JP2023007883A - ウォーム減速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウォームの先端部をウォームホイールの側に向けて付勢するばねの設置箇所におけるハウジングの大径化を抑えられ、かつ、該ばねの設計の自由度を確保しやすくすることができ、しかもウォームの作動トルクを抑えられる、ウォーム減速機を提供する。【解決手段】ホルダ19は、径方向内側に支持軸受20が配置されるホルダ筒部35と、ホルダ筒部35に対して、ウォーム収容部23の軸方向である第1方向の一方側に隣り合う位置に配置されるばね保持部36とを有する。板ばね21は、ばね保持部36に取り付けられ、かつ、支持軸受20に対して第1方向の一方側に配置される本体板部47と、本体板部47に接続され、かつ、外輪33の外周面のうち板ばね21によるウォーム18の先端部の付勢方向である第2方向に関してウォームホイール17から遠い側に位置する部分を、本体板部47で発生した弾力に基づいて押圧する押圧板部48とを有する。【選択図】図5

Description

本発明は、たとえば電動パワーステアリング装置に組み込まれるウォーム減速機に関する。
自動車の操舵輪に舵角を付与する際に、ステアリングホイールの操作に要する力を軽減するための装置として、電動モータを補助動力源に使用する電動パワーステアリング装置が広く使用されている。
電動パワーステアリング装置は、電動モータの取付位置により、その構造が大別される。具体的には、ステアリングコラムの内側に回転自在に支持されたステアリングシャフトに補助動力を付与するコラムアシスト式、ステアリングギヤユニットの入力軸であるピニオン軸に補助動力を付与するピニオンアシスト式、および、ステアリングギヤユニットに、入力軸であるピニオン軸とは別のピニオン軸を備えさせ、該別のピニオン軸に補助動力を付与するデュアルピニオン式など、種々の構造が提案されている。
いずれの構造においても、ステアリングホイールの操作によって回転または直線運動する軸部材に、電動モータの補助動力が、減速機を介して付与される。このような減速機としては、ウォーム減速機が広く使用されている。電動パワーステアリング装置を構成するウォーム減速機は、電動モータにより回転駆動されるウォームと、該ウォームと噛合するウォームホイールとを備える。
図19は、特許第4381024号公報(特許文献1)に記載されている、ウォーム減速機の従来構造の1例を示している。ウォーム減速機100は、ハウジング101と、ウォームホイール102と、ウォーム103とを備える。
ハウジング101は、ホイール収容部104と、自身の中心軸がホイール収容部104の中心軸に対しねじれの位置に存在し、かつ、軸方向中間部がホイール収容部104内に開口したウォーム収容部105とを有する。
ウォームホイール102は、外周面にホイール歯106を有し、ホイール収容部104の内側に回転自在に支持された回転軸107の周囲に、該回転軸107と同軸に支持固定されている。
ウォーム103は、軸方向中間部の外周面に、ホイール歯106と噛合するウォーム歯108を有する。ウォーム103は、ウォーム歯108を挟んだ軸方向2箇所位置を、2つの玉軸受109a、109bにより、ウォーム収容部105の内側に回転自在に支持されている。2つの玉軸受109a、109bのうち、ウォーム103の先端側(図19の右側)の玉軸受109aの外輪は、ウォーム収容部105の奥端側部分の内側に内嵌固定されたホルダ110に圧入されている。玉軸受109aの内輪は、ウォーム103のうちでウォーム歯108よりも先端側に位置する部分に備えられた大径部111に、合成樹脂製のブッシュ112を介して隙間嵌により外嵌されている。すなわち、玉軸受109aの内輪は、ウォーム103の大径部111に隙間嵌で外嵌されたブッシュ112にがたつきなく外嵌されている。ウォーム103の基端側(図19の左側)の玉軸受109bの外輪は、ウォーム収容部105の開口部に圧入されており、玉軸受109bの内輪は、ウォーム103の基端部に外嵌されている。ウォーム103の基端部には、電動モータ113の出力軸が、トルクの伝達を可能に接続されている。すなわち、ウォーム103は、電動モータ113により回転駆動することができる。
ウォーム減速機100では、ホイール歯106とウォーム歯108との噛合部に、ウォーム減速機100を構成する部品のそれぞれの寸法誤差や組立誤差などに基づいて、不可避のバックラッシュが存在する。このバックラッシュの存在に基づき、ステアリングホイールの回転方向を変える際に、噛合部で耳障りな歯打ち音が発生する場合がある。図示の例では、このような歯打ち音の発生を抑えるために、ウォーム103の先端部を、ウォームホイール102の側に向けて弾性的に付勢している。
すなわち、ウォーム103の基端部はウォーム収容部105に対し、ラジアル隙間を有する玉軸受109bにより、若干の揺動変位を可能に支持されている。ウォーム103の大径部111の外周面と、ブッシュ112の内周面との間には環状隙間が全周にわたって存在する。ウォーム103の先端部にはパッド114が外嵌され、パッド114とホルダ110との間にねじりコイルばね115が設置されている。ねじりコイルばね115によって、パッド114を、ウォーム103がウォームホイール102に対して遠近動する方向である第2方向(図19の上下方向)に関して、ウォームホイール102の側に向けて弾性的に押圧することにより、ウォーム103の先端部を、第2方向に関してウォームホイール102の側(図19の下側)に向けて弾性的に付勢している。これにより、ホイール歯106とウォーム歯108との間のバックラッシュが抑えられ、歯打ち音の発生が抑えられる。
また、特許第6108358号公報(特許文献2)、特許第6313969号公報(特許文献3)などに記載されて、従来から知られているように、ウォームの先端部をウォームホイールの側に弾性的に付勢することにより、ホイール歯とウォーム歯との間のバックラッシュを抑える構造を備えたウォーム減速機として、ウォームの先端部に外嵌した転がり軸受に対して、付勢用のばねの全体を径方向外側に重畳して配置する構造が知られている。この構造では、付勢用のばねにより、転がり軸受を介してウォームの先端部をウォームホイールの側に向けて弾性的に付勢する。
特許第4381024号公報 特許第6108358号公報 特許第6313969号公報
特許第4381024号公報に記載の構造では、ウォーム103の先端部は、玉軸受109aによって転がり支持されるほか、その外周面に押し付けられたパッド114の内周面によって滑り支持される。このため、この滑り支持される部分に作用する摩擦力の分だけ、ウォーム103の作動トルクが大きくなるので、作動トルクの大きさを抑える面から
改善の余地がある。
特許第6108358号公報および特許第6313969号公報に記載の構造では、ウォームの先端部の外周面に押し付けられて滑り接触するパッドが存在しないため、その分、ウォームの作動トルクを抑えることができる。
しかしながら、特許第6108358号公報および特許第6313969号公報に記載の構造では、ウォームの先端部に外嵌された転がり軸受に対して、付勢用のばねの全体が径方向外側に重畳して配置されている。このため、ばねの設置箇所において、ハウジングのウォーム収容部が大径化する、または、ウォーム収容部の大径化を抑えようとすると、ばねの設置スペースが狭くなり、ばねの設計の自由度が少なくなるという問題がある。
本発明は、ウォームの先端部をウォームホイールの側に向けて付勢するばねの設置箇所におけるハウジングの大径化を抑えられ、かつ、該ばねの設計の自由度を確保しやすくすることができ、しかもウォームの作動トルクを抑えられる、ウォーム減速機を提供することを目的とする。
本発明の一態様のウォーム減速機は、ハウジングと、ウォームホイールと、ウォームと、ホルダと、支持軸受と、板ばねとを備える。
前記ハウジングは、ホイール収容部、および、前記ホイール収容部に対しねじれの位置に配置され、かつ、軸方向中間部が前記ホイール収容部に開口したウォーム収容部を有する。
前記ウォームホイールは、外周面にホイール歯を有し、かつ、前記ホイール収容部の内側に回転自在に支持される。
前記ウォームは、外周面に、前記ホイール歯と噛合するウォーム歯を有し、かつ、前記ウォーム収容部の内側に回転自在に支持される。
前記ホルダは、円環状に構成され、径方向内側に前記ウォームの先端部が挿通され、かつ、前記ウォーム収容部に内嵌固定されている。
前記支持軸受は、内輪および外輪を有する転がり軸受であり、前記外輪の外周面と前記ホルダの内周面との間に径方向の隙間を介在させた状態で、前記ウォームの先端部の外周面と前記ホルダの内周面との間に配置されている。前記外輪の外周面と前記ホルダの内周面との間に、円筒状のブッシュを配置することもできる。
前記板ばねは、前記ホルダに組み付けられ、かつ、前記支持軸受を介して前記ウォームの先端部を、前記ウォームホイールの側に向けて弾性的に付勢する。
前記ホルダは、径方向内側に前記支持軸受が配置されるホルダ筒部と、前記ホルダ筒部に対して、前記ウォーム収容部の軸方向である第1方向の一方側に隣り合う位置に配置されるばね保持部とを有する。
前記板ばねは、前記ばね保持部に取り付けられ、かつ、前記支持軸受に対して前記第1方向の一方側に配置される本体板部と、前記本体板部に接続され、かつ、前記外輪の外周面のうち前記板ばねによる前記ウォームの先端部の付勢方向である第2方向に関して前記ウォームホイールから遠い側に位置する部分を、前記本体板部で発生した弾力に基づいて押圧する押圧板部とを有する。
本発明の一態様のウォーム減速機では、前記ホルダ筒部の内周面に径方向の変位を阻止された状態で内嵌され、かつ、前記外輪の外周面に径方向の隙間を介在させた状態で外嵌された円筒状のブッシュを備える。
本発明の一態様のウォーム減速機では、前記ブッシュは、前記第1方向と前記第2方向とのいずれにも直交する第3方向に関して前記外輪に隣接する部分に、周方向両側に隣接する部分に比べて径方向の肉厚が小さいブッシュばね部を有し、前記ブッシュばね部の径方向内側面を前記外輪の外周面に接触させており、前記ブッシュばね部の径方向外側に、前記ブッシュばね部が径方向外側に向けて弾性変形することを許容する隙間が存在する。
本発明の一態様のウォーム減速機では、前記第1方向の一方側が、前記ウォームの基端側である。
本発明の一態様のウォーム減速機は、前記ホルダに対して前記ウォームの先端部が、前記第1方向と前記第2方向とのいずれにも直交する第3方向に変位することを抑えるための第2板ばねを備える。前記第2板ばねは、前記外輪を前記第3方向の両側から弾性的に挟持する2つの弾性板部を有する。
本発明の一態様のウォーム減速機によれば、ウォームの先端部をウォームホイールの側に向けて付勢する板ばねの設置箇所におけるハウジングの大径化を抑えられ、かつ、該板ばねの設計の自由度を確保しやすくすることができ、しかもウォームの作動トルクを抑えられる。
図1は、本発明の実施の形態の第1例のウォーム減速機を組み込んだ電動パワーステアリング装置を示す図である。 図2は、第1例のウォーム減速機を組み込んだ電動パワーステアリング装置の一部を示す図である。 図3は、図2のA-A断面図である。 図4(a)は、第1例の直交型のウォーム減速機を構成するウォームホイールおよびウォームを、ウォームホイールの中心軸とウォームの中心軸とのいずれにも直交する方向から見た図であり、図4(b)は、斜交型のウォーム減速機を構成するウォームホイールおよびウォームを、ウォームホイールの中心軸とウォームの中心軸とのいずれにも直交する方向から見た図である。 図5は、図3の右上部の拡大図である。 図6は、第1例の付勢機構(ホルダ、支持軸受、ブッシュ、および板ばね)を、図5の右側から見た図である。 図7は、第1例の付勢機構を、図6の左側から見た図である。 図8は、第1例の付勢機構を、図5の左側から見た図である。 図9は、第1例の付勢機構を、図5の右側から見た分解斜視図である。 図10は、第1例の付勢機構を、図5の左側から見た分解斜視図である。 図11は、本発明の実施の形態の第2例を示す、図5に相当する図である。 図12は、第2例の付勢機構を、図11の左側から見た図である。 図13は、第2例の付勢機構を、図11の左側から見た分解斜視図である。 図14は、第3例の付勢機構を示す、図12に相当する図である。 図15は、第3例の付勢機構を示す、図13に相当する図である。 図16は、第4例の付勢機構を示す、図12に相当する図である。 図17は、図16のB-B断面図である。 図18は、第4例の付勢機構を示す、図13に相当する図である。 図19は、ウォーム減速機の従来構造の1例を示す断面図である。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例について、図1~図10を用いて説明する。なお、本例では、本発明の一態様のウォーム減速機を、ピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用した場合について説明する。ただし、本発明のウォーム減速機は、コラムアシスト式、デュアルピニオン式の電動パワーステアリング装置や、電動パワーステアリング装置以外の各種の機械装置に対して広く適用可能である。
本例の電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2と、ステアリングシャフト3と、ステアリングコラム4と、1対の自在継手5a、5bと、中間シャフト6と、ステアリングギヤユニット7と、電動アシスト装置8とを備える。
ステアリングホイール2は、ステアリングシャフト3の後端部に支持固定されている。ステアリングシャフト3は、車体に支持されたステアリングコラム4の内側に、回転自在に支持されている。ステアリングシャフト3の前端部は、後側の自在継手5aと、中間シャフト6と、前側の自在継手5bとを介して、ステアリングギヤユニット7のピニオン軸9に接続されている。このため、運転者がステアリングホイール2を回転させると、ステアリングホイール2の回転は、ステアリングシャフト3と1対の自在継手5a、5bと中間シャフト6とを介して、ピニオン軸9に伝達される。ピニオン軸9の回転は、ピニオン軸9と噛合した、ステアリングギヤユニット7のラック軸10の直線運動に変換される。この結果、1対の操舵輪にステアリングホイール2の回転操作量に応じた舵角が付与される。電動アシスト装置8は、電動モータ15を動力源として発生した補助動力をピニオン軸9に付与する。この結果、運転者がステアリングホイール2を回転操作するのに要する力が軽減される。
ステアリングギヤユニット7は、車体に支持固定されるハウジング11と、ラック軸10と、ピニオン軸9とを備える。ハウジング11は、車幅方向に伸長するラック収容部12と、ラック収容部12の軸方向一方側部(図1における右側部)に接続されたピニオン収容部13とを有する。ピニオン収容部13の中心軸は、ラック収容部12の中心軸に対して、ねじれの位置に存在する。ピニオン収容部13の内部空間は、ラック収容部12の内部空間に連通している。ラック軸10は、ラック収容部12の内側に軸方向(車幅方向)の移動のみを可能に支持されている。ピニオン軸9は、ピニオン収容部13の内側に回転のみを可能に支持されている。ピニオン軸9は、ピニオン収容部13の内側に配置された図示しない先半部(図2における下半部)の外周面に、ピニオン歯を有する。ピニオン軸9の基端部(図2における上端部)は、ハウジング11の外部に突出し、前側の自在継手5bに接続されている。ラック軸10は、ラック収容部12の内側に配置された図示しない軸方向一方側部(図1における右側部)の外周面の周方向一部に、ピニオン軸9のピニオン歯と噛合するラック歯を有する。本例では、ピニオン軸9とラック軸10とのいずれにも直交する方向から見た場合に、ピニオン軸9とラック軸10とが斜交している。
電動アシスト装置8は、ウォーム減速機14と、電動モータ15とを備える。電動アシスト装置8は、電動モータ15の回転を、ウォーム減速機14により減速して、ピニオン軸9に伝達するように構成されている。
ウォーム減速機14は、ハウジング16と、ウォームホイール17と、ウォーム18と、ホルダ19と、支持軸受20と、板ばね21とを備える。
ハウジング16は、ホイール収容部22、および、ホイール収容部22に対しねじれの位置に配置され、かつ、軸方向中間部がホイール収容部22に開口したウォーム収容部23を有する。
すなわち、ホイール収容部22の中心軸と、ウォーム収容部23の中心軸とは、互いにねじれの位置に配置されている。また、ウォーム収容部23の軸方向中間部は、ホイール収容部22の径方向外端部の周方向1箇所に一体的に接続されており、かつ、この接続された部分を通じて、ウォーム収容部23の内部空間が、ホイール収容部22の内部空間に連通している。本例では、ウォーム収容部23は、有底円筒状に構成されており、具体的には、軸方向の先端(図3における右端)が塞がれ、かつ、軸方向の基端(図3における左端)が開口している。
本例では、ホイール収容部22は、ステアリングギヤユニット7のハウジング11を構成するピニオン収容部13の軸方向中間部に対して、同軸かつ一体的に接続されている。ホイール収容部22の内部空間は、ピニオン収容部13の内部空間に連通している。
ウォームホイール17は、外周面にホイール歯24を有し、かつ、ホイール収容部22の内側に回転自在に支持されている。本例では、ウォームホイール17は、ピニオン軸9の軸方向中間部に外嵌固定されている。
ウォーム18は、外周面の軸方向中間部に、ホイール歯24と噛合するウォーム歯25を有し、かつ、ウォーム収容部23の内側に回転自在に支持されている。
本例では、ウォーム18の基端部(図3における左端部)は、ウォーム収容部23に対し、若干の揺動変位を可能に支持され、かつ、電動モータ15の出力軸26に、トルク伝達を可能に接続されている。
このために、本例では、ウォーム18は、基端部の内周面に、雌スプライン部27を有する。電動モータ15は、出力軸26をウォーム収容部23と同軸に配置した状態で、ウォーム収容部23の軸方向の基端部に、ねじ止めにより結合固定されている。ウォーム18の雌スプライン部27と、電動モータ15の出力軸26の外周面に備えられた雄スプライン部28とを、スプライン係合させている。これにより、ウォーム18の基端部と電動モータ15の出力軸26とを、トルク伝達を可能に、かつ、ウォーム18の若干の揺動変位を可能に接続している。また、ウォーム18の基端部は、ウォーム収容部23に対し、ラジアル隙間を有する玉軸受29により、若干の揺動変位を可能に支持されている。
本例では、ウォーム18の先端部の外周面は、段付円筒面により構成されている。すなわち、ウォーム18の先端部の外周面は、図5に示すように、先端側部を構成する小径円筒面部30と、基端側部を構成する、小径円筒面部30よりも大径の大径円筒面部31とを有する。
なお、本例のウォーム減速機14は、図4(a)に示すように、後述する板ばね21によるウォーム18の先端部の付勢方向である第2方向(図3および図5における上下方向)から見て、ウォームホイール17の中心軸O17と、ウォーム18の中心軸(電動モータ15の出力軸26の中心軸)O18とが直交している、直交型のウォーム減速機である。ただし、本発明は、図4(b)に示すように、第2方向から見て、ウォームホイール17の中心軸O17と、ウォーム18の中心軸O18とが斜交、すなわち鋭角に交わる、斜交型のウォーム減速機に適用することもできる。本発明を斜交型のウォーム減速機に適用すれば、ステアリングギヤユニットを構成するピニオン軸とラック軸とのいずれにも直交する方向から見て、ピニオン軸とラック軸とが斜交している場合でも、ラック軸に対して、電動アシスト装置を構成する電動モータの中心軸を平行に配置することが可能になる。このため、電動パワーステアリング装置を車体に組み付けた状態でのレイアウト性を向上させることができる。このような効果は、本例のようなピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置に限らず、デュアルピニオン式の電動パワーステアリング装置についても、同様に得られる。
本例のウォーム減速機14では、図3および図5に示すように、ウォーム18の先端部の外周面と、ウォーム収容部23の先端部の内周面との間に、ホルダ19と、支持軸受20と、板ばね21とが配置されている。
ホルダ19は、円環状に構成され、径方向内側にウォーム18の先端部が挿通され、かつ、ウォーム収容部23に内嵌固定されている。支持軸受20は、内輪32および外輪33を有する転がり軸受であり、外輪33の外周面とホルダ19の内周面との間に、径方向の隙間を介在させた状態で、ウォーム18の先端部の外周面とホルダ19の内周面との間に配置されている。板ばね21は、ホルダ19に組み付けられ、かつ、支持軸受20を介してウォーム18の先端部を、ウォームホイール17の側に向けて弾性的に付勢している。これにより、ホイール歯24とウォーム歯25との噛合部でのバックラッシュが抑えられている。
ホルダ19は、図5~図10に示すように、径方向内側に支持軸受20が配置されるホルダ筒部35と、ホルダ筒部35に対して、ウォーム収容部23の軸方向である第1方向(図3および図5における左右方向)の一方側(図3および図5における右側)に隣り合う位置に配置されるばね保持部36とを有する。ホルダ19は、十分な強度および剛性を有する材料、たとえば、金属材料、必要に応じて強化材を混入した合成樹脂などにより構成することが好ましい。
本例では、ホルダ筒部35は、円筒状に構成されている。ホルダ筒部35は、内周面の周方向1箇所、具体的には、内周面のうち第2方向に関してウォームホイール17に近い側の端部に、径方向内側および第1方向の他方側(図3および図5における左側)に開口する凹部37を有する。本例では、ホルダ19をウォーム収容部23に内嵌固定するために、ホルダ筒部35の外周面をウォーム収容部23の内周面に締り嵌め(圧入)により内嵌している。
本例では、ホルダ19は、ホルダ筒部35の第1方向の一方側の端部から径方向内側に向けて伸長した円輪状のホルダ側板部38をさらに備える。ホルダ側板部38は、周方向1箇所、具体的には、第2方向に関してウォームホイール17から遠い側の端部に、径方向内側および軸方向両側に開口する切り欠き39を有する。
本発明を実施する場合、ホルダを構成するばね保持部は、ウォーム減速機を組み立てた状態で板ばねを適正に取り付けることができる限り、任意の形状を採用することができる。
本例では、ばね保持部36は、ホルダ側板部38の径方向内側部から第1方向の一方側に向けて突出している。ばね保持部36は、図6および図9に示すように、第1方向から見て、ホルダ19の中心軸を中心とする略円弧形状を有する。
すなわち、ばね保持部36は、ホルダ側板部38の径方向内側部のうち、第2方向に関してウォームホイール17に近い側の端部から、第1方向と第2方向とのいずれにも直交する方向である第3方向(図3および図5における表裏方向)の一方側(図3および図5における表裏方向の裏側、図6における右側)の端部に掛けての部分から、第1方向の一方側に向けて突出している。なお、本例のウォーム減速機14は、直交型のウォーム減速機であるため、第3方向は、ウォームホイール17の軸方向と一致する。また、本発明を実施する場合、ばね保持部の周方向長さは、ばね保持部に対して板ばねを取り付けることができ、かつ、ばね保持部に取り付けた板ばねにより、支持軸受を介してウォームの先端部をウォームホイールの側に向けて弾性的に付勢することができる限り、任意の長さに設定することができる。
本例では、ばね保持部36は、ホルダ側板部38の径方向内側部から第1方向の一方側に向けて突出した、略部分筒状の部分筒状部40と、部分筒状部40の第1方向の一方側の端部から径方向外側に向けて突出した鍔部41とからなる。本例では、部分筒状部40のうち、第2方向に関してウォームホイール17に近い側に位置する周方向端部42は、第3方向に伸長する平板状に構成されている。部分筒状部40のうち、周方向端部42以外の部分は、部分円筒状に構成されている。ただし、部分筒状部は、その全体を部分円筒状に構成することもできる。
本例では、支持軸受20は、図5、図6、図8~図10に示すように、玉軸受により構成されている。すなわち、支持軸受20は、外周面に内輪軌道を有する内輪32と、内周面に外輪軌道を有する外輪33と、これらの内輪軌道と外輪軌道との間に配置された、それぞれが転動体である複数個の玉34とを有する。ただし、本発明を実施する場合には、支持軸受として、転動体が円筒ころである円筒ころ軸受、転動体が円すいころである円すいころ軸受などを用いることもできる。
本例では、内輪32は、ウォーム18の先端部の外周面である大径円筒面部31に締り嵌めにより外嵌されている。すなわち、内輪32は、大径円筒面部31に外嵌固定されている。ただし、本発明を実施する場合には、内輪を、ウォームの先端部の外周面に、中間嵌めなどにより径方向のがたつきを生じないように外嵌することもできる。
本例では、図5に示すように、外輪33の外周面とホルダ19の内周面との間に、径方向の隙間を介在させ、かつ、円筒状のブッシュ43を配置している。すなわち、本例では、外輪33は、ブッシュ43の内周面に隙間嵌めにより内嵌されており、ブッシュ43は、ホルダ19の内周面に径方向の変位を阻止された状態で内嵌されている。なお、ブッシュ43は、外輪33の外周面に対する緩衝性を確保する、すなわち外輪33の外周面がぶつかる際の衝撃や打音を抑えるための部材である。このようなブッシュ43は、合成樹脂、ゴムなどにより構成することが好ましい。なお、本発明を実施する場合には、ブッシュを省略することもできる。
本例では、ウォーム18の先端部は、外輪33の外周面とブッシュ43の内周面との間に存在する環状隙間に基づいて、板ばね21による付勢方向である第2方向の変位が可能となっている。
本例では、ブッシュ43は、ホルダ19を構成するホルダ筒部35の内周面に径方向の変位を阻止された状態で、たとえば圧入により内嵌され、かつ、外輪33の外周面に径方向の隙間を介在させた状態で外嵌されている。ブッシュ43の第1方向の一方側の側面は、ホルダ19を構成するホルダ側板部38の第1方向の他方側の側面に当接している。また、図示の例では、ブッシュ43は、第1方向の他方側の端部から径方向外側に向けて突出した鍔部44を全周にわたり有する。鍔部44の第1方向の一方側の側面は、ホルダ筒部35の第1方向の他方側の側面に当接している。ただし、鍔部44は、省略することもできる。ブッシュ43の内径は、ホルダ19を構成するホルダ側板部38の内径とほぼ同じである。ブッシュ43は、外周面の周方向1箇所に凸部45を有し、凸部45をホルダ19の凹部37に係合させることにより、ホルダ19に対する周方向位置が規制されている。ブッシュ43は、ホルダ19の切り欠き39と軸方向に対向(整合)する箇所に、径方向内側および軸方向両側に開口する切り欠き46を有する。
板ばね21は、図5、図6、および図9に示すように、ばね保持部36に取り付けられ、かつ、支持軸受20に対して第1方向の一方側に配置される本体板部47と、本体板部47に接続され、かつ、外輪33の外周面のうち第2方向に関してウォームホイール17から遠い側に位置する部分を、本体板部47で発生した弾力に基づいて押圧する押圧板部48とを有する。
本発明を実施する場合、板ばねを構成する本体板部は、支持軸受を介してウォームの先端部をウォームホイールの側に向けて弾性的に付勢するための弾力を発生させることができる限り、任意の形状を採用することができる。本例では、本体板部47は、図6に示すように、第1方向から見て、略円弧形状を有する。
具体的には、本体板部47は、円弧部49と、第1直線部50と、第2直線部51と、第3直線部52と、第4直線部53とを有する。円弧部49は、本体板部47の周方向中間部を構成しており、第1方向から見て、第3方向の一方側が凸となる円弧形状を有する。第1直線部50は、円弧部49のうち、第2方向に関してウォームホイール17に近い側の周方向端部から、第3方向の他方側に向けて伸長している。第2直線部51は、第1直線部50の第3方向の他方側の端部から、第2方向に関してウォームホイール17から遠い側に向けて伸長している。第3直線部52は、第2直線部51の第2方向に関してウォームホイール17から遠い側の端部から、第3方向の一方側に向けて伸長している。第3直線部52の長さは、第1直線部50の長さよりも短い。第4直線部53は、円弧部49のうち、第2方向に関してウォームホイール17から遠い側の端部から、第3方向の他方側に向けて伸長している。なお、本発明を実施する場合、本例の第2直線部51に対応する部分は、円弧形状を有する板部により構成することもできる。また、本例の第2直線部51および第3直線部52に対応する部分は、ばね保持部に引っ掛けることで、板ばねをばね保持部に取り付けることができる形状であれば、任意の形状を採用することができる。
本例では、押圧板部48は、第4直線部53の第3方向の他方側の端部から、第1方向の他方側に向けて伸長している。押圧板部48は、図5に示すように、第1方向の中間部が最も径方向内側に位置するV字形状を有する。押圧板部48は、第1方向の他方側の端部に、第1方向の他方側に向かうにしたがって径方向外側に向かう方向に傾斜したガイド板部54を有する。
本例では、板ばね21は、図6に示すように、本体板部47を構成する第1直線部50と第3直線部52との間に、ばね保持部36を構成する部分筒状部40の周方向端部42の第3方向の他方側の端部を圧入することにより、ばね保持部36に取り付けられている。この状態で、板ばね21を構成する円弧部49の一部が、ばね保持部36の部分筒状部40の径方向外側面に沿って配置されている。また、この状態で、板ばね21を構成する押圧板部48が、ホルダ19およびブッシュ43の切り欠き39、46の内側に配置され、かつ、押圧板部48の第1方向の中間部が、外輪33の外周面のうち第2方向に関してウォームホイール17から遠い側に位置する部分を、本体板部47を弾性変形させることにより発生させた弾力に基づいて押圧している。すなわち、本例では、板ばね21をばね保持部36に取り付け、かつ、板ばね21の押圧板部48の第1方向の中間部を、外輪33の外周面のうち第2方向に関してウォームホイール17から遠い側に位置する部分に接触させた状態で、板ばね21の本体板部47は、第2方向に関してウォームホイール17に近い側の端部とウォームホイール17から遠い側の端部との間隔が拡げられるように弾性変形している。そして、この弾性変形に伴って発生した弾力に基づいて、押圧板部48の第1方向の中間部が、外輪33の外周面のうち第2方向に関してウォームホイール17から遠い側に位置する部分を押圧している。これにより、板ばね21は、支持軸受20を介してウォーム18の先端部を、ウォームホイール17の側に向けて弾性的に付勢している。
なお、本発明を実施する場合、板ばねを構成する本体板部の周方向長さは、本体板部の曲げ剛性を低く抑えて、適度な弾力を発生させられるようにする観点から、本例の本体板部47(図6参照)のように、支持軸受の周方向に関して半周以上の長さに設定することが好ましい。
なお、本例のウォーム減速機14を組み立てる際には、ホルダ19のホルダ筒部35にブッシュ43を内嵌し、かつ、ホルダ19のばね保持部36に板ばね21を取り付けた後に、ブッシュ43および板ばね21の押圧板部48の径方向内側に、支持軸受20を第1方向の他方側から挿入する。この際に、板ばね21のガイド板部54の径方向内側面は、支持軸受20の挿入作業を行う際に外輪33をガイドするためのガイド面として機能させることができる。
本例のウォーム減速機14によれば、以下の作用効果を奏することができる。
ウォーム18の先端部の外周面に押し付けられて滑り接触するパッドが存在しない。ウォーム18の先端部は、転がり軸受である支持軸受20によって転がり支持される。このため、ウォーム18の作動トルクを抑えることができる。
ウォーム18の先端部に外嵌された支持軸受20に対して、付勢用の板ばね21の全体が径方向外側に重畳して配置されていない。すなわち、板ばね21を構成する押圧板部48のみが、支持軸受20に対して径方向外側に重畳して配置され、板ばね21を構成する本体板部47が、支持軸受20に対して第1方向の一方側に配置される。このため、板ばね21の設置箇所において、ハウジング16のウォーム収容部23の大径化を抑えることができる。
板ばね21のうち、付勢のための弾力を発生させる部位である本体板部47は、支持軸受20に対して第1方向の一方側に配置される。このため、本体板部47の配置空間を広く確保することができる。したがって、本体板部47を含む板ばね21の設計の自由度を確保しやすい。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例について、図11~図13を用いて説明する。
本例の構造では、ウォーム18aの先端部の外周面と、ウォーム収容部23aの先端部の内周面との間に、ホルダ19aと、支持軸受20と、板ばね21aと、ブッシュ43aとの組立体が、第1方向に関して、実施の形態の第1例の場合と逆向きに組み付けられている。このため、ホルダ19aを構成するばね保持部36a、および、板ばね21aを構成する本体板部47aは、支持軸受20に対して、ウォーム18aの基端側(図11における左側)に配置されている。これに伴い、本例の構造では、ウォーム18aの先端部、および、ウォーム収容部23aの先端部のうち、支持軸受20よりも図11において右側に位置する部分の軸方向寸法を、実施の形態の第1例の場合よりも短くして、その分、ウォーム減速機を第1方向にコンパクト化している。なお、本例の構造では、第1方向に関する一方側は、図11における左側、すなわちウォーム18aの基端側となり、第1方向に関する他方側は、図11における右側となる。
本例では、ホルダ19aを構成するばね保持部36aは、その全体が、第1方向から見て円弧形状を有する。ばね保持部36aを構成する鍔部41aは、部分筒状部40aの第1方向の一方側の端部から、径方向内側に向けて突出している。
本例では、ブッシュ43aの鍔部44(図5参照)を省略している。
本例では、板ばね21aを構成する本体板部47aの第2直線部51aは、円弧部49aのうち、第2方向に関してウォームホイール17に近い側の周方向端部から、円弧部49aの径方向に関して外側に折り曲げられている。本体板部47aの第3直線部52aは、第2直線部51aの先端部から、第3方向に関して円弧部49a側に折り曲げられ、円弧部49aのうち、第2方向に関してウォームホイール17から遠い側の端部と略平行に配置されている。
本例では、板ばね21aは、図12に示すように、本体板部47aを構成する円弧部49aのうち第2方向に関してウォームホイール17に近い側の端部と第3直線部52aとの間に、ばね保持部36aを構成する部分筒状部40aのうち第2方向に関してウォームホイール17に近い側の周方向端部を圧入することにより、ばね保持部36aに取り付けられている。この状態で、本体板部47aを構成する円弧部49aの一部が、ばね保持部36aを構成する部分筒状部40aの径方向内側面に沿って配置されている。
本例では、板ばね21aを構成する押圧板部48aは、ガイド板部54(図5参照)を備えていない。その代わりに、板ばね21aは、本体板部47aを構成する第4直線部53の先端部から、第1方向に関して一方側に伸長するガイド板部54aを有する。ガイド板部54aは、第1方向の一方側に向かうにしたがって径方向外側に向かう方向に傾斜している。
本例のウォーム減速機を組み立てる際には、ホルダ19aのホルダ筒部35aにブッシュ43aを内嵌し、かつ、ホルダ19aのばね保持部36aに板ばね21aを取り付けた後に、ブッシュ43aおよび板ばね21aの押圧板部48aの径方向内側に、支持軸受20を第1方向の一方側から挿入する。この際に、板ばね21aのガイド板部54aの径方向内側面は、支持軸受20の挿入作業を行う際に外輪33をガイドするためのガイド面として機能させることができる。
その他の構成及び作用効果は、実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
本発明の実施の形態の第3例について、図14および図15を用いて説明する。
本例の構造では、ブッシュ43bは、それぞれが第3方向に関して支持軸受20の外輪33に隣接する部分である、第3方向に関して両側に位置する周方向2箇所のそれぞれに、周方向両側に隣接する部分に比べて径方向の肉厚が小さいブッシュばね部55を有する。本例では、ブッシュばね部55は、径方向外側が凹側であり、径方向内側が凸側である、部分円筒状に構成されている。
本例では、2つのブッシュばね部55のそれぞれの径方向内側面を支持軸受20の外輪33の外周面に接触させている。また、2つのブッシュばね部55のそれぞれの径方向外側面を、ホルダ筒部35の内周面に隙間を介して対向させている。すなわち、2つのブッシュばね部55のそれぞれの径方向外側に、該ブッシュばね部55が径方向外側に向けて弾性変形することを許容する隙間を存在させている。
本例の構造では、外輪33の外周面とブッシュ43bの内周面との間に存在する径方向の隙間の存在にかかわらず、2つのブッシュばね部55の弾力によって、ウォームの先端部が第3方向に変位するのを抑えることができる。なお、本発明を実施する場合には、ブッシュばね部によりウォームの先端部が第3方向に変位することを抑えることができれば、ブッシュばね部の数は、1つ、または、3つ以上とすることもできる。また、本発明を実施する場合には、ブッシュをホルダと一体に成形することもできる。この場合には、ブッシュばね部が径方向外側に向けて弾性変形することを許容する隙間を形成するために、ホルダの外周面に凹部を設けることもできる。
その他の構成及び作用効果は、実施の形態の第2例と同様である。
[実施の形態の第4例]
本発明の実施の形態の第4例について、図16~図18を用いて説明する。
本例のウォーム減速機は、ホルダ19aに対してウォームの先端部が、第3方向に変位することを抑えるための第2板ばね56をさらに備える。本例では、第2板ばね56は、図18に示すように、全体を部分円筒状に構成されており、基部57と、2つの弾性板部58とを有する。
基部57は、U字形に配置された、外径側平板部59、内径側平板部60、および連結板部61を有する。2つの弾性板部58は、内径側平板部60の幅方向両側の端部から、周方向に関して互いに逆向きに伸長している。すなわち、2つの弾性板部58のそれぞれは、部分円筒状に構成されている。
第2板ばね56は、図17に示すように、ホルダ筒部35およびブッシュ43aのうち、第2方向に関してウォームホイール17に近い側の端部を、外径側平板部59と内径側平板部60との間に挟み込むようにして、ホルダ筒部35およびブッシュ43aに取り付けられている。この状態で、内径側平板部60および2つの弾性板部58は、外輪33の外周面とブッシュ43aの内周面との間に存在する径方向の隙間内に配置され、かつ、2つの弾性板部58により、外輪33を第3方向の両側から弾性的に挟持している。
本例の構造では、外輪33の外周面とブッシュ43aの内周面との間に存在する径方向の隙間の存在にかかわらず、2つの弾性板部58の弾力によって、ウォームの先端部が第3方向に変位するのを抑えることができる。
その他の構成及び作用効果は、実施の形態の第2例と同様である。
本発明は、上述した各実施の形態の構成を、矛盾が生じない範囲で、適宜組み合わせて実施することができる。
1 電動パワーステアリング装置
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト
4 ステアリングコラム
5a、5b 自在継手
6 中間シャフト
7 ステアリングギヤユニット
8 電動アシスト装置
9 ピニオン軸
10 ラック軸
11 ハウジング
12 ラック収容部
13 ピニオン収容部
14 ウォーム減速機
15 電動モータ
16 ハウジング
17 ウォームホイール
18、18a ウォーム
19、19a ホルダ
20 支持軸受
21、21a 板ばね
22 ホイール収容部
23 ウォーム収容部
24 ホイール歯
25 ウォーム歯
26 出力軸
27 雌スプライン部
28 雄スプライン部
29 玉軸受
30 小径円筒面部
31 大径円筒面部
32 内輪
33 外輪
34 玉
35 ホルダ筒部
36、36a ばね保持部
37 凹部
38 ホルダ側板部
39 切り欠き
40、40a 部分筒状部
41、41a 鍔部
42 周方向端部
43、43a ブッシュ
44 鍔部
45 凸部
46 切り欠き
47、47a 本体板部
48、48a 押圧板部
49、49a 円弧部
50 第1直線部
51、51a 第2直線部
52、52a 第3直線部
53 第4直線部
54、54a ガイド板部
55 ブッシュばね部
56 第2板ばね
57 基部
58 弾性板部
59 外径側平板部
60 内径側平板部
61 連結板部
100 ウォーム減速機
101 ハウジング
102 ウォームホイール
103 ウォーム
104 ホイール収容部
105 ウォーム収容部
106 ホイール歯
107 回転軸
108 ウォーム歯
109a、109b 玉軸受
110 ホルダ
111 大径部
112 ブッシュ
113 電動モータ
114 パッド
115 ねじりコイルばね

Claims (5)

  1. ホイール収容部、および、前記ホイール収容部に対しねじれの位置に配置され、かつ、軸方向中間部が前記ホイール収容部に開口したウォーム収容部を有するハウジングと、
    外周面にホイール歯を有し、かつ、前記ホイール収容部の内側に回転自在に支持される、ウォームホイールと、
    外周面に、前記ホイール歯と噛合するウォーム歯を有し、かつ、前記ウォーム収容部の内側に回転自在に支持される、ウォームと、
    円環状に構成され、径方向内側に前記ウォームの先端部が挿通され、かつ、前記ウォーム収容部に内嵌固定されたホルダと、
    内輪および外輪を有し、前記外輪の外周面と前記ホルダの内周面との間に、径方向の隙間を介在させた状態で、前記ウォームの先端部の外周面と前記ホルダの内周面との間に配置された、転がり軸受である支持軸受と、
    前記ホルダに組み付けられ、かつ、前記支持軸受を介して前記ウォームの先端部を、前記ウォームホイールの側に向けて弾性的に付勢する、板ばねと、を備え、
    前記ホルダは、径方向内側に前記支持軸受が配置されるホルダ筒部と、前記ホルダ筒部に対して、前記ウォーム収容部の軸方向である第1方向の一方側に隣り合う位置に配置されるばね保持部とを有し、
    前記板ばねは、前記ばね保持部に取り付けられ、かつ、前記支持軸受に対して前記第1方向の一方側に配置される本体板部と、前記本体板部に接続され、かつ、前記外輪の外周面のうち前記板ばねによる前記ウォームの先端部の付勢方向である第2方向に関して前記ウォームホイールから遠い側に位置する部分を、前記本体板部で発生した弾力に基づいて押圧する押圧板部とを有する、
    ウォーム減速機。
  2. 前記ホルダ筒部の内周面に径方向の変位を阻止された状態で内嵌され、かつ、前記外輪の外周面に径方向の隙間を介在させた状態で外嵌された円筒状のブッシュを備える、請求項1に記載のウォーム減速機。
  3. 前記ブッシュは、前記第1方向と前記第2方向とのいずれにも直交する第3方向に関して前記外輪に隣接する部分に、周方向両側に隣接する部分に比べて径方向の肉厚が小さいブッシュばね部を有し、前記ブッシュばね部の径方向内側面を前記外輪の外周面に接触させており、前記ブッシュばね部の径方向外側に、前記ブッシュばね部が径方向外側に向けて弾性変形することを許容する隙間が存在する、請求項2に記載のウォーム減速機。
  4. 前記第1方向の一方側が、前記ウォームの基端側である、請求項1~3のうちのいずれかに記載のウォーム減速機。
  5. 前記ホルダに対して前記ウォームの先端部が、前記第1方向と前記第2方向とのいずれにも直交する第3方向に変位することを抑えるための第2板ばねを備え、
    前記第2板ばねは、前記外輪を前記第3方向の両側から弾性的に挟持する2つの弾性板部を有する、
    請求項1、2、4のうちのいずれかに記載のウォーム減速機。
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