JPH07260991A - 使用済燃料集合体の貯蔵方法 - Google Patents

使用済燃料集合体の貯蔵方法

Info

Publication number
JPH07260991A
JPH07260991A JP6056370A JP5637094A JPH07260991A JP H07260991 A JPH07260991 A JP H07260991A JP 6056370 A JP6056370 A JP 6056370A JP 5637094 A JP5637094 A JP 5637094A JP H07260991 A JPH07260991 A JP H07260991A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spent fuel
fuel assembly
assembly
spent
cask
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6056370A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3487897B2 (ja
Inventor
Tsukasa Kikuchi
司 菊池
Ryohei Ando
良平 安藤
Kiyoshi Ueda
精 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP05637094A priority Critical patent/JP3487897B2/ja
Publication of JPH07260991A publication Critical patent/JPH07260991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3487897B2 publication Critical patent/JP3487897B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】臨界安全性を確保しつつ使用済燃料集合体の稠
密な貯蔵が図れる貯蔵方法を提供する。 【構成】使用済燃料11を使用済燃料用キャスク1に収
納して輸送または貯蔵を行う使用済燃料集合体の貯蔵方
法において、使用済燃料用キャスク1の中央部に、相対
的に冷却期間が長い使用済燃料集合体11Aを収納し、
その周囲に、相対的に冷却期間が短かい使用済燃料集合
体11Bを収納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電所で発生す
る使用済燃料集合体を使用済燃料用キャスクまたは燃料
貯蔵プールの燃料貯蔵ラックに貯蔵する使用済燃料集合
体の貯蔵方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原子力発電所で発生する使用済
燃料集合体は、発電所内の燃料貯蔵プールに設けられて
いる燃料貯蔵ラックに収納され、一定期間(例えば1
年)以上の冷却の後、使用済燃料用キャスクに収納され
て輸送または貯蔵される。
【0003】ところで、原子力発電の開発初期の段階で
は、使用済燃料集合体は速かに再処理されるものと想定
されており、使用済燃料集合体の発生から再処理に至る
までの過程では、従来、放射線遮蔽と除熱とがクリティ
カルなテーマであった。発電所プラント内の燃料貯蔵プ
ールと燃料貯蔵ラックからなる中間貯蔵設備にあって
は、再処理を行うに十分な1年ないし2年程度の冷却期
間の間、原子力発電所で発生する使用済燃料集合体を貯
蔵する容量があれば十分であった。また、使用済燃料用
キャスクにあっては、発電所プラント内の中間貯蔵設備
から再処理施設への輸送が想定され、専ら放射線遮蔽と
除熱とを念頭に設計が行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、我国の全発
電容量に占める原子力発電設備への依存度は高まる傾向
にありながら、使用済燃料集合体の本格的な再処理施設
の運転開始までにはまだ数年の期間があり、使用済燃料
集合体の蓄積が大きくクローズアップされてきている。
また、再処理施設の運転開始の後であっても、使用済燃
料集合体の再処理容量が使用済燃料集合体の発生量を大
きく上回ることは期待できず、相当量の使用済燃料集合
体が慢性的に蓄積することは必至である。さらに、再処
理施設の順調な稼働後にあっては、プルトニウムとウラ
ンを混合したMOX燃料集合体が原子力発電設備に供給
されるようになり、新たにMOX燃料集合体の使用済燃
料集合体も蓄積してくることになる。
【0005】このような状況の中、発電所プラント内の
中間貯蔵設備の使用済燃料用キャスクの運用方法は変化
してきている。すなわち、発電所プラント内の中間貯蔵
設備にあっては、貯蔵容量を拡大し、より長期の例えば
5年以上の使用済燃料集合体の貯蔵能力が求められてい
る。また、使用済燃料用キャスクにあっては、例えば5
年以上の冷却が行われた使用済燃料集合体について、再
処理が行われるまでの中間貯蔵容器としての役割が求め
られている。
【0006】設計の観点からいえば、発電所プラント内
の中間貯蔵設備と使用済燃料用キャスクのいずれにおい
ても、使用済燃料集合体をより稠密に配置して限られた
スペースを有効に利用できることが望まれている。そし
て、例えば5年以上の冷却が行われた使用済燃料集合体
の貯蔵においては、放射線遮蔽と除熱はあまり重要でな
くなり、使用済燃料集合体の稠密化を目指す設計におい
ては、臨界安全性を確保することがよりクリティカルな
テーマとなる。
【0007】臨界安全性を確保するために現在採られて
いる条件は、“Fresh Fuel Assem-bly ”あるいは“Mos
t Reactive Fuel”といった最も保守的なものである。
そして、使用済燃料集合体の稠密化を目指しながら、臨
界安全性を確保するためのハード的な方法の1つに、燃
料貯蔵ラックや使用済燃料用キャスクの構造材に中性子
吸収特性を持たせる方法があるが、コストアップの問題
が生じるだけでなく、機械的強度などの技術的な問題が
生じることもある。しかるに、実際の使用済燃料集合体
の中には核分裂性核種である 241Puが残存していて、
241Puは14.3年の半減期で中性子吸収効果の大き
241Amに崩壊する。
【0008】さらに、使用済燃料集合体中には核分裂生
成物として 155Euも蓄積していて、 155Euは4.9
年の半減期で中性子吸収効果の大きい 155Gdに崩壊す
る。即ち、実際の使用済燃料集合体にあっては、冷却時
間の増大とともに、中性子吸収効果の大きい核種がより
蓄積されることとなり、臨界安全性を確保するための裕
度は自動的に拡大されていることになる。
【0009】なお、この効果はMOX燃料集合体の使用
済燃料集合体において、より顕著である。したがって、
使用済燃料集合体の稠密化を目指しながら、臨界安全性
を確保するためのアプローチとして、ハード的な面から
の改良だけでは効率的ではないという問題がある。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、冷却期間の異なる使用済
燃料集合体、またはプルトニウムとウランとを混合した
MOX燃料集合体の使用済燃料集合体を含む使用済燃料
集合体を使用済燃料用キャスクまたは燃料貯蔵プールの
燃料貯蔵ラックに収納するにあたり、冷却期間に応じ
て、または使用済燃料集合体の種類に応じて適切に使用
済燃料集合体を配置することにより、臨界安全性を確保
しつつ使用済燃料集合体の稠密な貯蔵が図れる貯蔵方法
を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、上述の貯蔵方
法を実施するにあたり、臨界安全面で裕度の大きな使用
済燃料集合体から使用済燃料用キャスクまたは燃料貯蔵
プールの燃料貯蔵ラックに収納することにより、誤った
使用済燃料集合体の配置となることを未然に防止するこ
とができる使用済燃料集合体の貯蔵方法を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、使用済燃料を使用済燃料
用キャスクに収納して輸送または貯蔵を行う使用済燃料
集合体の貯蔵方法において、上記使用済燃料用キャスク
の中央部に、相対的に冷却期間が長い使用済燃料集合体
を収納し、その周囲に、相対的に冷却期間が短かい使用
済燃料集合体を収納することを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、使用済燃料集合体
を使用済燃料用キャスクに収納して輸送または貯蔵を行
う使用済燃料集合体の貯蔵方法において、上記使用済燃
料用キャスクの中央部に、プルトニウムとウランとを混
合したMOX燃料集合体の使用済燃料集合体を収納し、
その周囲に、ウランからなるウラン燃料集合体の使用済
燃料集合体を収納することを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明は、使用済燃料集合体
を燃料貯蔵プールの燃料貯蔵ラックに貯蔵する使用済燃
料集合体の貯蔵方法において、上記燃料貯蔵ラックの使
用済燃料集合体貯蔵領域の中央部に、相対的に冷却期間
が長い使用済燃料集合体を収納し、その周囲の領域に、
相対的に冷却期間が短かい使用済燃料集合体を収納する
ことを特徴する。
【0015】請求項4記載の発明は、使用済燃料集合体
を燃料貯蔵プールの燃料貯蔵ラックに貯蔵する使用済燃
料集合体の貯蔵方法において、上記燃料貯蔵ラックの使
用済燃料集合体貯蔵領域の中央部に、プルトニウムとウ
ランとを混合したMOX燃料集合体の使用済燃料集合体
を収納し、その周囲の領域に、ウランからなるウラン燃
料集合体の使用済燃料集合体を収納することを特徴とす
る。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項1から4ま
でに記載の使用済燃料集合体の貯蔵方法において、相対
的に冷却期間が長い使用済燃料集合体の収納を、相対的
に冷却期間が短かい使用済燃料集合体の収納よりも先に
完了させ、またはプルトニウムとウランとを混合したM
OX燃料集合体の使用済燃料集合体の収納をウランから
なるウラン燃料集合体の使用済燃料集合体の収納よりも
先に完了させることを特徴とする。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明によれば、使用済燃料用キ
ャスクに冷却期間の異なる使用済燃料集合体を収納する
にあたり、中性子吸収効果の大きい核種がより多く蓄積
している相対的に冷却期間が長い使用済燃料集合体を前
記燃料貯蔵ラックの使用済燃料集合体を貯蔵する領域の
中央部に収納し、その周囲に相対的に冷却期間が短かい
使用済燃料集合体を収納することにより、臨界安全性を
確保するための裕度を高めることができる。
【0018】請求項2記載の発明によれば、使用済燃料
用キャスクにMOX燃料集合体を含む使用済燃料集合体
を収納するにあたり、中性子吸収効果の大きい核種がよ
り多く蓄積しているMOX燃料集合体の使用済燃料集合
体を前記燃料貯蔵ラックの使用済燃料集合体を貯蔵する
領域の中央部に収納し、その周囲にウラン燃料集合体の
使用済燃料集合体を収納することにより、臨界安全性を
確保するための裕度を高めることができる。
【0019】請求項3記載の発明によれば、燃料貯蔵プ
ールの燃料貯蔵ラックに冷却期間の異なる使用済燃料集
合体を収納するにあたり、中性子吸収効果の大きい核種
がより多く蓄積している相対的に冷却期間が長い使用済
燃料集合体を前記使用済燃料用キャスクの中央部に収納
し、その周囲に相対的に冷却期間が短かい使用済燃料集
合体を収納することにより、臨界安全性を確保するため
の裕度を高めることができる。
【0020】請求項4記載の発明によれば、燃料貯蔵プ
ールの燃料貯蔵ラックにMOX燃料集合体を含む使用済
燃料集合体を収納するにあたり、中性子吸収効果の大き
い核種がより多く蓄積しているMOX燃料集合体の使用
済燃料集合体を前記使用済燃料用キャスクの中央部に収
納し、その周囲にウラン燃料集合体の使用済燃料集合体
を収納することにより、臨界安全性を確保するための裕
度を高めることができる。
【0021】請求項5記載の発明によれば、上述した4
種類の貯蔵方法を実施するにあたり、臨界安全面で裕度
の大きい使用済燃料集合体から燃料貯蔵プールの燃料貯
蔵ラックまたは使用済燃料用キャスクに収納することに
より、誤った使用済燃料集合体配置となることを未然に
防止することができる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
を説明する。
【0023】まず、使用済燃料用キャスクに使用済燃料
集合体を貯蔵する場合の実施例について説明する。
【0024】図1および図2は本発明の方法を実施する
使用済燃料用キャスクの一例を示す縦断面図および横断
面図である。
【0025】使用済燃料用キャスク1は、球状黒鉛鋳鉄
製の有底円筒状のキャスク本体1aの内部にバスケット
2を収容した構成とされ、キャスク本体1aの上部に一
次蓋3および二次蓋4がボルト止めされ、この二次蓋4
の内部に中性子遮蔽板5が配置されている。
【0026】キャスク本体1aの胴部には、周回りに2
列状に中性子遮蔽材6が下方から充填される一方、キャ
スク本体1aの下部には底板7が設置されている。な
お、8,9は、キャスク本体1aの上下部にそれぞれ取
付けられ、吊り下げ時に使用する上部および下部のトラ
ニオンである。また、10はバスケット2からキャスク
本体1aに伝達される使用済燃料集合体(SFA)11
の崩壊熱を放散する放熱フィンである。
【0027】上記バスケット2は、沸騰水型原子炉(以
下、BWRと称する)の使用済燃料集合体を収納するた
めに設計されたものの一例であって、図2に示すよう
に、円筒状の外筒12の内部に、52個の格子状の空間
Sが、ステンレス鋼またはボロン入りステンレス鋼製の
仕切板13によって形成されている。そして、格子状の
空間Sには、BWRの使用済燃料集合体が、最大52体
まで収納できるようになっている。
【0028】図3は、冷却期間の異なる複数の使用済燃
料集合体11を、使用済燃料用キャスク1に貯蔵する場
合の実施例を示すものである。図3中、“L”を付して
示した符号11Aの使用済燃料集合体は相対的に冷却期
間が長い使用済燃料集合体であり、同図では合計24体
収納されている。同じく、“S”を付して示した符号1
1Bの使用済燃料集合体は相対的に冷却期間が短かい使
用済燃料集合体であり、同図では合計28体収納されて
いる。
【0029】また、図4は、プルトニウムとウランとを
混合したMOX燃料集合体の使用済燃料集合体と、ウラ
ンからなるウラン燃料集合体の使用済燃料集合体とを、
使用済燃料用キャスクに貯蔵する場合の実施例を示すも
のである。図4中、“M”を付して示した符号11Cの
使用済燃料集合体はMOX燃料集合体の使用済燃料集合
体であり、同図では合計24体収納されている。同じ
く、“U”を付して示した符号27の使用済燃料集合体
はウラン燃料集合体の使用済燃料集合体であり、同図で
は合計28体収納されている。
【0030】次に作用について説明する。
【0031】一般に、ある体系の臨界安全性を示す指標
は中性子増倍率である。まず、BWRの典型的な燃料集
合体の設計を例にとって、使用済燃料集合体の中性子増
倍率の特性について説明する。
【0032】図5は、BWRにおける燃料集合体の斜視
図である。
【0033】同図に示すように、燃料集合体1はチャン
ネルボックス14内に複数の燃料棒15および1または
2本のウォータロッド16を収容して構成されている。
燃料棒15およびウォータロッド16は上下部タイプレ
ートによって両端が保持される。17は上部タイプレー
トに設けられた取扱い用のハンドル、18はチャンネル
ファスナである。
【0034】BWRの炉心は、複数体の燃料集合体11
を水平方向に格子状に配列して構成される。そして、運
転中のBWRにあっては、中性子の減速材と炉心の冷却
材としての作用を兼ね備えた高温(300℃程度)の軽
水が、炉心の下部から上部へ向って流れている。このと
き、炉心内を流れる過程において、軽水の一部は液相か
ら気相に移行するが、この移行する割合(以下、ボイド
率と称する)は炉心平均で40%程度である。
【0035】図6および図7は、ウランからなるウラン
燃料集合体11Dおよびプルトニウムとウランとを混合
したMOX燃料集合体11Cの典型的な設計において、
燃料集合体高さ方向の中央付近での燃料棒配置の一例を
示すものである。
【0036】図6に示すウラン燃料集合体11Dにおい
て、燃料棒15は、内部符号「1〜7」で示す 235Uの
濃縮度を変化させたもの(内部符号「1〜7」の数値の
少ないものほど 235Uの濃縮度が高い)と、内部符号G
1,G2で示すガドリニア入りウラン燃料( 235Uの濃
縮度については、G1が内部符号「3」のものと同等,
G2が内部符号「4」のものと同等)との組合せとして
配置されている。
【0037】また、図7に示すMOX燃料集合体11C
において、燃料棒15は、内部符号「1」,「2」で示
す前記同様のウラン燃料( 235Uの濃縮度は図6の
「2」,「3」とそれぞれ同等)と、内部符号「P1〜
P4」で示すMOX燃料( 235Uの濃縮度は図6の
「4」と全て同等,Pu−f富化度は「P1」>「P
2」>「P3」>「P4」)と、内部符号「G」で示す
ガドリニア入りウラン燃料( 235Uの濃縮度は「1」と
同等)との組合せとして配置されている。
【0038】図8は、ウラン燃料集合体11DおよびM
OX燃料集合体11Cの高さ方向中央付近に関して、運
転状態40%ボイド率での中性子増倍率(この場合、通
常K∞で示される無限増倍率)の燃焼度に対する変化を
示したものである。なお、ウラン燃料集合体11Dおよ
びMOX燃料集合体11Cは、炉内に3ないし4サイク
ル期間だけ滞在し、30ないし40GWd/t程度の取
出燃焼度を狙ったものである。また、MOX燃料集合体
11Cは、全炉心の1/3程度までの装荷が可能な設計
となっている。
【0039】ウラン燃料集合体11DおよびMOX燃料
集合体11Cを例にとって、使用済燃料集合体の中性子
増倍率の特性について考察する。
【0040】図9は、取出燃焼度33GWd/t程度の
場合について、冷却期間に対する中性子増倍率の低下の
様子を、取出直後,常温状態,水中での中性子増倍率を
基準として示したものである。同図のうち、冷却期間5
年および10年の中性子増倍率の低下量は、ウラン燃料
集合体11DおよびMOX燃料集合体11Cの使用済燃
料集合体について下記の表1に示すようになっている。
【0041】
【表1】
【0042】このように、冷却期間に応じて使用済燃料
集合体の中性子増倍率が低下する要因の第1は、使用済
燃料集合体の中に残留している核分裂性核種のうち 241
Puが、半減期14.3年で中性子吸収効果の大きい
241Amに崩壊することにあり、低下量全体の2/3程
度の寄与となる。同じく中性子増倍率が低下する要因の
第2は、使用済燃料集合体の中に蓄積している核分裂生
成物のうち 155Euが、半減期4.9年で中性子吸収効
果の大きい 155Gdに崩壊することにあり、低下量全体
の1/3程度の寄与となる。
【0043】中性子増倍率が低下する上記2つの要因
は、MOX燃料集合体11Cの使用済燃料集合体に対し
て顕著に現われ、表1に示した取出燃焼度33GWd/
tの使用済燃料集合体においては、中性子増倍率の低下
量は2倍以上になる。即ち、第1の要因にあっては、初
期のプルトニウム含有量がMOX燃料集合体11Cで多
いため、必然的に 241Puの残留量も多くなるためであ
り、第2の要因にあっては、MOX燃料集合体11Cの
主要な核分裂性核種である 239Puでの 155Euの核分
裂収量(0.165%)が、ウラン燃料集合体11Dの
主要な核分裂性核種である 235Uでの 155Euの核分裂
収量(0.032%)より多いためである。
【0044】なお、燃料集合体11の燃焼の過程におい
ては、核分裂連鎖反応とは別に、燃料集合体11に多く
存在する 238Uを起点とした中性子捕獲反応により、プ
ルトニウム核種が蓄積していく。このため、ウラン燃料
集合体11DとMOX燃料集合体11Cの燃料組成は類
似のものとなっていき、前述のような冷却過程における
中性子増倍率の低下に関して、ウラン燃料集合体とMO
X燃料集合体との差は、取出燃焼度が大きくなるに従っ
て小さくなるものである。
【0045】次に、実際の使用済燃料用キャスク1の運
用に基づく実施例における効果について説明する。
【0046】使用済燃料用キャスク1への使用済燃料集
合体の収納は、収納作業を行う作業員の被曝低減を図る
ため、発電所プラント内の燃料貯蔵プールなどの水中で
行われる。即ち、使用済燃料用キャスク本体1aからキ
ャスク上部の蓋3,4を取り外し、使用済燃料用キャス
ク1を水中に沈めた状態で使用済燃料集合体の収納作業
が行われる。その後、キャスク本体1aの蓋3,4を取
付けてキャスク内部を密封し、ヘリウムガスなどをキャ
スク内部に注入してキャスク内の水を除去した後、キャ
スク1を水中から引き上げて、輸送または貯蔵の用途に
供するものである。
【0047】上述の一連の使用済燃料集合体の収納作業
過程において、臨界安全の上で最も厳しくなるのは、使
用済燃料用キャスク1に全ての使用済燃料集合体を収納
した後の同キャスク内に水が満たされている状態であ
る。即ち、使用済燃料集合体の燃料棒間隙などに存在す
る水が中性子の減速材として作用し、使用済燃料用キャ
スク内の中性子増倍率を高める要因となる。なお、キャ
スク本体1aは、鉄を主体に中性子減速材(ポリエチレ
ンなど)などと組み合せて構成され、キャスク外部への
放射線遮蔽体として作用して中性子も吸収するが、キャ
スク内部から見ると中性子の反射体としても作用するこ
ととなり、臨界安全上は必ずしも有利とはいえない。
【0048】以上のような事情に鑑み、キャスク内が水
で満たされた状態で全ての使用済燃料集合体が収納され
た場合を例にとって、本実施例における効果について説
明する。
【0049】図3に示したような、冷却期間の異なる複
数の使用済燃料集合体を使用済燃料用キャスク1に貯蔵
する場合の本発明の実施例に関して、その体系の中性子
増倍率は、炉物理学でよく知られた拡散理論により計算
することができる。
【0050】図10は、本実施例の効果を示すために、
リファレンスとして設定した使用済燃料用キャスク内の
使用済燃料集合体配置である。ここで、図10は、冷却
期間の異なる複数の使用済燃料集合体を無作為に配置し
た状態を模擬したものであり、相対的に冷却期間の長い
使用済燃料集合体11Aと相対的に冷却期間の短かい使
用済燃料集合体11Bの体数の内訳は図3の使用済燃料
集合体数と同一であり、使用済燃料集合体の水平面径方
向の配置はほぼ均等である。また、図3および図10の
使用済燃料集合体配置に対して拡散理論による計算を実
施するにあたり、相対的に冷却期間の長い使用済燃料集
合体11Aとしては、図6に示したウラン燃料集合体ま
たは図7に示したウラン燃料集合体がボイド率40%で
燃焼、取出燃焼度33GWd/tとして発生した使用済
燃料集合体について、冷却期間として10年が経過した
ものを想定することにする。同様に、相対的に冷却期間
の短かい使用済燃料集合体11Bとしては、同様の使用
済燃料集合体について冷却期間として5年が経過したも
のを想定することにする。
【0051】上述のような設定に基づいて、図10の使
用済燃料集合体配置をリファレンスとした図3の使用済
燃料集合体配置の中性子増倍率の低下量は、使用済燃料
集合体がウラン燃料集合体11Dの場合とMOX燃料集
合体11Cの場合で、それぞれ下記の表2に示すように
なった。
【0052】
【表2】
【0053】また、図4に示したような、MOX燃料集
合体11Cとウラン燃料集合体の使用済燃料集合体11
Dとを、使用済燃料用キャスク1に貯蔵する場合の実施
例に関しても、その体系の中性子増倍率は同様にして計
算することができる。
【0054】図11は、本実施例の効果を示すために、
リファレンスとして設定した使用済燃料用キャスク1内
の使用済燃料集合体配置である。ここで、図11は、M
OX燃料集合体の使用済燃料集合体11Cとウラン燃料
集合体の使用済燃料集合体11Dとを無作為に配置した
状態を模擬したものであり、MOX燃料集合体の使用済
燃料集合体11Cとウラン燃料集合体の使用済燃料集合
体11Dとの体数の内訳は図4の使用済燃料集合体の場
合と同一であり、使用済燃料集合体の水平面径方向の配
置はほぼ均等である。また、図4および図11の使用済
燃料集合体配置に対して拡散理論による計算を実施する
にあたり、MOX燃料集合体の使用済燃料集合体11C
としては、図7に示したMOX燃料集合体11Cがボイ
ド率40%燃焼し、取出燃焼度33GWd/tとして発
生した使用済燃料集合体について、冷却期間として5
年、または10年が経過したものを想定することにす
る。同様に、ウラン燃料集合体の使用済燃料集合体11
Dとしては、図6に示したウラン燃料集合体がボイド率
40%で燃焼し、取出燃焼度33GWd/tとして発生
した使用済燃料集合体について、同様の冷却期間が経過
したものを想定することにする。
【0055】上記のような設定に基づいて、図11の使
用済燃料集合体配置をリファレンスとした図4の使用済
燃料集合体配置の中性子増倍率の低下量は、使用済燃料
集合体の冷却期間が5年の場合と10年の場合で、それ
ぞれ、表3のようになった。
【0056】
【表3】
【0057】次に、燃料貯蔵プールの燃料貯蔵ラックに
使用済燃料集合体を貯蔵する場合の本発明の実施例につ
いて説明する。
【0058】図12および図13は本発明の方法を実施
する燃料貯蔵ラック21の一例を示す側面図および平面
図である。燃料貯蔵ラック21は、使用済燃料集合体収
納用の角筒31を束ねて配置し、台座32に配置したも
のである。なお、図12および図13の符号33は、束
ねて配置された角筒31の周囲に溶接付けされ、角筒3
1を一体化させるための補強板である。
【0059】角筒31は、図13に示すように、11×
10に配列されていて、使用済燃料集合体が最大110
体まで収納できるようになっている。そして、近年の発
電所プラントにおいては、適当な配列からなる燃料貯蔵
ラックを組み合せて燃料貯蔵プールに設置され、燃料貯
蔵プール内に設置された燃料貯蔵ラック全体では、3な
いし4炉心分の使用済燃料集合体が収納可能となってい
る。
【0060】図14は、冷却期間の異なる複数の使用済
燃料集合体を、燃料貯蔵プールの燃料貯蔵ラックに貯蔵
する場合の本発明の一実施例を示すものである。図14
中,“L”を付して示した符号11Aの使用済燃料集合
体は相対的に冷却期間が長い使用済燃料集合体であり、
同図では合計60体収納している。同じく、“S”を付
して示した符号11Bの使用済燃料集合体は相対的に冷
却期間が短かい使用済燃料集合体であり、同図では合計
50体収納している。
【0061】また、図15は、プルトニウムとウランと
を混合したMOX熱媒体の使用済燃料集合体と、ウラン
からなるウラン燃料集合体の使用済燃料集合体とを、燃
料貯蔵プールの燃料貯蔵ラックに貯蔵する場合の本発明
の一実施例を示すものである。図15中、“M”を付し
て示した符号11の使用済燃料集合体はMOX燃料集合
体の使用済燃料集合体であり、同図では合計60体収納
している。同じく、“U”を付して示した符号11Dの
使用済燃料集合体はウラン燃料集合体の使用済燃料集合
体であり、同図では合計50体収納している。
【0062】これら図14および図15に示した本実施
例においても、前述した使用済燃料キャスク1に使用済
燃料集合体を貯蔵する場合と略同様に臨界安全性を確保
しつつ稠密貯蔵が行える等の効果が奏される。
【0063】図16(a)〜(d)は、冷却期間の異な
る使用済燃料集合体あるいはMOX熱媒体の使用済燃料
集合体とウラン燃料集合体の使用済燃料集合体とを、燃
料貯蔵プールの燃料貯蔵ラック21に貯蔵する場合の他
の実施例を示すものである。即ち、中性子吸収効果の大
きい核種があまり蓄積していない使用済燃料集合体の収
納領域を、中性子吸収効果の大きい核種がより多く蓄積
している使用済燃料集合体の収納領域で、幾つかに分割
する使用済燃料集合体の貯蔵方法についてのものであ
る。
【0064】同図(a)あるいは(b)の中で、“L”
を付して示した符号11Aの使用済燃料集合体は相対的
に冷却期間が長い使用済燃料集合体であり、同図では合
計22体あるいは46体収納している。同じく、“S”
を付して示した符号11(B)の使用済燃料集合体は相
対的に冷却期間が短かい使用済燃料集合体であり、同図
では合計88体あるいは64体収納している。
【0065】また、同図(c)あるいは(d)の中で、
“M”を付して示した符号11Cの使用済燃料集合体は
MOX燃料集合体の使用済燃料集合体であり、同図では
合計22体あるいは46体収納している。同じく、
“U”を付して示した符号11Dの使用済燃料集合体は
ウラン燃料集合体の使用済燃料集合体であり、同図では
合計88体あるいは64体収納している。
【0066】このような図16に示した貯蔵において、
同図(a)あるいは(c)の場合にあっては、中性子吸
収効果の大きい核種があまり蓄積していない相対的に冷
却期間が短かい使用済燃料集合体11Bあるいはウラン
燃料集合体の使用済燃料集合体11Dの収納領域を中性
子吸収効果の大きい核種がより多く蓄積している相対的
に冷却期間の長い使用済燃料集合体11AあるいはMO
X燃料集合体の使用済燃料集合体11Cの収納領域で2
分割した、いわゆる、3領域の配置例である。
【0067】また、同図(b)あるいは(d)の場合に
あっては、中性子吸収効果の大きい核種があまり蓄積し
ていない相対的に冷却期間が短かい使用済燃料集合体1
1Bあるいはウラン燃料集合体の使用済燃料集合体11
Dの収納領域を、中性子吸収効果の大きい核種がより多
く蓄積している相対的に冷却期間の長い使用済燃料集合
体11AあるいはMOX燃料集合体の使用済燃料集合体
11Cの収納領域で4分割した、いわゆる、5領域の配
置例である。
【0068】さらに、図16には示していないが、中性
子吸収効果の大きい核種があまり蓄積していない相対的
に冷却期間が短かい使用済燃料集合体あるいはウラン燃
料集合体の使用済燃料集合体の収納領域を、中性子吸収
効果の大きい核種がより多く蓄積している相対的に冷却
期間が長い使用済燃料集合体あるいはMOX燃料集合体
の使用済燃料集合体のY字型の収納領域で3分割した、
いわゆる、4領域の配置も可能である。
【0069】このような他の実施例においても、冷却期
間の異なる使用済燃料集合体の体数の内訳、あるいは、
MOX燃料集合体の使用済燃料集合体とウラン燃料集合
体の使用済燃料集合体の体数の内訳を同一としながら、
使用済燃料集合体を無作為に配置した貯蔵方法に比べ
て、その貯蔵体系の中性子増倍率が小さくなるものであ
る。
【0070】図16においては、燃料貯蔵プールの燃料
貯蔵ラック21に使用済燃料集合体を貯蔵する場合を例
にとっているが、使用済燃料用キャスク1に使用済燃料
集合体を貯蔵する場合においても、前記同様の貯蔵方法
は適用可能であり、前記同等の効果が得られることは勿
論である。
【0071】ところで、燃料貯蔵プールの燃料貯蔵ラッ
ク21、あるいは、使用済燃料用キャスク1を構成する
にあたり、各使用済燃料集合体の収納スペースは、前者
にあっては角筒31により、後者にあっては仕切板13
により、それぞれ十分な強度を確保しつつ設けられてい
る。ここで、使用済燃料集合体の稠密な貯蔵を図りなが
ら臨界安全性を確保するハード的な方法の1つとして、
複数の使用済燃料集合体の収納スペースを、中性子吸収
板などで幾つかに分割する方法も考えられる。
【0072】前述のように構成した燃料貯蔵プールの燃
料貯蔵ラック、あるいは、使用済燃料用キャスクにあっ
ては、中性子吸収板などの中性子吸収能力に応じて、中
性子吸収板などで幾つかに分割した領域ごとに本発明の
貯蔵方法を適用すると、臨界安全性の面で有利となるこ
ともある。即ち、中性子吸収板などの中性子吸収能力が
大きい場合には、中性子吸収板などで分割された領域相
互の中性子のやりとりが少なくなり、各々の領域が独立
した中性子増倍体系となるものである。
【0073】ところで、以上に述べた使用済燃料集合体
の貯蔵方法は、冷却期間の異なる使用済燃料集合体、ま
たはMOX燃料集合体の使用済燃料集合体を含む使用済
燃料集合体を、燃料貯蔵プールの燃料貯蔵ラックまたは
使用済燃料用キャスクに収納するにあたり、使用済燃料
集合体の冷却期間あるいは種類に応じて適切に使用済燃
料集合体を配置することにより、使用済燃料集合体の稠
密な貯蔵を図りつつ臨界安全性を確保したものである
が、このような貯蔵方法においては適切な使用済燃料集
合体の配置となるべきものが万一、適切でない使用済燃
料集合体の配置となり、臨界安全性が確保できなくなる
可能性が考えられる。
【0074】そこで本発明においては、中性子吸収効果
の大きい核種がより多く蓄積している使用済燃料集合
体、即ち、相対的に冷却期間が長い使用済燃料集合体1
1AあるいはMOX燃料集合体の使用済燃料集合体11
Cを先に収納し、その後に中性子吸収効果の大きい核種
があまり蓄積していない使用済燃料集合体、即ち、相対
的に冷却期間が短かい使用済燃料集合体11Bあるい
は、ウラン燃料集合体の使用済燃料集合体11Dを収納
する。
【0075】このような方法を実施することにより、適
切でない使用済燃料集合体の配置となることを回避する
ことができる。
【0076】このような本発明の方法について、その逆
の方法、即ち中性子吸収効果の大きい核種があまり蓄積
していない使用済燃料集合体を収納し、続いて、中性子
吸収効果の大きい核種がより多く蓄積している使用済燃
料集合体を収納する方法と対比して、その優劣について
説明する。
【0077】本発明の方法では、全ての使用済燃料集合
体が収納されるまでの過程の中に、中性子吸収効果の大
きい核種がより多く蓄積していいる使用済燃料集合体だ
けが、全て収納された状態がある。この状態での体系の
中性子増倍率が、全ての使用済燃料集合体が収納された
状態での体系の中性子増倍率より小さくなることは明ら
かである。
【0078】これに対し、前述した逆の方法では、全て
の使用済燃料集合体が収納されるまでの過程の中に、中
性子吸収効果の大きい核種があまり蓄積されていない使
用済燃料集合体だけが、全て収納された状態がある。こ
の状態での体系の中性子増倍率は、例えば、全ての使用
済燃料集合体が収納された体系の中性子増倍率より小さ
くなることは必ずしもいえず、場合によっては、大きく
なることもあり得る。すなわち、使用済燃料集合体を収
納する過程において、臨界安全性を確保できなくなる可
能性がある。
【0079】なお、以上の実施例では、本発明をBWR
から発生する使用済燃料集合体を使用済燃料用キャスク
および燃料貯蔵ラックに貯蔵する場合に適用したが、加
圧水型原子炉から発生する使用済燃料集合体を使用済燃
料用キャスクおよび燃料貯蔵ラックに貯蔵する場合につ
いても前記同様に適用することができる。
【0080】また、以上の説明では断面正方形の使用済
燃料集合体に対する適用例を示したが、断面が円形や多
角形あるいは長方形の使用済燃料集合体であっても、本
発明が適用できることは勿論である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
使用済燃料用キャスクまたは燃料貯蔵プールの燃料貯蔵
ラックに冷却期間が異なる使用済燃料集合体またはMO
X燃料集合体の使用済燃料集合体を含む複数の使用済燃
料集合体を収納するにあたって、冷却期間または使用済
燃料集合体の種類に応じた配置とすることより、使用済
燃料集合体の稠密な貯蔵を図りながらも臨界安全性を確
保することができる。また、前述の収納を確実に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する使用済燃料用キャスク
の縦断面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】図1に示す使用済燃料用キャスクに、冷却期間
の異なる使用済燃料集合体を貯蔵した場合の説明図。
【図4】図1に示す使用済燃料用キャスクに、MOX燃
料集合体の使用済燃料集合体を含む使用済燃料集合体を
貯蔵した場合の説明図。
【図5】沸騰水型原子炉用燃料集合体の上部斜視図。
【図6】ウラン燃料集合体の高さ方向中心付近の燃料棒
配置の一例を示す説明図。
【図7】MOX燃料集合体の高さ方向中心付近の燃料棒
配置の一例を示す説明図。
【図8】ウラン燃料集合体およびMOX燃料集合体の、
燃焼に伴う中性子増倍率の変化を示す説明図。
【図9】ウラン燃料集合体およびMOX燃料集合体の使
用済燃料集合体の、冷却期間に伴う中性子増倍率の低下
を示す説明図。
【図10】図3に示した本発明の実施例の効果を説明す
るための対応図。
【図11】図4に示した本発明の実施例の効果を説明す
るための対応図。
【図12】本発明の方法を実施する燃料貯蔵ラックの側
面図。
【図13】図12の平面図。
【図14】図12に示す燃料貯蔵ラックに、冷却期間の
異なる使用済燃料集合体を貯蔵した場合の説明図。
【図15】図12に示す燃料貯蔵ラックに、MOX燃料
集合体の使用済燃料集合体を貯蔵した場合の説明図。
【図16】(a)〜(d)はそれぞれ本発明の応用例を
示す説明図。
【符号の説明】
1 キャスク 1a キャスク本体 2 バスケット 3 一次蓋 4 二次蓋 5 中性子遮蔽板 6 中性子遮蔽材 7 底板 8,9 トラニオン 10 フィン 11 燃料集合体(使用済燃料集合体) 11A 相対的に冷却期間の長い燃料集合体(使用済燃
料集合体) 11B 相対的に冷却期間の短かい燃料集合体(使用済
燃料集合体) 11C MOX燃料集合体(使用済燃料集合体) 11D ウラン燃料集合体(使用済燃料集合体) 12 外筒 13 仕切板 14 チャンネルボックス 15 燃料棒 16 ウォータロッド 17 ハンドル 18 チャンネルファスナ 31 角筒 32 台座 33 補強板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済燃料を使用済燃料用キャスクに収
    納して輸送または貯蔵を行う使用済燃料集合体の貯蔵方
    法において、上記使用済燃料用キャスクの中央部に、相
    対的に冷却期間が長い使用済燃料集合体を収納し、その
    周囲に、相対的に冷却期間が短かい使用済燃料集合体を
    収納することを特徴とする使用済燃料集合体の貯蔵方
    法。
  2. 【請求項2】 使用済燃料集合体を使用済燃料用キャス
    クに収納して輸送または貯蔵を行う使用済燃料集合体の
    貯蔵方法において、上記使用済燃料用キャスクの中央部
    に、プルトニウムとウランとを混合したMOX燃料集合
    体の使用済燃料集合体を収納し、その周囲に、ウランか
    らなるウラン燃料集合体の使用済燃料集合体を収納する
    ことを特徴とする使用済燃料集合体の貯蔵方法。
  3. 【請求項3】 使用済燃料集合体を燃料貯蔵プールの燃
    料貯蔵ラックに貯蔵する使用済燃料集合体の貯蔵方法に
    おいて、上記燃料貯蔵ラックの使用済燃料集合体貯蔵領
    域の中央部に、相対的に冷却期間が長い使用済燃料集合
    体を収納し、その周囲の領域に、相対的に冷却期間が短
    かい使用済燃料集合体を収納することを特徴する使用済
    燃料集合体の貯蔵方法。
  4. 【請求項4】 使用済燃料集合体を燃料貯蔵プールの燃
    料貯蔵ラックに貯蔵する使用済燃料集合体の貯蔵方法に
    おいて、上記燃料貯蔵ラックの使用済燃料集合体貯蔵領
    域の中央部に、プルトニウムとウランとを混合したMO
    X燃料集合体の使用済燃料集合体を収納し、その周囲の
    領域に、ウランからなるウラン燃料集合体の使用済燃料
    集合体を収納することを特徴とする使用済燃料集合体の
    貯蔵方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までに記載の使用済燃料
    集合体の貯蔵方法において、相対的に冷却期間が長い使
    用済燃料集合体の収納を、相対的に冷却期間が短かい使
    用済燃料集合体の収納よりも先に完了させ、またはプル
    トニウムとウランとを混合したMOX燃料集合体の使用
    済燃料集合体の収納をウランからなるウラン燃料集合体
    の使用済燃料集合体の収納よりも先に完了させることを
    特徴とする使用済燃料集合体の貯蔵方法。
JP05637094A 1994-03-25 1994-03-25 使用済燃料集合体の貯蔵方法 Expired - Fee Related JP3487897B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05637094A JP3487897B2 (ja) 1994-03-25 1994-03-25 使用済燃料集合体の貯蔵方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05637094A JP3487897B2 (ja) 1994-03-25 1994-03-25 使用済燃料集合体の貯蔵方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07260991A true JPH07260991A (ja) 1995-10-13
JP3487897B2 JP3487897B2 (ja) 2004-01-19

Family

ID=13025378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05637094A Expired - Fee Related JP3487897B2 (ja) 1994-03-25 1994-03-25 使用済燃料集合体の貯蔵方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3487897B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002035552A1 (de) * 2000-10-25 2002-05-02 Framatome Anp Gmbh Verfahren zur behandlung von nuklearem abfall aus einer kerntechnischen anlage und transport- und/oder lagerbehälter für derartigen abfall
KR100421332B1 (ko) * 2000-11-24 2004-03-09 한전원자력연료 주식회사 손상연료봉 저장 용기
JP2006113059A (ja) * 2004-10-09 2006-04-27 Gns Ges Fuer Nuklear-Service Mbh 燃料要素用輸送兼貯蔵容器
JP2012098311A (ja) * 2012-02-24 2012-05-24 Toshiba Corp 再処理施設における連続溶解槽の臨界安全管理方法
JP2012112834A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Toshiba Corp 燃料集合体収納方法および燃料集合体収納体
JP2015200569A (ja) * 2014-04-08 2015-11-12 三菱重工業株式会社 燃料配置方法及び燃料取扱設備
CN113871047A (zh) * 2021-08-17 2021-12-31 中国核电工程有限公司 考虑燃料组件燃耗分布的乏燃料溶解器临界安全分析方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002035552A1 (de) * 2000-10-25 2002-05-02 Framatome Anp Gmbh Verfahren zur behandlung von nuklearem abfall aus einer kerntechnischen anlage und transport- und/oder lagerbehälter für derartigen abfall
KR100421332B1 (ko) * 2000-11-24 2004-03-09 한전원자력연료 주식회사 손상연료봉 저장 용기
JP2006113059A (ja) * 2004-10-09 2006-04-27 Gns Ges Fuer Nuklear-Service Mbh 燃料要素用輸送兼貯蔵容器
JP2012112834A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Toshiba Corp 燃料集合体収納方法および燃料集合体収納体
JP2012098311A (ja) * 2012-02-24 2012-05-24 Toshiba Corp 再処理施設における連続溶解槽の臨界安全管理方法
JP2015200569A (ja) * 2014-04-08 2015-11-12 三菱重工業株式会社 燃料配置方法及び燃料取扱設備
CN113871047A (zh) * 2021-08-17 2021-12-31 中国核电工程有限公司 考虑燃料组件燃耗分布的乏燃料溶解器临界安全分析方法
CN113871047B (zh) * 2021-08-17 2023-11-24 中国核电工程有限公司 考虑燃料组件燃耗分布的乏燃料溶解器临界安全分析方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3487897B2 (ja) 2004-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0520438B1 (en) Metal hydride neutron absorber arrangement for a nuclear fuel storage body
JP2511581B2 (ja) 沸騰水型原子炉炉心及び沸騰水型原子炉
JPS6337290A (ja) 燃料集合体および沸騰水型原子炉
US20050069074A1 (en) Nuclear plant spent fuel low temperature reactor
JP3487897B2 (ja) 使用済燃料集合体の貯蔵方法
JP6096834B2 (ja) 軽水炉の炉心
Kim et al. Nuclear Waste Attributes of SMRs Scheduled for Near-Term Deployment
Mathieu et al. Thorium molten salt reactor: from high breeding to simplified reprocessing
JP3105992B2 (ja) 燃料収納装置
JPH05180971A (ja) 超ウラン元素の消滅処理炉心
JP3339768B2 (ja) 軽水型原子炉炉心
Taylor TMI Fuel Characteristics for Disposal Criticality Analysis
JP5410653B2 (ja) 高速炉の炉心及び高速炉の燃料取り扱い方法
Hiraiwa et al. Development of High Burnup Fuel for Next Generation Light Water Reactor (Total Performance of 5wt%-10wt% Enrichment High Burnup Fuel)
JP3943624B2 (ja) 燃料集合体
Schneider et al. Foreign experience on effects of extended dry storage on the integrity of spent nuclear fuel
Wasim et al. Criticality Study of PARR spent fuel storage
Uto et al. LMFBR Design and its Evolution:(2) Core Design of LMFBR
Wasinger High density spent fuel storage in Spain. Capacity for the entire life.
Kim et al. Neutronic Self-sustainability of a Breed-and-Burn Fast Reactor Using Super-Simple Fuel Recycling
Bilodid et al. Analysis of fuel criticality during severe accidents
PETROSYAN IMPORTANT ASPECTS OF FUEL CYCLE TO BE CONSIDERED DURING DEPLOYMENT OF NEW NUCLEAR POWER TECHNOLOGIES IN ARMENIA
Vogt Swedish spent fuel management; systems, facilities and operating experiences
INFCE Plutonium recycle base case: Definition of reactor
Bozic et al. Concrete spent fuel cask criticality calculation

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091031

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101031

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees