JP7260507B2 - 魚釣用電動リール - Google Patents

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本発明は、モータ出力を調節する操作部材の出力設定の安定化が図れる魚釣用電動リールに関する。
船釣り等、深場の魚層を対象とした魚釣りを行なう場合、魚釣用電動リールが多用されており、駆動モータの出力を利用してスプールを巻き取り、深場から仕掛け及び掛かった魚を回収する。駆動モータの出力は、リール本体に設けた操作部材を手の指で回動操作することで増減調節することが可能であり、実釣時の状況に対応して巻き取り駆動制御を行なっている。
一般的にモータ出力を調節する操作部材は、レバータイプ、ダイヤルタイプ、或いはこれらを組み合わせたタイプが用いられており、例えば、特許文献1には、リール本体を保持した手の指で容易に調節できるように、リール本体の上部に前後方向に回動可能に支持され、使用者の前後方向の回動操作で、モータ出力を停止状態(モータ出力0)から最大値まで調節できる電気式変速装置を備えたものが開示されている。
この電気式変速装置は、操作部材の回動位置を検知する角度センサを備えており、操作部材の支軸端部に取着した磁石に対して、隙間を隔てて磁気センサを収容した防水ケースを対向配置し、操作部材を回動した際の磁束密度の変化を検知することで、操作部材の回動位置を正確に検出するようにしている。前記操作部材の支軸は、リール本体(制御ケース)側にネジ止め固定される支持部材に回動可能に支持されており、前記防水ケースは、前記支持部材に位置決め、保持されて防水性及び強度が確保されている。
特許第6262103号
電動リールを使用する釣人は、操作部材を前後方向に回動操作してモータ出力を増減調節、或いは、モータ出力を最大にしたり停止する等、実釣時の状況変化にタイムリーに対応することから、操作部材の回動位置と実際のモータ出力が正確に一致していることが要求される。
上記した従来の電動リールは、操作部材の支軸を支持する支持部材に、磁気センサを収容した別体の防水ケースを位置決め固定し、これをリール本体側にネジ固定する構造であるため、支持部材と防水ケースの部品寸法、及び、嵌合部位寸法のバラツキの影響によって、操作部材の回動操作に伴う磁束密度の検出値に基づいて決定されるモータ出力値に誤差が生じる可能性がある。このような誤差が生じていれば、操作部材を最大に回動操作しても、最大のモータ出力値が得られない、或いは、最小方向に戻しても所望の最小のモータ出力が得られない等、操作部材の回動位置とモータ出力設定値との間にアンマッチ現象が発生し、更には、モータの出力制御特性も不安定になる。
このため、支持部材及び防水ケース並びに支持部材と防水ケースの固定部位には、高精度の寸法管理が要求され、更には、支持部材の組付け後にモータ出力と操作部材の回動位置が正確に一致するように補正工程を行なう必要があり、製造効率が悪くなる、という問題がある。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、操作部材の位置とモータ出力を精度良く一致させ、製造効率の良い魚釣用電動リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る魚釣用電動リールは、リール本体の側板間に回転自在に支持したスプールと、前記リール本体に設けられ、前記スプールを回転駆動する駆動モータと、前記リール本体に前後方向に回動可能に支持され、前記駆動モータの出力を調節する操作部材と、前記操作部材の支軸の端部に設けられた磁石の回転位相の変化を検知して、操作部材の回動位置を検出可能にする磁気センサと、を備えており、前記リール本体に、前記支軸を回動可能に支持する支持部が形成されると共に、前記支持部に支持される支軸の端部に設けられた磁石の回転位相の変化を検知する前記磁気センサを収容した単一部品であるケース部材を取着したことを特徴とする。
上記した構成の魚釣用電動リールでは、モータ出力を調節する操作部材を、リール本体に取着される単一部品のケース部材に形成された支持部で支持するようにしており、このケース部材は、支軸の端部に設けられた磁石の回転位相の変化を検知する磁気センサを収容している。前記磁気センサを収容したケース部材に、操作部材の支軸を支持する支持部を形成し、これをリール本体に取着することから、単一部品のケース部材の部品寸法(支持部の形成位置)を管理するだけで、操作部材の回動位置とモータ出力設定値を精密にマッチングすることが可能となってモータ出力制御性能が安定する。また、部品点数が少なくなり、組付けも容易になることから製造効率が向上し、組み込み、分解作業での磁石と磁気センサの同芯度が確保し易くなる。
本発明によれば、操作部材の位置とモータ出力を精度良く一致させることができ、製造効率の良い魚釣用電動リールが得られる。
本発明に係る魚釣用電動リールの一実施形態を示す平面図。 図1のAーA線に沿った断面図。 図2のB-B線に沿った断面図。 リール本体に取着されるケース部材部分を拡大した斜視図。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る魚釣用電動リールの実施形態について説明する。
図1から図4は本発明に係る魚釣用電動リールの一実施形態を示す図であり、図1は平面図、図2は図1のAーA線に沿った断面図、図3は図2のB-B線に沿った断面図、そして、図4はリール本体の操作部材部分を拡大した斜視図である。
なお、以下の説明において、前後方向、左右方向、上下方向は、図1及び図2に記載の方向と定義する。
本実施形態に係る魚釣用電動リール1は、左右のフレーム3a,3bに左右カバー4a,4bを取着して構成される左右側板5A,5Bを具備したリール本体5を有している。リール本体5を構成する一方の側板(右側板5B)側には、巻取り操作される手動ハンドル6が設けられており、左右側板5A,5B間には、釣糸が巻回されるスプール7がスプール軸を中心に回転可能に支持されている。スプール7は、釣糸Sが巻回される釣糸巻回胴部7aと、釣糸巻回胴部に巻回される釣糸を両側で規制するフランジ7bとを備えている。
また、本実施形態では、スプール7の前方側における左右側板5A,5B間に駆動モータ8を保持しており、スプール7は、手動ハンドル6の巻取り操作および駆動モータ8の回転駆動によって、動力伝達機構(ハンドル6の回転駆動力をスプールに伝達するハンドル側動力伝達機構10A、及び、駆動モータ8の回転駆動をスプールに伝達するモータ側動力伝達機構10B)を介して、釣糸巻取り方向に回転駆動される。
なお、前記駆動モータ8については、スプール7の内部に設置する構成であっても良いが、本実施形態のように、スプール7の前方に設置することで、スプール7の糸巻き量を確保しつつ、リール本体5を可及的にコンパクト化することが可能となる。
上記した動力伝達機構10A,10Bについては、一般的に公知であるため、詳細な構造については省略するが、本実施形態のハンドル側動力伝達機構10Aは、公知のように、手動ハンドル6のハンドル軸6aに回転可能に支持されたドライブギア12、ドライブギア12に噛合するピニオンギア13、ハンドル軸6aの逆回転を防止する逆転防止機構(ラチェットや一方向クラッチ等で構成される;図示せず)等を備えている。
また、モータ側動力伝達機構10Bは、駆動モータ8の回転駆動力を減速してスプール7側に伝達する遊星歯車機構等を備えた減速機構15、駆動モータ8の駆動力をスプール軸に伝達するギアトレイン(動力伝達ベルト等を備えていても良い)等を備えており、更に、駆動モータ8が回転駆動しても手動ハンドル6を連れ回しさせない機構等を備えている。このようなモータ側動力伝達機構10Bについては、図1に示すように、左側板5A側に配設されていても良いし、右側板5B側に配設されていても良く、或いは、左右側板それぞれに振り分けて配設されていても良い。
なお、上記した動力伝達機構10A,10Bの構成は、リール本体5の大きさ、駆動モータ8の仕様、対象魚種等によって適宜変形することができ、本発明においては、その構については、特定の形態に限定されることはない。
前記ハンドル軸6aには、魚釣時にスプール7から釣糸が繰り出された際にスプール7の回転にドラグ力を付与する公知のドラグ機構が配設されており、リール本体5とハンドル6との間には、ドラグ機構によるドラグ力の調整を行なうための星型のドラグ調整ノブ(スタードラグ)18が設けられている。また、スプール7の前方の左右側板5A,5B間には、スプール7に対して均等に釣糸を巻回する機能を備えた公知のレベルワインド機構(図示せず)が配設されている。
また、リール本体5内には、前記ピニオンギア13を軸方向に移動させてスプール7を釣糸巻き取り状態/フリー回転状態に切り換える公知のクラッチ機構20が配置されている。このクラッチ機構20は、前記動力伝達機構に介在されて手動ハンドル6および駆動モータ8からの動力伝達を継脱する機能を備えており、本実施形態では、右側板5B側に設置されている。このクラッチ機構20を構成するクラッチプレート20aには、動力伝達をON状態からOFF状態に切り換えるクラッチOFF切換部材21と、動力伝達をOFF状態からON状態に切り換えるクラッチON切換部材22が係合している。
本実施形態におけるクラッチOFF切換部材21は、スプール7をサミングしながら操作が可能となるように、スプール7の後方側の左右側板5A,5B間に橋設された構成となっており、その表面に親指を載置して下方に押し下げ操作することで、クラッチ機構20をON状態からOFF状態に切り換えるよう構成されている。すなわち、クラッチOFF切換部材21を押し下げ操作することで、クラッチプレート20aが移動され、ピニオンギア13に係合しているヨーク20bを駆動して、ピニオンギア13を軸方向に摺動させてスプール軸との係合が解除される(クラッチOFF状態)。
なお、クラッチOFF切換部材21は、振り分け保持バネによって、クラッチON位置とクラッチOFF位置との間で振り分け保持されている。
また、本実施形態におけるクラッチON切換部材22は、右側板5B側に設置されており、振り分け保持バネによって、クラッチON位置とクラッチOFF位置との間で揺動可能となるよう振り分け保持されている。この場合、クラッチON切換部材22は、クラッチON状態では、右側板5B(右カバー4b)の表面と略面一状となり、クラッチOFF状態では、右側板5Bの表面から突出するようになっている。すなわち、前記クラッチOFF切換部材21によってクラッチ機構がOFF操作されると、クラッチON切換部材22は、右側板5Bの表面から突出し、リール本体5を保持した手の親指の押圧操作でクラッチON状態に切換え可能に構成されている。
なお、前記クラッチON切換部材22は、機械式以外にも、電気式(例えば、ソレノイドを利用したもの)で構成されていても良い。また、クラッチOFF切換部材21と一体部材で構成されていても良い。
前記リール本体5を構成する左右側板5A,5B間のスプール7の上方には、駆動モータ8の駆動を制御する制御部を収容した箱型の制御ケース30が配設されている。この制御ケース30は、リール本体(左右側板5A,5B)の表面と面一状になるように左右側板間に配設されており、スプール7の上方で前方側に延出するように設けられている。具体的には、制御ケース30は、左右側板5A,5Bの各内面と制御ケース30の後端との間で、スプール7の少なくとも一部を露出させる(スプール7に巻回される釣糸を親指でサミング操作可能な露出状態)開口が生じる大きさに形成されており、前方側において、前記駆動モータ8及びレベルワインド機構を覆うような大きさを備えている。
リール本体の側板間の上部の前記制御ケース30の後方部分には、駆動モータ8の出力を調節する操作部材50が前後方向に回転自在に配置されている。本実施形態の操作部材50は、制御ケース30に対して回転可能に支持されており、スプール7の上方側で操作部分が略中央位置となるように回転可能に支持されている。具体的に、操作部材50は、左右方向に延出する支軸51を備えており、その中央領域に360°に亘って厚肉化された円筒状の操作部50aが嵌合固定することで形成されている。
この場合、操作部50aの外周面には、転がし操作(回転操作)し易いように、周方向に沿って凹凸部50bを形成しておいても良い。また、操作部材50aは、支軸51と共に一体形成されていても良く、その材質については、金属、硬質樹脂にする等、限定されることはない。また、操作部材(操作部)は、内部の全部、或いは、一部が空洞状に形成されていても良い。更に、操作部50aの表面に、駆動モータ8の出力位置を特定できるように、マーキングを付与したり、突起を形成しておいても良い。この操作部材50の操作角度については、例えば、モータ出力が0~Maxに至るまで、略120°の範囲で操作される(回動可能に操作される)など任意に設定することが可能である。本実施形態では、後述するように、支軸51に回動範囲規制部を形成することで、操作部材50の操作角度は略120°に設定されている。
前記操作部材50は、リール本体5を把持保持した状態の手の親指Tで、釣糸が巻回されたスプール7をサミング操作しながら当接操作できるようになっており、本実施形態では、前記制御ケース30の後端の略中央位置に形成された略コの字形の凹陥部31内に回転可能に支持されている。具体的に、支軸51の両側は、制御ケースと30と一体化されている支持部材32,33に回転可能に支持されており、操作部材50の外周部(操作部50aの外周部)は、左右側板間で、スプール7を露出させる開口領域内に面した状態となっている。
前記支持部材32,33は、いずれか一方、或いは、両方が制御ケース30と一体形成されていても良いが、本実施形態では、前記操作部材50を回転(回動)可能に支持した状態で、制御ケース30に対してネジ止め等によって固定されるようになっている。具体的には、両支持部材32,33には、それぞれ前記支軸51が嵌入される支持部(嵌合穴)32a,33aが形成されており、それぞれOリング51aを介して前記支軸51がシールされた状態で回転可能に支持されている。
なお、本実施形態では、右側板側の支持部材33は、操作部材50の回転量を検出する検出手段としての機能を備えており、後述する磁気センサを収容したケース部材となっている(以下、右側板側の支持部材33については、ケース部材とも称する)。
前記制御ケース30は、制御基板や各種の電子部品(図示せず)を収容するように、防水構造を備えた上ケース34と下ケース35とを備えており、その表面にカバー部材(上カバー)36を取着することで構成されている。カバー部材36には、上ケース34の後端面34aを規制するフランジ(垂下部)36aと、前記支持部材32,33を収容保持する嵌合凹部36b(図3では、支持部材33側が示されている)が形成されており、前記支持部材32,33は、制御ケース30の内側(カバー部材36の内側)の嵌合凹部36b内に収容され、固定ネジ37によって固定される。
前記制御ケース30内に収容される制御部(制御基板)は、駆動モータ8の駆動を制御し、前記操作部材50の回転操作量に応じて駆動モータ8の出力を調節するようになっている。本実施形態の制御部は、操作部材50を前方に向けて回転操作することで、駆動モータ8の出力が上昇するように設定されている。これにより、釣糸の巻き取りをする際、サミングしている親指をそのまま前方に延ばして、操作部材50を押し上げる操作(そのまま前方に転がすようなような操作)をすることで、釣糸の巻き取り操作が行えるようになり、指の動きが単純化され、一連の探り操作をする際の操作性の向上が図れるようになる。なお、操作部材50については、後方に向けて回転操作した際に、駆動モータ8の出力が上昇するように設定しても良い。
前記制御ケース30の表面には、繰り出された釣糸の長さ(糸長情報)、仕掛けを投入してからの時間、駆動モータ8の駆動速度(インジケータによる表示でも良い)、或いは、操作方法やメッセージなど、釣り人に対して各種情報を表示する表示部(液晶表示部)30Aが設けられている。また、表示部の周囲、好ましくは、表示部30Aと操作部材50との間の領域には、各種の情報が設定可能な複数の操作ボタン30Bが配設されている。これらの操作ボタン30Bは、各種のモード設定情報、投入した仕掛けを所望の深さで停止させる深さ情報、駆動モータ8の出力の可変範囲を変更する出力範囲設定情報など、釣人が設定、選択する各種の情報を受け付ける。
スプール7から繰り出される糸長の計測装置は、各種公知のものを用いることができ、例えば、スプール7が釣糸の繰り出し/巻き取りで回転駆動された際、回転部分に装着されたマグネットと、これを検知する磁気センサによって実際の回転量や回転方向を検知すると共に、その検知信号を処理することで表示部30Aに表示される。
前記操作部材50の操作量を検出するための検出手段は、角度センサ38によって構成することが可能である。本実施形態の角度センサ38は、上述したように、右側板側に配設されるケース部材33に設けられており、操作部材50の支軸51の端部に設けられた磁石38Aと、この磁石38Aの回転位相の変化を検知して操作部材の回転位置を検出可能にする磁気センサ38Bとを備えている。
前記磁石38Aは、支軸51の端面に直径方向に沿って接着等によって取着された1つの棒磁石で構成することができ、磁気センサ38Bは、例えば、ホール素子、磁気抵抗素子、リニアホールIC等を基板上に実装して構成することができる。このため、磁気センサ38Bは、支軸51の回転に伴って磁石38Aが回転すると、その回転位置に応じて磁束密度の大きさに比例した電圧を出力する。また、前記磁気センサ38Bを構成する基板には、増幅回路、信号処理回路等が実装されると共に、リード線38Cが接続されており、支軸51が回転した際の磁束密度の変化に伴って発生する電圧信号(増幅された検出信号)を制御ケース30側に設けられた制御部に出力する。
前記ケース部材33は、前記磁気センサ38Bと前記リード線38Cの接続領域を一体的に包み込む樹脂モールド(樹脂パッケージ)として一体形成されており、収容された磁気センサ38Bの位置と軸方向で一致するように前記支持部33aが形成されている。すなわち、ケース部材33は、樹脂などによって一体形成可能であり、支持部と収容される磁気センサが精度良く位置合わせ可能な単一部品であれば良く、型によって一体形成することが可能である。このように一体形成されるケース部材は、操作部材50の支軸51が支持部33aに嵌入された際、その端部に設けられた磁石38AがギャップGを介して磁気センサ38Bと対向するように形成されている。なお、ギャップGは、0.1mm~0.5mmであれば、操作部材50の回動に伴う磁石38Aの磁束変化を検出することができる。
前記ケース部材33には、更に、制御ケース30のカバー部材(上カバー)36のフランジ36aの下面に当接する突部33bが形成されており、その突部33bには、フランジ36aに形成されている固定用のネジ穴36cと一致するネジ穴33cが形成されている。ケース部材33は、突部33bをフランジ36aに位置合わせして両ネジ穴33c、36cを一致させた状態で、固定ネジ37を介してカバー部材36(制御ケース30)の後部に固定される。このため、制御ケース30は、操作部材50が支持された支持部材32及び支持部材(ケース部材)33を、固定ネジを介して固定することで、操作部材50、及び、操作部材50の操作量を検出する検出手段がユニット化された状態となり、組み込み性、メンテナンス性の向上が図れる。
なお、支持部材32及び支持部材(ケース部材)33を、カバー部材36(制御ケース30)に固定する固定ネジについては、図4で示すように、複数本(それぞれ2本)であっても良いし、各1本であっても良い。
上述したように、本実施形態では、回転可能に支持される操作部材50の支軸51の両端部に、操作部材50の回転範囲を規制する回動範囲規制部51Aが形成されている(図4参照)。回動範囲規制部51Aは、支軸51の表面に突出する円弧状に形成されており、支軸51の外周面に一体形成、又は、別体として固定されている。回動範囲規制部51Aは、一方の端面と他方の端面が、支持部材32及び支持部材(ケース部材)33にそれぞれ形成されている切欠き段部(図示せず)に係合することで回動範囲(例えば、上記したように略120°)が規制されるようになっている。なお、操作部材50の回動範囲を規制する規制手段については、制御ケース30のカバー部材36との間で行なうようにしても良い。
前記制御ケース30内には、スプール7を回転駆動する駆動モータ8を駆動制御する機能を備えたモータ駆動回路が組み込まれており、例えば、制御部からの制御信号(PWM信号;パルス幅変調信号)に基づいて、駆動モータに対する駆動電流通電時間率(デューティ比)を可変制御し、駆動モータ8を停止状態(OFF状態)から高速回転状態(Max状態)まで連続的に増減調節可能となっている。この場合、制御部からは、操作部材50の初期位置(OFF位置)から実際の操作量を検知する前記角度センサ38による検知信号に基づいて、角度毎に設定されているデューティ比に関する制御信号が出力され、それに応じて駆動モータ8の回転速度が可変制御される。
上記した操作部材50の側部領域には、操作部材50の外周部(操作部50aの外周部)よりも低い指載置部(保持面)40が形成されている。本実施形態では、操作部材50を制御ケース30の後端に形成した凹陥部31内に回動可能に支持していることから、前記指載置部40は、凹陥部31の両側の側部の上面に形成されている。指載置部40は、平面状に形成しても良いが、前方及び側方に、次第に高くなるように規制部40aを形成しておくことが好ましい。
前記指載置部40は、リール本体5を片手で把持(本実施形態では、右ハンドルタイプであるため左手で左側板5Aを把持)した際、その手の親指Tの腹部で、操作部材50の外周部と同時に当接可能となるように形成されている。すなわち、図2で示すように、操作部材50の外周部と指載置部40の高低差、及び、側方距離は、リール本体5を片手で把持保持した際、その親指Tの腹部が、操作部50aでの位置P1と、指載置部での位置P2で同時に当接できるように構成されており、これにより、P1,P2の位置で指が載置され腹部が引っ掛かって滑り難くなっている。
制御ケース30の凹陥部31の側部に上記したような指載置部40を形成することで、リール本体5を握持保持した状態で、その手の親指Tで操作部材50を前後方向に回転してモータ出力を調節することが可能となる。この場合、操作部材50の側部領域には、その外周部(操作部50aの外周部)よりも低く、且つ、操作部材の外周部を押し当てた親指Tの腹部が同時に当節可能な指載置部40が形成されている(親指の腹部がP1,P2の位置で同時に当接可能)ので、リール本体5を握持保持した手の親指の腹部で、リール本体上部を保持した状態を維持しながら、操作部材50の外周部を前後方向に無理なく変位操作することができる。すなわち、リール本体の上部を保持した状態を維持したまま操作部材50を前後方向に変位操作できるので、モータ出力調節の瞬時性が良好となる。また、親指Tの腹部の押し付け力がリール本体の上部から移行しないので、リール本体に対する握持保持力が弱まることはなく、ホールド性が低下することはない。また、指載置部40上にある親指Tは、図2,3で示すように、横方向及び前方向の移動が規制部40aによって、その変位が抑制されるため、実釣時の魚のやり取り中に親指の操作部材に対する位置がずれることがなく、モータ出力設定を安定して行なえるようになり、手持ち状態で、良好且つ安定したリール本体のホールド性とモータの出力調節性の両機能を最適な状態で両立させることが可能となる。
なお、指載置部40は、操作部材50の側部領域に、軸方向に沿って延出し腹部を当接できる範囲に形成されるものであれば良いが、実際に、リール本体5を把持した際、その親指Tは、図1で示すように、親指Tの付け根部分を中心に、その先端側の腹部が付け根部分を中心に円弧状に移動(矢印のように、アーチ状に移動)する。このため、指載置部40については、親指Tの移動方向に開口領域に沿って円弧状(アーチ状)に形成されることが好ましい。特に、本実施形態の操作部材50は、リール本体5の重心に対する把持位置のバランス及び操作性が良くなるように、左右側板5A,5Bの略中央位置に配置している(制御ケース30の後方の略中央部分に凹陥部31を形成して回転可能に支持している)ことから、制御ケース30の後部に平面視でアーチ状に形成することが好ましい。また、操作部材(操作部50a)の両サイドに、軸方向外方に移行するに従い、次第に支軸51に接近する傾斜部(面取り)50cを形成しておくことで、当接状態に違和感を生じさせず、安定化することが可能となる。
上記した魚釣用電動リールによれば、モータ出力を調節する操作部材50は、リール本体(制御ケース30)に取着される単一部品のケース部材33に形成された支持部33aで支持するようにしており、このケース部材33は、支軸51の端部に設けられた磁石38Aの回転位相の変化を検知する磁気センサ38Bを収容している。ケース部材33は、単一部品(樹脂パッケージ)として一体形成されており、ここに磁気センサ38Bを収容すると共に、操作部材50の支軸51を支持する支持部33aを形成し、これを制御ケース30に取着することから、単一部品のケース部材33の部品寸法(支持部の形成位置)を管理するだけで、操作部材50の回動位置とモータ出力設定値を精密にマッチングすることが可能となってモータ出力制御性能を安定化することができる。また、部品点数が少なくなることから、組付け作業が容易になり、製造効率が向上し、組み込み、分解作業での磁石と磁気センサの同芯度が確保し易くなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、モータ出力を調節する回動可能な操作部材50の支軸51を支持する部分を、単一部品であるケース部材の支持部に支持すると共に、そのケース部材に磁気センサを組み込む構成であれば、それ以外の構成については、適宜変形することが可能である。また、ケース部材は、左側板側に設けられていても良く、ケース部材のリール本体に対する固定方法についても適宜、変形することが可能である。
1 魚釣用電動リール
5 リール本体
5A,5B 左右側板
7 スプール
8 駆動モータ
30 制御ケース
32 支持部材
33 支持部材(ケース部材)
38 角度センサ
38A 磁石
38B 磁気センサ
40 指載置部
50 操作部材
51 支軸

Claims (3)

  1. リール本体の側板間に回転自在に支持したスプールと、
    前記リール本体に設けられ、前記スプールを回転駆動する駆動モータと、
    前記リール本体に前後方向に回動可能に支持され、前記駆動モータの出力を調節する操作部材と、
    前記操作部材の支軸の端部に設けられた磁石の回転位相の変化を検知して、操作部材の回動位置を検出可能にする磁気センサと、
    を備えた魚釣用電動リールにおいて、
    前記リール本体に、前記支軸を回動可能に支持する支持部が形成されると共に、前記支持部に支持される支軸の端部に設けられた磁石の回転位相の変化を検知する前記磁気センサを収容した単一部品であるケース部材を取着したことを特徴とする魚釣用電動リール。
  2. 前記リール本体の上部に設けた電子部品を備える制御ケースの後部に、前記操作部材を回動可能に支持する前記ケース部材が取着されることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用電動リール。
  3. 前記制御ケースの後部には、前記操作部材が配置される凹陥部と、該凹陥部の側部上面に指載置部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の魚釣用電動リール。
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