JP2006122012A - 細胞組織体マイクロデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 細胞組織体を短期間で形成させるとともに、当該形成された細胞組織体を長期間にわたって培養することのできるマイクロデバイスを提供する。
【解決手段】 細胞を保持するための細胞保持チャンバーを有し、前記細胞保持チャンバーは、少なくとも一つの組織体形成領域30を含む底面20と、当該細胞保持チャンバーに培養液を流入させるための流入口と、当該細胞保持チャンバーから当該培養液を流出させるための流出口と、を有し、前記組織体形成領域30は、細胞接着性を示す1つの第一領域32と、当該第一領域32を囲み、当該第一領域32に比べて低い細胞接着性を示す第二領域34と、を含む細胞組織体マイクロデバイスとする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、細胞組織体を形成させるマイクロデバイスに関する。
現在、細胞の培養技術を利用した医療技術の開発や医薬品の開発等が盛んに行われている。すなわち、例えば、生体の組織や臓器に特有の機能を発現する細胞を培養する技術は、当該細胞を、当該組織や臓器の生体外におけるモデルとして利用した、薬物の毒性試験、内分泌撹乱作用の評価、新薬のスクリーニング等に応用されつつある。
このような細胞培養技術においては、一般に、コラーゲン等の細胞接着性物質を塗布した平面基材上において、細胞を単層状(すなわち二次元的)に接着させて培養を行うが、例えば、生体肝臓から取り出した初代肝細胞等については、このような単層状態で培養すると極めて短期間のうちに肝臓特有の機能を消失し、又は死滅してしまう。
これに対し、近年、この初代肝細胞を単層状に培養する代わりに、細胞同士が互いに三次元的に結合した集合体である細胞組織体として培養することによって、その生存状態及び肝臓特有の機能をより長期間にわたって維持することができるとの知見が得られている。
このような肝細胞組織体を形成する方法としては、従来、例えば、特許文献1において、培養液中に特定の増殖因子を加えることにより、ポリウレタンフォームの孔内において球状の肝細胞組織体を形成することが開示されている。
また、特許文献2においては、フェニルボロン酸を有するモノマー、アミノ基を有するモノマー、及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体からなる高分子物質をコーティングした平面上において、肝細胞組織体を形成することが開示されている。
特開平10−29951号公報 特許第3020930号公報
しかしながら、上記従来の方法においては、細胞が比較的弱く接着する(すなわち細胞接着性が比較的低い)培養基材表面が用いられ、形成される細胞組織体は当該培養基材表面から脱着して培養液中に浮遊した状態となるために、例えば、培養の過程において、栄養分が消費された培養液を除去し、替わりに新鮮な培養液を入れる操作等を行う際に、培養液とともに細胞や細胞組織体が除去されてしまい、その後の培養の続行が不可能になることがあった。
また、上記従来の方法においては、細胞から細胞組織体が形成されるまでに比較的長い期間を要するため、例えば、生体肝臓から取り出した後、経時的にその肝臓特有の機能を低下させてしまう初代肝細胞等を用いる場合には、形成される肝細胞組織体の機能が不十分なものとなってしまうことがあった。
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであって、細胞組織体を短期間で形成させるとともに、当該形成された細胞組織体を長期間にわたって培養することのできるマイクロデバイスを提供することをその目的の一つとする。
上記従来の課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る細胞組織体マイクロデバイスは、細胞を保持するための細胞保持チャンバーを有し、前記細胞保持チャンバーは、少なくとも一つの組織体形成領域を含む底面と、当該細胞保持チャンバーに培養液を流入させるための流入口と、当該細胞保持チャンバーから当該培養液を流出させるための流出口と、を有し、前記組織体形成領域は、細胞接着性を示す1つの第一領域と、当該第一領域を囲み、当該第一領域に比べて低い細胞接着性を示す第二領域と、を含む、ことを特徴とする。
また、前記細胞保持チャンバー底面は、前記組織体形成領域を囲み、前記第二領域に比べて低い細胞接着性を示す第三領域を含む、こととしてもよい。
また、前記細胞保持チャンバー底面は、前記組織体形成領域を複数含むとともに、当該複数の組織体形成領域を互いに離隔させ、前記第二領域に比べて低い細胞接着性を示す第三領域を含む、こととしてもよい。
また、前記細胞保持チャンバー底面は、細胞保持キャビティを含み、前記細胞保持キャビティの底面は、前記組織体形成領域を1つ含む、こととしてもよい。
また、前記組織体形成領域の径は、前記細胞の径の2〜50倍の範囲である、こととしてもよい。
また、前記第一領域は、前記組織体形成領域の中央付近に形成される、こととしてもよい。
また、前記第一領域には、生体から取得され若しくは合成された細胞接着性物質又はこれらの誘導体が固定化されている、こととしてもよい。
また、前記第一領域に細胞組織体が保持されている、こととしてもよい。
また、本発明の一実施形態に係る細胞組織体形成方法は、前記細胞組織体マイクロデバイスの前記細胞保持チャンバーに細胞を播種する工程と、前記流入口から、前記細胞が播種された前記細胞保持チャンバー内に培養液を流入するとともに、当該培養液を前記流出口から流出させて、当該細胞保持チャンバー内の前記組織体形成領域の前記第一領域において細胞組織体を形成させる工程と、を含むことを特徴とする。
また、前記細胞を、前記組織体形成領域あたり、2〜1.5×10個の範囲で播種する、こととしてもよい。
本発明によれば、細胞組織体を短期間で形成させるとともに、当該形成された細胞組織体を長期間にわたって培養することのできるマイクロデバイスを提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る細胞組織体マイクロデバイスについて、図面を参照しつつ説明する。なお、本発明に係る細胞組織体マイクロデバイスは、以下の実施形態に限られるものではない。
図1は、本実施形態に係る細胞組織体マイクロデバイス(以下、本マイクロデバイス1と呼ぶ。)についての説明図である。図1に示すように、本マイクロデバイス1は、基板10上に、細胞を保持するための所定深さをもつ窪みとして形成された細胞保持チャンバー12を複数有している。
本マイクロデバイス1においては、細胞を分散した培養液を、この細胞保持チャンバー12内に入れ、当該細胞保持チャンバー12の底面20を当該細胞の培養基材表面として用いることにより、当該細胞から細胞組織体を形成させる。
ここで、この細胞組織体を形成させる細胞としては、細胞同士の間で互いに結合を形成するものであれば、由来とする動物種や臓器・組織の種類等を問わず用いることができる。具体的に、この細胞としては、例えば、ヒトやブタ、イヌ、ラット、マウス等の動物由来の肝臓、膵臓、腎臓、神経、皮膚等から採取される初代細胞、ES細胞(Embryonic Stem cell)、樹立されている株化細胞、又はこれらに遺伝子操作等を施した細胞等を用いることができる。また、この細胞としては、一種類の細胞を単独で用いることもできるし、二種類以上の細胞を任意の比率で混合して混在させて用いることもできる。
また、培養液としては、用いる細胞の生存状態や機能等を維持することができるよう、必要な塩類や栄養成分等を適切な濃度で含む水溶液であれば任意の組成のものを用いることができる。具体的に、例えば、この培養液としては、DMEM(Dulbecco's Modified Eagle's Medium)等の基礎培地に抗生物質等を添加したものや、いわゆる生理食塩水等を用いることができる。
また、後述するように、この細胞保持チャンバー12内において細胞から細胞組織体を形成させる培養過程においては、当該細胞保持チャンバー12内に培養液を流通させる。このため、この細胞保持チャンバー12は、図1に示すように、当該細胞保持チャンバー12に培養液を流入させるための流入口22と、当該細胞保持チャンバー12から当該培養液を流出させるための流出口24と、を有している。
また、図1に示すように、本マイクロデバイス1の基板10上には、各細胞保持チャンバー12の流入口22を介して当該各細胞保持チャンバー12と連通する流入路14と、当該各細胞保持チャンバー12の流出口24を介して当該各細胞保持チャンバー12と連通する流出路16と、が所定深さをもつ溝として形成されている。
このように、図1に示す本マイクロデバイス1においては、細胞保持チャンバー12と、当該細胞保持チャンバー12に培養液を流入させるための流入路14と、当該細胞保持チャンバー12から当該培養液を流出させるための流出路16と、の組が複数、並列的に基板10上に形成されている。
ここで、本マイクロデバイス1の基板10は、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニル、シリコン等の合成樹脂、EPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer)等の合成ゴムや天然ゴム、ガラス、セラミック、ステンレス鋼等の金属材料等からなり、例えば、図1に示すように板状体として成形される。
また、細胞保持チャンバー12、流入路14、流出路16は、基板10の材質等に応じて選択される任意の加工方法を用いて形成することができ、例えば、マシニングセンタ等を用いた穿孔加工、レーザー等を用いた光微細加工、エッチング加工、エンボス加工等により当該基板10上に形成し、又は射出成形、プレス成形、ステレオリソグラフィー等による当該基板10の成形時に形成することができる。
このような加工方法により、細胞保持チャンバー12、流入路14、流出路16は、例えば、所定厚さの基板10表面に、当該基板厚さより小さい深さをもつ窪み(有底孔)や溝等として形成することができ、又は基板10上に当該細胞保持チャンバー12、流入路14、流出路16に対応する形状の貫通穴を形成した後に、当該基板10の片面に他の部材を貼り合わせて底面とすることにより形成することができる。なお、この底面を形成するための部材としては、例えば、当該貫通穴を形成した基板10と同じ又は異なる材質の基板やフィルム等を用いることができる。
図2は、図1に示す本マイクロデバイス1が有する複数の細胞保持チャンバー12のうち、1つの細胞保持チャンバー12の底面20の一部(図1において矩形の破線で示す領域A)についての説明図である。
図2に示すように、この細胞保持チャンバー底面20は、細胞接着性を示す1つの第一領域32と、当該第一領域32を囲み、当該第一領域32に比べて低い細胞接着性を示す第二領域34と、を含む組織体形成領域30を複数含む。
この組織体形成領域30の第一領域32は、例えば、培養液中において、細胞が接着する上で好適な荷電状態や親水性・疎水性をもつ細胞接着性の表面を有する。ここで、この細胞接着性を示す表面とは、例えば、培養液中において、細胞が当該表面上に沈降した場合に、当該細胞が、その形状を球形から比較的扁平な形状に変化させる程度に伸展して接着することができる表面である。
また、この第一領域32を囲む第二領域34は、例えば、培養液中において、第一領域32の表面に比べて低い細胞接着性を示すような荷電状態や親水性・疎水性をもつ表面を有する。すなわち、例えば、第二領域34の表面と、第一領域32の表面と、にそれぞれ細胞を接着させた場合には、当該第二領域34の表面に接着した細胞は、当該第一領域32の表面に接着した細胞に比べて、伸展の程度が小さく、より球形に近い形状を示す。
また、例えば、第二領域34の表面に接着した細胞と、第一領域32の表面に接着した細胞と、に対して、培養液を流通させることによりせん断応力を負荷した場合には、当該第二領域34の表面に接着した細胞は、当該第一領域32上に接着した細胞に比べて、小さなせん断応力の負荷によって(すなわち、小さな培養液の流量下で)、当該第二領域34の表面から脱着する。
これら第一領域32の表面、第二領域34の表面は、例えば、細胞保持チャンバー12を形成する際に当該細胞保持チャンバー12の底面20として露出した基板10の材料表面上に、生体から取得され若しくは合成された細胞接着性物質又はこれらの誘導体が固定化された表面として形成することができる。
この第一領域32の表面、第二領域34の表面に固定化される細胞接着性物質としては、例えば、用いる細胞の細胞膜に存するたんぱく質等の細胞表面分子(例えば、インテグリンや糖鎖受容体等)のうち特定のものに対して結合し得る物質を用いることができる。
具体的に、例えば、生体から取得された細胞接着性物質としては、コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン等を用いることができ、またその誘導体としては、例えば、当該細胞接着性物質に任意の官能基や高分子鎖等を結合させた(例えば、縮合反応等を用いて共有結合させた)ものを用いることができる。
また、例えば、合成された細胞接着性物質としては、細胞接着性を示す特定のアミノ酸配列(例えば、アルギニン・グリシン・アスパラギン酸(いわゆるRGD)配列等)や特定の糖鎖配列(例えば、ガラクトース側鎖等)を有する化合物等を用いることができ、またその誘導体としては、当該細胞接着性物質に任意の官能基や高分子等を結合させたものを用いることができる。
これら生体から取得され若しくは合成された細胞接着性物質又はこれらの誘導体は、例えば、当該細胞接着性物質等の水溶液を細胞保持チャンバー底面20上で乾燥させることにより、又は当該細胞接着性物質等の水溶液中において、当該細胞接着性物質等が有する官能基と細胞保持チャンバー底面20上の官能基との間で化学反応(例えば、カルボキシル基とアミノ基との間の縮合反応等)を起こさせて共有結合を形成させること等により、当該細胞保持チャンバー底面20上に固定化することができる。
ただし、第二領域34の表面は、第一領域32の表面に比べて低い細胞接着性を示すよう形成される。すなわち、例えば、これら第二領域34の表面と、第一領域32の表面と、に同種の細胞接着性物質を固定化する場合には、当該第二領域34の表面において、当該第一領域32の表面に比べて固定化される分子密度(表面の単位面積あたりに固定化される細胞接着性物質の分子数)が小さくなるように形成することができる。
具体的に、この場合、例えば、細胞保持チャンバー底面20上でコラーゲン溶液を乾燥させることにより、当該細胞保持チャンバー底面20に当該コラーゲンを固定化する場合には、第二領域34上で乾燥させるコラーゲン溶液としては、第一領域32上で乾燥させるコラーゲン溶液に比べて、当該コラーゲン濃度が低いものを用いることができる。
また、例えば、この第二領域34の表面には、第一領域32の表面に固定化される細胞接着性物質に比べて細胞接着性の低い他種の細胞接着性物質を固定化することができる。
具体的に、この場合、例えば、第一領域32には、初代肝細胞が比較的強く接着する(初代肝細胞に対する細胞接着性が高い)ことが知られているコラーゲンを固定化し、第二領域には、当該初代肝細胞がコラーゲンに比べて弱く接着する(初代肝細胞に対する細胞接着性が低い)ことが知られているラミニンを固定化することができる。
また、第二領域34の表面は、例えば、細胞保持チャンバー12を形成する際に当該細胞保持チャンバー12の底面20として露出した基板10の材料表面そのものとして形成することができる。
具体的に、例えば、ポリスチレン製の基板10を用い、且つ細胞として、当該ポリスチレン表面に比べてコラーゲンを固定化した表面に強く接着する細胞を用いる場合には、第一領域32の表面にコラーゲンを固定化し、第二領域34の表面としては当該ポリスチレン表面そのものを用いることができる。
また、第一領域32を、組織体形成領域30の中央付近に形成することとしてもよい。この場合、例えば、図2に示すように、細胞保持チャンバー底面20上において、複数の組織体形成領域30が所定間隔で規則的に配置されていれば、当該組織体形成領域30上で形成される細胞組織体もまた、当該細胞保持チャンバー底面20上に規則的に配置させることができるとともに、当該形成される細胞組織体の形状を均一なものとすることができる。
したがって、例えば、各細胞組織体に蛍光色素等を用いた染色処理等を施し、その染色の程度等によって当該各細胞組織体の機能を評価するような場合には、均一な細胞組織体の各位置を本マイクロデバイス1上に設定した座標値等により正確に特定することができるため、当該染色の程度を自動解析装置等を用いて簡便、迅速且つ確実に解析することができる。
また、組織体形成領域30の径は、用いる細胞の径の2〜50倍程度の範囲であることが好ましく、特に4倍〜30倍程度の範囲であることが好適である。すなわち、この組織体形成領域30の面積は、細胞の大きさがその種類や状態等によって異なるため一概には言えないが、例えば、100〜1×10μmの範囲であることが好ましく、特に300〜3×10μmcmの範囲であることが好ましい。
これは、この組織体形成領域30上に播種された細胞が集合して当該組織体形成領域30上で細胞組織体を形成するため、この組織体形成領域30のサイズは、当該組織体形成領域30上で形成される細胞組織体に含まれる細胞の数を規定するものであり、当該サイズが上記下限値より小さい場合には、当該組織体形成領域30上に細胞組織体を形成するために必要な数の細胞を接着させることができず、また当該サイズが上記上限値より大きい場合には、当該組織体形成領域30上に接着する細胞の数が多すぎるために巨大な細胞組織体が形成され、当該細胞組織体の内部に位置する細胞が、当該細胞組織体外の培養液から栄養や酸素を十分に受けることができず、死滅してしまうことがあるためである。
また、この組織体形成領域30、第一領域32、第二領域34の形状は特に限られるものではなく、例えば、図2に示すように円形状であってもよいし、その他、楕円形状、多角形等であってもよい。
また、図2に示すように、細胞保持チャンバー底面20は、各組織体形成領域30を囲む第三領域36を含む。この第三領域36は、各組織体形成領域30の第二領域34に比べて低い細胞接着性を示すよう形成されてもよい。この場合、この第三領域36は、例えば、培養液中において、第二領域34に比べて低い細胞接着性を示すような荷電状態や親水性・疎水性を有する細胞接着性の表面を有する。
すなわち、例えば、この第三領域36の表面は、細胞保持チャンバー12を形成する際に当該細胞保持チャンバー12の底面20として露出した基板10の材料表面そのものとして形成することができ、又は当該露出した基板10の表面に、生体から取得され若しくは合成された細胞接着性物質又はこれらの誘導体が固定化された表面として形成することができる。
この第三領域36の表面は、上述の第二領域34の表面を第一領域32の表面に比べて低い細胞接着性を示す表面として形成する場合と同様に、例えば、当該第三領域36の表面と、第二領域34の表面と、に同種の細胞接着性物質を固定化する場合には、当該第三領域36の表面において、当該第二領域34の表面に比べて固定化される分子密度が小さくなるように形成することができ、又は当該第三領域36の表面には、当該第二領域34の表面に固定化される細胞接着性物質に比べて、細胞接着性の低い他種の細胞接着性物質を固定化することにより形成することができる。
また、この第三領域36は、細胞非接着性の表面を有するものとして形成されてもよい。この場合、この第三領域36の表面は、例えば、培養液中において、細胞が実質的に接着できないような、細胞の接着には不適切な荷電状態や親水性・疎水性をもつ細胞非接着性の表面として形成することができる。ここで、この細胞非接着性を示す表面とは、例えば、培養液中において、細胞が当該表面上に沈降した場合に、その細胞形状が球状からほとんど変化しない程度に極めて弱く接着するが培養液の流れ等によって容易に脱着し、又は当該細胞が全く接着できず球形のまま培養液中で浮遊状態を維持することとなる表面である。
この場合、この第三領域36の表面は、例えば、細胞保持チャンバー12を形成する際に当該細胞保持チャンバー12の底面20として露出した基板10の材料表面上に、生体から取得され若しくは合成された細胞非接着性物質又はこれらの誘導体が固定化された表面として形成することができる。
この第三領域36に固定化される細胞非接着性物質としては、例えば、用いる細胞の細胞膜に存するたんぱく質や糖鎖等の細胞表面分子に対して結合しない生体由来又は合成された細胞非接着性物質又はこれらの誘導体を用いることができる。
具体的に、例えば、生体由来の細胞非接着性物質としては、アルブミン等の高い親水性を示すたんぱく質等を用いることができ、またこれらの誘導体としては、例えば、当該細胞非接着性物質に任意の官能基や高分子鎖等を結合させたものを用いることができる。
また、例えば、合成された細胞非接着物質としては、ポリエチレングリコール等の極めて高い親水性を示す高分子や、MPC(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)、poly―HEMA(ポリヒドロキシエチルメタクリレート)、SPC(セグメント化ポリウレタン)等を用いることができ、これらの誘導体としては、当該細胞非接着性物質に任意の官能基や高分子等を結合させたものを用いることができる。
これら生体から取得され若しくは合成された細胞非接着性物質又はこれらの誘導体は、例えば、当該細胞非接着性物質等の水溶液を細胞保持チャンバー底面20上で乾燥させることにより、又は当該細胞非接着性物質等の水溶液中において、当該細胞非接着性物質等が有する官能基と細胞保持チャンバー底面20上の官能基との間で化学反応を起こさせて共有結合を形成させること等により、当該細胞保持チャンバー底面20上に固定化することができる。
このような細胞非接着性の第三領域36が各組織体形成領域30を囲むように形成されることによって、細胞保持チャンバー底面20のうち、当該各組織体形成領域30上への細胞の選択的な接着を容易なものとすることができる。また、この第三領域36は、各組織体形成領域30を囲むよう形成されるものに限られず、例えば、当該第三領域36が、細胞保持チャンバー底面20上の複数の組織体形成領域30を互いに離隔するよう形成されるものであってもよい。
また、本マイクロデバイス1の細胞保持チャンバー底面20は、有底孔として形成される細胞保持キャビティ40を含むこととしてもよい。この場合、この細胞保持キャビティ40は、例えば、図3に示すように、その孔構造を形成する底面42と側面44とを有し、当該細胞保持キャビティ底面42上は1つの組織体形成領域30を有するものとして形成することができる。
この細胞保持キャビティ40は、基板10の材質等に応じて選択される任意の加工方法を用いて形成することができ、例えば、マシニングセンタ等を用いた穿孔加工、レーザー等を用いた光微細加工、エッチング加工、エンボス加工等により細胞保持チャンバー底面20上に形成し、又は射出成形、プレス成形、ステレオリソグラフィー等による細胞保持チャンバー12の成形時に形成することができる。
また、この細胞保持キャビティ底面42は、当該細胞保持キャビティ底面42全体が組織体形成領域30となるよう(すなわち、図3に示すように組織体形成領域30を囲む第三領域36を含まないよう)に形成することもできる。この場合、例えば、マシニングセンタ等を用いた穿孔加工により細胞保持チャンバー底面20上に細胞保持キャビティ40を形成することにより、当該細胞保持キャビティ40の底面42として露出した基板10の材料表面そのものを第二領域34の表面とし、当該第二領域34の中央付近に細胞接着性物質を固定化した第一領域32を形成することができる。このようにすれば、細胞保持チャンバー底面20上に所定のサイズの組織体形成領域30を容易に形成することができる。
また、この細胞保持キャビティ底面42は、組織体形成領域30として適切なサイズ範囲で形成されることが好ましい。すなわち、この細胞保持キャビティ底面42の径は、用いる細胞の径の2〜50倍程度の範囲であることが好ましく、特に4倍〜30倍程度の範囲であることが好ましい。また、この細胞保持キャビティ底面42の形状は特に限られるものではなく、例えば、図3に示すように円形状であってもよいし、その他、楕円形状、多角形等であってもよい。
また、この細胞保持キャビティ40の深さは、用いる細胞の径の1〜50倍程度の範囲であることが好ましく、特に2倍〜30倍程度の範囲であることが好適である。これは、この細胞保持キャビティ40の深さが上記下限値より小さい場合には、当該細胞保持キャビティ40内に細胞を確実に保持することが困難となり、またこの深さが上記上限値より大きい場合には、当該細胞保持キャビティ底面42上の細胞に対する酸素や栄養分の供給が不十分となることがあるためである。
また、この細胞保持キャビティ40は、例えば、図2に示す複数の組織体形成領域30と同様に、細胞保持チャンバー底面20上に所定間隔で規則的に配置されるよう形成することができる。この場合、この規則的に配置される複数の細胞保持キャビティ40は、例えば、CAD(Computer Aided Design)プログラムにより加工位置を精密に制御するマシニングセンタ等を用いることにより形成することができる。
また、本マイクロデバイス1は、図4に示すように、基板10上に、複数の細胞保持チャンバー12が流路を介して直列に連結され、当該複数の細胞保持チャンバー12と流路との組が、並列的に複数配置されたものとして形成されてもよい。
この場合、例えば、各細胞保持チャンバー底面20が1つの組織体形成領域30を含むものとして形成することにより、各細胞保持チャンバー底面20上において1つの細胞組織体を形成させ、保持することができる。
また、この図4に示す細胞保持チャンバー12は、例えば、図3に示す細胞保持キャビティ40のように、基板10上に形成された当該細胞保持チャンバー12に連通する流路からさらに窪んだキャビティ状に形成されてもよい。
次に、本マイクロデバイス1を用いて細胞組織体を形成し、培養する方法について、その概略を説明する。まず、用いる細胞を培養液中に所定の密度となるように分散し、当該細胞分散液を各細胞保持チャンバー12内に所定量ずつ入れることにより細胞の播種を行う。
ここで、1つの細胞保持チャンバー12内に播種する細胞の数は、細胞保持チャンバー底面20上に沈降した細胞同士が互いに結合を形成する上で必要な程度に接触することができ、且つ当該細胞が集合して形成される細胞組織体の大きさが所定の範囲内に抑えられるように決定することが好ましい。
具体的に、例えば、この播種細胞数は、細胞保持チャンバー底面20上の各組織体形成領域30あたり、2〜1.5×10個の範囲であることが好ましく、特に50〜3.0×10個の範囲であることが好ましい。また、各組織体形成領域30の単位面積あたりの播種細胞数は、30〜1.5×10個/mmの範囲であることが好ましい。
これは、細胞組織体を形成するためには、組織体形成領域30あたり少なくとも2個の細胞が保持される必要があり、また、播種細胞の数が多すぎると、当該細胞から形成される細胞組織体が巨大なものとなり、その内部の細胞が栄養や酸素の不足により壊死してしまうことがあるためである。
次に、このようにして細胞が播種された本マイクロデバイス1を水平に保ちつつ、所定の期間、静置状態で維持することにより、当該細胞を細胞保持チャンバー底面20上に沈降させ、培養する。この静置培養過程において、細胞保持チャンバー底面20上に沈降した細胞のうち、組織体形成領域30の第一領域32上に沈降した細胞は当該第一領域32の表面に比較的強く接着する。また、第二領域34上に沈降した細胞は、第一領域32上に沈降した細胞に比べて弱い接着力で、当該第二領域34の表面に接着する。また、第三領域36上に沈降した細胞は、当該第三領域36の表面に極めて弱く接着し、又は接着せずに培養液中に浮遊する。
そして、この静置培養によって、少なくとも第一領域32の表面と第二領域34の表面とに細胞を接着させた後、各細胞保持チャンバー12の流入口22から培養液を所定流量で流入させるとともに、当該各細胞保持チャンバー12の流出口24から当該培養液を当該所定流量で流出させることにより、当該各細胞保持チャンバー12内における培養液の流通を開始する。
ここで、この培養液の流量は、例えば、第一領域32に接着した細胞と第二領域34に接着した細胞とを、その接着表面から脱着させることなく、且つ第三領域36上の細胞を脱着させる範囲の流量として、又は第一領域32に接着した細胞を脱着させず、且つ第二領域34に接着した細胞の脱着を促進する範囲の流量として、実験的に決定することができる。
そして、この流通培養過程においては、培養時間の経過に伴って、第一領域32上に接着した細胞同士、第二領域34上に接着した細胞同士、第一領域32上に接着した細胞と第二領域34上に接着した細胞と、は互いに細胞間結合を形成し、さらに当該第二領域34上に接着した細胞は、細胞間結合を維持しつつ徐々に当該第二領域34の表面から脱着して、第一領域32上に集合し、所定の培養期間経過後には、当該第一領域32上において、当該細胞同士が三次元的に結合した細胞組織体を形成する。
このように、本マイクロデバイス1を用いることにより、培養開始後、短期間のうちに細胞組織体を形成させることができる。これは、細胞保持チャンバー12内の細胞に対して、十分な栄養や酸素等を含む培養液を連続的に供給することにより、当該細胞の培養状態を良好に保つことができることや、当該培養液の流れによって細胞表面付近にせん断応力が負荷されることにより、第二領域34上に比較的弱く接着している細胞の脱着が促進されること等によるものと考えられる。
また、このようにして各組織体形成領域30の第一領域32上で形成された細胞組織体は、静置培養期間及び流通培養期間を通じて、当該培養液中に浮遊することなく、当該第一領域32上に接着した状態で安定して保持されたまま長期間にわたって培養することができる。
また、図1及び図4に示すように、本マイクロデバイス1の基板10上に細胞保持チャンバー12と流路との組を複数並列的に形成することにより、例えば、各組に互いに異なる薬物を含む培養液を流通させることができるため、各組において形成された細胞組織体を用いて多様な解析や評価を行うことが可能となる。
[実施例]
次に本マイクロデバイス1を用いて細胞組織体を形成させた実施例について説明する。
[細胞組織体マイクロデバイスの作製]
本実施例においては、本マイクロデバイス1の基板10として、ポリメチルメタクリレート製の平板(24mm×24mm、厚さ400μm)を用いた。すなわち、このポリメチルメタクリレート平板の表面の一部に、マシニングセンタ(卓上型NC微細加工機、株式会社ピーエムティー製)を用いたフライス加工処理により、図5に示すような底面20と流入口22と流出口24とをもつ細胞保持チャンバー12と、一端に開放された送液流入口15を形成し、他端が当該流入口22に連通する流入路14と、一端に開放された送液流出口17を形成し、他端が当該流出口24に連通する流出路16と、の組を1つ形成した。この細胞保持チャンバー12は、図5に示すように、長手方向長さL1が5mm、幅W1が5mmの矩形領域と、当該矩形領域の長手方向両端に連なる長さL2が2.5mmのテーバー領域とを含む底面20を有し、深さが200μmとなるよう形成した。なお、このテーパ−領域を設けることにより、流入口22から当該細胞保持チャンバー12内に流入させる培養液の当該細胞保持チャンバー幅方向の流速分布を、簡易的に比較的均一なものとすることができる。また、図5に示すように、この細胞保持チャンバー12に連通する流入路14と流出路16とは、幅W2が300μm、深さが200μmとなるよう形成した。
また、この細胞保持チャンバー底面20の一部に、5mmの矩形範囲にわたってマシニングセンタを用いた穿孔加工処理を施し、図3に示すような細胞保持キャビティ40の側面44(高さ200μm)を形成する直径300μmの円形の貫通孔を約250個形成した。この円形貫通孔は、互いにその中心間距離が400μmとなるように規則的に配置した。そして、この貫通孔を形成した細胞保持チャンバー底面20上に、スパッタリング装置(E―1030、日立株式会社製)を用いたスパッタリング処理を施すことにより、プラチナ(Pt)の薄膜(厚さ9nm)を形成した。
次に、第三領域36の表面に固定化する細胞非接着性物質として、分子量5000のポリエチレングリコール(PEG)鎖を有する細胞非接着性の合成高分子(化学式:CH(CHCHSH、Nektar Therapeutics社製)を用意した。そして、この細胞非接着性高分子を25mg/mLの濃度で含むエタノール溶液中に上記プラチナ薄膜を形成した細胞保持チャンバー底面20を浸漬し、窒素雰囲気下において当該細胞非接着性高分子が有するチオール基と当該細胞保持チャンバー底面20のプラチナ表面との間に化学結合を形成させることにより、当該プラチナ表面に当該細胞非接着性高分子を固定化した。その後、この細胞保持チャンバー底面20の全体をエタノール溶液によって十分に洗浄して余剰の細胞非接着性高分子を除去した。
また、本マイクロデバイス1の細胞保持キャビティ40の底面42として、ガラス製の平板(22mm×22mm、厚さ400μm)を用いた。すなわち、このガラス平板と、上記ポリメチルメタクリレート平板上の貫通孔を形成した部分とを位置合わせし、シリコン系接着剤(TSE389、GE東芝シリコーン株式会社製)を用いて、当該ガラス平板と当該ポリメチルメタクリレート平板とを接着した。このようにして、図3に示すような、直径300μmの円形の底面42を有する、深さ200μmの細胞保持キャビティ40を形成した。
一方、直径100μm、長さ300μmの円筒状突起を複数有するPDMS(Poly(Dimethyl Siloxane))製のスタンプをモールド成形により作製した。このスタンプは、各円筒状突起の位置が、細胞保持チャンバー底面20上の各細胞保持キャビティ40の位置に対応するように、当該突起先端の円形断面の中心間距離を400μmとした。そして、このスタンプを用いたマイクロコンタクトプリンティングにより、次のようにして細胞保持キャビティ底面42に図3に示すような第一領域32を形成した。
すなわち、第一領域32の表面に固定化する細胞接着性物質として、コラーゲン(Cellmatrix Type I−C、新田ゼラチン社製)を用意した。そして、このコラーゲンを0.3mg/mLの濃度で含む水溶液に上記作製したスタンプの各円筒状突起の先端を浸すことにより、当該各円筒状突起の先端面に当該コラーゲン溶液を塗布した。
次に、位相差顕微鏡下で観察しながら、コラーゲン溶液を塗布したスタンプの各円筒状突起の位置を、各細胞保持キャビティ底面42の中央付近に位置合わせし、当該各円筒状突起の先端を当該各細胞保持キャビティ底面42上に押し当てることにより、当該各円筒状突起の先端に塗布されていたコラーゲン溶液を、当該各細胞保持キャビティ底面42の中央付近に塗布した。その後、この細胞保持キャビティ底面42に塗布したコラーゲン溶液を乾燥させ、当該コラーゲンを当該細胞保持キャビティ底面42上に固定した。
このようにして、直径300μmの各細胞保持キャビティ底面42の中央付近に、コラーゲンが固定化された直径約100μmの第一領域32を1つ形成した。また、各細胞保持キャビティ底面42のうち、この第一領域32以外の部分、すなわち、ガラス平板表面そのものを第二領域34として用いた。すなわち、各細胞保持キャビティ底面42上には、1つの第一領域32と第二領域34とからなり、当該第二領域34の中央付近に第一領域32が形成された組織体形成領域30を1つ形成した。
さらに、このような細胞保持チャンバー12と流入路14と流出路16が形成された基板10の上面(細胞保持キャビティ底面42を形成するガラス平板を接着させた側と反対側の面)に、ガラス製の平板(24mm×24mm、厚さ400μm)をシリコン系接着剤を用いて接着させ、当該細胞保持チャンバー12と流入路14と流出路16とを覆う上蓋を形成した。
[培養システムの作製]
次に、このように作製した本マイクロデバイス1の細胞保持チャンバー12に培養液を灌流させるための培養システムを作製した。すなわち、ガラス瓶内に保持した培養液(30mL)をこの細胞保持チャンバー12内に灌流させることができるよう、一端が当該ガラス瓶内に挿入されたシリコン製のチューブ(内径0.5mm、外形1.0mm、長さ30cm)の他端を当該細胞保持チャンバー12に連通する流入路14の送液流入口15に接続するとともに、一端が当該ガラス瓶内に挿入された他のシリコンチューブの他端を当該細胞保持チャンバー12に連通する流出路16の送液流出口17に接続し、当該シリコンチューブの一部をポンプ(マイクロチューブポンプ、EYELA社製)にセットした。すなわち、本マイクロデバイス1を含む灌流培養システムは、ポンプを駆動させることにより、細胞保持チャンバー12に連通する流入路14の送液流入口15に接続したシリコンチューブを介して、ガラス瓶内の培養液を当該細胞保持チャンバー12内に所定流量で流入させるとともに、当該細胞保持チャンバー12に連通する流出路16の送液流出口17に接続したシリコンチューブを介して、当該細胞保持チャンバー12から当該培養液を当該所定流量で流出させ、再び当該ガラス瓶内に戻すことにより、当該培養液を灌流させながら培養を行うことができるものとして作製した。
また、対照実験用のマイクロデバイスとして、ポリメチルメタクリレート製の平板(24mm×24mm、厚さ400μm)上に図5に示すような細胞保持チャンバー12と流入路14と流出路16とを形成し、且つ当該細胞保持チャンバー12の底面20上に細胞保持キャビティ40を形成することなく、当該細胞保持チャンバー底面20の全体にコラーゲン(Cellmatrix Type I−C、新田ゼラチン社製)をコーティングしたものを作製し、本マイクロデバイス1と同様に、当該対照実験用マイクロデバイスの細胞保持チャンバー12内に培養液を灌流させるための培養システムを作製した。
このようにして作製した灌流培養システムに、アルコール溶液及び6時間の紫外線照射による滅菌処理を施し、以下の培養実験に用いた。
[細胞の準備]
本実施例においては、細胞として、ラットの肝臓から公知のコラゲナーゼ灌流法を用いて調製した初代肝細胞を用いた。ここで、この肝細胞の調製法について簡単に説明する。すなわち、まず、7週齢のウィスター系ラット(体重250g)の門脈(肝臓につながる血管の一つ)にカニューレを挿入し、当該カニューレから肝臓に所定の組成の脱血液を導入した後、コラゲナーゼ(和光純薬社製)を0.5mg/mLの濃度で溶解した消化液を灌流し、肝臓内における肝細胞同士の結合等を切断する消化処理を行った。そして、この消化処理された肝臓を摘出し、メスやピペット等を用いた分散処理と培養液等を用いた洗浄処理により、分散状態の肝細胞を得た。
また、培養液としては、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、ギブコ社製)13.5g/Lに、60mg/Lのプロリン(シグマ社製)、50mg/mLの上皮細胞成長因子(EGF、フナコシ社製)、7.5mg/Lのヒドロコルチゾン(和光純薬社製)、0.1μMの硫酸銅・5水和物(和光純薬社製)、3μg/Lのセレン酸(和光純薬社製)、50pMの硫酸亜鉛・7水和物(和光純薬社製)、50μg/Lのリノール酸(シグマ社製)、58.8mg/Lのペニシリン(明治製菓社製)、100mg/Lのストレプトマイシン(明治製菓社製)、1.05g/Lの炭酸水素ナトリウム(和光純薬社製)、1.19g/Lの2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸(HEPES、同人堂社製)、を加えた無血清培養液を用いた。
[細胞組織体の形成]
このようにして得た肝細胞を、5.0×10個/mLの密度となるように培養液に分散した。そして、この細胞分散液の一部を、上記滅菌処理後の本マイクロデバイス1の細胞保持チャンバー12内に100μL加え、5%炭酸ガス、95%空気の雰囲気下、37℃にて静置状態で2時間培養を行った。また、この細胞分散液の他の一部を、対照実験用マイクロデバイスの細胞保持チャンバー12内に100μL加え、本マイクロデバイス1と同様に静置培養を行った。
次に、各細胞保持キャビティ底面42上に沈降した肝細胞が、第一領域32上及び第二領域34上に接着したことを位相差顕微鏡下で確認した後、ポンプを駆動させ、細胞保持チャンバー12内の培養液の灌流を開始した。この灌流培養における培養液の流量は1mL/hとした。
また、対照実験用マイクロデバイスにおいても、本マイクロデバイス1における培養液の流通開始時に、その細胞保持チャンバー底面20(コラーゲンコーティング表面)上における肝細胞の接着を確認し、当該培養容器内への培養液の灌流を開始した。
図6は、本マイクロデバイス1の細胞保持チャンバー底面20の一部に係る細胞保持キャビティ40内において形成された肝細胞組織体(図6中のT)の培養3日目における位相差顕微鏡写真を示す。図6に示すように、各細胞保持キャビティ40内には、1つの肝細胞組織体が形成され、その形状は、いずれも表面が平滑化した球状であった。このような球状の肝細胞組織体は、本マイクロデバイス1の各細胞保持キャビティ40内において、培養開始後1〜2日の間に形成された。
また、図6に示すように、各細胞保持キャビティ40内において、各肝細胞組織体は、各細胞保持キャビティ底面42の中央付近に形成された。すなわち、各肝細胞組織体は、各細胞保持キャビティ底面42(すなわち組織体形成領域30)のうち、第一領域32上において形成され、且つ当該第一領域32上における接着状態を維持し、2週間以上にわたる灌流培養期間を通じて培養液中に浮遊することなく安定に保持された。なお、各細胞保持キャビティ底面42の第二領域34上には、肝細胞はほとんど存在しなかった。一方、対照実験においては、肝細胞は、コラーゲンをコーティングされた細胞保持チャンバー底面20上に扁平に伸展した単層状態で接着していた(図示せず)。
また、本マイクロデバイス1において形成された肝細胞組織体と、対照実験における単層状態の肝細胞とついて、肝臓に特有の解毒機能の一つであるアルブミン(生体内における血液中たんぱく質の一つ)分泌能力を評価した。この肝細胞のアルブミン分泌能力の評価においては、培養開始後3、7、10、14日目において、灌流させた培養液中に含まれるアルブミンの濃度の24時間内での増加量を公知のELISA(Enzyme Linked ImmunoSorbent Assay)法を用いて測定することにより行った。
図7は、アルブミン分泌能力の評価結果を示す。図7において、横軸は培養時間(培養日数)、縦軸は単位細胞数(10個)あたり、単位時間(時間)あたりのアルブミン分泌量(μg)をそれぞれ示す。また、図7において、丸印は本マイクロデバイス1を用いて形成された肝細胞組織体についての結果を、また四角印は対照実験における単層状の肝細胞についての結果を、それぞれ示す。
図7に示すように、本マイクロデバイス1において形成された肝細胞組織体は、対照実験における単層状の肝細胞に比べて高いレベルでのアルブミン分泌能力を培養2週間にわたって発現し続けた。これに対し、対照実験における単層状の肝細胞のアルブミン分泌能力は、図7に示すように、培養開始後、培養経過に伴って単調に減少し、培養2週間の時点ではほとんど消失した。
このように、本マイクロデバイス1を用いることにより、肝細胞から、肝臓特有の機能を高いレベルで発現し続ける肝細胞組織体を短期間で形成するとともに、当該高い肝機能を発現する肝細胞組織体を、各細胞保持キャビティ40の底面42上に保持した状態で、長期間にわたって培養することができた。
本発明の一実施形態に係る細胞組織体マイクロデバイスについての説明図である。 本発明の一実施形態に係る組織体形成領域についての説明図である。 本発明の一実施形態に係る細胞保持キャビティについての説明図である。 本発明の他の実施形態に係る細胞組織体マイクロデバイスについての説明図である。 本発明の一実施形態に係る細胞保持チャンバーについての説明図である。 本発明の一実施形態に係る細胞組織体マイクロデバイスを用いて形成された肝細胞組織体の位相差顕微鏡写真である。 本発明の一実施形態に係る細胞組織体マイクロデバイスを用いて形成された肝細胞組織体のアルブミン分泌能力の評価結果を示すグラフである。
符号の説明
1 細胞組織体マイクロデバイス、10 基板、12 細胞保持チャンバー、14 流入路、15 送液流入口、16 流出路、17 送液流出口、20 細胞保持チャンバー底面、22 流入口、24 流出口、30 組織体形成領域、32 第一領域、34 第二領域、36 第三領域、40 細胞保持キャビティ、42 細胞保持キャビティ底面、44 細胞保持キャビティ側面。

Claims (10)

  1. 細胞を保持するための細胞保持チャンバーを有し、
    前記細胞保持チャンバーは、少なくとも一つの組織体形成領域を含む底面と、当該細胞保持チャンバーに培養液を流入させるための流入口と、当該細胞保持チャンバーから当該培養液を流出させるための流出口と、を有し、
    前記組織体形成領域は、細胞接着性を示す1つの第一領域と、当該第一領域を囲み、当該第一領域に比べて低い細胞接着性を示す第二領域と、を含む、
    ことを特徴とする細胞組織体マイクロデバイス。
  2. 前記細胞保持チャンバー底面は、前記組織体形成領域を囲み、前記第二領域に比べて低い細胞接着性を示す第三領域を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の細胞組織体マイクロデバイス。
  3. 前記細胞保持チャンバー底面は、前記組織体形成領域を複数含むとともに、当該複数の組織体形成領域を互いに離隔させ、前記第二領域に比べて低い細胞接着性を示す第三領域を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の細胞組織体マイクロデバイス。
  4. 前記細胞保持チャンバー底面は、細胞保持キャビティを含み、
    前記細胞保持キャビティの底面は、前記組織体形成領域を1つ含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の細胞組織体マイクロデバイス。
  5. 前記組織体形成領域の径は、前記細胞の径の2〜50倍の範囲である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の細胞組織体マイクロデバイス。
  6. 前記第一領域は、前記組織体形成領域の中央付近に形成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の細胞組織体マイクロデバイス。
  7. 前記第一領域には、生体から取得され若しくは合成された細胞接着性物質又はこれらの誘導体が固定化されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の細胞組織体マイクロデバイス。
  8. 前記第一領域に細胞組織体が保持されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の細胞組織体マイクロデバイス。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の細胞組織体マイクロデバイスの前記細胞保持チャンバーに細胞を播種する工程と、
    前記流入口から、前記細胞が播種された前記細胞保持チャンバー内に培養液を流入するとともに、当該培養液を前記流出口から流出させて、当該細胞保持チャンバー内の前記組織体形成領域の前記第一領域において細胞組織体を形成させる工程と、
    を含むことを特徴とする細胞組織体形成方法。
  10. 前記細胞を、前記組織体形成領域あたり、2〜1.5×10個の範囲で播種する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の細胞組織体形成方法。
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