JP2006116728A - 包装用フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ラップフィルムの上に印刷を施し、その上を別のラップフィルムで被覆した包装用フィルムを、より簡単な方法で製造する。
【解決手段】 第一樹脂フィルム12と、第一樹脂フィルム12の一方側の面に形成された印刷層14と、印刷層14を被覆する第二樹脂フィルム13とを有し、外部から印刷層14の図柄を視認可能とすべく、該第一及び第二の樹脂フィルム12,13の少なくとも何れか一方が透過性を有してなる包装用フィルムの製造方法であって、印刷層14が形成された第一樹脂フィルム12の他方側の面と前記第二樹脂フィルム13とが密着した状態で積層された中間積層体15を、印刷層14を内側にしてロール状に巻き取る巻取工程と、巻取工程を行った後に最外層の第二樹脂フィルム13を第一樹脂フィルム12から剥離する剥離工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、店舗や一般家庭において食品類、書籍等の各種包装用に使用される包装用フィルムの製造方法に関する。
コンビニやスーパーマーケット、デパート等の食品売場等では、ラップフィルム等の包装用フィルムによって包装された商品が陳列されている。これらの包装用フィルムは、主にインフレーション法等の共押出法等によって成型されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−006331号公報
ところで、近年、前記フィルムに図柄等を施して美観を高めたり、内容物の表示等を行って内容物が一目で判断できるようにしたりするため、フィルムの表面に印刷を施し、そのフィルムで包装することが考えられている。
この場合、印刷によって形成された印刷層が外側に露出した状態で包装を行うと、インクの種類、フィルムの材質によっては、外部から受ける摩擦や熱等の影響によって印刷層が剥がれてしまう場合がある。具体的には、商品運搬の際に起こる擦れや、食品用途の包装においては電子レンジによる加熱等の外的要因によって、印刷層が剥がれてしまうおそれがある。特に、フィルムの透明性を高めるべく、該フィルムに防曇剤が含まれている場合には、インクの定着性が低下する傾向にあるため、外的要因による印刷層の剥がれが顕著である。
このような問題を解決する方法としては、透過性を有するフィルムの表面に印刷し、該印刷によって形成された印刷層を内側にして包装することが考えられる。この場合、印刷層が直接外部に露出しないため、外的要因によって印刷層が剥がれることを防止できる。
しかしながら、この方法によれば、印刷層と内容物とが直接的に接触したり、その接触によって剥離した印刷層が内容物に付着したりするおそれがあり、特に内容物が食品である場合には、食品衛生上問題となる。
そこで、透過性を有する別のフィルムで印刷層を覆うことで、印刷層(インク)の剥がれ等を防止することが考えられるが、この方法によれば、フィルムが極薄であるため、前記印刷層をフィルムで覆う際、フィルムにしわが生じたり、空気が混入したりしやすく、適切な状態で覆うのに種々の調整を有する。例えば、圧着ローラでフィルム同士を圧着させることによって印刷層をフィルムで覆う場合、フィルムにしわが生じないように、フィルムの長尺方向にかける張力を適切に調節したり、圧着ローラでの圧着力を適切に調節したりする必要があり、しかも、その調節は細かく行う必要があるため非常に煩雑である。
また、各々のフィルムに付加される長尺方向の張力が異なってくる場合もあり、特に伸縮性を有するフィルムを使用するとき、各々のフィルムの延伸状態が異なり、その点も考慮して製造条件を設定する必要がある。従って、この場合においても適切な製造条件に設定するのに手間がかかり非常に煩雑である。
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、より簡単な作業で印刷層を透過性フィルムで適切な状態で保護した包装用フィルムを製造することができる包装用フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、第一の樹脂フィルムと、該第一の樹脂フィルムの一方側の面に形成された印刷層と、該印刷層を被覆する第二の樹脂フィルムとを有し、外部から印刷層の図柄を視認可能とすべく、第一及び第二の樹脂フィルムの少なくとも何れか一方が透過性を有してなる包装用フィルムの製造方法であって、一方側の面に印刷層が形成された第一の樹脂フィルムの他方側の面と第二の樹脂フィルムとが密着した状態で積層された中間積層体を、前記印刷層を内側にしてロール状に巻き取る巻取工程と、該巻取工程を行った後に最外層の第二の樹脂フィルムを第一の樹脂フィルムから剥離する剥離工程とを備えてなることを特徴とする。なお、「透過性」とは、光を通す性質のことを差し、無色透明の他、半透明、着色されているが光を通す性質を有するもの等を含む概念である。
このような方法によれば、前記巻取工程において中間積層体をロール状に巻き取ることで内側から印刷層、第一の樹脂フィルム、第二の樹脂フィルムの順で、各々が密着して順々に積層される。すなわち、中間積層体をロール状に巻き取ることで、印刷層、第一の樹脂フィルム、及び第二の樹脂フィルムが密着状態で積層されるので、圧着ローラ等を用いて積層させる場合と異なり、圧着力の細かい調節や、テンションの細かい調節を必要としない。
そして、剥離工程において最外層の第二の樹脂フィルムを剥離すると、第一の樹脂フィルムが最外層になり、外側から、第一の樹脂フィルム、印刷層、第二の樹脂フィルムの順で、積層されたロールとなる。すなわち、第二の樹脂フィルムを剥離することで、積層の順序が変わることになり、ロール状に巻き取られた包装用フィルムが形成されることになる。
また、本発明の一態様として、前記巻取工程の前に、対向する内面同士を接触させて扁平状にした樹脂フィルム製の筒状材を、長尺方向と直交する方向で所定幅に切断することにより、第一の樹脂フィルムと第二のフィルムとが積層された積層体を形成する切断工程を更に備えてなることが好ましい。
このような方法によれば、第一の樹脂フィルムと第二のフィルムとを積層した積層体を製造する際、予め二枚の樹脂フィルムを用意してわざわざ貼り合わせるといった煩雑な作業する必要としないため、位置がずれた状態で貼り合わせを行ったり、貼り合わせの際に付加する張力によって樹脂フィルムが伸びたりすることによって寸法誤差が大きくなったりするのを防止でき、より好ましい状態で前記積層体を製造することができる。
また、本発明の他態様として、前記切断工程の前に、前記筒状材の一方側の外周面に印刷を施すことにより前記印刷層を形成する印刷工程を更に備えてもよい。このような方法によれば、印刷工程を行った後に切断工程を行うことで中間積層体を形成することが可能となる。また、この場合における印刷工程は、扁平状をなした筒状体に対して行うため、印刷の対象となる領域が積層状態になっており、非印刷側の樹脂フィルム(他方側の外周面を形成する樹脂フィルム)が台紙として機能することになり、第一の樹脂フィルムが薄肉であっても確実な印刷処理を行うことができる。
また、本発明の別の態様として、前記切断工程の後に、前記積層体の第一の樹脂フィルム上に印刷を施すことにより前記印刷層を形成する印刷工程を更に備えてもよい。このようにすれば、切断工程の後に印刷工程を行うことで中間積層体を形成することが可能となる。また、この場合における印刷工程は、積層体を構成する第一の樹脂フィルムに対して行うため、第二の樹脂フィルムが台紙として機能することになり、第一の樹脂フィルムが薄肉であっても確実な印刷処理を行うことができる。
このように印刷工程を含む場合、前記印刷工程を行う前に、前記印刷層を形成するための被印刷面にコロナ放電処理を行う表面処理工程を更に備えることが好ましい。このようにすれば、印刷を行った場合のインク定着性を向上させることが可能となる。
なお、前記印刷工程での印刷に使用するインクは油性(溶剤系)、水性(水系)、いずれを適用してもよいが、環境汚染、食品衛生上の問題等の観点から、印刷工程は、水性インクを用いて印刷することが好ましい。このように水性インクで印刷する場合、第一の樹脂フィルムに対するインクの定着性が低く、印刷層が剥がれ易くなるおそれがあるため、第二の樹脂フィルムで該印刷層を覆う本発明の製造方法を採ることがより有効となる。
そして、前記剥離工程を行った後に、第一及び前記第二の樹脂フィルムを前記巻取工程で形成されたロールから引き出す引出工程を更に備えてもよい。このようにすれば、前記引き出しを行うことのみで前記包装用フィルムをロール状から長尺状態にすることが可能となり、その後の工程において、該包装用フィルムで直接対象物を包装したり、所定の長さに裁断して定尺の包装用フィルムにしたりすることができる。
なお、前記第一及び第二の樹脂フィルムに用いられる素材は、樹脂であれば特に限定されるものではないが、前記第一及び第二の樹脂フィルムは、粘着性及び剥離性を有することがより好ましい。このように、第一及び第二の樹脂フィルムが粘着性及び剥離性を有すれば、前記巻取工程で前記印刷層、前記第一の樹脂フィルム、及び、前記第二の樹脂フィルムを積層させた際に、粘着作用によってこれらの各層を貼着状態にすることができるため、各層間の相対位置がずれることによって図柄等が損傷することを阻止でき、より品質の高い包装用フィルムを製造することが出来る。その上、前記剥離工程において、最外層に位置する第二の樹脂フィルムを前記第一の樹脂フィルムから、より確実に剥離することが可能となる。また、前記引出工程において、前記第一及び第二の樹脂フィルムを前記ロールから、より確実に引き出すことも可能となる。
また、前記第一及び第二の樹脂フィルムは、伸縮性を有することがより好ましい。このようにすれば、包装対象物に対して密着させることのできる包装用フィルムを製造することができる。また、本発明は、巻取工程において中間積層体をロール状に巻き取ることで、印刷層、第一及び第二の樹脂フィルムを密着状態にして積層するようにしているため、圧着ローラ等を用いて密着させるときのように、これらに独立して異なった張力が作用することがなく、第一及び第二の樹脂フィルムのそれぞれに同じ張力を作用させつつこれらを積層することができる。これにより、第一及び第二の樹脂フィルムに伸縮性を有する素材を採用しても、第一の樹脂フィルム、印刷層、第二の樹脂フィルムが同条件で積層され、それぞれが適切に密接した高品質な包装用フィルムを製造することができる。
以上のように、本発明の包装用フィルムの製造方法によれば、より簡単な作業で印刷層を透過性フィルムで適切な状態で保護した包装用フィルムを製造することができるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の一実施形態に係る包装用フィルムの製造方法について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施形態は、店舗や一般家庭等において食品や書籍等の包装対象物を包装する包装用フィルム(いわゆる、ラップフィルム)の製造方法に関するものである。当該製造方法の説明に先立ち、該製造方法によって製造されるラップフィルムの構成について概略説明すると、該ラップフィルムは、図1に示す如く、第一の樹脂フィルム12(以下、第一樹脂フィルムという。)と、該第一樹脂フィルム12の一方側の面に形成された印刷層14と、該印刷層14を被覆した第二の樹脂フィルム13(以下、第二樹脂フィルムという。)とで構成されている。即ち、該ラップフィルム16は、第一樹脂フィルム12と第二樹脂フィルム13との間に印刷層14が介装されて積層構造をなしている。
該ラップフィルム16は、第一樹脂フィルム12を包装対象物側にして包装するようになっており、包装した状態で包装対象物が印刷層14以外の部分を介して外部から視認できるように、前記第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13は、共に透過性を有している(本実施形態においては無色透明)。また、該ラップフィルム16は、包装時に包装対象物に貼着状態になるように、第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13が粘着性及び剥離性を有している。さらに、包装時における対象物に対する密着性を高めるべく、該第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13は、同一の伸縮性を有している。即ち、本実施形態に係る第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13は、同じ素材が採用されている。
該ラップフィルム16は、第二樹脂フィルム13を介して印刷層14の図柄が視認可能になっており、包装時における装飾性や情報性が付与されている。
次に、上記構成のラップフィルム16の製造方法について説明すると、まず、図2(a)、及び図2(b)に示す樹脂フィルム製の筒状材10を用意する。この筒状材10は、透過性を有する樹脂フィルム(本実施形態においては無色透明な樹脂フィルム)を長尺な筒状に成型したものであり、前記第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13を積層状態にして作製するためのものである。本実施形態に係る筒状材10は、インフレーション法により成形されている。なお、筒状材10の成型については、例えば、帯状の樹脂シートを幅方向の両端同士を溶着して筒状に成形して筒状材10とするようにしてもよい。
該筒状材10を構成する樹脂フィルム(樹脂)は、粘着性(ブロッキング性)及び剥離性を有している。さらに、本実施形態において、筒状材10を構成する樹脂フィルムは、伸縮性も有している。
該筒状材10に採用される具体的な樹脂の種類としては、主にポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、生分解性プラスチック等が用いられており、透明性を高めるべく、防曇材が練り込まれている。なお、使用可能な樹脂は、樹脂であれば特に限定されるものではなく、例えば、塩化ビニル等の樹脂を用いてもよいが、焼却廃棄時に有害物を発生させないという観点からは、上記の樹脂を用いるのが、より好ましい。
また、この筒状材10を構成する樹脂フィルムの厚みは、約10μm〜12μmに設定されている。そして、上記構成の筒状材10を対向する内面同士が接触するように扁平状にし、図3(a)及び図3(b)に示すように、該扁平状の筒状材10を、長尺方向と直交する方向で所定幅に切断する(切断工程)。すなわち、図3の点線部分を切断する。この切断によって、図3に示すような第一樹脂フィルム12と第二樹脂フィルム13とが密着して積層された積層体11が複数作製される。なお、図3においては、筒状材10を切断する幅W1,W2,W3が異なっており、幅の異なる複数種類の積層体11を作製するようにしているが、例えば、すべて同じ幅で切断して同じ幅の積層体11を複数枚作製するようにしてもよいし、扁平状にした筒状体10の折り曲げ稜線近傍のみを切除して、筒状体10から所定幅の積層体11を一枚作製するようにしてもよい。
そして、本実施形態に係る第一樹脂フィルム12は、上述の如く防曇剤を含有してインクの定着性が低いので、インクの定着性を高めるべく、次工程において、上述の如く作製された積層体11は、第一樹脂フィルム12の上(被印刷面)にコロナ放電処理が施され、当該被印刷面の表面処理が行われる。そして、図4に示す如く、表面処理された被印刷面(第一樹脂フィルム12上)に印刷処理(本実施形態においては表刷り:印刷層14を直接目視することで図柄を視認できる状態で印刷)を施して印刷層14を形成し(印刷工程)、ラップフィルム16を作製するための中間積層体15が作製される。本実施形態に係る印刷工程は、積層体11の第一樹脂フィルム12に対して印刷処理を行うため、該印刷処理中において第二樹脂フィルム13が台紙的な役割を担うことになり、極薄の第一樹脂フィルム12に対して円滑且つ確実に印刷処理が行われることになる。
前記印刷層14の図柄は、当該ラップフィルム16が採用される用途によって異なり、例えば、包装する対象が商品である場合には、商品を装飾するための図柄や、商品に関する情報(産地等の表示、名称など)等が採用され、一般家庭において採用される場合には、キャラクター等の図柄が採用される。
前記印刷工程は、主にグラビア印刷で行われるが、孔版印刷、オフセット印刷、凸版印刷で行っても良い。また、図4に示す印刷層14は、厚みが均一でいわゆるベタ刷りの状態を示しているが、部分的な印刷であってもよい。さらに、印刷に使用するインクは、溶剤系、水系、いずれに適用してもよいが、特に水性インクで印刷するほうが、環境汚染、食品衛生上の問題等を解決する上ではより好ましい。
そして、図5(a)及び図5(b)に示すように切断工程、表面処理工程、及び印刷工程を経て作製された中間積層体15を、印刷層14を内側にしてロール状に巻き取って、ロールRを形成する(巻取工程)。このように中間積層体15をロール状に巻き取ることで、内側から印刷層14、第一樹脂フィルム12、第二樹脂フィルム13の順で、各々が密着して順々に積層されることになる。そして、第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13は、上述の如く、ブロッキング性(粘着性)をしているので、ロールRの各層(第一樹脂フィルム12、第二樹脂フィルム13、及び印刷層14)は、該ブロッキング作用によって貼着状態になっている。
そして、巻取工程が終了すると、図6(a)及び図6(b)に示すように、最外層に位置する第二樹脂フィルム13を第一樹脂フィルム12から剥離する(剥離工程)。この剥離工程における第二樹脂フィルム13の剥離代は、一周分である。このように最外層の第二樹脂フィルム13を一周分剥離することで、図7に示す如く、第一樹脂フィルム12が最外層になり、外側から第一樹脂フィルム12、印刷層14、第二樹脂フィルム13の順で積層されたロール状のラップフィルム16が形成されることになる。つまり、最外層の第二樹脂フィルム13を剥離することで、積層順序が変わり、中間積層体15のロールRがラップフィルム16のロールRになる。
そして、ラップフィルム16をロールRから引き出し(引出工程)、図8に示すように、前記剥離工程で剥離した第二樹脂フィルム13(剥離して一層になった部分的な第二樹脂フィルム13)をカッタK等で切断し、引き出し方向における先端が揃った長尺状の前記ラップフィルム16になる。(図1参照)。そして、該ラップフィルム16を流通可能な径のロールにしたり、適宜サイズの切断した枚葉状のラップフィルム16にしたりすることで、ラップフィルム16の製造が完了する。
以上の製造方法によれば、前記巻取工程において中間積層体16をロール状に巻き取ることで内側から印刷層14、第一樹脂フィルム12、第二の樹脂フィルム13の順で、各々が密着して順々に積層されるので、圧着ローラ等を用いて積層させる場合とは異なり、圧着力の細かい調節や、テンションの細かい調節を必要とすることなく、印刷層14、第一樹脂フィルム12、及び第二樹脂フィルム13のそれぞれを密着させた状態で積層することができる。
そして、剥離工程において最外層の第二樹脂フィルム13を剥離することで、第一樹脂フィルム12が最外層になり、外側から、第一樹脂フィルム12、印刷層14、第二樹脂フィルム13の順でそれぞれが密着した状態で積層された中間積層体15のロールを作製することができる。
また、前記剥離工程を行った後に、ラップフィルム16をロールRから引き出す引出工程を行うため、この引き出しを行うことのみで、ラップフィルム16をロール状から長尺状態にすることが可能となり、簡単な作業で長尺状のラップフィルム16を製造することが可能となる。
さらに、第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13は、粘着性を有しているので、前記巻取工程で印刷層14、第一樹脂フィルム12、及び、第二樹脂フィルム13を積層させた際に、これらの各層を貼着状態にすることができる。また、これにより、第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13の相対位置がずれて図柄等が損傷するといった事態になるのを阻止することができ、より品質の高いラップフィルム16を製造することが出来る。その上、第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13は、剥離性を有しているので、剥離工程における第二樹脂フィルム13の剥離や、ロールRからのラップフィルム16の引き出し等を円滑に行うことができる。
なお、本発明に係るラップフィルムの製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
上記実施形態において、筒状材10から積層体11を作製するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、二枚のフィルムを用意して、それを貼り合わせることによって、予め積層体11を作製してもよい。しかしながら、このような方法を採れば、第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13を重ね合わせるのに、二枚の樹脂フィルムの位置合わせや、付加する張力等の調整を行う必要が生じるため、上記実施形態の如く、筒状材10から積層体11を作製することが好ましい。
上記実施形態において、印刷工程を切断工程の後に行うようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、第一樹脂フィルム12となる筒状材10の一方側の外周面に印刷を施すことにより前記印刷層14を形成した後、切断工程を行うようにしてもよい。このようにしても、中間積層体15を作製することができる。但し、印刷工程で水性インクを使用する場合、印刷工程におけるインクの定着性を高めるのに表面処理工程を筒状体10に施すことが好ましい。
上記実施形態において、切断工程の後に、ラップフィルム16を所定の径のロールとなるように巻き取ったり、枚葉状に切断したりする工程を採用しているが、これに限定されるものではなく、例えば、巻取工程において、流通可能な径のロールを形成するようにした場合には、剥離工程及び切断工程を行い、残ったロールRをラップフィルム16のロールとして流通させるようにしてもよい。
上記実施形態において、印刷工程の前に表面処理工程を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、第一樹脂フィルム12に対する表面処理は、採用するインクの種類、第一樹脂フィルム12の素材等によって必要に応じて行えばよい。但し、第一樹脂フィルム12に防曇剤が含まれ、インクに水性のものが採用される場合には、上記実施形態と同様に被印刷面にコロナ放電処理によって表面書処理を行い、インク定着性を向上させることが好ましい。
また、上記実施形態において、印刷工程で第一樹脂フィルム12に対する印刷を表刷りするようにしたため、該印刷によって形成された印刷層14を外部から視認可能とすべく、第二樹脂フィルム13に透明なものを採用したが、これに限定されるものではなく、例えば、第一樹脂フィルム12に対する印刷を裏刷りした場合(印刷における基材となる第一樹脂フィルム12を介して印刷層14の図柄を外部から視認できる態様で印刷した場合)には、少なくとも第一樹脂フィルム12に透過性を有するものを採用するようにすればよい。すなわち、外部から印刷層14の図柄を視認可能とすべく、第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13の少なくとも何れか一方に透過性を有するもの採用すればよい。従って、外部から印刷層14の図柄を視認可能とする第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13の少なくとも何れか一方は、透明のものに限定されるものではなく、包装態様に応じて適宜、半透明の樹脂フィルムを採用したり、着色透明の樹脂フィルム等を採用したりすればよい。
上記実施形態において、積層時に各層が貼着状態になるように、筒状材10の構成する樹脂(第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13)が粘着性及び剥離性を有していたが、これに限定されるものではなく、例えば、巻取工程を行う前に、第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13を静電気で帯電させ、巻取工程を行う際に、前記巻取工程で印刷層14、第一樹脂フィルム12、及び、第二樹脂フィルム13を積層させた際に、これらの層を貼着状態にすることができる。
上記実施形態において、包装時に対象物に対して密着させるべく、ラップフィルム16を構成する第一樹脂フィルム12、及び、第二樹脂フィルム13に伸縮性を有する素材を採用したが、これに限定されるものではなく、例えば、伸縮性のない素材で第一樹脂フィルム12及び第二樹脂フィルム13を構成し、ラッピング用の包装用フィルムを製造するようにしてもよい。
本発明の一実施形態にかかる包装用フィルムの製造方法により製造されたラップフィルムの断面図である。 (a)は同実施形態にかかる筒状材の平面図であり、(b)は、該筒状材の正面図である。 同実施形態にかかる筒状材の切断工程の説明図であり、(a)は筒状材の平面図、(b)は筒状材の正面図である。 同実施形態にかかる積層体の平面図である。 同実施形態にかかる中間積層体の平面図である。 (a)は同実施形態にかかる巻取工程を示した図であり、(b)は(a)におけるA部分の拡大図である。 (a)は同実施形態にかかる剥離工程を示した図であり、(b)は(a)におけるB部分の拡大図である。 同実施形態にかかる引出工程を示した図である。 同実施形態にかかる包装用フィルムの一部を切断する状態を示した図である。
符号の説明
10…筒状材、11…積層体、12…第一樹脂フィルム(第一の樹脂フィルム)、13…第二樹脂フィルム(第二の樹脂フィルム)、14…印刷層、15…中間積層体、16…ラップフィルム(包装用フィルム)、R…ロール

Claims (9)

  1. 第一の樹脂フィルムと、該第一の樹脂フィルムの一方側の面に形成された印刷層と、該印刷層を被覆する第二の樹脂フィルムとを有し、外部から印刷層の図柄を視認可能とすべく、第一及び第二の樹脂フィルムの少なくとも何れか一方が透過性を有してなる包装用フィルムの製造方法であって、一方側の面に印刷層が形成された第一の樹脂フィルムの他方側の面と第二の樹脂フィルムとが密着した状態で積層された中間積層体を、前記印刷層を内側にしてロール状に巻き取る巻取工程と、該巻取工程を行った後に最外層の第二の樹脂フィルムを第一の樹脂フィルムから剥離する剥離工程とを備えてなることを特徴とする包装用フィルムの製造方法。
  2. 前記巻取工程の前に、対向する内面同士を接触させて扁平状にした樹脂フィルム製の筒状材を、長尺方向と直交する方向で所定幅に切断することにより、第一の樹脂フィルムと第二のフィルムとが積層された積層体を形成する切断工程を更に備えてなる請求項1記載の包装用フィルムの製造方法。
  3. 前記切断工程の前に、前記筒状材の一方側の外周面に印刷を施すことにより前記印刷層を形成する印刷工程を更に備えてなる請求項2記載の包装用フィルムの製造方法。
  4. 前記切断工程の後に、前記積層体の第一の樹脂フィルム上に印刷を施すことにより前記印刷層を形成する印刷工程を更に備えてなる請求項2記載の包装用フィルムの製造方法。
  5. 前記印刷工程を行う前に、前記印刷層を形成するための被印刷面にコロナ放電処理を行う表面処理工程を更に備えてなる請求項3又は4記載の包装用フィルムの製造方法。
  6. 前記印刷工程は、水性インクを用いて印刷してなる請求項3乃至5の何れかに記載の包装用フィルムの製造方法。
  7. 前記剥離工程を行った後に、第一及び前記第二の樹脂フィルムを前記巻取工程で形成されたロールから引き出す引出工程を更に備えてなる請求項1乃至6の何れかに記載の包装用フィルムの製造方法。
  8. 前記第一及び第二の樹脂フィルムは、粘着性及び剥離性を有してなる請求項1乃至7の何れかに記載の包装用フィルムの製造方法。
  9. 前記第一及び第二の樹脂フィルムは、伸縮性を有してなる請求項1乃至8の何れかに記載の包装用フィルムの製造方法。
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