JP2006121635A - デジタルカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 既存の銀塩フイルムカメラの本体がそのまま利用可能で、銀塩フイルムカメラ本来の操作性や外観の良さを損なうことなく、且つ従来の操作方法だけで容易にデジタル画像データの生成が行えるデジタルカメラを提供する。
【解決手段】 銀塩フイルムカメラのパトローネ室に装填可能な円筒形本体部と、前記円筒形本体部から前記銀塩フイルムカメラのスプール室方向へ延出し、前記銀塩フイルムカメラのレンズから入射する被写体光を受光可能な位置に撮像素子を配置した平板状撮像部と、で構成され、前記銀塩フイルムカメラのシャッター押下に伴う露光により前記撮像素子への撮像が行われることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、従来の銀塩フイルムカメラの内部に装着可能なデジタルカメラに関する。
従来、被写体光を銀塩フイルムに結像させ被写体画像を得るカメラ(以降、銀塩フイルムカメラと称する)とデジタルカメラの両方の機能を兼備した複合カメラが数多く提案されてきた。これは、銀塩フイルムカメラの印刷画質に優れている点と、デジタルカメラのデータ記録性に優れている点の融合を目指したものであり、それらのほとんどが銀塩フイルムカメラユニットとデジタルカメラユニットとを同一本体内に装備した一体型の複合カメラであった。例えば、カメラ本体内部のペンタプリズム部に撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)を固定し、CCDでの撮像も可能としたカメラ(例えば、特許文献1参照)や、CCDをカメラ本体内部の底部に固定し、ハーフミラーで被写体光の進入先を変えることにより、CCDまたはフイルムのいずれか一方、あるいは両方で撮像が行えるカメラ(例えば、特許文献2参照)、カメラの裏蓋にCCDを固定して、フイルムを装填していない場合にCCDでの撮影を可能としたカメラ(例えば、特許文献3参照)などがある。
ところで、近年のデジタルカメラは、固体撮像素子の高性能化により所謂出力画素数が飛躍的に上昇し、印刷して出力される画像の解像度は、銀塩フイルムで撮影した写真程度またはそれ以上に向上している。そのため、デジタルカメラに銀塩フイルムカメラの機能を複合させるメリットが低減し、上記の複合カメラへのニーズは弱まっている。
その反面、操作性や機能性、レンズの汎用性、デザイン性に優れた既存の銀塩フイルムカメラ、とりわけ一眼レフカメラを使用したいというニーズは根強いものがあり、その一例として、既存の一眼レフカメラの交換レンズが使用可能なデジタルカメラが上市され、好評を博している。今後はむしろ、既存の銀塩フイルムカメラ本体をそのまま利用してデジタル画像データの生成も行える利用方法へとニーズがシフトすることが予想される。
ところが、従来の複合カメラは銀塩フイルムカメラユニットとデジタルカメラユニットが同一本体内に装備されていることが前提であったため、既存の純粋な銀塩フイルムカメラを用いる場合は改造等が必要であり、そのままでは上記の複合カメラの機能を実現することができないという課題があった。また、機能を切り替えるための操作など、銀塩フイルムカメラの通常の操作とは別の操作を要し、操作方法が複雑になり煩わしいという問題もあった。
一方、これまでにも既存の銀塩フイルムカメラの外部に装着可能なデジタルカメラユニット(例えば、特許文献4参照)なども提案されていたが、外部装着となるため、装着後の本体容積が大きくなり、銀塩フイルムカメラ本来の操作性や外観の良さが損なわれるという問題があった。
特開平11−119338号公報(第3−6頁、第1図) 特開2000−165709号公報(第3−6頁、第1図) 特開2002−311492号公報(第3−5頁、第2図) 特開2000−155369号公報(第3−7頁、第1図)
そこで本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、既存の銀塩フイルムカメラの本体がそのまま利用可能で、銀塩フイルムカメラ本来の操作性や外観の良さを損なうことなく、且つ従来の操作方法だけで容易にデジタル画像データの生成が行えるデジタルカメラを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のデジタルカメラは、銀塩フイルムカメラ内に収納して使用可能なデジタルカメラであって、銀塩フイルムカメラのパトローネ室に装填可能な円筒形本体部と、前記円筒形本体部から前記銀塩フイルムカメラのスプール室方向へ延出し、前記銀塩フイルムカメラのレンズから入射する被写体光を受光可能な位置に撮像素子を配置した平板状撮像部と、で構成され、前記銀塩フイルムカメラのシャッター押下に伴う露光により前記撮像素子への撮像が行われることを特徴とする。
上記構成によれば、既存の銀塩フイルムカメラでの撮影操作によりデジタルカメラでの撮影が行われるので、銀塩フイルムカメラ本来の操作性や外観の良さを損なうことなく、且つ従来の操作方法だけで容易にデジタル画像データの生成が行える
また、本発明のデジタルカメラは、請求項1に記載のデジタルカメラであって、前記銀塩フイルムカメラのフイルム巻上げ動作を検知してデジタルカメラ本体の電源投入を行うスイッチ部を更に有することを特徴とする。
上記構成によれば、電気的な接続等を行うことなく、銀塩フイルムカメラの撮影準備動作を受けてデジタルカメラを起動することができる。
また、本発明のデジタルカメラは、請求項2に記載のデジタルカメラであって、前記平板状撮像部の撮像素子は、前記スイッチ部による電源投入と同時に撮像待機状態となることを特徴とする。
上記構成によれば、電気的な接続等を行うことなく、銀塩フイルムカメラの撮影準備動作を受けてデジタルカメラを起動し、更にシャッター押下に伴う露光によりデジタル画像の撮影を行うことができる。
また、本発明のデジタルカメラは、請求項2に記載のデジタルカメラであって、前記スイッチ部の検知による電源投入から所定時間後に電源切断を行うタイマー部を更に有することを特徴とする。
上記構成によれば、撮影が行われたと判断される適切な時間経過後に、銀塩フイルムカメラ内に収納されたデジタルカメラの電源を切断するので、無駄な電力消費を防止することができる。
以上のように、本発明のデジタルカメラによれば、既存の銀塩フイルムカメラの本体がそのまま利用可能で、銀塩フイルムカメラ本来の操作性や外観の良さを損なうことなく、且つ従来の操作方法だけで容易にデジタル画像データの生成が行える。
以下、本発明の実施の形態におけるデジタルカメラについて、図面を用いて詳細に説明する。尚、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付与し、説明は繰り返さないこととする。
図1及び図2は、本発明の実施の形態におけるデジタルカメラの外観を示す図である。デジタルカメラ100は、主に、平板状撮像部10と円筒形本体部20から構成される。図に示すように、平板状撮像部10は、その裏側中央部、即ち、銀塩フイルムカメラに装着した際に銀塩フイルムカメラのレンズからの被写体光を受光する部分に、撮像素子であるCCD11を有する。また、裏側末端の2箇所、即ち、銀塩フイルムカメラに装着した際に銀塩フイルムカメラのフイルム送りを行うスプロケットと接触する部分に、デジタルカメラ100本体の電源をONにするスイッチ部12を有する。このスイッチ部12は歯車を有し、歯車の回転を検知することによりデジタルカメラ100の電源が投入される。この歯車の凹凸部は、デジタルカメラ100を銀塩フイルムカメラに装着した状態では、銀塩フイルムカメラのスプロケット歯車の凹凸部と咬合する。
また円筒形本体部20は、電源となるバッテリー50を挿入するバッテリー挿入口30、フイルムのケース(パトローネ)内のスプールと同形状の突起部31、撮影したデジタル画像データを記録するメモリーカード等の記録媒体40を挿入する記録媒体挿入口32を有する。
図3は、本発明の実施の形態におけるデジタルカメラが銀塩フイルムカメラに装着される様子を示す図である。通常はパトローネが装填されるパトローネ室60に、デジタルカメラ100の円筒形本体部20が装填される。円筒形本体部20は、パトローネと略同形であり、突起部31がパトローネ室60内の凹部61に挿入されることにより正規位置に固定できるようになっている。
一方、平板状撮像部10は、2箇所のスイッチ部12の歯車と銀塩フイルムカメラ200のスプロケット歯車72の凹凸部が咬合するように接触し、裏蓋80を閉じた場合にフイルム指示板81により適切な圧力で圧下される。尚、スプロケット歯車72は、フイルムの巻き上げ動作時に、巻き上げたフイルムを収納するスプール室70内にあるスプール71と同期して回転する。スプロケット歯車72が回転すると、咬合するスイッチ部12の歯車も回転するので、デジタルカメラ100の電源がONとなる。
次に、図4は、本発明の実施の形態におけるデジタルカメラ100の内部構成を示す図である。デジタルカメラ100は、主に、CCD11、スイッチ部12、アナログ信号処理部21、A/D変換器22、デジタル信号処理部23、メモリ24、圧縮部25、記録部26、制御部27、タイマー部28、などで構成されている。
CCD11は、マトリクス状またはハニカム状に配置された多数の受光素子を有する光センサーで形成されている。また、スイッチ部12は、銀塩フイルムカメラ200のフイルム巻き上げ動作によるスプロケット歯車72の回転を検知する。
被写体を反射して銀塩フイルムカメラのレンズを介して入射した光は、CCD11の受光面に結像する。CCD11は、所定のタイミング信号に同期したタイミングで駆動され、各受光素子に入射する光の光量に応じた画像信号を出力する。CCD11の信号出力端には、アナログ信号処理部21、A/D変換器22が順に接続されている。
アナログ信号処理部21は、CCD11から出力された画像信号に所定のアナログ処理を行い、画素ごとのR、G、B信号として出力する。
A/D変換器22は、アナログ信号処理部21から順次加えられるR、G、B信号をデジタル形式のR、G、B信号に変換して出力する。上記のCCD11、アナログ信号処理部21、A/D変換器22は、タイミング信号により各回路の同期がとられている。
デジタル信号処理部23は、入力された画像データに対してホワイトバランス補正、ガンマ(γ)補正、輪郭補正、色補正、YC処理、等の各種処理を行う。デジタル信号処理部23で輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr Cb信号)に変換された画像データは、バスを介して画像データ一時記憶用のメモリ24に格納される。
メモリ24は、DRAM等で構成され、取得した画像データを一時記憶するバッファメモリとしての機能を果たす。
圧縮部25は、メモリ24に蓄積された画像データをJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式などの所定の圧縮方式で圧縮して記録部26に出力する。尚、圧縮部25で圧縮処理を行う際の画像データは、輝度データYと色差データCr,Cbとに変換されて(YC分離処理)、メモリ24に格納されている。
記録部26は、記録用に取得した画像データをメモリーカードなどの記録媒体40に記録する。
制御部27は、バスで接続する各部の動作を制御し、デジタルカメラの撮像動作に係わる統括制御を行う。制御部27は、周辺構成とのデータの受け渡しやタイミング制御などの他に様々な機能をソフトウェア的に行う。
タイマー部28は、スイッチ部12による電源投入直後から計時を開始し、所定時間経過後にデジタルカメラ100の電源をOFFにするタイマーで構成される。
尚、上記のCCD11、アナログ信号処理部21、A/D変換器22、デジタル信号処理部23、メモリ24、圧縮部25、記録部26と、制御部27の一部を含むデジタルカメラユニットは、公知のデジタルカメラユニットを用いてよく、従って、詳細な機能や画像処理などの動作については説明を省略する。
次に、上記構成のデジタルカメラの撮影動作について説明する。
図5は、本発明の実施の形態におけるデジタルカメラの撮影動作の手順を示すフローチャートである。はじめに、デジタルカメラ100の制御部27は、スイッチ部12の歯車の回転による出力を監視しており(ステップS101)、スイッチ部12からの出力を検知すると、デジタルカメラ100の電源をONにして(ステップS102)、撮影待機状態とする(ステップS103)。具体的には、撮影を行う操作者が、内部にデジタルカメラ100を装着した銀塩フイルムカメラ200のフイルム巻き上げレバー90(図3参照)を回転させ、フイルムの巻き上げ動作を行うと、レバーの回転に同期してスプール71やスプロケット歯車72が回転するので、スプロケット歯車72に咬合するデジタルカメラ100のスイッチ部12の歯車が回転する。
制御部27は、同時にタイマー部28に計時を指示する(ステップS104)。タイマー部28には、制御部27がデジタルカメラ100の電源をOFFにするまでにカウントする所定時間が予め設定されている。
撮影待機状態において、制御部27はCCD11への露光を待機しており(ステップS105)、操作者が銀塩フイルムカメラ200の撮影動作を実行することによりデジタル画像データの生成を行う。具体的には、操作者が銀塩フイルムカメラ200のシャッターボタン91(図3参照)を押下すると、銀塩フイルムカメラのレンズ等を通過した被写体光が銀塩フイルムカメラ内に導入される。デジタルカメラ100のCCD11がこれを受光し、光量に応じた画像信号を出力すると、以降のデジタルカメラユニットでデジタル画像の生成処理が行われる(ステップS106)。尚、デジタルカメラユニットにおける画像生成処理については説明を省略する。生成されたデジタル画像データは記録媒体40に記録される。
一方、待機状態において制御部27は、常時タイマー部28の計時が満了しているか否かを判定し(ステップS107)、計時が満了した場合はデジタルカメラ100の電源をOFFとして(ステップS108)、一連の撮影動作を終了する。生成した画像データは記録媒体40に保存されているので、画像データの取得や編集を行いたい場合は、銀塩フイルムカメラ200の裏蓋80を開け、取り出したデジタルカメラ100から記録媒体40を脱着すればよい。
ところで、上記ではフイルム巻き上げレバーにて手動でフイルムの巻き上げを行う銀塩フイルムカメラについて説明したが、フイルム巻き上げレバーのないカメラでも本発明のデジタルカメラは使用可能である。フイルム巻き上げレバーのないカメラは、撮影後に自動的にフイルムを1コマ分巻き上げる自動巻き上げ式となっている。従って、シャッター押下後に行われる自動巻き上げ動作を利用する。
はじめに、デジタルカメラ100を装着した銀塩フイルムカメラのシャッターボタン91を一回押下する。銀塩フイルムカメラは通常の露光動作を行った後に自動巻き上げ動作を実行するので、スプロケット歯車72が回転し、それに咬合するデジタルカメラ100のスイッチ部12の歯車が回転して(図5のフローチャートにおけるステップS101)、デジタルカメラ100の電源がONとなる(同じくステップS102)。
これで、デジタルカメラ100の電源が投入され、撮影待機状態となったので、所定の時間以内に操作者が銀塩フイルムカメラ200のシャッターボタン91をもう一度押下すると、デジタルカメラでの撮影動作が実行される(図5のフローチャートにおけるステップS103以降)。このように、自動巻き上げ式のカメラでも、シャッターボタンを2回押下することにより、デジタルカメラでデジタル画像を生成することができる。尚、シャッターボタン91の最初の押下動作(即ち、デジタルカメラ100の電源投入動作)による露光ではデジタル画像データを生成しないように設定しておくことが好ましい。
以上のように、本発明の実施の形態におけるデジタルカメラでは、銀塩フイルムカメラの撮影動作を実行するだけで、内部に装着したデジタルカメラでデジタル画像データを生成することができる。
尚、上記の実施の形態では、平板状撮像部10の撮像素子12としてフイルム1コマ分の大きさのCCDを想定しているが、これにとらわれるものではなく、例えば、銀塩フイルムカメラのレンズからの被写体光をより小さく結像させるためのレンズユニット等を平板状撮像部10上に設け、集積度の高いCCDで撮像を行う構成としてもよい。
また、デジタルカメラ100のCCD11近傍に光センサー等を別途装備して、撮影待機状態における露光の検知を行わせ、CCD11の撮像タイミングと同期させるようにしてもかまわない。
本発明にかかわるデジタルカメラは、既存の銀塩フイルムカメラの本体がそのまま利用可能で、銀塩フイルムカメラ本来の操作性や外観の良さを損なうことなく、且つ従来の操作方法だけで容易にデジタル画像データの生成が行えるという効果を有し、銀塩フイルムカメラを利用したデジタル画像撮影において有用である。
本発明の実施の形態におけるデジタルカメラの外観を示す図(正面) 本発明の実施の形態におけるデジタルカメラの外観を示す図(裏面) 本発明の実施の形態におけるデジタルカメラが銀塩フイルムカメラに装着される様子を示す図 本発明の実施の形態におけるデジタルカメラの内部構成を示す図 本発明の実施の形態におけるデジタルカメラの撮影動作の手順を示すフローチャート
符号の説明
10 平板状撮像部
11 CCD
12 スイッチ部
20 円筒形本体部
30 バッテリー挿入口
31 突起部
32 記録媒体挿入口
40 記録媒体
50 バッテリー
60 パトローネ室
61 凹部
70 スプール室
71 スプール
72 スプロケット歯車
80 裏蓋
81 フイルム指示板
90 フイルム巻き上げレバー
91 シャッターボタン

Claims (4)

  1. 銀塩フイルムカメラ内に収納して使用可能なデジタルカメラであって、
    銀塩フイルムカメラのパトローネ室に装填可能な円筒形本体部と、
    前記円筒形本体部から前記銀塩フイルムカメラのスプール室方向へ延出し、前記銀塩フイルムカメラのレンズから入射する被写体光を受光可能な位置に撮像素子を配置した平板状撮像部と、で構成され、前記銀塩フイルムカメラのシャッター押下に伴う露光により前記撮像素子への撮像が行われることを特徴とするデジタルカメラ。
  2. 前記銀塩フイルムカメラのフイルム巻上げ動作を検知してデジタルカメラ本体の電源投入を行うスイッチ部を更に有することを特徴とする請求項1記載のデジタルカメラ。
  3. 前記平板状撮像部の撮像素子は、前記スイッチ部による電源投入と同時に撮像待機状態となることを特徴とする請求項2記載のデジタルカメラ。
  4. 前記スイッチ部の検知による電源投入から所定時間後に電源切断を行うタイマー部を更に有することを特徴とする請求項2記載のデジタルカメラ。
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