JP7057274B2 - 魚釣用リール - Google Patents

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本発明は、リール本体に移動自在に設けられる移動部材の作動変化状態を検出する磁気検出装置を備える魚釣用リールに関する。
魚釣用リールにおいては、様々な釣り状況に対応するべく電動化も進んでおり、また、そのような電動化に関連して、リール本体に移動自在に設けられる移動部材の作動変化状態を検出することにより様々な電子的制御も行なわれている。例えば、釣糸が巻回されるスプールを釣糸巻取状態と釣糸放出状態とに切換えるクラッチ機構にあっては、釣糸の巻き取り及び繰り出しを電動で駆動制御するために、移動部材としてのクラッチカムの作動変化状態、すなわち、スプールに対する動力の伝達を可能にする動力伝達状態(クラッチON状態;釣糸巻取状態)とスプールに対する動力の伝達を遮断する動力遮断状態(クラッチOFF状態;釣糸放出状態)とを検出する検出装置が設けられる。そして、検出装置からの検出信号に基づいて、釣糸の繰り出し状態を報知したり、釣糸が所定の長さ繰り出された際にスプールの回転を停止させて所定の棚(水深)で仕掛けを停止させたり、或いは、モータ駆動によって釣糸の繰り出し状態及び巻き取り状態を制御したりするなど、様々な制御が行なわれている。
また、このようなクラッチ機構も含めて、移動部材の作動変化状態を検出する検出装置としては、コストや汎用性等に鑑み、従来から一般に磁気検出装置が使用されている(クラッチ機構に関しては、例えば特許文献1及び特許文献2参照)。例えば、クラッチ機構に関して、そのような磁気検出装置は、クラッチON状態とクラッチOFF状態とを切り換えるための外部操作部材(切り換えレバー)や内部駆動部材(スライド式又は回転式のクラッチカム)等の移動部材側に設けられる磁石と、この磁石と対向するリール本体の固定部材側に設けられるリードスイッチやホール素子等の磁気センサとによって構成される。
実公平7-46150号 特開平4-304834号
ところで、磁気検出装置を構成する磁気発信体としての磁石は、従来から、移動部材の凹所に埋設されて接着剤により固定されているのが実状である。しかしながら、移動部材の材料として多く用いられているPOM(ポリアセタール樹脂)に対する接着性、信頼性は極めて低く、そのため、接着剤による移動部材に対する磁石の固定強度が安定しないという問題がある。特に、魚釣用リールは、寒暖差が厳しく海水/異物/油等が付着し易い環境に晒され、落下・外力等の衝撃を受け易いとともに、釣行後に水洗いされるなど、過酷な条件下で使用されるため、磁石の固定強度が劣化し易く、したがって、磁石が移動部材から脱落して磁気検知機能に支障が生じる虞がある。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、磁石の確実な固定強度の維持を可能にして移動部材の位置検出を安定した状態で常時精度良く行なえる磁気検出装置を備える魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、リール本体に移動自在に設けられる移動部材の作動変化状態を検出する磁気検出装置を備える魚釣用リールにおいて、前記磁気検出装置は、前記リール本体の固定部材側に設けられる磁気センサと、前記リール本体の移動部材側に設けられる磁石とから構成され、前記磁石は、前記移動部材に形成される弾性係止片により抜け止めされて前記移動部材に収容保持されることを特徴とする。
上記構成の魚釣用リールによれば、磁気検出装置を構成する磁石が、従来のように接着剤ではなく、移動部材に形成される弾性係止片により抜け止めされて移動部材に収容保持されるため、磁気検出装置によって移動部材の作動変化状態を検出するにあたり、移動部材に対する磁石の安定した確実な固定強度の維持が可能となり(移動部材からの磁石の脱落を防止でき)、移動部材の材料としてPOM(ポリアセタール樹脂)が使用される場合であっても、不安定要素が解消されて磁気検出機能の不具合を確実に防止でき、移動部材の位置検出を安定した状態で常時精度良く行なえる。このことは、特に、過酷な環境及び条件の下で使用される魚釣用リールにおいて極めて有益である。
また、上記構成では、移動部材が所定の中心軸を中心に回転する回転体であってもよく、その場合、移動部材は、該移動部材の径方向に沿って延在して磁石を収容する収容凹部と、該収容凹部の開口縁部に形成されて移動部材の径方向で弾性変形可能な係止片とを有することが好ましい。このような構成によれば、磁石を移動部材に対して効率的に且つ確実に埋設して保持できるようになるとともに、磁気検出装置(磁石)のメンテナンスも容易になる。
また、このように回転体としての移動部材が収容凹部と該収容凹部の開口縁部に形成される係止片とを有する構成では、移動部材が磁石の位置を規定するための位置決めアームを有し、この位置決めアームに係止片と収容凹部とが一体に形成され、係止片は、収容凹部内に対する磁石の挿入及び抜去を可能にするように収容凹部の開口を弾性的に拡開するとともに、収容凹部内に磁石が収容された時点で磁石に弾発的に係止されることが好ましい。このような構成によれば、部品点数を削減して磁石の位置決めを精度良く行なえるとともに、その位置決めされた磁石の固定状態を係止片により確実に維持して固定強度の更なる向上を図ることができる。また、移動部材に対する磁石の組み込み性及びメンテナンス性も更に向上させることができる。
また、上記構成において、移動部材は、リール本体に回転可能に支持されて釣糸が巻回されるスプールの駆動状態を切り換え制御するクラッチ機構の構成要素であってもよい。この場合には、例えば、クラッチ機構の構成要素であるクラッチカムに磁石を収容保持し、磁気検出装置によってクラッチカムの作動変化状態、すなわち、クラッチON状態及びクラッチOFF状態を検出してもよい。これによれば、クラッチON/OFFの位置検出を安定した状態で常時精度良く行なうことができる。また、このように磁気検出装置によってクラッチON/OFFの位置検出を行なう場合には、例えば、クラッチON状態の検知後に、スプールの釣糸繰り出し方向の所定量の回転により(クラッチON状態にもかかわらずドラグが滑って釣糸が引き出されることに起因する)、仕掛けに魚が掛かったことを報知するアタリアラームが発せられるような制御が行なわれてもよい。また、磁気検出装置によるクラッチOFF状態の検知後、スプールの釣糸繰り出し方向の回転により、釣糸の単位長さ当たりの繰り出しごとにアラームが発せられるような制御が行なわれてもよく、或いは、スイッチ操作によりモータが逆転駆動してクラッチ切り換えが行なわれるような制御が行なわれてもよい。勿論、移動部材としては、クラッチ機構の構成要素に限らず、ハンドルや、ハンドルに連動する部材など、リールを構成するあらゆる可動部材を想定し得る。
また、上記構成において、移動部材は、ポリアセタールにより形成されて滑り性を有していてもよい。本発明は、特に、このように接着性、信頼性が低い材料によって移動部材を形成する場合において、移動部材に対する磁石の極めて高い固定強度を維持できるという優れた作用効果を発揮し得る。
本発明によれば、磁石の確実な固定強度の維持を可能にして移動部材の位置検出を安定した状態で常時精度良く行なえる磁気検出装置を備える魚釣用リールが得られる。
本発明の一実施形態に係る魚釣用リールとしての魚釣用電動リールの内部機構を部分的に示した平面図である。 図1の魚釣用電動リールにおいて、クラッチ機構の動力伝達部分の構成を示す側面図(クラッチON状態)である。 (a)は、クラッチ機構に設けられる磁気検出装置及びクラッチ機構を構成するクラッチ作動板のクラッチON状態を示す概略側面図、(b)はクラッチOFF状態を示す(a)に対応する概略側面図である。 磁石を収容保持する移動部材の部位の拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
なお、以下の説明において、前後方向、左右方向、上下方向は、図1及び図2に記載の方向と定義する。
図1に示されるように、本実施形態に係る魚釣用リールとしての魚釣用電動リール1は、左右のフレーム3a,3bに左右カバー4a,4bを取着して構成される左右側板5A,5Bを具備したリール本体5を有する。リール本体5を構成する一方の側板(右側板5B)側には、巻取り操作される手動ハンドル6が設けられており、左右側板5A,5B間には、釣糸が巻回されるスプール7が、支軸であるスプール軸7aを中心に回転可能に支持されている。また、本実施形態では、スプール7の前方側における左右側板5A,5B間に駆動モータ8を保持しており、スプール7は、手動ハンドル6の巻取り操作および駆動モータ8の回転駆動によって、動力伝達機構10を介して釣糸巻取り方向に回転駆動される。
なお、駆動モータ8については、スプール7の内部に設置する構成であっても良いが、本実施形態のように、スプール7の前方に設置することで、スプール7の糸巻き量を確保しつつ、リール本体5を可及的にコンパクト化することが可能となる。また、動力伝達機構10については、駆動モータ8の回転駆動力を減速してスプール7側に伝達する機能(減速機構102及び伝達ベルト103などによって果たされる)、駆動モータ8が回転駆動しても手動ハンドル6を連れ回しさせない機能や手動ハンドル6の逆回転を防止する機能(ラチェット104を含む)などを備えた公知のものによって構成することが可能である。また、そのような動力伝達機構10については、左側板5A側に配設されていても良いし、右側板5B側に配設されていても良く、或いは、左右側板それぞれに振り分けて配設されていても良い。なお、図中、符号116は、ハンドル6に結合されたハンドル軸、符号118は、ハンドル軸116に回転可能に支持されたドライブギア、符号120は、ドライブギア118に噛合するピニオンであり、これらは前述した動力伝達機構10を構成する。また、図中、符号125は、魚釣時にスプール7から釣糸が繰り出された際にスプール7の回転にドラグ力を付与する公知のドラグ機構であり、リール本体5とハンドル6との間には、ドラグ機構125によるドラグ力の調整を行なうための星型のドラグ調整ノブ(スタードラグ)139が設けられている。
また、スプール7の前方の左右側板5A,5B間には、スプール7に対して均等に釣糸を巻回する機能を備えた公知のレベルワインド機構142(図2参照)が設置されている。更に、リール本体5を構成する左右側板5A,5B間のスプール7の上方には、駆動モータ8を制御する制御部を収容した箱型の制御ケース15が配設されており、制御ケース15は表示部15aを有する。
また、リール本体5内には、ピニオン120を軸方向に移動させてスプール7を釣糸巻き取り状態/フリー回転状態に切り換える公知のクラッチ機構17が配置されている。このクラッチ機構17は、動力伝達機構10に介在されて手動ハンドル6及び駆動モータ8からの動力伝達を継脱する機能を備えており、本実施形態では、右側板5B側に設置されている。このクラッチ機構17を構成するクラッチプレート17aには、動力伝達をON状態からOFF状態に切り換えるクラッチOFF切換部材18と、動力伝達をOFF状態からON状態に切り換えるクラッチON切換部材19が係合している。
本実施形態におけるクラッチOFF切換部材18は、スプール7をサミングしながら操作が可能となるように、スプール7の後方側の左右側板5A,5B間に橋設された構成となっており、図2及び図3の(a)に示される状態から、その表面となる操作部18aに親指を載置して下方に押し下げ操作することで、クラッチ機構17をON状態からOFF状態に切り換えるよう構成されている。このクラッチOFF切換部材18は、例えば振り分け保持バネによって、図2及び図3の(a)に示されるクラッチON位置と図3の(b)に示されるクラッチOFF位置との間で振り分け保持される。
また、本実施形態におけるクラッチON切換部材19は、右側板5B側に設置されており、振り分け保持バネによって、クラッチON位置とクラッチOFF位置との間で揺動可能となるよう振り分け保持されている。この場合、クラッチON切換部材19は、クラッチON状態では、図2に示されるように、右側板5Bの表面と略面一状となり、クラッチOFF状態では、右側板5Bの表面から突出するようになっている。そして、クラッチON切換部材19は、スプール7に巻回された釣糸に対して親指の腹部でサミング操作している状態から容易にON操作できるように(左側板の後端側を支点として親指が届き易いように)、巻回されている釣糸の側方でやや後方側に設置されていることが好ましい。
なお、クラッチON切換部材19は、上記のように揺動される機械式以外にも、電気式(例えば、ソレノイドを利用したもの)で構成されていてもよい。また、クラッチON切換部材19は、クラッチOFF切換部材18と一体部材で構成されていてもよく、或いは、公知のようにクラッチOFF状態からハンドル6の釣糸巻き取り方向の回転操作で自動復帰させてもよい。
リール本体5には、駆動モータ8に対して電力を供給するための給電部20が設けられている。この給電部20は、左側板5Aの前方側の下面領域に形成されており、この給電部20に対しては、着脱可能な携帯バッテリ(図示せず)を装着したり、或いは、足元に置いたバッテリや釣り船に設置されている電源部から電力供給される給電コードが装着される。
制御ケース15は、スプール7の上方で、その支軸(この支軸としては、本実施形態ではスプール7の外側に駆動モータ8が配置されているためスプール軸7aが該当するが、スプール7の内部に駆動モータ8が配置される別の形態ではスプール軸7aが存在しないためモータ8の回転軸が該当する)近傍からレベルワインド機構142及び駆動モータ8を覆うような大きさを備えている。
また、制御ケース15の後方部分には、駆動モータ8の出力を調整するモータ出力操作部材30が配置されている。本実施形態の操作部材30は、制御ケース15の中央部分(左右側板5A,5Bの間の中心領域)に設置され、制御ケース15の後方に回転可能に支持された支軸(回転支軸)31に設けられている。具体的には、制御ケース15の後方側には、その中央領域に、制御ケース15の後端縁から前方側に向かって延び、制御ケース15の後端縁で開口した凹陥部(開放部)15Aが設けられており、この凹陥部15Aを横切るようにして前記支軸31が回転可能に支持されている。支軸31は、スプール7の支軸(スプール軸7a)と略平行で、その両側が制御ケース15に対して回転可能に支持された状態となっており、操作部材30は、支軸31の中央部において、凹陥部15A内に納まるように設置されている。
動力伝達機構10は、前述したように、ハンドル軸116に回転可能に支持されたドライブギア118と、このドライブギア118に噛合するピニオン120とを備えている。ピニオン120は、スプール軸7aと同軸的に延出し且つ右側板3bに軸受を介して回転可能に支持されたピニオン軸7bに設けられており、このピニオン軸7bに沿って軸方向に移動できる。また、ピニオン120の外周には円周溝120aが形成されており、この円周溝120aには、ピニオン120を軸方向に移動させるクラッチ機構17のヨーク22が係合している。
また、ピニオン120は、スプール軸7aの端部に形成された断面が非円形の係合部と嵌合する嵌合部を端部に有しており、ヨーク22によってスプール7側に移動されると、前記嵌合部がスプール軸7aの前記係合部に嵌合状態で係合してハンドル6の操作力(ドライブギア118の回転駆動力)をスプール軸7a(スプール7)に伝達する(クラッチON状態(釣糸巻取状態))とともに、ヨーク22によって右側板3b側に移動されると、前記嵌合部がスプール軸7aの前記係合部から外れてハンドル6の操作力をスプール軸7a(スプール7)に伝達しない(クラッチOFF状態(釣糸放出状態))。
図2に明確に示されるように、クラッチ機構17は、スプール軸7a(ピニオン軸7b)を中心に回動(回転)可能な回転体としてのクラッチ作動板(クラッチカム)17aと、クラッチ作動板17aの回動動作に連動してピニオン軸7bに沿って移動するヨーク22とを備えている。この場合、クラッチ作動板17aは、ポリアセタール(POM)により形成されて滑り性を有している。また、ヨーク22は、ピニオン120の円周溝120aに略180°に亘って嵌合するとともに、径方向に延出する一対の腕部22a,22bを有している。
また、クラッチ作動板17aは、その外周側で周方向に沿って延びるアーム部17aaの折れ曲がり端部17abがフレーム3bに上下方向に形成された連結孔3baを介してクラッチOFF切換部材18に連結されている。
クラッチOFF切換部材18は、スプール7を釣糸巻取状態(スプール7aの釣糸巻取方向への回転のみを許容する状態)と釣糸放出状態(スプール7aを自由に正逆回転させる状態)とに切換えるためのクラッチレバーとして構成されており、クラッチ作動板17aと一体に回動して、連結孔3baに沿って上下に移動できる。
クラッチ作動板17aの表面には、ヨーク22と係合可能な一対のカム面23が形成されている。これらのカム面23は、クラッチ作動板17aの回動に伴ってヨーク22の各腕部22a,22bの裏面に対して係脱し、ヨーク22をピニオン軸7bに沿って移動させる。なお、ヨーク22は、右フレーム3bに突設された支持ピン25によって各腕部22a,22bが保持されており、各支持ピン25に配設されたバネ部材(図示せず)によりクラッチ作動板17aに向けて常時付勢されている。
また、右フレーム3bにはボス(ピン)26が突設されるとともに、クラッチ作動板17aのアーム部17aaにはボス26が係合する周方向溝27が形成されている。これらの周方向溝27およびボス26は、周方向溝27の両端にボス26が突き当たることにより、クラッチ作動板17aの回動範囲を規定する。
右フレーム3bとクラッチ作動板17aとの間には、付勢手段としてのバネが介挿されており、このバネは、カム面23がヨーク22の各腕部22a,22bの裏面から離脱する位置(クラッチON状態・・・図2及び図3の(a)の状態)へとクラッチ作動板17aを回動させる(図2において時計周りに回動させる)ように常時付勢する。
また、本実施形態の魚釣用電動リール1は、スプール7の駆動状態を切り換え制御するクラッチ機構17の構成要素であるクラッチ作動板17a(リール本体5に移動自在に設けられる)の作動変化状態、すなわち、クラッチON/OFFの位置を検出するための磁気検出装置80(図2参照)を備える。この磁気検出装置80は、図4に最も明確に示されるように、リール本体5の固定部材側、本実施形態では例えば右フレーム3b側に設けられる磁気センサ60と、リール本体5の移動部材側、本実施形態では前述のクラッチ作動板17aに設けられる磁石70とから構成される。
磁気検出装置80を構成する一方側の磁気センサ60は、リードスイッチやホール素子などにより構成されており、右フレーム3b側に固定されたケース73内に収容されて、制御ケース15内の制御部にリード線90を介して電気的に接続されている。
また、磁気検出装置80を構成する他方側の磁石70は、クラッチ作動板17aに形成される弾性係止片65により抜け止めされてクラッチ作動板17aに収容保持される。具体的には、クラッチ作動板17aは、クラッチ作動板17aの径方向(図4に示される矢印Rの方向)に沿って延在して磁石70を収容する収容凹部62と、該収容凹部62の開口62aの縁部に形成されてクラッチ作動板17aの径方向で弾性変形可能な係止片65とを有する。なお、収容凹部62は、本実施形態ではクラッチ作動板17aの径方向外端部に設けられ、また、係止片65は収容凹部62の一部を形成している。また、収容凹部62の底部には、クラッチON位置(クラッチON状態)で磁気センサ60と対向する位置に、係止片65の端部から径方向に突出して磁石70を抜け止め係止する折れ曲がり端部(爪部)65aを金型で成形する際に使用される穴部69が形成されており、そのため、この対向位置にある穴部69は磁石70の磁気検出感度を向上させることができる。
また、クラッチ作動板17aは、磁石70の位置を規定するための位置決めアーム68を有し、この位置決めアーム68に前述の係止片65と収容凹部62とが一体に形成されている。位置決めアーム68と一体に形成される係止片65は、収容凹部62内に対する磁石70の挿入及び抜去を可能にするように収容凹部62の開口62aを弾性的に拡開するとともに、収容凹部62内に磁石70が収容された時点で磁石70に弾発的に係止されるようになっている。そして、その係止状態で、係止片65は、その折れ曲がり端部(爪部)65aが磁石70の端面に当て付いて収容凹部62からの磁石70の抜けを防止する。
したがって、このような構成のクラッチ機構17において、図2及び図3の(a)に示されるクラッチON状態では、バネの付勢力によりクラッチ作動板17aを介してクラッチOFF切換部材18が上側に位置されるとともに、磁気検出装置80の磁石70が磁気センサ60と対向して、磁石70の磁気が磁気センサ60により感知され、磁気センサ60によってクラッチON位置が検出される。また、このクラッチON状態では、クラッチ作動板17aのカム面23がヨーク22の各腕部22a,22bの裏面から離脱して、ヨーク22と係合するピニオン120がスプール軸7aと係合している。したがって、この状態でハンドル6を回転操作すると、その操作力は、ドライブギア118及びピニオン120を介してスプール軸7aに伝達され、スプール7を釣糸巻取方向に回転させることができる。
一方、このクラッチON状態から、クラッチOFF切換部材18に親指を載置した状態で、クラッチOFF切換部材18を押圧操作して(押圧操作力を作用させて)下方に移動させる(押し込み操作する)と、この動作がクラッチ作動板17aに伝えられ、このクラッチ作動板17aをバネの付勢力に抗して図2において反時計周りに回動させる。
このようにしてクラッチ作動板17aが回動すると、クラッチ作動板17aのカム面23は、ヨーク材22の各腕部22a,22bの裏面に係合し、各支持ピン25に配設されたバネ部材の付勢力に抗してヨーク22をクラッチ作動板17aから離間させるようにピニオン軸7bに沿って移動させる。そして、この移動により、ヨーク22と係合するピニオン120がスプール軸7aから完全に外れる(クラッチOFF)。このとき、磁気検出装置80の磁石70は磁気センサ60と対向する位置から外れている(図3の(b)参照)ため、磁石70の磁気が磁気センサ60により感知されず、それにより、磁気センサ60によってクラッチOFF位置が検出される。
以上説明したように、本実施形態の魚釣用電動リール1によれば、磁気検出装置80を構成する磁石70が、従来のように接着剤ではなく、移動部材としてのクラッチ作動板17aに形成される弾性係止片65により抜け止めされてクラッチ作動板17aに収容保持されるため、磁気検出装置80によってクラッチ作動板17aの作動変化状態を検出するにあたり、クラッチ作動板17aに対する磁石70の安定した確実な固定強度の維持が可能となり(クラッチ作動板17aからの磁石70の脱落を防止でき)、本実施形態のようにクラッチ作動板17aの材料としてPOM(ポリアセタール樹脂)が使用される場合であっても、不安定要素が解消されて磁気検出機能の不具合を確実に防止でき、クラッチ作動板17aの位置検出を安定した状態で常時精度良く行なえる。このことは、特に、過酷な環境及び条件の下で使用される魚釣用リールにおいて極めて有益である。
また、本実施形態において、クラッチ作動板17aは、該クラッチ作動板17aの径方向に沿って延在して磁石70を収容する収容凹部62と、該収容凹部62の開口縁部に形成されてクラッチ作動板17aの径方向で弾性変形可能な係止片65とを有するため、磁石70をクラッチ作動板17aに対して効率的に且つ確実に埋設して保持できるようになるとともに、磁気検出装置80(磁石70)のメンテナンスも容易になる。
また、本実施形態では、クラッチ作動板17aが磁石70の位置を規定するための位置決めアーム68を有し、この位置決めアーム68に係止片65と収容凹部62とが一体に形成され、係止片65は、収容凹部62内に対する磁石70の挿入及び抜去を可能にするように収容凹部62の開口62aを弾性的に拡開するとともに、収容凹部62内に磁石70が収容された時点で磁石70に弾発的に係止されるようになっている。したがって、部品点数を削減して磁石70の位置決めを精度良く行なえるとともに、その位置決めされた磁石70の固定状態を係止片65により確実に維持して固定強度の更なる向上を図ることができる。また、クラッチ作動板17aに対する磁石70の組み込み性及びメンテナンス性も更に向上させることができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、本発明が魚釣用電動リールに適用されたが、本発明は手動操作されるその他の魚釣用リールにも適用可能である。また、前述した実施形態では、移動部材がクラッチ機構の構成要素であるクラッチ作動板である例を示したが、移動部材は、これに限定されず、クラッチ機構の他の構成要素、或いは、クラッチ機構以外のリールを構成する他の可動部材であってもよい。また、前述した実施形態では、磁気センサが設けられる固定部材を右フレーム3としているが、それ以外の固定部材に磁気センサが設けられても構わない。
3b 右フレーム(固定部材)
5 リール本体
7 スプール
17 クラッチ機構
17a クラッチ作動板(移動部材)
60 磁気センサ
62 収容凹部
65 弾性係止片
68 位置決めアーム
70 磁石
80 磁気検出装置

Claims (4)

  1. リール本体に移動自在に設けられる移動部材の作動変化状態を検出する磁気検出装置を備える魚釣用リールにおいて、
    前記磁気検出装置は、前記リール本体の固定部材側に設けられる磁気センサと、前記リール本体の移動部材側に設けられる磁石とから構成され、
    前記移動部材は、所定の中心軸を中心に回転する回転体であり、前記移動部材の径方向に沿って延在する収容凹部と、該収容凹部の開口縁部に形成されて前記移動部材の径方向で弾性変形可能な係止片とを有し、
    前記磁石は、前記移動部材に形成される前記係止片の径方向に突出する端部により抜け止めされて前記収容凹部に収容保持され
    前記収容凹部には、前記磁気センサと対向する位置に穴部が形成されていることを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記移動部材が前記磁石の位置を規定するための位置決めアームを有し、この位置決めアームに前記係止片と前記収容凹部とが一体に形成され、前記係止片は、前記収容凹部内に対する前記磁石の挿入及び抜去を可能にするように前記収容凹部の開口を弾性的に拡開するとともに、前記収容凹部内に前記磁石が収容された時点で前記磁石に弾発的に係止されることを特徴とする請求項に記載の魚釣用リール。
  3. 前記リール本体に回転可能に支持されて釣糸が巻回されるスプールを有し、前記移動部材は、前記スプールの駆動状態を切り換え制御するクラッチ機構の構成要素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用リール。
  4. 前記移動部材は、ポリアセタールにより形成されて滑り性を有することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の魚釣用リール。
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