JP2006124977A - 作業機械用地均し板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 爪を取り外すことなく容易に着脱でき、かつ、整地をきれいに行え、しかも廉価に製造できる作業機械用地均し板を提供することを目的とする。
【解決手段】 作業機械に取り付けられるバケット10の前端に、複数のアダプター15が突設されて該アダプター15の先端に爪16を装着した状態で、該バケット10に着脱自在に取り付けられる整地用の地均し板であって、一枚の平板状のプレート20で形成され、該プレート20の基端側に、該バケット10の前端にボルト22締結により取り付けられる取付部21が複数突設され、該複数の取付部21の相互間には、取付時に該プレート20の基端と該アダプター15及び該爪16とが干渉しないようにする切欠部20aが設けられ、該プレート20が、該バケットの底板11の上面側に直接取り付けられるように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、掘削作業及び整地作業に兼用するための作業機械用地均し板に関するものである。
図7に示すように、作業機械の中でも特に油圧ショベル2は、一般に、下部走行体3と、この下部走行体3上に回転自在に結合された上部旋回体4とをそなえ、上部旋回体4には、油圧シリンダ5により稼動するブーム6及びアーム7からなる作業装置8が装備され、さらにアーム7の先端には、バケット1が設けられている。
そして、このバケット1を利用して、土砂,砂利,岩石などの掘削作業を行う場合と、掘削や盛り土したあとを平らに地均しする整地作業を行う場合とがある。
掘削作業と整地作業とでは作業内容が異なるため、作業内容に合ったバケット1をそれぞれ使う必要がある。しかしながら、バケット1自体を交換するのは作業や費用の負担が大きい。そこで、バケット1の先端部を交換する方法が行われている。例えば、掘削作業をする場合には、掘削用の爪9が先端部に設けられた通常の状態でバケットを用い、整地作業をする場合には、整地用の地均し板をバケット先端部に装着することが行われている。
例えば、特許文献1〜3には、爪を取り外して地均し板を装着する技術が開示されており、また、特許文献4〜7には、爪を付けたまま地均し板を装着する技術が開示されている。
実開昭61−193161号公報 特開平11−148149号公報 特許2878632号公報 特開平9−78637号公報 特開平11−247240号公報 特開2000−144788号公報 特開2001−49684号公報
しかしながら、特許文献1〜3記載の技術では、複数の爪をそれぞれ独立に着脱するようになっているので、各々の爪を全て着脱するには多くの労力と時間を要し、作業負担が大きく、また、締結部分の構造が複雑であることと、構造が複雑なために地均し板の重量も増加することから、地均し板の着脱についても作業者の負担となるという課題やコストがかかるという課題があった。
また、特許文献4〜7記載の技術では、爪を装着した状態で地均し板をバケットに締結するので爪を着脱する必要はないが、地均し板に取付部材を別途形成してこれを固着し、この取付部材を利用してバケットに締結しているので、締結部分の構造が複雑であり、また構造が複雑なために地均し板の重量も増加し、取り付け時に作業者の負担となるという課題があった。
また、重量の課題に対しては、地均し板を分割して、作業者に重量の負担が少なく容易に着脱できる技術があるが、分割された地均し板では、均し面にスジが付いて、整地がきれいに行われないという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、爪を取り外すことなく容易に着脱でき、かつ、整地をきれいに行え、しかも廉価に製造できる作業機械用地均し板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明の作業機械用地均し板は、作業機械に取り付けられるバケットの前端(先端部)に、複数の爪を装着した状態で、該バケットに着脱自在に取り付けられる整地用の地均し板であって、一枚の平板状のプレートで形成され、該プレートの基端側に、該バケットの前端にボルト締結により取り付けられる取付部が複数突設され、該複数の取付部の相互間には、取付時に該プレートの基端と該爪とが干渉しないようにする切欠部が設けられ、該プレートが、該バケットの底板の上面側に直接取り付けられることを特徴としている。
この場合、該複数の爪は、該バケットの前端に突設された複数のアダプターに装着され、該切欠部は、該プレートの基端が該アダプターにも干渉しないように設けられていることが好ましい。
請求項2記載の本発明の作業機械用地均し板は、請求項1記載の作業機械用地均し板において、該プレートにおける該バケットの底板側の面には、サブプレートが固着され、該プレートと該サブプレートとにより該バケットの前端を挟持することを特徴としている。
請求項3記載の本発明の作業機械用地均し板は、請求項1又は2記載の作業機械用地均し板において、上記の各取付部のボルト締結部は、該取付部の突設方向に沿って複数設けられていることを特徴としている。
請求項1記載の本発明の地均し板によれば、1枚のプレートで形成されているので、整地作業の際に、均し面にスジが付かず、きれいに整地することができる。
また、地均し板はボルトの締結のみによってバケットに取り付けられるので、容易に地均し板を着脱することができ、掘削作業と整地作業との移行をスムーズに行うことができる。さらに、締結構造が簡素であるので、地均し板は一枚のプレートで形成されているにもかかわらず、取り付け時に板の重さが作業者の負担にならないという利点がある。
また、地均し板にはコ字状の切欠部が設けられ、地均し板はバケットに直接取り付けられるので、地均し板と爪とは干渉することがなく、爪を装着した状態で、地均し板をバケットに取り付けることができる。
請求項2記載の本発明の地均し板によれば、プレートにおけるバケットの底板側の面にサブプレートが固着され、プレートとサブプレートとによりバケットを挟持するので、強固かつ確実に、地均し板をバケットに取り付けることができる。
請求項3記載の本発明の地均し板によれば、各取付部のボルト締結部は、該取付部の突設方向に沿って複数設けられているので、簡素な構成で、請求項2と同様に、強固かつ確実に、地均し板をバケットに取り付けることができる。
以下、図面により、本発明の実施形態について説明する。ここで、図7を適宜流用しながら説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図3は本発明の第1実施形態に係る地均し板を示すもので、図1はその上面図、図2はその斜視図、図3はその要部断面図である。なお、図1,図2において、地均し板20に斜線を付しているが、これは他と識別し易くするように便宜上付したもので、断面ではない。また、本実施形態の変形例として後に示す図5についても、同様の主旨で斜線を付している。
図2に示すように、アーム7の先端側に取り付けられる(図7参照)バケット10は、側面視で凹円弧状に湾曲した底板11と、この底板11の左右両側に溶接された平板状の左右の側板12a,12bと、これら各側板12a,12bの開口側に溶接され、上下方向に延びた平板状の左右のサイドエッジ13a,13bと、これら各サイドエッジ13a,13b間に位置して底板11の先端側に溶接され、左右方向に延びた平板状のカッティングエッジ14とをそなえており、このカッティングエッジ14の先端には、複数のアダプター15が間隔をおいて突設され、そのアダプター15の先端には爪16が装着され、フォーク形状をなしている。
一方、地均し板20は図3に示すように一枚の平板状のプレートであって、その長手方向(バケットの幅方向)の長さは、図1に示すように、バケットの側板12a,12bの間の距離Dと同等もしくは略同等の長さに形成され、短手方向(アダプター15及び爪16の突出方向)の長さは、爪16よりも所定の距離だけ長いものに形成されている。
また、地均し板(プレート)20には、カッティングエッジ14への装着時にアダプター15及び爪16と干渉しないように、コ字状の切欠部20aが一定間隔で複数設けられ、櫛歯状に形成されている。そして、この切欠部20aの相互間には、短手方向の一方向に突出した複数の取付部21が形成され、爪16と爪16との間(以下、単に爪間と記す)のカッティングエッジ14に取り付けられるようになっている。
図3に示すように、取付部21にはボルト穴23が穿設され、カッティングエッジ14の爪間にもボルト穴17が穿設されており、これらのボルト穴23,17にボルト22が挿通され、ナット24により締結されるようになっている。ボルト22とボルト穴23,17とナット24とからなるボルト締結部25は、各取付部21及び爪間に対して、取付部21の突設方向に沿って例えば2列×2行の計4個など複数設けられている。
本発明の第1実施形態としての地均し板はこのように構成されているので、以下のような作用・効果がある。
地均し板20は1枚のプレート、つまり、分割されていない一続きのプレートで形成されているので、整地作業の際に、均し面にスジが付かず、きれいに整地することができる。
また、各取付部21において、ボルト締結部25が地均し板20の長手方向,短手方向にそれぞれ複数配設されているので、地均し板20の着脱を、ボルト穴17,23にボルト22を挿入して、ボルト22とナット24との締結のみで容易に行なうことができ、掘削作業と整地作業との移行をスムーズに行うことができる。さらに、締結構造が簡素であるので、地均し板20は一枚のプレートで形成されているにもかかわらず、重量が従来と比べて増加せず、取り付け時の作業者の負担が軽減するという利点がある。
また、地均し板20にはコ字状の切欠部20aが設けられ、切欠部20aが爪16の位置に対応するように地均し板20がバケット10に取り付けられるので、地均し板20と爪16とは干渉することがなく、爪16を装着した状態で、地均し板20をバケット10に直接取り付けることができる。
なお、各ボルト締結部25は地均し板20の長手方向に連続して配置されており、これにより長手方向の強度は確保されているので、ボルト締結部25は、本実施形態のように2列×2行の計4個設けられていることに限られず、少なくとも地均し板20の短手方向(取付部21の突設方向)に複数配設されていれば、十分に強固かつ確実に地均し板20をバケット10に取り付けることができる。もちろん、ボルト締結部25の強度が十分であれば、各取付部21に一つだけボルト締結部25を設けるようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、図面により、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は本発明の第2実施形態に係る地均し板を示すものである。ここで、第1実施形態ものと同じ部材等は、第1実施形態の説明と同一の符号で説明する。
図4に示すように、本実施形態の地均し板30は、第1実施形態と同様に一端に複数の取付部21を櫛歯状に突設した、カッティングエッジ14の横幅と同等もしくは略同等の長さを有する平板状のプレートであるメインプレート31と、このメインプレート31に結合されたサブプレート32とをそなえて構成される。
サブプレート32は、前後方向(短手方向)中間部に屈曲形成した段部32aをそなえ、一端(先端)部32bをメインプレート31の中間部に結合されて、他端(基端)部32cをメインプレート31との間にカッティングエッジ14を挟むようにメインプレート31から離隔されている。メインプレート31とサブプレート32との結合は、一端部両縁A部での溶接、もしくはセンターラインC部で図示しないボルトとナットとによる締結等によって行われる。
そして、メインプレート31,サブプレート32及びカッティングエッジ14にはボルト穴がそれぞれ穿設されており、これらのボルト穴にボルト33が挿入されナット34で締結することにより、メインプレート31とサブプレート32とは、カッティングエッジ14に取り付けられるようになっている。
本発明の第2実施形態としての地均し板はこのように構成されているので、以下のような作用・効果がある。
地均し板30は、メインプレート31とサブプレート32との間でカッティングエッジ14を挟持するように、ボルト33とナット34とによりカッティングエッジ14に固定されるので、地均し板30とバケット10とをより強固かつ確実に締結することができる。
[その他]
本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、本実施形態では、地均し板の長手方向の幅は、バケットの側板12a,12b間の距離Dと同じもしくは略同じ幅に形成したが、図5(a)に示すように、距離Dよりもそれぞれ距離dだけ広い幅に形成しても良い。この場合、例えばカッティングエッジ14の先端部分を各側板12a,12bの外側に距離l(l≧d)だけ突出させて受部42を形成して、この受部42により地均し板40の張出部分を支持することが好ましい。さらに、この張出部分における受部42と地均板40との支持構造は、バケットの側板12a,12bの内側における地均し板40とバケット10との締結構造と同様に形成することが好ましい。また反対に、図5(b)に示すように、地均し板40´の長手方向の幅を距離Dよりもそれぞれ距離d´だけ狭い幅に形成しても良い。この場合の距離d´は、爪1つ分の幅に対応した距離とする。これにより、地均し板を長手方向の全長にわたってしっかりとバケットに締結することができる。
また、本実施形態では、地均し板はカッティングエッジ14に直接ボルト22を締付しているが、図6(a)に示すように、カッティングエッジ14の上面に、ボルト22´を螺合できるネジ穴(雌ネジ)52付の板部品(ネジ付板部品)51を固着してもよい。これにより、カッティングエッジ14にボルト穴を加工する必要がなり、後付が可能になる。
また、本実施形態では、地均し板は側面視で直線状の一枚板で形成されているが、図6(b)に示すように、側面視でカッティングエッジ14の先端の形状に合わせて一部を曲げた形状の地均し板60としてもよい。これにより、カッティングエッジ14の先端のテーパ部14aまで板が沿う状態となるので、地均し板を側面視で直線状の一枚板で形成するよりも板の曲げ強度に対して有利になり、地均し板を薄く形成することができる。
また、地均し板を使用しない場合は、メクラボルトを用いてボルト穴を塞ぐことが好ましい。これにより、地均し板を使用していない状態の時に、ボルト穴の目地が土砂等により詰まるのを防止することができる。
本発明の第1実施形態としての地均し板を示す模式的な上面図である。 本発明の第1実施形態としての地均し板を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態としての地均し板を示す要部断面図である。 本発明の第2実施形態としての地均し板を示す要部断面図である。 本発明の第1,2実施形態としての地均し板の変形例をそれぞれ示す図であって、(a),(b)ともにその模式的な上面図である。 本発明の第1,2実施形態としての地均し板の変形例をそれぞれ示す図であって、(a),(b)ともにその要部断面図である。 一般的な油圧ショベルの概略構成を示す模式的な側面図である。
符号の説明
1 バケット
9,16 爪
20,30,40,60 地均し板
20a 切欠部
31 メインプレート(プレート)
32 サブプレート

Claims (3)

  1. 作業機械に取り付けられるバケットの前端に、複数の爪を装着した状態で、該バケットに着脱自在に取り付けられる整地用の地均し板であって、
    一枚の平板状のプレートで形成され、
    該プレートの基端側に、該バケットの前端にボルト締結により取り付けられる取付部が複数突設され、
    該複数の取付部の相互間には、取付時に該プレートの基端と該爪とが干渉しないようにする切欠部が設けられ、
    該プレートが、該バケットの底板の上面側に直接取り付けられる
    ことを特徴とする、作業機械用地均し板。
  2. 該プレートにおける該バケットの底板側の面には、サブプレートが固着され、
    該プレートと該サブプレートとにより該バケットの前端を挟持する
    ことを特徴とする、請求項1記載の作業機械用地均し板。
  3. 上記の各取付部のボルト締結部は、該取付部の突設方向に沿って複数設けられている
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の作業機械用地均し板。
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