JP2006131099A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 タイヤを偏平化した場合でもタイヤ内部故障を発生し難くしながら、良好な操縦安定性及び乗心地性を確保するようにした空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】 ビードフィラー2の外周端部2aをベルト層7の最内層とカーカス層5の最外層との間に35mm以内の範囲で重なるように延長すると共に、カーカス層5の折り返し端末5aのビードヒールBhからのタイヤ径方向高さHcをタイヤ断面高さSHの50%以下に設定した。
【選択図】 図1
【解決手段】 ビードフィラー2の外周端部2aをベルト層7の最内層とカーカス層5の最外層との間に35mm以内の範囲で重なるように延長すると共に、カーカス層5の折り返し端末5aのビードヒールBhからのタイヤ径方向高さHcをタイヤ断面高さSHの50%以下に設定した。
【選択図】 図1
Description
本発明は空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤを偏平化した場合でもタイヤ内部故障を発生し難くしながら、良好な操縦安定性及び乗心地性を確保するようにした空気入りラジアルタイヤに関する。
自動車の高性能化に伴ない、空気入りタイヤの偏平化が加速している。しかし、空気入りタイヤの偏平化が進むにつれて、タイヤに充填される空気の量は減少することになるので、タイヤに対する負荷が増大し、タイヤ内部に故障が発生し易くなる。特に、偏平化されたタイヤは、充填される空気の量が少ないことに加えて、タイヤ断面高さが小さくなっているため、空気圧の低下をドライバーが視覚的、感覚的に察知し難いことから、タイヤ内部の故障が誘発され易くなるという問題があった。
従来から、空気圧がある程度低下しても、一定の距離を安全に走行できるように、サイドウォール部のカーカス層の内面側に断面三日月状の厚肉硬質ゴムを配置したランフラットタイヤが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、かかるタイヤは製造工程が複雑になり販売価格が高くなることから、未だ一般に広く普及するまでには至っておらず、さらには、サイドウォール部の剛性が高くなり過ぎるため、乗心地性が低下するという問題があった。
特開2001−138721号公報
特開2003−127619号公報
特開平11−170826号公報
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解消し、タイヤを偏平化した場合でもタイヤ内部故障を発生し難くしながら、良好な操縦安定性及び乗心地性を確保するようにした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、左右一対のビード部に少なくとも一層のカーカス層の両端部をそれぞれビードコアの周りにタイヤ内側から外側にビードフィラーを挟むように折り返すと共に、トレッド部における前記カーカス層の外周にベルト層を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ビードフィラーの外周端部を前記ベルト層の最内層と前記カーカス層の最外層との間に35mm以内の範囲で重なるように延長すると共に、前記カーカス層の折り返し端末のビードヒールからのタイヤ径方向高さをタイヤ断面高さの50%以下としたことを特徴とする。
本発明の空気入りラジアルタイヤは、ビードフィラーの外周端部をベルト層の最内層とカーカス層の最外層との間に35mm以内の範囲で重なるように延長すると共に、前記カーカス層の折り返し端末のビードヒールからのタイヤ径方向高さをタイヤ断面高さの50%以下とし、ビードフィラーの外周端部やカーカス層の折り返し端末をタイヤサイド部のフレックスゾーンから外れた位置に配置したため、これらの端部や端末における応力集中に起因するセパレーションを抑制し、偏平化による過酷な条件下であっても内部故障を発生し難くすることができる。しかも、ビードフィラーの外周端部をベルト層に重なる位置まで延長させたことによりサイドウォール部の剛性を高めて操縦安定性を向上させると共に、その重なり長さを35mm以内に止めたことで操縦安定性の低下を防いで、良好な操縦安定性を確保することができる。さらに、タイヤサイド部のフレックスゾーンにおけるビードフィラーのタイヤ外面側がカーカス層により拘束されていないので、良好な乗心地性を確保することができる。
また、本発明の空気入りラジアルタイヤの製造に際しては、従来のタイヤの製造方法に特段の変更を加える必要がないため、コスト高を招くことがないという利点がある。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態による空気入りラジアルタイヤの一例を示す半断面図である。
図1において、空気入りラジアルタイヤ(以下、単にタイヤという)1は、左右一対のビード部4、4に少なくとも一層のカーカス層5(図では一層)の両端末5a、5aをそれぞれビードコア3の周りにタイヤ内側から外側にビードフィラー2を挟むように折り返すと共に、トレッド部6におけるカーカス層5の外周にベルト層7(図では二層)を配置している。
ビードフィラー2は、その外周端部2aをベルト層7の最内層とカーカス層5の最外層との間に35mm以内の長さ幅Wで重なり合うように延長して配置され、カーカス層5の折り返し端末5aのビードヒールBhからのタイヤ径方向高さHcがタイヤ断面高さSHの50%以下に設定されている。
これにより、ビードフィラー2の外周端部2aやカーカス層5の折り返し端末5aをタイヤサイド部のフレックスゾーンRから外れた位置に配置したため、これらの端部2aや端末5aにおける応力集中に起因するセパレーションを抑制し、偏平化による過酷な条件下であっても内部故障を発生し難くすることができる。しかも、ビードフィラー2の外周端部2aをベルト層7に重なる位置まで延長させたことによりサイドウォール部の剛性を高めて操縦安定性を向上させると共に、その重なり長さWを35mm以内に止めたことで操縦安定性の低下を防いで、良好な操縦安定性を確保することができる。
さらに、タイヤサイド部のフレックスゾーンRにおけるビードフィラー2のタイヤ外面側がカーカス層5により拘束されていないので、良好な乗心地性を確保することができる。また、本発明のタイヤ1の製造に際しては、従来のタイヤの製造方法に特段の変更を加える必要がないため、コスト高を招くことがないという利点がある。
本発明において、ビードフィラー2とベルト層7の最内層との重なり幅Wは,ベルト層7の最内層に沿って3mm以上、好ましくは10〜30mmに設定するとよい。重なり幅Wが3mm未満ではベルト層7の最内層の端末にセパレーションが発生し易くなり、35mm超では操縦安定性が低下する原因になる。
また、カーカス層5の折り返し端末5aのビードヒールBhからのタイヤ径方向高さHcを25mm以下、5mm以上、好ましくは10〜20mmに設定するとよい。高さHcが25mm超になるとカーカス層5の端末位置にセパレーションが発生し易くなり、5mm未満では高負荷・高内圧時におけるタイヤの強度が不足する。
さらに、本発明のタイヤ1におけるビードフィラー2を構成するゴムは、室温におけるJIS−A硬度を65〜99、好ましくは75〜97に設定するとよい。これにより、サイドウォール部の剛性を適性に維持し、優れた操縦安定性を確保することができる。
上述するように、本発明のタイヤ1は、ビードフィラーの外周端部をベルト層の最内層と35mm以内の長さで重なり合う位置まで延長させる共に、カーカス層の折り返し端末のビードヒールからのタイヤ径方向高さをタイヤ断面高さの50%以下にすることにより、タイヤを偏平化した場合でもタイヤ内部故障の発生を抑制すると共に、良好な操縦安定性及び乗心地性を確保するもので、タイヤ断面高さが100mm以下の偏平タイヤに好ましく適用される。
タイヤサイズを245/30R19 89Y、ビードフィラー及びカーカス層の折り返し端部の高さを除く基本構造を図1として、ビードフィラーの高さを変化させて、ビードフィラーと最内ベルト層との重なり幅Wを表1のように異ならせると共に、カーカス層の折り返し端部のビードヒールからの高さを変化させて、その高さのタイヤ断面高さに対する比Hc/SHを表1のように異ならせて、従来タイヤ(従来例)、本発明タイヤ(実施例)及び比較タイヤ(比較例1〜5)をそれぞれ作製した。
なお、表1において、重なり幅Wがマイナスで表示されているタイヤは、ビードフィラーの外周端部が最内ベルト層の端部位置まで達しておらず、ビードフィラーの外周端部がカーカス層に沿って最内ベルト層の端部からビード部側にそれぞれの値(mm)離れて位置していることを示している。また、比較例4のタイヤは、図2に示すように、カーカス層5の折り返し端部5aをベルト7の最内層の端部よりタイヤ赤道側にw(=5mm)入り込んだ位置まで延ばした。
これら7種類のタイヤについて、以下の方法により耐久性、乗心地性及び操縦安定性の評価を行い、その結果を従来例1を100とする指数表示によりそれぞれ表1に記載した。数値が大きいほど優れていることを示す。
〔耐久性〕
空気圧120kPaを充填し、室内ドラム耐久試験(ドラム径=1707mm、負荷荷重=最大負荷能力の102%、走行速度=81km/h)により、タイヤが破壊するまでの時間を測定した。
空気圧120kPaを充填し、室内ドラム耐久試験(ドラム径=1707mm、負荷荷重=最大負荷能力の102%、走行速度=81km/h)により、タイヤが破壊するまでの時間を測定した。
〔乗心地性〕
空気圧240kPaを充填して車両に装着し、凹凸を有するテストコースを時速50kmで走行させ、3名の専門パネラーにより10点法によるフィーリング評価を行い、その平均点数により評価した。
空気圧240kPaを充填して車両に装着し、凹凸を有するテストコースを時速50kmで走行させ、3名の専門パネラーにより10点法によるフィーリング評価を行い、その平均点数により評価した。
〔操縦安定性〕
空気圧240kPaを充填して車両に装着し、テストコース及びサーキットでテストドライバー3名により10点法によるフィーリング評価を行い、その平均点数により評価した。
空気圧240kPaを充填して車両に装着し、テストコース及びサーキットでテストドライバー3名により10点法によるフィーリング評価を行い、その平均点数により評価した。
表1から、本発明タイヤは、従来タイヤに比較して乗心地性が低下することなく、耐久性及び操縦安定性が向上していることがわかる。
1 空気入りラジアルタイヤ
2 ビードフィラー
2a ビードフィラーの外周端部
3 ビードコア
4 ビード部
5 カーカス層
5a カーカス層の折り返し端末
6 トレッド部
7 ベルト層
2 ビードフィラー
2a ビードフィラーの外周端部
3 ビードコア
4 ビード部
5 カーカス層
5a カーカス層の折り返し端末
6 トレッド部
7 ベルト層
Claims (5)
- 左右一対のビード部に少なくとも一層のカーカス層の両端部をそれぞれビードコアの周りにタイヤ内側から外側にビードフィラーを挟むように折り返すと共に、トレッド部における前記カーカス層の外周にベルト層を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記ビードフィラーの外周端部を前記ベルト層の最内層と前記カーカス層の最外層との間に35mm以内の範囲で重なるように延長すると共に、前記カーカス層の折り返し端末のビードヒールからのタイヤ径方向高さをタイヤ断面高さの50%以下とした空気入りラジアルタイヤ。 - 前記ビードフィラーの外周端部が前記ベルト層の最内層に沿って重なり合う長さが3mm以上である請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記カーカス層の折り返し端末のビードヒールからのタイヤ径方向高さが25mm以下、5mm以上である請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ビードフィラーの室温におけるJIS−A硬度が65〜99である請求項1、2又は3に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- タイヤ断面高さが100mm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004322417A JP2006131099A (ja) | 2004-11-05 | 2004-11-05 | 空気入りタイヤ |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006131099A true JP2006131099A (ja) | 2006-05-25 |
Family
ID=36725024
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JP (1) | JP2006131099A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008074355A (ja) * | 2006-09-25 | 2008-04-03 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JP2014218104A (ja) * | 2013-05-02 | 2014-11-20 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
2004
- 2004-11-05 JP JP2004322417A patent/JP2006131099A/ja active Pending
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