JP2007222863A - 一酸化炭素除去材料、一酸化炭素除去装置、一酸化炭素除去部材、及び一酸化炭素除去部材の製造方法 - Google Patents

一酸化炭素除去材料、一酸化炭素除去装置、一酸化炭素除去部材、及び一酸化炭素除去部材の製造方法 Download PDF

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智司 高田
Takeyoshi Okawa
剛義 大川
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Abstract

【課題】空気中の一酸化炭素を確実かつ持続的に除去できる一酸化炭素除去材料、及びこの一酸化炭素除去材料を有する一酸化炭素除去装置を提供する。
【解決手段】 一酸化炭素除去材料(60)は、酸化鉄から成る担体(63)と、担体(63)の表面上に担持される金から成るCO酸化触媒(62)と、CO酸化触媒(62)の表面上に担持されるパラジウムから成るCO吸着剤(61)とで構成される。空気中の一酸化炭素は、CO吸着剤(61)で吸着・濃縮され、その後、CO酸化触媒(62)側へ移動する。移動した一酸化炭素は、CO酸化触媒(62)の触媒作用によって酸化除去される。
【選択図】図7

Description

本発明は、空気中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去材料に関するものである。
従来より、石油ストーブの使用時や喫煙時における空気の不完全燃焼により生成する一酸化炭素が問題視されている。なお、一酸化炭素は、人体の血液中のヘモグロビンと結合して人体の組織内機能を麻痺させる、あるいは停止させる猛毒物質である。したがって、例えば建築基準法、ビル管理法、あるいは大気汚染防止法などによって一酸化炭素の濃度規制が図られている。
このような問題を受けて、一酸化炭素を除去するための種々の技術が提案されている。例えば特許文献1には、一酸化炭素を除去するための一酸化炭素除去材料が添加された、たばこのフィルターが開示されている。上記一酸化炭素除去材料は、微粒子状の金触媒を担体に担持させることで構成されている。この金触媒は、一酸化炭素の酸化能に比較的優れており、喫煙時に生じる一酸化炭素は、この金触媒の触媒作用によって酸化除去される。また、特許文献1には、一酸化炭素除去材料としてゼオライト、活性炭等の吸着剤も開示されている。
特開平9−140370号公報
ところが、上記金触媒を担体に担持して構成される一酸化炭素除去材料は、その酸化能に限界があり、特に比較的低濃度の一酸化炭素までを確実かつ充分に除去できるまでには至っていない。一方、ゼオライトや活性炭等の吸着剤から成る一酸化炭素除去材料は、低濃度の一酸化炭素を吸着除去し易いものの、継続的な一酸化炭素の吸着に伴い吸着能が次第に低下してゆく。そして、この吸着剤が完全に吸着破過してしまうと、その後は一酸化炭素を除去することができなくなるという問題がある。このような問題は、例えば室内空間や喫煙ブース等の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去装置に、上述の一酸化炭素除去材料を利用する場合、特に顕著となってしまう。
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、空気中の一酸化炭素を確実かつ持続的に除去できる一酸化炭素除去材料、及びこの一酸化炭素除去材料を有する一酸化炭素除去装置を提供することである。
第1の発明は、空気中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去材料を前提としている。そして、この一酸化炭素除去材料は、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスニウム、ルテニウム、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、カドミウム、亜鉛、チタン、アルミニウムのうち少なくとも一種の金属元素を含む第1材料(61)と、金、銀、銅、プラチナのうち少なくとも一種の金属元素を含む第2材料(62)とを有し、上記第1材料(61)と上記第2材料(62)とが互いに接触していることを特徴とするものである。
第1の発明では、第1材料(61)と第2材料(62)とが互いに接触した一酸化炭素除去材料が構成される。上記第1材料(61)は、一般的に一酸化炭素の吸着能に優れた金属元素であるパラジウム、イリジウム、ロジウム、オスニウム、ルテニウム、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、カドミウム、亜鉛、チタン、アルミニウムのうち少なくとも一種の金属元素を含有している。つまり、第1材料(61)は、主として一酸化炭素の吸着剤として機能する。一方、第2材料(62)は、一般的に一酸化炭素の酸化能に優れた金属元素である金、銀、銅、プラチナのうち少なくとも一種の金属元素を含有している。つまり、第2材料(62)は、主として一酸化炭素の酸化触媒として機能する。
空気中の一酸化炭素は第1材料(61)の表面に吸着される。その結果、第1材料(61)の表面上において、空気中の一酸化炭素が濃縮される。一方、第2材料(62)は、その表面に空気中の酸素が解離吸着された状態となる。このため、第2材料(62)の表面近傍に一酸化炭素が触れると、この一酸化炭素は第2材料(62)の触媒作用によって酸化除去され二酸化炭素となる。
本発明では、上記第1材料(61)と第2材料(62)とを互いに接触させている。このため、第1材料(61)の表面に一酸化炭素が吸着・濃縮されると、第1材料(61)の表面近傍の一酸化炭素と第2材料(62)の表面近傍の一酸化炭素との濃度勾配によって、第1材料(61)側の一酸化炭素が次第に拡散して第2材料(62)の表面近傍に移動する。その結果、第1材料(61)と第2材料(62)との接触界面近傍において、第1材料(61)側から第2材料(62)側に移動した一酸化炭素が該第2材料(62)の触媒作用によって酸化除去される。
第2の発明は、空気中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去材料を前提としている。そして、この一酸化炭素除去材料は、パラジウムから成る第1材料(61)と、酸化アルミニウムから成る第2材料(62)とを有し、上記第1材料(61)と上記第2材料(62)とが互いに接触していることを特徴とするものである。
第2の発明では、パラジウム(61)と酸化アルミニウム(62)とが接触することで一酸化炭素除去材料が構成される。ここで、酸化アルミニウム(62)は、パラジウム(61)よりも一般的に粒径が大きく、酸化アルミニウム(62)の表面には微小粒径のパラジウム(61)を多量に担持させることができる。その結果、パラジウム(61)の比表面積が増大するので、パラジウム(61)と一酸化炭素の接触効率も増大し、パラジウム(61)に一酸化炭素が効率的に吸着される。また、このパラジウム(61)は、一酸化炭素に対する酸化分解能も有する。従って、パラジウム(61)に吸着されて濃縮された一酸化炭素は、その後パラジウム(61)によって二酸化炭素まで酸化される。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記第1材料(61)と上記第2材料(62)との接触界面の周りが、空気中に露出されていることを特徴とするものである。
第3の発明では、第1材料(61)と第2材料(62)との接触界面の周囲近傍が空気中に露出されるため、この接触界面の近傍が常時酸素に曝露されることになる。ここで、上記第1材料(61)と第2材料(62)との接触界面では、第1材料(61)側から移動した一酸化炭素が第2材料(62)側で積極的に酸化除去される。すなわち、この接触界面を空気中に露出することで、該接触界面の近傍における一酸化炭素の酸化に要する酸素を充分に確保することができ、一酸化炭素の酸化除去速度も増大する。
第4の発明は、第1又は第2の発明において、上記第1材料(61)が上記第2材料(62)の表面に担持されていることを特徴とするものである。
第4の発明では、第2材料(62)の表面に第1材料(61)が高密度に担持され、両材料(61,62)が互いに接触した状態となる。
第5の発明は、第1又は第2の発明において、少なくとも上記第2材料(62)を担持する担体(63)を備え、上記担体(63)は、遷移金属酸化物、希土類酸化物、又は典型元素酸化物で構成されていることを特徴とするものである。
第5の発明では、遷移金属酸化物、希土類酸化物、又は典型元素酸化物のいずれか一種の酸化物から成る担体(63)に少なくとも第2材料(62)が担持される。上記担体(63)は、触媒作用によって第2材料(62)の活性を促進させ、この第2材料(62)による一酸化炭素の酸化除去速度を増大させる。
第6の発明は、空気中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去材料を前提としている。そして、この一酸化炭素除去材料は、互いに接触する第1材料(61)と第2材料(62)とを有し、上記第1材料(61)は一酸化炭素の吸着能を有する金属元素で構成され、第2材料(62)は第1材料(61)よりも一酸化炭素の酸化力が高い金属元素で構成されていることを特徴とするものである。
第6の発明では、一酸化炭素の吸着能を有する一酸化炭素吸着剤としての第1材料(61)と、一酸化炭素の酸化能に優れた一酸化炭素酸化触媒としての第2材料(62)とが接触して一酸化炭素除去材料が構成される。このため、第1の発明についての説明で述べたように、第1材料(61)で吸着・濃縮された一酸化炭素は第2材料(62)に移動し、該第2材料(62)の触媒作用によって酸化除去される。
第7の発明は、一酸化炭素除去装置が、第1乃至第6のいずれか1の発明の一酸化炭素除去材料(60)と、該一酸化炭素除去材料(60)が配置されるとともに空気が流れる空気通路(15)とを備えることを特徴とするものである。
第7の発明では、上記一酸化炭素除去材料(60)が空気通路(15)に配置される。空気通路(15)を流れる空気が一酸化炭素除去材料(60)を通過すると、この空気中に含まれる一酸化炭素が第1材料(61)及び第2材料(62)と接触する。その結果、一酸化炭素除去材料(60)では、第1の発明で上述したようにして、一酸化炭素が除去される。
第8の発明は、第の発明において、上記空気通路(15)には、一対の電極(41,42)の間でストリーマ放電を行う放電手段(40)が上記一酸化炭素除去材料(60)の上流側に設けられていることを特徴とするものである。
第8の発明では、一酸化炭素除去材料(60)の上流側に放電手段(40)が配置される。放電手段(40)では、一対の電極(41,42)に電圧が印加されることで、両電極(41,42)の間でストリーマ放電が行われる。その結果、放電手段(40)の近傍では、活性種(高速電子、ラジカル、励起分子等)が生成する。空気中に含まれる一酸化炭素は、この活性種によって酸化され、この一酸化炭素が除去される。
また、放電手段(40)で生成した活性種が空気と共に一酸化炭素除去材料(60)の近傍を流れると、この活性種が第2材料(62)の活性を促進する。したがって、第2材料(62)による一酸化炭素の酸化除去速度が増大する。
第9の発明は、一酸化炭素除去装置が、タバコの煙を含む空気を処理対象とし、タバコの煙に含まれる一酸化炭素を第2の発明の一酸化炭素除去材料(60)によって除去することを特徴とするものである。
第9の発明では、タバコの喫煙によって生じた煙が一酸化炭素除去装置によって処理される。ここで、第2の発明に係るパラジウム(61)と酸化アルミニウム(62)とを備えた一酸化炭素除去材料(60)においては、パラジウム(61)が一酸化炭素を選択的に吸着する特性を有する。このため、タバコの煙中に含まれる他の成分(アルデヒド、アンモニア、窒素酸化物等)はパラジウム(61)に吸着されにくいので、一酸化炭素に対するパラジウム(61)の吸着能が低下しにくくなる。従って、この一酸化炭素除去装置によって、タバコの煙中に含まれる一酸化炭素が効率的に除去される。
第10の発明は、第1又は第2の発明の一酸化炭素除去材料(60)と、該一酸化炭素除去材料(60)が担持される基材(18a)とを備えた一酸化炭素除去部材を前提としている。そして、この一酸化炭素除去部材は、上記基材(18a)に、メディアン径が20μm未満の粒子状態で担持されることを特徴とするものである。なお、ここでいう「メディアン径」は、粒子径と固体粒子量との粒度分布曲線を求めた場合について、全体固体粒子量に対する積算固体粒子量が50%となるものの粒子径(いわゆる50%粒子径)を意味するものである。
第10の発明では、第1材料(61)と第2材料(62)とで構成された一酸化炭素除去材料(60)が、単一の粒子の状態、あるいは数個の粒子が凝集した状態となって、基材(18a)の表面に担持される。ここで、本発明では、基材(18a)に担持された一酸化炭素除去材料(60)のメディアン径が20μm未満となっている。このように一酸化炭素除去材料(60)の粒子径を比較的微小なものとすると、基材(18a)の単位表面積当りに担持される一酸化炭素除去材料(60)の比表面積が増す。また、基材(18a)の表面に対して、一酸化炭素除去材料(60)を均一に分布させることができる。その結果、空気中の一酸化炭素と一酸化炭素除去材料(60)との接触効率が増大し、一酸化炭素が効果的に除去される。
第11の発明は、一酸化炭素除去装置が、第10の発明の一酸化炭素除去部材(18)と、該一酸化炭素除去部材(18)が配置されるとともに空気が流れる空気通路(15)とを備えることを特徴とするものである。
第11の発明では、上記一酸化炭素除去部材(18)が空気通路(15)に配置される。空気通路(15)を流れる空気が一酸化炭素除去部材(18)を通過すると、この空気中に含まれる一酸化炭素が、基材(18a)に担持された一酸化炭素除去部材(18)と接触する。ここで、一酸化炭素除去材料(60)は、基材(18a)に微小な粒子状態となって担持されている。このため、空気中の一酸化炭素と一酸化炭素除去材料(60)との接触効率が増大し、一酸化炭素が効果的に除去される。
第12の発明は、第1又は第2の発明の一酸化炭素除去材料(60)が基材(18a)に担持された一酸化炭素除去部材の製造方法を前提としている。そして、この一酸化炭素除去部材の製造方法は、上記一酸化炭素除去材料(60)の粒子が凝集した凝集粒子(70)を準備する準備工程と、上記凝集粒子(70)の凝集状態を解除して分散粒子(60a)を得る分散工程と、上記分散粒子(60a)を基材(18a)に担持させる担持工程とを備えることを特徴とするものである。
第12の発明では、準備工程、分散工程、担持工程を経て一酸化炭素除去部材(18)が製造される。具体的に、上記準備工程では、一酸化炭素除去材料(60)の粒子が凝集して肥大化した凝集粒子(70)を準備する。上記分散工程では、凝集粒子(70)の凝集状態を解除して該凝集粒子(70)を分散させる。その結果、凝集粒子(70)の粒径が次第に小さくなり、分散粒子(60a)が得られる。上記担持工程では、このようにして得た分散粒子(60a)が基材(18a)の表面に担持される。
以上のよう基材(18a)に担持された分散粒子(60a)は、凝集粒子(70)と比較して粒径が小さくなる。このため、基材(18a)に担持される一酸化炭素除去材料(60)の粒子の比表面積が増大すると共に、基材(18a)に対して一酸化炭素除去材料(60)の粒子が均一に担持されることになる。
第13の発明は、第12の発明の一酸化炭素除去部材の製造方法において、上記分散工程では、上記凝集粒子(70)をスラリー化させた原料液を撹拌羽(81)で撹拌することで、上記凝集粒子(70)の凝集状態を解除して分散粒子(60a)を得ることを特徴とするものである。
第13の発明では、上記分散工程において、原料液が撹拌羽(81)で撹拌される。その結果、凝集粒子(70)の分散性が向上する。また、撹拌羽(81)による物理的な剪断力によって、凝集粒子(70)の凝集状態が壊されるので、凝集粒子(70)の分散性が更に向上する。
第14の発明は、第13の発明の一酸化炭素除去部材の製造方法において、上記原料液にバインダを混入する混入工程を備え、上記担持工程では、上記分散工程及び混入工程を経た原料液を用いて、該基材(18a)の表面に一酸化炭素除去材料(60)を付着させることを特徴とするものである。
第14の発明では、原料液にバインダが混入される。その結果、担持工程では、基材(18a)に対する分散粒子(60a)の付着性が増す。
第15の発明は、第1又は第2の発明の一酸化炭素除去材料(60)と、該一酸化炭素除去材料(60)が担持される基材(18a)とを備えた一酸化炭素除去部材を前提としている。そして、この一酸化炭素除去部材は、上記一酸化炭素除去材料(60)の粒子が凝集した凝集粒子(70)を準備する準備工程と、該凝集粒子(70)の凝集状態を解除して分散粒子(60a)を得る分散工程と、分散粒子(60a)を基材(18a)に担持させる担持工程とを経て成ることを特徴とするものである。
第15の発明では、凝集粒子(70)を分散させた分散粒子(60a)を基材(18a)に担持させている。このため、基材(18a)に担持される一酸化炭素除去材料(60)の粒子の比表面積が増大すると共に、基材(18a)に対して一酸化炭素除去材料(60)の粒子が均一に担持されることになる。
第1及び第6の発明では、一酸化炭素の吸着能に優れる第1材料(61)と、一酸化炭素の酸化能に優れる第2材料(62)とを互いに接触させるようにしている。このため、第1材料(61)で吸着・濃縮した一酸化炭素を第2材料(62)に移動させ、この一酸化炭素を第2材料(62)の触媒作用によって酸化除去することができる。
このようにすると、空気中に比較的低濃度の一酸化炭素しか含まれていない場合にも、この一酸化炭素を第1材料(61)で吸着除去でき、さらに濃縮した一酸化炭素を第2材料(62)で効果的に酸化除去することができる。したがって、この一酸化炭素除去材料で空気中の一酸化炭素を確実に除去できる。
また、第1材料(61)に吸着された一酸化炭素は、第2材料(62)側の一酸化炭素との濃度勾配によって次第に第2材料(62)に拡散・移動するため、第1材料(61)の吸着能が回復する。このため、第1材料(61)の吸着能の低下、及び吸着破過を未然に回避することができる。したがって、この一酸化炭素除去材料で空気中の一酸化炭素を持続的に除去できる。
また、第2の発明によれば、酸化アルミニウム(62)の表面にパラジウム(61)を高密度に担持させて一酸化炭素除去材料を構成することができる。このため、パラジウム(61)と一酸化炭素の接触効率が増大するので、一酸化炭素をパラジウム(61)に効率的に吸着させることができる。従って、この一酸化炭素除去材料で空気中の一酸化炭素を確実に除去できる。
特に、第3の発明では、第1材料(61)と第2材料(62)との接触界面の周りを空気中に露出させ、酸素雰囲気としているため、第1材料(61)側から第2材料(62)側へ移動した一酸化炭素を効果的に酸化除去することができる。
第4の発明では、第2材料(62)の表面に第1材料(61)を担持することで、第1材料(61)と空気との通気接触効率を高めることができる。したがって、空気中の一酸化炭素を効果的に第1材料(61)に吸着させることができる。また、第1材料(61)と第2材料(62)との接触状態を確実に保持することができ、第1の発明で上述した効果を確実に発揮することができる。
第5の発明では、酸化物から成る担体(63)に少なくとも第2材料(62)を担持させるようにしている。このため、担体(63)の触媒作用によって第2材料(62)の活性を高め、一酸化炭素の酸化能を向上させることができる。
また、担体(63)の表面上に第1材料(61)や第2材料(62)を高密度に配置することができ、空気中の一酸化炭素と両材料(61,62)との接触効率を増大させることができる。したがって、空気中の一酸化炭素を更に確実に除去することができる。
第7の発明では、上記一酸化炭素除去材料(60)を一酸化炭素除去装置に適用するようにしている。したがって、室内空間、喫煙ブース、工場などで生じる一酸化炭素を確実かつ持続的に除去することができる一酸化炭素除去装置を提供することができる。
第8の発明によれば、放電手段(40)のストリーマ放電で生じる活性種によって、空気中の一酸化炭素を酸化除去することができる。さらに、この活性種によって第2材料(62)の活性を高めることができるので、この一酸化炭素除去装置の性能を効果的に向上させることができる。
また、第9の発明では、第2の発明の一酸化炭素除去材料(60)を一酸化炭素除去装置に利用し、この一酸化炭素除去装置でタバコの煙中の一酸化炭素を処理するようにしている。上記一酸化炭素除去材料(60)は、特に一酸化炭素を選択的に除去することができるものであるので、煙中の他の成分が一酸化炭素除去材料(60)の性能を低下させてしまうことがない。従って、この一酸化炭素除去装置で、タバコの煙中の一酸化炭素を確実に除去することができる。
第10の発明では、一酸化炭素除去材料(60)の粒子径を比較的微小としながら基材(18a)に担持させるようにしている。このため、本発明によれば、基材(18a)の単位表面積当りの一酸化炭素除去材料(60)の比表面積を増大させることができる。また、基材(18a)に対して一酸化炭素除去材料(60)を均一に担持させることができる。従って、空気中の一酸化炭素と一酸化炭素除去材料(60)との接触効率を増大するので、この一酸化炭素除去部材で一酸化炭素を効果的に除去することができる。
また、このように一酸化炭素除去材料(60)の粒子径を微小とすると、一酸化炭素除去材料(60)と基材(18a)との接触面積も広くなる。その結果、基材(18a)に対する一酸化炭素除去材料(60)の密着性が向上し、基材(18a)に一酸化炭素除去材料(18a)を強固に保持させることができる。従って、この一酸化炭素除去部材の耐用年数を長くすることができる。
第11の発明では、第10の発明の一酸化炭素除去部材を一酸化炭素除去装置に適用するようにしている。従って、この一酸化炭素除去装置における一酸化炭素の除去性能の向上を図ることができる。
第12の発明では、一酸化炭素除去材料(60)の粒子が凝集した凝集粒子(70)に対して、この凝集状態を解除する分散工程を行い、分散工程で得た分散粒子(60a)を基材(18a)に担持させるようにしている。このため、本発明では、基材(18a)に対して比較的微小な一酸化炭素除去材料(60)を担持させることができる。従って、本発明では、上述した第10の発明と同様の効果を奏する一酸化炭素除去部材を得ることができる。
特に、第13の発明では、分散工程時において、原料液を撹拌羽(81)で撹拌するようにしている。このため、本発明によれば、凝集粒子(70)を速やかに分散できると共に、この分散工程で得られる分散粒子(60a)の粒径を一層微小とすることができる。
また、第14の発明によれば、原料液にバインダを混入することで、基材(18a)に分散粒子(60a)を強固に保持させることができる。従って、一酸化炭素除去部材の耐用年数を一層長くすることができる。また、原料液中のバインダの混合に撹拌羽(81)を利用することもできる。
第15の発明によれば、第10の発明と同様に、長期間に亘って使用でき、一酸化炭素除去性能に優れた一酸化炭素除去部材を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る一酸化炭素除去装置は、一般家庭や小規模店舗などで用いられる空気浄化装置(10)を構成するものである。この空気浄化装置(10)は、室内空気中の一酸化炭素やその他の臭気成分を除去し、室内空間を清浄化する。
<空気浄化装置の全体構成>
まず、空気浄化装置(10)の全体構成について図1及び図2を参照しながら説明する。なお、図1は空気浄化装置(10)の分解斜視図であり、図2は空気浄化装置(10)の内部を上方から視た図である。
空気浄化装置(10)は、一端が開放された箱形のケーシング(11)と、該ケーシング(11)の開放端面に装着される前面カバー(12)とを備えている。上記ケーシング(11)の前面寄りの左右側面及び上面、さらに上記前面カバー(12)の中央部には、室内空気が導入される空気吸込口(13)が形成されている。一方、ケーシング(11)の天板の背面側寄りには、室内空気が流出する空気吹出口(14)が形成されている。
ケーシング(11)内には、空気吸込口(13)から空気吹出口(14)までに亘って室内空気が流れる空気通路(15)が形成されている。この空気通路(15)には、室内空気の流れの上流側から下流側に向かって順に、プレフィルタ(16)、イオン化部(30)、ストリーマ放電部(40)、静電フィルタ(17)、触媒フィルタ(18)、及びファン(19)が配置されている。また、ケーシング(11)の後部下側寄りには、上記イオン化部(30)及びストリーマ放電部(40)の電源(21)が設けられている。
<プレフィルタ及びイオン化部の構成>
プレフィルタ(16)は、室内空気中に含まれる比較的大きな塵埃を捕集するフィルタである。イオン化部(30)は、プレフィルタ(16)を通過した比較的小さな塵埃を帯電させ、この塵埃を後述の静電フィルタ(17)で捕集するものである。このイオン化部(30)は、「コ」の字型の水平断面が左右方向に連なる形状の波形部材(50)の前面側に設けられている。具体的に、波形部材(50)の前面側には、該波形部材(50)によって区画される複数の柱状の空間が形成されており、この空間が前側開放部(51)を構成している。そして、各前側開放部(51)に上記イオン化部(30)がそれぞれ設けられている。
各イオン化部(30)は、それぞれイオン化線(31)と電極板(32)とで構成されている。イオン化線(31)は、前側開放部(51)の水平方向における内部中央に位置し、波形部材(50)の上端から下端に亘って張架されている。一方、電極板(32)は、前側開放部(51)の左右内壁によって構成されており、イオン化線(31)と平行な状態となっている。そして、上記電源(21)からイオン化部(30)に電圧が印加されると、各イオン化線(31)と、各イオン化線(31)に対応する各電極板(32)との間では、塵埃を帯電させるためのコロナ放電が行われる。
<ストリーマ放電部の構成>
ストリーマ放電部(40)は、波形部材(50)の後面側に設けられている。具体的に、波形部材(50)の後面側には、該波形部材(50)によって区画される複数の柱状の空間が形成されている。この空間のうち水平方向の断面積が広い2つの空間が後側開放部(52)を構成している。そして、これら2つの後側開放部(52)に上記ストリーマ放電部(40)がそれぞれ設けられている。また、ストリーマ放電部(40)の要部を上方から視た図3に示すように、後側開放部(52)には、水平断面が「コ」の字型で、波形部材(50)の上下方向に亘って延在する第1絶縁カバー(53)が設けられている。この第1絶縁カバー(53)には、前側に開放空間が形成されている。そして、ストリーマ放電部(40)は、波形部材(50)の後側面と上記第1絶縁カバー(53)の内側面とによって内包されている。なお、第1絶縁カバー(53)を構成する3つの壁面には、それぞれ複数の空気流通口(54)が形成されており、室内空気がストリーマ放電部(40)の近傍を流通可能となっている。
ストリーマ放電部(40)には、複数の電極対(41,42)が設けられている。各電極対(41,42)は、ストリーマ放電の基端となる複数の放電電極(41)と、ストリーマ放電の終端となる複数の対向電極(42)とで構成されている。
放電電極(41)は、図4(放電電極の要部拡大斜視図)に示すように、水平断面が「コ」の字型で上下方向に延在する電極保持部材(43)に支持されている。具体的に、電極保持部材(43)の所定の部位には、前方に向かって屈曲形成された複数の支持板(44)が形成されている。そして、線状ないし棒状の放電電極(41)は、該放電電極(41)を挟み込むようにしてかしめられた支持板(44)の先端部によって支持されている。以上のようにして、放電電極(41)の両端部は、支持板(44)から上下方向に突出した状態となっている。なお、本実施形態において、上記放電電極(41)は、線径が約0.2mmのタングステン線で構成されている。
対向電極(42)は、図3に示すように、波形部材(50)の後側開放部(52)を形成する内壁のうち、上記放電電極(41)の前方に位置する支持面(55)に形成されている。具体的に、支持面(55)には、放電電極(41)に近い順に、上記対向電極(42)及びアース電極(23)が積層されている。対向電極(42)は、上下方向に延在する板状に形成されている。この対向電極(42)には、所定の位置に第2絶縁カバー(56)が設けられている。そして、対向電極(42)は、放電電極(41)の先端部に対峙する面が露出された状態となっている。上記アース電極(23)は、ストリーマ放電によって対向電極(42)を流れた後の電流が流れる通電板を構成している。
ストリーマ放電部(40)の要部を側方から視た図である図5に示すように、上記放電電極(41)と対向電極(42)とは実質的に平行な姿勢となっている。また、対向電極(42)と上記電極保持部材(43)との間には、図示しないスペーサーが介設されている。このスペーサーは、本実施形態において、絶縁性の碍子で構成されている。そして、放電電極(41)の先端部から対向電極(42)までの間の距離が上記スペーサーによって一定間隔に保持されている。なお、本実施形態において、両電極(41,42)の間の距離は4.0±0.3mmとなっている。
以上のような構成のストリーマ放電部(40)は、電源(21)から各電極対(41,42)に電圧が印加されることで、各電極対(41,42)の間でストリーマ放電を行う放電手段を構成している。
<静電フィルタの構成>
静電フィルタ(17)は、ストリーマ放電部(40)の下流側に配置されている。この静電フィルタ(17)は、水平断面が波形状に屈曲して形成された、いわゆるプリーツフィルタで構成されている。また、静電フィルタ(17)は、上流側の面が上記イオン化部(30)によって帯電された比較的小さな塵埃を捕集する集塵面を構成する一方、下流側の面には光触媒(光半導体)が担持されている。この光触媒は、ストリーマ放電部(40)によるストリーマ放電によって生成される活性種(高速電子、ラジカル、励起分子等)によって更に活性化され、室内空気中の一酸化炭素等の有害成分や臭気成分の除去速度を増大させる。なお、この光触媒は、例えば二酸化チタンや酸化亜鉛、あるいはタングステン酸化物や硫化カドミウムなどが用いられる。
<触媒フィルタの構成>
上記触媒フィルタ(18)は、一酸化炭素除去部材を構成するものであって、静電フィルタ(17)の下流側に配置されている。この触媒フィルタ(18)は、板状でハニカム構造の基材の表面に一酸化炭素除去材料(60)が担持されたものである。
図6に示すように、一酸化炭素除去材料(60)は、第1材料を構成するCO吸着剤(61)と、第2材料を構成するCO酸化触媒(62)と、酸化物から成る担体(63)とで構成されている。
上記CO吸着剤(61)は、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスニウム、ルテニウム、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、カドミウム、亜鉛、チタン、アルミニウムのうち少なくとも一種の金属元素を含む材料で構成されており、本実施形態では、パラジウム単体で構成されている。CO吸着剤(61)の平均粒子径は、2nm以上500nm以下の範囲が好適である。
上記CO酸化触媒(62)は、金、銀、銅、プラチナのうち少なくとも一種の金属元素を含む材料で構成されており、本実施形態では、金単体で構成されている。上記CO酸化触媒(62)の平均粒子径は、上記CO吸着剤(61)と同様、2nm以上500nm以下の範囲が好適であり、特に、CO酸化触媒(62)を金で構成する場合、その平均粒子径は、1nm以上25nm以下の範囲が好適である。
上記担体(63)は、遷移金属酸化物、希土類酸化物、又は典型元素酸化物から構成される。上記遷移金属酸化物としては、鉄、チタン、マンガン、ニッケル、コバルト、銅、ジルコニウム、クロム、モリブデンのうち少なくとも1種から選ばれる金属の酸化物が挙げられる。また、上記希土類酸化物としては、セリウム、イットリウム、ネオジム、プラセオジム、サマリウムのうち少なくとも1種から選ばれる金属の酸化物が挙げられる。さらに、上記典型元素酸化物としては、スズ、インジウム、アルミニウム、ケイ素、炭素、マグネシウム、カルシウムのうち少なくとも1種から選ばれる金属の酸化物が挙げられる。特に、担体(63)は、酸化鉄、酸化チタン、酸化スズ、又は酸化セリウムで構成されることが好ましく、本実施形態では、酸化鉄で構成されている。この担体(63)は、窒素吸着法(BET法)により測定した比表面積が10m2/g以上を示すものが好適である。
本実施形態では、上記担体(63)の表面上に上記CO酸化触媒(62)が担持されている。さらに、CO酸化触媒(62)の表面上には、上記CO吸着剤(61)が担持されており、CO吸着剤(61)とCO酸化触媒(62)とが互いに接触している。そして、CO吸着剤(61)とCO酸化触媒(62)との接触界面の周りが空気中に露出された状態となっている。また、この一酸化炭素除去材料(60)において、CO吸着剤(61)及びCO酸化触媒(62)の合計重量の、担体(63)の重量に対する重量の割合は、50%以下であることが好ましい。
<一酸化炭素除去材料の製造方法>
上記一酸化炭素除去材料(60)は、例えば共沈法や析出沈殿法によって製造される。
上記共沈法では、HAuCl4とPdCl2・NaClと遷移金属硝酸塩(ここでは、Fe(NO32・9H2O)の混合水溶液を、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの水溶液に3分間以内で一気に加え、中和沈殿生成を行う。その後、1時間撹拌を続けながら熟成し、その後に得た沈殿物を数回水洗いし、ろ過・分離する。こうして得られた水酸化物(または炭酸塩または両者の混合物)を乾燥(室温で真空引きするか電気炉中に120℃で放置)し、空気中300℃以上で焼成することで、金/パラジウム/酸化鉄から成る一酸化炭素材料(60)を得ることができる。
また、上記析出沈殿法では、加温したHAuCl4及びPdCl2・NaClの水溶液に水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム水溶液を加えてpHを7から10の範囲に調整した後、担体として用いる金属酸化物(ここでは、酸化鉄)を分散又は浸漬する。その後、1時間熟成し、その後に得た沈殿物を数回水洗いし、ろ過・分離する。こうして得られた水酸化物(または炭酸塩または両者の混合物)を乾燥(室温で真空引きするか電気炉中に120℃で放置)し、空気中300℃以上で焼成することで、金/パラジウム/酸化鉄から成る一酸化炭素材料(60)を得ることができる。
−運転動作−
図1に示すように、空気浄化装置(10)の運転が始まると、ファン(19)が起動し、室内空気がケーシング(11)内の空気通路(15)を流通する。また、イオン化部(30)及びストリーマ放電部(40)へは、電源(21)からそれぞれ高電圧が印加される。
ケーシング(11)内に導入された室内空気は、まずプレフィルタ(16)を通過する。プレフィルタ(16)では、室内空気中の比較的大きな塵埃が除去される。その後、室内空気は、イオン化部(30)及びストリーマ放電部(40)へと流れる。イオン化部(30)では、イオン化線(31)と電極板(32)との間でのコロナ放電により室内空気中の比較的小さな塵埃が帯電する。このようにして帯電した塵埃は、室内空気が静電フィルタ(17)を通過する際、この静電フィルタ(17)の上流側の集塵面に捕集される。
一方、ストリーマ放電部(40)では、放電電極(41)と対向電極(42)との間でのストリーマ放電により低温プラズマが発生している。そして、この低温プラズマの生成に伴い、高速電子、ラジカル、励起分子等の活性種が発生する。この活性種は、室内空気と接触して室内空気中の一酸化炭素等の有害成分や臭気成分を除去する。
その後、室内空気は、静電フィルタ(17)を通過する。静電フィルタ(17)では、その集塵面において上述のように塵埃が捕集される。また、静電フィルタ(17)の下流側の面に担持される光触媒は、上記活性種によって活性化され、室内空気中の一酸化炭素等の有害成分や臭気成分が更に除去される。その後、比較的低濃度の一酸化炭素を含む室内空気は触媒フィルタ(18)を流通する。その結果、室内空気と一酸化炭素除去材料(60)とが接触する。なお、この触媒フィルタ(18)に流通する空気の温度は常温(例えば10℃〜40℃程度)となっている。
一酸化炭素除去材料(60)では、図7に示すように、空気中の一酸化炭素がCO吸着剤(61)の表面に吸着される。その結果、CO吸着剤(61)の表面上で一酸化炭素が濃縮される。このようにしてCO吸着剤(61)の表面近傍の一酸化炭素の濃度が増加すると、CO吸着剤(61)の表面近傍の一酸化炭素と、このCO吸着剤(61)と接触するCO酸化触媒(62)の表面近傍の一酸化炭素との濃度勾配によって、CO吸着剤(61)側の一酸化炭素が次第に拡散してCO酸化触媒(62)側の表面に移動する。その結果、CO吸着剤(61)とCO酸化触媒(62)との接触界面の近傍において、CO吸着剤(61)側からCO酸化触媒(62)側へ移動した一酸化炭素は、CO酸化触媒(62)の触媒作用によって酸化されて二酸化炭素となる。この際、CO酸化触媒(62)は、ストリーマ放電部(40)で生成した活性種によって更に活性化されるため、空気中の一酸化炭素が効果的に除去される。
以上のようにして清浄化された室内空気は、ファン(19)へと取り込まれ、空気吹出口(14)から室内へ吹き出される。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、一酸化炭素の吸着能に優れるCO吸着剤(61)と、該CO吸着剤(61)よりも一酸化炭素の酸化力の高いCO酸化触媒(62)とを互いに接触させるようにしている。このため、CO吸着剤(61)で吸着・濃縮した一酸化炭素をCO酸化触媒(62)側に移動させ、この一酸化炭素をCO酸化触媒(62)の触媒作用によって酸化除去することができる。
このようにすると、比較的低濃度の一酸化炭素をCO吸着剤(61)で効果的に吸着除去でき、さらに濃縮された一酸化炭素をCO酸化触媒(62)で効果的に酸化除去することができる。したがって、この一酸化炭素除去材料(60)で空気中の一酸化炭素を確実に除去できる。
また、CO吸着剤(61)に吸着された一酸化炭素は、CO酸化触媒(62)の近傍の一酸化炭素との濃度勾配によって次第にCO酸化触媒(62)に移動するため、CO吸着剤(61)の吸着能の低下、あるいはCO吸着剤(61)の吸着破過を未然に回避することができる。したがって、この一酸化炭素除去材料(60)で空気中の一酸化炭素を持続的に除去できる。
さらに、CO吸着剤(61)による一酸化炭素の吸着によって吸着熱が生じると、この熱は、CO吸着剤(61)からCO酸化触媒(62)に直接的に伝達する。つまり、CO吸着剤(61)で生じる吸着熱によってCO酸化触媒(62)を効果的に加熱することができる。このため、CO酸化触媒(62)の活性を促進させることができ、空気中の一酸化炭素を一層確実に除去することができる。
また、上記実施形態では、CO酸化触媒(62)を酸化物から成る担体(63)に担持させるようにしている。このため、担体(63)の触媒作用によってCO酸化触媒(62)の活性を高め、一酸化炭素の酸化除去能を向上させることができる。さらに、担体(63)の表面上にCO吸着剤(61)やCO酸化触媒(62)を高密度に配置することができ、空気中の一酸化炭素と両材料(61,62)との接触効率を増大させることができる。したがって、空気中の一酸化炭素を更に確実に除去することができる。
<実施形態の変形例1>
また、上記実施形態以外の一酸化炭素除去材料として、図8に示すように、パラジウムから成る第1材料(61)と、酸化アルミニウムから成る第2材料(62)とを接触させて一酸化炭素除去材料(60)を構成してもよい。この一酸化炭素除去材料(60)では、酸化アルミニウム(62)の表面に、微小粒径のパラジウム(61)が高密度で担持される。また、これらの材料(61,62)は、ハニカム状、あるいはコルゲート状の基材(64)の表面にコロイダルシリカ等のバインダ(65)を介して担持され、上述した触媒フィルタ(18)が構成される。
この一酸化炭素除去材料(60)では、空気中の一酸化炭素がパラジウム(61)に選択的に吸着される。吸着されて濃縮した一酸化炭素は、更にパラジウム(61)によって酸化分解され、二酸化炭素となる。この際、パラジウム(61)と接触する酸化アルミニウム(62)の触媒作用によって、パラジウム(61)による一酸化炭素の分解速度が増す。その結果、一酸化炭素は、この一酸化炭素除去材料(60)によって効果的に除去される。
この一酸化炭素除去材料(60)について、図9に示す実験装置を用いて一酸化炭素の除去試験を行った。この試験では、1m3の密閉アクリルケース(80)内にパラジウム(61)と酸化アルミニウム(62)とから成る一酸化炭素除去材料(60)(約30グラム)と、1本のタバコ(81)とを設置し、タバコ(81)から発生する一酸化炭素を一酸化炭素除去材料(60)で除去させた。なお、この際には、撹拌用のファン(82)を運転し、密閉アクリルケース(80)内の一酸化炭素を拡散させるようにした。以上のような条件において、密閉アクリルケース(80)内の一酸化炭素をCOセンサ(83)で測定し、一酸化炭素の残存率(現状の一酸化炭素濃度/初期の一酸化炭素濃度)の経時変化を観察した。
その結果、図10に示すように、試験開始後より一酸化炭素濃度が次第に減少し、試験開始2時間後には、一酸化炭素残存率が20%以下となった。以上の試験によって、パラジウム(61)と酸化アルミニウム(62)とから成る一酸化炭素除去材料(60)は、タバコの煙中の一酸化炭素を効果的に除去できることが確認された。
<実施形態の変形例2>
上述した実施形態に係る空気浄化装置(10)の触媒フィルタ(18)を以下のように構成してもよい。
<触媒フィルタの構成>
図11に示すように、本発明の一酸化炭素除去部材を構成する触媒フィルタ(18)は、板状の基材(18)と、該基材(18)に担持される一酸化炭素除去材料(60)とを備えている。上記基材(18)は、ハニカム状、波板状、メッシュ状等に形成されており、室内の常温空気が流通可能に構成されている。
上記一酸化炭素除去材料(60)は、上記実施形態と同様、第1部材(61)と第2部材(62)とが接触するように構成されている。なお、この変形例2では、上述の変形例1と同様に、第1部材としてパラジウム(61)が、第2部材として酸化アルミニウムが用いられている。
この変形例2の触媒フィルタ(18)では、一酸化炭素除去材料(60)が、図12に示すような粒子状態(第1部材と第2部材とが一塊となって粒子を成す状態)の粒子(以下、分散粒子(60a)と称する)が、基材(18a)の表面全域に均一に担持されている。この変形例2では、この分散粒子(60a)のメディアン径が20μm未満となっている。なお、この分散粒子(60a)は、その平均粒子径が20μm未満であっても良い。また、分散粒子(60a)は、メディアン径又は平均粒子径が7μm未満、5μm未満、あるいは2μm未満であっても良いし、更には1μm未満、あるいは100nm未満とするようにしても良い。また、この分散粒子(60a)のメディアン径又は平均粒子径は、10nm以上であることが好ましい。
<触媒フィルタの製造方法>
次に、この変形例2の触媒フィルタ(18)の製造方法について説明する。触媒フィルタ(18)は、準備工程、分散工程、混入工程、及び担持工程が順に行われて製造される。
上記準備工程では、まず、上述した共沈法や析出沈殿法等によってパラジウム(61)と酸化アルミナ(62)とを所定の溶液中で凝集させる。その結果、溶液中では、図10に示すように、パラジウム(61)と酸化アルミナ(62)とから成る一酸化炭素除去材料(60)が凝集して一塊となった粒子(以下、凝集粒子(70)と称する)が生成する。この凝集粒子(70)は、いわば、複数の上記分散粒子(60a)が粒状に集まったものである。従って、この凝集粒子(70)の平均粒子径は上記分散粒子(60a)の平均粒子径よりも大きくなる。なお、この変形例2では、上記凝集粒子(70)のメディアン径が少なくとも20μm以上となっている。
また、準備工程では、溶液中から凝集粒子(70)を回収するためのろ過処理が行われる。なお、ろ過処理では、ろ過用フィルタの孔径が、凝集粒子(70)を効率的に補足するように最適な範囲に設定される。
上記分散工程では、図14(A)に示すように、開放容器内で凝集粒子(70)と所定の溶媒とを混合させて、凝集粒子(70)がスラリー化した原料液を得る。次に、図14(B)に示すように、ホモジナイザー(80)の撹拌羽(81)によって原料液を撹拌混合する。その結果、凝集粒子(70)の凝集状態が次第に解除され、この凝集粒子(70)が分散していく。また、このホモジナイザー(80)は、いわゆる粉砕型ホモジナイザーで構成されており、その撹拌羽(81)の端部は、鋭利なカッター状に形成されている。このため、凝集粒子(70)は、撹拌羽(81)の物理的な剪断力によって、その凝集状態が一層解除されていく。その結果、凝集粒子(70)は、最終的に上述した分散粒子(60a)の状態となる。なお、この分散工程では、準備工程で得た凝集粒子(70)を粉体のままで粉砕器等で粉砕し、凝集粒子(70)の凝集状態を解除してから原料液と混合させてもよい。また、スラリー化した凝集粒子(70)に超音波振動を与え、凝集粒子(70)の凝集状態を解除することもできる。
上記混入工程では、図14(C)に示すように、分散粒子(60a)を含む原料液中にバインダ溶液が混合される。また、この原料液中のバインダの混合には、上記ホモジナイザー(80)が利用される。なお、バインダ溶液のバインダとしては、アルミナゾル、コロイダルアルミナ、コロイダルシリカ等が用いられる。また、この混入工程を上記分散工程の前に行うようにしても良いし、混入工程と分散工程を同時に行うようにしても良い。
上記担持工程では、図14(D)に示すように、分散工程及び混入工程を経た後の原料液中に上記基材(18a)が含浸される。その結果、基材(18a)の表面全域には、バインダを介して分散粒子(60a)が均一に付着する。その後、基材(18a)を原料液中から引き上げた後、この基材(18a)の乾燥処理を行う。その結果、図11に示すように、基材(18a)の表面に一酸化炭素除去材料(60)が担持された触媒フィルタ(18)が得られる。なお、担持工程では、バインダ及び分散粒子(60a)を含む原料液を基材(18a)を直接吹き付ける用にしても良いし、回転板に取り付けた基材(18a)を原液中で回転させるようにしても良い。
以上のような製造方法で得た触媒フィルタ(18)には、上述の如く基材(18a)の表面全域に亘ってメディアン径として20μm未満の分散粒子(60a)が担持されることになる。このため、この変形例2の触媒フィルタ(18)では、基材(18a)の単位表面積当りの一酸化炭素除去材料(60)の比表面積が大きくなる。また、基材(18a)に対して一酸化炭素除去材料(60)を均一に担持させることができる。従って、空気中の一酸化炭素と一酸化炭素除去材料(60)との接触効率を増大するので、この触媒フィルタ(18)で一酸化炭素を効果的に除去することができる。なお、変形例2の一酸化炭素除去部材の一酸化炭素除去性能は、凝集粒子(70)をそのまま基材(18a)に担持させた一酸化炭素除去部材の一酸化炭素除去性能よりも数十倍も高いことが実験的に観察された。
また、このように一酸化炭素除去材料(60)の粒子径を微小とすると、一酸化炭素除去材料(60)と基材(18a)との接触面積も広くなる。その結果、基材(18a)に対する一酸化炭素除去材料(60)の密着性が向上し、基材(18a)に一酸化炭素除去材料(18a)を強固に保持させることができる。従って、この触媒フィルタ(18)の耐用年数を長くすることができる。
また、触媒フィルタ(18)の製造時における準備工程では、一酸化炭素除去材料(60)の粒子を凝集させて凝集粒子(70)としている。このため、ろ過処理時における凝集粒子(70)の捕集率を増大させることができる。従って、触媒フィルタ(18)の生産性の向上を図ることができる。
なお、触媒フィルタ(18)の製造時において、一酸化炭素除去材料(60)の凝集粒子(70)に加え、所定の機能性材料(ゼオライト、活性炭等)の粉体を原料液中に混合するようにしてもよい。このような原料液中において上述のような分散工程を行うと、これらの機能性材料についても微粒子化が図られる。従って、基材(18a)に対して微小な機能性材料を担持させることができ、この触媒フィルタ(18)の性能を一層高めることができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、図6に示すように、担体(63)の表面にCO酸化触媒(62)のみを担持させ、このCO酸化触媒(62)の表面に更にCO吸着剤(61)を担持させるようにしている。しかしながら、図15に示すように、上記担体(63)の表面にCO吸着剤(61)とCO酸化触媒(62)との双方を担持させるようにしてもよい。この場合にも、CO吸着剤(61)で吸着・濃縮した一酸化炭素をCO酸化触媒(62)に移動させ、この一酸化炭素をCO酸化触媒(62)による触媒作用によって酸化除去することができる。
また、上記実施形態と異なり、一酸化炭素除去材料(60)をCO吸着剤(61)とCO酸化触媒(62)とのみで構成することもできる。この場合には、例えば図16に示すように、CO酸化触媒(62)の表面にCO吸着剤(61)を担持させる構成としてもよいし、逆に、例えば図17に示すように、CO吸着剤(61)の表面にCO酸化触媒(62)を担持させる構成としてもよい。このような構成の一酸化炭素除去材料(60)は、例えばハニカム状の基材やフィルタなどに直接添着して使用することができる。また、この例の一酸化炭素除去材料(60)を例えばメッシュ状の容器等に充填し、この容器中へ空気を流通させて一酸化炭素を除去するようにすることもできる。
また、上記実施形態では、空気浄化装置(10)によって、一般家庭や小規模店舗等の空気を処理するようにしている。しかしながら、空気浄化装置(10)を喫煙ブース等に設置し、この空気浄化装置(10)でタバコの煙を処理するようにしてもよい。タバコの煙中の大半の成分は一酸化炭素であるので、上記一酸化炭素除去材料(60)、あるいは一酸化炭素除去部材(18)を備えた空気浄化装置(10)で、タバコの煙に含まれる一酸化炭素を効果的に除去することができる。特に、パラジウム(61)と酸化アルミニウム(62)とから成る一酸化炭素除去材料(60)は、空気中の一酸化炭素を選択的に除去する特性を有する。このため、この一酸化炭素除去材料(60)が担持されたフィルタを搭載した空気浄化装置(10)でタバコの煙を処理すると、タバコの煙中の一酸化炭素を確実に除去することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、空気中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去材料、及びこの一酸化炭素除去材料を有する一酸化炭素除去装置について有用である。
実施形態に係る空気浄化装置の全体構成を示す斜視図である。 空気浄化装置の内部を上流側から視た図である。 ストリーマ放電部の水平断面図である。 ストリーマ放電部の拡大斜視図である。 ストリーマ放電部を側方から視た図である。 一酸化炭素除去材料を模式的に示す構成図である。 一酸化炭素除去材料による一酸化炭素除去メカニズムの説明図である。 変形例1の一酸化炭素除去材料を模式的に示す構成図である。 変形例1の一酸化炭素除去材料の一酸化炭素除去試験に用いた試験装置の概略構成図である。 変形例1の一酸化炭素除去材料の一酸化炭素除去試験の結果を示すグラフである。 変形例2の触媒フィルタについて、一酸化炭素除去材料を模式的に示した概略構成図である。 変形例2の分散粒子を模式的に示す構成図である。 変形例2の凝集粒子を模式的に示す構成図である。 一酸化炭素除去部材の製造方法の説明図であって、図14(A)及び図14(B)は分散工程を、図14(C)は混入工程を、図14(D)は担持工程をそれぞれ示すものである。 その他の実施形態の第1の例における一酸化炭素除去材料を模式的に示す構成図である。 その他の実施形態の第2の例における一酸化炭素除去材料を模式的に示す構成図である。 その他の実施形態の第3の例における一酸化炭素除去材料を模式的に示す構成図である。
符号の説明
10 空気浄化装置(一酸化炭素除去装置)
15 空気通路
18 触媒フィルタ(一酸化炭素除去部材)
18a 基材
40 ストリーマ放電部(放電手段)
41 放電電極(電極)
42 対向電極(電極)
60 一酸化炭素除去材料
60a 分散粒子
61 CO吸着剤(第1材料)
62 CO酸化触媒(第2材料)
63 担体
70 凝集粒子

Claims (15)

  1. 空気中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去材料であって、
    パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスニウム、ルテニウム、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、カドミウム、亜鉛、チタン、アルミニウムのうち少なくとも一種の金属元素を含む第1材料(61)と、金、銀、銅、プラチナのうち少なくとも一種の金属元素を含む第2材料(62)とを有し、
    上記第1材料(61)と上記第2材料(62)とが互いに接触していることを特徴とする一酸化炭素除去材料。
  2. 空気中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去材料であって、
    パラジウムから成る第1材料(61)と、酸化アルミニウムから成る第2材料(62)とを有し、
    上記第1材料(61)と上記第2材料(62)とが互いに接触していることを特徴とする一酸化炭素除去材料。
  3. 請求項1又は2において、
    上記第1材料(61)と上記第2材料(62)との接触界面の周りが、空気中に露出されていることを特徴とする一酸化炭素除去材料。
  4. 請求項1又は2において、
    上記第1材料(61)が上記第2材料(62)の表面に担持されていることを特徴とする一酸化炭素除去材料。
  5. 請求項1又は2において、
    少なくとも上記第2材料(62)を担持する担体(63)を備え、
    上記担体(63)は、遷移金属酸化物、希土類酸化物、又は典型元素酸化物で構成されていることを特徴とする一酸化炭素除去材料。
  6. 空気中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去材料であって、
    互いに接触する第1材料(61)と第2材料(62)とを有し、
    上記第1材料(61)は一酸化炭素の吸着能を有する金属元素で構成され、
    第2材料(62)は第1材料(61)よりも一酸化炭素の酸化力が高い金属元素で構成されていることを特徴とする一酸化炭素除去材料。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1の一酸化炭素除去材料(60)と、該一酸化炭素除去材料(60)が配置されるとともに空気が流れる空気通路(15)とを備える一酸化炭素除去装置。
  8. 請求項7において、
    上記空気通路(15)には、一対の電極(41,42)の間でストリーマ放電を行う放電手段(40)が上記一酸化炭素除去材料(60)の上流側に設けられていることを特徴とする一酸化炭素除去装置。
  9. タバコの煙を含む空気を処理対象とし、タバコの煙に含まれる一酸化炭素を請求項2の一酸化炭素除去材料(60)によって除去することを特徴とする一酸化炭素除去装置。
  10. 請求項1又は2の一酸化炭素除去材料(60)と、該一酸化炭素除去材料(60)が担持される基材(18a)とを備えた一酸化炭素除去部材であって、
    上記一酸化炭素除去材料(60)は、上記基材(18a)に、メディアン径が20μm未満の粒子状態で担持されることを特徴とする一酸化炭素除去部材。
  11. 請求項10の一酸化炭素除去部材(18)と、該一酸化炭素除去部材(18)が配置されるとともに空気が流れる空気通路(15)とを備える一酸化炭素除去装置。
  12. 請求項1又は2の一酸化炭素除去材料(60)が基材(18a)に担持された一酸化炭素除去部材の製造方法であって、
    上記一酸化炭素除去材料(60)の粒子が凝集した凝集粒子(70)の凝集状態を解除して分散粒子(60a)を得る分散工程と、
    上記分散粒子(60a)を基材(18a)に担持させる担持工程とを備えることを特徴とする一酸化炭素除去部材の製造方法。
  13. 請求項12において、
    上記分散工程では、上記凝集粒子(70)をスラリー化させた原料液を撹拌羽(81)で撹拌することで、上記凝集粒子(70)の凝集状態を解除して分散粒子(60a)を得ることを特徴とする一酸化炭素除去部材の製造方法。
  14. 請求項13において、
    上記原料液にバインダを混入する混入工程を備え、
    上記担持工程では、上記分散工程及び混入工程を経た原料液を用いて、基材(18a)の表面に一酸化炭素除去材料(60)を付着させることを特徴とする一酸化炭素除去部材の製造方法。
  15. 請求項1又は2の一酸化炭素除去材料(60)と、該一酸化炭素除去材料(60)が担持される基材(18a)とを備えた一酸化炭素除去部材であって、
    上記一酸化炭素除去材料(60)の粒子が凝集した凝集粒子(70)の凝集状態を解除して分散粒子(60a)を得て、該分散粒子(60a)を基材(18a)に担持させることによって形成されることを特徴とする一酸化炭素除去部材。
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