JP4298394B2 - 多重ラベル及びラベル付き容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内側ラベルの外側に外側ラベルが剥離されるように積層された多重ラベル及びラベル付き容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、表示面積の拡大を主たる目的として種々の二重ラベルが使用され(下記特許文献1)、表示部を有する内外両ラベルが接着剤により剥離可能に接着された二重ラベルがある。そして、外側ラベルの所定部分には外側ラベルを剥離する等のためにミシン目(切断線)が形成され、このミシン目を切断して外側ラベルが内側ラベルから剥離され、外側ラベルで遮蔽されていた内側ラベルの表示部が目視可能となる。
【0003】
尚、内外両ラベルを積層した後にミシン目を形成すると内側ラベルにもミシン目が形成されることになり、該ミシン目を切断すると内側ラベルも同時に切断され、外側ラベルを内側ラベルから上手く分離することができない。そのため、積層前に予め外側ラベルのみにミシン目を形成しておき、そのミシン目付きの外側ラベルを内側ラベルに積層していた。
【0004】
このように内外両ラベルは塗布された接着剤によって剥離可能に接着されているが、接着力のコントロールの管理や製造スピード等のような製造上の観点から、また、接着剤の場合には外側ラベルの剥離に要する力にバラツキが生じやすいという観点から、接着剤に代えて接着フィルムを使用した二重ラベルを開発した。該二重ラベルは、外側ラベルと内側ラベルとの間に接着フィルムが介在されたものであって、接着フィルムと内側ラベルとの間が擬似接着されている。即ち、外側ラベルと接着フィルムとが一体となって内側ラベルから剥離する構成であって、その剥離後においては内側ラベルの表面には接着フィルムが残らないので内側ラベルの表示部が鮮明に表示される。
【0005】
【特許文献1】
実公平5−26607号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の二重ラベルにおいては、外側ラベルと接着フィルムとの間を擬似接着することもできるが、接着フィルムは一般に柔軟で耐摩耗性に劣るため、剥離されずに内側ラベルの外側に残ると傷が生じやすい。そのために接着フィルムと内側ラベルとの間を擬似接着として剥離後は表面に接着フィルムが残らないようにしている。
【0007】
しかしながら、接着フィルムにより内外両ラベルが積層された二重ラベルの場合、接着フィルムにはミシン目が形成されていないため外側ラベルを接着フィルムと共に一体的に切断することは容易ではない。
【0008】
それゆえに本発明は、製造が容易で、外側ラベルの剥離に要する力のバラツキが少なく、しかも、外側ラベルの所定部分を容易に切断することのできる、多重ラベル及びラベル付き容器を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る多重ラベルは、外側ラベルと内側ラベルとが、外側ラベルの剥離時に内側ラベルの表面で剥離が起こるように接着フィルムを介して積層される筒状の多重ラベルであって、周方向に沿って、全周に亘って形成される横ミシン目と、軸線方向に沿って、軸線方向の一端から横ミシン目まで形成される第一の縦ミシン目と、軸線方向に沿って、軸線方向の他端から少なくとも横ミシン目まで形成される第二の縦ミシン目とを備え、横ミシン目と第一の縦ミシン目とは、全厚を貫通するように形成され、第二の縦ミシン目は、外側ラベルと接着フィルムとに形成されていることを特徴とする。
【0010】
該構成の多重ラベルにあっては、接着フィルムを介して内外両ラベルが接着されているので、接着剤が不要であって容易に製造することができ、また、接着フィルムが使用されているので、剥離に要する力の多重ラベル毎のバラツキも少ない。そして、接着フィルムと外側ラベルに切断線が形成されているので、外側ラベルの所定部分を接着フィルムと共に容易に切断することができる。
【0011】
また、本発明に係る多層ラベルにおいては、第一及び第二の縦ミシン目は、それぞれ周方向に離間して一対形成され、各第二の縦ミシン目は、軸線方向の全長に亘って形成されると共に、一対の第一の縦ミシン目間に配置され、さらに、第一の縦ミシン目の下端と第二の縦ミシン目とを連結する切り込みが形成されてもよい。
【0012】
また、本発明に係る多層ラベルは、外側ラベルと内側ラベルとが、外側ラベルの剥離時に内側ラベルの表面で剥離が起こるように接着フィルムを介して積層される筒状の多重ラベルであって、外側ラベルは、内側ラベルが軸線方向の全長に亘ってスリット状に露出するように、両側端部が周方向に離間して配置され、外側ラベルと接着フィルムとには、軸線方向の全長に亘ってミシン目が形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るラベル付き容器は、一端側にキャップが装着された容器と、容器の全長を被覆する筒状の多重ラベルとを備え、多重ラベルにおける外側ラベルと内側ラベルとが、外側ラベルの剥離時に内側ラベルの表面で剥離が起こるように接着フィルムを介して積層されるラベル付き容器であって、多重ラベルは、容器を開封する際に容器から除去される領域と容器に装着されたまま残される領域とを区画すべく、周方向に沿って全周に亘って形成される横ミシン目と、軸線方向に沿って、軸線方向の一端から横ミシン目まで形成される第一の縦ミシン目と、軸線方向に沿って、軸線方向の他端から少なくとも横ミシン目まで形成される第二の縦ミシン目とを備え、横ミシン目と第一の縦ミシン目とは、多重ラベルの全厚を貫通するように形成され、第二の縦ミシン目は、外側ラベルと接着フィルムとに形成されていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る多重ラベル及びラベル付き容器の一実施形態について図面を参酌しつつ説明する。
図1に本実施形態における二重ラベルを示している。該二重ラベル1は、一枚のラミネートフィルムの左右両側端部同士を重ね合わせて接着することにより筒状に形成されたもので、熱を加えることによって主としてその周方向に収縮する熱収縮ラベルである。その重ね合わせ部2は縦方向(軸線方向)に沿って形成され、図1及び図4において、重ね合わせ部2にはハッチングが施されている。
【0016】
該二重ラベル1は、図3に示すように、外側ラベル3と内側ラベル4とが接着フィルム5を介して熱圧着により積層されたものであり、外側ラベル3と接着フィルム5とはアンカーコート6により剥離不能に積層され、接着フィルム5と内側ラベル4とは剥離可能に積層されている。従って、外側ラベル3を剥離する際には、接着フィルム5と内側ラベル4との層間で剥離が起こり、接着フィルム5は外側ラベル3と一体となって剥離する。
【0017】
尚、外側ラベル3と内側ラベル4には各々印刷によって表示部(図示省略)が施されており、外側ラベル3を剥離することにより内側ラベル4の表示部の一部若しくは全部が視認可能となる。また、剥離後において接着フィルム5は再貼着不能である。
【0018】
ここで、外側ラベル3及び内側ラベル4は、主に一方向に収縮する熱収縮性フィルムから構成され、例えば、厚さ20乃至60μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のポリエステル系フィルムが使用される。尚、外側ラベル3と内側ラベル4は同じ厚さである。但し、両者の厚さが異なるものであってもよい。また、接着フィルム5としては、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)やエチレンアクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)、アイオノマー樹脂等の厚さ5乃至40μmのPE変性フィルムが使用される。尚、前記アンカーコート6の厚さは1乃至5μmである。
【0019】
かかる二重ラベル1は種々の容器に装着されるが、例えば図4に示すような口部にキャップW1が螺着された容器Wの全長を被覆するためのものである。即ち、この二重ラベル1は、いわゆるキャップシールとして機能して開封により容器Wから除去される上部領域10と、開封時には除去されずに容器Wに装着されたまま残される下部領域11とを有している。
【0020】
詳細には、図1に戻って、二重ラベル1には、該二重ラベル1を上部領域10と下部領域11とに区画するように周方向に沿って横ミシン目20が全周に亘って形成されている。また、二重ラベル1の上端から横ミシン目20まで、互いに周方向に所定間隔離間して左右一対の第一の縦ミシン目21が縦方向に沿って形成されている。この第一の縦ミシン目21と横ミシン目20は、二重ラベル1を構成するラミネートフィルムの全厚を貫通するように形成されている。更に、左右両第一の縦ミシン目21の内側には、各第一の縦ミシン目21の近傍位置に二重ラベル1の全長に亘って縦方向に沿って第二の縦ミシン目22(切断線)が左右一対形成されている。この第二の縦ミシン目22は二重ラベル1のうちの外側ラベル3と接着フィルム5に形成されているものの、内側ラベル4には形成されていない。即ち、第二の縦ミシン目22は外側ラベル3と接着フィルム5の両者を貫通している。従って、開封時には、二重ラベル1の上端から横ミシン目20までは、第一の縦ミシン目21間における二重ラベル1の帯状部分全厚が、また、横ミシン目20から二重ラベル1の下端までは、第二の縦ミシン目22間における外側ラベル3と接着フィルム5の帯状部分が、それぞれ開封用の切り取り片30となる。尚、横ミシン目20は二条構成であるが、第一及び第二の縦ミシン目22はそれぞれ一条構成である。尚、横ミシン目20は二条構成が切れやすいため好ましいが一条構成であってもよい。また、横ミシン目20近傍において、第一の縦ミシン目21の下端と第二の縦ミシン目22とを連結する切り込み(図示省略)が形成されている。
【0021】
以上のように構成された二重ラベル1にあっては、まず、図4(イ)のように載置された容器Wに上方から二重ラベル1を被せ、その後加熱により二重ラベル1を熱収縮させて図4(ロ)のように容器Wを全長に亘って二重ラベル1で被覆する。これにより、キャップW1の外れが二重ラベル1の上部領域10によって防止される。このように二重ラベル1が装着された容器Wを開封する場合には、図4(ハ)のように、第一及び第二の縦ミシン目21,22の間に位置する開封用の切り取り片30を、横ミシン目20までは第一の縦ミシン目21を切断しながら、また、横ミシン目20から下側については第二の縦ミシン目22を切断しながら、他の部分から切り離す。その開封の際、上述したように、第一の縦ミシン目21は二重ラベル1の全厚を貫通しているので、横ミシン目20までは内側ラベル4も外側ラベル3と一体となって切離される。そして、横ミシン目20から下側については、第二の縦ミシン目22が内側ラベル4には形成されていないので、内側ラベル4は切離されずにそのまま残り、外側ラベル3と接着フィルム5が共に一体となって切離される。また、接着フィルム5にまで第二の縦ミシン目22が形成されているので、外側ラベル3を第二の縦ミシン目22に沿って容易に切離することができる。
【0022】
その後、図4(ニ)のように、横ミシン目20に沿って上部領域10を下部領域11から切離して除去することで開封作業は完了し、図4(ホ)に示すように、開封後においては、容器Wの胴部に二重ラベル1の下部領域11が装着された状態となる。そして、前記開封作業の際に同時に下部領域11における外側ラベル3の一部が切り取り片30として切離されていて外側ラベル3はその部分で周方向に分断されているので、図4(ヘ)のように容器Wに残った外側ラベル3を切り取り片30の切離により形成された端部を起点として周方向に剥離することができる。尚、重ね合わせ部2においては、外側ラベル3の一端部の表面に内側ラベル4の他端部の裏面が貼り合わせられているので、図4(ト)のように、重ね合わせ部2から第二の縦ミシン目22までの帯状の領域においては、外側ラベル3は剥離されずにそのまま残る。このように外側ラベル3を剥離することで内側ラベル4が表出してその表示部が目視できるようになる。また、接着フィルム5も外側ラベル3と共に剥離されるので、内側ラベル4の表面に、傷が付きやすい接着フィルム5が残ることがない。このように外側ラベル3と共に接着フィルム5を一体的に切離することが好ましい。
【0023】
次に、かかる二重ラベル1の製法について説明する。
図5に示すように、ロール状に巻回された幅広の原反フィルム100を順次繰り出し、切断刃101によって原反フィルム100を連続的に左右に二分する。このスリット工程によって原反フィルム100は第一の長尺フィルム102と第二の長尺フィルム103に分断されるが、第一の長尺フィルム102は外側ラベル3となる一方、第二の長尺フィルム103は内側ラベル4を構成する。従って、原反フィルム100には既に外側ラベル3の表示部と内側ラベル4の表示部とがその長手方向に沿って一定間隔毎に形成されている。尚、本実施形態では第一及び第二の長尺フィルム102,103は同幅である。そして、引き続き第一の長尺フィルム102を下流へと走行させながら、ロール状に巻回された長尺状の接着フィルム104をその第一の長尺フィルム102の裏面に重ね合わせ、その下流点において両者にミシン目105を長手方向に沿って形成する。尚、第一の長尺フィルム102の裏面には前記表示部の印刷を施す際にアンカーコート6が塗布されている。該ミシン目105は第一の長尺フィルム102及び長尺状の接着フィルム104の一方の側端部近傍に形成される。例えば、ローラの外周面に一定間隔毎に多数の刃が突設されたミシン目形成刃106を使用して第一の長尺フィルム102と長尺状の接着フィルム104の両者を貫通するようにしてミシン目105を連続形成する。尚、このミシン目105が上記第二の縦ミシン目22に相当する。そして、ミシン目105の形成後、長尺状の接着フィルム104の裏面に前記第二の長尺フィルム103を重ね合わせる。その際、長尺状の接着フィルム104の裏面に第二の長尺フィルム103の表面側を重ね合わせるようにする。そして、この重ね合わせは上下一対のヒートローラ107(熱圧着手段)にて行い、重ね合わせと同時に、第一の長尺フィルム102と長尺状の接着フィルム104と第二の長尺フィルム103の三者を熱圧着し、そして、形成された長尺ラミネートフィルム108を順次ロール状に巻き取る。この熱圧着の条件は、例えば加熱温度が50乃至200℃で、圧力が2乃至10Kg/cm2である。かかる熱圧着工程においては、第一の長尺フィルム102と長尺状の接着フィルム104とは接着される一方、長尺状の接着フィルム104と第二の長尺フィルム103とは剥離可能に擬似接着される。尚、原反フィルム100の繰り出しから長尺ラミネートフィルム108の巻き取りまで一連の工程で連続的に行うので、第一の長尺フィルム102と第二の長尺フィルム103の長手方向の位置ずれを容易に防止することができ、従って、外側ラベル3の表示部と内側ラベル4の表示部の位置ずれも防止される。更に、接着剤を塗布することなく長尺状の接着フィルム104を使用して積層するので製造が容易である。しかも、第一の長尺フィルム102と第二の長尺フィルム103を積層する前に長尺状の接着フィルム104と第一の長尺フィルム102とを重ね合わせて両者にミシン目105を形成するので、長尺状の接着フィルム104と第一の長尺フィルム102のみにミシン目105が形成された長尺ラミネートフィルム108を容易に製造することができる。
【0024】
このようにして二重ラベル用の長尺ラミネートフィルム108を製造した後、ロール状に巻回された長尺ラミネートフィルム108を繰り出しながらその左右両側端部同士を順次重ね合わせて接着することにより筒状に形成し、その筒状の長尺ラミネートフィルム108を扁平状に折り畳みながらロール状に巻き取る。その際、折り畳まれた筒状の長尺ラミネートフィルム108における左右の折り目のうちの一方の折り目Tが、図1に一点鎖線にて示すように第二の縦ミシン目22の中間に位置するようにする。そしてロール状に巻回された筒状の長尺ラミネートフィルム108を例えば間欠送りによって繰り出し、一定長さ毎に切断して図6に示すような二重ラベル1を形成すると共に第一の縦ミシン目21と横ミシン目20を形成する。尚、このような第一の縦ミシン目21と横ミシン目20の形成については公知の手法を採用すればよい。長尺ラミネートフィルムの製造加工と、筒状の加工とを連続してすることも可能である。
【0025】
尚、他の実施形態における二重ラベル1とその製法について図7及び図8を参酌して説明する。
まず、原反フィルム100を繰り出して左右に二分しながら同幅の第一及び第二の長尺フィルム102,103を形成すると共に、第一の長尺フィルム102のアンカーコート6が施された裏面に長尺状の接着フィルム104を重ね合わせて長手方向に沿ってミシン目105(切離線)を形成する(図7(イ))。以上の工程は上述したのと同様である。その後、長尺状の接着フィルム104の裏面に第二の長尺フィルム103を重ね合わせるのであるが、その際、上述したのとは異なり、図7(ロ)のように、第一の長尺フィルム102と第二の長尺フィルム103とが幅方向(左右方向)に所定量位置ずれするようにして重ね合わせる。具体的には、第一の長尺フィルム102においてミシン目105が形成された側の側端部102aとは反対側の側端部102bから第二の長尺フィルム103が所定量外側にはみ出るようにする。このような状態で三者を熱圧着して長尺ラミネートフィルム108を形成し、上述したのと同様に、図7(ハ)のように、その長尺ラミネートフィルム108の左右両側端部同士を重ね合わせて接着(センターシール)するが、その際、側方にはみ出た第二の長尺フィルム103のはみ出し部分103aの表面に長尺状の接着フィルム104を重ね合わせるようにすると共に、第二の長尺フィルム103のはみ出し部分103aの一部がスリット状に部分的に露出したまま残るようにする。そして、重ね合わせ部2とミシン目105との間の帯状の領域110において第一の長尺フィルム102の表面に例えばインクジェットプリンタ等により印字する。例えば二重ラベル1を装着する対象の容器Wの内容物に関する消費期限やその製造番号等を印字する。このようにして形成した長尺ラミネートフィルム108を所定長さ毎に切断して順次二重ラベル1を形成する。
【0026】
そして、形成した二重ラベル1を図8(イ)のように容器Wに被せて熱収縮させて容器Wに装着するが(図8(ロ))、容器Wへの装着においては、内側ラベル4が軸線方向全長に亘ってスリット状に露出しているため、上述したような切り取り片30を切り取る等することなく図8(ハ)のように外側ラベル3をその一方の側端部3aから容易に剥離することができる。尚、上述したように接着フィルム5も外側ラベル3と共に剥離される。そして、図8(ニ)のようにミシン目105によって外側ラベル3を切離すると、外側ラベル3のうち、重ね合わせ部2とミシン目105の間の帯状の領域110のみが容器Wに残る。この容器Wに残った帯状の領域110には消費期限等が印字されているので、外側ラベル3の大部分を剥離して内側ラベル4の表示部を露出させた状態においても、その消費期限等を容易に確認することができる。このように二重ラベル1の構成は適宜設計変更可能である。
【0027】
そして、上記実施形態においては容器Wの全長に亘って二重ラベル1を装着する構成について説明したが、容器Wの胴部のみに装着する構成であっても無論よい。
【0028】
また、ミシン目の構成や形成箇所等についても種々の変更が可能であって、ミシン目以外の他の切断線であってもよい。
更に、三重ラベル以上の多重ラベルであってもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、従来の接着剤に代えて接着フィルムを使用して内外両ラベルが積層されているので接着剤に比して製造が容易であると共に外側ラベルを剥離する際に要する力のばらつきも少ない。しかも、外側ラベルの所定部分を切断する際に接着フィルムも同時に切断されるので容易に外側ラベルを切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における多重ラベルを示す斜視図。
【図2】同多重ラベルの断面図。
【図3】同多重ラベルを構成するラミネートフィルムの断面図。
【図4】(イ)乃至(ト)は同多重ラベルの使用状態を順に示す概略斜視図。
【図5】本発明に係る多重ラベル用の長尺ラミネートフィルムの製造工程を示す概略斜視図。
【図6】同多重ラベルの一製造工程を示すための正面図。
【図7】(イ)乃至(ニ)は他の実施形態における多重ラベル用の長尺ラミネートフィルムの製造工程を示す概略斜視図。
【図8】(イ)乃至(ニ)は同多重ラベルの使用状態を示す概略斜視図。
【符号の説明】
1…二重ラベル(多重ラベル)、2…重ね合わせ部、3…外側ラベル、4…内側ラベル、5…接着フィルム、22,105…ミシン目(切離線)、100…原反フィルム、102…第一の長尺フィルム、103…第二の長尺フィルム、104…長尺状の接着フィルム、107…ヒートローラ(熱圧着手段)、108…長尺ラミネートフィルム、W…容器、W1…キャップ
Claims (4)
- 外側ラベルと内側ラベルとが、外側ラベルの剥離時に内側ラベルの表面で剥離が起こるように接着フィルムを介して積層される筒状の多重ラベルであって、
周方向に沿って、全周に亘って形成される横ミシン目と、軸線方向に沿って、軸線方向の一端から横ミシン目まで形成される第一の縦ミシン目と、軸線方向に沿って、軸線方向の他端から少なくとも横ミシン目まで形成される第二の縦ミシン目とを備え、
横ミシン目と第一の縦ミシン目とは、全厚を貫通するように形成され、第二の縦ミシン目は、外側ラベルと接着フィルムとに形成されていることを特徴とする多重ラベル。 - 第一及び第二の縦ミシン目は、それぞれ周方向に離間して一対形成され、各第二の縦ミシン目は、軸線方向の全長に亘って形成されると共に、一対の第一の縦ミシン目間に配置され、
さらに、第一の縦ミシン目の下端と第二の縦ミシン目とを連結する切り込みが形成されている請求項1に記載の多重ラベル。 - 外側ラベルと内側ラベルとが、外側ラベルの剥離時に内側ラベルの表面で剥離が起こるように接着フィルムを介して積層される筒状の多重ラベルであって、
外側ラベルは、内側ラベルが軸線方向の全長に亘ってスリット状に露出するように、両側端部が周方向に離間して配置され、
外側ラベルと接着フィルムとには、軸線方向の全長に亘ってミシン目が形成されていることを特徴とする多重ラベル。 - 一端側にキャップが装着された容器と、容器の全長を被覆する筒状の多重ラベルとを備え、多重ラベルにおける外側ラベルと内側ラベルとが、外側ラベルの剥離時に内側ラベルの表面で剥離が起こるように接着フィルムを介して積層されるラベル付き容器であって、
多重ラベルは、容器を開封する際に容器から除去される領域と容器に装着されたまま残される領域とを区画すべく、周方向に沿って全周に亘って形成される横ミシン目と、軸線方向に沿って、軸線方向の一端から横ミシン目まで形成される第一の縦ミシン目と、軸線方向に沿って、軸線方向の他端から少なくとも横ミシン目まで形成される第二の縦ミシン目とを備え、
横ミシン目と第一の縦ミシン目とは、多重ラベルの全厚を貫通するように形成され、第二の縦ミシン目は、外側ラベルと接着フィルムとに形成されていることを特徴とするラベル付き容器。
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