JP5109160B2 - 硬質発泡合成樹脂の製造方法、およびボードフォーム - Google Patents

硬質発泡合成樹脂の製造方法、およびボードフォーム Download PDF

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Description

本発明は、硬質ポリウレタンフォーム、硬質ウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームおよび硬質ポリウレアフォーム等の硬質発泡合成樹脂の製造方法、および当該硬質発泡合成樹脂の製造方法により製造されるボードフォームに関する。
ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを、発泡剤、整泡剤および触媒の存在下で反応させて硬質発泡合成樹脂(以下、「硬質フォーム」ということがある。)を製造する方法は広く行われている。
該硬質フォームの製造方法に使用される発泡剤としては、従来、クロロフルオロカーボン化合物、CClF等の塩素化フッ素化炭素化合物(CFC化合物);ハイドロクロロフルオロカーボン化合物、CClFCH等の塩素化フッ素化炭化水素化合物(HCFC化合物)等が用いられてきた。
しかし、CFC化合物、HCFC化合物においては、環境保護の観点から、その使用が規制されている問題がある。
前記の規制対象の化合物に代わる発泡剤としては、シクロペンタン等の炭化水素化合物;ハイドロフルオロカーボン化合物等のフッ素化炭化水素化合物(HFC化合物);水の使用が検討されている。
HFC化合物としては、たとえばCFCHF(HFC−134a、沸点:−27℃)、CFCHCHF(HFC−245fa、沸点:15℃)、CFCHCFCH(HFC−365mfc、沸点:40℃)等が挙げられる。
しかし、HFC化合物は、温暖化係数が高いため、環境保護の観点から、未だ課題が残されている。
また、発泡剤として水を単独で使用する場合、特に低温環境下において、発泡効率が不充分となりやすく、たとえばボード状に発泡硬化させた場合、フォーム表面硬度が低下して硬質フォームの表面収縮が発生しやすい、硬質フォームと基材との接着性が不充分になりやすい問題がある。
なお、フォーム表面硬度(初期表面硬度)は、成型された硬質フォームの表面収縮と相関があり、フォーム表面硬度を高くすることにより、硬質フォームの表面収縮を抑制できると考えられる。
シクロペンタン等の炭化水素化合物は、特に断熱性能を必要とする用途に利用される硬質フォームの製造時に発泡剤として一般的に使用される。
しかし、該炭化水素化合物を発泡剤として使用する場合、たとえば、硬質フォームと基材とからなる成型体表面において、フォーム表面硬度が低下して硬質フォームの表面収縮が特に発生しやすい問題がある。該表面収縮の抑制方法としては、たとえばポリオール成分として剛直な構造を有するポリオール化合物を使用することにより、硬質発泡合成樹脂の樹脂強度を向上させる手法が用いられる。ところが、前記手法を用いると、硬質フォームの脆さが発現されやすくなって、硬質フォームと基材との接着性が悪化する恐れがある。
また、該炭化水素化合物を発泡剤として使用する場合、硬質フォームの難燃性が充分ではない問題もある。
また、該炭化水素化合物は、CFC化合物またはHCFC化合物と比較して、ポリオール成分に溶解しにくいため、硬質発泡合成樹脂製造において発泡剤の使用量を増やした場合、ポリオール成分と発泡剤(該炭化水素化合物)とが分離しやすい。ポリオール成分と発泡剤とが分離すると、発泡前の硬質フォーム組成物が不均一となり、発泡後に製造される成型体において成型不良が生じ、断熱性能が発揮されない、フォーム表面硬度が低下して硬質フォームの表面収縮が発生する等の問題が出てくる。
したがって、発泡剤として水またはシクロペンタン等の炭化水素化合物を使用する場合において、フォーム表面硬度が高く、難燃性が良好であり、基材との接着性に優れた硬質フォームを製造できることが望まれている。
前記の種々の問題を改善するために、たとえば、発泡剤としてペンタンを使用し、従来のフォームより微細な気泡を有し、フォーム表面硬度と接着性に優れた硬質ポリウレタンフォームを形成できるポリオール組成物並びに硬質ポリウレタンフォームの製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、ペンタン類を発泡剤成分として使用して断熱性を低下させることなく難燃性と面材(基材)との接着強度が改善された硬質ポリウレタンフォーム用のポリオール組成物並びに硬質ポリウレタンフォームの製造方法が提案されている(特許文献2参照)。
また、発泡剤に水またはハイドロカーボンを使用し、接着性等のフォーム性能を向上させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法が提案されている(特許文献3参照)。
また、発泡剤成分としてシクロペンタンと発泡剤成分の30〜40重量%のノルマルペンタン、または2ーメチルブタン、または2,2ージメチルプロパンの少なくとも一成分以上とを混合撹拌し、発泡生成した発泡断熱材が提案されている(特許文献4参照)。
特開2005−041907号公報 特開2006−016562号公報 特開平11−279254号公報 特開平7−97470号公報
しかし、特許文献1に記載の方法により製造される硬質ポリウレタンフォームにおいては難燃性が不充分であり、特許文献2に記載の方法により製造される硬質ポリウレタンフォームにおいては、フォーム表面硬度が足りず、硬質フォームの表面収縮が発生しやすいことが分かった。
また、特許文献3〜4に記載の方法により製造される硬質発泡合成樹脂においても、フォーム表面硬度、難燃性および硬質フォームと基材との接着性の全てが満足されるものではない。
よって、本発明は、フォーム表面硬度が高く、難燃性が良好であり、基材との接着性に優れた硬質発泡合成樹脂の製造方法およびボードフォームを提供する。
本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを、発泡剤、整泡剤および触媒の存在下で反応させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法において、前記ポリオール成分は、マンニッヒ化合物にアルキレンオキシドを付加重合させて得られるポリオール(A)を該ポリオール成分中に5〜45質量%と、エチレンジアミンにアルキレンオキシドを付加重合させて得られるポリオール(B)を該ポリオール成分中に30〜60質量%と、前記ポリオール(A)および前記ポリオール(B)以外のポリオール(Y)を該ポリオール成分中に15〜65質量%とを含み、かつ前記発泡剤として炭素数2〜8の炭化水素化合物を少なくとも使用する(ただし、フッ素化炭化水素化合物との併用を除く)ことを特徴とする。
本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法において、前記ポリオール(A)は、水酸基価が250〜600mgKOH/gであることが好ましい。
本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法においては、前記ポリオール(A)が、フェノール類、アルデヒド類およびアルカノールアミン類を反応させて得られるマンニッヒ化合物に、プロピレンオキシドを付加重合させた後にエチレンオキシドを付加重合させて得られるポリオキシアルキレンポリオールであることが好ましい。また、前記ポリオキシアルキレンポリオールは、オキシエチレン基含有量が55質量%超80質量%以下であることが好ましい。
また、本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法において、前記ポリオール(B)は、水酸基価が500〜800mgKOH/gであることが好ましい。
また、本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法においては、前記炭化水素化合物が、プロパン、ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ヘキサンおよびシクロヘキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。また、前記炭化水素化合物を、ポリオール成分100質量部に対して5〜50質量部使用することが好ましい。
また、本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法においては、前記発泡剤として水を、ポリオール成分100質量部に対して1〜5質量部使用することが好ましい。
また、本発明のボードフォームは、前記本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法により製造されるものである。
本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法によれば、フォーム表面硬度が高く、難燃性が良好であり、基材との接着性に優れた硬質発泡合成樹脂が製造できる。
また、本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法により、フォーム表面硬度が高く、難燃性が良好であり、基材との接着性に優れたボードフォームが得られる。
≪硬質発泡合成樹脂の製造方法≫
本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを、発泡剤、整泡剤および触媒の存在下で反応させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法である。
以下、各成分の詳細について説明する。
本明細書および特許請求の範囲において、「官能基数」とは、ポリオール1分子当たりの官能基(水酸基)の数を意味する。ポリオキシアルキレンポリオール(ポリエーテルポリオール)の場合、官能基数は、開始剤の活性水素原子の数と等しい。ただし、ポリオキシアルキレンポリオールとは、開始剤に、触媒の存在下でアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られるポリオールである。
また、ポリオキシアルキレンポリオールにおける「オキシエチレン基含有量」とは、該ポリオール中の全オキシアルキレン基に対するオキシエチレン基の割合を意味し、前記開環付加重合の際に用いられる全アルキレンオキシドに対するエチレンオキシドの割合(質量%)に等しい。
また、「芳香環」とは、環を構成する原子が炭素原子のみであっても、窒素原子等のヘテロ原子を含んでいてもよい。具体的には、たとえばベンゼン環、ピリジン環が挙げられる。
また、1,2−エポキシブタンおよび2,3−エポキシブタンを総称して「ブチレンオキシド」という。
[ポリオール成分]
本発明におけるポリオール成分は、ポリオール(A)とポリオール(B)とを含む。
また、該ポリオール成分は、ポリオール(A)およびポリオール(B)以外に、任意のポリオール(Y)を含んでいてもよい。
ポリオール成分の平均水酸基価は、100〜800mgKOH/gが好ましく、300〜700mgKOH/gがより好ましい。該平均水酸基価が100mgKOH/g以上であると、得られる硬質発泡合成樹脂の強度が出やすいため好ましい。該平均水酸基価が800mgKOH/g以下であると、得られる硬質発泡合成樹脂の脆さが出難いため好ましい。
本発明において、平均水酸基価とは、ポリオール成分を構成する全ポリオール化合物の水酸基価の平均値を意味する。
(ポリオール(A))
本発明において、ポリオール(A)は、マンニッヒ化合物にアルキレンオキシドを付加重合させて得られるポリオールであり、ポリオール成分中に5〜50質量%が含まれる。
ポリオール(A)を含むことにより、得られる硬質フォームは、基材との接着性と、難燃性が特に向上する。係る理由としては、ポリオール(A)の構造に基づく界面活性効果により、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との混合性が向上するため、基材との接着性が向上すると推測される。また、ポリオール(A)は芳香環を有するため、燃焼時に炭化しやすく、延焼を抑制することとなるため、難燃効果が発揮されると推測される。
「マンニッヒ化合物」とは、アニリン、フェノール等の芳香族化合物と、アルデヒド類と、アミン類とを縮合反応させて得られる化合物を意味する。本発明においては、なかでもフェノール類、アルデヒド類およびアルカノールアミン類を反応させて得られるマンニッヒ化合物が好ましい。
フェノール類としては、たとえばフェノール、ノニルフェノール、クレゾール、ビスフェノールA、レゾルシノールが挙げられる。なかでも、ノニルフェノールが、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との相溶性が高まり、セル外観を向上させる点で好ましい。
アルデヒド類としては、たとえばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドが挙げられる。なかでも、ホルムアルデヒドが、硬質フォームと基材との接着性を向上させる点で好ましい。
アルカノールアミン類としては、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、1−アミノ−2−プロパノール、アミノエチルエタノールアミンが挙げられる。なかでも、ジエタノールアミンが、フォームの強度を向上させる点で好ましい。また、ポリオール成分の粘度のバランスを図る点で好ましい。
前記マンニッヒ化合物を得る際の原料の割合は、たとえばフェノール類、アルデヒド類およびアルカノールアミン類を縮合反応させる場合、フェノール類の1モルに対し、アルデヒド類を1〜1.8モル、アルカノールアミン類を2〜2.5モルとすることが好ましい。
アルデヒド類が前記範囲の上限値以下であると、硬質フォームを製造する際に臭気の発生が抑制されて好ましい。一方、アルデヒド類が前記範囲の下限値以上であると、ポリオール(A)の粘度増加が抑えられ、また、硬質フォームと基材との接着性が向上するため好ましい。フェノール類の1モルに対するアルデヒド類の割合は、1.2〜1.7モルがより好ましく、1.4〜1.6モルがさらに好ましい。
また、前記原料の割合において、アルデヒド類の1モルに対するアルカノールアミン類の割合は、1.15〜2モルがより好ましく、1.2〜1.8モルがさらに好ましい。
アルカノールアミン類が該範囲の上限値以下であると、フォーム表面硬度が高まり硬質フォームの表面収縮が抑制されて好ましい。一方、アルカノールアミン類が該範囲の下限値以上であると、ポリオール(A)の粘度増加が抑えられ、また、硬質フォームを製造する際に臭気の発生が抑制されて好ましい。
ポリオール(A)の製造に使用するアルキレンオキシドとしては、たとえばプロピレンオキシド、エチレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられる。なかでも本発明の効果が良好なことから、プロピレンオキシド、エチレンオキシドが好ましく、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとを共に用いることが特に好ましい。
本発明において、ポリオール(A)は、前記マンニッヒ化合物に、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドを付加重合させたポリオキシアルキレンポリオールであることが好ましく、プロピレンオキシドを付加重合させた後に、エチレンオキシドを付加重合させたポリオキシアルキレンポリオールであることが特に好ましい。アルキレンオキシドの付加重合をこの順番とすると、ポリオール(A)の水酸基の多くが一級水酸基となり、ポリイソシアネート成分との反応性が高くなる。その結果、得られる硬質発泡合成樹脂の外観が良好になり好ましい。また、同時に、硬質フォームと基材との接着性の向上に効果があるため好ましい。
なお、ポリオール(A)中の一級水酸基の割合(ポリオール(A)中の全水酸基の個数に対する一級水酸基の個数の割合)は、60〜100%が好ましい。
ポリオール(A)の製造にプロピレンオキシドとエチレンオキシドとを用いる場合、ポリオール(A)であるポリオキシアルキレンポリオールのオキシエチレン基含有量は、55質量%超80質量%以下であることが好ましく、56〜65質量%であることがより好ましい。該オキシエチレン基含有量が前記範囲の上限値以下であると、得られる硬質フォームの圧縮強度が高まり、その結果、フォーム表面硬度が高くなって硬質フォームの表面収縮が抑制され好ましい。一方、該オキシエチレン基含有量が前記範囲の下限値超であると、ポリオール(A)の粘度増加が抑えられ、また、硬質フォームと基材との接着性が向上するため好ましい。すなわち、該オキシエチレン基含有量を前記範囲に調整することにより、ポリオール(A)と発泡剤(好ましくは併用する水)との相溶性が高くなり、さらにポリイソシアネート成分を含む硬質フォーム用原料全体(硬質フォーム組成物)の混合性が良好となり、得られる硬質フォームの外観向上、機械的特性の向上に効果がある。
また、ポリオール(A)の水酸基価は、250〜600mgKOH/gが好ましく、250〜400mgKOH/gがより好ましく、250〜350mgKOH/gがさらに好ましい。該水酸基価が600mgKOH/g以下、特に400mgKOH/g以下であると、ポリオール(A)中に適度な数量のアルキレンオキシド由来のオキシアルキレン鎖が存在し、ポリオール(A)の粘度増加が抑えられるため好ましい。また、製造される硬質フォーム強度が高まる。さらに、硬質フォームと基材との接着性が向上するため好ましい。一方、該水酸基価が250mgKOH/g以上であると、フォーム表面硬度が高くなって硬質フォームの表面収縮が抑制されて好ましい。すなわち、ポリオール(A)の水酸基価を前記範囲に調整することにより、硬質フォーム用原料全体の混合性が良好に保たれると共に、圧縮強度等の硬質フォームの機械的強度が向上するため好ましい。特に、ポリオール(A)の水酸基価が前記の好ましい範囲であると、ポリオール(A)の使用量が少量であっても硬質フォームと基材との接着性が良好となり、充分な効果を発揮しやすい。
(ポリオール(B))
本発明において、ポリオール(B)は、エチレンジアミンにアルキレンオキシドを付加重合させて得られるポリオールであり、ポリオール成分中に30〜60質量%が含まれる。
該ポリオール(B)は、官能基数が4であり、窒素原子を有するポリオキシアルキレンポリオールである。
ポリオール(B)を含むことにより、得られる硬質フォームは、フォーム表面硬度が高まって硬質フォームの表面収縮の抑制効果が特に向上する。
ポリオール(B)の製造に使用するアルキレンオキシドとしては、たとえばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられ、プロピレンオキシド、エチレンオキシドが好ましい。なかでも、プロピレンオキシド単独の使用、またはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの併用が好ましい。併用する場合、エチレンオキシドとプロピレンオキシドは、混合してからエチレンジアミンと付加重合させてもよく、順次エチレンジアミンと付加重合させてもよい。順次付加重合させる場合、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの順番は、プロピレンレンオキシドを先に付加重合させることが好ましい。
ポリオール(B)におけるオキシエチレン基含有量は、0〜50質量%が好ましく、0〜45質量%がより好ましい。オキシエチレン基含有量が50質量%以下であると、ポリオール成分に対する発泡剤(本発明に係る炭化水素化合物)の溶解性が向上する。また、該溶解性の向上に伴い、フォーム表面の気孔(ボイド)の発生が抑制されるため好ましい。
また、ポリオール(B)の水酸基価は、500〜800mgKOH/gが好ましく、600〜800mgKOH/gがより好ましく、700〜800がさらに好ましい。該水酸基価が800mgKOH/g以下であると、製造される硬質フォームの脆性が抑制されるため好ましい。さらに、ポリオール粘度の高さが抑制されるため好ましい。該水酸基価が500mgKOH/g以上であると、フォーム表面硬度が高くなって硬質フォームの表面収縮が抑制されるため好ましい。
(ポリオール(Y))
本発明におけるポリオール(Y)は、ポリオール(A)およびポリオール(B)以外に用いてもよい任意のポリオールである。
ポリオール(Y)としては、たとえばポリエステルポリオール類、ポリオキシアルキレンポリオール(ポリエーテルポリオール)類、ポリカーボネートポリオール類、多価アルコール類、多価フェノール類が挙げられ、なかでもポリエステルポリオール類、ポリオキシアルキレンポリオール類が好ましく、ポリエステルポリオール類がより好ましい。
ポリエステルポリオール類のなかでも、エチレングリコール等のジオール類と、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類とを反応させて得られる芳香族系ポリエステルポリオールが、得られる硬質フォームの難燃性が向上するため特に好ましい。
ポリオール(Y)は、開始剤として官能基数が2〜4の多価アルコール、活性水素原子数が2〜4のアミン化合物、または活性水素原子数が4〜12の芳香環を有するアミン類を用いることが好ましい。
官能基数が2〜4の多価アルコールとしては、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリストール、ジグリセリンが挙げられる。なかでもグリセリン、トリメチロールプロパン等の官能基数が3のアルコールが好ましく、グリセリンが最も好ましい。
活性水素原子数が2〜4のアミン化合物としては、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;プロピレンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン等のアルキルアミン類(ただし、前記ポリオール(B)に使用されるエチレンジアミンを除く。);N−(2−アミノエチル)ピペラジン等の脂環族アミン類が挙げられる。
活性水素原子数が4〜12の芳香環を有するアミン類としては、たとえばフェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンが挙げられる。
前記の開始剤のなかでも、活性水素原子数が4〜12の芳香環を有するアミン類がより好ましく、トリレンジアミンが特に好ましい。
ポリオール(Y)がポリオキシアルキレンポリオール類である場合、ポリオール(Y)の製造に使用するアルキレンオキシドとしては、前記ポリオール(B)の製造に使用するアルキレンオキシドと同様のものが挙げられ、該アルキレンオキシドの付加重合の方法についても同様である。
ポリオール(Y)におけるオキシエチレン基含有量は、0〜40質量%が好ましく、0〜30質量%がより好ましい。オキシエチレン基含有量が40質量%以下であると、ポリオール成分に対する発泡剤(本発明に係る炭化水素化合物)の溶解性が向上する。また、該溶解性の向上に伴い、フォーム表面の気孔(ボイド)の発生が抑制されるため好ましい。
ポリオール(Y)の水酸基価は、100〜800mgKOH/gが好ましく、100〜400mgKOH/gがより好ましい。該水酸基価が800mgKOH/g以下であると、製造される硬質フォーム強度がより高まる。また、硬質フォームと基材との接着性が向上するため好ましい。該水酸基価が100mgKOH/g以上であると、フォーム表面硬度が高くなって硬質フォームの表面収縮が抑制されて好ましい。
なお、ポリオール(Y)としては、ポリマー微粒子が安定に分散しているポリオール(いわゆるポリマー分散ポリオール)を用いてもよい。ポリマー分散ポリオールを用いることにより、温度による硬質フォームの熱寸法変形が抑制されやすくなり、硬質フォームを軽量にできる。
ポリマー微粒子としては、付加重合系ポリマーまたは縮重合系ポリマー微粒子を用いることができる。付加重合系ポリマーは、たとえばアクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル等のモノマーを、1種単独で重合する、または2種以上を共重合することにより得られる。また、縮重合系ポリマーとしては、たとえばポリエステル、ポリウレア、ポリウレタン、メラミンが挙げられる。
ポリマー分散ポリオールを含むポリオール成分を用いる方法においては、ポリオール成分100質量部に対して、ポリマー分散ポリオール0.5〜5質量部を添加することが好ましい。これにより、硬質フォームを軽量とした際に生じやすい熱寸法変形を抑制する効果を発揮する。
特に、発泡剤として炭化水素化合物を用いて製造された硬質フォームは、低温条件下において寸法変形を起こしやすく、また、硬質フォームの密度が低いほど樹脂強度が低下することから、より大きな変形を起こしやすい。したがって、前記ポリマー分散ポリオールを含むポリオール成分を用いる方法は、熱寸法変形を抑制できることから、より低密度の硬質発泡合成樹脂製造の際に有用である。
[ポリイソシアネート成分]
本発明におけるポリイソシアネート成分としては、通常硬質フォームの製造に用いられるポリイソシアネート化合物であれば特に制限はなく、たとえばイソシアネート基を2以上有する芳香族系、脂環族系および脂肪族系等のポリイソシアネート;該ポリイソシアネートの2種類以上の混合物;それらを変性して得られる変性ポリイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(通称:クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等のポリイソシアネートまたはそれらのプレポリマー型変性体;イソシアヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体が挙げられる。なかでも、TDI、MDI、クルードMDIまたはそれらの変性体が好ましい。
ポリイソシアネート成分は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
[発泡剤]
本発明においては、発泡剤として炭素数2〜8の炭化水素化合物を少なくとも使用する。
炭素数2〜8の炭化水素化合物を使用することにより、ポリオール成分との相溶性が高まる。これにより、硬質発泡合成樹脂の成形性が向上し、良好な特性を有する硬質発泡合成樹脂が得られる。
前記炭化水素化合物は、炭素数2〜8であり、炭素数3〜6であることが好ましく、炭素数4または5であることがより好ましく、炭素数5であることが特に好ましい。
前記炭化水素化合物として具体的には、ポリオール成分との相溶性が良好なことから、プロパン、ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ヘキサン及びシクロヘキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。そのなかでもブタン、n−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタンがより好ましく、イソペンタンまたはシクロペンタンがさらに好ましい。
本発明においては、発泡剤として炭素数2〜8の炭化水素化合物以外に、たとえば水、不活性ガス、炭素数2〜8を除く炭化水素化合物を併用することができる。なかでも、水を併用することが好ましい。水を併用すると、発泡効果が向上し、硬質発泡合成樹脂の軽量化を図ることができる。
[整泡剤]
本発明においては、良好な気泡を形成するために整泡剤が使用される。
本発明における整泡剤としては、特に制限はなく、たとえばシリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤が好適なものとして挙げられる。そのなかでも、整泡効果が高いシリコーン系整泡剤が特に好ましい。
整泡剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
[触媒]
本発明における触媒としては、ウレタン化反応を促進する触媒であれば特に制限はない。
該触媒としては、たとえばトリエチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン等の3級アミン類;ジブチルスズジラウレート等の有機金属化合物が挙げられる。
また、イソシアネート基の三量化反応を促進させる触媒を併用してもよく、酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等のカルボン酸金属塩が挙げられる。
また、硬質フォームの製造方法としてボード発泡を採用する場合には、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデセン−7のオクチル酸塩を併用することが好ましい。
また、硬質フォームの製造方法としてスプレー発泡を採用する場合には、反応を短時間で完結させるために、2−エチルヘキサン酸鉛等の有機金属触媒を併用することが好ましい。
[その他の配合剤]
本発明においては、必要に応じて任意の配合剤を使用してもよい。
配合剤としては、たとえば炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の充填剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤;難燃剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤、破泡剤、分散剤、変色防止剤が挙げられる。
<硬質発泡合成樹脂の製造方法>
本発明は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを、発泡剤、整泡剤および触媒の存在下で反応させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法である。
製造の際は予め、ポリオール成分を調製し、該ポリオール成分と、ポリイソシアネート成分以外の一部または全部との混合物(以下、ポリオールシステム液という。)を調製しておくことが好ましい。
なお、発泡剤は、ポリオールシステム液に予め配合しておいてもよく、ポリオールシステム液とポリイソシアネート成分の両方に予め配合しておいてもよく、ポリオールシステム液とポリイソシアネート成分とを混合した後に配合してもよい。なかでもポリオールシステム液に予め配合しておくことが好ましい。
ポリオール成分は、たとえばポリオール(A)とポリオール(B)とポリオール(Y)とを混合することにより調製することができる。
ポリオール成分中のポリオール(A)の割合は5〜50質量%であり、5〜45質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましく、8〜15質量%が特に好ましい。該範囲の上限値以下であると、得られる硬質フォームの難燃性、および基材との接着性が良好となる。一方、該範囲の下限値以上であると、ポリオール成分全体の粘度増加が抑えられ、ポリイソシアネート成分を含む硬質フォーム用原料全体の混合性が良好となる。
ポリオール成分中のポリオール(B)の割合は30〜60質量%であり、30〜55質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましい。該範囲の上限値以下であると、得られる硬質フォームの難燃性、および基材との接着性が良好となる。一方、該範囲の下限値以上であると、フォーム表面硬度が高くなって硬質フォームの表面収縮が抑制されて好ましい。また、該範囲であることにより、ポリオール(A)とのバランスがよく、最適な硬質フォームが得られる。
ポリオール成分中のポリオール(Y)の割合は15〜65質量%が好ましく、15〜35質量%がより好ましい。
ポリオール成分の調製において、各ポリオールの割合を前記のように制御することにより、ポリオール成分に対する発泡剤の溶解性、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との相溶性が高まる。また、硬質フォームと基材との接着性、硬質フォームの難燃性およびフォーム表面硬度がいずれも良好な硬質発泡合成樹脂が得られる。
発泡剤として使用する炭素数2〜8の炭化水素化合物の使用量は、ポリオール成分100質量部に対して5〜50質量部が好ましく、5〜30質量部がより好ましく、10〜25質量部がさらに好ましい。
発泡剤として水を併用する場合、水の使用量は、ポリオール成分100質量部に対して1〜5質量部が好ましく、1〜3質量部がより好ましく、1〜2.5質量部がさらに好ましい。
整泡剤の使用量は、適宜選定すればよいが、ポリオール成分100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましい。
触媒の使用量は、ポリオール成分100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。
ポリイソシアネート成分の使用量は、イソシアネート指数で80〜150が好ましい。
イソシアネート指数とは、ポリオール成分およびその他の活性水素化合物の活性水素の合計数に対するイソシアネート基の数の割合を100倍して表される値を示す。
触媒としてウレタン化触媒を主に用いるウレタン処方においては、ポリイソシアネート成分の使用量は、イソシアネート指数で90〜140が好ましく、90〜130がより好ましい。
また、触媒としてイソシアネート基の三量化反応を促進させる触媒を主に用いるイソシアヌレート処方においては、ポリイソシアネート成分の使用量は、イソシアネート指数で150〜300が好ましく、180〜250がより好ましい。
本発明においては、硬質フォームと基材との接着性等の観点から、ウレタン処方を採用することが好ましく、前記イソシアネート指数は50〜170が好ましい。
本発明における硬質発泡合成樹脂の形成においては、たとえば高圧発泡装置、低圧発泡装置、スプレー装置がいずれも使用できる。
高圧発泡装置、低圧発泡装置を用いる場合、一例として、ポリオールシステム液とポリイソシアネート成分との混合物を、各発泡装置に備えられた基材上に注入後、サンドイッチし、ボード状に発泡硬化させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法が挙げられる。
その際、発泡剤は、原料系に予め配合しておいてもよく、発泡装置で発泡する際に配合してもよい。
前記の「原料系に予め配合し」とは、ポリオールシステム液のみに配合する、または、ポリオールシステム液とポリイソシアネート成分の両方に配合することを意味する。
本発明における基材としては、たとえば、ポリエチレンとクラフト紙で構成された種々のラミネートフィルム、またはアルミニウムもしくはガルバリウム鋼板等の金属面材が挙げられる。
また、スプレー装置を用いる場合、該スプレー装置による硬質発泡合成樹脂の形成方法は、大きく分けてエアスプレー法とエアレススプレー法が挙げられる。なかでも、特に配合液(ポリオールシステム液およびポリイソシアネート成分の各溶液)をミキシングヘッドで混合して発泡させるエアレススプレー法が好ましい。
「スプレー法」とは、ポリオールシステム液とポリイソシアネート成分とを、ミキシングヘッドで混合し、吹き付けた面で反応を完結させる発泡方法である。その際、ポリオールシステム液とポリイソシアネート成分の各溶液は、予め両方の溶液を混合したものをミキシングヘッドに添加してもよく、それぞれ別々に添加してミキシングヘッド内で混合してもよい。
前記のように、本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法によれば、フォーム表面硬度が高く、難燃性が良好であり、基材との接着性に優れた硬質発泡合成樹脂が製造できる。
また、本発明の製造方法によれば、ポリオール成分と発泡剤との相溶性が良好であり、硬質発泡合成樹脂を安定に製造できる。
また、本発明の製造方法により製造される硬質発泡合成樹脂は、適正な粘度で成型ができ、フォーム強度が維持され、フォーム表面硬度(特に初期表面硬度)が向上する結果、硬質フォームの外観が非常に良好である。
また、本発明によれば、均一なセル構造を有する硬質発泡合成樹脂が得られる。
本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法によれば、発泡剤を比較的多量に用いることにより、硬質フォームの軽量化を図ることが容易である。たとえば、フォームコア密度が、好ましくは15〜50kg/m、より好ましくは15〜40kg/mの硬質フォームの製造に好適である。硬質発泡合成樹脂のフォームコア密度は、発泡剤の使用量を調整することにより制御することができる。
フォームコア密度は、JIS A 9511の方法により測定することができる。
≪ボードフォーム≫
本発明のボードフォームは、前記本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法により製造されるものである。
また、本発明のボードフォームは、フォーム表面硬度が高く、難燃性が良好であり、基材との接着性に優れたものである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら例によって何ら限定されない。ただし、表1中の例1〜8は実施例を、表2中の例9〜17は比較例をそれぞれ表す。表1、2のポリオール成分の配合組成において、各原料の使用量の単位は「質量部」である。
≪硬質発泡合成樹脂の製造≫
以下に、各例の硬質発泡合成樹脂の製造に使用した原料および製造例を示す。
「EO」はエチレンオキシド、「PO」はプロピレンオキシドを表す。
また、以下の例において、水酸基価は、JIS K1557(1970年版)に準拠して測定した。
<使用した原料>。
・ポリオール(A)
ポリオールA1:ノニルフェノール(1モル)、ホルムアルデヒド(1.5モル)およびジエタノールアミン(2.2モル)を反応させてマンニッヒ化合物を得た。該マンニッヒ化合物にPOのみを付加重合させて得られた、水酸基価が470mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
ポリオールA2:ノニルフェノール(1モル)、ホルムアルデヒド(1.5モル)およびジエタノールアミン(2.2モル)を反応させてマンニッヒ化合物を得た。該マンニッヒ化合物にPOを付加重合させた後に、さらにEOを付加重合させて得られた、全オキシアルキレン基に対するオキシエチレン基含有量が57質量%、水酸基価が300mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
ポリオールA3:ノニルフェノール(1モル)、ホルムアルデヒド(2.2モル)およびジエタノールアミン(2.2モル)を反応させてマンニッヒ化合物を得た。該マンニッヒ化合物にPOを付加重合させた後に、EOを付加重合させて得られた、全オキシアルキレン基に対するオキシエチレン基含有量が23質量%、水酸基価が430mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
ポリオールA4:アニリン(1モル)、フェノール(0.99モル)、パラホルムアルデヒド(0.64モル)およびジエタノールアミン(2.2モル)を反応させてマンニッヒ化合物を得た。該マンニッヒ化合物にPOのみを付加重合させて得られた、水酸基価が540mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
・ポリオール(B)
ポリオールB1:エチレンジアミンにPOのみを付加重合させて得られた、水酸基価が760mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
・ポリオール(Y)
ポリオールY1:トリレンジアミンにEO、PO、EOをこの順で付加重合させて得られた、全オキシアルキレン基に対するオキシエチレン基含有量が33質量%、水酸基価が350mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
ポリオールY3:開始剤としてグリセリンを用い、該グリセリンにPOのみを付加重合させて得られた、水酸基価が400mgKOH/gのポリエーテルポリオール。
ポリオールY4:テレフタル酸とジエチレングリコールとを重縮合して得られた、水酸基価が230mgKOH/gのポリエステルポリオール。
ポリマー分散ポリオール(ポリオールY2):下記のポリエーテルポリオール(y2)と、前記ポリオールB1との混合割合が質量比で80:20の混合ポリオール中で、アクリロニトリルモノマーと酢酸ビニルモノマーとを共重合させて得られたポリマー(共重合体)が分散した状態である、水酸基価が320mgKOH/gのポリマー分散ポリオール。
ポリエーテルポリオール(y2)とは、開始剤としてグリセリンを用い、該グリセリンにPOとEOとを付加重合させて得られた、全オキシアルキレン基に対するオキシエチレン基含有量が41質量%、水酸基価が360mgKOH/gのポリエーテルポリオールである。
・難燃剤:トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート(商品名:ファイロールPCF、スプレスタジャパン社製)。
・発泡剤:水。
・発泡剤:シクロペンタン(商品名:マルカゾールFH、丸善石油化学社製)。
・整泡剤:シリコーン系整泡剤(商品名:SZ−1698、東レ・ダウコーニング社製)。
・触媒a:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデセン−7のオクチル酸塩(商品名:U−CAT SA―102、サンアプロ社製)。
・触媒b:トリエチレンジアミン(商品名:TOYOCAT TEDA L33、東ソー社製)。
・ポリイソシアネート成分:ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI)(商品名:MR−200、日本ポリウレタン工業社製)。
<硬質発泡合成樹脂の製造例>
前記の各原料を用いて、硬質発泡合成樹脂を製造した。
具体的には、1Lポリビーカーに、表1〜2に示す組成のポリオール成分100質量部と、ハンド発泡時のクリームタイムが16〜22秒、ゲルタイムが50〜62秒となるのに必要な量の触媒を表1〜2に示す使用量と、整泡剤1質量部と、難燃剤20質量部と、発泡剤として水を1.75質量部と、シクロペンタンを表1〜2に示す使用量(フォームコア密度が25〜27kg/mとなるのに必要な量)とをそれぞれ投入して混合し、ポリオールシステム液を調製した。
ポリイソシアネート成分の使用量は、該ポリオールシステム液に対し、イソシアネート指数が105となる量を使用した。
ポリオールシステム液とポリイソシアネート成分の原料双方の液温を20℃に保温し、それらを日立製作所製のボール盤に円盤型撹拌翼を装着した撹拌装置を用い、回転数3000rpmで5秒間撹拌し、混合液とした。その後、該混合液を、ポリエチレン製の離型袋を装着した縦200mm×横200mm×高さ200mmの木製型に充填し、発泡させることにより硬質発泡合成樹脂を製造した。
(クリームタイム)
クリームタイムの測定は、ポリオールシステム液とポリイソシアネート成分との混合開始時刻を0秒とし、混合液が泡立ちを始めるまでの時間(秒)を測定した。
(ゲルタイム)
ゲルタイムの測定は、発泡途中のフォームに針金を差し込み、引き上げる時に糸引きが発生するまでの時間(秒)を測定した。
(フォームコア密度)
フォームコア密度の測定は、得られた硬質発泡合成樹脂のコア部分を100mm×100mm×100mmの寸法に切り出し、精密天秤を用いて質量を測定し、また、デジタルノギスを用いてコア部分の寸法を正確に測定して体積を求めた。そして、測定した質量から体積を除して該密度(単位:kg/m)を算出した。
<評価>
各例において、ポリオール成分に対する発泡剤の溶解性、硬質発泡合成樹脂のフォーム表面硬度、難燃性、該硬質フォームと基材との接着性をそれぞれ評価した。それらの結果を表1、2に示す。
(ポリオール成分に対する発泡剤の溶解性)
20℃において、ポリオール成分100質量部に対して溶解した発泡剤の量(単位:質量部)を測定することにより、ポリオール成分に対する発泡剤の溶解性を評価した。
該溶解性は、いわゆる飽和溶解量である。ポリオール成分100質量部に発泡剤を少量ずつ添加し、温度を維持しつつ撹拌させながら溶解させていくと、ある発泡剤量を超えたところでポリオール成分と発泡剤との混合液は濁りを示す。これは、飽和溶解点を越えたことを示すものである。すなわち、本評価におけるポリオール成分に対する発泡剤の溶解性とは、ポリオール成分と発泡剤との混合液が濁りを示す時の発泡剤添加量を示す。
(寸法安定性の評価)
寸法安定性は、低温条件下、ASTM D 2126−75に準じた方法で測定した。
試料として各例の硬質ポリウレタンフォームを用い、上記製造例において発泡させて1時間養生の後、縦(Z)100mm×横(X)150mm×厚さ(Y)75mmを切り出して用いた。
低温の寸法安定性は、試料片を−30℃の雰囲気下に24時間保存し、変化した長さ(厚さ)を、3方向(X、Y、Z)のそれぞれについて、保存前の長さ(厚さ)に対する寸法変化率(単位:%)で表した。
ただし、寸法変化率において、負の数値は収縮を意味し;絶対値が大きいことは、寸法変化が大きいことを意味する。寸法変化は、下記評価基準により評価した。
評価基準
◎:3方向の寸法変化率の中の絶対値の最大値が1%未満であった。
○:3方向の寸法変化率の中の絶対値の最大値が1%以上5%未満であった。
(フォーム表面硬度)
フォーム表面硬度は、前記製造例により製造された硬質発泡合成樹脂の天面(トップの表面)を、アスカーC型硬度計(製品名、高分子計器社製)を用い、発泡開始から5分後の表面硬度を測定した。該5分後の表面硬度を初期表面硬度として示し、フォーム表面硬度を評価した。
(難燃性)
難燃性は、前記製造例により製造された硬質発泡合成樹脂に対し、JIS−A−9511に準じて自己消火性試験を行い、燃焼距離(単位:mm)および燃焼時間(単位:秒)を測定することにより評価した。
(硬質フォームと基材との接着性)
硬質フォームと基材との接着性の評価においては、40℃に温度調節された、前記ポリオールシステム液と前記ポリイソシアネート成分との混合液を、平面金型上にポアリングして自由発泡させる方法により硬質発泡合成樹脂を製造した。
該金型としては、幅30mm×長さ200mmの短冊形に切断したラミネート紙を金型底部に予め貼り付けたものを用いた。
発泡開始から5分後に、平面金型から脱型し、硬質発泡合成樹脂に接着した短冊形ラミネート紙に対し、プッシュプルゲージ(製品名、アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いてピーリングを行い、その時の剥離強度(単位:N)を測定した。該剥離強度を接着強度として示し、硬質フォームと基材との接着性を評価した。
Figure 0005109160
Figure 0005109160
表1に示した結果から明らかなように、例1〜8はいずれも、初期表面硬度が高い値を示し、難燃性の指標である自己消火性のJIS−A−9511の規格を満たしており、また、接着強度も高い値を示すことが確認された。
したがって、本発明の硬質発泡合成樹脂の製造方法によれば、フォーム表面硬度が高く、難燃性が良好であり、基材との接着性に優れた硬質発泡合成樹脂が製造できることが確認できた。
また、例1〜8はいずれも、ポリオール成分に対する発泡剤の溶解性が良好であることが確認された。
表2に示した結果から、ポリオール成分中にポリオール(A)を含まない例9〜12においては、接着強度が低い値を示し、硬質フォームと基材との接着性が悪いことが確認された。
また、例9〜11においては、難燃性の指標である自己消火性のJIS−A−9511の規格を満たしておらず、難燃性に劣ることが確認された。
ポリオール成分中のポリオール(B)の割合が少ない例13〜17においては、初期表面硬度が低く、硬質フォームの表面収縮を発生しやすいことが確認された。
また、例13〜17は、ポリオール成分に対する発泡剤の溶解性が、他の例に比べて低い値を示すことから、ポリオールシステム液の安定性が悪い傾向にあることが確認された。
本発明の製造方法により、フォーム表面硬度が高く、硬質フォームの表面収縮が抑制された硬質発泡合成樹脂が得られる。また、難燃性が良好であり、基材との接着性に優れた硬質発泡合成樹脂が得られる。また、本発明の製造方法は、発泡剤として炭化水素化合物を比較的多量に用いる硬質フォームの製造に有用である。特に、連続ライン成型法にて製造される、いわゆるボードおよびサイジングパネルの製造に最も好適である。

Claims (9)

  1. ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを、発泡剤、整泡剤および触媒の存在下で反応させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法において、
    前記ポリオール成分は、マンニッヒ化合物にアルキレンオキシドを付加重合させて得られるポリオール(A)を該ポリオール成分中に5〜45質量%と、エチレンジアミンにアルキレンオキシドを付加重合させて得られるポリオール(B)を該ポリオール成分中に30〜60質量%と、前記ポリオール(A)および前記ポリオール(B)以外のポリオール(Y)を該ポリオール成分中に15〜65質量%とを含み、かつ前記発泡剤として炭素数2〜8の炭化水素化合物を少なくとも使用する(ただし、フッ素化炭化水素化合物との併用を除く)ことを特徴とする硬質発泡合成樹脂の製造方法。
  2. 前記ポリオール(A)は、水酸基価が250〜600mgKOH/gである請求項1に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
  3. 前記ポリオール(A)が、フェノール類、アルデヒド類およびアルカノールアミン類を反応させて得られるマンニッヒ化合物に、プロピレンオキシドを付加重合させた後にエチレンオキシドを付加重合させて得られるポリオキシアルキレンポリオールである請求項1または2に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
  4. 前記ポリオキシアルキレンポリオールは、オキシエチレン基含有量が55質量%超80質量%以下である請求項3に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
  5. 前記ポリオール(B)は、水酸基価が500〜800mgKOH/gである請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
  6. 前記炭化水素化合物が、プロパン、ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ヘキサンおよびシクロヘキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
  7. 前記炭化水素化合物を、ポリオール成分100質量部に対して5〜50質量部使用する請求項1〜のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
  8. 前記発泡剤として水を、ポリオール成分100質量部に対して1〜5質量部使用する請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の硬質発泡合成樹脂の製造方法により製造されるボードフォーム。
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