JP2006117819A - ポリエチレンテレフタレートの処理方法 - Google Patents

ポリエチレンテレフタレートの処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形時の成形時の環状3量体の発生量が少ないポリエチレンテレフタレートを提供することを目的としている。
【解決手段】
チタン化合物を重合触媒として重合した、固有粘度が0.60dl/g以上であるポリエチレンテレフタレートを、過酸化物と接触することを特徴とするポリエチレンテレフタレートの処理方法。過酸化物としては過硫酸カリウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイドから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、成形時の金型汚れの原因となるオリゴマーを減少させる効果があり、生産性向上、透明性、耐熱性および機械的強度に優れた包装材料、特に飲料充填容器用途に適したポリエチレンテレフタレートの処理方法の関する。
ポリエステル樹脂、例えばポリエチレンテレフタレートは、機械的強度、耐熱性、透明性およびガスバリア性に優れており、ジュース、清涼飲料、炭酸飲料等の飲料充填容器の素材をはじめとしてフィルム、シート、繊維等の素材として好適に使用されている。
このようなポリエステル樹脂は、通常テレフタル酸等のジカルボン酸と、エチレングリコール等の脂肪族ジオールを原料として製造される。具体的には、まず、芳香族ジカルボン酸類と脂肪族ジオール類とのエステル化反応により低次縮合物(エステル低重合体)を形成し、次いで重縮合触媒の存在下にこの低次縮合物を脱グリコール反応(液相重縮合)させて、高分子量化している。また、飲料充填容器の素材として用いる場合には、通常、固相重縮合を行い、さらに分子量を高めている。さらにこのポリエステル樹脂は、たとえば射出成形機械等の成形機に供給して中空成形体用プリフォームを成形し、このプリフォームを所定形状の金型に挿入し延伸ブロー成形し、あるいはさらに熱処理(ヒートセット)して中空成形容器に成形される。
ところが、上記したような方法で得られる従来公知のポリエステル樹脂には環状3量体などのオリゴマー類が含有されており、このオリゴマー類がブロー成形金型内面に付着して金型汚れを発生させる原因となっている。このような金型汚れは、得られる中空成形容器の表面肌荒れや透明性低下などの品質低下の原因となる。
本発明者らは上記のような状況にかんがみ、成形時に金型汚れを発生させにくいポリエステル樹脂を得るべく鋭意検討したところ、成形時に金型汚れが発生する主な原因は、ポリエステル樹脂の成形時に環状3量体などのオリゴマー類が多量に生成してポリエステル樹脂中に含まれる環状3量体などのオリゴマー類の総量が増加してしまうことにあることを見出すとともに、固相重縮合を経て得られるポリエステル樹脂を水と接触させることにより成形時の環状3量体の増加を著しく抑制でき、金型汚れを低減できることを見出し、すでに提案した(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、Ti化合物を触媒として用い製造したポリエステル樹脂については本方法では環状3量体の増加量を抑制することができず、金型汚れを低減しがたい。
また、この技術に関連して特許文献2、特開2004−10657号公報では成形時に生成する環状3量体を低減させるため、ポリエステル樹脂をアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の水溶液と接触させることが提案されているが、これも環状3量体の低減についての効果が十分ではない。
特公平7−14997号公報 特開2004−10657号公報
本発明は、金型汚れを発生させにくい特徴を有するとともに透明性、耐熱性、生産性が高いポリエチレンテレフタレートの処理方法を提供することを目的としている。
本発明は上記課題の解決手段として、チタン化合物を重合触媒として重合した、固有粘度が0.60dl/g以上であるポリエチレンテレフタレートを、過酸化物と接触することを特徴とするポリエチレンテレフタレートの処理方法を提供するものである。
本発明の方法のポリエチレンテレフタレートは、射出成形等の成形による環状3量体量の増加が少なく、透明性の高い成形体を得る。
本発明のポリエチレンテレフタレートは、チタン化合物からなる重合触媒の存在下に、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体とを重縮合させて製造される。
(使用原料)
本発明に係るポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸と、エチレングリコールを原料として用いる。テレフタル酸はモノアルコールとのエステルまたは酸無水物等、そのエステル形成性誘導体であっても良く、エチレングリコールは1塩基酸とのエステルや脱水縮合物等、そのエステル形成性誘導体であっても良い。
本発明では、テレフタル酸とともに、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などを原料として使用することができる。
また、エチレングリコールとともに、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール;ビスフェノール、ハイドロキノン、2,2−ビス(4−β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン類などの芳香族ジオールなどを原料として使用することができる。
さらに本発明では、トリメシン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、ペンタエリスリトールなどの多官能性化合物を原料として使用することができる。
(エステル化工程)
まず、ポリエチレンテレフタレートを製造するに際して、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体とをエステル化させる。
具体的には、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体とを含むスラリーを調製する。
このようなスラリーにはテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体1モルに対して、通常1.005〜1.4モル、好ましくは1.01〜1.3モルのエチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体が含まれる。
エステル化反応は連続式、バッチ式で行われ、一段としても多段としてもよい。
エステル化反応は好ましくは2個以上のエステル化反応基を直列に連結した装置を用いてエチレングリコールが還流する条件下で、反応によって生成した水を精留塔で系外に除去しながら行う。
エステル化反応工程は通常多段で実施され、第1段目のエステル化反応は、通常、反応温度が240〜270℃、好ましくは245〜265℃であり、圧力が0.02〜0.3MPaG(0.2〜3kg/cm2 G)、好ましくは0.05〜0.2MPaG(0.5〜2kg/cm2G)の条件下で行われ、また最終段目のエステル化反応は、通常、反応温度が250〜280℃、好ましくは255〜275℃であり、圧力が0〜0.15MPaG(0〜1.5kg/cm2G)、好ましくは0〜0.13MPaG(0〜1.3kg/cm2 G)の条件下で行われる。
エステル化反応を2段階で実施する場合には、第1段目および第2段目のエステル化反応条件がそれぞれ上記の範囲であり、3段階以上で実施する場合には、第2段目から最終段の1段前までエステル化反応条件は、上記第1段目の反応条件と最終段目の反応条件の間の条件であればよい。
例えば、エステル化反応が3段階で実施される場合には、第2段目のエステル化反応の反応温度は通常245〜275℃、好ましくは250〜270℃であり、圧力は通常0〜0.2MPaG(0〜2kg/cm2 G)、好ましくは0.02〜0.15MPaG(0.2〜1.5kg/cm2G)であればよい。
これらの各段におけるエステル化反応率は、特に制限はされないが、各段階におけるエステル化反応率の上昇の度合いが滑らかに分配されることが好ましく、さらに最終段目のエステル化反応生成物においては通常90%以上、好ましくは93%以上に達することが望ましい。
このエステル化工程により、テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応物である低次縮合物(エステル低重合体)が得られ、この低次縮合物の数平均分子量が500〜5,000程度である。
エステル化反応は触媒の非存在下でも行うこともできるが、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物等の触媒の存在下に行ってもよい。
上記のようなエステル化工程で得られた低次縮合物は、次いで重縮合(液相重縮合)工程に供給される。
(液相重縮合工程)
液相重縮合工程においては、上記した触媒の存在下に、エステル化工程で得られた低次縮合物を、減圧下で、かつポリエチレンテレフタレートの融点以上の温度(通常250〜280℃)に加熱することにより重縮合させる。この重縮合反応では、未反応のエチレングリコールを反応系外に留去させながら行われることが望ましい。
重縮合反応は、1段階で行ってもよく、複数段階に分けて行ってもよい。例えば、重縮合反応が複数段階で行われる場合には、第1段目の重縮合反応は、反応温度が250〜290℃、好ましくは260〜280℃、圧力が0.07〜0.003MPa(500〜20Torr)、好ましくは0.03〜0.004MPa(200〜30Torr)の条件下で行われ、最終段の重縮合反応は、反応温度が265〜300℃、好ましくは270〜295℃、圧力が1〜0.01kPaG(10〜0.1Torr)、好ましくは0.7〜0.07kPa(5〜0.5Torr)の条件下で行われる。
重縮合反応を3段階以上で実施する場合には、第2段目から最終段目の1段前間での重縮合反応は、上記1段目の反応条件と最終段目の反応条件との間の条件で行われる。例えば、重縮合工程が3段階で行われる場合には、第2段目の重縮合反応は通常、反応温度が260〜295℃、好ましくは270〜285℃で、圧力が7〜0.3kPa(50〜2Torr)、好ましくは5〜0.7kPa(40〜5Torr)の条件下で行われる。
本発明のポリエチレンテレフタレートの製造に関しては重縮合触媒として、チタン化合物が用いられる。
ここで、チタン化合物としては、たとえば、
四塩化チタンなどのハロゲン化チタン化合物;
α−チタン酸、β−チタン酸、チタン酸アンモニウム、チタン酸ナトリウムなどのチタン酸化合物;
硫酸チタン、硝酸チタンなどの無機酸チタン塩化合物;
テトラフェニルチタン、ビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライドなどのチタン有機金属化合物;
テトラフェノキシチタンなどのアリーロキシチタン化合物;
テトラキス(トリメチルシロキシ)チタン、テトラキス(トリフェニルシロキシ)チタンなどのシロキシチタン化合物;
酢酸チタン、乳酸チタン、クエン酸チタン、酒石酸チタンなどの有機酸チタン塩化合物;
テトラキス(ジエチルアミノ)チタン、チタンテトラピロリドなどのチタンアミド化合物;または
チタンテトラエトキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、ポリ(ジブチルチタネート)、クロロチタントリイソプロポキシド、チタンアセテートトリイソプロポキシド、アンモニウムヘキサエトキシチタネート、ナトリウムヘキサエトキシチタネート、チタンビス(2,4−ペンタンジオナート)ジイソプロポキシド、チタンビス(アンモニウムラクテート)ジイソプロポキシド、チタンビス(トリエタノールアミン)ジイソプロポキシドなどのチタンアルコキシド類など、およびそれらの加水分解物が挙げられる。
これらの中では、四塩化チタン、α−チタン酸、酢酸チタン、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、およびそれらの加水分解物が好ましい。
ここで、ポリエチレンテレフタレートを重縮合する際のチタン化合物の添加量は得られるポリエチレンテレフタレートに対してチタン原子として1ppm以上であることが好ましく、2ppm以上であることがより好ましく、3ppm以上であることがさらに好ましい。
本発明のポリエチレンテレフタレートは、アルカリ金属、アルカリ土類金属を含有してもよい。アルカリ金属、アルカリ土類金属原子の含有量はポリエチレンテレフタレートに対して1〜40ppm、好ましくは0.5〜30ppm、さらに好ましくは1〜20ppmである。
アルカリ金属、アルカリ土類金属含有量が0.1ppmを下回ると、ポリエチレンテレフタレートを成形する際のアセトアルデヒド生成量が多くなることがあり、また、アルカリ金属量が40ppmを上回ると、ポリエチレンテレフタレート成形体の透明性が悪化するなど樹脂性能が低下することがある。
アルカリ金属、アルカリ土類金属はポリエチレンテレフタレート製造のいずれかの段階でアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物を添加することにより添加される。
ここで、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物としては、たとえば、アルカリ金属、アルカリ土類金属化合物の単体、水素化物、水酸化物、アルコキシド化合物、ハロゲン化物、およびアルカリ金属の炭酸、硝酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸、有機スルホン酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン酸、ポリリン酸、有機ホスホン酸、有機ホスフィン酸、ホウ酸、アルミン酸、チタン酸、ケイ酸、脂肪酸、芳香族カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、アミノ酸から選ばれる酸の塩があげられる。これらの中ではナトリウム化合物、マグネシウム化合物が好ましい。
また、チタン化合物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の他に、他の金属化合物を添加してもよい。他の金属化合物としてはゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、アルミニウム化合物が用いられる。ゲルマニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、シュウ酸ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド、塩化ゲルマニウム、ゲルマニウムグリコキシド等を挙げることができ、アンチモン化合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチモン、アンチモングリコキシド、アンチモントリエトキシド、アンチモントリメトキシド等を挙げることができ、アルミニウム化合物としてはギ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミニウムアセチルアセトナート等を挙げることができる。
また、重縮合反応では、安定剤の共存下で行われることが望ましい。
安定剤としては、たとえば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニホスファイト等の亜リン酸エステル類;メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート等のリン酸エステルおよびリン酸、ポリリン酸等のリン化合物が挙げられる。
ここで、本発明のポリエステル樹脂に含有されるチタン原子のリン原子に対するモル比[Ti]/[P]は1以上であることが必須である。[Ti]/[P]はより好ましくは1.5以上であることが望ましい。[Ti]/[P]が1未満であると、ポリエステル樹脂の重縮合の際に、チタン化合物の触媒活性が十分にあらわれず、重縮合に要する時間が長くなり、その結果ポリエステル樹脂の生産性が悪化することがある。
以上のような液相重縮合工程で得られるポリエチレンテレフタレートの固有粘度[IV]は0.40〜0.8dl/g、好ましくは0.50〜0.7dl/gであることが望ましい。なお、この液相重縮合工程の最終段目を除く各段階において達成される固有粘度は特に制限されないが、各段階における固有粘度の上昇の度合いが滑らか分配されることが好ましい。
なお、本明細書において、固有粘度[IV]は、ポリエチレンテレフタレート0.1gをテトラクロロエタン/フェノール混合液(混合比 1/1(重量比))20cc中に加熱溶解した後、冷却して25℃で測定された溶液粘度から算出される。
この重縮合工程で得られるポリエチレンテレフタレートは、通常、溶融押し出し成形されて粒状(チップ状)に成形される。
(固相重縮合工程)
この液相重縮合工程で得られるポリエチレンテレフタレートは、所望によりさらに固相重縮合することができる。
固相重縮合工程に供給される粒状ポリエチレンテレフタレートは、予め、固相重縮合を行う場合の温度より低い温度に加熱して予備結晶化を行った後、固相重縮合工程に供給してもよい。
このような予備結晶化工程は、粒状ポリエチレンテレフタレートを乾燥状態で通常、120〜200℃、好ましくは130〜180℃の温度に1分から4時間加熱することによって行うことができる。またこのような予備結晶化は、粒状ポリエチレンテレフタレートを水蒸気雰囲気、水蒸気含有不活性ガス雰囲気下、または水蒸気含有空気雰囲気下で、120〜200℃の温度で1分間以上加熱することによって行うこともできる。
予備結晶化されたポリエチレンテレフタレートは、結晶化度が20〜50%であることが望ましい。
なお、この予備結晶化処理によっては、いわゆるポリエチレンテレフタレートの固相重縮合反応は進行せず、予備結晶化されたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は、液相重縮合後のポリエチレンテレフタレートの固有粘度とほぼ同じであり、予備結晶化されたポリエチレンテレフタレートの固有粘度と予備結晶化される前のポリエチレンテレフタレートの固有粘度との差は、通常0.06dl/g以下である。
固相重縮合工程は、少なくとも1段からなり、温度が190〜230℃、好ましくは195〜225℃であり、圧力が0.2〜0.001MPa(1kg/cm2 G〜10Torr)、好ましくは常圧から0.01MPa(100Torr)の条件下で、窒素、アルゴン、炭酸ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行われる。使用する不活性ガスとしては窒素ガスが望ましい。
このようにして得られた粒状ポリエチレンテレフタレートの固有粘度は、0.60〜1.00dl/g、好ましくは0.70〜0.90dl/gであることが望ましい。
(後処理工程)
本発明のポリエチレンテレフタレート処理方法は固相重合後のペレットを過酸化物と接触させる処理を行う。
過酸化物は有機過酸化物、無機過酸化物が用いられる。
有機過酸化物として具体的に、
メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキシル)プロパン等のパーオキシケタール類;
t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;
ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ヘキシルパーオキサイドのジアルキルパーオキサイド類;
アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルイルパーオキサイド、ジイソブチリルパーオキサイド、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジステアロイルパーオキサイド、ジ(3−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ベンゾイル(3−メチルベンゾイル)パーオキサイドとベンゾイルパーオキサイドの混合物、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシヘキシルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジアリルパーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類;
t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクタノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、クミルパーオキネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−3−メチルベンゾエートとt−ブチルパーオキシベンゾエートの混合物等のパーオキシエステル類;
アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、3,3’、4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、過酢酸等;
を挙げることができる。
無機過酸化物として具体的には、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、過酸化水素を挙げることができる。
これらの過酸化物の中でも過硫酸カリウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド(ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド)を用いると、ポリエチレンテレフタレート樹脂の劣化を起こさず環状3量体の増加を抑制できるので、好ましい。
これらの過酸化物は通常単独で用いるが、2種以上を用いても構わない。
これら過酸化物は水または有機溶剤に希釈した溶液により浸漬、接触してもよい。有機溶剤としてはエタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系化合物、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の炭化水素系化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系化合物を挙げることができる。
過酸化物の溶液の濃度は0.1〜80%にあることが望ましい。過硫酸塩の濃度は1〜30%にあることが好ましく、過酸化水素の濃度は1〜60%にあることが好ましく、t−ブチルハイドロパーオキサイドの濃度は1〜50%にあることが好ましい。前記濃度範囲であると、環状3量体の増加を効果的に抑制できる。
接触する温度は50〜230℃、好ましくは60〜200℃であり、時間は10分〜10時間、好ましくは30分〜5時間である。浸漬、接触は常圧下でも加圧下でもよい。過硫酸塩を用いる場合は温度を50〜120℃、接触時間を30分〜5時間とすることが好ましく、過酸化水素を用いる場合は温度を50〜180℃、接触時間を30分〜5時間とすることが好ましく、t−ブチルハイドロパーオキサイドを用いる場合は温度を50 〜180℃、接触時間を30分〜5時間とすることが好ましい。処理温度及び時間が前記範囲であると、環状3量体の増加を効果的に抑制できる。
過酸化物と浸漬、接触されたポリエチレンテレフタレートは乾燥させる必要があるが、通常用いられるポリエチレンテレフタレートの乾燥方法を用いることができる。
(ポリエチレンテレフタレート)
本発明のポリエチレンテレフタレートの固有粘度は、0.60dl/g以上、好ましくは0.70〜0.90dl/gであり、エチレングリコールとテレフタル酸からなる環状3量体量は0.50wt%以下であって、好ましくは0.40wt%、さらに好ましくは0.35wt%以下であることが望ましい。
また、このポリエチレンテレフタレートを295℃の射出成形温度で射出成形して得られた成形品の環状3量体量(V)は0.60wt%以下であり、好ましくは0.50wt%以下であり、さらに好ましくは0.40wt%以下であることが望ましい。
本発明の処理方法によって得られたポリエチレンテレフタレートは、成形時に金型に付着するオリゴマーの量が少なく、生産性、透明性、耐熱性に優れた包装材料を得ることができる。
(実施例)
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の各値は以下の方法により求めた。
(オリゴマー量分析方法)
環状3量体量の測定方法について説明する。試料を0.5g秤量し、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールとクロロホルムを1/1の割合で混合した溶液5mlに溶解後、20mlのクロロホルムで希釈し、80mlのテトラヒドロフランで樹脂を沈降させる。5Aろ紙でろ過後、エバポレーターで蒸発乾固させ、ジメチルホルムアミドで定容する。3量体量の定量には2690/2487アライアンスシステム(日本ウォーターズ)を使用し、カラムにはDevelosil ODS−HG−3 4.6×150mm(野村化学)、移動相には0.25%AcOHaq/アセトニトリルを使用し85/15の比率で供給を開始し、10分後には60/40、それから25分後に35/65、更に10分後に0/100の比率になるように変化させる。流量は1.0ml/minとした。検出器は紫外吸収検出器(254nm)を使用した。
(成形品の成形方法)
試料を除湿エア乾燥機で樹脂中の水分量が40ppm以下となるまで乾燥する。乾燥した試料を日精エー・エス・ビー機械(株)製の射出成形機(ASB−50)を用いて、シリンダー設定温度295℃で成形し、プリフォームを得る。
1,000mlガラス製ビーカーに脱イオン水500mlを秤取し、氷浴にて冷却した後撹拌しながら四塩化チタン5gを滴下した。塩化水素の発生が止まったら氷浴より取り出し、室温下で撹拌しながら25%アンモニア水を滴下し、液のpHを9にした。これに、室温下で攪拌しながら15%酢酸水溶液を滴下し、液のpHを5にした。生成した沈殿物を濾過により、分離した。洗浄後の沈殿物を、30重量%エチレングリコール含有水でスラリー濃度2.0重量%のスラリーとして30分間保持した後、二流体ノズル式のスプレードライヤーを用いて温度90℃で造粒乾燥を行い、固体状の加水分解物(固体状含チタン化合物)を得た。
得られた固体状含チタン化合物の粒径分布は、0.5〜20μmであり、平均粒径は1.8μmであった。
ICP分析法により測定した固体状含チタン化合物中の金属チタン含量は、34.8重量%であった。
次に、300mlガラス製フラスコにエチレングリコール170gとグリセリン30gを秤取し、これに上記固体状含チタン化合物を5.75g添加し、170℃で2時間加熱して溶解させてチタン含有溶液を得た。ICP分析法により測定したチタン含有溶液中のチタンの含有量は、1.0重量%であった。
高純度テレフタル酸 13kg、モノエチレングリコール 5.83kg、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド 20%水溶液 6.88gをオートクレーブに仕込み、圧力 1.7kg/cm2G、260℃の窒素雰囲気下にて6時間攪拌しながら反応させた。この反応により生成した水は常時系外に留去した。
次に 重縮合触媒として、上記で調製したチタン触媒のエチレングリコール溶液を用い、上記で得られた低次縮合物の重縮合反応を行った。
その際各触媒の添加量としては、チタン原子に換算して、生成ポリエチレンテレフタレートに対し12ppmとなるようにチタン触媒のエチレングリコール溶液を添加し、さらに水酸化ナトリウムのエチレングリコール溶液をナトリウム原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し12ppmとなるように加え、さらにリン酸をリン原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し6ppmとなるように加え、1時間かけて285℃まで昇温し系内を2torrまで減圧し、さらに80分反応させ、エチレングリコールを系外に留去することにより液相重縮合反応を行った。反応終了後、反応物を反応器外にストランド状に抜き出し、水中に浸漬、冷却した後、ストランドカッターによりチップ状に裁断した。以上の液相重縮合によって得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.54dl/gであった。
このようにして液相重縮合して得られたポリエチレンテレフタレートはさらに、窒素雰囲気下170℃、2時間乾燥するとともに結晶化を行なった後、バッチ式固相重合装置で、窒素雰囲気下225℃で16時間固相重縮合を行った。このようにして得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.76dl/gであり、環状3量体量は0.33wt%であった。
このポリエチレンテレフタレート 2.5kgを95℃のt−ブチルハイドロパーオキサイド(TBHPO)10%水溶液に4時間浸漬し、120℃、4時間窒素気流下にて乾燥した。
乾燥後のポリエチレンテレフタレートをプリフォームに成形した。プリフォーム成形後の環状3量体は0.34wt%と非常に低い値となった。
過酸化物の浸漬時間を1時間とした以外は実施例1と同様の方法でポリエチレンテレフタレートを過酸化物にて処理した。プリフォーム成形後の環状3量体は0.35wt%と非常に低い値となった。
(比較例1)
固相重合後のポリエチレンテレフタレートを過酸化物で処理することなしに直接プリフォーム成形した他は実施例1と同様に行った。プリフォーム成形後の環状3量体は0.46wt%と高い値となった。
低次縮合物の液相重縮合において、チタン原子添加量を16ppm、ナトリウム原子添加量を16ppmとなるように触媒を添加し、さらに反応時間を40分とする以外は実施例1と同様の方法でポリエチレンテレフタレートを製造した。液相重縮合によって得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.54dl/gであった。固相重縮合は窒素雰囲気下225℃で12.5時間行った。このようにして得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.76dl/gであり、環状3量体量は0.29wt%であった。
このポリエチレンテレフタレート 2.5kgを95℃の過酸化水素30%水溶液に4時間浸漬し、120℃、4時間窒素気流下にて乾燥した。
プリフォーム成形後の環状3量体は0.30wt%と非常に低い値となった。
(比較例2)
固相重合後のポリエチレンテレフタレートを過酸化物で処理することなしに直接プリフォーム成形した他は実施例3と同様に行った。プリフォーム成形後の環状3量体は0.60wt%と高い値となった。
高純度テレフタル酸 13kg、モノエチレングリコール 5.83kg、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド 20%水溶液 6.88gをオートクレーブに仕込み、圧力1.7kg/cm2G、260℃の窒素雰囲気下にて6時間攪拌しながら反応させた。この反応により生成した水は常時系外に留去した。
次に重縮合触媒として、実施例1で調製したチタン触媒のエチレングリコール溶液を用い、上記で得られた低次縮合物の重縮合反応を行った。
その際各触媒の添加量としては、チタン原子に換算して、生成ポリエチレンテレフタレートに対し12ppmとなるようにチタン触媒のエチレングリコール溶液を添加し、さらに酢酸マグネシウムのエチレングリコール溶液をマグネシウム原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し12ppmとなるように加え、さらにリン酸をリン原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し6ppmとなるように加え、1時間かけて285℃まで昇温し系内を2torrまで減圧し、さらに40分反応させ、エチレングリコールを系外に留去することにより液相重縮合反応を行った。液相重縮合によって得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.54dl/gであった。
このようにして液相重縮合して得られたポリエチレンテレフタレートはさらに、窒素雰囲気下170℃、2時間乾燥するとともに結晶化を行なった後、バッチ式固相重合装置で、窒素雰囲気下225℃で12時間固相重縮合を行った。このようにして得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.76dl/gであり、環状3量体量は0.30wt%であった。
このポリエチレンテレフタレート 2.5kgを90℃の過硫酸カリウム10%水溶液に4時間浸漬し、120℃、4時間窒素気流下にて乾燥した。
プリフォーム成形後の環状3量体は0.32wt%と非常に低い値となった。
高純度テレフタル酸 13kg、モノエチレングリコール 5.83kg、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド 20%水溶液 6.88gをオートクレーブに仕込み、圧力 1.7kg/cm2G、260℃の窒素雰囲気下にて6時間攪拌しながら反応させた。この反応により生成した水は常時系外に留去した。
次に重縮合触媒として、実施例1で調製したチタン触媒のエチレングリコール溶液を用い、上記で得られた低次縮合物の重縮合反応を行った。
その際各触媒の添加量としては、チタン原子に換算して、生成ポリエチレンテレフタレートに対し8ppmとなるようにチタン触媒のエチレングリコール溶液を添加し、さらに二酸化ゲルマニウムとエチレングリコールを加熱溶解させて調製したエチレングリコール溶液をゲルマニウム原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し30ppmとなるように加え、さらにリン酸をリン原子に換算して生成ポリエチレンテレフタレートに対し8ppmとなるように加え、1時間かけて285℃まで昇温し系内を2torrまで減圧し、さらに45分反応させ、エチレングリコールを系外に留去することにより液相重縮合反応を行った。液相重縮合によって得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.55dl/gであった。
このようにして液相重縮合して得られたポリエチレンテレフタレートはさらに、窒素雰囲気下170℃、2時間乾燥するとともに結晶化を行なった後、バッチ式固相重合装置で、窒素雰囲気下225℃で13時間固相重縮合を行った。このようにして得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.77dl/gであり、環状3量体量は0.30wt%であった。
このポリエチレンテレフタレート 2.5kgを95℃の過酸化水素30%水溶液に4時間浸漬し、120℃、4時間窒素気流下にて乾燥した。
プリフォーム成形後の環状3量体は0.31wt%と非常に低い値となった。
過酸化物の浸漬時間を1時間とした以外は実施例5と同様の方法でポリエチレンテレフタレートを過酸化物にて処理した。プリフォーム成形後の環状3量体は0.32wt%と非常に低い値となった。
(比較例3)
固相重合後のポリエチレンテレフタレートを過酸化物で処理することなしに直接プリフォーム成形した他は実施例3と同様に行った。プリフォーム成形の環状3量体は0.57wt%と高い値となった。
Figure 2006117819
成形後の環状3量体量を抑制し、透明性の高い成形品を得ることができる。

Claims (3)

  1. チタン化合物を重合触媒として重合した、固有粘度が0.60dl/g以上であるポリエチレンテレフタレートを、過酸化物と接触することを特徴とするポリエチレンテレフタレートの処理方法。
  2. 前記過酸化物が、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムから選ばれる少なくとも1種の無機過酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレンテレフタレートの処理方法。
  3. 前記過酸化物がt−ブチルハイドロパーオキサイドであることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレンテレフタレートの処理方法。
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