JP5796313B2 - 風向変更装置及びそれを備えた空気調和機 - Google Patents
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Description
なお、以下の説明では、吹出グリル100において、図11(a)で本体ケース101の下側が前面、上側が背面、右側が右側面、左側が左側面として説明を進める。
風向板102は、下部前方の一端を本体ケース101に軸支し、他端を連結板103に連結している。連結板103の中央には、操作レバー104の一端が連結されている。操作レバー104は、中央部で回動軸105により、本体ケース101に軸支されている。連結板103と操作レバー104とにより、風向板102を湾曲させる平行リンクを構成している。
また、操作レバー104は、図11(b)(c)に示すように、本体ケース101の前端部に相当する位置の下面側に、先端が円弧状の突起106を設けている。本体ケース101は、底面の前端部中央に突起106の回動軌跡に対応した円弧状の係止部材107を固着している。係止部材107は、上面が断面三角形状の凹凸部108となっている。
さらに、連結板103と操作レバー104との連結部は、図11(d)に示すように、操作レバー104に設けた孔109内に挿通されたリンク軸110と操作レバー104との間にスプリング111が備えられている。そして、同スプリング111は操作レバー104を下方へ付勢するようになっている。
さらに、操作レバー104の下面に設けられた突起106は、係止部材107上の中央位置から左右方向へ凹凸部108上をスプリング111の操作レバー104への付勢力に抗して多少上下動しながら滑らかに移動する。従って、クリック感が得られ、操作感覚が良好となるとともに、突起106が係止部材107に係止されるので、操作レバー104はその位置で保持される。また、操作レバー104はスプリング111によって下方へ付勢されているので、突起106と係止部材107とが一層確実に係止される。これにより、吹出空気が風向板に振動を与えることで発生する異音を解消することができる。(例えば、特許文献1参照)
前記風向板は、下部前方に延出した延出部を有し、前記下軸の上方から前記延出部に掛けて切り抜いたように形成される収容部を備え、前記連結板は前記収容部に収容され、前記連結軸は前記収容部の上面から下方に突出し、前記下軸の中心と前記連結軸の中心の間のいずれかの位置で前記収容部の上面から下方に突設した突起部を備え、
前記連結板は、前記軸受部の軸孔を中心として前記突起部までの距離を半径とした円弧上に前記突起部を受ける複数個の係合部を設けるものである。
停止した時は、前記突起部の上方に設けた横孔により風向板が弾性を有することで、突起部が凹部としっかり固定されるため、吹出空気が風向板に振動を与えることで発生する異音を解消することができる。
また、吹出口に左右風向板と連結板以外の余分な部品が配置されないことで、吹出空気の障害とならずに、送風効率を上げることができる。
さらに、部品点数が少ないことで組立が容易であり、空気調和機に備えた時は、従来例のような操作レバーが前面側に露出することがなく、美観に優れたものとなる。
吹出グリル1は、前面パネル2と、取付枠3と、上下方向に吹出空気の風向を調整する風向変更装置4と、左右方向へ吹出空気の風向を調整する風向変更装置5とからなる。前面パネル2は、前後面が開放された四角い枠状で、同枠内が吹出口となるダクト部20と、同ダクト部20の前面側に額縁状に設けられた縁面21とからなる。
風向変更装置4は、前面パネル2のダクト部20内の前方に設けられ、風向変更装置5は、前面パネル2のダクト部20内の後方に設けられる。
なお、本実施例では、突起部66を水平面64a上で下軸62の中心と連結軸65の中心の間に設けるのは、左右風向板6の奥行を広くしないためであるが、これに限らず、下軸62の中心と連結軸65の中心を含む上下方向の面のいずれかの位置にあれば良く、例えば連結軸65よりも背面側に配置しても良い。
また、連結板7の底面側には、図3および図6で示すように、連結板7を左右風向板6に取り付ける際に、表裏面の逆付けを防止する逆付防止板72が1つ以上設けられている。
固定部73には、軸受部70の軸孔70aを中心として突起部66までの距離を半径とした円弧上に、突起部66を受ける係合部74が設けられている。係合部74は半球に凹んだ凹形状となっている。また、係合部74は凹形状ではなく孔でも良い。係合部74は、軸孔70aを中心として角度mごとに複数個設けられている。ここでは、角度mは20度であり、係合部74は74aから74eまでの5つ設けられている。
隣り合う係合部74の間には、係合部74よりも深さが浅い溝状のガイド部75がある。また、中央の係合部74cには背面側に延びる突起部挿入用溝76がある。さらに、固定部73の上で係合部74aと係合部74eの外側の端には上方に向かい立設した仕切壁77が設けられている。
まず、連結板7の固定部73の背面側の端をいずれかの左右風向板6の傾斜面64cから傾斜面64b向かってスライドさせるとともに、連結板7の突起部挿入用溝76に左右風向板6の突起部66を合せて差し込む。この時、左右風向板6は横孔68により、補強部67が弾性を有して若干上方に移動することで、細長い収容部64が拡開して、固定部73を挿入することができ、突起部66が係合部74cと嵌合する。
固定部73が嵌合すると同時に、連結軸65も連結板7の軸受部70に軸支される。軸支する時は、軸孔70aと延出板受部71の間の薄肉部70cが弾性変形することで、補助孔70bが拡開でき、連結軸65が軸孔70aに容易に挿入でき、軸孔70aに連結軸65の保持部70bが保持される。保持された後は閉じ、また、軸受部70に軸支された連結軸65は先端部65aの肩が軸孔70bよりも径が大きいことで軸受部70から連結軸65が抜けることを防ぐ。
次に、連結板7の固定部73がない軸受部70に、その他の左右風向板6の連結軸65を挿入して嵌合する。この時に、左右風向板6の延出部63を背面側に向けて挿入すると、延出板69が連結板7に当たることにより、逆付けが防止できる。
また、連結板7には固定部73からではなく、端から順に、左右風向板6を嵌合しても良いし、最後に固定部73と左右風向板6を嵌合しても良い。
左右風向板6と連結板7が嵌合された風向変更装置5は、上軸61を前面パネル2のダクト部の上面に設けた上軸受孔23に差し込み、次に下軸62を前面パネル2のダクト部の底面に設けた下軸受孔24に差し込む。この時上軸61と下軸62は若干径が異なることで、左右風向変更装置を上下反転して取り付けることを防ぐことができる。
左右風向板6は、図8に示すように、吹出グリル1を壁面10に据え付ける時は前面に対して垂直に取り付けられ、突起部66は係合部74cの位置に固定されている。この状態で空気調和機を運転すると、吹出空気は前面側に吹き出される。
吹出空気を左側に向ける時は、図9に示すように、いずれかの一つの左右風向板6の延出部63を摘み、左方向へ移動させる。この時、左右風向板6は上軸61と下軸62を中心として回動する。一つの左右風向板6を回動させると、一つの連結軸65の移動に合わせ連結板7が左方向へ移動する。連結板7で軸支されたその他の左右風向板6も一斉に左方向へ移動することで、左右風向板6が全て左方向へ傾斜する。
この時に、突起部66は係合部74cからガイド部75を通過して係合部74dの位置まで移動して固定する。さらに左右風向板を左方向へ移動させると、ガイド部75を通過して係合部74eの位置まで順次移動して固定される。
突起部66が移動する際には、左右風向板6の横孔68により補強部67が弾性を有することで、突起部66は若干上方へ移動し、係合部74cから浅いガイド部75まで乗り上げて、次の係合部74dまで移動することができるとともに、一つ一つ移動する時にクリック感が発生して、操作感覚が良好となり、操作に手ごたえを感じることができる。
空気調和機12は、前面パネル2の上面に吸込口13と下部に吹出口14を備え、前面パネル内には熱交換器15と送風ファン16を配置し、送風ファン16により吸込口13から吸い込まれた空気は熱交換器で冷媒と熱交換され通風路17を通り、通風路17内に配置された風向変更装置5と風向変更装置4とで、吹出口14から室内に広く届くように風向を調整されて吹き出される。
以下の構成は実施例1と同様である。
停止した時は、突起部66の上方に設けた横孔68により左右風向板6が弾性を有することで、突起部66が係合部74としっかり固定されるため、吹出空気が風向板に振動を与えることで発生する異音を解消することができる。
また、ダクト部30内に左右風向板6と連結板7以外の余分な部品が配置されないことで、吹出空気の障害とならずに、送風効率を上げることができる。
さらに、部品点数が少ないことで組立が容易であり、空気調和機に備えた時は、従来例のような操作レバーが前面側に露出することがなく、美観にすぐれたものとなる。
12:空気調和機
2 :前面パネル
20:ダクト部
3 :取付枠
4 :上下風向変更装置
5 :左右風向変更装置
6 :左右風向板
63:延出部
64:収容部
65:連結軸
66:突起部
67:補強部
68:横孔
7 :連結板
70:軸受部
73:固定部
74:係合部
75:ガイド部
Claims (4)
- 薄板状の基体の下端後方に本体側と軸支される下軸と、下端前方に連結軸を有する風向板が、並列に複数個配置されるとともに、前記連結軸を軸支する軸受部を備えた連結板とからなり、いずれかの前記風向板の下軸を回転軸として、前記連結板を所定の位置に移動させることで、前記連結板で連結された前記風向板が同じ方向に傾斜する風向変更装置において、
前記風向板は、下部前方に延出した延出部を有し、前記下軸の上方から前記延出部に掛けて切り抜いたように形成される収容部を備え、前記連結板は前記収容部に収容され、前記連結軸は前記収容部の上面から下方に突出し、前記下軸の中心と前記連結軸の中心の間のいずれかの位置で前記収容部の上面から下方に突設した突起部を備え、
前記連結板は、前記軸受部の軸孔を中心として前記突起部までの距離を半径とした円弧上に前記突起部を受ける複数個の係合部を設けることを特徴とする風向変更装置。 - 前記風向板は、前記突起部の上方に所定の間隔を開けて横孔を設けたことを特徴とする請求項1に記載の風向変更装置。
- 前記風向板は、前記延出部の前端で前記連結軸から所定の間隔を開けた前方に、下方へ延出した延出板を備えたことを特徴とする請求項1、2に記載の風向変更装置。
- 請求項1乃至3に係る風向変更装置を備えたことを特徴とする空気調和機。
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