JP2006128387A - ウエハ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 基盤の材質を適切なものとすることにより、基盤からのウエハ剥がれを防止することができるウエハ処理装置を提供する。
【解決手段】 基盤11として、ウエハWと同等の熱線膨張係数の材料を使用しているので、基盤11がウエハWに対して大きく膨張することがない。したがって、ワックスHMによる接着性が低下するのを防止することができるので、ウエハWの剥離や基盤11に対する位置ずれが生じることを防止でき、処理不良を防止することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 基盤11として、ウエハWと同等の熱線膨張係数の材料を使用しているので、基盤11がウエハWに対して大きく膨張することがない。したがって、ワックスHMによる接着性が低下するのを防止することができるので、ウエハWの剥離や基盤11に対する位置ずれが生じることを防止でき、処理不良を防止することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、シリコン半導体や化合物半導体などのウエハに対して所定の処理を行うウエハ処理装置に関する。
従来、この種のウエハ処理装置は、シリコンウエハを用いた基盤の上面にワックスを塗布して溶融させ、その上に、ウエハの回路等が形成された表面側を下向きにして載置する。そして、冷却することによりウエハを基盤に固定し、水酸化カリウム(KOH)をエッチング液として貯留している処理槽にウエハを基盤とともに収容し、エッチング液中にウエハを浸漬する。これにより、ウエハの裏面側を化学的に研磨して、ウエハの厚みを薄くする処理(シンニング)が行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−347254号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来のウエハ処理装置は、基盤もエッチングされてしまうので、長時間の処理に適さないという問題がある。そこで、シリコンウエハの代わりにステンレス鋼板等を使用すると、基盤がエッチングされることがないものの、ステンレス鋼板が加熱されるとウエハとの熱線膨張係数が大きく異なるので、処理中にウエハが基盤から剥離するという問題がある。
すなわち、従来のウエハ処理装置は、基盤もエッチングされてしまうので、長時間の処理に適さないという問題がある。そこで、シリコンウエハの代わりにステンレス鋼板等を使用すると、基盤がエッチングされることがないものの、ステンレス鋼板が加熱されるとウエハとの熱線膨張係数が大きく異なるので、処理中にウエハが基盤から剥離するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基盤の材質を適切なものとすることにより、基盤からのウエハ剥がれを防止することができるウエハ処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、ウエハに処理を行うウエハ処理装置において、シンニングにて使用するエッチング液への耐性を有し、ウエハと同等の熱線膨張係数を有する板状の基盤を載置する載置部と、前記載置部に載置された基盤を加熱する加熱機構と、前記載置部に載置された基盤の表面に固定化用組成物を塗布する塗布機構と、固定化用組成物が塗布された基盤上にウエハを搬入する搬入機構と、を備えていることを特徴とするものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、ウエハに処理を行うウエハ処理装置において、シンニングにて使用するエッチング液への耐性を有し、ウエハと同等の熱線膨張係数を有する板状の基盤を載置する載置部と、前記載置部に載置された基盤を加熱する加熱機構と、前記載置部に載置された基盤の表面に固定化用組成物を塗布する塗布機構と、固定化用組成物が塗布された基盤上にウエハを搬入する搬入機構と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、加熱機構で基盤を加熱し、その表面に塗布機構により固定化用組成物を塗布し、そこで搬入機構でウエハを搬入する。基盤は、エッチング液に耐性を有し、しかも熱線膨張係数がウエハと同等であるので、高温のエッチング液に浸漬された際にウエハと基盤が同等の膨張度合いとなる。したがって、基盤からのウエハの剥がれを防止することができる。
また、本発明において、基盤はSiCであることが好ましく(請求項2)、またはアモルファスカーボンであることが好ましい(請求項3)。SiCはシリコンウエハと熱線膨張係数が同等であり、次いでアモルファスカーボンが近い値を有する。
また、本発明において、基盤に接着されたウエハの外周縁の全周にわたって端面保護材を塗布する保護材塗布機構をさらに備えていることが好ましい(請求項4)。固定化用組成物で基盤に接着されたウエハの外周縁には、その全周にわたって保護材塗布機構で端面保護材を補強的に塗布する。したがって、固定化用組成物がエッチング液に浸食されて溶け出すことがなく、基盤からウエハが剥がれたりする等の処理不良を防止することができる。
本発明に係るウエハ処理装置によれば、基盤はエッチング液に耐性を有し、しかも熱線膨張係数がウエハと同等であるので、高温のエッチング液に浸漬された際にウエハと基盤が同等の膨張度合いとなる。したがって、基盤からのウエハの剥がれを防止することができる。
以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。
図1は、実施例に係るウエハ接着装置の概略構成を示すブロック図である。
図1は、実施例に係るウエハ接着装置の概略構成を示すブロック図である。
本発明におけるウエハ処理装置に相当するウエハ接着装置1は、載置台3と、載置台3の下面に連結された回転軸5と、この回転軸5を回転駆動するモータ7とを備えている。載置台3は、加熱ヒータ9を内蔵しており、その上面に載置される板状の基盤11などを加熱する。また、載置台3の外径は、基盤11よりやや大径に構成されている。加熱ヒータ9は、後述するワックスHMの融点以上に温度を制御できるようになっており、その温度は、ワックスHMの組成により異なるが、例えば、載置台3の表面で150〜170℃程度である。
載置台3の側方(図1では左側)には、基盤11やウエハWを搬送する搬送機構13が配備されている。この搬送機構13は、アーム部15と吸着部17とを備えている。アーム部15は、昇降及び進退可能にであり、吸着部17は、基盤11やウエハWの上面を吸着自在である。
載置台3の側方(図1では右側)には、ワックスHMを把持搬送するワックス搬送機構19が配備されている。このワックス搬送機構19は、昇降及び進退可能に構成された把持アーム21を備えている。把持アーム21は、ワックスHMを把持して搬送する。なお、ワックスHMとしては、固形、溶液、フィルム状等の携帯のものが利用可能である。
さらに、載置台3の側方(図1の右側)には、端面保護材を供給するノズル23が配備されている。このノズル23には、端面保護材を供給する保護材供給源25が連通接続されている。ノズル23は、載置台3の側方と、ウエハWの外周縁上方とを移動可能である。
上述したモータ7と、加熱ヒータ9と、搬送機構13と、ワックス搬送機構19と、保護材供給源25とは、制御部27によって統括的に制御される。
なお、上述した載置台3が本発明における「載置部」に相当し、加熱ヒータ9が本発明における「加熱機構」に相当し、ワックス搬送機構19が「塗布機構」に相当し、搬送機構13が「搬入機構」に相当し、ノズル23が「保護材塗布機構」に相当する。また、ワックスHMは、本発明における「固定化用組成物」に相当する。
また、上述したワックスとしては、例えば、液晶化合物と有機ポリマーを含有するものが挙げられる。
「液晶化合物」の具体例としては、iso−酪酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ヘキサヒドロ安息香酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリム、パルミチン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、エチル−p−アゾキシベンゾエート、1−n−ドデシルピリジニウムクロライド、1−n−ドデシルピリニウムブロマイド、1−n−ドデシルピリジニウムヨードダイド、2−n−トリデシルピリジニウムクロライド等のスメクテイック液晶や、ヘプター2,4−ジエン酸、オクタ−2,4−ジエン酸、ノナ−2,4−ジエン酸、デカ−2,4−ジエン酸、ウンデカ−2,4−ジエン酸、ノナ−2−エン−4−イン酸等のネマチック液晶や、プロピオン酸コレステロール、安息香酸コレステロール、パルミチン酸コレステロール、塩化コレステロール等のコレステリック液晶や、p−n−オクチルオキシ安息香酸、p−n−オクチルオキシ−m−クロル安息香酸、p−n−ドデシルオキシ安息香酸、5−クロロ−6−n−ヘプチルオキシ−2−ナフトエ酸、p−トリフルオロメトキシフェニル−p−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニルアセチレン等の複合転移を示すものが挙げられる。また、1つのベンゼン環の1,3,5位にステロイドエステル基を有する化合物等デイスコチック液晶、芳香族ポリエステル、ポリアミド、ポイリイミド等液晶性を有する高分子液晶化合物等を利用できる。これらの液晶化合物は、単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせてもよい。これら液晶のうち、単独及び/又は二種類以上の混合物の融点が35℃以上200℃以下のものが好ましく、さらに融点が40℃以上150℃以下のものが好ましい。
「有機ポリマー」としては、融点が室温以上200℃未満のものが好ましい。具体的には、例えば、ポリ(無水アゼライン酸)、ポリ[2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェノール−co−4−ヒドロキシ安息香酸]、ポリ(1,4−ブタンジオール)ビス(4−アミノベンゾエート)、ポリ(1−ブテン)、ポリ(1,4−ブテンアジペート−co−1,4−ブチレンスクシネート)の1,6−ジイソシアネートヘキサン化合物、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)ジオール、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等を用いることができる。これらの有機ポリマーは、単独でも用いてもよく、二種類以上の混合物の融点が35℃以上200℃以下のものが好ましく、さらに融点が40℃以上150℃以下のものが好ましい。
なお、本実施例では、ワックスHMとして、固形状のものを図示しているが、基盤11に拡げやすくするために、さらに溶剤を混合した溶液を用いてもよい。溶剤としては、組成物に含有する液晶化合物及び有機ポリマーがともに溶解するものであれば、どのような溶媒であってもよい。例えば、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ウンデカノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、フェノールノなどのアルコール類や、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘプタン、トリメチルベンゼンのような炭化水素系溶媒や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンのようなケトン類や、エチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサンのようなエーテル類や、酢酸エチル、酢酸ブチル、酪酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなエステル類や、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルホスホミドのような極性溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、単独でも二種類以上を組み合わせてもよい。
また、ワックスHMの粘度を調整するために、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ケイ素などの金属酸化物の微粒子などを適宜に混合してもよい。
保護材供給源25に貯留されている端面保護材としては、後述するエッチング液に耐性を有し、その上、滴下時に比較的粘度が高く、流動性が低い液状あるいはゲル状のものが好ましい。これは、ウエハWの外周縁に供給した際に、あまり周辺に流出しない方が好ましいからである。端面保護材の具体的な材料としては、例えば、ポリエチレンやパラフィンなどの高分子材料をベースにして、カーボンを含有しているものや、有機レジストなどが挙げられる。なお、塗布性を高め、乾燥を短時間で行うために溶剤を混合したものとしてもよい。
上記の基盤11としては、ウエハWがシリコン製である場合には、SiCまたはアモルファスカーボン(またはグラシックカーボン)を用いることが好ましい。特に、SiCは、KOHに耐性があり、しかも以下に示すように熱線膨張係数がシリコンウエハのものと同等だからである。以下に、各種材料の熱線膨張係数を例示する。
シリコンウエハ=3.9×10-6/K
SiC=4.3×10-6/K
アモルファスカーボン=3.0×10-6/K
SiC=4.3×10-6/K
アモルファスカーボン=3.0×10-6/K
(比較参考)
SUS304=17.3×10-6/K
Ti=8.9×10-6/K
SUS304=17.3×10-6/K
Ti=8.9×10-6/K
KOHのエッチング液は、以下に説明するエッチング装置29によって、例えば70℃程度の高温に加熱された状態で使用される。その中にウエハWと基盤11とが浸漬されることになるので、ウエハWと基盤11とは、常温(23℃)から70℃への温度変化を受けることになる。基盤11がウエハWに対して大きく膨張すると、ワックスHMによる接着性が低下してウエハWの剥離や基盤11に対する位置ずれを生じて処理不良を生じる原因となる。ここで一例として、部材の長さを100mmとし、温度変化ΔTを47℃とした場合には各材料の伸びは以下のようになる。
シリコンウエハ: 100mm×47℃×3.9×10-6=0.01833mm
SiC: 100mm×47℃×4.3×10-6=0.02021mm
アモルファスカーボン: 100mm×47℃×3.0×10-6=0.0141mm
SUS304: 100mm×47℃×17.3×10-6=0.08131mm
Ti: 100mm×47℃×8.9×10-6=0.04183mm
SiC: 100mm×47℃×4.3×10-6=0.02021mm
アモルファスカーボン: 100mm×47℃×3.0×10-6=0.0141mm
SUS304: 100mm×47℃×17.3×10-6=0.08131mm
Ti: 100mm×47℃×8.9×10-6=0.04183mm
シリコンウエハの伸びを基準とすると、各材料の伸び率は以下のようになる。
SiC: 1.102
アモルファスカーボン: 0.769
SUS304: 4.435
Ti: 2.282
SiC: 1.102
アモルファスカーボン: 0.769
SUS304: 4.435
Ti: 2.282
これらの結果から、基盤11としてSiCが最も好ましく、次いでアモルファスカーボンが好ましいことが分かる。
次に、図2を参照してエッチング装置について説明する。なお、図2は、実施例に係るエッチング装置の概略構成を示す縦断面図である。
このエッチング装置29は、基盤11に接着されたウエハWを所定の厚さまで化学的にエッチングすることでシンニング処理を行うものであり、エッチング液を貯留する内槽31と、この内槽31から溢れたエッチング液を回収するための外槽33とを備えた処理槽35を備えている。内槽31の底面には、エッチング液を導入するための導入口37が形成されており、その上方の内槽31内には、整流板39が配設されている。この整流板39は、複数の細かい孔が全面にわたって形成されており、導入口37から導入されたエッチング液の流れを整えて内槽31に導く。
外槽33の一部位には、排出口41が形成されている。この排出口41と上記の導入口37には、循環配管43が連通接続されている。循環配管43には、上流側から三方弁45と、ポンプ47と、インラインヒータ49と、フィルタ51とが設けられている。三方弁45には、さらにエッチング液供給源53が連通接続されている。また、排出口41と三方弁45との間付近の循環配管43には、分岐55が設けられ、この分岐管55に取り付けられた開閉弁57の操作によって外槽33に貯留したエッチング液が循環配管43及び分岐管55を介して排液される。インラインヒータ49は、エッチング液としての水酸化カリウム(KOH)を所定の温度に加熱する。
保持機構59は、ウエハWの正面側から見て、逆Yの字状を呈する一対の保持フレーム63と、保持フレーム63の各先端部に形成された取付凹部65と、下側二箇所の取付凹部65に固定的に取り付けられた二本の係止部材67と、上側一箇所の取付凹部65に着脱自在に取り付けられた係止部材67とを備えている。各係止部材67は、基盤11の端縁を係止するための図示しない溝が複数個形成されており、その両端部が前側の保持フレーム33と、後側の保持フレーム63とに取り付けられて、ウエハWが接着された基盤11の外周三箇所を係止することにより安定保持する。
前後の保持フレーム63の中心部には、それぞれ外側に向けて突出した状態で軸部材69が固定的に取り付けられている。この軸部材69には、処理槽35の上方に位置している駆動機構71から垂下された連結片73が取り付けられている。この連結片73は、その下端部が軸部材69に対してネジ止め固定されており、保持フレーム63に対する相対的な位置が固定されている。
駆動機構71は、内槽31中において上述した保持機構59を、基盤11及びウエハWの整列方向に沿った水平軸周りに公転させる機能を備えている。具体的には、フレーム75と、このフレーム75に取り付けられたモータ77と、モータのギア79と、このギア79の下方で係合しているギア81とを備えている。ギア81には、その回転軸Pから離れた位置に、ネジ83で連結片73が回転可能に取り付けられている。また、駆動機構71は、図示しない昇降機構により待機位置と処理位置とにわたって昇降可能である。
上述したモータ77の回転軸を、図2の正面から見て時計回りに駆動すると、ギア79,81を介して回転され、連結片73が鉛直姿勢を保ったままその上端部が回転軸Pの周囲を回転し、これに伴い連結片73の下端部に固定されている保持機構59が内槽31中において公転運動する。
次に、図3〜10を参照して、具体的な処理例について説明する。なお、図3及び図4は基盤へのウエハ接着の手順を示す模式図であり、図5及び図6はウエハ接着における端面保護を示す模式図であり、図7はウエハの端面保護の状態を示す縦断面図であり、図8はウエハの端面保護の状態を示す平面図である。また、図9はシンニング中の状態を示す斜視図であり、図10はシンニング後のウエハの状態を示す縦断面図である。
まず、基盤11を載置台3に載置するとともに、加熱ヒータ9によって所定温度(例えば、168℃)に加熱する。そして、ワックス搬送機構19により、例えば融点148℃のワックスHMを基盤11の中央部に載置する(図3)。すると、溶けたワックスHMが基盤11の上面全体を覆う。なお、このときワックスHMの拡がりを早めるために、モータ7を駆動して載置台3を回転させておいてもよい。
次に、搬送機構13によりウエハWを搬入し、基盤11の上面に載置する(図4)。ウエハWは、その下面側に回路等が形成されており、上面側が裏面となっている。ウエハWを載置した後、加熱ヒータ9による加熱を停止する。ワックスHMの融点よりも充分に温度が低下すると、ウエハWは基盤11に対して接着固定される。なお、加熱ヒータ9の加熱停止とともに、図示しない冷却機構により冷却を行って、固着までの時間を短縮するようにしてもよい。
ワックスHMが固まってウエハWが基盤11に固着された後、図5に示すようにノズル23をウエハWの端面上方に移動させる。そして、モータ7を駆動し、載置台3を低速で回転させつつノズル23から端面保護材Cを吐出する。載置台3が一回転すると、モータ7による駆動を停止させる。すると、図6〜8に示すように、ウエハWの外周縁が端面保護材Cにより全周にわたって覆われるとともに、ウエハWの下面と基盤11の上面の間で露出していたワックスHMも端面保護材Cで覆われる。
上記の端面保護は、図7及び図8に示すように、ウエハWの外周縁(端面)から所定幅PWだけ内側に入り込むように行うことが好ましい。ウエハWの外周縁から内側に多めに端面保護材Cで覆っておくと、後述するシンニング処理時にエッチング液がウエハWの端面まで到達する距離を長くできるので、ウエハWの端面へのエッチング液の浸入に起因する不都合を確実に回避できるからである。
なお、端面保護材CでウエハWの外周縁を覆う際あるいは覆った後に、加熱ヒータ9により所定温度に加熱して、端面保護材Cの硬化時間を短縮するようにしてもよい。但し、その温度は、固着しているワックスHMが再び溶け出すことがないように、ワックスHMの融点より充分に低い温度とする。
端面保護材Cが硬化した後、ウエハWを接着した基盤11を搬送機構13で載置台3から搬出し、新たな基盤11と新たなウエハWに対する処理を上述したようにして行う。所定枚数のウエハWを基盤11に接着する処理が完了すると、次のシンニングを行う。
ウエハWを接着した基盤11は、エッチング装置29に搬送される。そして、図2に示すように、基盤11が保持機構59に保持された状態で、所定温度(例えば、70℃)に加熱されたエッチング液を貯留している内槽31に収容され、エッチング液にウエハWが浸漬される。その後、モータ77を所定時間(例えば、30分)だけ駆動して、図9に示すように、エッチング液中においてウエハWを公転運動させる。これにより、例えば、6インチ径のウエハWの厚さが、50μm以下にまで薄くされる。そのときの縦断面を模式的に表したのが図10である。このようにウエハWの厚さが薄くなるが、端面保護材Cで覆われているウエハWの外周縁はエッチングされることなくほぼ元の厚みを保っている。
このように高温のエッチング液にウエハWは基盤11とともに長時間にわたって浸漬されるが、ワックスHMで基盤11に接着されたウエハWの外周縁は、その全周にわたって端面保護材Cで補強的に覆われている。したがって、ワックスHMがエッチング液に浸食されて溶け出すことがなく、ウエハWが基盤11から剥がれたりする等の処理不良を防止できる。
また、基盤11として、ウエハWと同等の熱線膨張係数の材料を使用しているので、基盤11がウエハWに対して大きく膨張することがない。したがって、ワックスHMによる接着性が低下するのを防止することができるので、ウエハWの剥離や基盤11に対する位置ずれが生じることを防止でき、処理不良を防止することができる。
所定時間のシンニングを終えると、駆動機構71を駆動してウエハWを接着した基盤11を内槽31から搬出する。そして、図10に示すように、端面保護材Cの所定幅PWよりもやや内側の切断幅CWでウエハWを切断して切り出す(切断過程)。この切断には、例えば、高出力のレーザービームを用いる。これにより、図11に示すように、ウエハWの元の径よりやや小径で、厚さが薄く処理されたウエハWが切り出される。
なお、上記の切り出しに代えて、端面保護材Cを溶解する溶液にウエハWを基盤11ごと浸漬して、端面保護材C及びワックスHMを溶解する溶解過程を経ることで、ウエハWを基盤11から分離するようにしてもよい。また、アッシングによってウエハWを基盤11から剥離するようにしてもよい。
上述した実施例では、ウエハWの外周縁から所定幅PWだけ内側に入り込んだウエハWの上面まで端面保護材Cで覆っているが、図12に示すようにウエハWの外周縁(端面)だけをワックスHMとともに端面保護材Cで覆うようにしてもよい。これによると、図13に示すように、ウエハWの外周縁から所定幅PWの部分も後工程で有効に用いることができるとともに、端面保護材Cの材料費を節約することができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)例えば、予めウエハWの外径程度に合わせて環状に成形した端面保護材をウエハWの外周縁に載置して被着する構成を採用してもよい。これにより、端面保護に要する時間を短縮することができる。
(2)上記の構成では、載置台3を回転させて端面保護材CをウエハWの全周に塗布しているが、載置台3を動かすことなくノズル23をウエハWの形状に合わせて移動させて塗布する構成としてもよい。
(3)上記の実施例では、シンニング処理をバッチ式で行っているが、ウエハWを一枚ずつ処理する枚葉式としてもよい。
(4)加熱機構としては、載置台3に内蔵した加熱ヒータ9に代えて、載置台3の上方から光照射によって加熱する機構を採用してもよい。
W … ウエハ
1 … ウエハ接着装置
3 … 載置台
9 … 加熱ヒータ
11 … 基盤
13 … 搬送機構
HM … ワックス
19 … ワックス搬送機構
23 … ノズル
29 … エッチング装置
31 … 内槽
33 … 外槽
C … 端面保護材
1 … ウエハ接着装置
3 … 載置台
9 … 加熱ヒータ
11 … 基盤
13 … 搬送機構
HM … ワックス
19 … ワックス搬送機構
23 … ノズル
29 … エッチング装置
31 … 内槽
33 … 外槽
C … 端面保護材
Claims (4)
- ウエハに処理を行うウエハ処理装置において、
シンニングにて使用するエッチング液への耐性を有し、ウエハと同等の熱線膨張係数を有する板状の基盤を載置する載置部と、
前記載置部に載置された基盤を加熱する加熱機構と、
前記載置部に載置された基盤の表面に固定化用組成物を塗布する塗布機構と、
固定化用組成物が塗布された基盤上にウエハを搬入する搬入機構と、
を備えていることを特徴とするウエハ処理装置。 - 請求項1に記載のウエハ処理装置において、
前記基盤は、SiCであることを特徴とするウエハ処理装置。 - 請求項1に記載のウエハ処理装置において、
前記基盤は、アモルファスカーボンであることを特徴とするウエハ処理装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載のウエハ処理装置において、
前記基盤に接着されたウエハの外周縁の全周にわたって端面保護材を塗布する保護材塗布機構をさらに備えていることを特徴とするウエハ処理装置。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
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