JP2006115805A - 魚釣用電動リール - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明はクラッチ機構を手動操作とスプールモータのモータ駆動の両方で容易且つ確実に切換え可能とした電動リールを提供する。
【解決手段】切換えレバーの操作でスプールをスプールフリー状態と釣糸巻取り可能状態とに切り換えるクラッチ機構を備えた電動リールに於て、スプールモータを正逆両方向へ回転可能として、スプールモータの一方向の回転でスプールを巻取り駆動可能に構成し、切換えレバーの操作で移動するクラッチ作動部材に被係合部を設け、且つスプールモータに、スプールモータの他方向の回転時に上記被係合部に係合してクラッチ作動部材を移動させる係合部を持ったクラッチ切換部材を接続して、スプールモータの他方向の回転でクラッチ機構を動力遮断状態と動力伝達状態とに切換え可能とすると共に、スプールモータの他方向の回転停止時に、上記係合部を切換えレバーの手動操作に支障を来たさぬ非接触位置に位置決め制御した。
【選択図】図3

Description

本発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールを巻取り駆動するスプール駆動モータを備えた魚釣用電動リールに関する。
船釣り等、一般に深場の魚層を対象とした魚釣りを行う場合、魚釣用電動リール(以下、「電動リール」という)が広く使用されている。
従来、この種の電動リールは、リール本体に装着したスプール駆動モータ(以下、「スプールモータ」という)の駆動でスプールを回転させて釣糸の巻取りを行うもので、スプールモータの駆動力をスプール回転に適した状態でスプールに伝達させるため、遊星減速機構を介して動力伝達を行っている。
そして、一般的に電動リールには手動ハンドルがリール本体に装着されており、当該手動ハンドルによる釣糸の手動巻取り操作とスプールモータによる自動巻取り操作が併用できるようになっている。
また、電動リールには、スプールをフリー回転状態と釣糸巻取り可能状態とに選択的に切り換えるクラッチ機構が装着されており、従来、リール本体のハンドル側側板の後部にクラッチレバー(切換えレバー)を装着し、当該クラッチレバーの操作でクラッチ機構を動力伝達状態(クラッチON)と動力遮断状態(クラッチOFF)とに切換え可能とすると共に、動力遮断状態でハンドルを巻取り方向へ回転させると、周知の復帰機構によってクラッチ機構を動力伝達状態に復帰させるように構成されていたが、昨今、斯かるクラッチレバーに代え、特許文献1に開示されるようにスプールモータを正逆両方向へ回転可能に構成し、当該スプールモータの駆動力(逆回転力)でクラッチ機構を自動的に動力伝達状態と動力遮断状態とに切換制御可能とした電動リールが知られている。
しかし、この電動リールは、スプールモータの供給電源となるバッテリの電力がなくなったりバッテリを携帯するのを忘れた場合、或いは電気系統が故障した場合にクラッチ機構の切換えが行えなくなって、手動ハンドルによる釣りを行うことができない不具合があった。
そこで、斯かる実情に鑑み、特許文献2には、上述の如きスプールモータによるクラッチ機構の自動的な切換制御に加え、クラッチ機構を手動で切換え操作する手動操作機構を備えた電動リールが開示されている。
この手動操作機構は、リール本体に取り付くハンドル側側板の側方に、手動操作用の操作ツマミをスプールモータのモータ軸と同軸上に装着すると共に、当該操作ツマミとクラッチ機構との間に円形プレートを係合連結させて、状況に応じ、釣人がスプールモータの動力以外に操作ツマミを指で回動操作することによってクラッチ機構の切換えを可能としたものである。
特許第3501691号公報 特開2001−224287号公報
しかし乍ら、特許文献2に開示された電動リールは、ハンドル側側板の側方に操作ツマミが装着された構造上、操作ツマミの位置によってクラッチ機構のON/OFF状態が判別し難い欠点が指摘されている。
また、既述したようにハンドル側側板の側方に操作ツマミがスプールモータのモータ軸と同軸上に装着されているため、リール本体が左右方向に大型化,重量化して操作性が低下し、また、構造も複雑化していた。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、リール本体を大型化することなく、クラッチ機構を手動操作とスプールモータのモータ駆動の両方で容易且つ確実に切換え可能とした電動リールを提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、リール本体に回転可能に支持されたスプールと、リール本体に装着され、スプールを巻取り駆動するスプールモータと、リール本体に装着した切換えレバーの操作で、スプールをスプールフリー状態と釣糸巻取り可能状態とに切り換えるクラッチ機構を備えた電動リールに於て、上記スプールモータを正逆両方向へ回転可能として、当該スプールモータの一方向の回転でスプールを巻取り駆動可能に構成し、上記切換えレバーの操作で移動するクラッチ機構のクラッチ作動部材に被係合部を設け、且つ、スプールモータに、当該スプールモータの他方向の回転時に上記被係合部に係合してクラッチ作動部材を移動させる係合部を持ったクラッチ切換部材を接続して、スプールモータの他方向の回転でクラッチ機構を動力遮断状態と動力伝達状態とに切換え可能とすると共に、スプールモータの他方向の回転停止時に、上記クラッチ切換部材の係合部を、切換えレバーの手動操作に支障を来たさぬ非接触位置に位置決め制御したことを特徴とする。
一方、請求項2に係る発明は、リール本体に回転可能に支持されたスプールと、リール本体に装着され、スプールを巻取り駆動するスプールモータと、リール本体に装着した切換えレバーの操作で、スプールをスプールフリー状態と釣糸巻取り可能状態とに切り換えるクラッチ機構を備えた電動リールに於て、上記リール本体にクラッチ作動用モータを装着し、上記切換えレバーの操作で移動するクラッチ機構のクラッチ作動部材に被係合部を設け、且つクラッチ作動用モータに、当該クラッチ作動用モータの回転時に上記被係合部に係合してクラッチ作動部材を移動させる係合部を持ったクラッチ切換部材を接続して、クラッチ作動用モータの回転でクラッチ機構を動力遮断状態と動力伝達状態とに切換え可能とすると共に、クラッチ作動用モータの停止時に、上記クラッチ切換部材の係合部を、切換えレバーの手動操作に支障を来たさぬ非接触位置に位置決め制御したことを特徴とする。
そして、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の電動リールに於て、リール本体にスプールを巻取り操作する手動ハンドルを装着し、当該手動ハンドルの回転操作で、動力遮断状態にあるクラッチ機構を動力伝達状態に切換え可能としたものである。
請求項1及び請求項2に係る発明によれば、クラッチ機構の切換えを手動操作とモータ駆動の両方で行えるように構成したので、実釣時にバッテリを忘れたりバッテリの電力がなくなったり、また、電気系統が故障してスプールモータによるクラッチ機構の切換えが行えなくても、切換えレバーによるクラッチON/OFF操作が可能で、釣人は安心して電動リールを釣場で使用することができる。
而も、既存の切換えレバーを利用したため、別途手動操作用の操作ツマミ等を装着する必要がなく、この結果、リール本体が大型化,重量化して操作性が低下することがなくなり、構造も複雑化することがない利点を有する。
そして、請求項3に係る発明によれば、手動ハンドルの回転操作で動力遮断状態にあるクラッチ機構を動力伝達状態に切り換えることができるため、更に電動リールの実用性が向上する利点を有する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1乃至図8は請求項1及び請求項3に係る電動リールの一実施形態を示し、図1及び図2に於て、1はリール本体3のフレーム、5,7は当該フレーム1の左右に取り付く側板で、両側板5,7間にスプール軸9を介してスプール11が回転可能に支持されている。
スプール軸9はスプール11の軸心を貫通し、その側板5側の一端が、フレーム1に取り付くセットプレート13に軸受15を介して回転可能に支持されている。
而して、上記スプール11は、スプールモータ17の駆動と手動ハンドル19の巻取り操作で釣糸が巻回されるように構成されており、スプールモータ17は、スプール11前方のフレーム1間に設けられたモータケース21内に収納されている。
スプールモータ17は正,逆両方向へ回転可能に構成されており、特許文献1の電動リールと同様、左モータ軸23に一方向クラッチ25を介して動力伝達機構27が連結され、右モータ軸29に一方向クラッチ31を介して遊星歯車式のクラッチ制御機構33が連結されている。
そして、一方向クラッチ31は、スプールモータ17の正回転時(一方向の回転時)にフリー状態となってスプールモータ17の駆動力をクラッチ制御機構33に伝達させず、スプールモータ17が逆回転(他方向に回転)したときに駆動力伝達状態となって、スプールモータ17の駆動力をクラッチ制御機構33に伝達させるようになっている。
一方、左モータ軸23に装着された一方向クラッチ25は、スプールモータ17の正回転時(一方向の回転時)に駆動力伝達状態となってスプールモータ17の駆動力を動力伝達機構27に伝達し、スプールモータ17が逆回転(他方向に回転)したときにフリー状態となって、スプールモータ17の駆動力を動力伝達機構27に伝達させないようになっている。
このようにスプールモータ17の正回転方向(一方向の回転方向)とは、一方向クラッチ25と動力伝達機構27を介してスプール11を釣糸巻取り方向へ回転させる方向をいい、スプールモータ17の逆回転(他方向の回転)とは、後述するように一方向クラッチ31とクラッチ制御機構33を介してクラッチ機構35を駆動させる方向をいう。
図2に示すように動力伝達機構27は、一方向クラッチ25に連結された駆動歯車37とこれに順次噛合する中間歯車39,スプール駆動歯車41からなり、スプール駆動歯車41はスプール軸9の側板5側端部に回り止め嵌合されている。そして、中間歯車39はセットプレート13に回り止めされた固定軸43に支持されており、当該固定軸43と中間歯車39との間に一方向クラッチ45が装着されている。
この一方向クラッチ45は、中間歯車39を一方向に回転させてその逆回転を規制するもので、具体的にはスプールモータ17が正回転してその駆動力が一方向クラッチ25を介して動力伝達機構27に伝達されたとき、一方向クラッチ45は中間歯車39を一方向に回転させて、スプールモータ17の駆動力をスプール駆動歯車41に伝達する。
一方、手動ハンドル19の操作でスプール11を釣糸巻取り方向へ回転させる際に、一方向クラッチ45は中間歯車39の逆回転を規制して、スプール駆動歯車41の回転を規制するようになっている。
そして、スプール軸9は、スプール11の中央を貫通してその他端側が側板7内に突出し、その突出端に、第1,第2の遊星歯車機構47,49からなる周知の遊星減速機構51が設けられており、遊星減速機構51は、スプールモータ17正回転時のスプール軸9の回転運動を第1の遊星歯車機構47で減速させた後、更に第2の遊星歯車機構49で減速させてスプールモータ17の駆動力をスプール11に伝達させる。
また、図1に於て、19はスプール巻上げ用の手動ハンドルで、図2及び図3に示すように手動ハンドル19は側板7とフレーム1間に回動可能に挿着したハンドル軸53の突出端に連結されており、ハンドル軸53にラチェット55が側板7内で固着され、更にドライブギヤ57がハンドル軸53に回転可能に取り付けられている。
そして、ドライブギヤ57とハンドル軸53は、ドラグワッシャやライニングワッシャ等からなる周知のドラグ装置59で摩擦結合されており、ドラグ装置59のドラグ力はハンドル軸53に装着したドラグノブ61の操作で調節できるようになっている。また、図3に示すようにラチェット55には、ねじりコイルばね63で付勢された係止爪65が係止しており、斯様にラチェット55に係止爪65が係止して、スプールモータ17駆動時のハンドル軸53の回転防止が図られている。
一方、図1に於て、67は側板7の側部後方に回動自在に装着されたクラッチレバー、また、図3中、69はクラッチプレート71を作動させるクラッチ作動プレート(クラッチ作動部材)で、従来周知のようにこれらクラッチレバー67,クラッチ作動プレート69,クラッチプレート71と後述するピニオン73等は、スプール11へのスプールモータ17や手動ハンドル19の巻取り動力を伝達,遮断させるクラッチ機構35を構成しており、図3に示すようにクラッチ作動プレート69は側板7内の前後方向へ長尺に形成されて、その両側部に配置したガイド部材75に沿って斜め方向(図中、矢印A,B方向)へ移動可能となっている。そして、クラッチ作動プレート69の中央には、ハンドル軸53やピニオン軸77が挿通する透孔79が形成されており、この透孔79を挟んで2つのカム81がハンドル19方向へ突設され、更にその一端側(クラッチレバー67側)に長孔83が設けられている。
そして、図3に示すように上記長孔83に、クラッチレバー67のクラッチカム85に装着した偏心ピン87が嵌入している。
また、図2及び図3に於て、73はドライブギヤ57に噛合するピニオンで、当該ピニオン73はスプール軸9の軸線上に於て、遊星歯車機構51のキャリア(遊星歯車支持体)89と側板7間に横架状態に支持したピニオン軸77に回転可能且つその軸方向へ移動可能に取り付けられており、ピニオン73の外周に形成された円周溝91にクラッチプレート71が係合している。
クラッチプレート71は、ピニオン73と上記キャリア89とのクラッチ係合を係脱させて、スプール11に伝達されるスプールモータ17や手動ハンドル19の巻取り動力を伝達,遮断させるもので、クラッチプレート73はスプール軸11と軸方向を同じくする一対のガイド棒93に案内され乍ら、コイルスプリング95によってクラッチ作動プレート69方向へ付勢されている。
そして、図3及び図4に示すクラッチ機構35の動力伝達状態(以下、「クラッチON」という)でクラッチレバー67を図5の下方位置へ回転操作すると、長孔83に嵌入した偏心ピン87の作用でクラッチ作動プレート69が前方の矢印B方向へ移動し、これによりクラッチ作動プレート69に突設したカム81がクラッチプレート71をコイルスプリング95のばね力に抗して軸方向に移動させるため、ピニオン73の軸方向への移動でキャリア89とのクラッチ係合が解除されて、クラッチ機構33が動力遮断状態(以下、「クラッチOFF」という)に切り換わるようになっている。
また、斯かるクラッチOFFでクラッチレバー67を図4の上方位置に回転操作して戻すと、長孔83に嵌入した偏心ピン87の作用でクラッチ作動プレート69が後方の矢印A方向へ移動するため、クラッチプレート71がコイルスプリング95の復元力で軸方向に移動し、これに連動してピニオン73が同方向へ移動してキャリア89とクラッチ係合するため、クラッチ機構35がクラッチONに切り換わることとなる。
尚、図3中、97はクラッチカム85と側板7との間に架設されたねじりコイルバネで、このねじりコイルバネ97によって、クラッチレバー67がクラッチON/OFFの位置に位置決め保持されるようになっている。
また、図4に於て、99は図6の如くクラッチ作動プレート69方向に突出させて前記ラチェット55に固着された係止ピン、101はクラッチ作動プレート69に切り込みを入れてこれをラチェット55方向に打ち起こした係止片で、これらは手動ハンドル19の回転操作でクラッチOFFにあるクラッチ機構35をクラッチONに復帰させる復帰装置103を構成しており、図5に示すようにクラッチ機構35がクラッチOFFにあるとき、係止片101は係止ピン99の回転軌跡上に位置するようになっている。
そして、図5のクラッチOFFで釣人が手動ハンドル19を巻取り方向へ回転操作すると、ハンドル軸53に取り付くラチェット55が巻取り方向(図5中、矢印C方向)へ回転して、係止ピン99が係止片101に衝突してクラッチ作動プレート69を矢印A方向へ移動させるようになっており、矢印A方向へのクラッチ作動プレート69の移動に伴い、前記ねじりコイルバネ97のデッドポイントを越えて、図4の如くクラッチ作動プレート69がクラッチONの位置に位置決め保持されるようになっている。そして、図2及び図3に示すようにクラッチ作動プレート69の他端側に、クラッチ制御機構33が配置されている。
既述したようにクラッチ制御機構33は、一方向クラッチ31を介してスプールモータ17の右モータ軸29に連結されているが、図2及び図3に示すようにスプールモータ17の逆回転(図3中、矢印D方向)で回転するクラッチ制御機構33のキャリア(遊星歯車支持体)105に1個の作動突起107が、手動ハンドル19方向に突設されている。
尚、図2及び図3に示すようにキャリア105は、スプールモータ17の右モータ軸29と中心軸を同じくして矢印D方向へ回転する。
一方、図3,図7及び図8に示すようにクラッチ作動プレート69の他端側は、長尺片111と短尺片113がリール本体3の斜め前方へ平行に突設された二股形状とされて、長尺片111の先端に上方へ直角に折曲する被係合片115が設けられており、図7に示すようにクラッチ機構35がクラッチONにあるとき、被係合片115が作動突起107の回転軌跡上に位置するようになっている。
また、短尺片113の先端は、スプールモータ17の逆回転時に作動突起107が衝突し押圧される非押圧部117とされており、図8に示すようにこの非押圧部117は、クラッチ機構35がクラッチOFFにあるとき、作動突起107の回転軌跡上に位置する。そして、この非押圧部117と前記被係合片115が本願請求項1に記載した「被係合部」を構成する。
そして、図1に示すようにリール本体3の上部に取り付く制御ボックス119の操作パネル121上にはクラッチスイッチ123が装着されており、図8のクラッチ機構35のクラッチOFFで釣人がクラッチスイッチ123を操作すると、制御ボックス119内に組み込まれた制御手段は、モータ駆動回路を介してスプールモータ17を逆回転させるようになっている。
而して、斯様にスプールモータ17が逆回転すると、図8に示すようにキャリア105が矢印D方向へ回転するため、作動突起107が非押圧部117に衝突,押圧し乍らクラッチ作動プレート69を矢印A方向へスライドさせて、図7の如くクラッチ機構35をクラッチONに切り換えるが、図7及び図8に示すように前記長尺片111に、クラッチ機構35のクラッチON/OFFの切換えを検出するクラッチ位置検出装置125が設けられている。
このクラッチ位置検出装置125は、クラッチ作動プレート69の長尺片111側に装着された図示しないマグネットと、当該マグネットに対向してフレーム1側に装着された磁気センサ(例えば、ホール素子)とからなり、図8に示すようにスプールモータ17の逆回転でクラッチ作動プレート69が矢印A方向へ移動すると、これに伴いマグネットも同方向へ移動するが、クラッチ作動プレート69が図7の位置に移動してクラッチ機構35がクラッチONに切り換わると、マグネットの磁界を検出した磁気センサは制御手段に検出信号を送出するため、制御手段は、このクラッチOFFからクラッチONへの切換え時に、磁気センサからの検出信号を基に、所定時間(例えば、0.05〜0.2秒)が経過すると、スプールモータ17を停止させて、図4に示す領域E内(網かけ部分)で作動突起107を停止させるようになっている。
図4に示すように領域Eは、二点鎖線で示すクラッチOFFの非押圧部117に作動突起107が当接する部位から、反時計回りに作動突起107が被係合片115に当接する部位に亘る領域内で、前記短尺片113の移動領域を除いた範囲をいい、被係合片115及び非押圧部117との非接触領域である。そして、制御手段は、スプールモータ17によるクラッチOFFからクラッチONへの切換えに於て、この領域E内で作動突起107が停止するように、磁気センサからの検出信号を基にスプールモータ17を停止させる。
また、このクラッチ機構35のクラッチONで釣人がクラッチスイッチ123を操作すると、制御手段はスプールモータ17を再び逆回転させるようになっている。
而して、斯様にスプールモータ17が逆回転すると、図7に示すようにキャリア105が矢印D方向へ回転して、領域E内に位置決めされていた作動突起107が被係合片115に衝突,押圧するため、クラッチ作動プレート69が矢印B方向へスライドして、図8の如くクラッチ機構35がクラッチOFFに切り換わるようになっている。
そして、斯様にクラッチ機構35がクラッチOFFに切り換わると、磁気センサの検出信号で制御手段はスプールモータ17を停止させるが、このクラッチONからクラッチOFFへの切換えでは、制御手段は、図4に示す領域F内(網かけ部分)で作動突起107が停止するようにスプールモータ17を停止させるようになっている。
図4に示すように領域Fとは、クラッチONの被係合片115に作動突起107が当接する部位から、反時計回りに作動突起107が被係合片115に当接する部位に亘る領域内で、前記被係合片115の移動領域を除いた範囲をいい、被係合片115及び非押圧部117との非接触領域である。そして、制御手段は、スプールモータ17によるクラッチONからクラッチOFFへの切換えに於て、この領域F内で作動突起107が停止するように、磁気センサからの検出信号を基にスプールモータ17を停止させる。
その他、図1中、127は側板7の側部前方に装着されたパワーレバー(モータ出力調節レバー)で、特開平6−7060号公報で開示された電動リールと同様、当該パワーレバー127は、リール本体3の前後方向へ所定の角度に亘って回転可能に装着されており、スプールモータ17のモータ出力が出力オフ状態から高出力までこの一つのパワーレバー127の回転操作で増減調節できるようになっている。
また、図2中、129はスプール11の回転数とその回転方向を検出する回転検出手段で、当該回転検出手段129は、フレーム1に装着された一対のリードスイッチ131と、これに対向してスプール11の一端側周縁部に固着された複数のマグネット133とで構成されており、リードスイッチ131は制御手段に接続されている。
そして、制御手段は、回転検出手段129で検出したスプール11の回転数と回転方向を基に釣糸の繰出し量を演算,計測して、これを図1に示す操作パネル121上の表示器135に表示させるようになっている。
本実施形態に係る電動リール137はこのように構成されているから、図7及び図8に示すようにクラッチスイッチ123の操作でスプールモータ17が逆回転して、クラッチ機構35がクラッチ制御機構33を介してクラッチON/OFFに切り換わり、図4及び図5に示すようにクラッチレバー67の手動回転操作で、クラッチ機構35がクラッチON/OFFに切り換わる。
また、クラッチ機構35がクラッチOFFにあるとき、手動ハンドル19を巻取り方向へ回転操作すると、ハンドル軸53に取り付くラチェット55が巻取り方向(図5中、矢印C方向)へ回転して、係止ピン99が係止片101に衝突してクラッチ作動プレート69を矢印A方向へ移動させるため、クラッチ機構35がクラッチONに切り換わる。
そして、既述したように制御手段は、スプールモータ17によるクラッチOFFからクラッチONへの切換え時に、磁気センサからの検出信号を基にスプールモータ17を所定時間経過後に停止させて、図4に示す領域E(作動突起107と被係合片115,非押圧部117との非接触領域)内で作動突起107を停止させると共に、クラッチONからクラッチOFFへの切換え時に、図4に示す領域F(作動突起107と被係合片115,非押圧部117との非接触領域)内で作動突起107を停止させる。
このため、作動突起107が、クラッチ作動プレート69の矢印A,B方向への移動に支障を来すことがない。
従って、例えば実釣時にスプールモータ17の供給電源となるバッテリの電力がなくなったり、電気系統が故障してスプールモータ17によるクラッチ機構35の切換えが行えなくなっても、図4及び図5に示すようにクラッチレバー67の手動操作でクラッチ機構35をクラッチON/OFFに切り換えることが可能である。
このように本実施形態は、クラッチ機構35の切換え可能操作を、既存のクラッチレバー67による手動操作とスプールモータ17によるモータ駆動の両方で行えるように構成したので、バッテリや電動リール137の電動駆動部に何らかのトラブルが発生したり、実釣時にバッテリを忘れたりバッテリの電力がなくなっても、クラッチレバー67や手動ハンドル19によるクラッチON/OFF操作が可能であるため、釣人は安心して電動リール137を釣場で使用することができる利点を有する。
また、特許文献2の従来例と異なり、別途手動操作用の操作ツマミ等を装着することなく既存のクラッチレバー67を利用したため、リール本体3が大型化,重量化して操作性が低下することがなく、構造も複雑化することがない。
更にまた、本実施形態によれば、手動ハンドル19の回転操作でクラッチ機構をクラッチOFFからクラッチONに切り換えることができるため、更に電動リール137の実用性が向上する利点を有する。
尚、作動突起107の位置規制制御方法としては、既述したクラッチ位置検出装置125に代え、作動突起107の位置を検出する位置センサを設けて、前記領域E,F内でスプールモータ17を停止させてもよい。
また、上記実施形態は、スプール11前方に配置したスプールモータ17の逆回転を利用してクラッチ機構35を切換え可能としたが、例えばスプールにスプールモータを内蔵した電動リールにあっては、図9に示す請求項2及び請求項3の一実施形態の如くスプール139前方のリール本体141にクラッチ作動用モータ143を別途装着し、当該クラッチ作動用モータ143のモータ軸と遊星減速機構を介して連動回転するキャリア105に作動突起107を突設して、クラッチ機構35をクラッチON/OFFに切り換えるように構成することも可能である。
尚、クラッチ機構35を始めとするその他の構成は上記実施形態と略同様であるので、同一要素には同一符号を付してそれらの説明は省略する。
而して、本実施形態に係る電動リール145によっても、図1の電動リール137と同様、クラッチレバー67や手動ハンドル19によるクラッチON/OFF操作が可能であるため、釣人は安心して電動リール145を釣場で使用することができる利点を有する。
また、上述した各実施形態では、クラッチ作動プレート69の他端側を長尺片111と短尺片113からなる二股状に形成して、作動突起107と係合作用する構成としたが、クラッチON/OFF時に於ける作動突起107との非接触領域E,Fを構成し得るものであれば二股状に開口形成する必要はなく、形状は適宜設定されるものである。
請求項1及び請求項3の一実施形態に係る電動リールの平面図である。 図1に示す電動リールの要部切欠き平面図である。 側板を外した図1に示す電動リールの側面図である。 クラッチON状態にあるクラッチ機構の拡大側面図である。 クラッチOFF状態にあるクラッチ機構の拡大側面図である。 図5のVI−VI線断面図である。 クラッチON状態にあるクラッチ機構の拡大側面図である。 クラッチOFF状態にあるクラッチ機構の拡大側面図である。 請求項2及び請求項3の一実施形態に係る電動リールの要部切欠き側面図である。
符号の説明
1 フレーム
3,141 リール本体
9 スプール軸
11,139 スプール
17 スプールモータ
19 手動ハンドル
23 左モータ軸
25,31,45 一方向クラッチ
27 動力伝達機構
29 右モータ軸
33 クラッチ制御機構
35 クラッチ機構
47,49 遊星歯車機構
51 遊星減速機構
53 ハンドル軸
55 ラチェット
57 ドライブギヤ
65 係止爪
67 クラッチレバー
69 クラッチ作動プレート
71 クラッチプレート
73 ピニオン
81 カム
89,105 キャリア
99 係止ピン
101 係止片
103 復帰装置
107 作動突起
111 長尺片
113 短尺片
115 被係合片
117 非押圧部
119 制御ボックス
123 クラッチスイッチ
125 クラッチ位置検出装置
127 パワーレバー
137,145 電動リール
143 クラッチ作動用モータ

Claims (3)

  1. リール本体に回転可能に支持されたスプールと、
    リール本体に装着され、スプールを巻取り駆動するスプール駆動モータと、
    リール本体に装着した切換えレバーの操作で、スプールをスプールフリー状態と釣糸巻取り可能状態とに切り換えるクラッチ機構を備えた魚釣用電動リールに於て、
    上記スプール駆動モータを正逆両方向へ回転可能として、当該スプール駆動モータの一方向の回転でスプールを巻取り駆動可能に構成し、
    上記切換えレバーの操作で移動するクラッチ機構のクラッチ作動部材に被係合部を設け、且つ、スプール駆動モータに、当該スプール駆動モータの他方向の回転時に上記被係合部に係合してクラッチ作動部材を移動させる係合部を持ったクラッチ切換部材を接続して、
    スプール駆動モータの他方向の回転でクラッチ機構を動力遮断状態と動力伝達状態とに切換え可能とすると共に、
    スプール駆動モータの他方向の回転停止時に、上記クラッチ切換部材の係合部を、切換えレバーの手動操作に支障を来たさぬ非接触位置に位置決め制御したことを特徴とする魚釣用電動リール。
  2. リール本体に回転可能に支持されたスプールと、
    リール本体に装着され、スプールを巻取り駆動するスプール駆動モータと、
    リール本体に装着した切換えレバーの操作で、スプールをスプールフリー状態と釣糸巻取り可能状態とに切り換えるクラッチ機構を備えた魚釣用電動リールに於て、
    上記リール本体にクラッチ作動用モータを装着し、
    上記切換えレバーの操作で移動するクラッチ機構のクラッチ作動部材に被係合部を設け、且つクラッチ作動用モータに、当該クラッチ作動用モータの回転時に上記被係合部に係合してクラッチ作動部材を移動させる係合部を持ったクラッチ切換部材を接続して、
    クラッチ作動用モータの回転でクラッチ機構を動力遮断状態と動力伝達状態とに切換え可能とすると共に、
    クラッチ作動用モータの停止時に、上記クラッチ切換部材の係合部を、切換えレバーの手動操作に支障を来たさぬ非接触位置に位置決め制御したことを特徴とする魚釣用電動リール。
  3. リール本体にスプールを巻取り操作する手動ハンドルを装着し、当該手動ハンドルの回転操作で、動力遮断状態にあるクラッチ機構を動力伝達状態に切換え可能としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用電動リール。
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