JP2006128571A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】充填材に巻き込まれる気泡に起因する放熱性の低下を防止し、放熱性に優れた半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置1に、基板2と、基板の上面に接合される半導体素子3と、基板の下面に接合される放熱板4と、放熱板の下面に対向して配置されるヒートシンク5と、放熱板に接合されて放熱板とヒートシンクとの間に配置され、該半導体素子に応じて設定された放熱領域10の全部または一部を占有する伝熱部材7と、放熱板とヒートシンクとの間に配置され、伝熱部材とヒートシンクとの間で押し広げられた充填材6の余剰分を排出するための充填材逃がし部8と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置、より詳細には半導体装置の放熱性向上の技術に関する。
従来、IGBTモジュール等の半導体装置は公知となっている。
このような半導体装置は、一般的には基板と、基板の上面に接合される半導体素子と、基板の下面に接合される放熱板と、放熱板の下面に対向して配置されるヒートシンクと、を具備し、放熱板とヒートシンクとの間に熱伝導率が高いシリコーングリス等の充填材を塗布して、放熱板をボルト締結によりヒートシンクに取り付ける。
近年、半導体装置は自動車等にも適用され、半導体装置の高電圧化および大電流化が進む傾向にある。従って、半導体装置は高い放熱性、すなわち、半導体素子で発生する熱を効率良く半導体装置の外部に放熱すること、が要求される。
放熱性を向上させる最も好ましい方法の一つは、通常は金属材料からなる放熱板とヒートシンクとの間に空気の層を形成することなく、両者を完全に密着させることである。
しかし、放熱板およびヒートシンクの接触面の加工精度等の観点から、実際には放熱板とヒートシンクとを完全に密着させることは困難である。
そのため、図10に示す如く、従来の半導体装置1001においては、半導体素子1003a・1003bが上面に接合された基板1002・基板1002・基板1002の下面に接合された放熱板1004とヒートシンク1005との間に熱伝導性に優れた充填材1006を塗布し、放熱板1004とヒートシンク1005とをボルト1009で締結することにより、放熱板1004とヒートシンク1005との間の密着性を向上させている。
しかし、半導体装置1001の製造過程で放熱板1004の周縁部が下方に反り、該放熱板1004をボルト締結によりヒートシンク1005に取り付けた場合に、放熱板1004の下面略中央部に隙間が形成される。そのため、充填材1006が放熱板1004の下面略中央部に形成された隙間に向かって流動し、該充填材1006に巻き込まれた気泡1020・1020・・・が、半導体素子1003a・1003bにおいて発生する熱を外部に放熱する時の主な伝達経路たる半導体素子1003a・1003bの下方に残留する場合がある。
気泡(空気)の熱伝導率は、熱伝導性に優れた充填材1006の約十分の一であり、放熱板1004やヒートシンク1005を構成する材料である一般的な金属材料の約一万分の一である。従って、半導体素子1003の下方に位置する充填材1006の内部に気泡が残留することは、半導体装置1001の放熱性を著しく低下させることとなる。
また、放熱性を向上させた半導体装置としては、特許文献1および特許文献2に記載の半導体装置が挙げられる。
特許文献1に記載の半導体装置は、熱膨張係数が比較的小さく、基板等の絶縁物の熱膨張係数の差が小さいモリブデンからなる板の上下面の全面に、熱膨張係数は大きいが熱伝導率が大きい銅板をクラッドした放熱板を用いている。
また、特許文献2に記載の半導体装置は、放熱板が反ることにより生じた放熱板とヒートシンクとの隙間に金属板を挿入し、該隙間に充填される充填材の厚みを小さくして放熱性を高めたものである。
特開平11−340381号公報 特開2003−203932号公報
しかし、特許文献1に記載の半導体装置は、熱膨張係数が大きく異なるモリブデンと銅とを接合して放熱板を形成しているため、熱サイクルに起因してモリブデンと銅との接合面が剥離することにより放熱性が低下したり、製造過程における放熱板の反りに起因して半導体素子の下方の充填材に気泡が残留することにより放熱性が低下する場合がある。
また、特許文献2に記載の半導体装置は、放熱板とヒートシンクとの隙間に挿入された金属板の上下に充填材が存在するとともに放熱板の略中央部に向かって充填材が流動し、半導体素子の下方の充填材に気泡が残留して放熱性が低下する場合がある。
本発明は以上の如き状況に鑑み、充填材に巻き込まれる気泡に起因する放熱性の低下を防止し、放熱性に優れた半導体装置を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
基板と、
基板の上面に接合される半導体素子と、
基板の下面に接合される放熱板と、放熱板の下面に対向して配置されるヒートシンクと、
放熱板に接合されて放熱板とヒートシンクとの間に配置され、該半導体素子に応じて設定された放熱領域の全部または一部を占有する伝熱部材と、
放熱板とヒートシンクとの間に配置され、伝熱部材とヒートシンクとの間で押し広げられた充填材の余剰分を排出するための充填材逃がし部と、
を具備するものである。
請求項2においては、
前記放熱領域は、
半導体素子の下方に配置され、かつ、該半導体素子の平面視形状を外形線とする第一有効放熱領域を含むものである。
請求項3においては、
前記放熱領域は、
前記第一有効放熱領域の外側に配置され、かつ、半導体素子と基板との接合面における半導体素子の外形線から下方かつ外側に45度の角度で延ばした延長線と、ヒートシンクにおいて放熱板と対向する面と、の交差点を結んだ線を外形線とする第二有効放熱領域を含むものである。
請求項4においては、
隣り合う半導体素子にそれぞれ対応する二つの第二有効放熱領域の一部が互いに重なり合う場合において、該二つの第二有効放熱領域が重なり合う部分に充填材逃がし部を具備するものである。
請求項5においては、
前記伝熱部材は、
銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金のいずれかからなるものである。
請求項6においては、
前記伝熱部材の厚さを前記放熱板の反り量以上とするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、充填材に巻き込まれる気泡に起因する放熱性の低下を防止することが可能であり、放熱性に優れる。
請求項2においては、伝熱部材の単位面積当たりの放熱量が大きく、半導体装置の放熱性が向上する。
請求項3においては、伝熱部材の面積の増分に応じて放熱量を増大させることができ、半導体装置の放熱性が向上する。
請求項4においては、充填材の余剰分および気泡を容易に該充填材逃がし部に排出することが可能であり、該半導体素子にそれぞれ対応する二つの放熱領域において特に伝熱部材を配置するのに適した領域である第一有効放熱領域に気泡が残留して半導体装置の放熱性が低下することを防止することが可能である。
請求項5においては、伝熱部材自体の熱伝導率が高く、かつ、柔らかい材質であるためヒートシンクの表面に容易に密着させることが可能である。結果として、半導体装置の放熱性が向上する
請求項6においては、伝熱部材とヒートシンクとの間の充填材を押し広げるための押し付け圧を十分に確保し、充填材の余剰分と気泡とを伝熱部材とヒートシンクとの間から充填材逃がし部に確実に排出することが可能である。結果として、半導体装置の放熱性が向上する。
以下では、図1を用いて本発明の半導体装置の実施の一形態である半導体装置1の全体構成について説明する。
半導体装置1は、主に基板2、半導体素子3、放熱板4、ヒートシンク5、充填材6、伝熱部材7、充填材逃がし部8、ボルト9等を具備する。
以下では、基板2の詳細構成について説明する。
基板2は絶縁性材料からなる板状の部材であり、該基板2の上面側に接合されることにより実装される半導体素子3と放熱板4とを絶縁しつつ、該半導体素子3にて発生する熱を放熱板4に伝達することにより放熱するものである。
基板2を構成する絶縁性材料の具体例としては、紙フェノールやガラスエポキシ等の樹脂系の材料、あるいは、AlN等のセラミックスが挙げられる。
基板2の上面に形成された銅またはアルミニウム等の導電性材料からなるプリント配線は、基板2の上面に実装される半導体素子3・3およびその他の電子部品の間、および半導体装置1の外部とを電気的に接続するものである。
また、基板2の下面にも銅またはアルミニウム等の導電性材料からなる層が形成されるが、これは基板2と放熱板4とのはんだ付けによる接合を容易とするためである。
以下では、半導体素子3の詳細構成について説明する。
半導体素子3は主にシリコンやSiC等の半導体からなる素子である。半導体素子3の具体例としてはIGBT(Insulated(またはInerted) Gate Bipolar Transistor)、BT(Bipolar Transistor)、FET(Field Effect Transistor)、ダイオード、GTOサイリスタ(Gate Turn Off Thyristor)、その他のサイリスタ等が挙げられる。
半導体素子3は基板2の上面にはんだ付け等の方法で接合される。
なお、本実施例では基板2の上面に接合されている半導体素子3の個数は二個であるが、基板2に接合される半導体素子3の個数は限定されない。
以下では、放熱板4の詳細構成について説明する。
放熱板4は基板2の下面にはんだ付け等の方法で接合される板状の部材であり、半導体素子3で発生し、基板2を介して伝達された熱をヒートシンク5に伝達するものである。
放熱板4を構成する材料には熱伝導率が高いことが要求され、通常は銅、モリブデン、あるいはこれらの合金等の金属材料が用いられる。
以下では、ヒートシンク5の詳細構成について説明する。
ヒートシンク5は半導体素子3で発生し、基板2および放熱板4を介して伝達された熱を半導体装置1の外部に放熱するものである。本実施例のヒートシンク5はアルミニウム等の熱伝導率が高い金属材料で構成され、その内部に形成された通路を流通する冷却水に熱を伝達することにより、半導体素子3で発生した熱を半導体装置1の外部に放熱する。
また、本実施例のヒートシンク5は、半導体装置1のケースの下部としての機能を兼ねる。
以下では、充填材6の詳細構成について説明する。
充填材6は放熱板4とヒートシンク5との間、あるいは後述する伝熱部材7とヒートシンク5との間に充填される材料である。充填材6は粘度が高い液体状の材料であり、流動性および熱伝導性を有する。
充填材6の具体例としては、熱伝導率が高いシリコーングリス等が挙げられる。
以下では、図1、図2および図3を用いて伝熱部材7および充填材逃がし部8の詳細構成について説明する。
伝熱部材7は銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金等の金属材料等、熱伝導率が高い材料からなる板状の部材であり、半導体素子3で発生し、基板2を経て放熱板4に伝達された熱をヒートシンク5に伝達する部材である。
伝熱部材7は放熱板4の下面にろう付けまたは接合圧延により接合され、放熱板4とヒートシンク5との間、すなわち、放熱板4とヒートシンク5とで挟まれる領域に配置される。
充填材逃がし部8は、放熱板4とヒートシンク5との間に配置され、伝熱部材7とヒートシンク5との間で押し広げられた充填材6の余剰分を排出するためのものであり、放熱板4とヒートシンク5との間、すなわち、放熱板4とヒートシンク5とで挟まれる領域において、伝熱部材7が配置される以外の領域、言い換えれば、伝熱部材7の側方に形成される空隙である。
以下では、放熱板4とヒートシンク5との間、すなわち、放熱板4とヒートシンク5とで挟まれる領域における伝熱部材7および充填材逃がし部8の配置方法について詳細説明する。
放熱板4とヒートシンク5とで挟まれる領域における伝熱部材7および充填材逃がし部8の配置は、半導体装置1の放熱性を決定づける重要な因子であり、充填材6に巻き込まれる気泡に起因する放熱性の低下を防止しつつ、半導体素子3で発生した熱を放熱するための熱の伝達経路に、熱伝導率の高い材料を互いに密着させつつ配置することが要求される。
図1の(a)および(b)に示す如く、半導体素子3、基板2、放熱板4および伝熱部材7が接合されたものと、伝熱部材7と対応する位置に充填材6・6が塗布されたヒートシンク5とがボルト9・9により締結される。
充填材6・6は伝熱部材7とヒートシンク5との間で押し広げられる。そして、伝熱部材7とヒートシンク5との間には薄い充填材6の層が形成され、伝熱部材7とヒートシンク5との間において接触が不十分な部分に気泡が残留し、放熱性が低下することを防止している。
このとき、ヒートシンク5に塗布された充填材6・6の量は、上記伝熱部材7とヒートシンク5との間に形成される充填材6の層の体積に余剰分を加えた量である。
これは、充填材6に巻き込まれた気泡を余剰分の充填材6とともに伝熱部材7とヒートシンク5との間から充填材逃がし部8に排出するためである。
しかし、充填材の粘度は高いため、伝熱部材の面積が過大な場合には、余剰分の充填材および気泡を効果的に伝熱部材とヒートシンクとの間から充填材逃がし部に排出することが困難となり、伝熱部材とヒートシンクとの間に気泡が残留することとなる。また、伝熱部材とヒートシンクとの間に形成される充填材の層の厚さが過大となる。
結果として、伝熱部材とヒートシンクとの間の熱の伝達を効率良く行うことができず、半導体装置の放熱性が低下する。
従って、本実施例の半導体装置1は、以下の要件を満たすように、放熱板4とヒートシンク5とで挟まれる領域に伝熱部材7および充填材逃がし部8を配置している。
まず、伝熱部材7の形状および配置について説明する。
図2の(a)および(b)に示す如く、本実施例の半導体装置1においては、放熱板4とヒートシンク5とで挟まれる領域に予め放熱領域10を設定し、該放熱領域10の全部または一部を占有するように伝熱部材7の形状を定めて配置する。
放熱領域10は、放熱板4とヒートシンク5とで挟まれる領域にあって、半導体素子3で発生する熱をヒートシンク5に効率良く伝達する観点から伝熱部材7を配置するのに適した領域である。
放熱領域10は、第一有効放熱領域11および第二有効放熱領域12を含む。
図2の(b)に示す如く、第一有効放熱領域11は半導体素子3の下方に配置される。また、第一有効放熱領域11は、半導体素子3の平面視形状をその外形線とする。従って、第一有効放熱領域11の位置および形状は、半導体素子3の位置および形状に応じて設定される。
第一有効放熱領域11は、半導体素子3からヒートシンク5までの距離が最小となる領域である。従って、伝熱部材7の単位面積当たりの放熱量が大きく、放熱領域10において特に伝熱部材7を配置するのに適した領域である。
図2の(b)に示す如く、第二有効放熱領域12は、第一有効放熱領域11の外側に配置される。また、第二有効放熱領域12は、半導体素子3と基板2との接合面における半導体素子3の外形線から下方かつ外側に45度の角度で延ばした延長線と、ヒートシンク5において放熱板と対向する面と、の交差点を結んだ線12aを外形線とする。
図1の(a)および図3に示す如く、半導体素子3とヒートシンク5との間に温度差が存在する場合において、半導体素子3と基板2との接合面における半導体素子3の外形線から下方かつ外側に角度θで延ばした延長線と、ヒートシンク5において放熱板と対向する面と、の交差点を結んだ線を外形線とする領域を通過する熱量は、θが0°から45°までは単調増加し、45°以上ではほとんど増加しない。従って、θを45°としたときに、放熱量を最大としつつ、放熱領域10の面積を最小とすることが可能である。
このように、第二有効放熱領域12は、平面視において(本実施例の場合、半導体素子3が接合されている基板2の上面に垂直な方向から見たときに)半導体素子3の外側にはみ出しているが、面積の増分に応じて半導体装置1の放熱量を増大させることが可能であり、第一有効放熱領域11に次いで伝熱部材7を配置するのに適した領域である。
従って、第二有効放熱領域12に配置される伝熱部材7の面積を大きくすることにより半導体装置1の放熱性を向上させることが可能である。
特に、半導体素子3の発熱量が大きく、伝熱部材7を第一有効放熱領域11の全部を占有するように配置しても十分な放熱量を確保することが困難な場合や、他の部材との位置的な制約から第一有効放熱領域11に配置される伝熱部材7の面積を大きくすることが困難な場合に有効である。
放熱領域10、より厳密には第一有効放熱領域11および第二有効放熱領域12に対する伝熱部材7の形状および配置は、図4に示す如く第一有効放熱領域11の一部を伝熱部材7が占有する場合、図5に示す如く第一有効放熱領域11の全部および第二有効放熱領域12の一部を伝熱部材7が占有する場合、図6に示す如く第一有効放熱領域11および第二有効放熱領域12の全部を伝熱部材7が占有する場合、図7や図8に示す如く第一有効放熱領域11および第二有効放熱領域12の一部を伝熱部材7が占有する場合、等が想定される。
そして、半導体素子3の発熱量や伝熱部材7を通過する熱量等を考慮して、適宜放熱領域10、より厳密には第一有効放熱領域11および第二有効放熱領域12に対する伝熱部材7の形状および配置を決定する必要がある。
より具体的には、第一有効放熱領域11の全部を伝熱部材7により占有した場合には十分な放熱量を確保することが可能な場合には、図4に示す如く伝熱部材7を配置すれば良い。
また、第一有効放熱領域11の全部を伝熱部材7により占有した場合には放熱量が不足するが、それに加えて第二有効放熱領域12の全部を伝熱部材7により占有した場合には十分な放熱量を確保することが可能な場合には、図5に示す如く伝熱部材7を配置すれば良い。
また、第一有効放熱領域11および第二有効放熱領域12の全部を伝熱部材7により占有した場合にようやく十分な放熱量を確保することが可能な場合には、図6に示す如く伝熱部材7を配置すれば良い。
また、基板2に接合される半導体素子3の周囲の部材等との位置的な関係において、第一有効放熱領域11の全部を伝熱部材7により占有することができないが、第一有効放熱領域11において伝熱部材7が専有する部分だけでは放熱量が不足する場合には、図7や図8に示す如く伝熱部材7を配置すれば良い。
さらに、基板2に接合される隣り合う半導体素子3・3の距離が近い場合には、該半導体素子3・3にそれぞれ対応する二つの第二有効放熱領域12・12の一部が互いに重なり合う場合が起こり得る。このような場合には、二つの第二有効放熱領域12・12が重なり合う部分に充填材逃がし部8を具備することにより、充填材6の余剰分および気泡を容易に該充填材逃がし部8に排出することが可能であり、該半導体素子3・3にそれぞれ対応する二つの放熱領域10・10において特に伝熱部材7を配置するのに適した領域である第一有効放熱領域11・11に気泡が残留して半導体装置1の放熱性が低下することを防止することが可能である。
また、伝熱部材7の平面視の面積は、放熱量を十分確保した上で極力小さくすることが好ましい。
これは、ボルト締結時のヒートシンク5への伝熱部材7の押し付け圧を大きくして、伝熱部材7とヒートシンク5との間に形成される充填材6の層を薄くすることが可能であるとともに、充填材6を押し広げた際における充填材逃がし部8(放熱板4とヒートシンク5との間において伝熱部材7が配置される以外の領域)までの余剰分の充填材6の移動距離を短くして、より確実に余剰分の充填材6と気泡とを伝熱部材7とヒートシンク5との間から充填材逃がし部8に排出することが可能となるからである。
なお、本実施例における伝熱部材7とヒートシンク5との間に形成される充填材6の層の厚さは、約100μmである。
また、伝熱部材7の厚さを放熱板4の反り量(図10中のH)以上とすることが望ましい。このように構成することにより、放熱板4をヒートシンク5にボルト9で締結する際に伝熱部材7とヒートシンク5との間の充填材6を押し広げるための押し付け圧を十分に確保し、充填材6の余剰分と気泡とを伝熱部材7とヒートシンク5との間から充填材逃がし部8に確実に排出することが可能である。
なお、本実施例における伝熱部材7の厚さは300μmから500μm程度である。
以上の如く、本実施例の半導体装置1は、
基板2と、
基板2の上面に接合される半導体素子3と、
基板2の下面に接合される放熱板4と、
放熱板4の下面に対向して配置されるヒートシンク5と、
放熱板4に接合されて放熱板4とヒートシンク5との間に配置され、かつ、該半導体素子3に応じて設定された放熱領域10の全部または一部を占有する伝熱部材7と、
放熱板4とヒートシンク5との間に配置され、伝熱部材7とヒートシンク5との間で押し広げられた充填材6の余剰分を逃がすための充填材逃がし部8と、
を具備する。
このように構成することは、以下の如き利点を有する。
第一に、伝熱部材7は放熱板4に接合されており、伝熱部材7と放熱板4との間に充填材6および気泡が侵入することが無く、伝熱部材7と放熱板4との間の熱の伝達効率が良い。
第二に、半導体素子3で発生する熱をヒートシンク5に効率良く伝達するのに適した放熱領域10の全部または一部を占有するように伝熱部材7を配置することにより、放熱性が向上する。
第三に、充填材逃がし部8を具備することにより、充填材6の余剰分とともに気泡を伝熱部材7とヒートシンク5の間から容易に排出することが可能であり、気泡に起因する放熱性の低下を防止することが可能である。
従って、半導体装置1は、充填材6に巻き込まれる気泡に起因する放熱性の低下を防止することが可能であり、放熱性に優れる。
また、これらに付随する利点としては、半導体装置1の製造工程において充填材6を予め放熱板4とヒートシンク5の間に薄くのばした状態に塗布せずとも、ボルト締結時に充填材6を容易に押し広げることが可能であるため、予め放熱板4とヒートシンク5の間に薄くのばすという工程を省略することが可能である。結果として、半導体装置1の生産性が向上する。
また、本実施例の半導体装置1の放熱領域10は、半導体素子3の下方に配置され、かつ、該半導体素子3の平面視形状を外形線とする第一有効放熱領域11を含む。
このように構成することにより、伝熱部材7の単位面積当たりの放熱量が大きく、半導体装置1の放熱性が向上する。
また、本実施例の半導体装置1の放熱領域10は、第一有効放熱領域11の外側に配置され、かつ、半導体素子3と基板2との接合面における半導体素子3の外形線から下方かつ外側に45度の角度で延ばした延長線と、ヒートシンク5において放熱板4と対向する面と、の交差点を結んだ線を外形線とする第二有効放熱領域12を含む。
このように構成することにより、伝熱部材7の面積の増分に応じて放熱量を増大させることができ、半導体装置1の放熱性が向上する。
また、本実施例の半導体装置1は、隣り合う半導体素子3・3にそれぞれ対応する二つの第二有効放熱領域12・12の一部が互いに重なり合う場合において、
二つの第二有効放熱領域12・12が重なり合う部分に充填材逃がし部8を具備する。
このように構成することにより、充填材6の余剰分および気泡を容易に該充填材逃がし部8に排出することが可能であり、該半導体素子3・3にそれぞれ対応する二つの放熱領域10において特に伝熱部材を配置するのに適した領域である第一有効放熱領域に気泡が残留して半導体装置の放熱性が低下することを防止することが可能である。
また、本実施例の半導体装置1の伝熱部材7は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金のいずれかからなる。
このように構成することにより、伝熱部材7自体の熱伝導率が高く、かつ、柔らかい材質であるためヒートシンク5の表面に容易に密着させることが可能である。結果として、半導体装置1の放熱性が向上する。
また、本実施例の半導体装置1は、伝熱部材7の厚さを放熱板4の反り量以上としている。
このように構成することにより、放熱板4をヒートシンク5にボルト9で締結する際に伝熱部材7とヒートシンク5との間の充填材6を押し広げるための押し付け圧を十分に確保し、充填材6の余剰分と気泡とを伝熱部材7とヒートシンク5との間から充填材逃がし部8に確実に排出することが可能である。結果として、半導体装置1の放熱性が向上する。
本発明の半導体装置の実施の一形態を示す側面断面図。 放熱領域を示す模式図。 伝熱部材に対する放熱領域の位置と放熱量との関係を示す図。 伝熱部材と放熱領域との位置関係の一実施例を示す図。 同じく伝熱部材と放熱領域との位置関係の一実施例を示す図。 同じく伝熱部材と放熱領域との位置関係の一実施例を示す図。 同じく伝熱部材と放熱領域との位置関係の一実施例を示す図。 同じく伝熱部材と放熱領域との位置関係の一実施例を示す図。 放熱板の反り量を示す図。 従来の半導体装置を示す側面断面図。
符号の説明
1 半導体装置
2 基板
3 半導体素子
4 放熱板
5 ヒートシンク
6 充填材
7 伝熱部材
8 充填材逃がし部
10 放熱領域

Claims (6)

  1. 基板と、
    基板の上面に接合される半導体素子と、
    基板の下面に接合される放熱板と、
    放熱板の下面に対向して配置されるヒートシンクと、
    放熱板に接合されて放熱板とヒートシンクとの間に配置され、該半導体素子に応じて設定された放熱領域の全部または一部を占有する伝熱部材と、
    流動性および熱伝導性を有し、放熱板とヒートシンクとの間に充填される充填材と、
    放熱板とヒートシンクとの間に配置され、伝熱部材とヒートシンクとの間で押し広げられた充填材の余剰分を排出するための充填材逃がし部と、
    を具備することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記放熱領域は、半導体素子の下方に配置され、かつ、該半導体素子の平面視形状を外形線とする第一有効放熱領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記放熱領域は、前記第一有効放熱領域の外側に配置され、かつ、半導体素子と基板との接合面における半導体素子の外形線から下方かつ外側に45度の角度で延ばした延長線と、ヒートシンクにおいて放熱板と対向する面と、の交差点を結んだ線を外形線とする第二有効放熱領域を含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 隣り合う半導体素子にそれぞれ対応する二つの第二有効放熱領域の一部が互いに重なり合う場合において、
    該二つの第二有効放熱領域が重なり合う部分に充填材逃がし部を具備することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記伝熱部材は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金のいずれかからなることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記伝熱部材の厚さを前記放熱板の反り量以上とすることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の半導体装置。
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