JP2009179958A - 掘削バケット - Google Patents

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Abstract

【課題】 掘削バケットの内側面に土砂が付着するのを抑え、土砂収容部内の容量を大きく確保する。
【解決手段】 掘削バケット11を構成する底板12の内側面12Cに、多数の突起部22Aが設けられた底板用エンボス板22を取付けると共に、左,右の側板13,14の内側面13B,14Bに、それぞれ多数の突起部26Aが設けられた側板用エンボス板26を固定する。これにより、底板用エンボス板22及び左,右の側板用エンボス板26と土砂との接触面積が大きくなり、圧密状態となった土砂から水分が排出され、底板用エンボス板22と土砂との間、及び各側板用エンボス板26と土砂との間に水分の層が形成される。この結果、掘削バケット11に対する土砂の付着力を低下させることができ、当該土砂を土砂収容部15の外部へと確実に排出することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に装備され、土砂の掘削作業等に好適に用いられる掘削バケットに関する。
一般に、建設機械の代表例としての油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の前側に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより構成されている。そして、油圧ショベルの作業装置は、ブーム、アーム、掘削バケット等により構成され、アームの先端側で掘削バケットを回動させることにより、土砂等の掘削作業等を行うものである。
ここで、油圧ショベルの掘削バケットは、底板と、該底板の左,右両側に設けられ底板と共に土砂収容部を形成する左,右の側板と、該各側板の開口側に設けられたサイドエッジと、該各サイドエッジの間に位置して底板の先端側に設けられたカッティングエッジとを備えて構成され、通常、カッティングエッジには複数の掘削爪が突設されている。
この場合、掘削バケットは、掘削爪によって地面を突き崩した状態でカッティングエッジとサイドエッジとによって土砂を掘削し、この掘削した土砂を、底板と左,右の側板とによって形成された土砂収容部内に収容した後、所望の排土場所へと排出するようになっている。
ところで、例えば多量の水分を含んだ粘性の高い土砂を掘削した場合には、掘削バケットの土砂収容部を形成する底板の内側面と左,右の側板の内側面とに、土砂が付着して残留してしまう。この場合には、土砂が付着した分、掘削バケットの土砂収容部の容量が小さくなるため、実質的な掘削作業の作業効率が低下してしまう問題がある。
このような問題に対し、複数本の鎖状物を並列に配置してなる連鎖体を掘削バケットの底板に移動可能に取付け、掘削バケット内に掬い上げた土砂を外部に排出するときに、連鎖体によって土砂を底板から離間させる方向に押圧することにより、底板等に土砂が付着するのを抑えることができるようにした掘削バケットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−286337号公報
しかし、上述した従来技術では、掘削バケット内に取付けられる連鎖体が、複数本の鎖状物によって構成されるため、掘削バケット内に占める連鎖体の容積が大きくなり、その分、掘削バケットの土砂収容部内に収容できる土砂の容量が減少してしまうという問題がある。
また、連鎖体が掘削バケットに対して移動可能に取付けられているため、掘削バケットの移動に伴って連鎖体が掘削バケットの底板、左,右の側板等に衝突することにより、掘削作業時に大きな騒音が発生してしまうという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、土砂収容部の内側面に土砂が付着するのを抑え、土砂収容部内の容量を大きく確保することができるようにした掘削バケットを提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため本発明は、凹湾曲状の底板と、該底板の左,右両側に設けられ前記底板と共に土砂収容部を形成する左,右の側板と、該各側板の開口側に設けられた左,右のサイドエッジと、該各サイドエッジの間に位置して前記底板の先端側に設けられたカッティングエッジとを備えてなる掘削バケットに適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記土砂収容部を形成する前記底板の内側面および/または前記左,右の側板の内側面には、多数の突起部を有するエンボス板を設けたことにある。
請求項2の発明は、前記エンボス板の各突起部は長手方向を有し、前記エンボス板は、前記各突起部の長手方向を前記土砂収容部から外部に排出される土砂の流れ方向と平行に配置する構成としたことにある。
請求項3の発明は、前記エンボス板は、ボルト、リベット、溶接のうちいずれか一の手段を用いて前記底板の内側面および/または前記左,右の側板の内側面に取付ける構成としたことにある。
請求項4の発明は、前記エンボス板は、ステンレス材、鋼材、撥水性樹脂材のうちいずれか一の材料を用いて形成したことにある。
請求項1の発明によれば、底板の内側面および/または左,右の側板の内側面に、多数の突起部を有するエンボス板を設けることにより、掘削バケットによって土砂を掘削したときに、土砂収容部内に収容された土砂とエンボス板とが大きな接触面積をもって接触するようになる。このため、土砂に含まれた水分が浸み出すように排出され、この土砂から排出された水分が、底板および/または各側板の内側面に固定したエンボス板と土砂との間に水分の層(膜)を形成することにより、掘削バケットに対する土砂の付着力を低下させることができる。
この結果、例えば多量の水分を含んだ粘性の高い土砂を掘削した場合でも、この土砂が土砂収容部に付着して残留するのを抑えることができるので、掘削バケットの土砂収容部の容量を常に大きく確保することができ、土砂の掘削作業を行うときの作業性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、エンボス板の各突起部の長手方向を、土砂収容部から外部に排出される土砂の流れ方向と平行に配置することにより、土砂収容部内に収容した土砂を排土するときに、土砂をエンボス板の各突起部の配列に沿って移動させ、円滑に外部に排出することができる。
請求項3の発明によれば、底板および/または各側板にボルトを用いてエンボス板を着脱可能に取付けることにより、また、底板および/または各側板にリベットを用いてエンボス板を着脱可能に取付けることにより、例えば摩耗したエンボス板を新たなエンボス板に交換するときの作業性を高めることができる。一方、底板および/または各側板に対し、エンボス板を溶接によって取付けた場合には、エンボス板を取付けるための取付具を土砂収容部内に配置する必要がないので、土砂収容部から外部に排出される土砂の流れが取付具によって妨げられることがなく、土砂を迅速に排出することができる。
請求項4の発明によれば、エンボス板を、ステンレス材、鋼材、撥水性樹脂材のうちいずれか一の材料を用いて形成することにより、多量の水分を含んだ粘性の高い土砂を掘削した場合でも、この土砂が土砂収容部に付着するのを抑えることができる。
以下、本発明に係る掘削バケットの実施の形態を、油圧ショベルに装備された掘削バケットを例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図中、1は油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより大略構成され、上部旋回体3の前部側には作業装置4が俯仰動可能に設けられている。
ここで、作業装置4は、上部旋回体3の前部側に俯仰動可能に取付けられたブーム5と、該ブーム5の先端側に俯仰動可能に取付けられたアーム6と、該アーム6の先端側に回動可能に取付けられたバケットリンク7と、アーム6及びバケットリンク7の先端側に回動可能に取付けられた後述の掘削バケット11と、ブームシリンダ8、アームシリンダ9、バケットシリンダ10とにより大略構成されている。そして、作業装置4は、ブーム5及びアーム6を俯仰動させつつアーム6の先端側で掘削バケット11を回動させることにより、土砂の掘削作業等を行うものである。
11はアーム6の先端側に回動可能に取付けられた掘削バケットで、該掘削バケット11は、地面等を掘削して土砂を掬い上げ、所望の排土場所に排出するものである。ここで、掘削バケット11は、図2ないし図5に示すように、後述する底板12、左,右の側板13,14、左,右のサイドエッジ16,17、カッティングエッジ19、底板用エンボス板22、側板用エンボス板26等により構成されている。
12は掘削バケット11の底部をなす凹湾曲状の底板で、該底板12は、後述する左,右の側板13,14と共に土砂収容部15を形成するものである。ここで、底板12は、例えば鋼板材に折曲加工等を施すことにより、円弧状に湾曲した凹湾曲部12Aを有し、全体として略U字型の断面形状を有する板体により構成されている。また、底板12の上,下方向の両側と左,右方向の両側には、それぞれ複数のボルト孔(雌ねじ孔)12B,12B,…が螺設されている。
そして、底板12の上,下方向の一端側(基端側)には、後述のブラケット21が固着され、底板12の上,下方向の他端側(先端側)には、後述のカッティングエッジ19が固着されている。また、底板12のうち土砂収容部15側に位置する内側面12Cには、後述の底板用エンボス板22が配設される構成となっている。
13,14は底板12の左,右両側に設けられた左,右の側板で、これら左側板13と右側板14と底板12とにより、掘削した土砂を収容する土砂収容部15が形成されている。ここで、左,右の側板13,14は、例えば鋼板材を用いて略半円形をなす平板状に形成され、底板12を挟んで左,右方向に一定の間隔をもって対面した状態で、底板12の左,右方向の両端部に溶接等の手段を用いて固着されている。また、左,右の側板13,14の周縁部には、それぞれ複数のボルト孔(雌ねじ孔)13A,14Aが螺設されている。
そして、左,右の側板13,14のうち土砂収容部15の開口側となる部位には、それぞれ後述する左,右のサイドエッジ16,17が設けられる構成となっている。また、左側板13のうち土砂収容部15側に位置する内側面13Bと、右側板14のうち土砂収容部15側に位置する内側面14Bとには、それぞれ後述の側板用エンボス板26が配設される構成となっている。
16は左側板13のうち土砂収容部15の開口側となる部位に設けられた左サイドエッジ、17は右側板14のうち土砂収容部15の開口側となる部位に設けられた右サイドエッジを示している。ここで、左,右のサイドエッジ16,17は、例えば各側板13,14よりも厚肉な鋼板材等を用いて長方形の平板状に形成され、各側板13,14の開口側に溶接されて上,下方向に延びている。そして、左,右のサイドエッジ16,17の上端側は、円筒状の補強部材18によって連結され、この補強部材18と底板12の基端側とには後述のブラケット21が固着されている。
19は左,右のサイドエッジ16,17間に位置して底板12の先端側に設けられたカッティングエッジで、該カッティングエッジ19は、左,右のサイドエッジ16,17と共に地面等を掘削するものである。ここで、カッティングエッジ19は、例えば底板12よりも厚肉な鋼板材等を用いて長方形の平板状に形成され、底板12の先端部に溶接されて左,右方向に延びている。そして、カッティングエッジ19の左,右方向の両端側は、それぞれ左,右のサイドエッジ16,17の下端部に溶接されている。また、カッティングエッジ19の先端側には、地面等を突き崩す複数の掘削爪20,20,…が突設されている。
21,21は補強部材18の左,右方向の中央部と底板12の基端側とに固着された左,右一対のブラケットで、これら各ブラケット21は、アーム6の先端側とバケットリンク7の先端側とにピン結合されるものである。これにより、掘削バケット11は、アーム6とバケットリンク7とに連結され、バケットシリンダ10の伸縮に応じてアーム6の先端側で上,下方向に回動する。
そして、掘削バケット11は、カッティングエッジ19に突設された各掘削爪20によって地面等を突き崩した状態で、カッティングエッジ19と左,右のサイドエッジ16,17とによって土砂を掘削し、掘削した土砂を土砂収容部15内に掬い上げて収容する構成となっている。
22は底板12の内側面12Cに設けられ、表面に多数の突起部22Aが形成された底板用の凹凸板ないしエンボス板(以下、底板用エンボス板という)を示している。この底板用エンボス板22は、図3ないし図8に示すように、例えばステンレス材(SUS材)からなる板材にエンボス加工を施すことにより、一定の間隔をもって連続的に形成された多数の突起部22A,22A,…と、これら各突起部22A間に位置する平面部22Bとからなる板体として構成されている。この場合、各突起部22Aは、図6ないし図8に示すように、幅方向の寸法Aよりも長手方向の寸法Bが大きな楕円形状に形成され、前,後方向と左,右方向とに一定の間隔をもって互いに平行となる状態で整列している。
また、底板用エンボス板22の上,下方向の中間部位は、底板12の凹湾曲部12Aに対応した凹湾曲部22Cとなり、底板用エンボス板22の上,下方向の両端部と左,右方向の両端部には、底板12の各ボルト孔12Bに対応するボルト挿通孔22D,22D,…が穿設されている。
そして、底板用エンボス板22の各ボルト挿通孔22Dに挿通したボルト23を、底板12に形成した各ボルト孔12Bに螺合することにより、底板12の内側面12Cに底板用エンボス板22が着脱可能に固定され、底板12の内側面12Cは、底板用エンボス板22によってほぼ全域に亘って覆われている。
このように、多数の突起部22Aを有する底板用エンボス板22を、底板12の内側面12Cに取付けることにより、多量の水分を含んだ土砂を掘削したときに、この土砂に含まれた水分を利用して、掘削バケット11に対する土砂の付着力を低下させることができる構成となっている。
即ち、例えば図9に示すように、多量の水分24を含んだ土砂25を掘削する作業の初期段階において、掘削バケット11内に収容される土砂25の量が少ないときには、底板用エンボス板22の各突起部22Aと平面部22Bの上面には、多量の水分24を保持した土砂25が薄く堆積する。
この状態で、さらに掘削バケット11内に土砂25を収容することにより、図10に示すように、底板用エンボス板22の上面に土砂25が厚く堆積したときには、土砂25に対し作業装置4の掘削力によって圧縮荷重が作用する。この場合、底板用エンボス板22には多数の突起部22Aが設けられているので、底板用エンボス板22と土砂25との接触面積が大きく、土砂25は圧密状態となる。このため、土砂25に含まれた水分24が徐々に浸み出し、やがて底板用エンボス板22の平面部22Bに排出される。この結果、排出された水分24が、底板用エンボス板22と土砂25との間に水分の層(膜)を形成することにより、掘削バケット11に対する土砂の付着力を低下させる構成となっている。
一方、掘削バケット11の土砂収容部15内に収容した土砂を外部に排出するときには、この土砂は図5及び図6中の矢示F方向に流れるようになる。これに対し、底板用エンボス板22は、楕円形状をなす各突起部22Aの長手方向が、外部に排出される土砂の流れ方向Fと平行となるように配置されている。これにより、土砂収容部15内の土砂を排土するときに、この土砂を底板用エンボス板22の各突起部22Aの配列に沿って円滑に移動させ、土砂収容部15の外部に迅速に排出することができる構成となっている。
26,26は左側板13の内側面13Bと右側板14の内側面14Bとに設けられ、表面に多数の突起部26Aが形成された側板用の凹凸板ないしエンボス板(以下、側板用エンボス板という)を示している。これら左,右の側板用エンボス板26は、底板用エンボス板22と同様に、例えばステンレス材(SUS材)からなる板材にエンボス加工を施すことにより、一定の間隔をもって連続的に形成された多数の突起部26A,26A,…と、これら各突起部26A間に位置する平面部26Bとからなる板体として構成されている(図3参照)。
そして、側板用エンボス板26に設けられた各突起部26Aも、底板用エンボス板22の各突起部22Aと同様に、幅方向の寸法よりも長手方向の寸法が大きな楕円形状に形成され、前,後方向と左,右方向とに一定のピッチをもって互いに平行となる状態で整列している。また、各側板用エンボス板26は、左,右の側板13,14に対応した略半円形をなす平板状に形成され、各側板用エンボス板26の周縁部には、左,右の側板13,14の各ボルト孔13A,14Aに対応する複数のボルト挿通孔26C,26C,…が穿設されている。
そして、側板用エンボス板26の各ボルト挿通孔26Cに挿通したボルト27を、左側板13の各ボルト孔13Aに螺合することにより、左側板13の内側面13Bに側板用エンボス板26が着脱可能に固定される。また、側板用エンボス板26の各ボルト挿通孔26Cに挿通したボルト27を、右側板14の各ボルト孔14Aに螺合することにより、右側板14の内側面14Bに側板用エンボス板26が着脱可能に固定される。これにより、左,右の側板13,14の内側面13B,14Bが、それぞれ側板用エンボス板26によってほぼ全域に亘って覆われている。
従って、上述した底板用エンボス板22と同様に、掘削バケット11内に収容した土砂と左,右の側板用エンボス板26との接触面積が増大し、土砂から水分が排出され易くなるため、この排出された水分が各側板用エンボス板26と土砂との間に水分の層を形成することにより、掘削バケット11に対する土砂の付着力を低下させる構成となっている。
また、掘削バケット11の土砂収容部15から外部に排出される土砂の流れ方向を、図5及び図6中の矢示F方向とすると、各側板用エンボス板26は、各突起部26Aの長手方向が、土砂収容部15から外部に排出される土砂の流れ方向Fと平行となるように配置されている。これにより、土砂収容部15内の土砂を排土するときに、土砂を左,右の側板用エンボス板26に設けた各突起部26Aの配列に沿って円滑に移動させることができ、土砂収容部15から迅速に排出することができる構成となっている。
なお、上述した底板用エンボス板22、左,右の側板用エンボス板26は、ステンレス材(SUS材)に限らず、例えば一般構造用圧延鋼材(SS材)等の鋼材を用いて形成してもよく、また、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の撥水性樹脂材を用いて形成してもよいものである。
本実施の形態による掘削バケット11は上述の如き構成を有するもので、この掘削バケット11を備えた油圧ショベル1を用いて土砂等の掘削作業を行う場合には、ブーム5、アーム6を俯仰動作させることにより、例えば各掘削爪20を地面に向けた状態で掘削バケット11を降下させる。
これにより、掘削バケット11は、各掘削爪20によって地面等を突き崩した状態で、カッティングエッジ19と左,右のサイドエッジ16,17とによって土砂を掘削し、掘削した土砂を土砂収容部15内に掬い上げて収容する。そして、油圧ショベル1は、例えば上部旋回体3を旋回させて所望の排土場所を向いた状態で、ブーム5、アーム6を俯仰動させつつ掘削バケット11を回動させることにより、掘削バケット11の土砂収容部15内に収容した土砂を排土場所に排出する。
この場合、図9に示すように、多量の水分24を含んだ土砂25を掘削する作業の初期段階において、掘削バケット11内に収容される土砂25の量が少ないときには、底板用エンボス板22の各突起部22Aと平面部22Bの上面には、多量の水分24を保持した土砂25が薄く堆積する。
そして、さらに掘削バケット11内に土砂25を収容することにより、図10に示すように、底板用エンボス板22の上面には土砂25が厚く堆積し、土砂25に対し作業装置4の掘削力によって圧縮荷重が作用する。この場合、底板用エンボス板22には多数の突起部22Aが設けられているので、底板用エンボス板22と土砂25との接触面積が大きくなり、土砂25は圧密状態となる。この結果、土砂25から水分24が徐々に浸み出して底板用エンボス板22の平面部22Bに排出され、この水分24は、底板用エンボス板22と土砂25との間に拡がって水分の層を形成する。
このようにして、掘削バケット11の土砂収容部15内に収容された土砂は、底板用エンボス板22の表面、左,右の側板用エンボス板26,26の表面から容易に剥離するので、掘削バケット11に対する土砂の付着力を低下させることができ、当該土砂を土砂収容部15の外部へと確実に排出することができる。従って、多量の水分を含んだ土砂を掘削した場合でも、この土砂が掘削バケット11の土砂収容部15に付着して残留するのを抑え、土砂収容部15内の容量を常に大きく確保することができるので、掘削バケット11を用いた掘削作業の作業性を高めることができる。
しかも、底板用エンボス板22は、各突起部22Aの長手方向を、土砂収容部15から外部に排出される土砂の流れ方向Fと平行となるように配置し、左,右の側板用エンボス板26,26は、各突起部26Aの長手方向を、土砂収容部15から外部に排出される土砂の流れ方向Fと平行となるように配置している。
これにより、土砂収容部15から外部に排出される土砂は、底板用エンボス板22に設けた各突起部22Aと、左,右の側板用エンボス板26に設けた各突起部26Aとに沿って円滑に移動することができる。この結果、掘削した土砂を土砂収容部15から迅速に排土することができ、掘削バケット11を用いた掘削作業の作業性を一層高めることができる。
さらに、底板用エンボス板22を、ボルト23を用いて底板12に着脱可能に取付け、各側板用エンボス板26を、ボルト27を用いて左,右の側板13,14に着脱可能に取付ける構成としている。このため、底板用エンボス板22、側板用エンボス板26が摩耗したときには、この摩耗した底板用エンボス板22、側板用エンボス板26に代えて、新たな底板用エンボス板22、側板用エンボス板26を容易に底板12、左,右の側板13,14に取付けることができる。このように、摩耗した底板用エンボス板22、側板用エンボス板26の交換作業を容易に行うことができるので、掘削バケット11に対する土砂の付着を抑える効果を、長期間に亘って維持することができる。
なお、上述した実施の形態では、底板用エンボス板22をボルト23を用いて底板12に取付け、側板用エンボス板26をボルト27を用いて左,右の側板13,14に取付けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図11に示す第1の変形例のように、底板用エンボス板22の外周縁部と底板12との間に全周溶接を施すことにより溶接部28を形成し、側板用エンボス板26と左,右の側板13,14との間に全周溶接を施すことにより溶接部28(左側板13側のみ図示)を形成してもよい。
この場合には、土砂収容部15内にボルト等の固定具を配置する必要がないので、土砂収容部15から排出される土砂の流れが固定具によって妨げられることがなく、土砂を一層迅速に排出することができる。
また、上述した実施の形態では、底板用エンボス板22を、ボルト23を用いて底板12に着脱可能に取付けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図12に示す第2の変形例のように、リベット29を用いて、底板用エンボス板22を底板12に着脱可能に取付ける構成としてもよい。このことは、側板用エンボス板26についても同様である。
また、上述した実施の形態では、掘削バケット11の土砂収容部15を形成する底板12に底板用エンボス板22を設けると共に、左,右の側板13,14にそれぞれ側板用エンボス板26を設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば底板12にのみ底板用エンボス板22を設ける構成としてもよく、左,右の側板13,14にのみ側板用エンボス板26を設ける構成としてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、底板用エンボス板22に、楕円形状をなす多数の突起部22Aを形成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば長方形状をなす突起部を形成してもよく、真円状をなす突起部を形成してもよい。このことは、側板用エンボス板26についても同様である。
本発明の実施の形態による掘削バケットを備えた油圧ショベルを示す正面図である。 掘削バケットを単体で示す斜視図である。 掘削バケットから底板用エンボス板、側板用エンボス板を分離した状態を示す分解斜視図である。 掘削バケットを開口側からみた拡大図である。 側板用エンボス板等を図4中の矢示V―V方向からみた断面図である。 底板用エンボス板等を図5中の矢示VI−VI方向からみた断面図である。 底板用エンボス板の突起部を図6中の矢示VII―VII方向からみた拡大断面図である。 底板用エンボス板の突起部を図6中の矢示VIII―VIII方向からみた拡大断面図である。 底板用エンボス板上に土砂が薄く堆積した状態を示す断面図である。 底板用エンボス板上に堆積した土砂から水分が排出された状態を示す断面図である。 底板用エンボス板、側板用エンボス板を溶接によって掘削バケットに取付けた第1の変形例を示す斜視図である。 底板用エンボス板をリベットによって取付けた第2の変形例を示す断面図である。
符号の説明
11 掘削バケット
12 底板
12C,13B,14B 内側面
13 左側板
14 右側板
15 土砂収容部
16 左サイドエッジ
17 右サイドエッジ
19 カッティングエッジ
22 底板用エンボス板(エンボス板)
22A,26A 突起部
23,27 ボルト
26 側板用エンボス板(エンボス板)
28 溶接部
29 リベット
F 土砂の流れ方向

Claims (4)

  1. 凹湾曲状の底板と、該底板の左,右両側に設けられ前記底板と共に土砂収容部を形成する左,右の側板と、該各側板の開口側に設けられた左,右のサイドエッジと、該各サイドエッジの間に位置して前記底板の先端側に設けられたカッティングエッジとを備えてなる掘削バケットにおいて、
    前記土砂収容部を形成する前記底板の内側面および/または前記左,右の側板の内側面には、多数の突起部を有するエンボス板を設ける構成としたことを特徴とする掘削バケット。
  2. 前記エンボス板の各突起部は長手方向を有し、前記エンボス板は、前記各突起部の長手方向を前記土砂収容部から外部に排出される土砂の流れ方向と平行に配置する構成としてなる請求項1に記載の掘削バケット。
  3. 前記エンボス板は、ボルト、リベット、溶接のうちいずれか一の手段を用いて前記底板の内側面および/または前記左,右の側板の内側面に取付ける構成としてなる請求項1または2に記載の掘削バケット。
  4. 前記エンボス板は、ステンレス材、鋼材、撥水性樹脂材のうちいずれか一の材料を用いて形成してなる請求項1,2または3に記載の掘削バケット。
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