JP2006113059A

JP2006113059A - 燃料要素用輸送兼貯蔵容器

Info

Publication number: JP2006113059A
Application number: JP2005294351A
Authority: JP
Inventors: Sowa Wolfgang; ヴォルフガング・ゾーワ
Original assignee: GNS Gesellschaft fuer Nuklearservice mbH
Current assignee: GNS Gesellschaft fuer Nuklearservice mbH
Priority date: 2004-10-09
Filing date: 2005-10-07
Publication date: 2006-04-27
Also published as: DE102004049236B4; DE102004049236A1

Abstract

【課題】本発明の課題は、中性子減速材が収容される燃料要素の中性子源強度に容易に、円滑にかつ安全に適合できる、冒頭に述べた様式の輸送兼貯蔵容器を提供することである。
【解決手段】上記課題は、バスケットが燃料要素用の多数の収容筒体を備えていること、及び収容筒体の一部が燃料要素の代わりに中性子減速材で充填されていることことにより解決される。
【選択図】図３

Description

本発明は、容器内部領域内に設けられたバスケットを備えた、燃料要素用の輸送兼貯蔵容器であって、このバスケットが燃料要素用の多数の収容筒体を備えている輸送兼貯蔵容器に関する。本発明の範囲において、使用済み燃料要素を収容するための輸送兼貯蔵容器が設けられている。さらに本発明の範囲において、燃料要素を収容するためのバスケットの各収容筒体が設けられている。

公知の様式の輸送兼貯蔵容器は、様々な変形物において知られている。基本的に、公知であるが、容器体内あるいは容器体に、中性子を減速させる材料すなわち中性子減速材を収納することができる。しかしながら公知の容器にあっては、中性子減速材を配設することおよび収容される燃料要素の中性子源強度に中性子減速材を適合させることにより、しばしば問題が生じた。

それに対して本発明の根底をなす技術的課題は、中性子減速材が収容される燃料要素の中性子源強度に容易に、円滑にかつ安全に適合できる、冒頭に述べた様式の輸送兼貯蔵容器を提供することである。

この技術的課題を解決するために、本発明は、容器内部領域内に設けられたバスケットを備えた、燃料要素用の輸送兼貯蔵容器であって、このバスケットが燃料要素用の多数の収容筒体を備えていること、及び収容筒体の一部が燃料要素の代わりに中性子減速材で充填されていることを特徴とする輸送兼貯蔵容器を提示する。中性子減速材で充填されたバスケットの収容筒体は、ただ一つの燃料要素を収容するために適合しているのが実用的である。

本発明の範囲において、バスケットの収容筒体言い換えればこの収容筒体の壁は、容器空域の高さにわたって延びているかあるいは基本的に容器空域の高さにわたって延びている。収容筒体の壁は好ましい実施形態によれば直角であるか言い換えれば基本的に互いに直角に設けられている。収容筒体は横断面が長方形に、特に正方形に形成されているのが好ましい。つまり収容筒体とはいわば長く伸びた直方体である。収容筒体は中性子減速材で充填されており、本発明の範囲においては、収容空域内の中性子減速材は筒体壁の間に、好ましくは四つの筒体壁の間に設けられていることを意味する。中性子減速材用の収容筒体は、大きさすなわち体積、および／または形が、燃料要素用の収容筒体に相当するのが有利である。

本発明の収容筒体内には、ウラン燃料要素が少なくとも一部収容される。好ましい実施形態によれば、本発明の範囲において全体的に特別な意義は、収容筒体内に収容される燃料要素の少なくとも一部が混合酸化物燃料（ＭＯＸ燃料要素）であることである。このＭＯＸ燃料要素は通常ウラン以外に５重量％までのプルトニウムを含み、かつ高い中性子源強度を有している。本発明の範囲において、容器内に収容される燃料要素の一部だけがＭＯＸ燃料要素から成る。したがって容器から収容される燃料要素の残りはウラン燃料要素から成る。収容される燃料要素の１０〜６０％、好ましくは１５〜５５％がＭＯＸ燃料要素であると有利である。

本発明の実施形態によれば、加圧水型原子炉燃料要素（ＤＷＲ燃料要素）を収容するための容器が設けられており、バスケットは１５〜４０本の、特に１５〜３５本の、好ましくは１５〜３０本の収容筒体を備えており、そしてこれらの収容筒体の１〜６本、特に１〜５本は中性子減速材で充填されている。したがって収容筒体の残りはＤＷＲ燃料要素で充填されており、この場合収容筒体の一部はＭＯＸ燃料要素で充填されているのが好ましい。本発明によるＤＷＲ燃料要素用の容器は、好ましい実施形態によれば、１６〜３７本の収容筒体を備え、これらの収容筒体の２〜４本は中性子減速材で充填されている。

本発明の他の実施形態によれば、沸騰水型燃料要素（ＳＷＲ燃料要素）を収容するための容器が設けられており、バスケットは４５〜１００本の、特に５０〜９０本の、好ましくは５０〜８０本のＳＷＲ燃料要素用収容筒体を備えており、そして収容筒体の４〜２０本、特に６〜１８本は中性子減速材で充填されている。したがって収容筒体の残りはＳＷＲ燃料要素で充填されており、この場合収容筒体の一部はＭＯＸ燃料要素で充填されているのが好ましい。本発明の好ましい実施形態によれば、ＳＷＲ燃料要素を収容するための容器は、５５〜７５本の収容筒体を備え、これらの収容筒体の１２〜１６本は中性子減速材で充填されている。

本発明の特に好ましい実施形態によれば、中性子減速材で充填された収容筒体の少なくとも一部は、バスケットの縁部に設けられている。バスケットの縁部の収容筒体とは、少なくとも領域単位であるいは少なくともある側面で、別の収容筒体に接しないで、場合によっては他の構成部品すなわち部材を間挿することにより、容器ジャケットに接する。中性子減速材で充填された収容筒体の少なくとも７５％、特に少なくとも８０％、きわめて好ましくは少なくとも９０％は、バスケットの縁部に設けられている。本発明の好ましい実施形態は、中性子減速材で充填された収容筒体がすべてバスケットの縁部に設けられていることを特徴とする。

中性子減速材で充填された収容筒体は、その体積の少なくとも８０％まで、特に少なくとも９０％まで、好ましくは少なくとも９５％まで中性子減速材で充填されているのが有利である。本発明の形態は、中性子減速材で充填された収容筒体が、各々中性子減速材で
完全に充填されているのがきわめて好ましい。

本発明の特に好ましい実施形態によれば、収容筒体は中性子減速材ブロックで充填されている。この場合、中性子減速材ブロックは、コンパクトあるいは固く結合している、中性子減速材でできたユニットもしくはブロックを意味する。さらに中性子減速材ブロックは、いわば唯一つの部材として処理でき、かつ収容筒体内に収納可能である。中性子減速材で充填された収容筒体は、唯一つの中性子減速材ブロックで充填されているのが有利である。本発明の範囲において、中性子減速材は、グラファイトおよび／または水酸化チタンから成る。中性子減速材としてあるいは中性子減速材ブロックとして、カプセルに入ったグラファイトあるいはカプセルに入った水酸化チタンを使用するのが有利である。
本発明の範囲において、中性子減速材は、バスケットの一領域内かあるいは多数の領域内に設けられ、この一領域内かあるいは多数の領域は、容器ジャケットから２ｍの間隔における中性子線量率を基本的に決定する。
本発明の根底をなす認識は、本発明による容器にあって、中性子減速材が、輸送されるべきあるいは貯蔵されるべき燃料要素の中性子源強度にきわめて効果的でかつ柔軟に適合できることである。原則的に、すでに現存しているかあるいは通常の容器は、具体的な付加的な処理により、比較的簡単な方法で本発明による容器に交換することができる。従来技術から知られている容器と比べると、本発明による容器の場合、中性子源強度が高い多数の燃料要素を問題なく、しかも線量率限界値を維持しながら収容することができる。特に本発明による容器は、ＭＯＸ燃料要素を収容するのに適している。したがって、本発明の根底をなす認識は、バスケットの個別の収容筒体が、中性子減速材あるいは中性子減速材ブロックで充填されている場合に、きわめて効果的でかつ安全な中性子減速が、ＭＯＸ燃料要素の一部を収容する容器内においても可能であることである。

本発明の代表的実施例を、この後続けて図に基づき詳しく説明する。

図は各々、図示していない燃料要素の輸送兼貯蔵容器のための本発明による容器のバスケット１の断面図を示す。容器空域内に設けられたバスケット１は、多数の収容筒体２を備え、これらの収容筒体はほとんど燃料要素を収容するために設けられている。この場合通常これらの収容筒体２は各々燃料要素を収容するために設けられている。本発明によれば、収容筒体２の一部は、燃料要素の代わりに、中性子減速材ブロック３の形の中性子減速材で充填されている。図１及び２による実施形態では、ただ二つの収容筒体２だけは各々中性子減速材ブロック３で充填されている。図３による実施形態では、全部で四つの収容筒体２が各々中性子減速材ブロック３で充填されている。図において、本発明の極めて好ましい実施形態によれば、中性子減速材ブロック３はバスケット１の縁部に設けられている。別の言葉で言えば、図１〜３による実施形態の中性子減速材ブロック３は、最も外側の収容筒体２内にすべて設けられており、これらの外側の収容筒体は図示していない容器ジャケットに隣接している。本発明の極めて好ましい実施形態によれば、中性子減速材あるいは中性子減速材ブロック３で充填された収容筒体２はすべて、バスケット１の最も外側の収容筒体２である。

本発明による容器のバスケットの断面図である。他の実施形態における図１による物体である。別の実施形態における図２による物体である。

符号の説明

１バスケット
２収容筒体
３中性子減速材ブロック

Claims

容器内部領域内に設けられたバスケット（１）を備えた、燃料要素用の輸送兼貯蔵容器であって、このバスケット（１）が燃料要素用の多数の収容筒体（２）を備えていること、及び収容筒体（２）の一部が燃料要素の代わりに中性子減速材で充填されていることを特徴とする輸送兼貯蔵容器。
収容筒体（２）内に収容された燃料要素の少なくとも一部が、混合酸化物燃料（ＭＯＸ燃料要素）であることを特徴とする請求項１記載の輸送兼貯蔵容器。
加圧水型原子炉燃料要素（ＤＷＲ燃料要素）を収容するための容器が設けられていること、バスケット（１）が１５〜４０本の、特に１５〜３５本の、好ましくは１５〜３０本の収容筒体（２）を備えていること、そしてこれらの収容筒体（２）の１〜６本、特に１〜５本は中性子減速材で充填されていることを特徴とする請求項１または２に記載の輸送兼貯蔵容器。
沸騰水型燃料要素（ＳＷＲ燃料要素）を収容するための容器が設けられていること、バスケット（１）が４５〜１００本の、特に５０〜９０本の、好ましくは５０〜８０本のＳＷＲ燃料要素用収容筒体（２）を備えていること、そして収容筒体（２）の４〜２０本、特に６〜１８本が中性子減速材で充填されていることを特徴とする請求項１または２に記載の輸送兼貯蔵容器。
中性子減速材で充填された収容筒体（２）の少なくとも一部が、バスケット（１）の縁部に設けられていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一つに記載の輸送兼貯蔵容器。
中性子減速材で充填された収容筒体（２）が、その体積の少なくとも８０％まで、特に少なくとも９０％まで、好ましくは少なくとも９５％まで中性子減速材で充填されていることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一つに記載の輸送兼貯蔵容器。
収容筒体（２）が中性子減速ブロック（３）で充填されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか一つに記載の輸送兼貯蔵容器。
中性子減速材がグラファイトおよび／または水酸化チタンから成ることを特徴とする請求項１〜７のいずれか一つに記載の輸送兼貯蔵容器。
中性子減速材が、バスケット（１）の一領域内かあるいは多数の領域内に設けられ、この一領域かあるいは多数の領域が、容器ジャケットから２ｍの間隔における中性子線量率を基本的に決定するように構成されていることを特徴とする請求項１〜８のいずれか一つに記載の輸送兼貯蔵容器。