JP2011183977A - レジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員にとってより風速感の少ない間接送風が可能なレジスタを提供すると共に、直接送風と間接送風を切り替えとレジスタからの送風停止を簡単に行えるようにする。
【解決手段】ベゼル20における、直接送風のための空気流路であるバレル支持部38の外部に、間接送風のための流路であるスリット4を設ける。スリット4が通風ダクトDに開口するスリット吸入口8に回動可能に軸支された第1ダンパ17は、バレル軸部37、連結板13及び第1ダンパピン18Aを介してバレル30と連動し、バレル吹出口5の開口方向が第1開口部2と略一致する全開状態、及び第1開口部2をバレル30の前フレーム部31が塞ぐ全閉状態においてスリット吸入口8を閉鎖する。一方、バレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向に対しスリット4の傾斜部4Aと反対側に所定角度傾斜する部分開放状態ではスリット吸入口8を開放する。
【選択図】図7

Description

本発明は、通風ダクトから供給される空気を吹き出す車室空調用のレジスタに関するものである。
従来、通風ダクトから供給された空気を車室内に吹き出し、該吹き出し風によって車室内を空調するレジスタが知られている。
一般的なレジスタは、通風ダクトから供給された空気を乗員の体等に向かって直接吹き出す直接送風に用いられている。しかし、近年、気象条件等によっては強い風が直接体等に当たることによる煩わしさや不快感を回避したいというユーザの要望が強くなっている。このため、直接送風だけでなく、吹き出し風を乗員に直接当てらないように吹き出す間接送風も可能なレジスタが提案されている。
例えば、レジスタの一例である特許文献1の車両用空気吹出グリル装置1は、通風ダクトの通風路に連通する筒状のハウジング15と、円筒状でハウジング15内に移動可能に嵌合配置された中間グリルケース21と、先端に先端吹出孔40が開口する円筒状で中間グリルケース21内に嵌合配置された先端グリルケース31と、先端吹出孔40に軸支されて先端吹出孔40を開閉するフィン41、42を有する。中間グリルケース21の側部には複数の側部吹出孔28が開口し、中間グリルケース21がハウジング15に収容位置にある場合はハウジング15により側部吹出孔28が閉じられる一方、中間グリルケース21がハウジング15から突出した位置にある場合は、側部吹出孔28が開放される。
よって、この車両用空気吹出グリル装置1ではこのフィン41、42を手動で押すことによって先端吹出孔40を開放させて車両用空気吹出グリル装置1の前方に位置する乗員に向かって吹き出される直接送風を得ることが出来る。また、中間グリルケース21が、収容位置から突出位置に突出すると、側部吹出孔28が開放されて前方の乗員に直接当たらないように吹き出される間接送風が得られる。
特開2005−238920号公報
しかし、特許文献1の車両用空気吹出グリル装置1内において側部吹出孔28は通風ダクトから先端吹出孔40に至る空気流路の途中に開口しており、側部吹出孔28からの送風のために、先端吹出孔40に至る空気流路と異なる空気の流路をグリル装置1内に設けているわけではない。このため、グリル装置1内に前方へ流れる気流は側部吹出孔28から吹き出されても、実際は側部吹出孔28の開口方向であるグリル装置1の側方ではなく、前方へ吹き出されてしまう。このような風は、直接乗員に当たらないまでも、乗員に対し風速感の少ない快適な間接送風とはなりにくいという問題がある。
また、特許文献1の車両用空気吹出グリル装置1では、直接送風と間接送風を切り替えるために、中間グリルケース21のハウジング15からの引き出し・ハウジング15内への収容操作と、フィン41、42の開放・閉鎖操作を別々に行う必要があり、手間が掛かる。また、グリル装置1からの送風を停止させるためには中間グリルケース21をハウジング15内に収容させる操作とフィン41、42を閉鎖する操作を別々に行う必要があり、手間がかかる。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、乗員に向かって吹き出す直接送風が可能であると共に、確実にレジスタの斜め側方へ吹き出して乗員にとってより風速感の少ない間接送風が可能なレジスタを提供することを目的とする。
また、直接送風と間接送風を切り替えとレジスタからの送風停止を簡単に行えるようにすることを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1のレジスタは、通風ダクトから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風及び空気が乗員に直接当たらないように吹き出す間接送風のいずれも可能な車室空調用のレジスタにおいて、前面部と、前面部の通風ダクト側に形成されて通風ダクトと連通するバレル支持部と、前記バレル支持部が前面部に開口して形成される第1開口部と、を有するベゼルと、前記第1開口部内に開口可能なバレル吹出口と、バレル吹出口と対向する位置に設けられるバレル吸入口と、を有して前記バレル支持部に回動可能に軸支されるバレルと、を備え、前記ベゼルは、前記バレル支持部の外部に形成されて前記通風ダクトに連通すると共に前記第1開口部から離間するように前記前面部に向かって外側へ傾斜する傾斜部を備えるスリットと、傾斜部が前面部に開口して形成される第2開口部と、を有し、前記第1開口部からの直接送風と前記第2開口部からの間接送風との切り替えと、直接送風及び間接送風の同期停止が、一つの部材の手動操作により可能であることを特徴とする。
また、請求項2のレジスタは、請求項1に記載のレジスタにおいて、前記スリットが前記通風ダクトに開口するスリット吸入口と、前記バレルの回動軸と略平行な回動軸周りの回動によって前記スリット吸入口を開閉する第1ダンパと、前記第1ダンパの回動と前記バレルの回動を連動させる第1連結部を有し、前記バレルは、前記バレル吹出口の開口方向が前記第1開口部の開口方向と略一致する第1開口部の全開状態から、バレル吹出口の開口方向が第1開口部の開口方向に対し前記傾斜部と反対側に所定角度傾斜する第1開口部の部分開放状態まで回動可能であって、前記第1ダンパは、前記全開状態において前記スリット吸入口を閉鎖すると共に、前記部分開放状態まで前記バレルが回動すると第1連結部を介してスリット吸入口を開放することを特徴とする。
また、請求項3のレジスタは請求項2に記載のレジスタにおいて、前記バレルは、前記バレル吸入口と前記バレル吹出口との間の外側面を形成するフレーム部を有すると共に、前記全閉状態から前記部分開放状態を経て、フレーム部が第1開口部を塞ぐ第1開口部の全閉状態まで回動可能であって、前記第1ダンパは、前記バレルが前記部分開放状態から前記全閉状態まで回動すると前記第1連結部を介して前記スリット吸入口を閉鎖することを特徴とする。
また、請求項4のレジスタは請求項3に記載のレジスタにおいて、前記第1ダンパは前記スリット吸入口に回動可能に軸支され、前記第1連結部は、バレルの側壁においてバレルの回動軸とほぼ同方向に立設するバレル軸部と、前記第1ダンパにおいて前記バレル軸部とほぼ同方向に立設する第1ダンパピンと、前記バレル軸部が嵌合する軸孔と、前記第1ダンパピンが挿通するピンガイド溝とを有する板部材と、を有し、前記ピンガイド溝は、前記バレルが前記全開状態から前記部分開放状態まで回動する際に前記第1ダンパピンを前記スリット吸入口から離間するよう案内する第1溝部と、バレルが部分開放状態から前記全閉状態まで回動する際に第1ダンパピンをスリット吸入口に接近するよう案内する第2溝部とを有することを特徴とする。
また、請求項5のレジスタは、請求項3のレジスタにおいて、前記第1連結部は、バレルの側壁からバレルの回動軸とほぼ同方向に立設するバレル軸部と、前記第1ダンパの回転軸方向の両端と連続して第1ダンパと一体に形成されると共に前記バレル支持部に回動可能に軸支される2本の第1アームと、前記第1アームの少なくとも一本に形成されて前記バレル軸部が挿通する第1アーム溝と、を有し、前記第1アーム溝は、前記全開状態から前記部分開放状態にかけて回動するバレル軸部によって周縁が押圧されて前記第1ダンパが前記スリット吸入口から離間する回動方向に案内される第3溝部と、部分開放状態から全閉状態にかけて回動するバレル軸部により周縁が押圧されて第1ダンパがスリット吸入口に接近する回動方向に案内される第4溝部と、を有することを特徴とする。
また請求項6のレジスタは、請求項4に記載のレジスタにおいて、前記バレル支持部が前記通風ダクトに開口する支持部吸入口と、前記バレルの回動軸と略平行な回動軸によって支持部吸入口に回動可能に軸支されて支持部吸入口を開閉可能な第2ダンパと、前記第2ダンパの回動軸側の端縁部から突設される突起部と、前記突起部から前記バレル軸部とほぼ同方向に立設する第2ダンパピンと、を備え、前記板部材は、前記第2ダンパピンが嵌合するピン孔を有し、前記第2ダンパピンは前記第2ダンパの回転軸との線分が、前記バレル回転軸と前記バレル軸部との線分と距離が略等しく且つ略平行となるように形成されると共に、前記全閉状態では第2ダンパが支持部吸入口を閉鎖することを特徴とする。
また請求項7のレジスタは、請求項5に記載のレジスタにおいて、前記バレル支持部が前記通風ダクトに開口する支持部吸入口と、前記バレルの回動軸と略平行な回動軸によって支持部吸入口に回動可能に軸支されて支持部吸入口を開閉可能な第2ダンパと、前記第2ダンパと一体に形成されて、前記バレル軸部が挿通する第2アーム溝を有する第2アームと、を備え、前記第2アーム溝は、前記全開状態から前記部分開放状態にかけて前記第2ダンパを前記支持部吸入口から開放する状態を維持するように前記バレル軸部の回動経路と略一致する第5溝部と、部分開放状態から前記全閉状態にかけてバレル軸部により周縁が押圧されて前記第2ダンパが前記支持部吸入口に接近する回動方向に案内される第6溝部と、を有し、全閉状態では第2ダンパが支持部吸入口を閉鎖することを特徴とする。
また、請求項8のレジスタは、請求項2乃至請求項7のいずれかに記載のレジスタにおいて、前記レジスタは前記車室のルーフサイド部に配設され、前記部分開放状態において、前記バレル吹出口の開口方向は前記車室の天井部に沿う横方向を向くことを特徴とする。
また、請求項9のレジスタは、請求項1のレジスタにおいて、前記スリットが前記通風ダクトに開口するスリット吸入口と、前記スリット吸入口に回動可能に軸支されてスリット吸入口を開閉する第1ダンパと、前記第1ダンパの連結部材に立設される第1ピンと、前記バレル支持部が前記通風ダクトに開口する支持部吸入口と、前記支持部吸入口に回動可能に軸支されて支持部吸入口を開閉する第2ダンパと、前記第2ダンパに立設される第2ピンと、前記ベゼルの側壁に回動可能に軸支されて、前記第1ピンが挿通する第1ガイド溝及び前記第2ピンが挿通する第2ガイド溝を有するダイヤルと、を備え、前記第1ガイド溝及び第2ガイド溝は、前記ダイヤルの回動に伴い、前記第1ダンパがスリット吸入口を閉鎖して前記第2ダンパが前記支持部吸入口を閉鎖した状態、第1ダンパがスリット吸入口を閉鎖して第2ダンパが支持部吸入口を開放した状態、第1ダンパがスリット吸入口を開放して第2ダンパが支持部吸入口を閉鎖する状態、をいずれも現出する形状に形成されること、を特徴とする。
また、請求項10のレジスタは、請求項1乃至請求項9のいずれかのレジスタにおいて、前記レジスタは前記車室のルーフサイド部に配設され、前記傾斜部は車室の窓部に沿う下方を向くことを特徴とする。
請求項1のレジスタでは、ベゼルのバレル支持部は、前面部の通風ダクト側に形成され通風ダクトに連通すると共に前面部に開口して第1開口部を形成する。またバレルはバレル支持部内に回動可能に軸支されて、第1開口部内に開口可能なバレル吹出口とバレル吹出口と対向する位置に設けられるバレル吸込口を有する。よって通風ダクトの空気はバレル支持部内に入り込んだ後、バレル吸入口を介してバレル内に流入し、第1開口部を介してバレル吹出口からベゼルの前方に吹き出し可能であり、通風ダクトから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風を得ることが可能である。
更に、請求項1のレジスタではベゼルにおける、直接送風のための空気流路であるバレル支持部の外部に、間接送風のための流路であるスリットを有する。すなわち、当該スリットは通風ダクトと連通すると共に第1開口部から離間するようにベゼルの前面部に向かって外側に傾斜する傾斜部を有し、当該傾斜部がベゼルの前面部に開口して第2開口部が形成される。よって通風ダクトの空気がスリット内に流入して傾斜部を通ることによりその送風方向を第1開口部の開口方向に対し斜め外側方向へ変化させて第2開口部から、第1開口部の開口方向に対して確実に斜め外側へ、すなわちレジスタの斜め側方へ吹き出され、乗員にとってより風速感の少なく快適な間接送風となる。
また、請求項1のレジスタでは、第1開口部からの直接送風と前記第2開口部からの間接送風との切り替えと、直接送風及び間接送風の同期停止が、一つの部材の手動操作により可能である。よって直接送風及び間接送風の切り替えと、レジスタからの送風停止を極めて簡単に行うことができる。
また、請求項2のレジスタでは、スリットが通風ダクトに開口するスリット吸入口と、スリット吸入口を開閉可能に回動する第1ダンパと、バレルの回動と第1ダンパの回動とを連動させる第1連結部を有する。そして第1ダンパは、バレル吹出口の開口方向が第1開口部の開口方向と略一致する第1開口部の全開状態ではスリット吸入口を閉鎖している。この状態のレジスタからは第1開口部からレジスタ前方の乗員に向かう直接送風が得られると共に、第2開口部からはレジスタの斜め外方に向かう間接送風は吹き出されない。
そしてバレルが全開状態からバレル吹出口の開口方向が第1開口部の開口方向に対し傾斜部と反対側に所定角度傾斜する第1開口部の部分開放状態まで回動すると、第1ダンパは第1連結部を介してスリット吸入口を開放する。この状態のレジスタからは、第2開口部からレジスタの斜め外方に向かう間接送風が得られる。同時にバレル吹出口の開口方向が傾斜部と反対側に所定角度傾斜していることから、第1開口部を介してバレル吹出口からも、レジスタの前方に対して第2開口部からの送風方向と反対側に傾斜する斜め外方に向かう間接送風が得られる。
よって、請求項2のレジスタからは、ユーザがバレルという一の部材を所定角度回動するだけで、直接送風と間接送風を切り替えることができ、レジスタからの直接送風と間接送風の切り替えを非常に容易に行うことができる。
また第1開口部からの直接送風を得たい場合には、スリット吸入口を閉鎖して通風ダクトの空気のスリットへの流入を防止でき、第1開口部からの送風量が低下して乗員の快適性が低下することがない。
また部分開放状態では、第2開口部とバレル吹出口の各開口方向は、レジスタの前方に対して互いと反対側に傾斜する方向となるから、異なる2方向の間接送風が同時に得られ、間接送風のためのスリットをベゼルに2つ設ける必要がなく、レジスタの小型化を図ることができると共に、部品点数を抑制でき、製造コスト減となる。
また上記の部分開放状態では、通風ダクトからスリット内に流入する空気だけでなくバレル支持部内に流入する空気も間接送風となるので、通風ダクトからベゼル内に流入する空気のほとんどを間接送風として吹き出すことができ、間接送風の送風量を一定程度確保することができる。
また、請求項3のレジスタでは、バレルを回動させることによりバレルのフレーム部が第1開口部を塞ぐ第1開口部の全閉状態を実現できる。そしてバレルが部分開放状態から全閉状態にまで回動すると、第1連結部を介して第1ダンパがスリット吸入口を閉鎖する。よって、ユーザはバレルを部分開放状態から全閉状態に回動させるだけで、第1開口部からの送風も第2開口部からの送風もストップできる。よって請求項3のレジスタでは、バレルという一の部材を回動操作するだけで、直接送風と間接送風の切り替えが可能なだけでなく、レジスタからの送風も停止できる。
また、請求項4のレジスタでは、第1連結部は、バレルの側壁においてバレルの回動軸とほぼ同方向に立設するバレル軸部と、第1ダンパの端部から前記バレル軸部とほぼ同方向に立設する第1ダンパピンと、バレル軸部が嵌合する軸孔と、前記第1ダンパピンが挿通するピンガイド溝とを有する板部材と、を有する。また請求項2のように第1ダンパは、バレルの回動軸と略平行な回動軸によって回動可能に軸支される。よってバレル軸部と、第1ダンパの回転軸と第1ダンパピンはほぼバレル回転軸と同方向を向くため、第1ダンパピンの回動は、バレル軸部と板部材を通じてバレルの回動とスムーズに連動する。
また、第1ダンパはスリット吸入口に直接軸支されているから、第1ダンパピンの回動角度を大きくできると共に回動半径を小さくできて板部材をコンパクトなものとすることができる。
そしてピンガイド溝の第1溝部は、バレルが全開状態から部分開放状態まで回動する際に第1ダンパピンをスリット吸入口から離間するよう案内するから、バレル軸と板部材を介して第1ダンパがスリット吸入口を開放する。また第2溝部はバレルが部分開放状態から全閉状態まで回動する際に第1ダンパピンをスリット吸入口に接近するよう案内するから、バレル軸と板部材を介して第1ダンパがスリット吸入口を閉鎖する。
以上、請求項4のレジスタでは、バレルにバレル軸を設け、第1ダンパに第1ダンパピンを設けると共に軸孔とピンガイド溝を形成した板部材を設けるという非常に簡易な構成により、バレルの回動操作による直接送風と間接送風の切り替え及びレジスタからの送風停止を行うことができる。
また請求項5のレジスタでは、第1連結部は、バレルの側壁からバレルの回動軸とほぼ同方向に立設するバレル軸部と、第1ダンパの回転軸方向の両端と連続して第1ダンパと一体に形成されると共に、バレル支持部に回動可能に軸支される2本の第1アームと、第1アームの少なくとも一本に形成されてバレル軸部が挿通する第1アーム溝と、を有する。またアーム溝の第3溝部は、全開状態から部分開放状態にかけて回動するバレル軸によって周縁が押圧されて前記第1ダンパが前記スリット吸入口から離間する回動方向に案内されるため、スリット吸入口が開放される。また、第1アーム溝の後溝122Cは、第2部分開放状態から全閉状態にかけて回動するバレル軸37により周縁が押圧されて第1ダンパ117がスリット吸入口8に接近する回動方向に案内されるため、スリット吸入口が閉鎖される。
以上、レジスタ101では、バレル軸37をバレル30に設け、第1アーム溝122を有する第1アーム115を第1ダンパ117に設けるだけで、バレル操作による直接送風と間接送風を切り替えとレジスタ101からの送風停止を、更に少ない部品点数により実現でき、更なるレジスタ101の小型化と製造コスト減を図ることができる。
また請求項6のレジスタでは、バレル支持部が通風ダクトに開口する支持部吸入口を有し、支持部吸入口は、バレル回転軸と略平行な回動軸により支持部吸入口に回動可能に軸支される第2ダンパにより開閉可能である。そして第2ダンパは、その回動軸側の端縁部から突出する突起部と、突起部の先端から前記バレル軸部とほぼ同方向に立設する第2ダンパピンと、を備え、板部材は、第2ダンパピンが嵌合するピン孔を有する。よって、第2ダンパはバレルとバレル軸部と第2ダンパピンが板部材で連結することにより連動される。
また第2ダンパピンは、第2ダンパの回転軸との線分が、バレル回転軸とバレル軸部との線分と距離が略等しく且つ略平行となるように形成されているため、第2ダンパピンの第2ダンパ回転軸周りの回動角度は、バレル軸部のバレル回転軸周りの回動角度と等しくなり、これにより第2ダンパは、全開状態から全閉状態にかけるバレルの回動角度と略等しい角度回動する。そして第2ダンパは全閉状態では支持部吸入口を閉鎖するから、全開状態及び部分開放状態では支持部吸入口を開放することとなる。
以上、請求項6のレジスタでは、第1開口部がフレーム部により塞がれる全閉状態において、スリット吸入口が第1ダンパにより閉鎖されるだけでなく、支持部吸入口も第2ダンパにより閉鎖される。よってユーザは、フレーム部が第1開口部を閉鎖するようにバレルを回動操作するだけで、フレーム部と第1開口部との間からの空気の漏れを無くすことができる。よって一の部材であるバレルの回動操作だけでレジスタからの送風をほぼ完全にシャットできる。また、全開状態と部分開放状態では支持部吸入口は開放されているので直接送風及び間接送風が第2ダンパに遮られることはない。
また第1ダンパの回動とバレルの回動を連動させる板部材とバレル軸部を利用して第2ダンパとバレルの回動を連動させることができ、部品点数を削減して、製造コストを抑えることができる。
また、請求項7のレジスタでは、バレル支持部が通風ダクトに開口する支持部吸入口を有し、一辺が支持部吸入口に回動可能に軸支される第2ダンパにより支持部吸入口を開閉可能である。またレジスタは、第2ダンパと一体に形成されて、前記バレル軸部が挿通する第2アーム溝を有する第2アームとを備え、第2アーム溝は、全開状態から部分開放状態にかけて第2ダンパを前記支持部吸入口から開放する状態を維持するようにバレル軸部の回動経路と略一致する第5溝部と、部分開放状態から全閉状態にかけてバレル軸部により周縁が押圧されて第2ダンパが前記支持部吸入口に接近する回動方向に案内される第6溝部と、を有する。よって全開状態から部分開放状態までバレル軸部が回動しても第5溝部内をスライドするのみで第2ダンパは変動せず、第2ダンパが支持部吸入口を開放した状態が維持される。一方、部分開放状態から全閉状態にかけて、バレル軸部により第2アーム溝の第6溝部の周縁が押圧されて第2ダンパが支持部吸入口に接近する回動方向に案内され、全閉状態では第2ダンパが支持部吸入口を閉鎖する。
以上、請求項7のレジスタでは、第1開口部がフレーム部により塞がれる全閉状態において、スリット吸入口が第1ダンパにより閉鎖されるだけでなく、支持部吸入口も第2ダンパにより閉鎖される。よってユーザは、フレーム部が第1開口部を閉鎖するようにバレルを回動操作するだけで、フレーム部と第1開口部との間からの空気の漏れを無くすことができる。よって一の部材であるバレルの回動操作だけでレジスタからの送風をほぼ完全にシャットできる。また、全開状態と部分開放状態では支持部吸入口は開放されているので直接送風及び間接送風が第2ダンパに遮られることはない。
また第1ダンパの回動とバレルの回動を連動させるバレル軸部を利用し、且つ第2ダンパに第2アーム溝を有する第2アームを設けるだけで、第2ダンパとバレルの回動を連動させることができるので、部品点数を削減して、製造コストを抑えることができる。
また、請求項8のレジスタはレジスタが車室のルーフサイド部に配設され、部分開放状態において、バレル吹出口の開口方向は前記車室の天井部に沿う横方向を向く。ここでルーフサイド部とは、天井部においてルーフサイドレールが配設される左右側端部分を指す。 よって、請求項8のレジスタでは、バレル吹出口からの送風は天井部に沿う横方向に吹き出される。ここで支持部吸入口とスリット吸入口の大小関係より、部分開放状態におけるバレル吹出口からの送風量は第2開口部からの送風量よりも大きいため、比較的大きな送風量によって天井部全体を空調でき、特に冷房時は車室内の温度分布を効果的に改善して車内を快適な状態に保つことができる。
また請求項9のレジスタは、スリット吸入口に回動可能に軸支されてスリット吸入口を開閉する第1ダンパと、支持部吸入口に回動可能に軸支されて支持部吸入口を開閉する第2ダンパと、ベゼルの側壁に回動可能に軸支されるダイヤルを有する。そして、第1ダンパの連結部材に立設される第1ピンはダイヤルの第1ガイド溝に挿通し、第2ダンパに立設される第2ピンは、ダイヤルの第2ガイド溝に挿通する。更に、第1ガイド溝及び第2ガイド溝は、ダイヤルの回動に伴い、第1ダンパがスリット吸入口を閉鎖して第2ダンパが支持部吸入口を閉鎖した状態を現出する形状に形成されるから、ユーザがダイヤルを回すことにより、レジスタからの送風を停止できる。
また、第1ガイド溝及び第2ガイド溝は、ダイヤルの回動に伴い、第1ダンパがスリット吸入口を閉鎖して第2ダンパが支持部吸入口を開放した状態と、第1ダンパがスリット吸入口を開放し、第2ダンパが支持部吸入口を閉鎖する状態、も現出する形状に形成されるから、ユーザがダイヤルを回すことにより、バレル支持部からの直接送風とスリットからの間接送風を切り替えることも可能である。
また、直接送風を得たい場合に、スリット吸入口を閉鎖できるので通風ダクトの空気がスリットへ流入することによる直接送風の送風量低下を防止できる。間接送風を得たい場合にも支持部吸入口を閉鎖できるので、通風ダクトの空気がバレル支持部に流入することによる間接送風の送風量低下を防止できる。
また、請求項10のレジスタは車室のルーフサイド部に配設され、傾斜部は車室の窓部に沿う下方を向く。
よって請求項10のレジスタでは、第2開口部からの間接送風は車両の窓部に沿って下方に吹き出される。これにより第2開口部からの送風は、外部の温度が伝わり易い車窓部分全体を空調して、車室内の温度分布の偏りを効果的に改善して車内を快適な状態に保つことができる。
第1開口部の全開状態における第1実施形態のレジスタの正面図である。 第1実施形態のレジスタの分解斜視図である。 第1開口部の第1部分開放状態における第1実施形態のレジスタを図1のA−A位置で切断した断面図である。 第1部分開放状態における第1実施形態のレジスタの左側面図である。 図1のA−A断面図である。 図1の全開状態における第1実施形態のレジスタの左側面図である。 第2部分開放状態における第1実施形態のレジスタを図1のA−A位置で切断した断面図である。 第2部分開放状態における第1実施形態のレジスタの左側面図である。 全閉状態における第1実施形態のレジスタを図1のA−A位置で切断した断面図である。 全閉状態における第1実施形態のレジスタの左側面図である。 第1部分開放状態における第1実施形態のレジスタからの送風を説明する模式図である。 全開状態における第1実施形態のレジスタからの送風を説明する模式図である。 第2部分開放状態における第1実施形態のレジスタからの送風を説明する模式図である。 第1開口部の全開状態における第2実施形態のレジスタの正面図である。 第2実施形態のレジスタの分解斜視図である。 第1部分開放状態における第2実施形態のレジスタを図14のB−B位置で切断した断面図である。 第1部分開放状態における第2実施形態のレジスタの左側面図である。 図14のB−B断面図である。 図14の全開状態における第2実施形態のレジスタの左側面図である。 第2部分開放状態における第2実施形態のレジスタを図14のB−B位置で切断した断面図である。 第2部分開放状態における第2実施形態のレジスタの左側面図である。 全閉状態における第2実施形態のレジスタを図14のB−B位置で切断した断面図である。 全閉状態における第2実施形態のレジスタの左側面図である。 第3実施形態のレジスタの正面図である。 第3実施形態のレジスタの分解斜視図である。 第1状態の第3実施形態のレジスタを図24のC−C位置で切断した断面図である。 第1状態の第3実施形態のレジスタの左側面図である。 第2状態の第3実施形態のレジスタを図24のC−C位置で切断した断面図である。 第2状態の第3実施形態のレジスタの左側面図である。 第3状態の第3実施形態のレジスタを図24のC−C位置で切断した断面図である。 第3状態の第3実施形態のレジスタの左側面図である。 第2状態の第3実施形態のレジスタからの送風を説明する模式図である。 第3状態の第3実施形態のレジスタからの送風を説明する模式図である。
以下、本発明に係るレジスタについて、具体化した3つの実施形態に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。第1実施形態のレジスタ1、第2実施形態のレジスタ101、第3実施形態のレジスタ201とも、車両のルーフサイド部RSに配管される通風ダクトDに、通風ダクトDの通風方向と交差する方向を向くように配設される(図11〜図13、図32、図33参照)。
まず図1〜図13に基づき第1実施形態のレジスタ1について説明する。以下、第1実施形態のレジスタ1の方向を説明する際には、図1の上下方向をレジスタ1の上下方向、図1の左右方向をレジスタ1の左右方向、図1の手前を前方向、後側を後方向とする。
始めに図1〜図3に基づきレジスタ1の概観について説明する。
図1及び図2に示すように、レジスタ1はベゼル20とバレル30を有する。ベゼル20は、側面視において前側に膨らんだ湾曲をなす横長板状の前フレーム部21と、前フレーム部21から後方に立設するリテーナ部22とが一体に形成されてなる。またバレル30は、その前部を構成する外フレーム体32、後部を構成する内フレーム体34を有する。バレル30の内部には複数のフィン40が回動可能に軸支される。
図1に示すように、ベゼル20の前フレーム部21前面には、中心からやや右寄りの位置に横長の略長方形状の第1開口部2が開口する。なお図1は後述のバレル30のバレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向と略一致する第1開口部2の全開状態を示す。
また前フレーム部21には第1開口部2のほか、第1開口部2の下方に後述の第2開口部3が細長い長方形状に形成されている。この第2開口部3の長さは第1開口部2の長さと略同等であり第2開口部3の長手方向は第2開口部2の長手方向と略平行である。
リテーナ部22の構造は後に詳述するが、図2に示すようにその左壁22Aには、前側中央部にバレル支持孔23が形成されると共に、バレル支持孔23の上方にはバレル支持孔23を中心とする円弧状の軸逃し溝24が形成される。この軸逃し溝24はバレル30のバレル支持孔23に軸支されつつ回動する際に後述のバレル軸部37を変動可能とするためのものである。一方、右壁22Bの前側中央部にブシュ孔28(一方は不図示)が形成されている。
外フレーム体32の左右壁からはそれぞれ外方向へバレル回転軸33(右側は不図示)が立設する。左壁には、バレル回転軸33近傍からバレル回転軸33と同方向に上述のバレル軸部37が立設している。バレル軸部37とバレル回転軸33との距離は後述の連結板13の回動を十分コンパクトにするために短いものとなっている。また、バレル軸部37はバレル30の左壁における前方に位置し、後述の連結板13が後方に突出し過ぎて通風ダクトDと抵触するのを防ぐ。
一方、図示されていない右側のバレル回転軸は、右壁22Bのブシュ孔28に嵌合するブシュ35の貫通孔35Aに回転可能に軸支される。ブシュ35は軟質のエラストマで成形される。バレル回転軸(不図示)と貫通孔35Aとの嵌合状態は、とまりばめあるいは僅かなしまりばめ程度であってバレル30の回動操作時に適度な操作荷重が付与される。
また外フレーム体32の前部にはバレル30の空気が吹き出されるバレル吹出口5が形成され、バレル吹出口5には2枚の横フィン39、39が横架する。
また、外フレーム体32の後部上下には、複数の縦フィン40の各フィン回転軸41、41を回転自在に軸支する凹部36(上側は不図示)が形成されている。なお、下側の凹部36のうち、中央の凹部にはブシュ45が嵌合し、対応するフィン回転軸41はブシュ45の貫通孔45Aに嵌合される。貫通孔45Aとフィン回転軸41との嵌合状態は、とまりばめあるいは僅かなしまりばめ程度であって縦フィン40の回動操作時に適度な操作荷重が付与される。各縦フィン40には後方に突出する突起部42が設けられ、突起部42には先端から下方に立設するピン部42Aが設けられている。各ピン部42Aが連結部材43の各孔43Aに嵌合することにより複数の縦フィン40は連動して回転可能となる。
なお図1のように縦フィン40の中央の一枚には操作用ノブ44が前方に突設される。
また、内フレーム体34の後部には、バレル吹出口5と対向する位置に通風ダクトDからの送風をバレル30内に吸入するバレル吸入口6が形成される。また内フレーム体34は後部に緩やかに湾曲する2枚の変流板34A、34Bを有する。レジスタ1が通風ダクトDに配設される際には、各変流板34A、34Bの各先端部が通風ダクトDの上流を向くように配設される。よって、これらの変流板は通風ダクトDからの通風を交差方向(すなわちレジスタ1の前方)へ円滑に曲げることができる。
なお、バレル30を組み立てるときには、内フレーム体34を外フレーム体32の内側にはめ込むが、その際、両者の上壁同士が重なりバレル30の上フレーム部が形成されると共に、外フレーム体32の下壁31Aと内フレーム体34の下壁31Bが重なりバレル30の下フレーム部31が形成される(図2及び図3参照)。
次に図2及び図3に基づいて、リテーナ部22の構造について詳細に説明する。
まず、上述した軸逃し溝24は、バレル支持孔23を中心として所定角度Rの中心角を有し、バレル軸部37とバレル回転軸33との距離とほぼ等しい半径の円弧状である。ここで所定角度Rは、バレルの最大回動角度であって後述の第1部分開放状態から全開状態までのバレル30の回動角度Lと、全開状態から第2部分開放状態までのバレル30の回動角度Mと、第2部分開放状態から全閉状態までのバレル回動角度Nの和である。本実施形態ではRは120°である。
また、図3に示すように、枠状のリテーナ部22の下部は上側下壁22Dと下側下壁22Eの二重構造となっており、リテーナ部22の上壁22Cと上側下壁22D、左壁22A及び右壁22B(図2参照)によりバレル30を四方から囲むバレル支持部38が形成される。なお、左壁22Aと右壁22Bは各上下壁22C、22D、22Eと略直交する板状に形成されている。バレル支持部38は前フレーム部21に開口して上記の第1開口部2を形成すると共に、後端部が開放されて支持部吸入口7を形成する。ここで、リテーナ部22の上壁22Cと上側下壁22Dの各後部は前フレーム部21(正確には前フレーム部21に接する平面)に対し略垂直な板状である一方、上壁22Cと上側下壁22Dの前部は前方に向かって内側(バレル30側)に厚みを増すことにより、バレル支持部38を側面視すると、その前端縁は上下対称な略円弧状をしている。
バレル支持部38の上記構成により、第1開口部2の開口方向の開口方向は、前フレーム部21と接する平面に略直交する方向であって、通風ダクトDの通風方向と交差するレジスタ1の前方向となると共に、支持部吸入口7の開口方向は第1開口部2の開口方向とほぼ反対方向となる。
また支持部吸入口7の左右上端部(左壁22Aと右壁22Bの上後端部)には後述する第2取付孔25、25が形成される。
一方、図3のように、リテーナ部22は、バレル支持部38の外部において、上側下壁22D、下側下壁22E、左壁22A及び右壁22Bからなる隙間であるスリット4を有する。ここで上側下壁22Dの前部は前方に向かうに従い下側に厚みを増し、その下端縁は前方に向かって斜め外側方向を向く直線形状をしている。また下側下壁22Eも、上側下壁22Dの前端から後部途中までの下面に沿う板状に形成されている。上記の上側下壁22Dと下側下壁22Eの構成により、スリット4は前方に向かって第1開口部2から離間するように下側に傾斜する傾斜部4Aを有する。上記第2開口部3は傾斜部4Aが前フレーム部21の前面に開口して形成されるから、第2開口部3の開口方向は、前方に向かって第1開口部2から離間するように下側に傾斜することとなる。(本実施形態では、傾斜部4Aは第1開口部2の開口方向から30°〜35°程度下方に傾斜している。)
またスリット4の後端部が開放されて形成されるスリット吸入口8の開口方向は、支持部吸入口7の開口方向と略同方向となる。
また、スリット吸入口8の左右下端部(左壁22Aと右壁22Bの下後端部)には後述する一対の第1取付孔26(右側は不図示)が形成される。
次に図2乃至図4に基づき、リテーナ部22のスリット吸入口8と支持部吸入口7にそれぞれ取り付けられる第1ダンパ17及び第2ダンパ10と、バレル30と第1ダンパ17及び第2ダンパ10とを連結する連結板13について説明する。
図2に示すように第1ダンパ17の本体は、スリット吸入口8と略同等の高さ及び幅を有する略矩形の細長い板状に形成され、当該矩形をなす一の長辺の両端部からそれぞれ第1ダンパ17の長手方向外方へ突出する第1取付軸19、19を有する。これが第1ダンパ17の回転軸であり、バレル30がバレル支持部38に装着された後にこの第1取付軸19、19をスリット吸入口8の下端部の第1取付孔26(右側は不図示)に係合させると、第1取付軸19、19はバレル回転軸33と略平行な状態となり、第1ダンパ17がスリット吸入口8に取り付けられることになる。また、第1ダンパ17の第1取付軸19、19側とは反対側端縁におけるバレル軸部37側の一端に、第1ダンパ17の本体と略直交方向に突出する半円状の突出部18が形成されている。そして突出部18からは第1ダンパピン18Aが左側(バレル軸部37側)の第1取付軸19と略同方向に突設される。
上記構成により、図4に示すように、第1ダンパ17の一端に形成された第1ダンパ17の回転軸を直接スリット吸入口8の端部に軸支すると共に、第1ダンパピン18Aを第1ダンパ17における回転軸と反対側の端部に設けるので、第1ダンパピン18Aと第1取付軸19との距離は、バレル回転軸33とバレル軸部37との距離と同等程度の短いものとなり、第1ダンパピン18Aの回動半径を小さくできて連結板13をコンパクトに形成できる。また、第1ダンパピン18Aは第1取付軸19に対してバレル回転軸33に近い位置にあるため、更に連結板13をコンパクトに形成でき、また本実施形態のようにバレル軸部37がバレル回転軸33の上前側に位置する場合に、バレル軸部37の回動によって第1ダンパピン18Aがスムーズに回動できる。
また第2ダンパ10の本体は、支持部吸入口7と略同等の高さ及び幅を有する略矩形の板状に形成され、当該矩形を成す一の長辺の両端部からそれぞれ第2ダンパ10の長手方向外方へ突出する第2取付軸11、11を有する。これが第2ダンパ10の回転軸であり、バレル30がバレル支持部38に装着された後に、第2取付軸11、11を支持部吸入口7の上端部の第2取付孔25、25に係合させると、第2取付軸11、11はバレル回転軸33と略平行な状態となり、第2ダンパ10が支持部吸入口7に取り付けられることとなる。
また、第2ダンパ10は、バレル軸部37側の第2取付軸11の付け根部分から立設する突起部12を有する。突起部12は第2取付軸11と略直交する平面を有する板状である。突起部12の先端からは左側の第2取付軸11と略同方向に第2ダンパピン12Aが突設されている。
ここで、突起部12と第2ダンパピン12Aは、以下のように形成される。すなわち図4等のように、連結板13により第2ダンパ10とバレル30が連結されると、第2取付軸11(図4の点Pは第2取付軸11の中心を示す)と第2ダンパピン12Aとが成す線分が、バレル軸部37とバレル回転軸33(図4の点Oはバレル回転軸33の中心を示す)とが成す線分と略平行かつ等しい長さとなると共に、バレル軸部37及び軸逃し溝24との後端部とがバレル回転中心Oを中心に成す角度と、第2ダンパ10が支持部吸入口7を開放する角度が同角度(図4の状態では上述の角度R)となるように形成される。
また連結板13は、略台形の平坦な板状をしており、鈍角の頂点部分に穿設される軸孔16に、既にリテーナ部22の軸逃し溝24に挿通しているバレル軸部37が嵌入する。また連結板13の鋭角の頂点部分に穿設されるピン孔14は第2ダンパピン12Aが嵌入する。また連結板13の他の2頂点部分の近傍に形成されるピンガイド溝15に、第1ダンパピン18Aが摺動可能に嵌入する。このように第1ダンパピン18A、第2ダンパピン12A及びバレル軸部37が係合した連結板13はバレル回転軸33及びレジスタ1の長手方向と略直交してリテーナ部22の左壁22Aに沿う。図示しないが、第1ダンパピン18A、第2ダンパピン12A、バレル軸部37の各先端を、それぞれ嵌入する孔或いは溝の径よりもやや大きく設計すれば連結板13の抜けをふせぐことができる。
またピンガイド溝15は3つの湾曲した溝である第1溝15A、第2溝15B、第3溝15Cが連続した形状をしている。ここで、ピンガイド溝15はバレル30の回動に伴う連結板13の複数位置を描画し、その際に望ましい第1ダンパピン18Aの位置を連結板13上で点として打ち、その各点をつなげることにより決定したものであり、スムーズに第1ダンパピン18Aが動くよう考慮されている。
次に図3〜図10に基づいて、上記レジスタ1において、バレル30の回転と、スリット吸入口8及び支持部吸入口7の開閉との関係について述べる。
ここで、図3及び図4はバレル30のバレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向に対し所定角度L(本実施形態ではLは約30°)下側に傾斜した第1開口部2の第1部分開放状態、図5及び図6はバレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向と略一致する全開状態、図7及び図8はバレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向に対して所定角度M(本実施形態ではMは約45°)上方に傾斜した第1開口部2の第2部分開放状態、図9及び図10はバレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向と略直交する全閉状態を示す。
なお、いずれの状態でも縦フィン40はバレル吹出口5の開口方向と略平行となってバレル吹出口5を開放している。
図4に示す通り、リテーナ22の左壁22Aに形成される軸逃し溝24は、第1部分開放状態においてバレル軸部37がその前端に位置するように形成されている。よって連結板13も前方に位置し、第1ダンパピン18Aはピンガイド溝15の後端部に支持され、図3に示すように、第1ダンパ17はスリット吸入口8を閉鎖する。
また上述のように、第2ダンパピン12Aは、支持部吸入口7の開放角度が所定角度R(本実施形態ではRは約120°)となる位置にある。
図3及び図4の第1部分開放状態から、バレル30が点Oを中心に右側面視時計回りに所定角度L(約30°)回動すると図5、図6の全開状態となる。図4及び図6に示すように、バレル軸部37と共に連結板13は後上方向(図6の左上方向)に回動する。第1溝15Aは連結板13の回動方向と対称的に後下方向に緩やかに膨らみつつ前方へ向かって斜め下へ向かう曲線状に形成される。よって第1ダンパピン18Aはバレル30の回動に伴い変動せず、第1溝15Aの後端から第1溝15Aの前端(第2溝15Bの上端)に当接する。そして図5に示すように、第1ダンパ17はスリット吸入口8を塞いだままである。
また連結板13の回動により、突起部12も、第2ダンパピン12Aと第2ダンパ10の回転中心Pが成す線分がバレル軸部37とバレル30の回転中心Oとの線分が略平行な状態を保つように、回転中心Pを中心に右側面視時計回りに所定角度L(約30°)回動する。すると第2ダンパ10も同角度回動するため、図5に示すように、支持部吸入口7を開放する開放角度は所定角度(M+N)(約90°)となる。
図5及び図6の全開状態から、更にバレル30が点Oを中心に右側面視時計回りに所定角度M(約45°)回動すると図7、図8の第2部分開放状態となる。図6及び図8に示すように、バレル軸部37の回動に伴い連結板13は後方に回動する。この回動方向に対し、第2溝15Bの形状は、後側に膨らみつつ下方に向かう湾曲状に形成されており、大2溝15Bは後方に回動することにより第1ダンパピン18Aをスリット吸入口8から離間させる後下方に案内する。すると第1ダンパピン18Aは第2溝15B内をスライドしつつ第1取付軸19、19を中心に約90°回動して第2溝15Bの下端(第3溝15Cの後端)に当接する。よって図7に示すように、第1ダンパ17は約90°の開放角度でスリット吸入口8を開放する。
また、連結板13の回動により、突起部12も、第2ダンパピン12Aと回転中心Pが成す線分がバレル30の回転中心Oとバレル軸部37との線分が略平行な状態を保つように、回転中心Pを中心に右側面視時計回りに所定角度M(約45°)回転する。すると、第2ダンパ10も同角度回動するため、図7に示すように、第2ダンパ10が支持部吸入口7を開放する開放角度は所定角度N(約45°)となる。
図7及び図8の第2部分開放状態から、更にバレル30が点Oを中心に右側面視時計回りに所定角度N(約45°)回動すると図9、図10の全閉状態となる。図8及び図10に示すように、バレル軸部37の回動に伴い連結板13は後下方向に回動する。一方、第3溝15Cは後上側に緩やかに膨らみつつ前上方を向く湾曲線状に形成されている。そして連結板13の回動により第1ダンパピン18Aは第3溝15Cの下端縁に当接しながら上方に案内されて、図10に示すように、第3溝15Cの上端部に当接する。すると、図9に示すように、第1ダンパ17はスリット吸入口8を再び閉鎖する。
また突起部12も、第2ダンパピン12Aと回転中心Pが成す線分がバレル30の回転中心Oとバレル軸部37との線分が略平行な状態を保つように、回転中心Pを中心に右側面視時計回りに所定角度N(45°)回転する。すると、第2ダンパ10も同角度回動するため、図9に示すように、第2ダンパ10は支持部吸入口7を閉鎖する。
次に、図11〜図13に基づいて、上記構成のレジスタ1からの送風について説明する。図11は図3及び図4の第1部分開放状態のレジスタ1による送風、図12は図5及び図6の全開状態のレジスタ1による送風、図13は図7及び図8の第2部分開放状態のレジスタ1による送風を示す。
図11〜図13に示すように、レジスタ1は、第2開口部3が第1開口部2の下方に位置するようにルーフサイド部RSに斜めに配設されている。ここで第1開口部2の開口方向すなわちレジスタ1の前方は乗員を向く方向であり、第2開口部3の開口方向すなわちスリット4の傾斜部4Aの向く方向は、窓部Wに沿う下方である。
上述のように図11の第1部分開放状態では、バレル吹出口5の開口方向は第1開口部2の開口方向、すなわち乗員に向かう方向から約30°下方に傾斜しており、窓部Wを向く下方を向いている。この状態において支持部吸入口7は通風ダクトDに開放されているが、スリット吸入口8は閉鎖されている。よって、通風ダクトDの空気は支持部吸入口7内に流入し、変流板34A、34Bに捕捉されてバレル吸入口6からバレル30内に入り込み、第1開口部2を介してバレル吹出口5の開口方向に向かって吹き出される。一方、第2開口部3からは送風はほとんど得られない。以上、第1部分開放状態ではバレル支持部38を経た比較的風量の大きな風が窓部Wを向く下方へ吹き出される。
また図12の全開状態では、バレル吹出口5の開口方向は第1開口部2の開口方向、すなわち前方の乗員に向かう方向とほぼ一致している。この状態において支持部吸入口7は通風ダクトDに開放されているが、スリット吸入口8は閉鎖されている。よって、通風ダクトDの空気は支持部吸入口7内に流入し、変流板34A、34Bに捕捉されてバレル30内に入り、バレル吹出口5の開口方向に吹き出される。一方、第2開口部3からは送風はほとんど得られない。
以上、全開状態では前方の乗員方向に向かって吹き出される直接送風が得られる。
また図13の第2部分開放状態では、バレル吹出口5の開口方向は第1開口部2の開口方向、すなわち乗員に向かう前方向から約45°上方に傾斜し、天井部Rに沿う横方向を向く。また支持部吸入口7もスリット吸入口8も開放されている。よって、通風ダクトDの送風は支持部吸入口7及びスリット吸入口8に入り込む。支持部吸入口7に流入した空気はバレル30内に入り、バレル吹出口5の開口方向に吹き出される。またスリット吸入口8に流入した空気はスリット4を経て、第2開口部3からその開口方向に吹き出される。
以上、第2部分開放状態では、第1開口部2を介してバレル吹出口5から比較的風量の大きな風が天井部Rに沿う横方向の間接送風として吹き出される。同時に、レジスタ1からは第2開口部3から、窓部Wに沿う下方を向く間接送風も吹き出される。
また、図示しないが、図9及び図10で説明した全閉状態では、下フレーム部31が第1開口部2を塞ぐと共に、支持部吸入口7もスリット吸入口8も閉鎖されている。よって、通風ダクトDの送風は支持部吸入口7及びスリット吸入口8にほとんど流入せず、レジスタ1からの送風をほとんど完全にシャットすることができる。
ここで第1実施形態と請求項との対応を述べると、前フレーム21は前面部の一例である。またバレル軸部37、連結板13、第1ダンパピン18Aは第1連結部の一例である。下フレーム部31はフレーム部の一例である。また実施形態で説明した第2部分開放状態は、請求項の部分開放状態の一例である。また連結板13は板部材の一例である。またピンガイド溝15の第2溝15Bは第1溝部の一例であり、第3溝15Cは第2溝部の一例である。
次に、第2実施形態のレジスタ101について、図14〜図23に基づいて説明する。第1実施形態と同一或いは相等する構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図14及び図15に基づき、第2実施形態のレジスタ101の構成について概説する。図14に示すように、第2実施形態のレジスタ101は、正面視において第1実施形態のレジスタ1の外観とほぼ同じである。
図15に示すように、第2実施形態のレジスタ101が第1実施形態のレジスタ1と大きく異なる点は、第1実施形態のレジスタ1では第1ダンパ17及び第2ダンパ10が連結板13を介してバレル30と連結していたのに対し、第2実施形態のレジスタ101では、連結板13はなく、その替わりに第1ダンパ117及び第2ダンパ110がそれぞれバレル軸部37と係合する第1アーム112、第2アーム115を備える点である。
すなわち、長板状の第1ダンパ117は、その長辺の両端部分を把持する二本の第1アーム115、116と一体に形成されている。この第1アーム115、116は共に第1ダンパ17と略直交する細長い板状に形成され、それぞれに第1ダンパ17の回動中心となる第2取付孔126、127が形成されている。これらは、リテーナ部22の左壁22A及び右壁22Bにおけるバレル回転軸33横の後端部に形成される第1取付軸119、119と係合する。なお、第1取付軸119、119はバレル支持部38に装着したバレル30のバレル回転軸33と略平行となるように形成されている。
ここで、第2実施形態では、第1ダンパ117の回動中心をスリット吸入口7から離すことにより、第1アーム溝122をコンパクトに形成している。
また、バレル軸部37側の第1アーム115には第1取付孔127に対して第1ダンパ117とは反対側の端部に第1アーム溝122を形成している。第1アーム溝122の端縁は細枠状となっているが、弾性変形はほとんどせず剛体である。
図17等に基づいてこの第1アーム溝122の形状について説明する。第1アーム溝は、前溝122Aと、中溝122B、第3溝123Cとが連続して組み合わされた形状をしている。
前溝122Aは、第1アーム115がリテーナ部22に取り付けられて第1ダンパ117がスリット吸入口8を閉じた状態において、軸逃し溝24の一部(前端からバレル回転軸33を中心とする中心角が所定角度L(約30°)までの部分)と略一致するように形成されている。また前溝122Aの後端とその前端が連続する中溝122B、中溝122Bの後端とその前端が連続する後溝122Cは、それぞれ上記全開状態から第2部分開放状態まで、及び第2部分開放状態から全閉状態までのバレル軸部37の各位置において、第1ダンパ117が望ましい位置となる溝の位置を点として求め、それを繋いだものである。第1アーム溝122の溝の形状は、第1ダンパ117の回転中心の位置を様々に変化した各場合においてそれぞれ求め、そのうち、バレル30の回動によって滑らかに第1ダンパ117が動きつつ、第1アーム溝122を適切な大きさとなるものを選択して特定している。
また、図15に示すように、矩形板状の第2ダンパ110には、一の長辺の両端部から長手方向外側に突出する第2取付軸111、111が形成される。この第2取付軸111、111は、バレル支持部38の上端部に形成される第2取付孔125、125に係合してバレル回転軸33と略平行となる回転軸により支持部吸入口7に軸支される。なお第2実施形態の第2取付孔125、125(すなわち第2ダンパ110の回転中心)は第1実施形態よりもやや下方に位置し、支持部吸入口7のうち、第2取付孔125、125より上の部分は板部121で閉塞されているが、これは第2アーム112をよりコンパクトにするためにバレル回転軸33と第2ダンパ110の回転中心を近づけたものである。
そして第2アーム112は、第2ダンパ110におけるバレル軸部37側の第2取付軸111の近傍から第2ダンパ110と略直交する板状に形成される。第2アーム112の先端には、第2アーム溝113が形成される。第2アーム溝113の周縁は細枠状となっているが、弾性変形はほとんどせず、剛体である。
ここで、第2アーム溝113は、2つの弧状の溝である前溝113Aと、前溝113Aの後端と連続する後溝113Bとからなる。図17のように、前溝113Aは、第2アーム112がリテーナ部22に取り付けられて第2ダンパ110が支持部吸入口7を約45°開放した状態において、軸逃し溝24の一部(前端からバレル回転軸33を中心とする中心角が所定角度L(約75°)までの部分)と略一致するように形成されている。また、後溝113Bは、第2部分開放状態から全閉状態までのバレル軸部37の各位置において、第2ダンパ110が望ましい位置となる溝の位置を点として求め、それを繋いだものである。
次に、図16〜図23に基づいて、バレル30の回転と、支持部吸入口7及びスリット吸入口8の開閉との関係について述べる。
ここで、図16及び図17はバレル30のバレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向から所定角度L(約30°)下側にずれた第1開口部2の第1部分開放状態、図18及び図19はバレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向と略一致する全開状態、図20及び図21はバレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向と所定角度N(約45°)ずれた第2部分開放状態、図22及び図23はバレル吹出口5の開口方向が、第1開口部2の開口方向と略直交する全閉状態を示す。
なお、いずれの状態でも縦フィン40はバレル吹出口5の開口方向と略平行となってバレル吹出口5を開放する状態となっている。
図17に示す通り、第1部分開放状態では、バレル軸部37は軸逃し溝24の前端に位置する。そして上述のように、第1アーム溝122の前溝122A及び第2アーム溝113の前溝113Aの各前端はいずれも軸逃し溝24の前端と略一致する位置にある。よって、図16のように、第1ダンパ117は、スリット吸入口8を塞ぎ、第2ダンパ110は約45°の開放角度により支持部吸入口7を開放している。
図16及び図17の第1部分開放状態から、バレル30がバレル回転軸33の回転により右側面視時計回りに所定角度L(約30°)回動すると図18及び図19の全開状態となる。図17及び図19に示すように、上記の軸逃し溝24、第1アーム溝122の前溝122A及び第2アーム溝113の前溝113Aが略一致する関係により、この間、バレル軸部37は、第1アーム溝122の前溝122A内の前端から後端(中溝122Bの前端)までを第1ダンパ117をほとんど変動させずにスライドする。同時にバレル軸部37は第2アーム溝113の前溝113Aの前端から、前端から所定角度L(約30°)離れた後方位置まで、第2ダンパ110をほとんど変動させずにスライドする。
図18及び図19の全開状態から、更にバレル30がバレル回転軸33の回転により右側面視時計回りに所定角度M(約45°)回動すると図20、図21の第2部分開放状態となる。図19の全開状態において、第1アーム溝122の中溝122Bは、前端が軸逃し溝24上に位置すると共に、後方に向かうに連れて軸逃し溝24の外側に反れた形状をしている。そして図19及び図21に示すように、この間、バレル軸部37は中溝122Bの下端縁を下側(バレル回転軸側33)に押圧し、図21の第2部分開放状態では、中溝122Bの後端(後溝122Cの前端)に到達する。略L字形の折曲部分に回転中心を有する第1アーム110において、第1アーム溝122が下方に回動するので、第1アーム110の第1アーム122と反対側端部に連設された第1ダンパ110も支持部吸入口7から離間する後方に回動して、図20のように、スリット吸入口8を開放する。
一方、上記の軸逃し溝24と第2アーム溝113の前溝113Aとの略一致する関係により、バレル軸部37は、第2アーム溝113の前溝113A内を、第2ダンパ110をほとんど変動させずにスライドしてその後端(後溝113Bの前端)に到達する。
図20及び図21の第2部分開放状態から、更にバレル30がバレル回転軸33の回転により右側面視時計回りに所定角度N(約45°)回動すると図22、図23の全閉状態となる。図21の第2部分開放状態において、バレル軸部37はバレル回転軸33の上後側に位置する。そして第1アーム溝122の後溝122Cは前端が軸逃し溝24上に位置すると共に、後側は、軸逃し溝24の円弧のやや内側に位置する。よって、図21の状態から図23の状態まで後方に回動するバレル軸部37によって第2アーム溝122の後溝122Cは、その周縁が後上方向に押圧されるので、第1ダンパ117は、スリット吸入口8に接近するように前方に回動する。そして後溝122Cは上方に回動して、全閉状態では図22のように、第1ダンパ117がスリット吸入口8を全閉すると共に、図23のように後溝122Cの後端は軸逃し溝24の後端と一致する。
また、図21の第2部分開放状態において、第2アーム溝113の後溝113Bは前端が軸逃し溝24上に位置すると共に、前下方向(図21の右下方向)に膨らむ円弧状に形成され、後溝113Bの前部分は軸逃し溝24の内側に位置する。よって図21の状態から図23の状態まで回動するバレル軸部37によって、後溝113Bの後側端縁部が後上方向に押圧される。よって第2ダンパ110は前方に回動し、後溝113Bは上方に回動する。そして全閉状態では、図22のように、第2ダンパ110は支持部吸入口7を全閉すると共に、図23のように後溝113Bの後端部は軸逃し溝24の後端と一致する。
なお、レジスタ101からの送風パターンは第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
ここで、第2実施形態と請求項との対応を述べると、バレル軸部37、第1アーム115と、第1アーム溝122は第1連結部の一例である。また第1アーム溝112の中溝122Bは第3溝部の一例であり、後溝122Cは第4溝部の一例である。また、第2アーム溝113の前溝113Aは第5溝部の一例であり、後溝113Bは第6溝部の一例である。
次に、図24〜図33に基づいて、第3実施形態のレジスタ201について説明する。第3実施形態において、第1、第2実施形態のレジスタ1、101の構成と同等又は相等する構成については、同一の符号を付し、説明を省略している。
図24に示すように、レジスタ201の正面図は第1、第2実施形態のレジスタ1、101の正面図と多くの共通点がある。異なるのは、前フレーム部221が平坦な板状である点と、第1、第2実施形態では第2開口部3が第1開口部2の下方にのみ形成されていたのに対し、第3実施形態では、第1開口部2の下方に形成される第2開口部203Aだけでなく、第1開口部2の上方にも第2開口部203Bが形成される点である。なお、第2開口部203A、203Bの長手方向は第1開口部2の長手方向と略平行であると共に、第2開口部203A、203Bの長手方向の長さは第1開口部2の長手方向の長さとほぼ同等である。
なお、第1開口部2の近傍には後述するダイヤル240が後方から嵌め込まれる長穴251が形成される。
また、図25及び図26に示すように、第3実施形態のレジスタ201のリテーナ部222では第1、第2実施形態のリテーナ部22と異なり、下部が上側下壁222D、下側下壁222Eの二重構造となっているだけでなく、上部も上側上壁222Fと下側上壁222Cの二重構造となっている。リテーナ部222のバレル支持部38は、バレル30を四方から囲む左壁222A、右壁222B、下側上壁222C及び上側下壁222Dにより形成される。
なおリテーナ部222の下側上壁222Cの下面と上側下壁222Dの上面は平板な前フレーム部221と略直交する平坦面であり、第1開口部2の開口方向は、前フレーム部221の前面と略直交する方向(すなわちレジスタ1の前方向)となると共に、バレル支持部38が後側に開放されてなる支持部吸入口7も第1開口部2の開口方向と略反対方向に開口することとなる。
また図26に示すように、リテーナ部22では、上側下壁222Dと共に下側上壁2222Cも、前部が前方に向かって外側(バレル30と反対側)に厚みを増して側面視において略三角形状を為す。そして下側下壁222Eが上側下壁222Dの前端から後部の途中にかける下面に沿う板状に形成されると共に、上側上壁222Fも下側上壁222Cの前端から後部の途中にかける上面に沿う板状に形成される。
そして、上側下壁222D、下側下壁222E、左壁222A及び右壁222Bとの隙間によりスリット204が形成されるだけでなく、上側上壁222F、下側上壁222C、左壁222A及び右壁222Bの隙間によりスリット205が形成される。そして上記の各壁の構造により、スリット204の傾斜部204Aが前方に向かって第1開口部2から離間するように下側に傾斜するのに対し、スリット205は前方に向かって第1開口部2から離間するように上側に傾斜する傾斜部205Aを有する。そして傾斜部204Aが前フレーム部21前面に開口して、第2開口部203Aの開口方向が前方に向かって第1開口部2から離間するように下側に傾斜するのに対し、第2開口部203Bは傾斜部205Aが前フレーム部21前面に開口して形成されるから、その開口方向は、前方に向かって第1開口部2から離間するように上側に傾斜する。
またスリット204、205の後端部が開放されて形成されるスリット吸入口208Aだけでなく、208Bの開口方向も、支持部吸入口7の開口方向と略同方向となる。
なお、スリット吸入口208Bの左右上端部には一対の第1取付孔226、226が形成され、スリット吸入口208Aの左右上端部にも一対の第2取付孔227(右側は不図示)が形成される。また支持部吸入口7の左右上端部には一対の第2取付孔225、225が形成される。
また、図25に示すように、リテーナ部22の左壁22Aのバレル支持孔23後方には、後述のダイヤル240のダイヤル軸孔241がはめ込まれるダイヤル軸250が左壁22Aと略直交する方向、すなわちレジスタ1の長手方向に立設している。
また、図25に示すように、第3実施形態のレジスタ201では、バレル30のバレル回転軸33は、ベゼル20の一対のバレル支持孔23(右側は不図示)に回動可能に軸支されているものの、バレル30は第1開口部2を閉鎖可能な下フレーム部31を有さず、第1、第2実施形態のレジスタ1、101のように、バレル30の回動によって第1開口部2を閉鎖するものではない(後述する図26乃至33はいずれもバレル吹出口5と第1開口部2の開口方向は略一致している)。図26等に示すように、第3実施形態のレジスタ201では、ユーザが、フィンノブ44を操作してバレル30のバレル吹出口5内部に連動して回動可能に軸支される複数のフィン40を回動させてバレル吹出口5を閉鎖させることにより、第1開口部2を閉鎖することができる。なお明細書中、複数のフィン40がバレル吹出口5を閉鎖した状態は図示しておらず、第3実施形態に係る各図は複数のフィン40がバレル吹出口5の開口方向と略平行となりバレル吹出口5を全開した状態を示している。
なお、図25に示すように、第3実施形態では、外フレーム体32の内側に配置される第1補助板270および第2補助板271を介して、複数のフィン40がバレル30内に回動可能に軸支される。具体的に言うと、第1補助板270および第2補助板271には、複数の孔220A、221Aが形成されており、複数のフィン40の上側のフィン回転軸41は第1補助板270の孔270Aにより回動自在に軸支されると共に、下側のフィン回転軸41は第2補助板271の孔271Aにより回動可能に軸支されている。
次に、支持部吸入口7と、スリット吸入口208A、208Bを開閉する第1ダンパ217,220及び第2ダンパ210について説明する。相似な2枚の矩形長板状をした第1ダンパ217、220は、それぞれ一の長辺の両端部から、それぞれ長手方向外側に立設する一対の第1取付軸218、218及び224、224を有する。これら第1取付軸218、218及び224、224は、それぞれスリット吸入口208B、208Aの一端に形成される第1取付孔226、226及び227、227に係合させると、ダイヤル軸250と略平行となる。
また第1ダンパ217、220には、それぞれ第1取付軸218、218及び224、224とは反対側の長辺におけるダイヤル軸250側の端部に後方へアーム219、223が立設され、アーム219、223の先端からはそれぞれダイヤル軸250側の第1取付軸218、224の立設方向とほぼ同方向へ立設するアームピン219A、223Aとを有する。
また矩形板状の第2ダンパ210には、一の長辺の両端から長手方向外側に第1取付軸211、211が立設する。この第1取付軸211,211は支持部吸入口7の上端に形成される第2取付孔225、225に係合すると、ダイヤル軸250と略平行となる。
また第2ダンパ210のダイヤル軸250側の短辺において中央からやや第1取付軸211に寄った箇所には、当該第1取付軸211と略同方向に第2ピン212が立設している。第2ピン212の位置は、後述のダイヤル240のガイド部240Bをコンパクトな大きさとする位置に決められる。
ここで、第2ダンパ210と第1ダンパ217、220を連動して操作するための機構に付いて説明する。
2枚の第1ダンパ210を連結するための連結部材260は長板状であって、その長さは上側のスリット吸入口208Bの下端部から下側のスリット吸入口208Aの下端部までの距離より僅かに長い。連結部材260は上端部には第1ダンパ217のアームピン219Aが係合する貫通孔262を有し、下端部には第1ダンパ220のアームピン223Aが係合する貫通孔263を有する。更に、連結部材260は中央よりやや貫通孔263よりの位置に連結部材260の本体から略直交して突起する第1ピン261を有する。第1ピン261の位置は、後述の第2ガイド溝242との関係にも考慮して、ダイヤル240のガイド部240Bをコンパクトな大きさとする位置に決められる。
またダイヤル240は、内角140°程度の扇状の厚板状である操作部240Aと、当該扇の外角部分がカタカタの「フ」の字状に延出した薄板状のガイド部240Bとが一体に形成されている。操作部240Aの中心部にはダイヤル軸孔241が形成される。またガイド部240Bには、長溝243Aと、短溝243Bからなり連結部材260の第1ピン261が挿通される第1ガイド溝243と、略直線形状の第1溝242A、湾曲形状の第2溝242Bからなり第2ダンパ210の第2ピン262が挿通される第2ガイド溝242とが形成されている。
ここで図27等に基づき、第1ガイド溝243と第2ガイド溝242の形状について説明する。
第1ガイド溝243のうち、長溝243Aは、ダイヤル軸孔241を中心に中心角が所定角度Sの円弧状をしており、ダイヤル240が左側面視反時計回りに回動しきった図26及び図27に示す第1状態(第1ダンパ217、220がスリット吸入口208B、208Aを閉鎖して第2ダンパ220が支持部吸入口7を閉鎖した状態)において、第1ピン261がその後端に位置するように形成されている。なお、Sは第1状態からダイヤル240が左側面視時計回りに回動して第2状態(図28及び図29参照)に至る回動角度であって本実施形態では約45°である。また短溝243Bの形状は、第3状態から更にダイヤル240が回動角度T(本実施形態では約45°)回動する際の各ダイヤル240の位置において第1ダンパ217、220を望ましい位置とするための第1ピン261の各位置を特定してそれを繋げることにより決定されている。本実施形態では第3状態で第1ダンパ217、220のスリット吸入口208B、208Aの開放角度を約90°とする(図30等参照)。また短溝243Bは、第2状態から第3状態に至る第1ピン261の回動する軌跡とアームピン219A、223Aの軌跡とが共に、上後方向を向き、同程度の長さであることにより非常に短いものとなる。
また、第2ガイド溝242の第1溝242A及び第2溝242Bは、それぞれ第1状態から第2状態まで、及び第2状態から第3状態までの各ダイヤル240の位置において、第2ダンパ210を望ましい位置とするための第2ピン212の各位置を特定して、それを繋げることにより形成されている。なお、本実施形態では第2状態では第2ダンパ210は支持部吸入口7の開放角度は約90°とする(図28等参照)。
次に、上記構成による支持部吸入口7、スリット吸入口208A、208Bの開閉について図26〜図31に基づいて述べる。
上述のように、図26及び図27に示す第1状態では、第1ピン261は第1ガイド溝243の後上端に位置し、図26のように、第1ダンパ217、220はスリット吸入口208B、208Aを閉鎖する。また、図27に示すように、第2ピン212は、第2ガイド溝242の第1溝242Aの前端(第2ガイド溝242の「フ」の字の書き始めの位置)にあり、図26のように、第1ダンパ211は第1吸入口7を閉鎖する。
また上述のように図28及び図29は、図26及び図27に示す第1状態のダイヤル240を左側面視時計回りにS(約45°)回動させた状態を示す。図27及び図29に示すように、この間のガイド部243の回動では、第1ピン261は第1ガイド溝243の長溝243A内をスライドして長溝243Aをほとんど変動させずに長溝243Aの前端(短溝243Bの前端)に当接する。よって第1ダンパ217、220もほとんど変動せず、スリット吸入口208B、208Aを閉鎖したままである(図28参照)。
一方、図27及び図29に示すように、第2ガイド溝242の略直線状の第1溝242Aは、ダイヤル240の回動によって第1状態の後下方向を向く状態から徐々に後方を向く状態となる。これにより、第2ピン212は、第1溝242Aに後方に案内されて第2状態では、第1溝242Aの後端(第2溝242Bの上後端)に至る。すると、図28に示すように、第2ダンパ210は支持部吸入口7を略90°の開放角度で開放する。
また上述のように、図31及び図32は、図28及び図29の第2状態のダイヤル240を左側面視時計回りに所定角度T(約45°)回動させた状態を示す。図29及び図31に示すように、第1ピン261は第1ガイド溝243の短溝243B内を変動しながらダイヤル240の回動方向に回動する。すると連結部材260の回動により、アーム214、223が第1取付軸218、218及び224、224回りに約90°回動する。よって図30の状態では、第1ダンパ217、210は、スリット吸入口208B、208Aを約90°の開放角度で開放する。
一方、第2ガイド溝242の第2溝242Bは図29の第2状態では上後から下前に向かいつつ下後側に膨らむ湾曲状をしている。そして第2状態では、第2溝242Bの上後端部は下方を向くので、第2ピン212はダイヤル240の回動により上方へ変動する第2溝242B内に入る。その後、上前〜上方向に回動する第2溝242Bの端縁部により第2ピン212は第2溝242Bの下前方にスライドするように案内される。そして図31の第3状態では第1ダンパピン212は第2溝242Bの前端部に当接し、図30のように第2ダンパ210は支持部吸入口7を閉鎖する。
次に図32及び図33に示すように、レジスタ201からの送風について説明する。図32は、図28の第2状態のレジスタ201からの送風、図33は図30の第3状態のレジスタ201からの送風を示す。レジスタ201はルーフサイド部RSに斜めに配設され、この時、第2開口部203Aの開口方向が窓部Wに沿う下方を向くと共に、第2開口部203Bの開口方向は天井部Rに沿う横方向を向く。第1開口部2の開口方向は乗員のいるレジスタ201の前方を向いている。
図32に示すように、第2状態では、支持部吸入口7は通風ダクトD内で開放されているが、スリット吸入口208A、208Bは閉鎖されているから、通風ダクトDの送風は支持部吸入口7内に流入し、変流板34A、34B、34Cに捕捉されてバレル吸入口6からバレル30内に入り込み、第1開口部2を介してバレル吹出口5、すなわち第1開口部2の開口方向に向かって吹き出される。一方、第2開口部203A、203Bからは送風はほとんど得られない。
すなわち、レジスタ1からは前方の乗員に向かう直接送風が得られる。
また図33に示すように、第3状態では、支持部吸入口7は通風ダクトD内で閉鎖されているが、スリット吸入口208A、208Bは開放されている。よって、通風ダクトDの空気は支持部吸入口7内に流入せずに、スリット吸入口208A、208B内に流入し、スリット204、205内を経て第2開口部203A、203Bから、それぞれスリット204、205の傾斜方向に吹き出される。よって、図28の状態のレジスタ201からは、第2開口部203Aから吹き出されて、窓部Wに沿う下方に吹き出される間接送風が得られる。同時に、第2開口部203Bから吹き出されて、天井部Rに沿う下方に吹き出される間接送風が得られる。
また、図示はしないが、図26及び図27で説明した第1状態では、支持部吸入口7もスリット吸入口208A、208Bも通風ダクトD内で閉鎖されている。よって、通風ダクトDの送風は支持部吸入口7及びスリット吸入口208A、208Bにほとんど流入せず、レジスタ201からの送風をほとんど完全にシャットすることができる。
以上詳細に説明したように、第1乃至第3実施形態のレジスタ1、101、201では、ベゼル20のバレル支持部38は、前フレーム部21の通風ダクトD側に形成され通風ダクトDに連通すると共に前フレーム部21に開口して第1開口部2を形成する。またバレル30はバレル支持部38内に回動可能に軸支されて、第1開口部2内に開口可能なバレル吹出口5とバレル吹出口5と対向する位置に設けられるバレル吸込口6を有する。よって通風ダクトDの空気はバレル支持部38内に入り込んだ後、バレル吸入口6を介してバレル30内に流入し、第1開口部2を介してバレル吹出口5からベゼル20の前方に吹き出し可能である。これによりレジスタ1からは通風ダクトDから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風を得ることが可能である。
更にレジスタ1、101、201ではベゼル20における、直接送風のための空気流路であるバレル支持部38の外部に、間接送風のための流路であるスリット4を有する。すなわち、当該スリット4は通風ダクトDと連通すると共に第1開口部2から離間するように前フレーム部21に向かって外側に傾斜する傾斜部4Aを有し、当該傾斜部4Aがベゼル20の前面部に開口して第2開口部が形成される。よって通風ダクトDの空気がスリット4内に流入して傾斜部を通ることによりその送風方向を第1開口部2の開口方向に対し斜め外側方向へ変化させて第2開口部3から、第1開口部2の開口方向に対して確実に斜め外側へ、すなわちレジスタ1の斜め側方へ吹き出され、乗員にとってより風速感の少なく快適な間接送風となる。
また、レジスタ1、101、201では、第1開口部2からの直接送風と第2開口部3からの間接送風との切り替えと、直接送風及び間接送風の同期停止が、一つの部材(バレル30或いはダイヤル240)の手動操作により可能である。よって直接送風及び間接送風の切り替えと、レジスタ1、101、201からの送風停止を極めて簡単に行うことができる。
また、レジスタ1、101、201は車室のルーフサイド部に配設され、傾斜部4Aは車室の窓部に沿う下方を向くため、第2開口部3からの間接送風は車両の窓部に沿って下方に吹き出され、外部の温度が伝わり易い車窓部分全体を空調して、車室内の温度分布の偏りを効果的に改善して車内を快適な状態に保つことができる。
また第1、第2実施形態のレジスタ1、101では、スリット4が通風ダクトDに開口するスリット吸入口8と、スリット吸入口8を開閉可能に回動する第1ダンパ17,117と、バレル30の回動と第1ダンパ17,117の回動とを連動させる第1連結部(バレル軸部37、連結板13及び第1ダンパピン18A、或いはバレル軸部37、第1アーム115及び第1アーム溝122)を有する。そして第1ダンパ17,117は、バレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向と略一致する第1開口部2の全開状態ではスリット吸入口8を閉鎖する。この全開状態のレジスタ1,101からは第1開口部2からレジスタ1前方の乗員に向かう直接送風が得られると共に、第2開口部3からはレジスタ1、101の斜め外方に向かう間接送風は吹き出されない。
そしてバレル30が全開状態からバレル吹出口5の開口方向が第1開口部2の開口方向に対し傾斜部4Aと反対側に所定角度M(45°)傾斜する第1開口部2の第2部分開放状態まで回動すると、第1ダンパ17は第1連結部(バレル軸部37、連結板13及び第1ダンパピン18A、或いはバレル軸部37、第1アーム115及び第1アーム溝122)を介してスリット吸入口8を開放する。この状態のレジスタ1、101からは、第2開口部3からレジスタ1,101の斜め外方に向かう間接送風が得られる。同時にバレル吹出口5の開口方向が傾斜部4Aと反対側に所定角度M傾斜していることから、第1開口部2を介してバレル吹出口5からも、レジスタ1,101の前方に対して第2開口部3からの送風方向と反対側に傾斜する斜め外方に向かう間接送風が得られる。
よってレジスタ1からは、ユーザがバレル30を所定角度M回動するだけで、直接送風と間接送風を切り替えることができ、レジスタ1からの直接送風と間接送風の切り替えを非常に容易に行うことができる。
また第1開口部2からの直接送風を得たい場合には、スリット吸入口8を閉鎖して通風ダクトDの空気のスリット4への流入を防止でき、第1開口部2からの送風量が低下して乗員の快適性が低下することがない。
また第2部分開放状態では、第2開口部3とバレル吹出口5の各開口方向は、レジスタ1の前方に対して互いと反対側に傾斜する方向となるから、異なる二方向の間接送風が同時に得られ、間接送風のためのスリット4をベゼル20に2つ設ける必要がなく、レジスタ1、101の小型化を図ることができると共に、部品点数を抑制でき、製造コスト減となる。
また第2部分開放状態では、通風ダクトDからスリット4内に流入する空気だけでなくバレル支持部38内に流入する空気も間接送風となるので、通風ダクトDからベゼル20内に流入する空気のほとんどを間接送風として吹き出すことができ、間接送風の送風量を一定程度確保することができる。
また第1、第2実施形態のレジスタ1、101では、バレル30を回動させることにより下フレーム部31が第1開口部2を塞ぐ第1開口部2の全閉状態を実現できる。そしてバレル30が部分開放状態から全閉状態にまで回動すると、第1連結部(バレル軸部37、連結板13及び第1ダンパピン18A、或いはバレル軸部37、第1アーム115及び第1アーム溝122)を介して第1ダンパ17がスリット吸入口8を閉鎖する。よって、ユーザはバレル30を第2部分開放状態から全閉状態に回動させるだけで、第1開口部2からの送風も第2開口部3からの送風も停止できる。よってレジスタ1では、バレル30という一の部材を回動操作するだけで、直接送風と間接送風の切り替えが可能なだけでなく、レジスタ1からの送風も停止できる。
また、第1、第2実施形態のレジスタ1、101は車室のルーフサイド部RSに配設され、第2部分開放状態において、バレル吹出口5の開口方向は天井部Rに沿う横方向を向く。よって第1開口部2を介したバレル吹出口5からの送風は、天井部Rに沿う横方向の間接送風となる。よって、第2部分開放状態のレジスタ1、101では、比較的大きな送風量によって天井部全体を空調でき、特に冷房時は車室内の温度分布を効果的に改善して車内を快適な状態に保つことができる。
また第1実施形態のレジスタ1では、バレル30の側壁においてバレル回転軸33とほぼ同方向に立設するバレル軸部37と、第1ダンパ17の端部からバレル軸部37とほぼ同方向に立設する第1ダンパピン18Aと、バレル軸部37が嵌合する軸孔16と第1ダンパピン18Aが挿通するピンガイド溝15とを有する連結板13と、によりバレル30と第1ダンパ17を連動させる。また第1ダンパ17は、バレル回転軸33と略平行となる第1取付軸19、19によって回動可能に軸支される。よってバレル軸部17と、第1ダンパ17の回転軸と第1ダンパピン18Aはほぼバレル回転軸33と同方向を向くため、第1ダンパピン18Aの回動は、バレル軸部37と連結板13を通じてバレル30の回動とスムーズに連動する。
また、第1ダンパ17はスリット吸入口8に直接軸支されているから、第1ダンパピン18Aの回動角度を大きくできると共に第1ダンパピン18Aの回動半径を小さくでき、連結板13をコンパクトなものとすることができる。
そしてピンガイド溝15の第2溝15Bは、バレル30が全開状態から第2部分開放状態まで回動する際に第1ダンパピン18Aをスリット吸入口8から離間するよう案内するから、バレル軸部17と連結板13を介して第1ダンパ17がスリット吸入口8を開放する。また第3溝15Cはバレル30が第2部分開放状態から全閉状態まで回動する際に第1ダンパピン18Aをスリット吸入口8に接近するよう案内するから、バレル軸部37と連結板13を介して第1ダンパ17がスリット吸入口8を閉鎖する。
以上レジスタ1では、バレル30にバレル軸部37を設け、第1ダンパ17に第1ダンパピン18Aを設けると共に軸孔16とピンガイド溝15を形成した連結板13を設けるという非常に簡易な構成により、バレル30の回動操作による直接送風と間接送風の切り替え及びレジスタ1からの送風停止を行うことができる。
また第1実施形態のレジスタ1では、バレル支持部38が通風ダクトDに開口する支持部吸入口7を有し、バレル回転軸33と略平行となる第2取付軸11、11により支持部吸入口7に回動可能に軸支される第2ダンパ10により支持部吸入口7を開閉可能である。そして第2ダンパ10は、第2取付軸11、11側の端縁部から突出する突起部12と、突起部12の先端からバレル軸部37とほぼ同方向に立設する第2ダンパピン12Aと、を備え、連結板13は、第2ダンパピン12Aが嵌合するピン孔14を有する。よって、第2ダンパ10は、バレル軸部37と第2ダンパピン12Aが連結板13で連結することによりバレル30の回動にスムーズに連動する。
また第2ダンパピン12Aは、第2ダンパ10の第2取付軸11との線分が、バレル回転軸33とバレル軸部37との線分と、長さが略等しく且つ略平行となるように形成されているため、第2ダンパピン12Aの第2取付軸11の周りの回動角度は、バレル軸部37のバレル回転軸33周りの回動角度と等しくなり、これにより第2ダンパ10は、全開状態から全閉状態にかけてバレル30の回動角度と略同角度回動して全閉状態では支持部吸入口7を閉鎖する。よって全開状態及び部分開放状態では支持部吸入口7を開放することとなる。
以上、レジスタ1では、第1開口部2が下フレーム部31に塞がれる全閉状態において、スリット吸入口8が第1ダンパ17により閉鎖されるだけでなく、支持部吸入口7も第2ダンパ10に閉鎖される。よってユーザはバレル30を全閉状態まで回動操作するだけで、下フレーム部31と第1開口部2との間からの空気の漏れを無くすことができる。よってバレル30の回動操作だけでレジスタ1からの送風をほぼ完全にシャットできる。また、全開状態と部分開放状態では支持部吸入口7は開放されているので直接送風及び間接送風が第2ダンパ10に遮られることはない。
また第1ダンパ17の回動とバレル30の回動を連動させる連結板13とバレル軸部37を利用して第2ダンパ10とバレル30の回動を連動させることができ、部品点数を削減して、製造コストを抑えることができる。
また第2実施形態のレジスタ101では、バレル30と第1ダンパ117を連動させるのは、バレル30の側壁からバレル回動軸33とほぼ同方向に立設するバレル軸部37と、第1ダンパ117の回転軸方向の両端と連続して第1ダンパ110と一体に形成されると共に、バレル支持部38に回動可能に軸支される2本の第1アーム115、116と、第1アーム115に形成されてバレル軸部37が挿通する第1アーム溝122と、を有する。また第1アーム溝122の中溝122Bは、全開状態から第2部分開放状態にかけて回動するバレル軸37によって周縁が押圧されて第1ダンパ117がスリット吸入口8から離間する回動方向に案内されるため、スリット吸入口が開放される。また、第1アーム溝の後溝122Cは、第2部分開放状態から全閉状態にかけて回動するバレル軸37により周縁が押圧されて第1ダンパ117がスリット吸入口8に接近する回動方向に案内されるため、スリット吸入口8が閉鎖される。
以上、レジスタ101では、バレル軸37をバレル30に設け、第1アーム溝122を有する第1アーム115を第1ダンパ117に設けるだけで、バレル操作による直接送風と間接送風を切り替えとレジスタ101からの送風停止を、更に少ない部品点数により実現でき、更なるレジスタ101の小型化と製造コスト減を図ることができる。
また第2実施形態のレジスタ101では、バレル支持部38が通風ダクトDに開口する支持部吸入口7を有し、バレル回動軸33と略平行な第2取付軸111、111によって支持部吸入口7に回動可能に軸支される第2ダンパ110により支持部吸入口7を開閉可能である。またレジスタ101は、第2ダンパ110と一体に形成されて、バレル軸部37が挿通する第2アーム溝113を有する第2アーム112とを備え、第2アーム溝113は全開状態において、第2アーム溝113は、全開状態から部分開放状態にかけて第2ダンパ110を支持部吸入口7から開放する状態を維持するようにバレル軸部37の回動経路と略一致する前溝113Aと、部分開放状態から全閉状態にかけてバレル軸部37により周縁が押圧されて第2ダンパ110が支持部吸入口7に接近する回動方向に案内される後溝113Bと、を有する。よって全開状態から部分開放状態までバレル軸部37が回動しても前溝113A内をスライドするのみで第2ダンパ110は変動せず、第2ダンパ110が支持部吸入口7を開放した状態が維持される。一方、部分開放状態から全閉状態にかけて、バレル軸部37により第2アーム溝113の後溝113Bの周縁が押圧されて第2ダンパ110が支持部吸入口7に接近する回動方向に案内され、全閉状態では第2ダンパ110が支持部吸入口7を閉鎖する。
以上、レジスタ101では、第1開口部2の全閉状態において、スリット吸入口7が第1ダンパ117により閉鎖されるだけでなく、支持部吸入口7も第2ダンパ110により閉鎖される。よってユーザは、下フレーム部31が第1開口部2を閉鎖するようにバレル30を回動操作するだけで、下フレーム部31と第1開口部2との間からの空気の漏れを無くすことができる。よってバレル30の回動操作だけでレジスタ101からの送風をほぼ完全にシャットできる。また、全開状態と部分開放状態では支持部吸入口7は開放されているので直接送風及び間接送風が第2ダンパ110に遮られることはない。
また第1ダンパ117の回動とバレル30の回動を連動させるバレル軸部37を利用し、且つ第2ダンパ110に第2アーム溝113を有する第2アーム112を設けるだけで、第2ダンパ110とバレル30の回動を連動させることができるので、更に部品点数を削減して、製造コストを抑えることができる。
また第3実施形態のレジスタ201は、スリット吸入口208A、208Bに回動可能に軸支されてスリット吸入口8を開閉する第1ダンパ220、217と、支持部吸入口7」に回動可能に軸支されて支持部吸入口7を開閉する第2ダンパ210と、ベゼル20の側壁に回動可能に軸支されるダイヤル240を有する。そして、第1ダンパ220、217の連結部材60に立設される第1ピン261はダイヤル240の第1ガイド溝243に挿通し、第2ダンパ210に立設される第2ピン212は、ダイヤル240の第2ガイド溝242に挿通する。更に、第1ガイド溝243及び第2ガイド溝242は、ダイヤル240の回動に伴い、第1ダンパ220、217がスリット吸入口208A、208Bを閉鎖して第2ダンパ210が支持部吸入口7を閉鎖した状態を現出する形状に形成されるから、ユーザがダイヤル240を回すことにより、レジスタ201からの送風を停止できる。
また、第1ガイド溝243及び第2ガイド溝242は、ダイヤル240の回動に伴い、第1ダンパ220、217がスリット吸入口208B、208Aを閉鎖して第2ダンパ210が支持部吸入口7を開放した状態と、第1ダンパ220、217がスリット吸入口208B、208Aを開放し、第2ダンパ210が支持部吸入口7を閉鎖する状態、も現出する形状に形成されるから、ユーザがダイヤル240を回すことにより、バレル支持部7からの直接送風とスリット204、205からの間接送風を切り替えることも可能である。
また、直接送風を得たい場合に、スリット吸入口208A、208Bを閉鎖できるので通風ダクトDの空気がスリット204、205へ流入することによる直接送風の送風量低下を防止できる。間接送風を得たい場合にも支持部吸入口7を閉鎖できるので、通風ダクトDの空気がバレル支持部38に流入することによる間接送風の送風量低下を防止できる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
たとえば、3つの実施形態では、レジスタをルーフサイド部に配設したが、別の個所でも構わない。またバレルやダイヤルの回動角度や、スリットの傾斜角度、各ダンパが各吸入口を開放する開放角度等は実施形態に記載の数値に限定されるものではない。また、ピンガイド溝、アーム溝等の溝の形状、連結板やダイヤルの形状は、ベゼルやバレルの形状や各ダンパの回転中心の位置、バレル軸部の位置等のさまざまな要因によって変化しうる。
1、101、201 レジスタ
2 第1開口部
3、203A、203B 第2開口部
4、204、205 スリット
4A 傾斜部
5 バレル吹出口
6 バレル吸入口
7 支持部開口部
8、208A、208B スリット吸入口
10、110、210 第2ダンパ
13 連結板
15 ピンガイド溝
15A 第1溝
15B 第2溝
15C 第3溝
17、117、217、220 第1ダンパ
18A 第1ダンパピン
21、221 前フレーム
20 ベゼル
30 バレル
31 下フレーム部
33 バレル回転軸
37 バレル軸部
38 バレル支持部
40 フィン
112 第2アーム
113 第2アーム溝
113A 前溝
113B 後溝
115 第1アーム
122 第1アーム溝
122A 前溝
122B 中溝
122C 後溝
212 第2ピン
240 ダイヤル
242 第2ガイド溝
243 第1ガイド溝
260 連結部材
261 第1ピン
D 通風ダクト
R 天井部
RS ルーフサイド部
W 窓部

Claims (10)

  1. 通風ダクトから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風及び空気が乗員に直接当たらないように吹き出す間接送風のいずれも可能な車室空調用のレジスタにおいて、
    前面部と、前面部の通風ダクト側に形成されて通風ダクトと連通するバレル支持部と、前記バレル支持部が前面部に開口して形成される第1開口部と、を有するベゼルと、
    前記第1開口部内に開口可能なバレル吹出口と、バレル吹出口と対向する位置に設けられるバレル吸入口と、を有して前記バレル支持部に回動可能に軸支されるバレルと、を備え、
    前記ベゼルは、前記バレル支持部の外部に形成されて前記通風ダクトに連通すると共に前記第1開口部から離間するように前記前面部に向かって外側へ傾斜する傾斜部を備えるスリットと、傾斜部が前面部に開口して形成される第2開口部と、を有し、
    前記第1開口部からの直接送風と前記第2開口部からの間接送風との切り替えと、直接送風及び間接送風の同期停止が、一つの部材の手動操作により可能であることを特徴とするレジスタ。
  2. 前記スリットが前記通風ダクトに開口するスリット吸入口と、
    前記バレルの回動軸と略平行な回動軸周りの回動によって前記スリット吸入口を開閉する第1ダンパと、
    前記第1ダンパの回動と前記バレルの回動を連動させる第1連結部を有し、
    前記バレルは、前記バレル吹出口の開口方向が前記第1開口部の開口方向と略一致する第1開口部の全開状態から、バレル吹出口の開口方向が第1開口部の開口方向に対し前記傾斜部と反対側に所定角度傾斜する第1開口部の部分開放状態まで回動可能であって、
    前記第1ダンパは、前記全開状態において前記スリット吸入口を閉鎖すると共に、前記部分開放状態まで前記バレルが回動すると第1連結部を介してスリット吸入口を開放することを特徴とする請求項1に記載のレジスタ。
  3. 前記バレルは、前記バレル吸入口と前記バレル吹出口との間の外側面を形成するフレーム部を有すると共に、前記全閉状態から前記部分開放状態を経て、フレーム部が第1開口部を塞ぐ第1開口部の全閉状態まで回動可能であって、
    前記第1ダンパは、前記バレルが前記部分開放状態から前記全閉状態まで回動すると前記第1連結部を介して前記スリット吸入口を閉鎖することを特徴とする請求項2に記載のレジスタ。
  4. 前記第1ダンパは前記スリット吸入口に回動可能に軸支され、
    前記第1連結部は、バレルの側壁においてバレルの回動軸とほぼ同方向に立設するバレル軸部と、
    前記第1ダンパにおいて前記バレル軸部とほぼ同方向に立設する第1ダンパピンと、
    前記バレル軸部が嵌合する軸孔と、前記第1ダンパピンが挿通するピンガイド溝とを有する板部材と、を有し、
    前記ピンガイド溝は、前記バレルが前記全開状態から前記部分開放状態まで回動する際に前記第1ダンパピンを前記スリット吸入口から離間するよう案内する第1溝部と、バレルが部分開放状態から前記全閉状態まで回動する際に第1ダンパピンをスリット吸入口に接近するよう案内する第2溝部とを有することを特徴とする請求項3に記載のレジスタ。
  5. 前記第1連結部は、バレルの側壁からバレルの回動軸とほぼ同方向に立設するバレル軸部と、
    前記第1ダンパの回転軸方向の両端と連続して第1ダンパと一体に形成されると共に前記バレル支持部に回動可能に軸支される2本の第1アームと、
    前記第1アームの少なくとも一本に形成されて前記バレル軸部が挿通する第1アーム溝と、を有し、
    前記第1アーム溝は、前記全開状態から前記部分開放状態にかけて回動するバレル軸部によって周縁が押圧されて前記第1ダンパが前記スリット吸入口から離間する回動方向に案内される第3溝部と、部分開放状態から全閉状態にかけて回動するバレル軸部により周縁が押圧されて第1ダンパがスリット吸入口に接近する回動方向に案内される第4溝部と、を有することを特徴とする請求項3に記載のレジスタ。
  6. 前記バレル支持部が前記通風ダクトに開口する支持部吸入口と、
    前記バレルの回動軸と略平行な回動軸によって支持部吸入口に回動可能に軸支されて支持部吸入口を開閉可能な第2ダンパと、
    前記第2ダンパの回動軸側の端縁部から突設される突起部と、
    前記突起部から前記バレル軸部とほぼ同方向に立設する第2ダンパピンと、を備え、
    前記板部材は、前記第2ダンパピンが嵌合するピン孔を有し、
    前記第2ダンパピンは前記第2ダンパの回転軸との線分が、前記バレル回転軸と前記バレル軸部との線分と距離が略等しく且つ略平行となるように形成されると共に、前記全閉状態では第2ダンパが支持部吸入口を閉鎖することを特徴とする請求項4に記載のレジスタ。
  7. 前記バレル支持部が前記通風ダクトに開口する支持部吸入口と、
    前記バレルの回動軸と略平行な回動軸によって支持部吸入口に回動可能に軸支されて支持部吸入口を開閉可能な第2ダンパと、
    前記第2ダンパと一体に形成されて、前記バレル軸部が挿通する第2アーム溝を有する第2アームと、を備え、
    前記第2アーム溝は、前記全開状態から前記部分開放状態にかけて前記第2ダンパを前記支持部吸入口から開放する状態を維持するように前記バレル軸部の回動経路と略一致する第5溝部と、部分開放状態から前記全閉状態にかけてバレル軸部により周縁が押圧されて前記第2ダンパが前記支持部吸入口に接近する回動方向に案内される第6溝部と、を有し、全閉状態では第2ダンパが支持部吸入口を閉鎖することを特徴とする請求項5に記載のレジスタ。
  8. 前記レジスタは前記車室のルーフサイド部に配設され、
    前記部分開放状態において、前記バレル吹出口の開口方向は前記車室の天井部に沿う横方向を向くことを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれかに記載のレジスタ。
  9. 前記スリットが前記通風ダクトに開口するスリット吸入口と、
    前記スリット吸入口に回動可能に軸支されてスリット吸入口を開閉する第1ダンパと、
    前記第1ダンパの連結部材に立設される第1ピンと、
    前記バレル支持部が前記通風ダクトに開口する支持部吸入口と、
    前記支持部吸入口に回動可能に軸支されて支持部吸入口を開閉する第2ダンパと、
    前記第2ダンパに立設される第2ピンと、
    前記ベゼルの側壁に回動可能に軸支されて、前記第1ピンが挿通する第1ガイド溝及び前記第2ピンが挿通する第2ガイド溝を有するダイヤルと、を備え、
    前記第1ガイド溝及び第2ガイド溝は、前記ダイヤルの回動に伴い、前記第1ダンパがスリット吸入口を閉鎖して前記第2ダンパが前記支持部吸入口を閉鎖した状態、第1ダンパがスリット吸入口を閉鎖して第2ダンパが支持部吸入口を開放した状態、第1ダンパがスリット吸入口を開放して第2ダンパが支持部吸入口を閉鎖する状態、をいずれも現出する形状に形成されること、を特徴とする請求項1に記載のレジスタ。
  10. 前記レジスタは前記車室のルーフサイド部に配設され、
    前記傾斜部は車室の窓部に沿う下方を向くことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のレジスタ。
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