JP2006132789A - 風向き調整機構およびそれを備えた空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 風向き調整機構10は、支持部11と、風向き調整部材12と、ツマミ13とを備えている。支持部11は、風を発生させる機器の吹出口8に設けられている。また、支持部11は、尖った尖がり部である固定爪15を有する。風向き調整部材12は、支持部11に対して移動可能である。ツマミ13は、風向き調整部材12を手動で操作するためのものである。風向き調整部材12は、壁14を有している。壁14は、ツマミ13と固定爪15との間に位置する。
【選択図】 図4
Description
本発明の課題は、このような問題を解決するためになされたものであり、ツマミを握る指が支持部の尖った部分に干渉することを防止することができる、風向き調整機構およびそれを備えた空気調和機を提供することにある。
ここでは、支持部と風向き調整部材との間において凹凸嵌合する凸部と凹部とを備えているため、凹凸嵌合でクリック感を与えながら風向き調整部材を移動させることによって、風向き調整部材を所望の位置に確実に固定することができる。
なお、凹凸嵌合する凸部および凹部によってクリック感が発生するため、ツマミの移動速度は速くなったり遅くなったりすることがある。しかし、上述のように、風向き調整部材が、ツマミと尖がり部との間に位置する壁を有しているので、ツマミの移動速度が不安定であっても、ツマミを掴んでいる指が支持部の尖がり部と干渉することを確実に防止することができる。
ここでは、ツマミが凸部または凹部から離れて配置されているので、ユーザの操作力を、一定の方向に維持して凸部または凹部へ作用させることができ、それによってクリック感を安定させることができる。
ここでは、尖がり部が風向き調整部材を移動自在に支持する爪である場合に、ツマミが爪の近傍に移動しても、指が爪に干渉することを防止することができる。
ここでは、風向き調整部材は、風向き調整板を有しているので、風向き調整板を用いて風向きを調整することができる。
ここでは、ツマミは操作側表面から突出しているので、ツマミの操作が容易である。
第7発明に係る風向き調整機構は、第6発明の風向き調整機構であって、操作側表面から壁の先端までの高さは、操作側表面から尖がり部の先端までの高さよりも高い。
ここでは、壁が、尖がり部よりも高いので、指が壁を越えて尖がり部に干渉することを確実に防止することができる。
ここでは、壁がツマミよりも低いので、ユーザがツマミと間違えて壁を掴む不具合を解消することができる。
ここでは、操作側表面からツマミの先端までの高さは、10mm以上であるので、指でツマミを掴むことができる。
ここでは、操作側表面から壁の先端までの高さが、4mm以下であるので、ユーザが壁を誤って掴むことを防止することができる。
第11発明に係る空気調和機は、第1発明から第10発明のいずれかの風向き調整機構を備えている。
ここでは、第1発明と同様に、風向き調整部材が、ツマミと尖がり部との間に位置する壁を有しているので、ツマミを掴んでいる指が支持部の尖がり部と干渉することを防止することができる。
第2発明に係る風向き調整機構によれば、凹凸嵌合でクリック感を与えながら風向き調整部材を移動させることによって、風向き調整部材を所望の位置に確実に固定することができる。
第4発明に係る風向き調整機構によれば、ツマミが爪の近傍に移動しても、指が爪に干渉することを防止することができる。
第6発明に係る風向き調整機構によれば、ツマミの操作が容易である。
第7発明に係る風向き調整機構によれば、指が壁を越えて尖がり部に干渉することを確実に防止することができる。
第9発明に係る風向き調整機構によれば、指でツマミを掴むことができる。
第10発明に係る空気調和機によれば、第1発明と同様に、ツマミを掴んでいる指が支持部の尖がり部と干渉することを防止することができる。
〔空気調和機1の全体構成〕
本発明の一実施形態に係る風向き調整機構を備えた空気調和機の外観の正面図を図1に示す。図2には、図1の空気調和機の内部構成を示す縦断面図が示されている。
室内機2は、正面視において横方向に長い形状を有している(図1参照)。室内機2は、主として、室内熱交換器7およびクロスフローファン9を有する本体部分と、フロントパネル5および背面パネル6を有するケーシング24と、風向き調整機構10とによって構成されている。ケーシング24は、フロントパネル5と、背面パネル6とから構成され、内部に本体部分を収納する。背面パネル6は、室内熱交換器7やクロスフローファン9等の本体部分の背面側を覆う。フロントパネル5は、本体部分の前面側を覆うようにして、背面パネル6に対して嵌合される。
図3は、図2の風向き調整機構の全体斜視図である。図4〜図6は、図3の風向き調整機構の手動操作前におけるツマミ、固定爪および壁の配置を示す拡大斜視図、正面図および断面図をそれぞれ示す。図7は、図6の凹凸嵌合部の断面図を示す。
風向き調整機構10は、図2および図3〜図7に示すように、空気導出路17の内部であって、水平フラップ18の回動領域からクロスフローファン9側に僅かに離れた位置において、空気導出路17の上面に装着されている。風向き調整機構10は、支持部11と、風向き調整部材12と、ツマミ13とを備えている。
支持部11は、吹出口8の長辺方向に長い矩形状の板状部材である。支持部11は、空気導出路17の上面を構成している部分19(図2参照)に固定されている。
支持部11は、縁が尖った尖がり部である固定爪15を有している。固定爪15は、風向き調整部材12を移動自在に支持するための爪である。固定爪15は、第1面(下面)とそれに直交する第2面(側面)で形成される縁部15aが尖がっている。
なお、固定爪15は、金型を用いて合成樹脂を成形することにより製造されるが、固定爪15の縁の部分に丸みを付けるように金型を製作することが金型の強度上難しいので、固定爪15の縁の部分である縁部15aが尖ったままになっている。
また、支持部11には、固定爪15よりもクロスフローファン9に近い位置において、後述する垂直フラップ16が固定された固定部26が連結されている。支持部11と固定部26とは、支持部11に設けられたリブ11aと固定部26に形成されたスリット26aとを嵌合することにより、連結されている。
風向き調整部材12は、図3〜図6に示すように、吹出口8の長辺方向に長い矩形状の板状部材であり、支持部11に平行に配置されている。この風向き調整部材12は、支持部11に対して、吹出口8の長辺方向に沿って移動可能になっている。また、風向き調整部材12は、後述するように、複数の垂直フラップ16を有している。
風向き調整部材12には、壁14が設けられている。壁14は、後述するツマミ13と固定爪15との間に配置されている。
図6に示すように、支持部11の操作側の表面である操作側表面12bから壁14の先端までの高さHwは、指F(図10参照)が固定爪15に干渉することを防止するために操作側表面12bから固定爪15の先端までの高さHnよりも高く設定されている。
操作側表面12bから壁14の先端までの高さHwは、ユーザがツマミ13と間違えて壁14を掴む不具合を解消するために、操作側表面12bからツマミ13の先端までの高さHgよりも低く設定されている。
また、操作側表面12bから固定爪15の先端(具体的には縁部15a)までの高さHnは、約2.5mmである。
風向き調整部材12は、壁14およびツマミ13とともに合成樹脂で一体成形されている。
ツマミ13は、風向き調整部材12を手動で操作するための部材である。ツマミ13は、風向き調整部材12に設けられた凸部21または凹部22から離間して風向き調整部材12の端部近傍に設けられている。ツマミ13は、風向き調整部材12の操作側の表面である操作側表面12bから操作側へ突出している。
操作側表面12bからツマミ13の先端までの高さHgは、10mm以上であれば、指Fでツマミ13を掴むことができる。高さHgは、約10mmが好ましい。
図10に示すように、ツマミ13が固定爪15に最も近づいたときのツマミ13と固定爪15との間隔Xは、風向き調整部材12の強度または室内機2の寸法上の制約などを考慮して、30mm以下(好ましくは20mm以下)に設定される。より好ましい間隔Xは、12mmである。
(垂直フラップ16の構成)
複数の垂直フラップ16は、室内に吹き出される空気流を左右に案内するためのものである。複数の垂直フラップ16は、それぞれが風向き調整部材12の移動量に応じて変形可能な板状の弾性部材からなっている。複数の垂直フラップ16における一方の端部16a(クロスフローファン9から遠い方の端部)は、図2および図5に示すように、風向き調整部材12に固定され、一方、他方の端部16b(クロスフローファン9から近い方の端部)は、支持部11に連結された固定部26に固定されている。これにより、複数の垂直フラップ16は、風向き調整部材12と固定部26とにそれぞれ交差するように立設して配置されている。
(凹凸嵌合部20の構成)
さらに、支持部11と風向き調整部材12とのあいだには、風向き調整部材12を左右へ移動したときにクリック感を発生させる凹凸嵌合部20が設けられている。
複数の凹部22は、風向き調整部材12を部分的に円弧状に凹んだ部分の内部を側壁部23によって複数の区画に仕切ることによって形成されている。複数の凹部22は、それぞれが円弧状に所定の間隔で一列に配置されている。複数の凹部22は、側壁部23が底部側から開口側に向けて末広がりテーパ状に形成されている。
〔風向き調整機構10の操作説明〕
(手動操作前)
図4〜図6に示される風向き調整機構10は、手動操作前の状態である。このとき、複数の垂直フラップ16は、吹出口8から吹き出す空気の流れる方向を向いている。ツマミ13と固定爪15との間隔は、十分にあいている。
(手動操作後)
図8から図10に示すように、風向き調整機構10を手動操作して風向きを調整する。具体的には、ツマミ13を指Fで掴んで風向き調整部材12を図8〜図10における左方向(矢印Aの方向)へ移動させる。このとき、風向き調整部材12は、固定爪15が係合している長孔12aの延びる方向に沿って左へ移動する。それとともに、垂直フラップ16は、風向き調整部材12に固定された端部16aが風向き調整部材12とともに左へ移動し、それとともに、固定部26に固定された端部16bを回転軸として反時計方向へ回転する。なお、このとき、垂直フラップ16は、薄肉の部分16cで大きく変形し、その他の部分も若干変形する。
また、風向き調整部材12が左方向へ移動するのにともなって、凹凸嵌合部20では、支持部11側の凸部21が風向き調整部材12側の複数の凹部22に順次嵌合していってクリック感が発生する。この凹凸嵌合によって、風向き調整部材12および垂直フラップ16は、所望の位置に固定される。
図8〜図10に示される位置までツマミ13が左へ移動したとき、固定爪15はツマミ13へ近づくが、ツマミ13と固定爪15との間には壁14があるので、指Fが固定爪15に干渉しない。
(1)
本実施形態の風向き調整機構10では、風向き調整部材12が、ツマミ13と固定爪15との間に位置する壁14を有しているので、ツマミ13を掴んでいる指が支持部11の固定爪15と干渉することが防止されている。
(2)
また、本実施形態の風向き調整機構10では、支持部11に設けられた凸部21と、風向き調整部材12に設けられた複数の凹部22とからなる凹凸嵌合部20を備えているので、凹凸嵌合部20による凹凸嵌合でクリック感を与えながら風向き調整部材12を移動させることができる。これによって、風向き調整部材12およびそれに連動する垂直フラップ16を所望の位置に確実に固定している。
(3)
また、本実施形態の風向き調整機構10では、ツマミ13は、風向き調整部材12に設けられた凹部22(広くいえば、凹凸嵌合部20)から離間して風向き調整部材12の端部近傍に設けられているので、ユーザの操作力を、一定の方向、具体的には風向き調整部材12の移動方向に維持して凸部21または凹部22へ作用させることができる。それによって、凹凸嵌合部20によって発生するクリック感を安定させている。
(4)
本実施形態の風向き調整機構10では、支持部11の尖がり部として、風向き調整部材を移動自在に支持する固定爪15が存在する場合に、ツマミ13が固定爪15の近傍に移動しても、指Fが固定爪15に干渉することが防止されている。
(5)
本実施形態の風向き調整機構10では、風向き調整部材12は、風向き調整板である垂直フラップ16を有しているので、垂直フラップ16を用いて風向きを調整している。
(6)
本実施形態の風向き調整機構10では、ツマミ13は風向き調整部材12の操作側の表面である操作側表面12bから突出しているので、ツマミの操作が容易である。
(7)
本実施形態の風向き調整機構10では、操作側表面12bから壁14の先端までの高さHwは、操作側表面12bから固定爪15の先端までの高さHnよりも高い。このため、指が壁14を越えて固定爪15に干渉することが確実に防止されている。
(8)
本実施形態の風向き調整機構10では、操作側表面12bから壁14の先端までの高さHwは、操作側表面12bからツマミ13の先端までの高さHgよりも低い。このため、ユーザがツマミ13と間違えて壁14を掴む不具合が解消されている。
(9)
本実施形態の風向き調整機構10では、操作側表面12bからツマミ13の先端までの高さHgは、10mm以上であるので、指でツマミ13を掴むことができる。
(10)
本実施形態の風向き調整機構10では、操作側表面12bから壁14の先端までの高さHwは、4mm以下であるので、ユーザが壁14を誤って掴むことを防止している。
(11)
本実施形態の空気調和機1の室内機2は、風向き調整機構10を備えているので、前述と同様に、風向き調整部材12がツマミ13と固定爪15との間に位置する壁14を有していることにより、ツマミ13を掴んでいる指が支持部の固定爪15と干渉することを防止している。
〔実施形態の変形例〕
(A)
上記実施形態では、風向き調整機構10を備えた空気調和機を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、風の発生源であれば、本発明の風向き調整機構を適用することが可能である。たとえば、VAVユニットの単体などに対して本発明の風向き調整機構を適用しても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(B)
上記実施形態では、風向き調整部材12が有する尖った尖がり部として、固定爪15を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の尖がり部であっても本発明の壁14をツマミ13と尖がり部との間に配置することによって、ツマミ13を掴んだ指が尖がり部に干渉することを防止することができる。
(C)
上記実施形態では、操作側表面12bから壁14の先端までの高さHwが、操作側表面12bから固定爪15の先端までの高さHnよりも高い例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、操作側表面12bから壁14の先端までの高さHwが、操作側表面12bから固定爪15の先端までの高さHnと同じ高さまたはそれ以下であっても、壁14によって、指Fが固定爪15に干渉することを防止することができる。
(D)
上記実施形態では、支持部11に設けられた凸部21と、風向き調整部材12に設けられた複数の凹部22とから構成される凹凸嵌合部20を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、凸部と凹部とを逆に配置、すなわち、複数の凹部22を支持部11に設け、かつ、凸部21を風向き調整部材12に設けて凹凸嵌合部20を構成しても、上記実施形態と同様に作用効果を奏することができる。
2 室内機
8 吹出口
10 風向き調整機構
11 支持部
12 風向き調整部材
13 ツマミ
14 壁
15 固定爪(尖がり部)
16 垂直フラップ(風向き調整板)
20 凹凸嵌合部
21 凸部
22 凹部
Claims (11)
- 風を発生させる機器(2)の吹出口(8)に設けられ、尖った尖がり部(15)を有する支持部(11)と、
前記支持部(11)に対して移動可能である風向き調整部材(12)と、
前記風向き調整部材(12)を手動で操作するためのツマミ(13)と、
を備え、
前記風向き調整部材(12)は、前記ツマミ(13)と前記尖がり部(15)との間に位置する壁(14)を有している、
風向き調整機構(10)。 - 前記支持部(11)および前記風向き調整部材(12)のうちのいずれか一方に設けられた凸部(21)と、
前記支持部(11)および前記風向き調整部材(12)のうちの他方に設けられた、前記凸部と係止可能な複数の凹部(22)と、
をさらに備えている、
請求項1に記載の風向き調整機構(10)。 - 前記ツマミ(13)は、前記風向き調整部材(12)に設けられた前記凸部(21)または凹部(22)から離間して前記風向き調整部材(12)の端部近傍に設けられている、
請求項2に記載の風向き調整機構(10)。 - 前記尖がり部(15)は、前記風向き調整部材(12)を移動自在に支持する爪である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の風向き調整機構(10)。 - 前記風向き調整部材(12)は、風向き調整板(16)を有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の風向き調整機構(10)。 - 前記ツマミは、前記風向き調整部材の操作側の表面である操作側表面から突出している、
請求項1から5のいずれか1項に記載の風向き調整機構(10)。 - 前記操作側表面から前記壁(14)の先端までの高さは、前記操作側表面から前記尖がり部(15)の先端までの高さよりも高い、
請求項6に記載の風向き調整機構(10)。 - 前記操作側表面から前記壁(14)の先端までの高さは、前記操作側表面から前記ツマミ(13)の先端までの高さよりも低い、
請求項6または7に記載の風向き調整機構(10)。 - 前記操作側表面から前記ツマミ(13)の先端までの高さは、10mm以上である、
請求項6から8のいずれか1項に記載の風向き調整機構(10)。 - 前記操作側表面から前記壁(14)の先端までの高さは、4mm以下である、
請求項6から9のいずれか1項に記載の風向き調整機構(10)。 - 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の風向き調整機構(10)を備えている空気調和機(1)。
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