JP2006124415A - エアバッグカバー用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エアバッグカバーに好適な柔軟性を有し、低温強度、耐熱性及び流動性に優れるエアバッグカバー用樹脂組成物。
【解決手段】 成分(A)〜(C)の特定量を含有し、有機過酸化物の存在下で動的に熱処理を行ったエアバッグカバー用樹脂組成物。
(A):密度が850〜880kg/m3であり、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが0.1〜10g/10分であるエチレン系重合体
(B):密度が850〜890kg/m3であり、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが20〜100g/10分であるエチレン系重合体
(C):ランダムポリプロピレン
【選択図】 なし

Description

本発明は、メンブレンスイッチ付きエアバッグカバー装置に用いられるエアバッグカバーに好適な柔軟性を有し、低温強度、耐熱性、流動性に優れるエアバッグカバー用樹脂組成物に関するものである。
自動車用エアバッグシステムのエアバッグカバーには、衝突の際、エアバッグが展開できるように確実に破裂しかつ破片が飛び散らない事、寒冷地での使用にも耐える低温強度を有すること、成形性に優れる事が求められている。かかるエアバッグカバーに用いられる材料としては、例えば、230℃のメルトフローレート(MFR)が14g/10分であるポリプロピレンと190℃のMFRが4g/10分、密度が915kg/m3である線状低密度ポリエチレンとの樹脂組成物や、230℃のメルトフローレート(MFR)が30g/10分であり、エチレン含有量が3重量%であるポリプロピレンと230℃のMFRが8g/10分、コモノマー含有量が24重量%であるエチレン−オクテン共重合体ゴムとの樹脂組成物や、230℃のメルトフローレート(MFR)が50g/10分であるポリプロピレンと230℃のMFRが2.3g/10分、コモノマー含有量が24重量%であるエチレン−オクテン共重合体ゴムとの樹脂組成物との樹脂組成物などがあり、150〜400MPa程度の剛性を有する材料が提案されている。(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)
特開平8−27331号公報 特開平10−265628号公報 特開2001−279030号公報
しかしながら、ホーンスイッチがメンブレンスイッチであり、該スイッチが運転席用エアバッグカバーと運転席用エアバッグとの間又は運転席用エアバッグカバー内に設置されたエアバッグカバーに、上記のエアバッグカバーを用いた場合、ホーンを鳴らすのに力を有する事が有り、柔軟性において十分満足のいくものではなかった。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題はメンブレンスイッチ付きエアバッグ装置に用いられるエアバッグカバーに好適な柔軟性を有し、低温強度、耐熱性及び流動性に優れるエアバッグカバー用樹脂組成物を提供することにある。
すなわち、本発明は、下記の成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)と成分(B)の合計を100重量%として、成分(A)の含有量が20〜80重量%であり、成分(B)の含有量が80〜20重量%であり、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計を100重量%として、成分(C)の含有量が20〜50重量%であり、有機過酸化物の存在下で動的に熱処理を行ったエアバッグカバー用樹脂組成物に係るものである。
(A):密度が850〜880kg/m3であり、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが0.1〜10g/10分であるエチレン系重合体
(B):密度が850〜890kg/m3であり、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが20〜100g/10分であるエチレン系重合体
(C):ランダムポリプロピレン
本発明により、エアバッグカバーに好適な柔軟性を有し、低温強度、耐熱性及び流動性に優れるエアバッグカバー用樹脂組成物、該樹脂組成物からなるエアバッグカバーを提供することが出来る。
本発明の成分(A)のエチレン系重合体は、エチレンから誘導される単量体単位の含有量が50重量%を超える重合体(但し、該重合体中の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)である。エチレン系重量体は、エチレン以外の単量体から誘導される単量体単位を含有していてもよく、エチレン以外の単量体としてはα−オレフィンなどが挙げられる。該α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどの直鎖状α−オレフィン;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテンなどの分岐状α−オレフィンなどが用いられる。α−オレフィンの中では1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。また、2種類以上のα−オレフィンを組み合わせて用いてもよい。
成分(A)のエチレン系重合体としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体などをあげることができる。
成分(A)のエチレン系重合体の密度は850〜880kg/m3であり、好ましくは850〜870kg/m3である。密度が過大であると柔軟性が低下することがある。なお、該密度は、JIS K7112に従い、アニール無しで測定される。
成分(A)のエチレン系重合体のメルトフローレートは0.1〜10g/10分であり、好ましくは0.5〜8g/10分であり、更に好ましくは1〜5g/10分である。メルトフローレートが過小であると、流動性の低下や成形品の外観悪化により成形性が低下することがある。また、メルトフローレートが過大であると低温強度が低下することがある。なお、該メルトフローレートは、JIS K7210に従い、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
本発明の成分(B)のエチレン系重合体は、エチレンから誘導される単量体単位(エチレン単量体単位)と、α−オレフィンから誘導される単量体単位とを含有し、エチレン単量体単位の含有量が50重量%を超える重合体(但し、該重合体中の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)である。該α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどの直鎖状α−オレフィン;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテンなどの分岐状α−オレフィンなどが用いられる。α−オレフィンの中では1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。また、2種類以上のα−オレフィンを組み合わせて用いてもよい。
成分(B)のエチレン系重合体としては、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体などをあげることができる。
成分(B)のエチレン系重合体の密度は850〜890kg/m3であり、好ましくは850〜880kg/m3である。密度が過大であると柔軟性が低下することがある。なお、該密度は、JIS K7112に従い、アニール無しで測定される。
成分(B)のエチレン系重合体のメルトフローレートは20〜100g/10分であり、好ましくは40〜80g/10分である。メルトフローレートが過小であると、流動性の低下や成形品の外観悪化により成形性が低下することがある。また、メルトフローレートが過大であると低温強度が低下することがある。なお、該メルトフローレートは、JIS K7210に従い、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
成分(A)および成分(B)のエチレン系重合体の製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体などの錯体系触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等があげられる。また、市販の該当品を用いることも可能である。
本発明の成分(C)のランダムポリプロピレンは、プロピレンから誘導される単量体単位の含有量が50重量%を超える重合体(但し、該重合体中の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)であり、100℃以上に融点を有するプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体である。α−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどの直鎖状α−オレフィン;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテンなどの分岐状α−オレフィンなどが用いられる。α−オレフィンの中ではエチレンが好ましい。また、2種類以上のα−オレフィンを組み合わせて用いてもよい。
成分(C)のランダムポリプロピレンとしては、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体などをあげることができる。
(C)としては、耐熱性を高める観点からα−オレフィンから誘導される単量体単位の含有量が10重量%以下(但し,該共重合体中の全単量体単位含有量を100重量%とする。)が好ましい。
(C)のランダムポリプロピレンのメルトフローレートは、成形体の外観を高める観点から、1g/10分以上が好ましく、10g/10分以上がより好ましい。また、該メルトフローレートは、低温強度を高める観点から、150g/10分以下が好ましく、100g/10分以下がより好ましい。なお、該メルトフローレートは、JIS K7210に従い、荷重21.18N、温度230℃の条件で測定される。
成分(C)のランダムポリプロピレンの製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体などの錯体系触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等があげられる。また、市販の該当品を用いることも可能である。
本発明の樹脂組成物は、成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)の含有量が20〜80重量%であり、成分(B)の含有量が80〜20重量%であり、好ましくは成分(A)の含有量が30〜70重量%であり、成分(B)の含有量が70〜30重量%であり、更に好ましくは成分(A)の含有量が40〜60重量%であり、成分(B)の含有量が60〜40重量%である。ただし、成分(A)と成分(B)の合計を100重量%とする。成分(A)が過少(成分(B)が過多)であると、低温強度が低下することがあり、成分(A)が過多(成分(B)が過少)であると、流動性の低下や成形品の外観悪化により成形性が低下することがある。成分(C)の含有量は20〜50重量%であり、好ましくは成分(C)の含有量が25〜45重量%、更に好ましくは30〜40重量%である。ただし、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計を100重量%とする。成分(C)が過少であると、流動性の低下や耐熱性が低下することがあり、成分(C)が過多であると、柔軟性が損なわれることがある。
本発明の成分(D)は脂肪酸アミドである。脂肪酸アミドとしては、ラウリル酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ステアリルジエタノールアミドなどがあげられ、これらを1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。成分(D)として市販で得られるものを使用することができる。
金型からの脱型性、耐磨耗性、耐傷付き性の観点から成分(D)の添加量は0.01〜10重量部が好ましく、0.05〜1重量部がより好ましい。成分(D)が過少の場合は脱型性、耐磨耗性、耐傷付き性が悪くなる場合があり、成分(D)が過多であると、成形品の表面に析出する場合がある。
本発明の成分(E)は、シリコーンオイル及び/又はシリコーンゴムである。シリコーンオイル、シリコーンゴムとしてはストレートシリコン(E1)、変性シリコーン(E2)があげられる。
(E1)としては、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、メチルハイドロジェンシリコーンがある。
(E2)としては、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、メルカトプ変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等がある。
シリコーンオイル、シリコーンゴムをオレフィン系樹脂に高濃度に充填したものでもよい。成分(E)として市販で得られるものを使用することができる。
金型からの脱型性、耐磨耗性、耐傷付き性の観点から成分(E)の添加量は0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。成分(E)が過少の場合は脱型性、耐磨耗性、耐傷付き性が悪くなる場合があり、成分(E)が過多であると、成形品の表面に艶むらが現れる場合がある。
本発明に用いられる有機過酸化物としては、ケトンパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、アルキルパーエステル類、パーカーボネート類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル類などなどの公知の有機過酸化物を用いることができる。ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,2,4−トリメチルペンチル−2−ハイドロパ−オキサイド、ジイソプロピルベンゾハイドロパーオキサイド、クメンパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、イソブチルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイドなどがあげられ、これらを1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
有機過酸化物の添加量は0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜1重量部、更に好ましくは0.1〜0.5重量部である。有機過酸化物が過少であると、耐熱性が低下することがあり、有機過酸化物が過多であると、低温強度が低下することがある。
架橋助剤としては、分子構造内に二重結合が2つ以上持った化合物がよく、例えば、N,N−m−フェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミド、p−キノンジオキシム、ニトロソベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジビニルベンゼンなどをあげることができ、これらを1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
有機過酸化物と併用する事により低温強度が良好になる場合がある。架橋助剤の含有量は0.01〜10重量部が好ましい。架橋助剤が過少である場合は低温強度が良好にならない場合があり、架橋助剤が過多である場合は低温強度の改良効果が上がらない場合がある。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、無機フィラー(タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリンなど)、有機フィラー(繊維、木粉、セルロースパウダーなど)、酸化防止剤(フェノール系、イオウ系、燐系、ラクトン系、ビタミン系など)、耐候安定剤、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系、トリジアミン系、アニリド系、ベンゾフェノン系など)、熱安定剤、光安定剤(ヒンダードアミン系、ベンゾエート系など)、帯電防止剤、造核剤、顔料、吸着剤(金属酸化物(酸化亜鉛、酸化マグネシウム等)、金属塩化物(塩化鉄、塩化カルシウム等)、ハイドロタルサイト、アルミン酸塩等)などの添加剤を配合してもよい。これらの添加剤は、動的熱処理前に配合してもよく、動的熱処理後に配合してもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A)〜(C)と必要に応じ配合される他の成分(成分(D)及び/又は成分(E)など)とを、公知の方法、例えば、二軸押出機、バンバリーミキサーなどにより有機過酸化物の存在下で動的に熱処理することで得ることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、公知の成形加工方法、例えば射出成形法によりエアバッグカバーに成形される。本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグカバーは、メンブレンスイッチ付エアバッグ装置に用いられるエアバッグカバーとして好適に用いられる。該メンブレンスイッチ付エアバッグ装置としては、ホーンシステムのスイッチがメンブレンスイッチであり、該スイッチが運転席用エアバッグカバーと運転席用エアバッグとの間に設置、あるいは、該スイッチが運転席用エアバッグカバー内に設置されたエアバッグ装置をあげることができる。
以下、実施例によって、本発明をより詳細に説明する。
[I]物性測定方法
(1)剛性
JIS K7203に従い、曲げ弾性率を測定した。
(2)低温強度
JIS K6911に従い、−45℃でのIzod衝撃試験を行い、下記の通り評価した。
NB:破壊しなかった。
B :破壊した。
(3)耐熱性
JIS K7195に従い、120℃、2時間の条件でヒートサグを測定した。
(4)流動性
厚みが2mmの楕円スパイラル金型を用い、下記の条件で成形した時の成形品の長さから流動長を算出した。
流動長=長さ/厚み
成形条件
金型温度:50℃
射出成形機:東芝機械社製 IS100−EN
シリンダー温度;HN:220℃ H3:220℃ H2:200℃ H1:190℃
射出圧力:116MPa
[II]原料
(1)エチレン系重合体
A−1:住友化学社製 エスプレン SPO N0441
密度:863kg/m3、MFR:2.5g/10分
A−2:デゥポン・ダウ社製 Engage 8180
密度:863kg/m3、MFR:1.1g/10分
(2)エチレン系重合体
B−1:デゥポン・ダウ社製 Engage 8407
密度:870kg/m3、MFR:70g/10分
(3)ランダムポリプロピレン
C−1:PSPC社製 マーレックス RLC−350
エチレン含有量:2.5wt%、MFR:35g/10分
(4)架橋剤
D−1:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキセン
(5)架橋助剤
E−2:トリメチロールプロパントリメタクリレート
実施例1
表1に示した配合量のA−1、B−1、C−1、E−1をドライブレンドした後、二軸押出機に投入し、二軸押出機の途中から表1に示した配合量のD−1をパラフィン系のオイルで10%希釈したものを2.2重量部添加し、動的に熱処理した。得られた組成物を成形し、物性測定を行なった。その結果を表1に示す。
実施例2
表1に示した配合量のA−2、B−1、C−1、D−1、E−1で実施例1と同様に組成物を作製し、物性測定をおこなった。その結果を表1に示す。
比較例1
表1に示した配合量のA−1、B−1、C−1をドライブレンドした後、二軸押出機で溶融混練を行った。得られた組成物を成形し、物性測定を行なった。その結果を表1に示す。
比較例2
表1に示した配合量のA−2、B−1、C−1で比較例1と同様に組成物を作製し、物性測定をおこなった。その結果を表1に示す。
Figure 2006124415

Claims (4)

  1. 下記の成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)と成分(B)の合計を100重量%として、成分(A)の含有量が20〜80重量%であり、成分(B)の含有量が80〜20重量%であり、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計を100重量%として、成分(C)の含有量が20〜50重量%であり、有機過酸化物の存在下で動的に熱処理を行ったエアバッグカバー用樹脂組成物。
    (A):密度が850〜880kg/m3であり、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが0.1〜10g/10分であるエチレン系重合体
    (B):密度が850〜890kg/m3であり、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが20〜100g/10分であるエチレン系重合体
    (C):ランダムポリプロピレン
  2. 成分(A)〜(C)に加え、下記成分(D)及び/又は成分(E)を含有し、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計量100重量部あたり、成分(D)が0.01〜10重量部であり、成分(E)が0.01〜10重量部である請求項1に記載のエアバッグカバー用樹脂組成物。
    (D):脂肪酸アミド
    (E):シリコーンオイル及び/又はシリコーンガム
  3. 動的熱処理が有機過酸化物に加え、架橋助剤の存在下で行った請求項1又は請求項2に記載のエアバッグカバー用樹脂組成物。
  4. メンブレンスイッチ付きエアバッグカバー装置に用いられるエアバッグカバー用である請求項1〜請求項3のうちの一の請求項に記載の樹脂組成物。
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