JP2006125513A - 自在継手およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】がたつきを抑制できて動作がスムーズな自在継手と製造方法を提供する。
【解決手段】本自在継手4では、ヨーク20の嵌合孔27Aに嵌合された有底円筒状の外輪カップ31によって、針状ころ32を介して十字軸22のトラニオン29Aを支持する。トラニオン29Aは、先端部34に形成された小径部36と、この小径部36よりも基端35側に形成された大径部37とを有する。小径部36に、針状ころ32を受けるブッシュ33が圧入される。ブッシュ33の外径D1はトラニオン29Aの大径部37の外径D2よりも大きくされる。針状ころ32の遊びを少なくできて、がたつきの発生を抑制できる。針状ころ32の転がりを利用して、スムーズな動作を確保できる。針状ころ32の内側に挿入したブッシュ33を、小径部36に圧入することにより、組立時に針状ころ32が傷つくことを防止できる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、自動車のステアリング装置等に用いられる自在継手およびその製造方法に関する。
自在継手には、一対の軸部材に接続された一対のヨークと、これら一対のヨークの間に介在し一対のヨークを互いに連結する十字軸とを有するものがある。各ヨークは、径方向に互いに離隔して対向する一対の嵌合孔を有している。各嵌合孔には、十字軸の軸部としてのトラニオンが軸受を介してそれぞれ嵌められている。この軸受には、転がり軸受(例えば、特許文献1参照。)と、滑り軸受(例えば、特許文献2,3参照。)とがある。
特許文献1の自在継手では、ヨークの対応する嵌合孔に嵌合された有底円筒形状の外輪カップによって、針状ころを介して十字軸の各トラニオンが支持される。通例、トラニオンの外周面と外輪カップの内周面との間の径方向隙間が、針状ころの直径よりも大きくされている。このため、トラニオンががたつき、騒音を発生する虞がある。
そこで、特許文献1の自在継手では、外輪カップの内底面およびこれに対向するトラニオンの端面に互いにオフセットされた凹部を設け、両凹部に跨がる態様で、円板状の弾性部材を介在させ、弾性部材をトラニオンの径方向に圧縮変形させ、弾性部材の弾性反発力でトラニオンに対して径方向に予圧を与えるようにしている。
また、転がり軸受タイプの自在継手の組立方法としては、通例、先ず、ヨークの嵌合孔に、十字軸のトラニオンを同心状態に嵌合させて仮保持しておき、この後で、仮保持されたトラニオンと嵌合孔との間の隙間に、外輪カップに保持された状態の複数の針状ころを圧入するようにしている。
特開2001−193753号公報 特開平9−210078号公報 特開2004−116690号公報
しかしながら、特許文献1の自在継手では、弾性部材が、押圧状態で外輪カップの内底面およびこれに対向するトラニオンの端面の凹部に対して摺動するので、摩擦抵抗が大きくなる。その結果、自在継手のスムーズな動作を確保できない。
また、がたつきを抑制するためには、トラニオンの外周面と外輪カップの内周面との間の径方向隙間を小さくすることも考えられる。しかし、転がり軸受タイプの自在継手の従来の組立方法では、針状ころの遊びを小さくしようとすると、組立時に針状ころおよびトラニオンに傷が付いていた。というのは、嵌合孔への外輪カップの圧入が開始された時点では、針状ころの径方向内側はトラニオンにより受けられていない状態にあるので、外輪カップが嵌合孔の奥に押し込まれると、外輪カップおよび針状ころが径方向内方に変位する。その結果、針状ころがトラニオンの外周面に乗り上げる際に、針状ころとトラニオンとに傷がついてしまい、自在継手のスムーズな動作が確保されない。
また、軸受が滑り軸受である場合、摺動抵抗が大きく、自在継手のスムーズな動作を確保できない。
そこで、この発明の目的は、がたつきを抑制できて、しかも動作がスムーズな自在継手およびその製造方法を提供することである。
本発明は、ヨークの対応する嵌合孔に嵌合された有底円筒状の外輪カップによって、ころを介して十字軸の各トラニオンを支持する自在継手において、トラニオンの先端部に形成された小径部と、この小径部よりも基端側に形成された大径部と、小径部に圧入されころを受けるブッシュとを備え、ブッシュの外径は、トラニオンの大径部の外径よりも大きいことを特徴とする。本発明によれば、ブッシュがトラニオンの大径部よりも大径であるので、大径部と同径のトラニオンでころを受ける従来の場合に比べて、ころの遊びを少なくできて、がたつきの発生を抑制することができる。また、ころの転がりを利用するので、スムーズな動作を確保できる。また、ブッシュを設けることにより、自在継手の組立手順の自由度が高まるので、組立時にころが傷つく虞のある組立手順を避け易くなり、その結果、組立時にころが傷つくことを防止することも可能となる。
また、本発明において、上記ブッシュの軸長は、トラニオンの軸長の1/4〜3/4の範囲内の値とされる場合がある。この場合、ブッシュの軸長がトラニオンの軸長の1/4以上あることにより、ブッシュがころを安定して受けることができ、これとともにブッシュの軸長がトラニオンの軸長の3/4以下であることにより、トラニオンの強度が確保される。従って、上述の自在継手を実用的に構成することができる。ここで、ブッシュの軸長がトラニオンの軸長の1/4未満であると、ブッシュがころを安定して受けることができない場合がある。また、ブッシュの軸長がトラニオンの軸長の3/4を超えて大きくなると、トラニオンにおいて、強度が弱い小径部が、曲げモーメントが大きい基部に近づくとともに、小径部と大径部との間にあり応力集中が生じ易い部位が、上述の基部に近接して位置するようになり、その結果、トラニオンの強度が不足する場合がある。
また、本発明の自在継手を、以下の製造方法により組み立てることができる。すなわち、本発明の自在継手の製造方法は、上記本発明の自在継手の製造方法であって、外径が拘束されない状態の外輪カップ内に環状に保持された複数のころの内側へブッシュを挿入して軸受ユニットを得る工程と、上記ヨークの嵌合孔の内周面と十字軸のトラニオンの外周面との間の環状の隙間に、上記軸受ユニットを挿入する工程とを含むことを特徴とする。上記挿入する工程では、ヨークの嵌合孔に外輪カップを圧入すると共に、十字軸のトラニオンの小径部をブッシュ内に圧入し且つブッシュの外径よりも小径のトラニオンの大径部をころの内側へ挿入するようにされる。
この発明の製造方法によれば、ころの遊びをほとんど無くした状態の組立時のころの傷付きを防止することができる。すなわち、ころの内側にブッシュを挿入する際には、外輪カップの外径は拘束されていないので、ブッシュところとに傷がつく虞はない。また、外輪カップがヨークの嵌合孔に圧入される際に、ころの内側をブッシュが受けているので、ころの内側部分が径方向内方に変位することが抑制される結果、上記挿入する工程で、ころの内側にトラニオンの大径部を挿入する際のころの傷つきを防止できる。また、ブッシュ内にトラニオンの小径部を圧入するので、ブッシュところとを押圧状態で相対移動させずに済み、その結果、ブッシュところとに傷付きが生じる虞がない。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態では、自在継手が自動車のステアリング装置に適用される場合に則して説明するが、本発明はこれに限らず、例えば、自動車の推進軸等、他の回転体における自在継手に適用することもできる。
図1は、本発明の一実施形態の自在継手が適用されるステアリング装置の模式図である。図1を参照する。
ステアリング装置1は、一端3aがステアリングホイール等の操舵部材2に連結されたステアリングシャフト3と、一端5aがステアリングシャフト3の他端3bに本実施の形態の自在継手4を介してトルク伝達可能に連結された中間シャフト5と、中間シャフト5の他端5bに本実施の形態の自在継手6を介してトルク伝達可能に連結されたピニオンシャフト7と、ピニオンシャフト7の端部近傍に設けられたピニオン歯7aに噛み合うラック歯8aを有し自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを含む。
ピニオンシャフト7およびラックバー8により操舵機構としてのラックアンドピニオン機構Aが構成されている。ラックバー8は車体に固定されるハウジング9内に複数の軸受(図示せず)を介して直線往復動自在に支持されている。ラックバー8の両端部はハウジング9の両側へ突出し、各端部には、それぞれタイロッド10が結合されている。各タイロッド10は、対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する操向輪11に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン歯7aおよびラック歯8aによって、自動車の左右方向に沿ってのラックバー8の直線運動に変換される。これにより、操向輪11の転舵が達成される。
図2は、ステアリングシャフト、中間軸およびピニオンシャフトとこれらを連結する自在継手の概略側面図である。図2を参照する。
自在継手4は、ステアリングシャフト3の他端3bに設けられたヨーク20と、中間シャフト5の一端5aに設けられたヨーク21と、両ヨーク20,21間を連結する十字軸22と、両ヨーク20,21が十字軸22を回動自在に支持するための4つの軸受23(一部のみ図示)とを備えている。
同様に、自在継手6は、ピニオンシャフト7の端部に設けられたヨーク20と、中間シャフト5の他端5bに設けられたヨーク21と、両ヨーク20,21を連結する十字軸22と、両ヨーク20,21が十字軸22を回動自在に支持するための4つの軸受23(一部のみ図示)とを備えている。
なお、自在継手4は車両の乗員室内に配置され、自在継手4の封止部材24(図3参照)はOリングからなる。一方、自在継手6は車両の乗員室外に配置され、自在継手6の封止部材(図示せず)はリップ付きのシール部材からなる。これ以外の点について、自在継手4,6は互いに同様に構成されている。以下では、自在継手4に則して説明する。
図3は、図2に示す III− III断面の自在継手4の一部破断側面図である。図2と図3を参照する。
各ヨーク20,21は、U字状をなしている。ヨーク20は、互いに平行に配置されて互いに対向する一対のアーム25A,25Bと、一対のアーム25A,25Bを接続しステアリングシャフト3の他端3bに固定された接続部26とを有している。ヨーク21は、互いに平行に配置されて互いに対向する一対のアーム25C,25Dと、一対のアーム25C,25Dを接続し中間シャフト5の一端5aに固定された接続部26とを有している。
図3を参照して、ヨーク20のアーム25Aには嵌合孔27Aが形成され、アーム25Bには嵌合孔27Bが形成されている。一対の嵌合孔27A,27Bは互いに同心に配置されている。ヨーク21のアーム25Cには嵌合孔27Cが形成され、アーム25Dには嵌合孔27Dが形成されている。一対の嵌合孔27C,27Dは互いに同心に配置されている。各嵌合孔27A,27B,27C,27Dには軸受23がそれぞれ嵌合され、軸受23を介して十字軸22が支持されている。
十字軸22は、十字形形状の中央部に配置される胴部28と、この胴部28から十字形形状をなして突出する4つの軸部としてのトラニオン29A,29B,29C,29Dと、胴部28と各トラニオン29A,29B,29C,29Dとの間に介在する肩部30とを有する。
肩部30は、対応するトラニオン29A,29B,29C,29Dよりも大径に形成されて、軸受23の外側に配置されている。具体的には、肩部30は、円筒面と、軸線C1に対して傾斜する傾斜面とを含む。肩部30には、これを取り囲んで軸受23の開放側端部を封止する封止部材24が装着されている。封止部材24は、Oリングからなる。
一対のトラニオン29A,29Bは、互いに同心に配置されていて、第1の軸線C1に沿って胴部28から互いに逆向きに延びている。一対のトラニオン29C,29Dは、互いに同心に配置されていて、第1の軸線C1と直交する第2の軸線C2に沿って胴部28から互いに逆向きに延びている。
一方の一対のトラニオン29A,29Bは、ヨーク20の一対のアーム25A,25Bの一対の嵌合孔27A,27Bに、一対の軸受23を介して回動自在に支持されている。他方の一対のトラニオン29C,29Dは、ヨーク21の一対のアーム25C,25Dの一対の嵌合孔27C,27Dに、一対の軸受23を介して回動自在に支持されている。
これにより、ヨーク20と十字軸22とが、軸受23を介してトラニオン29A,29Bの第1の軸線C1の回りに相対回動できるようになっている。また、ヨーク21と十字軸22とが、軸受23を介してトラニオン29C,29Dの第2の軸線C2の回りに相対回動できるようになっている。
4つの軸受23は、互いに同様に構成されている。各軸受23は、一端開放型のシェル形の針状ころ軸受からなる。各軸受23は、有底円筒状の外輪カップ31と、円柱形状に形成されたころとしての多数の針状ころ32(一部のみ図示。)とを有する。外輪カップ31によって、複数の針状ころ32を介して十字軸22の各トラニオン29A,29B,29C,29Dを回動自在にそれぞれ支持している。
外輪カップ31は、金属の薄板をプレス加工されてなる一端密閉型のシェル形外輪である。外輪カップ31は、ヨーク20,21の対応する嵌合孔27A,27B,27C,27Dに圧入状態で嵌合されている。外輪カップ31の内周面は、針状ころ32が転動する軌道面を形成する。
針状ころ32は、外輪カップ31内に保持されていて、対応するトラニオン29A,29B,29C,29Dの周囲に環状に並べて配列され、針状ころ32の円柱形状の軸線が対応するトラニオン29A,29B,29C,29Dの軸線C1,C2と平行に配置されている。針状ころ32は、金属部材、例えば鋼により形成され、その直径D4が、その軸方向寸法である軸長L3よりも小さくされ、例えば直径D4に対する軸長L3の比が3倍以上とされている。
本実施の形態の自在継手4では、4つのトラニオン29A,29B,29C,29Dに圧入され針状ころ32を受ける4つのブッシュ33(一つのみ図示)を備えている。
なお、複数のトラニオン29A,29B,29C,29Dは、互いに同様に形成される。また、4つのブッシュ33は、互いに同様に形成され、嵌合孔27A,27B,27C,27Dも同様である。以下では、トラニオン29Aと、これに対応するブッシュ33と、軸受23と、嵌合孔27Aとに則して説明する。
図4は、図3に断面で示すトラニオン29A、ブッシュ33、軸受23、アーム25Aの一部断面拡大図である。図5は、トラニオン29Aに嵌合されたブッシュ33の模式図である。図4と図5を参照する。
トラニオン29Aは、金属部材、例えば鋼により形成され、端面からなる先端部34と、基端35とを有している。基端35は肩部30を介して胴部28に接続されている。トラニオン29Aは、軸線C1に沿って基端35から所定長さ(軸長ともいう。)L1で真直に延びている。所定長さL1は、針状ころ31の軸長L3とほぼ等しくされている。軸線C1に沿う方向に関してのトラニオン29Aおよび針状ころ32の全体同士が、トラニオン29Aの径方向から見て互いに重なり合って配置されている。
トラニオン29Aは、その先端部34に形成された小径部36と、この小径部36よりも基端35側に形成された大径部37とを有している。ブッシュ33が、大径部37に隣接して配置され、小径部36に圧入状態で嵌合されている。ブッシュ33、小径部36および大径部37の外周同士は、互いに同心に配置されている。
小径部36は、先端部34から軸線C1に沿って真直に所定長さ(軸長ともいう。)L5で延びている。小径部36の外周は、直径D3の円筒面を含んでいる。小径部36は、圧入されたブッシュ33をがたつきなく保持している。
大径部37は、基端35から軸線C1に沿って真直に所定長さ(軸長ともいう。)L4で延びている。大径部37の外周は、直径D2の円筒面を含んでいる。外径としての直径D2は、小径部36の外径としての直径D3よりも大径(D2>D3)とされている。大径部37の外周と小径部36の外周とは、環状端面38を介して接続されている。環状端面38は、ブッシュ33の端面33aと当接している。
ブッシュ33は、金属部材、例えば鋼によりトラニオン29Aと別体に円筒形状に形成されている。ブッシュ33の外周33cは、円筒面からなり、針状ころ32が転動する軌道面を形成する。ブッシュ33の内周33bは、軸方向両端部のテーパ面と、軸方向中間部の円筒面とを含む。
図5を参照する。ブッシュ33が小径部36に嵌合されている状態において、また、本実施形態においては、嵌合されている状態および嵌合されていない状態のいずれの状態においても、ブッシュ33の外径D1は、トラニオン29Aの大径部37の外径D2よりも大きくされている(D1>D2)。ここで、上述の外径D1,D2としては、個体毎の最大値を採用すればよい。
図4に戻って、外輪カップ31が嵌合孔27Aに圧入され、且つブッシュ33が小径部36に圧入された状態で、ブッシュ33の外周33cと外輪カップ31の内周31aとの間に介在した針状ころ32にとって遊びがほとんど無い状態となるように、外輪カップ31の内周31aとブッシュ33の外周33cとの間の径方向の隙間は設定されている。
ブッシュ33の軸長L2(軸線C1に沿う方向の寸法に相当する。)は、針状ころ32の一部を受けることができるように設定される。好ましくは、軸長L2は、トラニオン29Aの軸長L1の1/4の値以上の長さに設定され、軸長L1の3/4の値以下の長さに設定されている。さらに好ましくは、軸長L2は、トラニオン29Aの軸長L1の1/4〜3/4の範囲内の値の長さに設定されている。
本実施形態では、ブッシュ33の軸長L2と大径部37の軸長L4との和(L2+L4)の値が、針状ころ32の軸長L3と等しくされている。また、ブッシュ33の軸長L2は、トラニオン29Aの軸長L1の1/2の長さとされ、トラニオン29Aの小径部36の軸長L5とほぼ等しくされている。ブッシュ33は、軸方向について嵌合孔27Aの内部に位置している。
このように、ブッシュ33の外周33cは、軸受23の針状ころ32の一部を受けて転動させる軌道面として常時機能する。これとともに、大径部37の外周は、針状ころ32の残りの部分と対向する。トラニオン29Aの径方向に大荷重がかかったときに、大径部37が針状ころ32の残りの部分を受けて軌道面として機能する。
また、ブッシュ33により受けられる針状ころ32の一部においてその遊びがほとんど無い状態とされ、トラニオン29Aの大径部37と対向する針状ころ32の残りの部分において、遊び量が大きく確保されるので、スムーズな動作を確保できる。
本実施形態の自在継手4は、例えば以下の製造方法により製造することができる。
図6A,図6Bは、図1の自在継手をその組立の途中状態において示す模式図であり、自在継手の組立手順にしたがって図6A,図6Bの順に図示してある。図7A〜図7Dは、図6Bよりも組立手順が進んだ状態の自在継手の模式図であり、自在継手の組立手順にしたがって図7A,図7B,図7Cおよび図7Dの順に図示してある。
この製造方法は、図6Aと図6Bに示すように外径が拘束されない状態の外輪カップ31内に環状に保持された複数の針状ころ32の内側へブッシュ33を挿入して軸受ユニット39を得る第1の工程と、図7A〜図7Dに示すようにヨーク20の嵌合孔27Aの内周面41と十字軸22のトラニオン29Aの外周面42との間の環状の隙間40に、軸受ユニット39を挿入する第2の工程とを含んでいる。
図6Aを参照して、第1の工程では、先ず、外輪カップ31内に複数の針状ころ32を環状に保持する。このときの外輪カップ31は嵌合孔27Aにまだ嵌め入れられていない。次に、外輪カップ31の外周31bを拡径自在な状態で保持し、外輪カップ31の外径が拘束されないようにする。次に、図6Aおよび図6Bを参照して、この状態の外輪カップ31内に環状に保持された複数の針状ころ32の内側へブッシュ33を挿入する。ブッシュ33は、外輪カップ31と同心を維持しながら、外輪カップ31の底面にブッシュ33の端面33dが当接するまで挿入される。これにより、外輪カップ31と針状ころ32とブッシュ33とを含む組立体としての軸受ユニット39を得る。
ここで、ブッシュ33を挿入する際には、外輪カップ31が嵌合孔27Aに圧入されておらず、非拘束状態とされて縮径していないし、且つ、ブッシュ33は小径部36に圧入おらず拡径していない。従って、ブッシュ33を針状ころ32の内側に挿入する際に、針状ころ32とブッシュ33の外周33cとが傷つく虞はない。
図7Aを参照して、次に第2の工程では、ヨーク20の嵌合孔27Aに十字軸22のトラニオン29Aを同心に配置した仮保持状態に保持する。この状態では、嵌合孔27Aの内周面41とトラニオン29Aの外周面42との間に環状の隙間40が形成されている。この環状の隙間40に、以下のように上述の軸受ユニット39が嵌め込まれる。
図7Bに示すように、外輪カップ31が、外輪カップ31の開放側の端部からヨーク20の嵌合孔27Aに圧入される。外輪カップ31は、その外径よりも小さな内径の嵌合孔27Aに押し込まれて嵌合され、嵌合後に所定の締め代が得られるようにされている。
このとき、外輪カップ31は縮径し、針状ころ32も径方向内方に変位しようとする。しかし、ブッシュ33が、上述のように針状ころ32を径方向内方から受け止めるので、針状ころ32の径方向内方への変位量は抑制される。
図7Cに示すように、嵌合孔27Aへの外輪カップ31の圧入が進行すると、十字軸22のトラニオン29Aの小径部36がブッシュ33内に圧入され始めて、ブッシュ33がトラニオン29Aの小径部36に乗り上げる。このとき、ブッシュ33の外周の軌道面と針状ころ32との傷つきを防止できる。
図7Dに示すように、嵌合孔27Aへの外輪カップ31の圧入がさらに進行すると、ブッシュ33の外径よりも小径のトラニオン29Aの大径部37が針状ころ32の内側へ挿入される。
また、本実施形態では、ブッシュ33内への小径部36の圧入が開始された後に、針状ころ32の内側への大径部37の挿入が始められるようにしている。この場合、小径部36により大径部37の挿入を案内できるので、大径部37と針状ころ32の傷つきを確実に防止できて好ましい。
このように本実施形態によれば、ブッシュ33がトラニオン29Aの大径部37よりも大径であるので、大径部37と同径のトラニオンだけで針状ころを受ける従来の構成に比べて、針状ころ32の遊びを少なくできて、がたつきの発生を抑制することができる。また、針状ころ32の転がりを利用するので、スムーズな動作を確保できる。また、ブッシュ33を設けることにより、自在継手4の組立手順の自由度が高まるので、組立時に針状ころ32が傷つく虞のある組立手順を避け易くなり、例えば上述の製造方法を採用できて、その結果、組立時に針状ころ32が傷つくことを防止することができる。
また、上記ブッシュ33の軸長L2は、トラニオン29Aの軸長L1の1/4〜3/4の範囲内の値とされるのが好ましい。すなわち、ブッシュ33の軸長L2がトラニオン29Aの軸長L1の1/4以上あることにより、ブッシュ33が針状ころ32を安定して受けることができ、これとともにブッシュ33の軸長L2がトラニオン29Aの軸長L1の3/4以下であることにより、トラニオン29Aの強度が確保される。従って、上述の自在継手4を実用的に構成することができる。
ここで、ブッシュ33の軸長L2がトラニオン29Aの軸長L1の1/4未満であると、ブッシュ33が針状ころ32を安定して受けることができない場合がある。また、ブッシュ33の軸長L2がトラニオン29Aの軸長L1の3/4の値を超えて大きくなると、トラニオン29Aにおいて、強度が弱い小径部36が、曲げモーメントが大きい基端35に近づくとともに、小径部36と大径部37との間にあり応力集中が生じ易い部位が、上述の基端35に近接して位置するようになり、その結果、トラニオン29Aの強度が不足する場合がある。
なお、本実施形態の自在継手4を、上述の製造方法以外の方法により組み立てることも考えられるが、上述の製造方法により組み立てられてなる自在継手4であれば好ましい。上述の製造方法により組み立てる場合には、針状ころ32の遊びをほとんど無くした状態で、組立時の針状ころ32の傷付きを確実に防止することができる。
すなわち、図6Bに示すように針状ころ32の内側にブッシュ33を挿入する際には、外輪カップ31の外径は拘束されていないので、ブッシュ33と針状ころ32とに傷がつく虞はない。また、図7Aと図7Bに示すように外輪カップ31がヨーク20の嵌合孔27Aに圧入される際に、針状ころ32の内側をブッシュ33が受けているので、針状ころ32の内側部分が径方向内方に変位することが抑制される結果、図7Dに示すように針状ころ32の内側にトラニオン29Aの大径部37を挿入する際の針状ころ32の傷つきを防止できる。また、図7Cに示すようにブッシュ33の内周33bにトラニオン29Aの小径部36を圧入するので、ブッシュ33の外周33cと針状ころ32とを押圧状態で相対移動させずに済み、その結果、ブッシュ33と針状ころ32とに傷付きが生じる虞がない。
また、ステアリング装置1の自在継手4,6の少なくとも一方、より好ましくは両方に、本実施形態の自在継手が採用される場合には、ドライバーが操舵部材2を介して屈曲状態の自在継手4,6を回すときに、ドライバーが傷の影響によるごりごり感(トルク変動)を感じることがなくて、快適な操舵感が実現される。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
例えば、上述の実施形態の製造方法では、小径部36へのブッシュ33の圧入後に、針状ころ32の内側への大径部37の挿入が開始されていたが、これには限定されない。例えば、小径部36へのブッシュ33の圧入開始のタイミングと、針状ころ32の内側への大径部37の挿入開始のタイミングがほとんど同時であってもよいし、上述の圧入開始のタイミングが挿入開始のタイミングよりも後であってもよい。
上述の実施形態の自在継手4では、ころとして、直径が軸長よりも小さい針状ころ32を用いていたが、直径が軸長と等しいか軸長よりも大きいころを用いてもよい。
ブッシュ33は、全トラニオン29A,29B,29C,29Dに設けられるのが好ましいが、少なくとも一つのトラニオン29A,29B,29C,29Dに設けられていればよい。ブッシュ33の軸長L2は、トラニオン29Aの軸長L1の1/4未満の値、または軸長L1の3/4を超えて大きい値とされることも考えられる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
本発明の一実施形態の自在継手が適用されるステアリング装置の模式図である。 図1のステアリングシャフト、中間軸およびピニオンシャフトとこれらを連結する自在継手の概略側面図である。 図2に示す III− III断面の自在継手の一部破断側面図である。 図3に断面で示すトラニオン、ブッシュ、軸受、アームの一部断面拡大図である。 図4のトラニオンに嵌合されたブッシュの模式図である。 図1の自在継手をその組立の途中状態において示す模式図であり、自在継手の組立手順にしたがって図6A,図6Bの順に図示してある。 図1の自在継手をその組立の途中状態において示す模式図であり、図6Bよりも組立手順が進んだ状態を、自在継手の組立手順にしたがって図7A,図7B,図7Cおよび図7Dの順に図示してある。
符号の説明
4,6 自在継手
20,21 ヨーク
22 十字軸
27A,27B,27C,27D 嵌合孔
29A,29B,29C,29D トラニオン
31 外輪カップ
31b (外輪カップの)外周(外径)
32 針状ころ(ころ)
33 ブッシュ
34 先端部
35 基端
36 小径部
37 大径部
39 軸受ユニット
40 隙間
41 (嵌合孔の)内周面
42 (トラニオンの)外周面
D1 ブッシュの外径
D2 トラニオンの大径部の外径
L1 トラニオンの軸長
L2 ブッシュの軸長

Claims (3)

  1. ヨークの対応する嵌合孔に嵌合された有底円筒状の外輪カップによって、ころを介して十字軸の各トラニオンを支持する自在継手において、
    トラニオンの先端部に形成された小径部と、
    この小径部よりも基端側に形成された大径部と、
    小径部に圧入されころを受けるブッシュとを備え、
    ブッシュの外径は、トラニオンの大径部の外径よりも大きいことを特徴とする自在継手。
  2. 請求項1に記載の自在継手において、
    上記ブッシュの軸長は、トラニオンの軸長の1/4〜3/4の範囲内の値とされたことを特徴とする自在継手。
  3. 請求項1または2に記載の自在継手の製造方法であって、
    外径が拘束されない状態の外輪カップ内に環状に保持された複数のころの内側へブッシュを挿入して軸受ユニットを得る工程と、
    上記ヨークの嵌合孔の内周面と十字軸のトラニオンの外周面との間の環状の隙間に、上記軸受ユニットを挿入する工程とを含むことを特徴とする自在継手の製造方法。
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