JP2006116475A - 一酸化炭素除去触媒、一酸化炭素除去方法および燃料電池用燃料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水素を無駄に消費することなく、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去する触媒を提供する。
【解決手段】 この一酸化炭素除去触媒は、CoOx(xは1.000〜1.334の実数である)の組成のコバルト酸化物からなる。銅酸化物を混在させてもよい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去するための触媒に関する。より具体的には、一酸化炭素含有量の少ないまたは含まない水素含有ガスを製造することのできる触媒に関する。
燃料電池の燃料として使用される水素は、今後、天然ガス、メタン、LPG、プロパン、ブタン、アルコール等の炭化水素材料を原料にして製造されるものと考えられる。具体的には、これらの材料を500〜600℃の高温で水蒸気と混合し、触媒上でいわゆる水蒸気改質により水素と二酸化炭素とに改質する方法が考えられる。しかしこの方法では、炭素が完全に二酸化炭素にならず、一部一酸化炭素が生成することが多い。この一酸化炭素は、燃料電池の電極を被毒させ、燃料効率を低下させることが知られている。特に高分子型燃料電池の場合にこの弊害が顕著である。従って、燃料電池に使用するためには、何らかの手段により、一酸化炭素濃度を低下させることが必要である(たとえば特許文献1参照。)。一酸化炭素濃度の許容濃度としては例えば10体積ppmを考えることができる。
特開平10ー212104号公報(特許請求の範囲)
水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去する技術としては、白金またはルテニウムといった貴金属を触媒として使用し、これに水素と一酸化炭素とを含むガスと酸素を含むガスとを接触させ、200℃程度の温度で酸化反応により一酸化炭素を二酸化炭素にする方法がある。
しかしながら、この方法では水素も酸化してしまい、このため、水素を無駄に消費する問題がある。更に一酸化炭素の除去の程度を上げるために酸素の供給量を上げれば、水素の消費量が更に増え、好ましくない。
本発明は、上記問題を解決し、一酸化炭素を選択的に燃焼することにより、水素を無駄に消費することなく、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去する技術を提供することを目的としている。本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の一態様によれば、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去するための、コバルト酸化物を含む一酸化炭素除去触媒が提供される。
コバルト酸化物がCoOx(xは1.000〜1.334の実数である)の組成のコバルト酸化物であること、コバルト酸化物を一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体成分と混合させてなることが好ましい。
本発明の他の一態様によれば、水酸化コバルト、一酸化一コバルトおよび四酸化三コバルトからなる群から選ばれた少なくとも一つのコバルト化合物を含む組成物を焼成して得られるコバルト酸化物を含む、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去するための一酸化炭素除去触媒が提供される。
組成物が、一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体成分を構成できる担体用原料を含むこと、焼成温度が300〜750℃の範囲にあること、一酸化炭素除去触媒が、粉体、顆粒、薄膜、網状物または、コバルト酸化物を、一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体上に担持してなる形状物であること、一酸化炭素除去触媒が、コバルト酸化物に銅酸化物を混在させてなるものであること、コバルト酸化物と銅酸化物とにおけるCoとCuの比が、Co34:CuO(モル比)換算で4:1〜1:3の範囲にあること、一酸化炭素除去触媒が多孔体であること、が好ましい。
これらの発明態様により、一酸化炭素を選択的に燃焼することにより、水素を無駄に消費することなく、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去できる触媒が得られる。
本発明の更に他の一態様によれば、上記の一酸化炭素除去触媒を使用して水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去方法において、一酸化炭素除去触媒を150〜250℃の温度範囲に保つ、一酸化炭素除去方法が提供される。水素と一酸化炭素とを含むガス中に含有される酸素のモル濃度を一酸化炭素のモル濃度の0.53倍以上に保つことが好ましい。
本発明態様により、一酸化炭素を選択的に燃焼することにより、水素を無駄に消費することなく、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去することができる。
本発明の更に他の一態様によれば、上記の一酸化炭素除去方法により、水素と一酸化炭素とを含むガスから一酸化炭素を除去して得られる、燃料電池用燃料が提供される。本発明態様により、一酸化炭素含有量の低い燃料電池用燃料が実現する。
本発明により、一酸化炭素を選択的に燃焼することにより、水素を無駄に消費することなく、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去することのできる触媒が提供される。
以下に、本発明の実施の形態を実施例等を使用して説明する。なお、これらの実施例等及び説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
本発明に係る一酸化炭素除去触媒はコバルト酸化物を含み、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去するために使用できる。本発明により、一酸化炭素を選択的に燃焼することにより、水素を無駄に消費することなく、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去する触媒を得ることができる。
このコバルト酸化物は、CoOx(xは1.000〜1.334の実数である)の組成を有することが好ましい。xは、更に好ましくは1.300〜1.334の実数である。このような酸化物は典型的にはCo34であるが、それより低い酸化数のものでもよく、それらの混合物でもよい。
このようなコバルト酸化物を使用すると、一酸化炭素を選択的に除去できることが判明した。xが1未満では、一酸化炭素への酸素供給が速やかに行われず一酸化炭素を燃焼させる能力が不足する場合がある。またxが1.334を超えると、一酸化炭素以外の炭化水素、水素を燃焼してしまう場合もあり得、選択性が失われ易くなる。
なお、本発明において「除去」は、水素と一酸化炭素とを含むガス中から完全に一酸化炭素を除去する場合に限らず、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素の濃度を減少することも意味し得る。
このような一酸化炭素除去触媒は、コバルト酸化物を、一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体成分と混合させて造ることができる。一酸化炭素および水素に対し不活性であれば、いわゆる担体には用いられないような化合物を含んでいてもよい。
また、コバルト酸化物を、一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体上に担持してもよい。この場合、コバルト酸化物ならびに一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体成分を混合させたものを一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体、金属、セラミックス等の上に担持してもよい。この方法によりたとえば薄膜状の一酸化炭素除去触媒を得ることができる。
上記xの決定は公知のどのような分析方法によってもよい。直接分析により求められる場合には、その値を採用することができる。担体成分とコバルト酸化物が混在する場合には、分析により直接上記xを知ることはできない場合もあるが、そのような場合には、担体成分がすべて化学式通りの酸化物構成になっているという前提の下に計算する。たとえば、分析の結果、一酸化炭素除去触媒がCoとAlと酸素とからなっており、その構成割合が把握できた場合には、AlがすべてAl23になっているものとして、計算すればよい。
このようなコバルト酸化物としては、どのような原料を焼成して作製してもよい。酢酸塩、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩を例示することができる。単体のCoを使用してもよい。本発明の趣旨に反しない限り、他の元素との複塩になっていてもよい。しかしながら、水酸化コバルト、一酸化一コバルトおよび四酸化三コバルトからなる群から選ばれた少なくとも一つのコバルト化合物を含む組成物を焼成して得られるものを使用することが、製品品質の安定性の上から好ましい。この場合における、水酸化コバルト、一酸化一コバルトおよび四酸化三コバルトの割合には特に制限はなく目的に応じて任意に定めることができる。得られる一酸化炭素除去触媒に所定の形状を与えるには、焼成に際しては、原料を、水を媒体とするスラリーとして扱うことが好ましい。
使用する組成物中には、本発明の趣旨に反しない限り、他の成分が含まれていてもよい。一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体成分を構成できる担体用原料や有機物をその典型的なものとして例示できる。前者の場合には、粒子状等の様々な形状の一酸化炭素除去触媒を容易に作製することができるようになる。後者の場合には、焼成により多孔体を得ることができるようになる。
また、この組成物を、一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体、金属、セラミックス等の上に担持して焼成してもよい。このようにすればたとえば薄膜状の一酸化炭素除去触媒を容易に得ることができる。
焼成により多孔体を形成するために添加する有機物としては、本発明の趣旨に反しない限りどのようなものを使用してもよい。酢酸ビニルやアクリル系樹脂を例示することができる。このような有機物は、有機物:(コバルト化合物+担体用原料)が60:40〜85:15(重量比)であることが好ましい。焼成の際に有機物が分解されて、その跡が孔となるが、有機物の割合を比較的大きくすることで、貫通孔や比較的径が大きく深い孔を多数形成することができ、担体内部のコバルト化合物を有効に活用することができる。
なお、コバルト化合物と担体用原料との重量割合は、Co:担体用原料が1.00:4.00〜2.00:1.00の範囲が好ましい。この範囲よりCoの割合が低いと一酸化炭素の燃焼効率が低くなりすぎる場合がある。また、この範囲よりCoの割合が高いと、もろく崩れやすくなる場合がある。
担体用原料としては、そのものがそのまま担体成分となる場合にはそのものが、また、焼成の結果担体成分が得られる場合にはその担体成分が、一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物であれば、どのようなものでもよい。公知の材料から任意に選択することが可能である。通常、アルミナ(Al23)や水酸化アルミニウムが使用されるが、シリカ(SiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化クロム、酸化ニッケルなどが用いられてもよい。水酸化アルミニウムの場合は、水に溶解できるので、組成物の濃度が不均一になりにくく好ましい。
焼成は、担体用原料を焼成して担体とし、有機物が共存する場合にはこれを分解させるのに必要な条件が設定される。好ましい焼成条件は、焼成温度(すなわち焼成の雰囲気温度):300〜750℃、より好ましくは500〜700℃、焼成時間:10分以上である。これより温度を上げても改良効果は見込めない。また、上記条件より低い場合は、有機物の燃焼が不十分となり、充分な多孔性を得ることが困難になる場合がある。
本発明に係る一酸化炭素除去触媒について、コバルト酸化物に銅酸化物を混在させてもよい。銅酸化物は、焼成された場合にはCuOの形態になっているものと思われるが、Cu2O等その他の酸化数であってもよい。
銅酸化物が存在すると、より低温においても、一酸化炭素の燃焼が進行し、低温での一酸化炭素除去効率が改善される。これは、酸化コバルトによる一酸化炭素の燃焼に際して酸化銅が一酸化炭素への酸素の供給源となると共に、酸化コバルトの活性を高めるためと考えられる。コバルト酸化物と銅酸化物とにおけるCoとCuの比は、Co34:CuO(モル比)換算で4:1〜1:3の範囲にあることが好ましい。
この場合の銅酸化物は、銅化合物等を原料組成物の一部として含ませ、コバルト化合物の焼成時に同時に焼成させることにより得ることもできる。このような銅化合物としては、焼成の結果銅酸化物となるものであればどのようなものを使用してもよい。酢酸塩、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩を例示することができる。単体の銅を使用してもよい。本発明の趣旨に反しない限り、他の元素との複塩になっていてもよい。
本発明に係る一酸化炭素除去触媒は、本発明の趣旨に反しない限りどのような物質が共存していてもよい。たとえば、CuOには、組成の安定化のためにクロム酸化物、マンガン酸化物、バリウム酸化物、シリカ等が含まれていることがあるが、後述するように、このような共存化合物を共存させたまま焼成して作製された一酸化炭素除去触媒の性能は、このような共存化合物が共存しない場合と同等の性能を示した。
なお、何らかの目的のため、一酸化炭素と水素との両方に対し活性な成分、たとえば白金成分を使用したい場合には、共存させてもよいが、モル比でコバルトの1/10を超えるとその影響が大きくなるので注意を要する。
本発明に係る一酸化炭素除去触媒は、広い温度範囲に渡って水素を燃焼させないので、たとえば、一酸化炭素除去触媒の温度を150〜250℃の広い範囲にして一酸化炭素除去に供することも可能であり、使用上の自由度が大きい。
本発明に係る一酸化炭素除去触媒を使用できるガス(対象ガス)としては、水素と一酸化炭素とを含むものであれば特に制限はない。窒素等の一酸化炭素除去触媒にたいし不活性なガスの他、炭酸ガス、炭化水素等他の成分が混在している場合にも使用できる。炭化水素等他の成分が混在する場合には、実用上弊害が生じないか確認した上で使用することが好ましい。
対象ガス中には酸素が共存することが必要である。この酸素は一酸化炭素を燃焼して二酸化炭素に変えるのに使用される。酸素はたとえば空気を混ぜることにより供給することができる。対象ガス中の酸素の濃度は含有される一酸化炭素を燃焼させるに充分な量とすることが必要であるが、一酸化炭素のモル濃度の0.53倍以上の濃度であれば一般的には充分である。
本発明に係る一酸化炭素除去触媒を使用できる対象ガス中の一酸化炭素濃度としては、〜5.0体積%の範囲が好ましい。下限については特に制限はない。5体積%を超えると、一酸化炭素の燃焼が大きくなり、この結果、触媒が高温に曝され、水素の燃焼が起きる可能性が生じる。また、酸素の供給源として空気を使用する場合、同伴する窒素量が増え、結果的に水素濃度が低下し、燃料電池の発電効率に悪影響を及ぼす場合がある。
なお、これまで、本発明に係る一酸化炭素除去触媒について、主に焼成を施したものについて説明してきたが、これは必須の工程ではない。たとえば、Co34をそのまま使用してもよい場合もある。
また、発明に係る一酸化炭素除去触媒はどのような形状で使用してもよい。粉体でも顆粒でも薄膜でも網状物でもよい。さらに、コバルト酸化物を、一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体上に担持してなる形状物であってもよい。この場合の形状物としては、粒状物、棒状物、網状物等を挙げることができる。
このような形状物は、予め所定の形状を有する担体にコバルト酸化物を担持させることで容易に作製することができる。上記のように焼成を施す場合には、有機や無機のバインダーを使用してもよい。また、金属等の形状物の上にコバルト酸化物と担体成分とを含む混合物を塗布し、その後焼成する等任意の方法により作成することもできる。
粉体、顆粒、粒状物、棒状物、網状物等の形状で使用する場合、筒状の容器に入れて充填層を形成し、対象ガスを通過または循環させる方式が考えられる。
対象ガスとの接触を上げるための具体的手段としては、本発明に係る一酸化炭素除去触媒を粉体にしてできるだけその粒径を小さくする方法、多孔体にする方法、対象ガスを循環させる方法等を挙げることができる。
上記のようにして得られる一酸化炭素除去触媒は、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去する目的であればどのような用途に対しても使用することができるが、一酸化炭素を選択的に燃焼することにより、水素を無駄に消費することがないため、特に、燃料電池用燃料を作製する目的で使用することが好ましい。
次に本発明の実施例を詳述する。
[実施例1]
(一酸化炭素除去触媒(1)の作製)
市販の水酸化コバルトを、495℃で3時間、空気中で焼成し、四酸化三コバルトを得た。この四酸化三コバルト20gに、アクリル系樹脂150g、純水150gを混合したスラリーを作製し、直径0.5mm程度の粒状のアルミナ担体10gに付着させ、650℃で10分間空気中で焼成し、顆粒状の多孔体を得た。
(一酸化炭素除去触媒(2)の作製)
市販の水酸化コバルトを、495℃で3時間、空気中で焼成し、四酸化三コバルトを得た。この四酸化三コバルト10gに、粉状の酸化銅10g、アクリル系樹脂150g、純水150gを混合したスラリーを作製し、直径0.5mm程度の粒状のアルミナ担体10gに付着させ、650℃で10分間空気中で焼成し、顆粒状の多孔体を得た。
(一酸化炭素除去触媒(3)触媒)の作製)
市販の水酸化コバルトを、495℃で3時間、空気中で焼成し、四酸化三コバルトを得た。この四酸化三コバルト10gに、酸化銅45.5重量%、酸化クロム43.7重量%、酸化マンガン4.6重量%からなる粉状の銅クロム触媒10g、アクリル系樹脂150g、純水150gを混合したスラリーを作製し、直径0.5mm程度の粒状のアルミナ担体10gに付着させ、650℃で10分間空気中で焼成し、顆粒状の多孔体を得た。
[実施例2]
(一酸化炭素の除去)
実施例1で作製した一酸化炭素除去触媒(1),(2),(3)を、それぞれ1.5g、両端に出入り口のある、直径(内径)5mm、長さ50mmの筒状の容器に充填し、恒温槽にて300℃に保ち、一酸化炭素濃度3体積%、水素20体積%、酸素1.5体積%、残余が窒素のガスを、5mL/分の流速で、この容器に流入させ、出口のガスを1mL採取し、一酸化炭素および水素の濃度をガスクロマトグラフィにより分析した。この結果、一酸化炭素除去触媒(1),(2),(3)とも、一酸化炭素は10体積ppm以下であり、水素は19.5体積%であった。すなわち、若干の水素を消費したが、効率よく、一酸化炭素を除去することができた。
[実施例3]
(一酸化炭素の除去)
恒温槽の温度を250℃にした以外は実施例2と同様にした。一酸化炭素および水素の濃度をガスクロマトグラフィにより分析した結果、一酸化炭素除去触媒(1),(2),(3)とも、一酸化炭素は10体積ppm以下であり、水素は19.9体積%であった。すなわち、ほとんど水素を消費することなく、一酸化炭素を除去することができた。
[実施例4]
(一酸化炭素の除去)
恒温槽の温度を150℃にした以外は実施例2と同様にした。一酸化炭素および水素の濃度をガスクロマトグラフィにより分析した結果、一酸化炭素除去触媒(1),(2),(3)とも、一酸化炭素は10体積ppm以下であり、水素はほぼ20体積%であった。すなわち、ほとんど水素を消費することなく、一酸化炭素を除去することができた。
[実施例5]
(一酸化炭素の除去)
一酸化炭素除去触媒(1)の1.5gを使用し、恒温槽の温度を130℃に保った以外は実施例2と同様にして、容器出口のガスを分析した。この結果、一酸化炭素は200体積ppm程度と若干高めとなったが、水素は20.3体積%と、ほぼ変化しなかった。
[実施例6]
(一酸化炭素の除去)
一酸化炭素除去触媒(2)、(3)をそれぞれ1.5gを使用し、恒温槽の温度を130℃に保った以外は実施例2と同様にして、容器出口のガスを分析した。この結果、一酸化炭素は10体積ppm以下となり、水素は20.3体積%と、ほぼ変化しなかった。すなわち、一酸化炭素除去触媒(2)、(3)のいずれの場合も、恒温槽の温度を下げても、ほとんど水素を消費することなく、高い一酸化炭素除去率を達成することができた。

Claims (13)

  1. 水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去するための、コバルト酸化物を含む一酸化炭素除去触媒。
  2. 前記コバルト酸化物がCoOx(xは1.000〜1.334の実数である)の組成のコバルト酸化物である、請求項1に記載の一酸化炭素除去触媒。
  3. 前記コバルト酸化物を一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体成分と混合させてなる、請求項1または2に記載の一酸化炭素除去触媒。
  4. 水酸化コバルト、一酸化一コバルトおよび四酸化三コバルトからなる群から選ばれた少なくとも一つのコバルト化合物を含む組成物を焼成して得られるコバルト酸化物を含む、水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去するための一酸化炭素除去触媒。
  5. 前記組成物が、一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体成分を構成できる担体用原料を含む、請求項4に記載の一酸化炭素除去触媒。
  6. 前記焼成温度が300〜750℃の範囲にある、請求項4または5に記載の一酸化炭素除去触媒。
  7. 粉体、顆粒、薄膜、網状物または、前記コバルト酸化物を、一酸化炭素および水素に対し不活性な無機化合物からなる担体上に担持してなる形状物である、請求項1〜6のいずれかに記載の一酸化炭素除去触媒。
  8. 前記コバルト酸化物に銅酸化物を混在させてなる、請求項1〜7のいずれかに記載の一酸化炭素除去触媒。
  9. 前記コバルト酸化物と銅酸化物とにおけるCoとCuの比が、Co34:CuO(モル比)換算で4:1〜1:3の範囲にある、請求項8に記載の一酸化炭素除去触媒。
  10. 多孔体である、請求項1〜9のいずれかに記載の一酸化炭素除去触媒。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の一酸化炭素除去触媒を使用して水素と一酸化炭素とを含むガス中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去方法において、当該一酸化炭素除去触媒を150〜250℃の温度範囲に保つ、一酸化炭素除去方法。
  12. 前記水素と一酸化炭素とを含むガス中に含有される酸素のモル濃度を一酸化炭素のモル濃度の0.53倍以上に保つ、請求項11に記載の一酸化炭素除去方法。
  13. 請求項11または12に記載の一酸化炭素除去方法により、水素と一酸化炭素とを含むガスから一酸化炭素を除去して得られる、燃料電池用燃料。
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