JP2005041907A - 硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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寿明 安達
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Abstract

【課題】発泡剤としてペンタンを使用し、従来のフォームより微細な気泡を有し、強度と断熱性に優れた硬質ポリウレタンフォームを形成可能なポリオール組成物並びに硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
【解決手段】ポリオール化合物、発泡剤を含み、ポリイソシアネート成分とを混合、反応させて発泡体とする硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物であって、発泡剤はペンタンを主成分とし、ペンタンの添加量がポリオール化合物100重量部に対して3〜20重量部であり、ポリオール化合物100重量部は、水酸基価400〜600mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜50重量部、水酸基価700〜800mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜40重量部、及び水酸基価200〜500mgKOH/gの芳香族ジアミン系ポリオール20〜70重量部とを含むものとする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペンタンを発泡剤として使用した硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
硬質ポリウレタンフォームは、断熱材、軽量構造材等として周知である。係る硬質ポリウレタンフォームは、ポリオール化合物、発泡剤を必須成分として含有するポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合し、発泡、硬化させることにより形成される。発泡剤としては、古くはCFC−11等のフロン化合物が使用されていたが、CFC化合物はオゾン層の破壊を引き起こすことから禁止され、HCFC−141bに切り換えられ、さらに2004年からはオゾン層破壊係数がゼロであるHFC化合物への切り換えが行われようとしている。
【0003】
HFC化合物等のハロゲン化炭化水素化合物に代えて、発泡剤として水を使用する硬質ポリウレタンフォームも公知であるが、係る硬質ポリウレタンフォームは断熱性能が十分ではない。
【0004】
HFC化合物や水に代わる硬質ポリウレタンフォーム用発泡剤としてペンタン類が公知である(特許文献1、特許文献2等)。
【0005】
特許文献1には、ポリオール化合物として芳香族ポリアミン系ポリオール、エチレンジアミン系ポリオール、芳香族ポリエステルポリオール、ソルビトール系ポリオールの少なくとも4種を使用し、発泡剤としてペンタンと水とを使用する技術が開示されている。
【0006】
特許文献2には、ペンタンを発泡剤とし、ポリオール組成物を構成する活性水素基含有化合物としてポリアルキレンポリアミンを使用する硬質ポリウレタンフォームの製造方法が記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特許第3181700号公報
【特許文献2】
特開平11−279254号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1、2に記載の技術によれば、連続ラインで硬質ポリウレタンフォームパネルを製造する際に、以下の問題の発生を回避することができない。
【0008】
連続ラインで硬質ポリウレタンフォームを製造する場合、一般的には、連続的に供給される下面材上にポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合した発泡原液組成物を撒布し、次いで上面材を供給した後に、液の幅方向への拡散、液の厚さの均一化、上下面材と発泡原液組成物の親和等を目的としてニップロール等のニップ装置を通過させる工程が設けられる。
【0009】
ところが、特許文献1、2等の発泡剤としてペンタンを使用する従来の技術では、得られる硬質ポリウレタンフォームは気泡(セル)の粗いものとなり、断熱性や強度、外観の点で十分な性能を有するものが得られなかった。特に厚さが10〜50mmで幅の狭い硬質ポリウレタンフォームパネルは、供給する発泡原液組成物の量が少なく、上記の欠陥が目立つために不良率が高く、改善が求められていた。
【0010】
即ち特許文献1記載の技術は芳香族ポリエステルポリオールを主たるポリオール化合物として使用するものであるためにペンタンの相溶性が十分とはいえず、またポリオール成分の粘度が高く、発泡原液組成物を形成するためのミキサーへの供給精度、ポリイソシアネート成分との撹拌効果も十分とはいえない。このために上記の問題を回避できなかった。また、特許文献1記載の技術は発泡剤として水も使用するために、芳香族ポリエステルポリオールが加水分解を受け、ポリオール組成物としての安定性にも問題を有する。
【0011】
特許文献2に記載の技術はポリオール組成物構成成分としてポリアルキレンポリアミンを含有するためにイソシアネート成分との反応が速く、スプレー発泡には適するが、連続ラインでのパネル製造に使用すると安定した製造を行うことができない。
【0012】
本発明の目的は、発泡剤としてペンタンを使用し、従来のフォームより微細な気泡を有し、強度と断熱性に優れた硬質ポリウレタンフォームを形成可能なポリオール組成物並びに硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することにある。本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、特に連続ラインで製造するパネルの製造に好適であり、とりわけ厚さが10〜50mm、幅が1500mm以下、とりわけ1300mm以下の硬質ポリウレタンフォームパネルの製造に好適である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究したところ、使用するポリオール化合物の種類とその配合比率を特定の範囲とすることにより、ペンタンを主成分とする発泡剤を使用し、従来のフォームより微細な気泡を有し、強度と断熱性に優れた硬質ポリウレタンフォーム、とりわけ厚さが10〜50mm、幅が1300mm以下の硬質ポリウレタンフォームパネルを連続ラインにて製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
即ち本発明は、ポリオール化合物、発泡剤、触媒及び整泡剤を含み、ポリイソシアネート成分とを混合、反応させて発泡体とする硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物であって、
前記発泡剤はペンタンを主成分とし、前記ペンタンの添加量がポリオール化合物100重量部に対して3〜20重量部であり、
前記ポリオール化合物100重量部は、水酸基価400〜600mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜50重量部、水酸基価700〜800mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜40重量部、及び水酸基価200〜500mgKOH/gの芳香族ジアミン系ポリオール20〜70重量部とを含むことを特徴とする。
【0015】
係る構成により、本発明の目的が達成できる理由は明らかではないが、ポリオール化合物を上記組成とすることにより、発泡原液組成物におけるペンタンの分離が抑制されることが大きな理由の一つであると推定される。
【0016】
芳香族ジアミン系ポリオールの配合比率は30〜70重量部であることがより好ましく、40〜60重量部であることがさらに好ましい。
【0017】
上記硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物は、発泡剤を除くポリオール組成物(発泡剤非含有ポリオール組成物)と発泡剤であるペンタンを別成分として輸送し、使用時に混合して発泡剤含有ポリオール組成物としてもよい。
【0018】
上記の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物においては、前記ポリオール化合物中の脂肪族第3級アミノ基のN原子含有率が1.3〜7.8重量%であることが好ましい。
【0019】
係る構成により、特に従来のフォームより微細な気泡を有し、強度と断熱性に優れた硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
【0020】
別の本発明は、ポリオール化合物、発泡剤、触媒及び整泡剤を含むポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合、反応させて発泡体とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
前記ポリオール組成物を構成する発泡剤はペンタンを主成分とするものであり、
前記ポリオール化合物100重量部は、水酸基価400〜600mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜50重量部、水酸基価700〜800mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜40重量部、及び水酸基価200〜500mgKOH/gの芳香族ジアミン系ポリオール20〜70重量部とを含むことを特徴とする。
【0021】
上記硬質ポリウレタンフォームの製造方法においては、ポリオール組成物は、発泡剤であるペンタンを別成分として輸送し、使用時に発泡剤非含有ポリオール組成物と発泡剤であるペンタンとを混合して発泡剤含有ポリオール組成物とする発泡剤混合工程を有する構成とすることが好ましい態様である。
【0022】
上述の硬質ポリウレタンフォームの製造方法においては、前記ポリオール化合物中の脂肪族第3級アミノ基のN原子含有率が1.3〜7.8重量%であることが好ましい。
【0023】
本発明により得られる硬質ポリウレタンフォームの密度は、連続ラインで製造したパネルにて25〜55kg/m であることが好ましく、より好ましくは25〜45kg/m である。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する原料について説明する。
アルキレンジアミン系ポリオールは、アルキレンジアミンを開始剤としてエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの少なくとも1種を開環付加させた末端水酸基の多官能ポリオール化合物である。アルキレンジアミンとしては、公知の化合物が限定なく使用できる。具体的にはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ネオペンチルジアミン等の炭素数が2〜8のアルキレンジアミンの使用が好適である。これらの中でも、炭素数の小さなアルキレンジアミンの使用がより好ましく、形成される硬質ポリウレタンフォームの気泡の安定性等の観点より、特にエチレンジアミン、プロピレンジアミンを開始剤としたポリオール化合物の使用が好ましい。アルキレンジアミン系ポリオールにおいては、開始剤であるアルキレンジアミンは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0025】
芳香族ジアミン系ポリオールは、芳香族ジアミンを開始剤としてエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの少なくとも1種を開環付加させた末端水酸基の多官能ポリオール化合物である。開始剤としては、公知の芳香族ジアミンを限定なく使用することができる。具体的にはトルエンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、フェニレンジアミン、ナフタレンジアミン等が例示される。これらの中でも得られる硬質ポリウレタンフォームの特性が優れている点でトルエンジアミン(2,4−トルエンジアミンないし2,6−トルエンジアミン)の使用が特に好ましい。
【0026】
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物を構成するポリオール化合物として、上記のアルキレンジアミン系ポリオール及び芳香族ジアミン系ポリオールに加えて、本発明の目的を阻害しない範囲で他のポリオール化合物を使用してもよい。係る他のポリオール化合物としては、公知の脂肪族ポリオールが例示される。
【0027】
脂肪族ポリオールとしては、多官能性活性水素化合物、即ちポリオール開始剤として脂肪族ないし脂環族多官能性活性水素化合物にプロピレンオキサイド、エチレンオキサイドの少なくとも1種を開環付加重合させて得られる多官能性のオリゴマーである。
【0028】
ポリオール開始剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等のグリコール類、トリメチロールプロパン、グリセリン等のトリオール類、ペンタエリスリトール等の4官能アルコール類、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類、水等が例示される。
【0029】
脂肪族ポリオールポリオールは、水酸基価が400〜700mgKOH/gであり、官能基数は3〜6であることが好ましい。上記脂肪族ポリオールは、アルキレンジアミン系ポリオールや芳香族ジアミン系ポリオールと別に製造して添加してもよく、アルキレンジアミン系ポリオールや芳香族ジアミン系ポリオールの製造時に開始剤を併用して混合物として製造したポリオール化合物を使用してもよい。
【0030】
発泡剤としてはペンタンを主成分として使用する。ペンタンとしては、n−ペンタン、iso−ペンタン、シクロペンタンの1種以上を使用する。ポリオール化合物との相溶性を考慮すると、シクロペンタンの使用が好ましい。シクロペンタンと共に水を発泡剤として併用することは好適な態様である。水の使用量は、ポリオール化合物100重量部に対して5重量部以下であることが好ましい。
【0031】
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物を構成する成分として架橋剤を使用してもよい。架橋剤としてはポリウレタンの技術分野において使用される低分子量多価アルコールが使用可能である。具体的には、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリエタノールアミン等が例示される。
【0032】
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造に際しては、当業者に周知の触媒、難燃剤、着色剤、酸化防止剤等が使用可能である。
【0033】
触媒としては、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン(カオライザーNo.1)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(ポリキャット−8)等の第3級アミン類、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫等の金属系触媒がウレタン化反応触媒として例示される。なお、発泡剤として水を併用する場合には、有機錫系触媒は加水分解されて劣化するため、第3級アミン触媒のみを使用が好ましい。
【0034】
ポリウレタン分子の構造において難燃性向上に寄与するイソシアヌレート結合を形成する触媒の使用も好ましく、例えば酢酸カリウム、オクチル酸カリウムが例示できる。上述の第3級アミン触媒の中にもイソシアヌレート環形成反応をも促進するものがある。イソシアヌレート結合生成を促進する触媒とウレタン結合生成を促進する触媒を併用してもかまわない。
【0035】
本発明においては、さらに難燃剤を添加することも好ましい態様であり、好適な難燃剤としては、ハロゲン含有化合物、有機リン酸エステル類、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム等の金属化合物が例示される。
【0036】
ただし、三酸化アンチモン等の粉末状の難燃剤を過剰に添加するとフォームの発泡挙動に影響が表れるなどの問題を生じる場合が有り、その添加量はかかる問題を生じない範囲に制限される。
【0037】
有機リン酸エステル類は、可塑剤としての作用も有し、従って硬質ポリウレタンフォームの脆性改良の効果も奏することから、好適な添加剤である。またポリオール組成物の粘度低下効果も有する。かかる有機リン酸エステル類としては、リン酸のハロゲン化アルキルエステル、アルキルリン酸エステルやアリールリン酸エステル、ホスホン酸エステル等が使用可能であり、具体的にはトリス(β−クロロエチル)ホスフェート(CLP、大八化学製)、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート(TMCPP、大八化学製)、トリブトキシエチルホスフェート(TBXP,大八化学製)、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、ジメチルメチルホスホネート等が例示でき、これらの1種以上が使用可能である。有機リン酸エステル類の添加量はポリオール化合物の合計100重量部に対して40重量部以下であり、5〜40重量部であることが好ましい。この範囲を越えると可塑化効果、難燃効果が十分に得られなかったり、フォームの機械的特性が低下するなどの問題が生じる場合が発生する。
【0038】
本発明のポリオール組成物においては、ポリオール化合物と必要に応じて添加する可塑剤との混合物(発泡剤などの他の成分を含まない)の粘度(20℃)は、好ましくは2400mPa・s以下であり、より好ましくは2000mPa・s以下である。
【0039】
ポリオール組成物と混合、反応させて硬質ポリウレタンフォームを形成するポリイソシアネート化合物としては、取扱の容易性、反応の速さ、得られる硬質ポリウレタンフォームの物理特性が優れていること、低コストであることなどから、液状MDIを使用する。液状MDIとしては、クルードMDI(c−MDI)(スミジュール44V−10,スミジュール44V−20等(住友バイエルウレタン社製)、ミリオネートMR−200(日本ポリウレタン工業))、ウレトンイミン含有MDI(ミリオネートMTL;日本ポリウレタン工業製)等が使用される。液状MDIに加えて、他のポリイソシアネート化合物を併用してもよい。併用するポリイソシアネート化合物としては、ポリウレタンの技術分野において周知のジないしポリイソシアネート化合物は限定なく使用可能である。
【0040】
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造においては、イソシアネート基と活性水素基の当量比(NCO index)は、1.0〜1.7、より好ましくは1.1〜1.5である。
【0041】
整泡剤としては、公知の硬質ポリウレタンフォーム用の整泡剤が使用できる。例えば数平均分子量が1000〜3000であり、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合ポリエーテルとのグラフト共重合体であり、共重合ポリエーテルは、エチレンオキサイド含有率が70〜100モル%であって、末端が水酸基であるシリコン整泡剤を使用することが好ましい。係るシリコン整泡剤の市販品としては、SH−193、SF−2937等(東レダウコーニングシリコン社製)、SZ−1666,SZ−1668等(日本ユニカー社製)等が例示される。
【0042】
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物並びに硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、スラブストックフォーム、サンドイッチパネル等の連続生産されるフォームの製造に使用可能である。
【0043】
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法を、両面に紙面材を積層した断熱パネルの製造を例として説明する。本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法においては、一般にスラブフォームやサンドイッチパネルを製造するのに使用される、面材供給装置、コンベア装置、ポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合して下面材上に供給する発泡機(ミキサー)、加熱オーブン、及び連続状に形成された硬質ポリウレタンフォームを適宜の長さに裁断する裁断機を備えた公知の連続発泡装置を使用することができる。
【0044】
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリオール組成物を発泡剤を除いた発泡剤非含有ポリオール組成物と発泡剤成分とを別に準備する場合には、発泡剤非含有ポリオール組成物供給装置、発泡剤供給装置、及びポリイソシアネート成分供給装置を設け、発泡剤非含有ポリオール組成物と発泡剤とは、ミキサーに至る前に予備混合装置により予備混合して発泡剤を含むポリオール組成物とし、ミキサーにおいて該ポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合して発泡原液組成物とする。
【0045】
サンドイッチパネルの製造工程は、一般的には以下の工程から構成される。 1)下紙面材を原反ロールから巻き戻してコンベアに供給する。
2)下紙面材上に、発泡機にてポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合して形成された発泡原液組成物を、紙面材の幅方向に均一に供給する。
3)上紙面材を供給する。上面材供給後にニップロール等のニップ装置を通過させて発泡原液組成物液の幅方向への拡散、液の厚さの均一化、上下面材と発泡原液組成物の親和等を行う。
4)加熱オーブンに送り込んで加熱し、発泡・硬化反応を行わせて両面に紙面材が積層された硬質ポリウレタンフォームとする。所定の厚さにするために、フォームの上下面を押さえるダブルコンベアを使用してもよい。
5)加熱オーブンから連続的に出てくる硬質ポリウレタンフォームを、裁断機にて所定長さに裁断する。
【0046】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例について説明する。
(実施例1〜4、比較例1、2)
表1の上段に記載した組成にてポリオール組成物を調製し、サンドイッチパネル連続製造ラインにてミキサーによりポリイソシアネート成分と混合して発泡原液組成物とし、この発泡原液組成物をクラフト紙面材上に撒布した後に同じ材料の上面材を供給してサンドイッチ状態とし、発泡、硬化させて幅1300mm,厚さ10mmの硬質ポリウレタンフォームサンドイッチパネルを得た。使用した原料の内容、特性は以下の通りである。アルキレンジアミン系ポリオールに由来する脂肪族第3級アミノ基濃度は窒素の重量%にて表示した。
ポリオール組成物は、発泡剤を除く成分を混合した発泡剤非含有ポリオール組成物を調製し、ミキサーに供給する前にペンタンと予備混合してポリオール組成物とした後にミキサーにてポリイソシアネート成分と混合して発泡原液組成物とした。
【0047】
・アルキレンジアミン系ポリオール(1):エチレンジアミン開始剤にプロピレンオキサイド付加したポリオール化合物(水酸基価=760mgKOH/g、第3級アミノ濃度=9.5wt%)
・アルキレンジアミン系ポリオール(2):エチレンジアミン開始剤にプロピレンオキサイド/エチレンオキサイド付加したポリオール化合物(水酸基価=455mgKOH/g、第3級アミノ濃度=5.7wt%)
・芳香族ジアミン系ポリオール:トルエンジアミン/シュークロース/メチルエタノールアミン混合開始剤にプロピレンオキサイド付加したポリオール化合物(水酸基価425mgKOH/g)
・TMCPP:リン系難燃剤(可塑剤)(大八化学工業)
・触媒:N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(ポリキャット−8)
・整泡剤:SH−193(東レダウコーニングシリコン)
・ポリイソシアネート成分:ミリオネートMR−200(日本ポリウレタン工業)
ポリオール組成物とポリイソシアネート成分の混合におけるイソシアネートインデックス(NCO/OH当量比)は、1.33とした。
【0048】
(評価方法)
<ライン適性>
表1の上段のポリオール化合物とTMCPPの混合物(発泡剤などの他の成分は含まない)の粘度を測定し、2000mPa・s以下の場合(厚さ10mm,幅1300mmのパネルを問題なく製造できる粘度)を○、2000〜2400mPa・s(厚さ10mm,幅1300mmのパネルを概ね大きな問題なく製造できる粘度)の場合を△、2400mPa・sを超える場合(厚さ10mm,幅1300mmのパネルを製造することが困難である粘度)を×として表示した。粘度の測定はB型粘度計を使用し、20℃にて行った。
<接着強度>
作製した硬質ポリウレタンフォームサンドイッチパネルについて図1に示した方法にて剥離試験を行い、接着強度を求めた。測定は上面材に幅5cmの切欠きを入れ、W方向に引っ張り、剥離荷重を求めることにより行った。
【0049】
<熱伝導率>
熱伝導率測定装置AUTO−Λ HC−074(英弘精機社製)を使用し、測定条件は、JIS A 9511に準拠して測定した。
【0050】
<フォーム強度>
JIS A 9511に準拠して圧縮強度を測定した。
【0051】
【表1】
Figure 2005041907
(評価結果)
実施例1〜4、比較例1、2にて得られた硬質ポリウレタンフォームの評価結果は、表1の下段に示した。この結果より、実施例1〜4のポリオール組成物はポリオール化合物の粘度が2200mPa・s以下で、従ってポリオール組成物も低粘度であり、ライン適性は特に大きな問題がないか、概ね良好であった。また得られたパネルの熱伝導率も0.0184kcal/m・hr・℃以下であり、良好な断熱性を有し、かつフォーム強度も高いものであった。
【0052】
これに対してポリオール化合物の組成が本願の範囲を逸脱する比較例1は、ポリオール組成物の粘度が低くライン適性は良好であったが、面材との接着強度が低く、また熱伝導率も望ましいものではなかった。比較例2のポリオール組成物は粘度が高くてライン適性が良くなく、熱伝導率もやや高く、満足できるものではなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】面材と硬質ポリウレタンフォームとの接着強度を測定する方法を示した図

Claims (4)

  1. ポリオール化合物、発泡剤、触媒及び整泡剤を含み、ポリイソシアネート成分とを混合、反応させて発泡体とするポリオール組成物であって、
    前記発泡剤はペンタンを主成分とし、前記ペンタンの添加量がポリオール化合物100重量部に対して3〜20重量部であり、
    前記ポリオール化合物100重量部は、水酸基価400〜600mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜50重量部、水酸基価700〜800mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜40重量部、及び水酸基価200〜500mgKOH/gの芳香族ジアミン系ポリオール20〜70重量部とを含むことを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物。
  2. 前記ポリオール化合物中の脂肪族第3級アミノ基のN原子含有率が1.3〜7.8重量%であることを特徴とする請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物。
  3. ポリオール化合物、発泡剤、触媒及び整泡剤を含むポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合、反応させて発泡体とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
    前記ポリオール組成物を構成する発泡剤はペンタンを主成分とするものであり、
    前記ポリオール化合物100重量部は、水酸基価400〜600mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜50重量部、水酸基価700〜800mgKOH/gのアルキレンジアミン系ポリオールを10〜40重量部、及び水酸基価200〜500mgKOH/gの芳香族ジアミン系ポリオール20〜70重量部とを含むことを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. 前記ポリオール化合物中の脂肪族第3級アミノ基のN原子含有率が1.3〜7.8重量%であることを特徴とする請求項3に記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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