JP2006124421A - 樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水のみを発泡剤として使用し、機械的強度が高く、断熱性能が従来の水発泡タイプよりも優れ、裁断によるクラックが発生しない繊維強化樹脂発泡体の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合した発泡原液組成物を繊維体に供給し、発泡硬化させて繊維体を含む発泡体とする繊維強化樹脂発泡体とする製造方法であって、繊維強化樹脂発泡体は密度が90〜150kg/m3 であり、発泡剤が水であり、ポリオール化合物/架橋剤は重量比にて90/10〜99/1であり、ポリオール化合物は芳香族ポリエステルポリオール45〜90重量部、ポリエーテルポリオール45〜9重量部を含み、水酸基価が400〜550mgKOH/gであるポリオール組成物を使用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水のみを発泡剤として使用したガラス繊維強化樹脂発泡体の製造方法に関する。
ガラス繊維にて補強した硬質ウレタン樹脂発泡体の製造方法としては、繊維がランダム方向に交錯し、かつ少量の粉末状バインダーを使用して複数層に積層されたストランドマットを使用し、硬質ウレタン樹脂発泡体の発泡原液組成物を含浸する構成を有する技術(特許文献1)、並びにガラス繊維に対する硬質ウレタン樹脂発泡体の発泡原液組成物の含浸性の改良等を目的として、芳香族ポリエステルポリオール、アミン系ポリオール、ポリエーテルポリオールを特定の比率で含有する原液組成物を使用し、通気性板状面材と積層する断熱パネルの製造方法(特許文献2)が公知である。
上記特許文献1、2に記載の技術により製造されたガラス繊維強化樹脂発泡体は、断熱材としての特性を重視したものであり、熱伝導率を低く維持することが求められるものである。従って、発泡剤としてはHCFC−141b等のハロゲン化炭化水素が使用が欠かせないものである。
しかるに、HCFC−141b等のHCFC化合物は2004年からは使用が制限され、オゾン層破壊係数がゼロであるHFC化合物への切り換えが行われようとしている。
HFC化合物等のハロゲン化炭化水素化合物に代えて、発泡剤として水を使用するガラス繊維を含まないポリウレタン樹脂発泡体は公知である(特許文献3等)。
特開昭60−259414号公報 特開2001−247647号公報 特開2000−88190号公報
しかし、特許文献3に記載の水発泡硬質ウレタン樹脂発泡体を特許文献1、2に記載のガラス繊維強化硬質ウレタン樹脂発泡体に適用すると、ガラス繊維の存在とフォームを構成する気泡中に存在する物質が炭酸ガスであるために、HCFC−141bを発泡剤として使用した場合と比較して、熱伝導率が高く、従って断熱性能が小さなガラス繊維強化樹脂発泡体しか得られなかった。
また、ガラス繊維強化樹脂発泡体であっても、発泡ウレタン樹脂とガラス繊維とが複合化されることによってフォームに歪みが発生し、製造直後の裁断、或いは製造後ある程度時間が経過した後に所定形状に裁断する際にクラックが発生して不良品となるという問題を有する。
本発明の目的は、ハロゲン化炭化水素や炭化水素等の有機発泡剤を全く使用せず、水のみを発泡剤として使用し、機械的強度が高く、断熱性能が従来の水発泡タイプよりも優れ、裁断によるクラックが発生しないガラス繊維強化樹脂発泡体の製造方法を提供することにある。
本発明は、ポリオール化合物、架橋剤としての低分子量多価アルコール、発泡剤、触媒及び整泡剤を含むポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合した発泡原液組成物をガラス繊維に供給し、発泡硬化させてガラス繊維を含む発泡体とするガラス繊維強化樹脂発泡体の製造方法であって、
前記ガラス繊維強化樹脂発泡体は密度が90〜150kg/m3 であり、
前記発泡剤は水であり、
前記ポリオール化合物/架橋剤は重量比にて90/10〜99/1であり、
前記ポリオール化合物は、水酸基価200〜600mgKOH/gの芳香族ポリエステルポリオール45〜90重量部、水酸基価400〜700mgKOH/gのポリエーテルポリオール45〜9重量部を含み、
前記ポリオール組成物の水酸基価が400〜550mgKOH/gであることを特徴とする。
係る構成の製造方法により、ハロゲン化炭化水素や炭化水素等の有機発泡剤を全く使用せず、水のみを発泡剤として使用し、機械的強度が高く、断熱性能が従来の水発泡タイプよりも優れ、裁断によるクラックが発生しないガラス繊維強化樹脂発泡体を製造することができる。
ポリオール化合物100重量部を構成する芳香族ポリエステルポリオールが45重量部未満の場合には、ポリエーテルポリオールの比率が高くなり、得られるフォームの熱伝導率が大きくなって断熱性能が低下し、芳香族ポリエステルポリオールが90重量部を超えるとポリエーテルポリオールの比率が低くなりすぎて耐クラック性が低下し、裁断時にクラックが発生する。
本発明のガラス繊維強化樹脂発泡体の密度は、90kg/m3 未満では、機械的強度が低下し、150kg/m3 を超えると断熱性能が低下する。ガラス繊維強化樹脂発泡体の密度は、100〜140kg/m3 であることが好ましく、100〜130kg/m3 であることがさらに好ましい。
ポリオール組成物の水酸基価が400mgKOH/g未満の場合、また550mgKOH/gを超える場合には、いずれも耐クラック性が低下する。ここにいうポリオール組成物の水酸基価は、ポリオール化合物と架橋剤に基づく水酸基価である。
発泡剤の水の使用量は、ポリオール化合物100重量部に対して0.5〜3重量部であることが好ましい。水の使用量が0.5重量部未満の場合には発泡倍率が低下して熱伝導率が高くなり、3重量部を超えると芳香族ポリエステルポリオールの加水分解の進行が問題となる。水の添加量は、0.8〜2重量部であることがより好ましい。
架橋剤としてポリオール化合物100重量部中において1〜10重量部の低分子量多価アルコールを使用することにより、機械的強度、断熱性能、耐クラック性においてより優れた水発泡タイプの樹脂発泡体を製造することができる。
ポリオール組成物中の架橋剤の添加量が1重量部未満の場合、また10重量部を超える場合には、いずれも耐クラック性が低下する。
上述のガラス繊維強化樹脂発泡体の製造方法においては、ガラス繊維の含有率が8〜12重量%であることが好ましい。
ガラス繊維の含有率が(A)未満の場合には、ガラス繊維の比率が少なくなりすぎて補強効果が十分に得られず、(B)を超えると断熱性が低下する。
本発明に使用する原料について説明する。
ポリオール成分を構成するポリオール化合物である芳香族ポリエステルポリオールとしては、芳香族ポリカルボン酸と多価アルコール、特にグリコールのエステルであるポリオール化合物等が例示される。
芳香族ポリカルボン酸と多価アルコールのエステルとしては、公知の樹脂発泡体用の芳香族ポリエステルポリオール化合物が限定なく使用可能であり、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸等のフタル酸類とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール等の多価アルコールとの水酸基末端のエステルポリオールが具体的に例示される。
芳香族ポリエステルポリオール化合物は、水酸基価が200〜600mgKOH/g、平均官能基数は2〜4であることが好ましい。
ポリオール成分を構成する別のポリオール化合物であるポリエーテルポリオール化合物としては、硬質ポリウレタンフォームの技術分野における公知のポリエーテルポリオール化合物は特に限定なく使用可能である。具体的には、以下に例示する脂肪族ポリオール、アミン系ポリオール等が公知である。
脂肪族ポリオールとしては、多官能性活性水素化合物、即ちポリオール開始剤として脂肪族ないし脂環族多官能性活性水素化合物にアルキレンオキサイド、具体的にはプロピレンオキサイド(PO)、エチレンオキサイド(EO)、スチレンオキサイド(SO)、テトラヒドロフラン等の環状エーテルの1種以上を開環付加重合させて得られる多官能性のオリゴマーが例示される。特にPOないしPOとEOを付加重合させたポリエーテルポリオールの使用が好ましい。
ポリオール開始剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類、トリメチロールプロパン、グリセリン等のトリオール類、ペンタエリスリトール等の4官能アルコール類、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール類、水等が例示される。
アミン系ポリオールとしては、ポリオール開始剤として第1級ないしは第2級アミンにアルキレンオキサイド、具体的にはプロピレンオキサイド(PO)、エチレンオキサイド(EO)、スチレンオキサイド(SO)、テトラヒドロフラン等の1種以上を開環付加重合させて得られる多官能性のポリオール化合物である。
開始剤としては、エチレンジアミン、トルエンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等の脂肪族ないし芳香族アミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類が例示される。
ポリエーテルポリオールは、水酸基価が400〜700mgKOH/gであり、官能基数は3〜6であることが好ましい。
ポリエーテルポリオール化合物として、多官能性の活性水素化合物にヒドロキノン、ビスフェノールA等にPO,EO,SOの少なくとも1種を開環付加した芳香環含有ポリエーテルポリオール化合物も使用可能である。
上記の芳香族ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール化合物は、いずれも単独で使用してもよく、また2種以上を併用してより好ましい特性のフォームとすることも好適な態様である。
架橋剤としての作用を有する低分子量多価アルコールとしては、ポリウレタンの技術分野において使用される低分子量多価アルコールが適宜選択して使用可能である。具体的には、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、トリエタノールアミン等が例示される。
本発明の樹脂発泡体の製造に際しては、当業者に周知の触媒、難燃剤、着色剤、酸化防止剤等が使用可能である。
触媒としては、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)等の第3級アミン類、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫等の金属系触媒がウレタン化反応触媒として例示される。なお、本発明のポリオール組成物は、発泡剤として水を使用するので、有機錫系触媒は加水分解されて劣化するため、第3級アミン触媒の使用が好ましい。
ポリウレタン分子の構造において難燃性向上に寄与するイソシアヌレート結合を形成する触媒の使用も可能であり、例えば酢酸カリウム、オクチル酸カリウムが例示できる。上述の第3級アミン触媒の中にもイソシアヌレート環形成反応をも促進するものがある。イソシアヌレート結合生成を促進する触媒とウレタン結合生成を促進する触媒を併用してもかまわない。
本発明においては、さらに難燃剤を添加することも好ましい態様であり、好適な難燃剤としては、ハロゲン含有化合物、有機リン酸エステル類、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム等の金属化合物が例示される。
ただし、三酸化アンチモン等の粉末状の難燃剤を過剰に添加するとフォームの発泡挙動に影響が表れるなどの問題を生じる場合が有り、その添加量はかかる問題を生じない範囲に制限される。
有機リン酸エステル類は、可塑剤としての作用も有し、従って硬質ウレタン樹脂発泡体の脆性改良の効果も奏することから、好適な添加剤である。かかる有機リン酸エステル類としては、リン酸のハロゲン化アルキルエステル、アルキルリン酸エステルやアリールリン酸エステル、ホスホン酸エステル等が使用可能であり、具体的にはトリス(β−クロロエチル)ホスフェート(TCEP、大八化学製)、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート(TMCPP、大八化学製)、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、ジメチルメチルホスホネート等が例示でき、これらの1種以上が使用可能である。有機リン酸エステル類の添加量はポリオール化合物の合計100重量部に対して5〜30重量部であることが好ましい。この範囲を越えると可塑化効果、難燃効果が十分に得られなかったり、フォームの物理特性が低下するなどの問題が生じる場合が発生する。
ポリオール組成物と混合、反応させて樹脂発泡体を形成するポリイソシアネート化合物としては、取扱の容易性、反応の速さ、得られる樹脂発泡体の物理特性が優れていること、低コストであることなどから、液状MDIを使用する。液状MDIとしては、クルードMDI(c−MDI)(スミジュール44V−10,スミジュール44V−20等(住化バイエルウレタン社製)、ミリオネートMR200(日本ポリウレタン工業製))、ウレトンイミン含有MDI(ミリオネートMTL;日本ポリウレタン工業製)等が使用される。液状MDIに加えて、他のポリイソシアネート化合物を併用してもよい。併用するポリイソシアネート化合物としては、ポリウレタンの技術分野において周知のポリイソシアネート化合物及びイソシアネート基末端プレポリマーは限定なく使用可能である。
本発明の樹脂発泡体の製造においては、イソシアネート基と活性水素基の当量比(NCO index)は、1.0〜1.5である。NCO indexが1.5を超えると耐クラック性が低下する。
整泡剤としては、硬質ポリウレタンフォーム用の整泡剤は限定なく使用できる。特に平均分子量が1000〜3000であり、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合ポリエーテルとのグラフト共重合体であってSi含有率が30〜50重量%であり、前記共重合ポリエーテルは、エチレンオキサイド含有率が70〜100モル%の使用が好ましい。硬質ポリウレタンフォーム用シリコン整泡剤の市販品としては、SH−193、SF−2937(東レダウコーニングシリコーン社製)、L−5340,SZ−1666,SZ−1668(日本ユニカー社製)等が例示される。
使用するガラス繊維材料としては、ガラス長繊維を加工したマット状の製品、具体的にはチョップストランドマット、コンティニュアスストランドマット等が例示される。発泡原液組成物の含浸性、フォームの補強性に優れていることから、コンティニュアスストランドマットの使用が最も好ましい。
本発明のガラス繊維強化樹脂発泡体の製造方法は、スラブストックフォーム、サンドイッチパネル等の連続生産されるフォームの製造に使用可能である。また本発明の製造方法において、ガラス長繊維をポリオール組成物とイソシアネート成分との混合液である発泡原液組成物に供給してガラス繊維強化樹脂発泡体とすることも、機械的強度向上の観点より好適な態様である。
本発明のガラス繊維強化樹脂発泡体の製造方法を、両面に紙面材を積層した断熱パネルの製造を例として説明する。本発明においては、一般にスラブフォームやサンドイッチパネルを製造するのに使用される、面材供給装置、ガラス繊維供給装置、コンベア装置、ポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合して下面材上に供給する発泡機(ミキサー)、加熱オーブン、及び連続状に形成された樹脂発泡体を適宜の長さに裁断する裁断機を備えた公知の連続発泡装置を使用することができる。
製造工程は、一般的には以下の工程から構成される。
1)下紙面材を原反ロールから巻き戻してコンベアに供給する。
2)下面材上にガラス繊維を供給する。
3)ガラス繊維上に、発泡機にてポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合して形成された発泡原液組成物を、紙面材の幅方向に均一に供給する。
4)上紙面材を供給する。上紙面材供給後にニップロールなどにより押さえることにより、発泡原液組成物をガラス繊維マットに十分含浸させることが好ましい。
5)加熱オーブンに送り込んで加熱し、発泡・硬化反応を行わせて両面に紙面材が積層された樹脂発泡体とする。所定の厚さにするために、フォームの上下面を押さえるダブルコンベアを使用してもよい。
6)加熱オーブンから連続的に出てくるガラス繊維強化樹脂発泡体を、裁断機にて所定長さに裁断する。
工程4)については、図1に斜視図にて例示した。コンベア20上の下面材13にガラス繊維であるコンティニュアスストランドマット15が供給、載置され、ガラス繊維上にミキサー(発泡機)24にて混合撹拌され、ノズル26から発泡原液組成物28が供給される。発泡原液組成物28が撒布されたガラス繊維の上に上面材11が供給、積層され、ニップロール22により発泡原液組成物がガラス繊維マットに十分含浸される。
上記の製造工程においては、下面材の上にガラス繊維を供給した後に発泡原液組成物が供給されているが、発泡原液組成物を供給した上にガラス繊維を供給してもよく、ガラス繊維と発泡原液組成物を同時に下面材上に供給してもよい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例について説明する。
(実施例1〜8、比較例1〜6)
ポリオール組成物の配合並びにポリオール組成物とイソシアネート成分との混合比率は、実施例1〜8については表1に、比較例1〜6については表2にそれぞれ示した。
上記例示の製造方法により、ガラス繊維強化樹脂発泡体を製造した。ガラス繊維としてはコンティニュアスストランドマットを使用し、ガラス繊維の含有量を10重量%となるように設定した。
使用した原料の特性は以下の通りである。
・芳香族ポリエステルポリオール1:フタル酸とジエチレングリコールからなるポリエステルポリオール(水酸基価=260mgKOH/g)
・芳香族ポリエステルポリオール2:フタル酸とジエチレングリコールからなるポリエステルポリオール(水酸基価=400mgKOH/g)
・ポリエーテルポリオール:ソルビトール系ポリエーテルポリオール(水酸基価550mgKOH/g)
・TMCPP:リン系難燃剤(可塑剤)(大八化学工業)
・触媒1:ジメチルシクロヘキシルアミン
・触媒2:カオライザーNo.1(花王)
・ポリイソシアネート成分:粗製MDIであるミリオネートMR200(日本ポリウレタン工業)
・整泡剤:SH−193(東レダウコーニングシリコーン)。
Figure 2006124421
Figure 2006124421
表に示したポリオール組成物の水酸基価は、ポリオール化合物と架橋剤であるグリセリンを合わせた成分の水酸基価であり、TMCPP等の成分は除外して計算した数値である。
(評価方法)
<密度>
作製した樹脂発泡体から10cm×10cm×10cmのサンプルを切り出し、重量を測定して求めた。
<熱伝導率>
熱伝導率測定装置AUTO−Λ HC−074(英弘精機)を使用し、測定条件は、JIS A 9511に準拠して測定した。
<曲げ強度>
JIS K 7221に準拠して測定した。
<耐クラック性評価方法>
耐クラック性(1):フォーム製造30分後にバンドソーにて幅方向に裁断し、裁断面に発生するクラックの有無を目視にて評価した。
耐クラック性(2):フォーム製造1日後にバンドソーにて幅方向に裁断し、裁断面に発生するクラックの有無を目視にて評価した。
評価は、クラックの発生がないものを○、クラック発生が認められたものを×として表示した。
(評価結果)
実施例1〜8にて得られた樹脂発泡体の評価結果は、表1の下段に、比較例1〜6にて得られた樹脂発泡体の評価結果は、表2の下段に、それぞれ示した。これらの結果より、実施例1〜8のフォームは熱伝導率が302×10-4W/m・K以下であり、水発泡のガラス繊維強化樹脂発泡体としては、従来達成できなかった断熱性を有し、かつ曲げ強度も高い。また耐クラック性にも優れたものであった。
これに対して芳香族ポリエステルポリオールが多すぎる比較例1のサンプル、ポリオール組成物の水酸基価が400mgKOH/g未満の比較例2のサンプル、ポリオール組成物の水酸基価が550mgKOH/gを超える比較例6のサンプル、NCO indexが1.5を超える比較例4のサンプル、架橋剤の添加量が少なすぎる比較例5のサンプルは、いずれも耐クラック性(1)、(2)のいずれか又は双方において問題があり、芳香族ポリエステルポリオールの配合量が45重量部未満の比較例3のサンプルは熱伝導率が高く、断熱性が十分ではなかった。
下面材上のガラス繊維に発泡原液組成物を供給する工程を例示した斜視図

Claims (2)

  1. ポリオール化合物、架橋剤としての低分子量多価アルコール、発泡剤、触媒及び整泡剤を含むポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合した発泡原液組成物をガラス繊維に供給し、発泡硬化させてガラス繊維を含む発泡体とするガラス繊維強化樹脂発泡体の製造方法であって、
    前記ガラス繊維強化樹脂発泡体は密度が90〜150kg/m3 であり、
    前記発泡剤は水であり、
    前記ポリオール化合物/架橋剤は重量比にて90/10〜99/1であり、
    前記ポリオール化合物は、水酸基価200〜600mgKOH/gの芳香族ポリエステルポリオール45〜90重量部、水酸基価400〜700mgKOH/gのポリエーテルポリオール45〜9重量部を含み、
    前記ポリオール組成物の水酸基価が400〜550mgKOH/gであることを特徴とするガラス繊維強化樹脂発泡体の製造方法。
  2. ガラス繊維の含有率が8〜12重量%であることを特徴とする請求項1に記載のガラス繊維強化樹脂発泡体の製造方法。
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