構成し前記第1のMOSトランジスタM1のソースは直接接地され、前記第2のMOSトランジスタM2のソースは、第3のMOSトランジスタM3を介して接地され、前記第3のMOSトランジスタM3のソースは直接接地され、ドレインは前記第2のMOSトランジスタM2のソースと接続され、ゲートはバイアス電源Vbiasに接続されており、前記第1のMOSトランジスタM1のゲートとドレインが共通接続されて電流が入力され、前記第2のMOSトランジスタM2のドレインから電流が出力される。図2に示したMOSトランジスタだけで構成されたカレントミラー回路についても、図21のワイドラーカレントミラー回路と同様に、入力電流が増加するのに従って、次第に出力電流が飽和気味に単調増加する入出力特性を持つと考えて良い。実際に、SPICEシミュレーションすると、その入出力特性が確認できる。
図3は、本発明の別の実施例の構成を示す図である。図3を参照すると、第1のMOSトランジスタM1のドレインと第2のMOSトランジスタM2のゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタがカレントミラー回路を構成し、第1のMOSトランジスタM1のソースは直接接地され、ゲートとドレインは第3のMOSトランジスタM3を介して接続され、第3のMOSトランジスタM3のソースは第1のMOSトランジスタM1のドレインと接続され、ドレインは第1のMOSトランジスタM1のゲートと接続され、ゲートはバイアス電源Vbiasに接続されており、第2のMOSトランジスタM2のソースは直接接地され、前記第3のMOSトランジスタM3のドレインに電流が入力され、第2のMOSトランジスタM2のドレインから電流が出力される。図3に示したMOSトランジスタだけで構成されたカレントミラー回路についても、図22の永田カレントミラー回路と同様に入力電流が増加するのに従って、次第に出力電流が、飽和気味に単調増加する入出力特性を持つと考えて良い。実際にSPICEシミュレーションするとその入出力特性が確認できる。
なお、図1では、MOSトランジスタM1、M2、M3がnチャネルMOSトランジスタで構成された例について説明したが、pチャネルMOSトランジスタで構成する場合についても同様に適用される。ただし、この場合、トランジスタM2、M3のソースは、電源に接続される。図2に示した実施例についても同様である。図3の場合も、MOSトランジスタM1、M2、M3をpチャネルMOSトランジスタで構成する場合、トランジスタM1、M2のソースは、電源に接続される。
次に、図1〜図3に示したMOSカレントミラー回路において、MOSトランジスタM3のゲートをバイアスする方法を具体的に示し、電圧源Vbiasを置き換える回路を提供する。
図4に示す例では、図1に示したMOSトランジスタだけで構成された逆ワイドラーカレントミラー回路のMOSトランジスタM3のゲートをバイアスするために、MOSトランジスタM4と電流源Ibiasを追加している。
図4において、MOSトランジスタM1とM3、M4は飽和領域で動作しており、MOSトランジスタM3は線形領域で動作している。各トランジスタのドレイン電流は、それぞれ、
IREF=ID1=K1β(VGS2 - VS1- VTH)2 (18)
IOUT=ID2=β(VGS2―VTH)2 (19)
IREF+Ibias=ID3=2n(1/K2)β{(VGS3−VTH)VS1−nVS1 2/2 } (20)
Ibias=ID4=β(VGS3―VS1―VTH)2 (21)
と表わされる。
(21)式から、
Figure 2006133869
(22)
(20)式に代入してVS1について解くと、
Figure 2006133869
(23)
となる。
したがって、出力電流IOUTは、(23)式を(22)式に代入して更に(19)式に代入すると、
Figure 2006133869
(24)
となる。±は+を取るべきである。
(24)式で、右辺は2乗されている。したがって、2乗される[]内が、a√IREFで表わされると、IOUTとIREFが比例し、線形なカレントミラー回路となる。しかし、(24)式では、第1項の√内にもIREFが含まれているために、[]内の値は、a√IREFよりも大きくなり、しかも、IREFを含む第1項の√内はIREFが大きくなると、単調に増加する。よって、(24)式の[]内はIREFが大きくなると、単調に、a√IREFよりも増加することになる。(24)式の[]は2乗されるから、IOUTはIREFの増加とともに、2乗的に、増加することになる。すなわち、良く知られた逆ワイドラーカレントミラーの特性が得られることがわかる。
図5は、図2に示したMOSトランジスタだけで構成されたワイドラーカレントミラー回路のMOSトランジスタM3のゲートをバイアスするためにMOSトランジスタM4と電流源Ibiasを追加した回路構成を示す図である。図5を参照して、その動作を説明する。図5において、MOSトランジスタM1とM2、M3は飽和領域で動作しており、MOSトランジスタM3は線形領域で動作している。各トランジスタのドレイン電流は、それぞれ、
IREF=ID1=β(VGS1―VTH)2 (25)
IOUT=ID2=K1β(VGS1―VS1―VTH)2 (26)
IOUT+Ibias=ID3=2n(1/K2)β{(VGS3−VTH)VS1−nVS1 2/2 } (27)
Ibias=ID4=β(VGS3―VS1―VTH)2 (28)
と表わされる。
(28)式から、
Figure 2006133869
(29)
(27)式に代入してVS1について解くと、
Figure 2006133869
(30)
となる。
したがって、出力電流IOUTは、(30)式を(29)式に代入して更に(26)式に代入すると、
Figure 2006133869
(31)
となる。
このままでは解析できないから、IREFについて表わすと、
Figure 2006133869
(32)
なお、±は+を取るべきである。
(32)式で、右辺は2乗されている。したがって、2乗される[]内がa√IOUTで表わされると、IOUTとIREFが比例し、線形なカレントミラー回路となる。
しかし、(32)式では、第1項の√内にもIOUTが含まれているために、[]内の値はa√IOUTよりも大きくなり、しかも、IOUTを含む第1項の√内はIOUTが大きくなると、単調に増加するから、[]内はIOUTが大きくなると、単調にa√IREFよりも増加することになる。[]は2乗されるから、IREFはIOUTの増加とともに、2乗的に増加することになる。
このようにして出入力特性が得られる。したがって、出入力関係をひっくり返すと、入出力特性としては、入力電流IREFが増加していくと、次第に出力電流の増加の度合いが小さくなり、良く知られたワイドラーカレントミラーの特性が得られることがわかる。
図6は、図3に示したMOSトランジスタだけで構成された永田カレントミラー回路のMOSトランジスタM3のゲートをバイアスするためにMOSトランジスタM4と電流源Ibiasを追加した回路構成を示す図である。図6の回路の動作を説明する。
図6において、MOSトランジスタM1とM2、M4は飽和領域で動作しており、MOSトランジスタM3は線形領域で動作している。バイアス用の電流源IbiasはMOSトランジスタM4から入力され、MOSトランジスタM3から抜けるようにもう一つの電流源Ibiasを追加してそれを介して電流がバイパスされる。
各トランジスタのドレイン電流は、それぞれ、
IREF=ID1=β(VGS1―VTH)2 (33)
IOUT=ID2=K1β(VGS2―VTH)2 (34)
IREF+Ibias=ID3=2n(1/K2)β{(VG3―VGS2―VTH)(VGS1―VGS2)−n(VGS1―VGS2)2/2 } (35)
Ibias=ID4=β(VG3―VGS1―VTH)2 (36)
と表わされる。
同様に、(33)式から(36)式を√IOUTについて解くと、
Figure 2006133869
(37)
と求められる。
また、n=1とおくと、
Figure 2006133869
(38)
となる。ただし、(37)式、(38)式において、±は+を取るべきである。
(37)式、(38)式の両辺を2乗することでIOUTが求められる。
Figure 2006133869
(39)
n=1の場合には、
Figure 2006133869
(40)
となる。
したがって、簡単のためn=1の場合について、(40)式を見てみると、右辺には、aIREF項の他に、b√IREF項等が含まれ、IOUTとIREFが比例しないことは明らかであり、非線形なカレントミラー回路となる。IOUTは、IREFの増加とともに増加するが、√項の影響により、入力電流IREFが増加していくと、次第に出力電流の増加の度合いが小さくなり、良く知られたワイドラーカレントミラーの特性に似た特性が得られることがわかる。
しかし、1/K2の値を小さくし(すなわち、K2を大きくし)、流す電流を大きくして行くと、始めにMOSトランジスタM3に2次的な影響、例えばドレイン抵抗やソース抵抗による電圧降下の影響が現れ始める。そうすると、回路的には、MOSトランジスタM2のゲートソース間電圧VGS2が上記に示した回路解析で得られた値よりも下がり、出力のMOSトランジスタM2に流れる電流が次第に小さくなる。すなわち、入出力特性には、良く知られたピーキング特性が現れることになる。
すなわち、MOSトランジスタM3を小さく設定することで、永田カレントミラー回路を実現できる。このことは、良くいわれるように、線形領域で動作するMOSトランジスタM3はほぼ抵抗とみなして良いことからも直感的に理解できる。
あるいは、実用的には、2次の電圧依存性のある抵抗と考えても良い。しかし、上記に示したような回路解析では、この「MOSトランジスタを線形領域で動作させると直感的には抵抗と見なせる」という良く知られた命題をサポートはしていないように見受けられる。
以上、カレントミラー回路の入出力特性を纏めると、図7のように、3種類の特性を実現することができる。横軸はIREF、縦軸はIOUTである。図7の1、2、3は、それぞれ、図1(図4)、図2(図5)、図3(図6)の回路の入出力特性を表している。
さらに、図6の回路では、電流源Ibiasを取り去ることができる。
図8に示す回路においては、MOSトランジスタM1とM3,M4は、ドレイン電流を共有しており、図4、図5や図6に示した回路で必要とした電流源Ibiasは不要となるように構成してある。
各トランジスタのドレイン電流は、それぞれ、
IREF=ID1=β(VGS1―VTH)2 (41)
IOUT=ID2=K1β(VGS2―VTH)2 (42)
IREF=ID3=2n(1/K2)β{(VG3―VGS2−VTH)(VGS1―VGS2)−n(VGS1―VGS2)2/2 } (43)
IREF=ID4=β(VG3―VGS1―VTH)2 (44)
と表わされる。
(41)式と(42)式から、
Figure 2006133869
(45)
同様にして、
Figure 2006133869
(46)
(45)式と(46)式を(43)式に代入して√IOUTについて解くと、
Figure 2006133869
(47)
となる。ただし、n=1の場合にもK2>3を取るから±は+を取るべきである。
したがって、出力電流IOUTは、
Figure 2006133869
(48)
となる。
ここで、n=1の場合、
Figure 2006133869
(49)
となる。
したがって、簡単のためn=1の場合について(49)式を見てみると、aを定数として、右辺は、aIREF項のみであり、IOUTとIREFが比例することになる。すなわち、線形なカレントミラー回路となり、IOUTはIREFの増加とともに増加する。
しかし、1/K2の値を小さくし(すなわち、K2を大きくし)、流す電流を大きくして行くと、始めにMOSトランジスタM3に2次的な影響、例えばドレイン抵抗やソース抵抗による電圧降下の影響が現れ始める。そうすると、回路的には、VGS2が上記に示した回路解析で得られた値よりも下がり、出力のMOSトランジスタM2に流れる電流が次第に小さくなる。すなわち、入出力特性には良く知られたピーキング特性が現れることになる。すなわち、MOSトランジスタM3を小さく設定することで永田カレントミラー回路を実現できる。
この様子を、3.5μmルールCMOSプロセスで、NチャネルMOSトランジスタの基準トランジスタサイズをL=1.08μm、W=18μmとし、(K1=4、)K2=3とした場合のSPICEシミュレーション値を、図9に示す。
永田カレントミラー回路に似たピーキング特性を持つ入出力特性が得られている。ただし、ピーク値近傍では、もはや100μAを越えた大電流となっており、この程度のトランジスタサイズ(MOSトランジスタM3はL=1.08μm、W=6μm)では、こうした大電流を流し切れない。
したがって、2次的影響、例えばドレイン抵抗やソース抵抗の影響により永田カレントミラー回路に似たピーキング特性を持つようになっているものと考えられる。
さらに、出力電流の温度特性は、IREF=10μAの時に、図10に示すような温度特性の小さな出力電流が、SPICEシミュレーションにより得られている。
また、図1から図6に示したMOSカレントミラー回路の出力電流の温度特性も同様に小さな値であることが、SPICEシミュレーションにより確認できる。
こうして得られたシミュレーション結果からは、良くいわれるように、線形領域で動作するMOSトランジスタM3はほぼ抵抗とみなして良いことからも直感的に理解できる。あるいは、実用的には2次の電圧依存性のある抵抗と考えても良い。しかし、上記に示したMOS永田カレントミラー回路の回路解析では、この「MOSトランジスタを線形領域で動作させると直感的には抵抗と見なせる」という良く知られた命題をサポートはしていないように見受けられる。けれども、SPICEシミュレーションでは、NチャネルMOSトランジスタのバックゲートはサブストレートに直接接続されており、厳密には、上記に示した回路解析からは多少ずれている。ただし、回路解析において、NチャネルMOSトランジスタのバックゲートがサブストレートに直接接続されている場合については解析不能である。
次に、自己バイアス化した回路例として、図11に示した回路について代表して説明する。図8に示したカレントミラー回路の入力側基準電流IREFと出力電流IOUTが比例するように駆動側カレントミラー回路を電源VDD側に設け、自己バイアス化する。ここでは、MOSトランジスタのチャネル長変調の影響を低減する目的があり、カスコードカレントミラー回路を採用している。そのために、カスコードトランジスタをバイアスするために、MOSトランジスタM6を追加して、MOSトランジスタM1とほぼ等しい電流をダイオード接続されたMOSトランジスタM9を駆動している。MOSトランジスタM9のトランジスタサイズ1/Kは1:1のカレントミラー回路を構成するカスコードトランジスタが等しいトランジスタサイズ(ここでは単位トランジスタ相当)である場合には、一般的には1/K=1/4に設定される。また、MOSトランジスタM2のドレイン電圧がMOSトランジスタM1と比べて大きくは異なることがないように、MOSトランジスタM5をカスコードに挿入してMOSトランジスタM2のドレイン電圧がほぼ一定になるようにしている。また、図11では、MOSトランジスタM14、M15と抵抗R1、R2から構成される永田カレントミラー回路を付加してスタートアップ回路としている。しかし、抵抗R1、R2はいずれも基準電流回路の特性、具体的には出力電流値の決定にはかかわらずに、単に自己バイアス化された基準電流回路を起動し、所定の動作点で動作するようにするだけの回路である。
図11において、MOSトランジスタM14(W/L=2μm /0.36μm)、M15(W/L=2μm /0.36μm)と抵抗R1(30kΩ)、R2(40kΩ)は、起動 (start-up) 回路である。この起動回路は、電源投入時に、被起動回路をなすカレントミラー回路(M1、M2、M3、M4)を所定の動作点に到達させる。なお、図11のMOSトランジスタM1、M2、M3、M4は、図8のM1、M2、M3、M4に対応する。MOSトランジスタM2のドレイン電流ID2は、例えば上式(48)で与えられ、カスコードカレントミラーのトランジスタM8に入力され、MOSトランジスタM13から、出力電流IOUTが取り出される。
MOSトランジスタM1、M2には、ピーキング特性のピーク値近傍や単調減少となる動作領域で用いているのではなく、図9に示した入出力の特性図では、単調増加となる動作領域で用いている。
図11の基準電流回路においては、3.5μmルールCMOSプロセスで、PチャネルMOSトランジスタの基準トランジスタサイズを、L=1.08μm、W=40.5μm、NチャネルMOSトランジスタの基準トランジスタサイズを、L=1.08μm、W=18μmとし、 K2=3、K3=4として、MOSトランジスタM1、M2のドレイン電圧がほぼ等しくなるように考慮しており、MOSトランジスタのチャネル長変調の影響が現れないようにしている。
また、電源電圧が2Vを多少越えた程度で動作するように、カスコードカレントミラー回路(M7、M8、M10、M11)のカスコード段トランジスタ(M8、M10)の各ゲートをバイアスするために、ダイオード接続されたMOSトランジスタM9(1/K4=1/4)を追加している(W/L比は1/K、例えばK=3)。このMOSトランジスタM9のドレインは、ソースは接地され定電流源をなすMOSトランジスタM6のドレインに接続されている。図11に示す例では、MOSトランジスタM6のゲートは、MOSトランジスタM1のゲート電圧と等しい。なお、2段のカスコードカレントミラー(M7、M8、M10、M11、M12、M13)を用いず、1段のカレントミラー回路の場合、M9、M6は不要とされることは勿論である。
SPICEシミュレーションにより得られた電源電圧を変化させた場合の出力電流特性を図12に、出力電流の温度特性を図13に示す。電源電圧変動に対する特性変化が小さく、温度特性が小さな基準電流が得られている。
こうして得られたシミュレーション結果からは、良くいわれるように線形領域で動作するMOSトランジスタM3はほぼ抵抗とみなして良いことからも直感的に理解できる。あるいは、実用的には、2次の電圧依存性のある抵抗と考えても良い。しかし、上記に示した自己バイアス化したMOS永田カレントミラー回路の回路解析では、この「MOSトランジスタを線形領域で動作させると直感的には抵抗と見なせる」という良く知られた命題をサポートはしていないように見受けられる。あるいは、上記に示した自己バイアス化したMOS永田カレントミラー回路の回路解析式からは、どのようにして回路電流の値が決定されるのかも伺い知れない。けれども、SPICEシミュレーション結果が支持するように、この線形領域で動作するMOSトランジスタM3をほぼ抵抗とみなすことで、これまでの抵抗を用いた図22に示した従来の永田カレントミラー回路を自己バイアス化して得られる自己バイアス永田カレントミラー回路型基準電流回路からのアナロジで理解できよう。
付け加えるなら、SPICEシミュレーションではNチャネルMOSトランジスタのバックゲートはサブストレートに直接接続されており、厳密には上記に示した回路解析からは多少ずれている。具体的には、NチャネルMOSトランジスタのバックゲートがサブストレートに直接接続されている場合には図12、図13に示すように出力電流が20μAを多少下回る程度であるが、NチャネルMOSトランジスタのバックゲートがソースに直接接続されている場合には出力電流が10μAを多少上回る程度となる。すなわち、得られる基準電流値としては2倍近く異なることになる。ただし、回路解析においてはNチャネルMOSトランジスタのバックゲートがサブストレートに直接接続されている場合については解析不能である。
図1から図6に示したMOSカレントミラー回路を自己バイアス化した場合にも同様に温度特性が小さな基準電流が得られることは言うまでもない。
ここで、簡単に抵抗R1(たとえば10kΩ)を挿入することで基準電流IOUTが基準電圧に変換され基準電圧回路が得られることは論を待たない。しかし、ここで、抵抗を挿入したのでは、これまで議論してきた素子のバラツキ、(MOS)トランジスタ素子と抵抗素子との製造バラツキは互いに独立事項であると考えらており、バラツキの少ない基準電圧が得られなくなる。
したがって、ここではカスコードトランジスタM3とM4と同一回路をグランド間に挿入して出力電流(IOUT)で駆動することで基準電圧回路が得られる。図14に、こうして得られる基準電圧回路の構成を示す。
図14に示す自己バイアス基準電圧回路の動作については、図8に示したカレントミラー回路において、IREF=IOUTとおくことで説明される。
すなわち、(49)式から、

Figure 2006133869
(50)
に設定される必要がある。
また、MOSトランジスタM15とMOSトランジスタM14については、
Figure 2006133869
(51)
Figure 2006133869
(52)
となる。
(52)式の両辺の√を取って(51)式に代入してVGS14を消去すると、VREFに関する2次方程式(53)が得られる。
Figure 2006133869
(53)
(53)式をVREFについて解くと、
Figure 2006133869
(54)
と求められる。
ただし、1≦n<2であるから、VREFが正(>0)となるためには±は+を取るべきである。
したがって、n=1の場合、
Figure 2006133869
(55)
となる。
しかし、上記に示した(55)式からは、図14に示した抵抗に依存しない基準電圧回路から得られる基準電圧VREFの温度特性は、出力電流IOUTの温度特性がモビリティの温度特性と等しくないと相殺はされないことを示している。
図13に示した基準電流回路の出力電流IOUTは、SPICEシミュレーション結果ではほとんど温度特性を持たない。この場合に、図14に示す基準電圧回路にした場合には、(55)式により、基準電圧VREFの温度特性は、モビリティの温度特性の逆特性で半分程度になる。すなわち、モビリティの温度特性がおよそ−5000ppm/℃程度であるとすると、基準電圧VREFの温度特性は2500ppm/℃程度となり、正の温度特性を持つことがわかる。
ここで、図8の回路を変形して図15のように模式化する。MOSトランジスタM2は単位トランジスタとしてMOSトランジスタM1と同一サイズとする。図8においては、MOSトランジスタM2は単位トランジスタのK倍のトランジスタサイズとして電流がK倍流れるようにしていた。図15では、MOSトランジスタM2を単位トランジスタとして電流が1/Kにしている。この場合のドレイン電流IDとゲート−ソース間電圧VGSの関係を図16に示す。
MOSトランジスタ(単位トランジスタ)のドレイン電流はモビリティの温度特性(負の温度特性)とスッレショルド電圧VTHの温度特性(負の温度特性)の関係から、図16に示したように、およそ温度によらずにドレイン電流はほぼ一定となるゲート−ソース間電圧VGSが存在することになる。ただし、図16の温度特性はSPICEシミュレーション結果を反映したものである。SPICEシミュレーション結果によれば、IREF(=IOUT)がほぼ温度特性を持たない場合には、ΔVGSは正の温度特性を持つことがわかる。しかし、図16からは、MOSトランジスタM2のトランジスタサイズを変更することで、このΔVGSの温度特性が変化し得ることが理解できる。すなわち、K2の値を小さくすると(MOSトランジスタの2乗特性に従ってΔVGSの値が小さくなり、それとともに)ΔVGSの温度特性は小さくなり、K2の値を大きくすると(MOSトランジスタの2乗特性に従ってΔVGSの値が大きくなり、それとともに)ΔVGSの温度特性は大きくなると期待できる。
その結果、ΔVGSの温度特性が小さくなると出力電流IOUT(=IREF)の温度特性は負の温度特性を持つように変化していく。逆に、ΔVGSの温度特性が大きくなると出力電流IOUT(=IREF)の温度特性は正の温度特性を持つように変化していく。したがって、K2の値をSPICEシミュレーションで設定した3より小さくしていくと、ΔVGSの温度特性が小さくなり、出力電流IOUT(=IREF)の温度特性は負の温度特性を持つようなる。丁度モビリティの温度特性のおよそ−5000ppm/℃程度になると、(55)式から、基準電圧VREFの温度特性が相殺されることがわかる。
すなわち、図15に示した抵抗に依存しない基準電圧回路においても、MOSトランジスタM2のトランジスタサイズ比Kを設定することで、基準電圧VREFの温度特性を正にも負にも、勿論、ほとんど温度特性を持たないようにも設定できる。
さらに、MOSトランジスタM1、M2をサブスッレショルド領域の弱反転で動作させる特殊な例ではあるが、他のMOSトランジスタのみで実現できる基準電流回路についてその動作を詳しく説明する。MOSトランジスタM1、M2をサブスッレショルド領域の弱反転で動作させている理由は、MOSトランジスタM1、M2がバイポーラトランジスタと同様な電圧−電流特性に指数特性を実現するためである。
指数特性を実現することで、2つのトランジスタで構成された非線形カレントミラー回路に、これまでのバイポーラトランジスタを用いて実現される非線形カレントミラー回路と同等の大きな正(ワイドラーカレントミラー回路及び永田カレントミラー回路)、または負(逆ワイドラーカレントミラー回路)の温度特性を実現できるからである。
なぜなら、電圧−電流特性をとると、指数特性の方が2乗特性よりも変化率が大きいから、逆に、電流の変化に対して電圧の変化が対数関数的に抑えられ、電圧の温度特性(バイポーラトランジスタではベース−エミッタ間電圧(VBE)の持つ−1.9mV/℃の負の温度特性は良く知られている。)が、カレントミラー回路の入出力特性の温度特性を支配的に決定しているからである。
電圧−電流特性が2乗特性となる飽和領域で動作するMOSトランジスタでは、逆に、電流の変化に対して電圧の変化が高々平方根(√)特性でしか抑えられないために、電圧の温度特性(MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧(VGS)の持つ負の温度特性)でカレントミラー回路の入出力特性の温度特性が支配的にはなり得ないからである。
図17は、本発明に係るCMOS基準電流回路の一実施例の構成を示す図である。カレントミラー回路を構成するMOSトランジスタM1、M2がいずれも弱反転領域で動作しており、MOSトランジスタM1は、線形領域で動作しているMOSトランジスタM7を介して電源に電流が流れ、MOSトランジスタM2は直接電源に電流が流れる非線形なカレントミラー回路を構成し、MOSトランジスタM7のソースは電源に接続され、ドレインはMOSトランジスタM1のソースとダイオード接続されたMOSトランジスタM6のソースに共通接続され、ゲートはMOSトランジスタM6のゲートに接続され、MOSトランジスタM1とM2とM6は互いに比例する電流で駆動される。MOSトランジスタM4とM3は、電流比1:Kのカレントミラー回路を構成し、MOSトランジスタM4とM5は電流比1:K5のカレントミラー回路を構成している。また、MOSトランジスタM2とM1は、非線形カレントミラー回路を構成している。
本発明の基準電流回路も、最も簡単な回路形式、非線形カレントミラー回路を、自己バイアスする回路形式で実現されている。上述したように、自己バイアス型基準電流回路には、必ず起動回路(start-up circuitry)が必要であるが、この図では省略している。ここで、MOSトランジスタM1とM2はトランスコンダクタンス・パラメータ比がK:1であり、サブスッレショルド領域の弱反転で動作しているとすると、MOSトランジスタM1のソース電圧VS1は、同様に、
Figure 2006133869
(56)
と表される。
カスコード接続されたMOSトランジスタM6とM7は、単位トランジスタM2を基準として、トランスコンダクタンス・パラメータ比がK3:K4であり、MOSトランジスタM6とM7は、それぞれ飽和領域と線形領域で動作している。
MOSトランジスタM4とM5は、電流比1:K5のカレントミラー回路を構成しているから、MOSトランジスタM6にはK倍のドレイン電流ID1が流れ、MOSトランジスタM7には、(K+1)倍のドレイン電流ID1が流れる。したがって、
ID6=K5ID1=K3β(VGS7―VS1―VTH)2 (57)
ID7=(K5+1)ID1=2nK4β{(VGS7−VTH)VS1−nVS1 2/2 } (58)
と表わされる。
(58)式に(57)式を代入し、これを解くと、
Figure 2006133869
(59)
と求められる。
(59)式に(56)式を代入すると、
Figure 2006133869
(60)
と求められる。
ここで、トランスコンダクタンス・パラメータβの温度特性は、
Figure 2006133869
より、
Figure 2006133869
(61)
と表わされる。ただし、mは1.5から2の間の値(1.5<m<2)を取る。
したがって、
Figure 2006133869
(62)
と求められる。
上記(59)式、(60)式、(62)式には、記号±を用いて式の解法が辿れるようにしたが、図17においては、Kが大きくなると、電流ID1が増えることが読めるから、記号±は+に置き換えるのが妥当である。したがって、電流ID1は正の温度特性を持つ。すなわち、PTAT(proportional to absolute temperature)特性を有するCMOS基準電流回路が得られる。
このように、抵抗素子を用いないで、MOSトランジスタのみで、基準電流回路を構成しているので、素子バラツキは、MOSトランジスタのみで、抵抗素子の素子バラツキを考慮する必要がなく、その分だけバラツキ偏差を小さくできる。
以上、MOSトランジスタM1とM2は、サブスッレショルド領域の弱反転で動作しているものとして回路解析した。このことから、MOSトランジスタをサブスッレショルド領域の弱反転で動作させた場合には、バイポーラトランジスタとほぼ同等の指数特性が得られていることから、Bi−CMOSプロセスの場合には、この2個のMOSトランジスタM1とM2を、それぞれバイポーラトランジスタに置き換えても、同様の特性が得られることは言うまでもない。なお、図17に示した構成は、上記特許文献4のFig.9と、回路トポロジは一致しているが、以下の点で互いに相違している。上記特許文献4のFig.9では、NM3、NM4’のトランジスタのサイズ比をK:K+2(トランジスタMN1、MN3のサイズ比を1:K2とする)と設定しているのに対して、図17では、トランジスタM6、M7のサイズ比はK:Kとされ、トランジスタM6、M7のサイズ比は任意に設定できる。また、上記特許文献4では、温度特性をほとんど持たない基準電流回路を提供するものであるのに対して、図17では、ID1は正の温度特性を持つ。
次に、図18は、本発明に係るCMOS基準電流回路の一実施例の構成を示す図である。単位トランジスタM2を基準として、トランスコンダクタンス・パラメータ比がK6であるMOSトランジスタM8を追加して、全回路電流が、この1個のMOSトランジスタに流れるようにしている。ただし、MOSトランジスタM8は、飽和領域で動作しているものとする。同様に、
Figure 2006133869
(63)
が成り立ち、
ID6=K5ID1=K3β(VGS7―VS1―VTH)2 (64)
ID7=(K5+1)ID1=2nK4β{(VGS7―VTH)VS1−nVS1 2/2 } (65)
ID8=(K5+1/K2+1)ID1=K6β(VS1+VS2−VTH) 2 (66)
と表わされる。
(65)式に(66)式を代入し、これを解くと、同様に、
Figure 2006133869
(67)
と求められる。
(67)式に(63)式を代入すると、同様に、
Figure 2006133869
(68)
と求められる。
一方、(66)式が成立するように、すなわち、MOSトランジスタM8が飽和領域で動作するように、トランスコンダクタンス・パラメータ比K6を設定すれば良い。
ここで、トランスコンダクタンス・パラメータβの温度特性は、
Figure 2006133869
より、
Figure 2006133869
(69)
と表わされる。mは1.5から2の間の値(1.5<m<2)を取る。
したがって、
Figure 2006133869
(70)
と求められる。
上記(67)式、(68)式、(70)式では、記号±を用いて式の解法が辿れるようにしたが、図18においては、Kが大きくなると電流ID1が増えることが読めるから記号±は+に置き換えるのが妥当である。
したがって、電流ID1は正の温度特性を持つ。すなわち、PTAT(proportional to absolute temperature)特性を有するCMOS基準電流回路が得られる。基準電流はMOSトランジスタM4とカレントミラー回路を構成して出力すれば良い。このように、抵抗素子を用いないでMOSトランジスタのみで基準電流回路を構成しているので素子バラツキはMOSトランジスタのみで抵抗素子の素子バラツキを考慮する必要がなく、その分だけバラツキ偏差を小さくできる。
更に、図19は、本発明に係るCMOS基準電流回路/基準電圧回路の一実施例の構成を示す図である。単位トランジスタM2を基準として、トランスコンダクタンス・パラメータ比がK6であるMOSトランジスタM8を追加して、全回路電流がこの1個のMOSトランジスタに流れるようにしている。ただし、MOSトランジスタM8は線形領域で動作しているものとする。前記実施例と同様に、
Figure 2006133869
(71)
が成り立ち、
ID6=K5ID1=K3β(VGS8―VS1―VS2―VTH)2 (72)
ID7=(K5+1)ID1=2nK4β{(VGS8―VS2―VTH)VS1−nVS1 2/2 } (73)
ID8=(K5+1/K2+1)ID1=2nK6β{(VGS8−VTH)VS2−nVS2 2/2 } (74)
と表わされる。
(73)式に(72)式を代入し、これを解くと、
Figure 2006133869
(75)
と求められる。
(75)式に(71)式を代入すると、
Figure 2006133869
(76)
と求められる。
一方、(74)式が成立するようにMOSトランジスタM8のトランスコンダクタンス・パラメータ比K6を設定すれば、トランスコンダクタンス・パラメータβの温度特性は、
Figure 2006133869
より、
Figure 2006133869
(77)
と表わされる。mは1.5から2の間の値(1.5<m<2)を取る。
したがって、
Figure 2006133869
(78)
と求められる。
ただし、上記(75)式、(76)式、(78)式には、記号±を用いて式の解法が辿れるようにしたが、図19においては、Kが大きくなると、電流ID1が増えることが読めるから記号±は+に置き換えるのが妥当である。したがって、電流ID1は正の温度特性を持つ。すなわち、PTAT(proportional to absolute temperature)特性を有するCMOS基準電流回路が得られる。基準電流はMOSトランジスタM4とカレントミラー回路を構成して出力すれば良い。
このように、抵抗素子を用いないでMOSトランジスタのみで基準電流回路を構成しているので素子バラツキはMOSトランジスタのみで抵抗素子の素子バラツキを考慮する必要がなく、その分だけバラツキ偏差を小さくできる。
次に、VS2を求めてみる。(72)式に(71)式と(76)式を代入し、
Figure 2006133869
(79)
と求められる。
(79)式を(74)式に代入してVS2について解くと、
Figure 2006133869
(80)
と求められ、VS2は正の温度特性を持つ。すなわち、VS1とVS2はいずれも正の温度特性を持つことが分かる。
さらに、基準電圧VREFを求めてみる。(5)式を(4)式に代入し
Figure 2006133869
(81)
と近似すると、
Figure 2006133869
(82)
と表わされる。
すなわち、基準電圧VREFは、Vが比例定数(>0)倍された電圧と、スレッショルド電圧VTHの和で表わされる。すなわち、γを(82)式の[]内の値として、
VREF=γVT+VTH (83)
と表わせる。
熱電圧Vは常温でおよそ26mVであり、3,333ppm/℃の温度特性を持つ。
ここで、スレッショルド電圧VTHの温度特性は、
VTH=VTH0−α(T−T0) (84)
と表わされる。
αは、低スレッショルド電圧のCMOSプロセスでは、およそ2.3mV/℃である。また、常温でのスレッショルド電圧VTHを0.6Vとすれば、γ=26.5385の値に設定することで、基準電圧VREFの温度特性を相殺できる。
このγの値は、図19に示したMOSトランジスタM1−M8の単位トランジスタM2、M4に対するトランスコンダクタンス・パラメータ比Kを設定することで、容易に実現できる値である。また、この時の基準電圧VREFの値は、1.29Vとなる。
以上説明したように、本発明の一実施例をなす図19の回路は、正の温度特性(PTAT)を有する基準電流回路と、温度特性が相殺された基準電圧を出力できる基準電圧回路とを同時に実現できる。しかも、抵抗素子を用いずに、MOSトランジスタのみで基準電流/電圧回路を構成しているので、素子バラツキは、MOSトランジスタのみとなり、抵抗素子の素子バラツキを考慮する必要がなく、その分だけ、バラツキ偏差を小さくでき得る。
本実施例の作用効果について説明する。
第1の効果は、温度特性を小さくできることである。その理由は、本実施例によれば、温度特性が同一となるMOSトランジスタのみで回路を実現し、互いに温度特性が相殺されているからである。
第2の効果は、確実に線形領域でMOSトランジスタを動作させることができ、これを抵抗素子の代わりに用いて非線形カレントミラー回路を構成できるということである。その理由は、本実施例によれば、ゲート電圧を共通にした2つのMOSトランジスタをカスコード接続して線形領域で動作させているからである。
第3の効果はバラツキを小さくさせることができるということである。その理由は、本実施例によれば、MOSトランジスタを抵抗素子の代わりに用いており、抵抗素子を使用していないからである。
以上本発明を上記実施例に即して説明したが、本発明は、上記実施例の構成にのみ限定されるものでなく、本発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
本発明の一実施例の構成を示す図である。 本発明の他の実施例の構成を示す図である。 本発明のさらに他の実施例の構成を示す図である。 本発明の他の実施例の構成を示す図である。 本発明の他の実施例の構成を示す図である。 本発明の一実施例を示す回路である。 図1から図6に示した回路の特性の模式的に示す図である。 本発明のさらに他の実施例の構成を示す図である。 図8に示す回路の入出力特性を示す図である。 図8に示す回路の出力電流の温度特性を示す図である。 本発明に係る基準電流回路の一実施例を示す図である。 図11に示す回路の電源電圧を変化させた時の出力特性を示す図である。 図11に示す回路の出力電流の温度特性を示す図である。 本発明に係る基準電圧回路の一実施例を示す図である。 図14の回路動作を説明するための回路を示す図である。 図15の回路特性を説明するための模式図である。 本発明に係る基準電流回路の他の実施例を示す図である。 本発明の基準電流回路の他の実施例を示す図である。 本発明の基準電圧回路の他の実施例を示す図である。 従来の逆ワイドラーカレントミラー回路の構成を示す図である。 従来のワイドラーカレントミラー回路の構成を示す図である。 従来の永田カレントミラー回路の構成を示す図である。 従来の基準電流回路の構成を示す図である。
符号の説明
bias バイアス電流
IOUT 出力電流
IREF 入力電流
M1〜M8 MOSトランジスタ
bias バイアス電圧
REF 基準電圧

Claims (22)

  1. 第1及び第2のトランジスタを含むカレントミラー回路において、
    前記カレントミラー回路の入出力に関する所定の非線形特性に対応させて、前記カレントミラー回路の入力又は出力側に、能動素子を配設してなる、ことを特徴とするカレントミラー回路。
  2. 前記第1及び第2のトランジスタをそれぞれ入力側及び出力側のトランジスタとし、
    前記第2のトランジスタの一端が電源端子に接続され、前記電源端子と前記第1のトランジスタの一端との間、
    前記第1のトランジスタの一端が電源端子に接続され、前記電源端子と出力側の第2のトランジスタの一端との間、
    前記第1のトランジスタと入力電流供給端との間、
    のうちのいずれかに、
    制御端子が所定の電位にバイアスされる第3のトランジスタが、前記能動素子として、接続されている、ことを特徴とする請求項1記載のカレントミラー回路。
  3. 請求項1記載のカレントミラー回路を含み、
    前記第1及び第2のトランジスタをそれぞれ出力側及び入力側のトランジスタとし、
    前記第1及び第2のトランジスタの一端はそれぞれ電源端子に直接接続され、
    前記第1及び第2のトランジスタはいずれも弱反転領域で動作し、
    前記第1のトランジスタの一端と前記電源端子との間に接続され、線形領域で動作する第3のトランジスタを前記能動素子として備え、
    さらに、一端が前記第1及び第3のトランジスタの接続点に接続されダイオード接続された第4のトランジスタを備え、
    前記第3トランジスタの制御端子は前記第4のトランジスタの制御端子に接続され、
    前記第1、前記第2、前記第4のトランジスタは、互いに比例する電流で駆動される、ことを特徴とする基準電流回路。
  4. 前記第3及び第4のトランジスタは、前記第2のトランジスタに対する駆動能力の比が、それぞれ独立に設定自在とされている、ことを特徴とする請求項3記載の基準電流回路。
  5. ゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタがカレントミラー回路を構成し、
    前記第1のMOSトランジスタのソースは、第3のMOSトランジスタを介して接地され、
    前記第2のMOSトランジスタのソースは直接接地され、
    前記第3のMOSトランジスタのソースは直接接地され、ドレインは前記第1のMOSトランジスタのソースと接続され、ゲートはバイアス電源に接続されており、
    前記第1のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が入力され、前記第2のMOSトランジスタのドレインから電流が出力される、ことを特徴とするCMOSカレントミラー回路。
  6. ゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタがカレントミラー回路を構成し、
    前記第1のMOSトランジスタのソースは直接接地され、
    前記第2のMOSトランジスタのソースは、第3のMOSトランジスタを介して接地され、
    前記第3のMOSトランジスタのソースは直接接地され、ドレインは前記第2のMOSトランジスタのソースと接続され、ゲートはバイアス電源に接続されており、
    前記第1のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が入力され、
    前記第2のMOSトランジスタのドレインから電流が出力される、ことを特徴とするCMOSカレントミラー回路。
  7. カレントミラー回路を構成する第1、第2のMOSトランジスタについて、前記第1のMOSトランジスタのドレインと前記第2のMOSトランジスタのゲートが共通接続され、
    前記第1のMOSトランジスタのソースは直接接地され、ゲートとドレインは第3のMOSトランジスタを介して接続され、
    前記第3のMOSトランジスタのソースは、前記第1のMOSトランジスタのドレインと接続され、ドレインは前記第1のMOSトランジスタのゲートと接続され、ゲートはバイアス電源に接続されており、
    前記第2のMOSトランジスタのソースは直接接地され、
    前記第3のMOSトランジスタのドレインに電流が入力され、
    前記第2のMOSトランジスタのドレインから電流が出力される、ことを特徴とするCMOSカレントミラー回路。
  8. ゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタがカレントミラー回路を構成し、
    前記第1のMOSトランジスタのソースは、第3のMOSトランジスタを介して電源に接続され、
    前記第2のMOSトランジスタのソースは直接電源に接続され、
    前記第3のMOSトランジスタのソースは直接電源に接続され、ドレインは前記第1のMOSトランジスタのソースと接続され、ゲートはバイアス電源に接続されており、
    前記第1のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が入力され、前記第2のMOSトランジスタのドレインから電流が出力される、ことを特徴とするCMOSカレントミラー回路。
  9. ゲートが共通接続された第1、第2のMOSトランジスタがカレントミラー回路を構成し、
    前記第1のMOSトランジスタのソースは直接電源に接続され、
    前記第2のMOSトランジスタのソースは、第3のMOSトランジスタを介して電源に接続され、
    前記第3のMOSトランジスタのソースは直接電源に接続され、ドレインは前記第2のMOSトランジスタのソースと接続され、ゲートはバイアス電源に接続されており、
    前記第1のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が入力され、
    前記第2のMOSトランジスタのドレインから電流が出力される、ことを特徴とするCMOSカレントミラー回路。
  10. カレントミラー回路を構成する第1、第2のMOSトランジスタについて、前記第1のMOSトランジスタのドレインと前記第2のMOSトランジスタのゲートが共通接続され、
    前記第1のMOSトランジスタのソースは直接電源に接続され、ゲートとドレインは第3のMOSトランジスタを介して接続され、
    前記第3のMOSトランジスタのソースは、前記第1のMOSトランジスタのドレインと接続され、ドレインは前記第1のMOSトランジスタのゲートと接続され、ゲートはバイアス電源に接続されており、
    前記第2のMOSトランジスタのソースは直接電源に接続され、
    前記第3のMOSトランジスタのドレインに電流が入力され、
    前記第2のMOSトランジスタのドレインから電流が出力される、ことを特徴とするCMOSカレントミラー回路。
  11. 前記第3のMOSトランジスタとカスコード接続される第4のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が流し込まれ、
    前記第3のMOSトランジスタのゲートへのバイアス電圧が供給される、ことを特徴とする請求項5又は請求項8に記載のCMOSカレントミラー回路。
  12. 前記第3のMOSトランジスタとカスコード接続される第4のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて電流が流し込まれ、
    前記第3のMOSトランジスタのゲートへのバイアス電圧が供給されることを特徴とする請求項6又は請求項9に記載のCMOSカレントミラー回路。
  13. 前記第3のMOSトランジスタとカスコード接続される第4のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて入力電流が流し込まれ、前記第3のMOSトランジスタのゲートへのバイアス電圧が供給される、ことを特徴とする請求項7又は請求項10に記載のCMOSカレントミラー回路。
  14. 前記第1のMOSトランジスタのゲート幅とゲート長の比(W/L)が、前記第2のMOSトランジスタのゲート幅とゲート長の比(W/L)よりも大きい、ことを特徴とする請求項5、請求項8、請求項11のいずれか1項に記載のCMOSカレントミラー回路。
  15. 前記第1のMOSトランジスタのゲート幅とゲート長の比(W/L)が、前記第2のMOSトランジスタのゲート幅とゲート長の比(W/L)よりも小さい、ことを特徴とする請求項6、請求項9、請求項12のいずれか1項に記載のCMOSカレントミラー回路。
  16. 請求項5乃至15のいずれか1項に記載のCMOSカレントミラー回路を有し、少なくとも、カレントミラー回路を構成する前記第1のMOSトランジスタと前記第2のMOSトランジスタが自己バイアスされ、電流を出力することを特徴とする、CMOS基準電流回路。
  17. 請求項16記載のCMOS基準電流回路を含み、前記CMOS基準電流回路からの出力電流を受け電圧変換した電圧を出力する回路を含む、ことを特徴とするCMOS基準電圧回路。
  18. 請求項16記載のCMOS基準電流回路を含み、接地された第5のMOSトランジスタとカスコード接続される第6のMOSトランジスタのゲートとドレインが共通接続されて、前記CMOS基準電流回路の出力電流が流し込まれ、
    前記第5のMOSトランジスタのゲートへのバイアス電圧が供給され、前記第5のMOSトランジスタを介して電圧変換された電圧が出力される、ことを特徴とするCMOS基準電圧回路。
  19. カレントミラー回路を構成する第1、第2のMOSトランジスタがいずれも弱反転領域で動作しており、
    前記第1のMOSトランジスタは線形領域で動作している第3のMOSトランジスタを介して電源に電流が流れ、
    前記第2のMOSトランジスタは直接電源に電流が流れる非線形なカレントミラー回路を構成し、
    前記第3のMOSトランジスタのソースは電源に接続され、ドレインは前記第1のMOSトランジスタのソースとダイオード接続された第4のMOSトランジスタのソースに共通接続され、ゲートは前記第4のMOSトランジスタのゲートに接続され、
    前記第1のMOSトランジスタと前記第2のMOSトランジスタと前記第4のMOSトランジスタは互いに比例する電流で駆動される、ことを特徴とするCMOS基準電流回路。
  20. 前記第2のMOSトランジスタと前記第3のMOSトランジスタは、第5のMOSトランジスタを介して電源に電流が流れる、ことを特徴とする請求項19記載のCMOS基準電流回路。
  21. 前記電源を、グランド又は高位側電源としたことを特徴とする請求項19記載のCMOS基準電流回路。
  22. 請求項20記載のCMOS基準電流回路を備え、前記第1及び第2のMOSトランジスタの共通ゲートを、基準電圧出力とし、
    前記第5のMOSトランジスタが線形領域で動作する、ことを特徴とするCMOS基準電圧回路。
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