JP2006112609A - ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の可変容積型油圧ポンプ本体及びPTOユニットを備えたポンプ装置において、前記複数の可変容積型油圧ポンプ本体における出力調整部材の操作力の低減を図りつつ、該ポンプ装置自体の大型化を可及的に防止する。
【解決手段】 ベースハウジングにおける入力部を支持する第1端面とは反対側の第2端面に、複数の油圧ポンプ本体を収容するポンプ収容部及びPTOクラッチ機構を収容するPTO収容部を前記入力部を基準にして振り分けた位置で膨出形成し、前記複数の油圧ポンプ本体の出力調整部材として用いるトラニオン斜板を互いの回転軸線が略平行となるように前記ポンプ収容部を画するポンプ用周壁部に回転自在に支持させ。各トラニオン斜板における一対の第1及び第2軸部のうち,前記PTO収容部から離間配置される第2軸部を、前記ポンプ用周壁部から外方へ延在させて、操作部を形成する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、複数の可変容積型油圧ポンプ本体及びPTOユニットを備えたポンプ装置に関する。
単一の入力軸と、該入力軸に作動連結された複数のポンプ軸と、該複数のポンプ軸のそれぞれによって駆動される複数の可変容積型油圧ポンプ本体と、前記入力軸に作動連結されたPTOユニットであって、PTO軸及びPTOクラッチ機構を有するPTOユニットと、前記複数の可変容積型油圧ポンプ本体及び前記PTOクラッチ機構を収容すると共に、前記入力軸,前記複数のポンプ軸及び前記PTO軸を支持するポンプケースと、該ポンプケースに連結されるセンターセクションとを備えたポンプ装置は、従来から種々の分野において広く利用されている。
詳しくは、斯かる従来のポンプ装置は、前記ポンプケースを車輌フレーム等の支持部材に連結させた状態で、前記入力軸を前記駆動源に作動連結させることにより、単一の入力経路によって、複数の油圧ポンプ本体を含む第1伝動経路と、PTOユニットを含む第2伝動経路とを構成できる。
従って、斯かるポンプユニットは、走行系伝動経路及びPTO系伝動経路の2系統の伝動経路を要する作業車輌等においては特に有用である。
ところで、斯かるタイプのポンプユニットにおいては、前記ポンプケースに、前記複数の可変容積型油圧ポンプ本体を収容するポンプ収容部と、前記PTOクラッチ機構を収容するPTO収容部とを備える必要がある為、通常、前記可変容積型油圧ポンプ本体の出力調整部材としては片持ち支持のクレイドル斜板が用いられる。
即ち、出力調整部材として両持ち支持されるトラニオン斜板を用いた場合には、前記ポンプ収容部に、該トラニオン斜板における一対の軸部に対応した一対の軸受部を設けなければならず、前記ポンプ収容部と前記PTO収容部との抵触を回避する為に、ポンプケース自体が大型化してしまう。
特開平2003−291674号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、複数の可変容積型油圧ポンプ本体及びPTOユニットを備えたポンプ装置において、前記複数の可変容積型油圧ポンプ本体における出力調整部材の操作力の低減を図りつつ、該ポンプ装置自体の大型化を可及的に防止することを、一の目的とする。
本発明は前記目的を達成する為に、第1端面に駆動源に作動連結される入力部を有し、且つ、前記第1端面とは反対側の第2端面に前記入力部から伝達される動力を出力可能な複数の出力部を有するベースハウジングと、前記出力部によって作動的に駆動されるシリンダブロック及び該シリンダブロックに相対回転不能且つ軸線方向摺動可能に収容されたピストンを有する複数の油圧ポンプ本体であって、前記ベースハウジングに設けられたポンプ収容部に収容される複数の油圧ポンプ本体と、前記入力部から伝達される動力によって駆動されるPTO軸であって、前記第2端面から動力取り出し可能とされたPTO軸と、前記入力部から前記PTO軸への動力伝達経路に介挿されるPTOクラッチ機構であって、前記入力部の回転軸線を基準にして前記ポンプ収容部とは反対側に変位された位置において前記ベースハウジングに設けられたPTO収容部に収容されるPTOクラッチ機構と、前記入力部から前記複数の出力部及び前記PTO軸に動力を伝達し得るように、前記ベースハウジングに収容された動力伝達機構とを備えたポンプ装置を提供する。
前記ポンプ収容部は、前記複数の出力部を囲繞するように前記第2端面から外方へ膨出形成されたポンプ用周壁部であって、自由端側に前記シリンダブロックが挿通可能な開口が設けられたポンプ用周壁部を有している。
前記PTO収容部は、前記第2端面から外方へ膨出形成されたPTO用周壁部と、該PTO用周壁部の自由端側を閉塞するPTO用端壁部とを有し、前記PTO軸は該PTO用端壁部から外方へ延在されるようになっている。
前記複数の油圧ポンプ本体は、それぞれ、対応する前記ピストンの軸線方向摺動範囲を画する斜板部と、該斜板部を挟んで反対方向に延びるように該斜板部に一体形成された一対の第1及び第2軸部とを有する可動式のトラニオン斜板を備え、該複数のトラニオン斜板は、回転軸線が互いに略平行となるように、前記ポンプ用周壁部に支持されている。
そして、前記各トラニオン斜板における前記第1及び第2軸部は、それぞれ、前記ポンプ用周壁部のうち前記PTO収容部に近い側に設けられた第1軸受部、及び、前記ポンプ用周壁部のうち前記第1軸受部に対して前記PTO収容部から遠い側に相対するように設けられた第2軸受部に軸線回り揺動自在に支持され、且つ、該第2軸部が外方へ延在されて操作部を形成している。
好ましくは、前記ベースハウジングは、前記入力部及び前記出力部の回転軸線が車輌前後方向に沿うように、車輌に備えられた支持部材に直接又は間接的に装着可能とされ、前記複数の油圧ポンプ本体における各トラニオン斜板は、前記ベースハウジングが前記支持部材に装着された状態で、回転軸線が上下方向に沿うように前記ポンプ用周壁部に支持される。
種々の態様において、好ましくは、前記第1軸受部は、前記トラニオン斜板の回転軸線方向に関し、前記PTO収容部とオーバーラップする位置に設けられる。
種々の態様において、好ましくは、前記複数の油圧ポンプ本体における各シリンダブロックに対して作動油を吸排する為の作動油路が形成されたプレート部材をさらに備え得る。
該プレート部材は、前記ポンプ用周壁部の前記開口を液密に封止するように、前記ベースハウジングに着脱自在に連結される。
前記プレート部材を備える態様において、より好ましくは、前記作動油路に対して作動油を補充する為のチャージポンプユニットと、外部に対して作動油を供給する為の補助ポンプユニットとをさらに備え得る。
前記チャージポンプユニットは、前記複数の出力部のうちの一の出力部によって作動的に駆動されるチャージポンプ本体と、該チャージポンプ本体を囲繞するように、前記プレート部材における前記ポンプ用周壁部との当接面とは反対側の外面に装着されるチャージポンプケースとを有し得る。
前記補助ポンプユニットは、前記一の出力部によって作動的に駆動される補助ポンプ本体と、該補助ポンプ本体を囲繞するように、前記チャージポンプケースにおける前記プレート部材との当接面とは反対側の外面に装着される補助ポンプケースとを有し得る。
さらに、前記チャージポンプユニットから吐出される油を前記作動油路へ至らせる前にろ過するラインフィルタを備えることができる。
前記ラインフィルタは、前記チャージポンプケースの外面に、前記補助ポンプケースと隣り合うように設置され得る。
本発明に係るポンプ装置によれば、ベースハウジングにおける入力部を支持する第1端面とは反対側の第2端面に、複数の油圧ポンプ本体を収容するポンプ収容部及びPTOクラッチ機構を収容するPTO収容部を前記入力部を基準にして振り分けた位置において膨出形成し、前記複数の油圧ポンプ本体の出力調整部材としてトラニオン斜板を用い、且つ、該複数のトラニオン斜板を互いの回転軸線が略平行となるように前記ポンプ収容部を画するポンプ用周壁部に回転自在に支持させている。そして、各トラニオン斜板における一対の第1及び第2軸部のうち,前記PTO収容部から離間配置される第2軸部を、前記ポンプ用周壁部から外方へ延在させて、操作部を形成している。
従って、前記出力調整部材としてトラニオン斜板を用いることで該出力調整部材の操作力の低減を図りつつ、前記ポンプ収容部及び前記PTO収容部を可及的に近接させることができ、これにより、装置自体の大型化を有効に防止することができる。
実施の形態1
以下に、本発明に係るポンプ装置の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に、それぞれ、本実施の形態に係るポンプ装置100が適用された作業車輌1の模式側面図及び油圧回路図を示す。
又、図3及び図4に、それぞれ、本実施の形態に係るポンプ装置100の後方斜視図及び前方斜視図を示す。
図1及び図2に示すように、前記作業車輌100は、車輌フレーム30の後部領域に搭載される駆動源40と、該駆動源40に作動連結される前記ポンプ装置100と、該ポンプ装置100に流体接続された前記一対の第1及び第2油圧モータユニット10,20と、該一対の第1及び第2油圧モータユニット10,20によってそれぞれ駆動される左右一対の駆動輪50とを備えている。
前記ポンプ装置100は、作業車輌1に備えられる前記一対の第1及び第2油圧モータユニット10,20との協働下に走行系変速伝動機構を構成すると共に、該作業車輌1に備えられるモア装置又は耕耘機等の作業機70に駆動力を伝達するPTO系伝動機構の一部を構成している。
詳しくは、前記ポンプ装置100は、前記第1及び第2油圧モータユニット10,20との協働下にそれぞれ第1HST及び第2HSTを形成するように、可変容積型とされている。該第1及び第2HSTが前記走行系伝動機構の一部を構成している。
なお、本実施の形態においては、前記第1及び第2油圧モータユニット10,20は固定容積型とされているが(図2参照)、これらを可変容積型とすることも可能である。
さらに、前記ポンプ装置100は後述するPTOユニット600を備えており、該PTOユニット600は前記PTO系伝動機構の動力源を構成するようになっている。
図2に示すように、前記ポンプ装置100は、車輌1に備えられる支持部材に装着されるベースハウジング200と、該ベースハウジング200に収容される複数の油圧ポンプ本体300a,300bと、前記ベースハウジングに収容されるPTOユニット600とを備えている。
詳しくは、前記ベースハウジング200は、前記駆動源40に作動連結可能な単一の入力部と、該入力部から伝達される動力を外部へ出力可能な複数の出力部とを有している。
そして、前記ポンプ装置100は、さらに、前記入力部から前記複数の出力部及び前記PTOユニットに動力を伝達し得るように、前記ベースハウジングに収容された動力伝達機構280を備えている。
図5に、図1におけるV-V線に沿った前記ポンプ装置100の横断平面図を示す。又、図6に、図5におけるVI-VI線に沿った前記ポンプ装置100の縦断側面図を示す。
図5及び図6に示すように、該ベースハウジング200は、前記入力部を構成する入力軸210と、前記複数の出力部を構成する第1及び第2出力軸220a,220bとを備えると共に、前記動力伝達機構を収容する伝動収容部200Aと、前記複数の油圧ポンプ本体を収容するポンプ収容部200Bと、前記PTOユニット600における下記PTOクラッチ機構600Aを収容するPTO収容部200Cとを画するように構成されている。
本実施の形態においては、前記ベースハウジング200は、図1に示すように、前記駆動源40の装着フランジ45に、カバー700を介して連結されるようになっている。即ち、本実施の形態においては、前記駆動源40が前記ベースハウジング200の前記支持部材とされている。
詳しくは、前記駆動源40は機体フレーム30に防振支持されており、従って、前記カバー700を介して該駆動源40に連結される前記ベースハウジング200も防振支持される。
具体的には、図1に示すように、前記駆動源40の出力部には、フライホイール750及びダンパー760が連結されている。
そして、前記カバー700は、前記フライホイール750及びダンパー760を収納しつつ、前記ベースハウジング200を前記駆動源40の装着フランジ45に連結させ得るように構成されている。
前記ベースハウジング200は、図1,図5及び図6に示すように、前記カバー700に着脱可能に連結される第1ハウジング部分250と、該第1ハウジング部分250との協働下に前記伝動収容部200A及び前記PTO収容部200Cを形成するように、該第1ハウジング部分250に着脱可能に連結される第2ハウジング部分260とを有している。
具体的には、図5及び図6に示すように、前記第1ハウジング部分250は、前記入力軸210が貫通される貫通孔251aを有する第1端壁251と、該第1端壁251の周縁部から前記入力軸210の軸線方向一方側(伝動方向下流側)に延びる第1周壁252とを有している。
斯かる第1ハウジング部分250は、前記入力軸210の一端部(伝動方向上流端部)が外方へ延在するように、該入力軸210を支持している。
図5及び図6に示すように、前記第2ハウジング部分260は、前記第1周壁252と突き合わされる第2周壁262と、前記第1端壁251と対向する第2端壁261であって、前記第1及び第2出力軸220a,220bがそれぞれ貫通される2つの貫通孔261aを有する第2端壁261とを有している。
該第1及び第2ハウジング部分250,260は、前記第1周壁252及び第2周壁262の端面を当接させた状態で、互いに着脱可能に連結され得るようになっており、前記第1端壁251と前記第2端壁261との間に前記伝動収容部200Aが画されるようになっている(図5及び図6参照)。
そして、前記第1端壁251の外表面及び前記第2端壁261の外表面が、それぞれ、前記ベースハウジング200における前記入力軸210の軸線方向一方側の第1端面及び軸線方向他方側の第2端面を形成している。
さらに、該第2ハウジング部分260には、図4〜図6に示すように、前記ポンプ収容部200Bを形成するように前記第2端壁262から外方へ膨出形成された第1膨出部271と、前記PTO収容部200Cを形成するように前記第2端壁262から外方へ膨出形成された第2膨出部272とが設けられている。
図7に、図6におけるVII-VII線に沿った端面図を示す。
図7に示すように、前記第1膨出部271及び前記第2膨出部272は、前記入力軸210の回転軸線を基準にして振り分け配置されている。
本実施の形態においては、前記第1膨出部271は、正面視において、前記第1及び第2出力軸220a,220bを囲繞し得るように、前記入力軸210の回転軸線より上方に設けられている。
これに対し、前記第2膨出部272は、正面視において、前記PTOユニット600におけるPTO軸610を囲繞し得るように、前記入力軸210の回転軸線より下方に設けられている。
より詳しくは、図7に示すように、前記入力軸210は、上下方向に関し前記ベースハウジング200の略中央部において該ベースハウジング210に支持されている。
前記第1出力軸220aは、図5〜図7に示すように、前記入力軸210の直上方位置において、伝動方向下流端部が前記第2端壁262から外方へ延在するように、前記第1端壁251及び前記第2端壁261によって支持されている。
また、前記第2出力軸220bは、前記第1出力軸220aに対し上下方向略同一且つ車輌幅方向一方側において、伝動方向下流端部が前記第2端壁261から外方へ延在するように、前記第1端壁251及び第2端壁261によって支持されている。
そして、前記PTO軸610は、前記入力軸210を基準にして、下方且つ車輌幅方向他方側において、伝動方向下流端部が外方へ延在するように、前記ベースハウジング200に支持されている。
図4〜図7に示すように、前記第1膨出部271は、前記第1及び第2出力軸220a,220bの外方延在部を囲繞し得るように、前記第2端壁261から外方へ膨出形成されたポンプ用周壁部271aを有している。
該ポンプ用周壁部271aは、自由端側に前記第1及び第2油圧ポンプ本体300a,300bにおける下記シリンダブロック320a,320bの挿通を許容する開口271bが設けられており、該開口271bは後述するプレート部材360によって液密に閉塞されるようになっている。
そして、前記第2端壁261,前記ポンプ用周壁部271a及び前記プレート部材360によって画される空間が前記ポンプ収容空間200Bとして利用されるようになっている。
図4及び図6に示すように、前記第2膨出部272は、前記PTO軸610と略同心状に位置するように、前記第2端壁261から外方へ膨出形成されたPTO用周壁部272aと、該PTO用周壁部272aの自由端側を閉塞するPTO用端壁部272bとを有している。
斯かるPTO用端壁部272a及び前記PTO用周壁部272bによって画される空間が前記PTO収容空間200Cとして利用されるようになっている。
なお、前記PTO軸610は、伝動方向下流端部が前記PTO用端壁部272bから外方へ延在されるように、該PTO用端壁部272b及び前記第1端壁251によって支持されている。
又、前記第1端壁251のうち前記PTO軸610の前記伝動方向下流端部とは反対側の端部を支持する部分は、肉厚部255とされている(図6参照)。
そして、該肉厚部255の内周面と前記PTO軸610の外周面との間には、後述するPTOクラッチ機構600Aに対するロータリージョイント611が形成されている。
前記動力伝達機構280は、前記伝動収容部200Aに収容されており、前述の通り、前記入力軸210を、前記第1出力軸220a,前記第2出力軸220b及び前記PTOユニット600に作動連結するように構成されている。
具体的には、図5〜図7に示すように、前記動力伝達機構280は、前記入力軸210に相対回転不能とされた入力ギヤ281と、前記第1及び第2出力軸220a,220bにそれぞれ相対回転不能とされた第1及び第2出力ギヤ282a,282bと、前記PTOクラッチ機構600Aにおける下記駆動側部材620に相対回転不能とされたPTO出力ギヤ283とを有している。
本実施の形態においては、前記第1及び第2出力ギヤ282a,282bは前記入力ギヤ281に対して直列接続されるようになっている。
詳しくは、図7に示すように、前記第1出力ギヤ282aが前記入力ギヤ281と噛合し、且つ、前記第2出力ギヤ282bが前記第1出力ギヤ282aと噛合するようになっている。
前記PTO出力ギヤ283は、前記入力ギヤ231と噛合されている。
本実施の形態においては、該PTO出力ギヤ283は、前記PTOクラッチ機構600Aにおける駆動側部材620に一体形成されている。
詳しくは、前記PTOクラッチ機構600Aは、図6に示すように、前記PTO軸610に相対回転自在に支持された駆動側部材620であって、前記PTO出力ギヤ283を有する駆動側部材620と、前記PTO軸610に相対回転不能に支持された従動側部材630と、前記駆動側部材620に相対回転不能に支持された駆動側摩擦板及び前記従動側部材630に相対回転不能に支持された従動側摩擦板を含む摩擦板群640とを備えており、油圧の作用によって前記駆動側摩擦板及び従動側摩擦板を選択的に摩擦係合させることで、前記駆動側部材620から前記PTO軸610への動力伝達を背反的に係合又は遮断し得るようになっている。
なお、本実施の形態においては、前記PTOクラッチ機構600Aは、油圧供給時に動力伝達が行われるよう構成されており、油圧の非供給時に前記摩擦板群640が意に反して摩擦係合することを防止する付勢部材660をさらに備えている。
より好ましくは、前記PTOユニット600は、前記PTOクラッチ機構600Aに連動して、前記PTO軸610に背反的に制動力を付加するPTOブレーキ機構600Bを備えることができる(図2及び図6参照)。
即ち、該PTOブレーキ機構600Bは、前記摩擦板群640の非係合時に、前記PTO軸610に作動的に制動力を付加し、且つ、前記摩擦板群640の係合時には該制動力を解除するように構成されている。
該ポンプ装置100は、前記ベースハウジング200における複数の出力部のそれぞれによって駆動される複数の油圧ポンプ本体を備えている。
前述の通り、本実施の形態においては、前記ベースハウジング200は、第1及び第2出力軸220a,220bを有しており、これに応じて、本実施の形態に係るポンプ装置100は、一対の第1及び第2油圧ポンプ本体300a,300bを有している。
なお、前記第2油圧ポンプ本体300bは、前記第1油圧ポンプ本体300aと実質的に同一構成を有している。
従って、下記においては、主に前記第1油圧ポンプ本体300aについて説明し、前記第2油圧ポンプ本体300bについては、前記第1油圧ポンプ本体300aにおける符号の末尾をbに変えて、適宜、その詳細な説明を適宜省略する。
前記第1油圧ポンプ本体300aは、対応する前記第1出力部220aによって駆動される第1ポンプ軸310aと、該第1ポンプ軸310aに相対回転不能に支持された第1シリンダブロック320aと、該第1シリンダブロック320aに相対回転不能且つ軸線方向摺動可能に収容された第1ピストンユニット330aと、該第1ピストンユニット330aの軸線方向摺動範囲を調整可能な第1出力調整部材350aとを備えている。
前記第1ポンプ軸310aは、前記第1出力軸220aと同軸上に位置するように、前記プレート部材360と前記ベースハウジング200とによって支持されている。
詳しくは、図5に示すように、該ポンプ装置100は、前記ポンプ用周壁部271aの自由端側に設けられた前記開口271bを液密に閉塞するように、該ポンプ用周壁部271aに着脱自在に連結される前記プレート部材(センターセクション)360を有している。
そして、前記第1ポンプ軸310aは、該プレート部材360と前記ベースハウジング200とによって支持されている。
なお、本実施の形態においては、図5及び図6に示すように、前記第1出力軸220aが前記ポンプ収容空間200Bを貫通するように構成されており、該第1出力軸220aが前記第1ポンプ軸310aとして兼用されるようになっている。
前記第1シリンダブロック320aは、前記ポンプ収容部200B内に位置するように、前記プレート部材360及び前記第1出力調整部材350aに挟持された状態で、前記第1ポンプ軸310a(本実施の形態においては第1出力軸220a)に相対回転不能に支持されている。
詳しくは、該第1シリンダブロック320aは、前記プレート部材360に形成された油路に対して作動油を吸排し得るように、該プレート部材360に当接されている。
なお、該プレート部材360に形成された油路については後述する。
前記第1ピストンユニット330aはシューを介して前記第1出力調整部材350aにおける斜板部353と当接しており、該第1出力調整部材350aの傾転位置を変えることで該第1ピストンユニット330aの摺動範囲が変更され、これにより、前記第1シリンダブロック320aの吸排油量が変化するようになっている。
本実施の形態においては、前記第1油圧ポンプ本体300aは、前記第1出力調整部材350aとして、可動式の第1トラニオン斜板を備えている(図5〜図7参照)。
該第1トラニオン斜板350aは、対応する前記第1ピストンユニット330aのシューに当接して、該第1ピストンユニット330aの軸線方向摺動範囲を画する斜板部353と、該斜板部353に一体形成された一対の第1及び第2軸部351,352とを有している。
前記一対の第1及び第2軸部351,352は、互いに同軸上に位置するように前記斜板部353を挟んで反対方向に延びており、それぞれ、前記ポンプ用周壁部271aに軸線回り揺動自在に支持されている。
詳しくは、図7に示すように、前記第1軸部351は、前記ポンプ用周壁部271aのうち前記PTO収容部200Cに近い部位に形成された第1軸受部275に外端部が囲繞された状態で、軸線回り揺動自在に支持されている。
即ち、前記第1軸部351は、前記ポンプ用周壁部271aの第1軸受部275に内包されており、該ポンプ用周壁部271aから外方へは突出しないように構成されている。
これに対し、前記第2軸部352は、前記第1軸受部275に対して前記PTO収容部200Cから遠い側に相対する第2軸受部276に外端部が外方へ突出された状態で、軸線回り揺動自在に支持されている。
即ち、前記第2軸部352は、外端部が前記ポンプ用周壁部271aから外方へ突出されており、該外方延在部が前記第1トラニオン斜板350aの操作部を形成している。
前記第2油圧ポンプ本体300bにおける第2トラニオン斜板350bも、同様に、対応する第1軸受部275及び第2軸受部276によって軸線回り揺動自在に支持されている(図7参照)。
そして、前記第1トラニオン斜板350a及び前記第2トラニオン斜板350bは、互いの回転軸線が略平行となるように、前記ポンプ用周壁部271aに支持されている。
斯かる構成のポンプ装置100においては、前記出力調整部材350a,350bの操作力を低減させつつ、装置自体の大型化を可及的に防止することができる。
即ち、クレイドル斜板は片持ち支持構造である為、前記ポンプ用周壁部271aに軸受部を一つだけ設ければ良いが、その反面、斜板部の裏面(ピストンユニットにおけるシューとの当接面と反対側の面)が斜板受け部材と摺接する構造である為、傾転動作に際し大きな摩擦力が掛かる。
従って、前記出力調整部材としてクレイドル斜板を用いると、該出力調整部材の傾転操作に大きな操作力が要されると共に、操作力の解除に伴い出力調整部材を自動的に中立位置に復帰させる中立位置復帰機構を備えるような場合には、中立位置への復帰に時間がかかる、或いは、戻りきらずに途中で止まってしまう等の不都合が生じる。
他方、トラニオン斜板は前記斜板受け部材を要しない為に、傾転動作の際に生じる摩擦力は小さいが、他方、両持ち構造である為に軸受部を一対設けなければならない。従って、PTOクラッチ機構を備えるような場合には、該PTOクラッチ機構を収容するPTO収容部との抵触を回避しつつ、軸受部を一対設けなければならず、装置自体の大型化を招くという欠点がある。
これに対し、本実施の形態に係るポンプ装置100においては、前記出力調整部材として第1及び第2トラニオン斜板350a,350bを用いることで、該出力調整部材の操作力の低減を図りつつ、前記ポンプ収容部200B及び前記PTO収容部200Cを前記入力軸210の回転軸線を基準にして振り分け配置し、さらに、第1及び第2油圧ポンプ本体300a,300bにおける各トラニオン斜板350a,350bを回転軸線が互いに略平行になるように前記ポンプ収容部200Bに支持させ、前記ポンプ収容部200Bに設けた前記第1及び第2軸受部351,352のうち前記PTO収容部200Cから離間された第2軸受部352から各トラニオン斜板350a,350bの操作部を外方へ延在させている。
従って、前記トラニオン斜板350a,350bと前記PTO収容部200Cとの干渉を有効に防止つつ、前記ポンプ収容部200B及び前記PTO収容部200Cを可及的に近接させることができ、これにより、ポンプ装置自体の小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、前記ベースハウジング200は、前記入力軸210及び前記第1,第2出力軸220a,220bは回転軸線が車輌前後方向に沿うように、車輌の支持部材(図示の形態では駆動源40)に装着されており、斯かるベースハウジング200の装着状態を基準にして、前記トラニオン斜板350a,350bは回転軸線が上下方向に沿い、且つ、前記第2軸部352が上方へ延在するように、前記ポンプ収容部200Bを画する前記ポンプ用周壁部271aに支持されている。
斯かる構成により、前記トラニオン斜板350a,350bの操作部(第2軸部352)と、運転席近傍に配備された左右の変速レバー80とをそれぞれ連係する操作力伝達機構85の構造簡略化を図ることができる(図1参照)。また、前記PTO収容部200Cが干渉したりその動きに制限を与える恐れも一切ない。
図8に、図6におけるVIII-VIII線に沿った前記プレート部材360の縦断面図を示す。
図2及び図8に示すように、該プレート部材360には、前記第1油圧ポンプ本体300a及び前記第1油圧モータユニット10における油圧モータ本体の間を流体接続する一対の第1作動ライン400aの一部を構成する一対の第1作動油路410a(1),410a(2)と、前記一対の第1作動油路410aの間を連通する第1バイパス油路430aと、前記第2油圧ポンプ本体300b及び前記第2油圧モータ本体20における油圧モータ本体の間を流体接続する一対の第2作動油ライン400bの一部を構成する一対の第2作動油路410bと、前記一対の第2作動油路410bの間を連通する第2バイパス油路430bとが設けられている。
なお、本実施の形態においては、図8に示すように、前記一対の第1作動油路410a及び前記一対の第2作動油路410bは、それぞれ、前記トラニオン斜板350a,350bの回転軸線に対して略平行に形成され、前記第1及び第2油圧モータユニット10,20に対する配管接続ポートは、前記トラニオン斜板350a,350bの前記第1軸部351側の外表面上に集中されている。
さらに、該プレート部材360には、一端部が外表面に開口してチャージポート420Pを形成する第1チャージ油路421と、該第1チャージ油路421に連通された第2チャージ油路422であって、前記一対の第1作動油路410a及び前記一対の第2作動油路410bを横断するように延びる第2チャージ油路422とが設けられている。
なお、前記一対の第1作動油路410a及び前記一対の第2作動油路410bと前記第2チャージ油路422との連通部には、それぞれ、後述するチェック弁425が介挿されている。
図8に示すように、前記一対の第1作動油路410aは、それぞれ、一端部が前記プレート部材360の一方側の外表面(本実施の形態においては下面)に開口して一対の第1作動油ポート411aを形成し、他端部が前記プレート部材360の他方側の外表面(本実施の形態においては上面)に開口し、且つ、略中央部がキドニーポートを介して前記第1油圧ポンプ本体300aに流体接続されている。
なお、前記一対の第1作動油路410aのそれぞれの他端部は、前記チェック弁425を介して封止される。
同様に、前記一対の第2作動油路410bは、それぞれ、一端部が前記プレート部材360の一方側の外表面(本実施の形態においては下面)に開口して一対の第2作動油ポート411bを形成し、他端部が前記プレート部材340の他方側の外表面(本実施の形態においては上面)に開口し、且つ、略中央部がキドニーポートを介して前記第2油圧ポンプ本体300bに流体接続されている。
そして、前記一対の第2作動油路410bのそれぞれの他端部は、前記チェック弁425を介して封止されている。
さらに、前記プレート部材360には、図2及び図8に示すように、前記一対の第1作動油路410aのうち前進時に低圧となる第1作動油路410a(2)と油溜め(前記ベースハウジング200)とを連通する第1フラッシング油路440aであって、フラッシング弁445が介挿された第1フラッシング油路440aと、前記一対の第2作動油路410bのうち前進時に低圧となる第2作動油路41b(2)と前記油溜めとを連通する第2フラッシング油路440bであって、フラッシング弁445が介挿された第2フラッシング油路440bとが形成されている。
前記第1及び第2フラッシング弁445は、前記一対の第1作動油路410a及び一対の第2作動油路410bのうち前進時に高圧となる作動油路410a(1),410b(1)の油圧をパイロット圧として作動するように構成されており、該前進時高圧側作動油路410a(1),410b(1)の油圧が所定圧を越えると、前進時低圧側作動油路410a(2),410b(2)の油を絞りを介して前記油溜めに戻すように構成されている。
斯かる構成を備えることにより、前記第1チャージ油路421及び前記第2チャージ油路422から前記一対の第1作動路油410a及び前記一対の第2作動油路410bへの作動油補給が促進され、これにより、前記一対の第1作動油ライン400a及び前記一対の第2作動油ライン400bの温度上昇を有効に防止することができる。
さらに、本実施の形態に係るポンプ装置100は、図2,図5及び図6に示すように、前記構成に加えて、前記第1ポンプ軸310a(本実施の形態においては、第1出力軸220a)によって駆動されるチャージポンプユニット500を備えている。
該チャージポンプユニット500は、前記第1ポンプ軸310aによって駆動されるチャージポンプ本体510と、該チャージポンプ本体510を囲繞するように、前記プレート部材360の大きさと略等しい形状をしていてこれに重ねるように連結されるチャージポンプケース520とを備えている。
詳しくは、図5及び図6に示すように、前記第1ポンプ軸310aは、前記第1出力ギヤ282aに連結される一端部とは反対側の他端部が前記プレート部材360を貫通して外方へ延在されている。
そして、該第1ポンプ軸310aの外方延在部が前記チャージポンプ本体510を駆動するようになっている。
図9に、図5におけるIX-IX線に沿った断面図を示す。
図9に示すように、前記チャージポンプケース520には、一端部が外表面に開口して吸引ポート481を形成し且つ他端部が前記プレート部材360との当接面に開口して吐出ポート482を形成する供給油路480が形成されている。
そして、前記チャージポンプ本体510は、該供給油路480に介挿されるように配置されている。
なお、本実施の形態においては、前記吸引ポート481は、適宜の外部配管485及びフィルター486を介して、外部リザーブタンク90に流体接続されている(図1及び図2参照)。
図2及び図9に示すように、前記供給油路480の吐出側は、PTO作動油取り出し油路550とメインチャージ油路490とに枝分かれされている。
詳しくは、該PTO作動油取り出し油路550は、一端部が絞り555を介して前記供給油路480の吐出側に連通され、且つ、他端部が電磁弁556を介して前記プレート部材360との当接面に開口するように、前記チャージポンプケース520に形成されている。
なお、前記PTOクラッチ機構600Aからの戻り油は前記電磁弁556を介して前記チャージポンプケース520及び前記プレート部材360に形成された油路556aから、油溜め(前記ベースハウジング200)に戻されるようになっている(図2及び図5参照)。
前記PTO作動油取り出し油路550の他端部は、前記プレート部材360に形成された第1PTO油路561(図8参照)と、前記ベースハウジング200内に配設された第2PTO油路562(図4参照)と、前記肉厚部255に形成された第3PTO油路563(図6参照)と、前記ロータリージョイント611と、前記PTO軸610に穿孔された第4PTO油路564(図4参照)とを介して、前記PTOクラッチ機構600Aに供給されるようになっている。
本実施の形態においては、前記PTO作動油取り出し油路550,前記第1PTO油路561,前記第2PTO油路562,前記第3PTO油路563,前記ロータリージョイント661及び前記第4PTO油路564が、前記チャージポンプ本体510から前記PTOクラッチ機構600Aに作動油を供給するPTOライン550A(図2参照)を形成している。
なお、図2に示すように、前記PTOライン550Aには、前記PTOクラッチ機構600Aに供給される作動油の油圧を設定するPTOリリーフ弁557と、該作動油の油圧を漸増させるアキュームレータ558とが介挿されている。
前記PTOリリーフ弁557は、前記第1ハウジング部分250に設けられている(図3参照)。
他方、前記アキュームレータ558は、前記第2ハウジング部分260における前記第2端壁261に、前記ポンプ収容部200B及び前記PTO収容部200Cを回避するように設けられている(図4及び図7参照)。
本実施の形態においては、前記アキュームレータ558は、前記ポンプ収容部200Bの下方且つ前記PTO収容部200Cの側方に配置されている。
なお、本実施の形態においては、前記第2PTO油路562として、前記ポンプ収容部200Bを貫通するように、前記ベースハウジング200に配設された内部配管を用いているが(図4参照)、当然ながら、該内部配管に代えて、前記ポンプ収容部200Bを画する前記ポンプ用周壁部271aに油路を穿孔することも可能である。
前記メインチャージ油路490は、一端部が抵抗弁495を介して前記供給油路480の吐出側に連通され、且つ、他端部が前記プレート部材360との当接面に開口して前記吐出ポート482を形成するように、前記チャージポンプケース520に形成されている。
図5に示すように、該吐出ポート482は、前記チャージポンプケース520及び前記プレート部材360の合わせ面に形成された連通溝を介して、前記チャージポート420Pに流体接続されるようになっている。
本実施の形態においては、図2に示すように、前記メインチャージ油路490には、ラインフィルタ530及びチャージリリーフ弁540が介挿されている。
詳しくは、図5及び図8に示すように、前記メインチャージ油路490は、一端部が前記抵抗弁495を介して前記チャージ吐出油路480の吐出側に流体接続され且つ他端部が前記チャージポンプケース520の前記プレート部材360とは反対側の外面に開口された第1油路491と、一端部が前記外面に開口され且つ他端部が前記プレート部材360との当接面に開口されて前記吐出ポート482を形成する第2油路492であって、前記チャージリリーフ弁540が介挿された第2油路492とを有している。
なお、前記抵抗弁495のドレン油は前記チャージポンプケース520及び前記プレート部材360に形成された油路496(図2及び図6参照)を介して、油溜め(前記ベースハウジング200)に戻されるようになっている。
又、前記チャージリリーフ弁540のドレン油は前記チャージポンプケース520及び前記プレート部材360に形成された油路540a(図2及び図9参照)を介して、前記油溜めに戻されるようになっている。
なお、前記ベースハウジング200内に集流された油は外部配管91を通じて油タンク90(図1参照)へ還流される。
斯かる構成を備えることにより、前記ベースハウジング200内の貯留油の温度上昇を有効に防止することができる。
前記ラインフィルタ530は、図5及び図9に示すように、入口ポート530inが前記第1油路491の他端部に連通し、且つ、出口ポート530outが前記第2油路492の一端部に連通するように、前記チャージポンプ本体510に対して幅方向に変位された位置、即ち、前記第2油圧ポンプ本体300bと対峙した位置において、前記チャージポンプケース520の前記外面に支持されている。
前記第1チャージ油路421は、前記メインチャージ油路490から送られてくる圧油を前記第2チャージ油路422へ導くように構成されている。
具体的には、該第1チャージ油路421は、図2及び図5に示すように、一端部が前記メインチャージ油路490の吐出ポート482に連通する前記チャージポート420Pを形成するように、前記チャージポンプケース520との当接面に開口し、且つ、他端部が前記第2チャージ油路422に連通するように、前記プレート部材360に形成されている。
前記第2チャージ油路422には、図2及び図8に示すように、前記第1チャージ油路421から前記一対の第1作動油路410a及び前記一対の第2作動油路410bのそれぞれへの圧油流入を許容し、且つ、逆向きの流れを防止するチェック弁425が介挿されている。
なお、本実施の形態においては、該チェック弁425は、対応する作動油路410a,410b内が異常高圧になったときに作動するリリーフ弁機能(図2及び図8参照)を有している。
本実施の形態においては、図8に示すように、前記一対の第1作動油路410a及び前記一対の第2作動油路410bを互いに略平行に形成している。
又、前記第2チャージ油路422は、該一対の第1作動油路410a及び一対の第2作動油路410bを連通するようにこれらと直交する方向に延びている。
そして、該第2チャージ油路422と前記各作動油路410a,410bとの連通部分に、前記リリーフ弁機能付きチェック弁425が介挿されている。
斯かる構成を備えることにより、前記プレート部材360の小型化を図りつつも、チャージ油路を容易に形成することができる。
図8に示すように、前記第1及び第2バイパス油路430a,430bは、それぞれ、前記一対の第1作動油路410aの間及び前記一対の第2作動油路410bの間を連通するように形成されて、前記プレート部材360の左右外側面に開口されている。
そして、該第1及び第2バイパス油路430a,430bは、それぞれ、それらの開口端を封止するように螺着された外部操作可能な切換弁(バイパス弁)435によって選択的に連通/遮断されるようになっている。
図2,図5及び図6に示すように、さらに、本実施の形態に係るポンプ装置100は、前記構成に加えて、前記第1ポンプ軸310a(第1出力軸220a)によって作動的に駆動される補助ポンプユニット800を備えている。
該補助ポンプユニット800は、補助ポンプ本体810と、該補助ポンプ本体810を囲繞する補助ポンプケース820とを備えている。
本実施の形態においては、前記補助ポンプユニット810は、外接ギヤかみ合い式の高圧型とされている。
即ち、前記補助ポンプ本体810は、前記第1ポンプ軸310aに作動連結される駆動軸811と、該駆動軸811と略平行に配設された従動軸812と、互いに噛合するように前記駆動軸811及び前記従動軸812に支持された一対のポンプギヤ813とを備えている。
前記補助ポンプケース820は、前記駆動軸811及び前記従動軸812を支持し、且つ、前記一対のポンプギヤ813を囲繞するように、前記チャージポンプケース520の前記プレート部材360とは反対側の外面に連結されている。
詳しくは、図5に示すように、前記チャージポンプケース520の外面には、前記第1ポンプ軸310aと略同心状に形成された台座525であって、前記補助ポンプケース820を設置可能な台座525が設けられて、該台座525の中央開口部には、前記チャージポンプ本体510を貫通した前記第1ポンプ軸310a端にカップリングが臨んでいる。
そして、前記補助ポンプケース820は、該台座525に設置されるようになっている。
なお、該台座525は、前記チャージポンプケース520の外面に連結される前記ラインフィルタ530と隣り合うように形成されており、これにより、前記補助ポンプユニット800及び前記ラインフィルタ530が互いに干渉することを有効に防止している。
図6に示すように、前記補助ポンプケース820には、一端部が外表面に開口して吸引ポートを形成し且つ他端部が前記一対のポンプギヤの噛合点に一方側から連通する吸引油路821と、一端部が前記一対のポンプギヤ813の噛合点に他方側から連通し且つ他端部が外表面に開口して吐出ポートを形成する吐出油路822とが設けられている。
本実施の形態においては、図1及び図2に示すように、前記吸引ポートは、外部配管830を介して前記外部タンク90に流体接続されている。
又、前記吐出ポートは、外部配管840を介して、作業機用リリーフ弁851及び切換弁852が内蔵されたバルブユニット850に流体接続されている。
図1及び図2中の符号855は、前記作業機用リリーフ弁851のリリーフ油など前記バルブユニット850からのドレン油を前記ベースハウジング200内に戻す配管中に介挿されたオイルクーラーであり、符号860は、前記バルブユニット850と前記作業機70における例えば前記モア装置を昇降させるなどに用いる複動型油圧シリンダ75とを流体接続する配管である。前記オイルクーラー855からの冷えた油を前記外部タンク90へ戻す際に前記ベースハウジング200内を中継させることで積極的に該ベースハウジング200内の油温上昇を抑制している。
なお、前記本実施の形態においては、前記第1ポンプ軸310a(第1出力軸220a)によって前記チャージポンプユニット500及び前記補助ポンプユニット800を駆動するように構成したが、これに代えて、前記第2ポンプ軸310b(第2出力軸220b)によって前記チャージポンプユニット500及び前記補助ポンプユニット800を駆動するように構成することも可能である。
又、前記第1ポンプ軸310aによって前記チャージポンプユニット500及び前記補助ポンプユニット800の一方を駆動し、且つ、前記第2ポンプ軸310bによって前記チャージポンプユニット500及び前記補助ポンプユニット800の他方を駆動するように構成することも可能である。
実施の形態2
以下、本発明に係るポンプ装置の好ましい他の実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図10に、本実施の形態に係るポンプ装置100Bが適用された作業車輌1Bの油圧回路図を示す。
又、図11に、本実施の形態に係るポンプ装置100Bの平面図を示す。さらに、図12に、図11におけるXII-XII線断面図を示す。
なお、本実施の形態において、前記実施の形態1におけると同一又は相当部材には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態に係るポンプ装置100Bは、前記実施の形態1に係るポンプ装置100において、前記第1及び第2出力調整部材350a,350bへの操作力の解除に伴い該第1及び第2出力調整部材350a,350bをそれぞれ中立位置へ復帰させる中立位置復帰機構2000と、前記第1及び第2HSTの独立変速を有効に維持しつつ、該第1及び前記第2HSTが同一出力状態となるように前記第1及び第2出力調整部材を操作したにも拘わらず、車輌が蛇行するワンダリング現象の発生を有効に防止又は低減するワンダリング防止又は低減機構とが、さらに備えられている。
なお、本実施の形態に係るポンプ装置100Bは、前記実施の形態1に係るポンプ装置100と同様、出力調整部材としてトラニオン式斜板を備えている。斯かるトラニオン式斜板は、クレイドル式斜板に比して、前記ワンダリング現象の発生を防止又は軽減し得る構成であるが、それでもワンダリング現象が発生する場合の為に、前記ワンダリング防止又は低減機構が備えられる。
前記中立位置復帰機構2000は、図11に示すように、前記第1出力調整部材350aに作用する第1中立位置復帰機構2000aと、前記第2出力調整部材350bに作用する第2中立位置復帰機構2000bとを備えている。
なお、前記第2中立位置復帰機構2000bは、前記第1中立位置復帰機構2000aと実質的に同一構成を有している。従って、前記第2中立位置復帰機構2000bについては、図中同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
前記第1中立位置復帰機構2000aは、対応する前記第2軸部352に相対回転不能に支持されたカム従動部材2100と、該カム従動部材2100と係合するカム押動部材2200と、前記カム押動部材2200を前記カム従動部材2100に向けて付勢する付勢部材2300とを有している。
詳しくは、前記カム従動部材2100は、対応する前記第2軸部352の軸線を基準にして径方向外方を向くカム面2110を有している。
前記カム押動部材2200は、前記第2軸部352の軸線と平行に延びる軸部2210と、基端部が該軸部2210に相対回転自在に支持されたアーム部2220と、前記カム面2110と係合するように前記アーム部2220に設けられた係合部2230とを有している。
前記付勢部材2300は、前記係合部2230が前記カム面2110に押圧されるように、前記アーム部2220に連係されている。
なお、図示の形態においては、前記中立位置復帰機構2000は、さらに、前記ベースハウジング200の上面に装着されるベース部材2500を有している。
そして、前記カム押動部材2200の軸部2210は該ベース部材2500に支持され、且つ、前記付勢部材2300は、前記アーム部2200の自由端部と該ベース部材2500に設けられた固定部との間に配設されている。
前記カム面2110は、対応する出力調整部材350aが中立位置に位置する際に、前記係合部2230と係合する中立領域2110Nと、該中立領域2110Nを挟んで対応する前記第2軸部352の軸線回り一方側及び他方側にそれぞれ位置する前進領域2110F及び後進領域2110Rとを有している。
前記前進領域2110F及び前記後進領域2110Rは共に、少なくとも前記中立領域2110Nと隣接する部位が、前記第2軸部352の軸線を基準にして該中間領域2110Nから周方向へ離間するに従って該第2軸部352の軸線から離間される拡径部位とされている。
即ち、前記中立領域2110Nは、第2軸部352の軸線を基準にして最も径方向内方に位置するように凹状とされており、前記係合部2230が前進領域2110F又は後進領域2110Rにおける前記拡径部位と係合している状態で前記出力調整部材350への操作力を解除すると、前記係合部2230が前記中立領域2110Nに係合するように前記付勢部材2300の付勢力によって前記カム従動部材2100が第2軸部352の軸線回りに回動され、これにより、前記出力調整部材350が自動的に中立位置へ戻るようになっている。
好ましくは、前記後進領域2110Rは全域に亘って拡径部位とし、且つ、前記前進領域2110Fは、前記中立領域2110Nと隣接する部位のみ前記拡径部位とすることができる。
即ち、図11に示すように、前記後進領域2110Rは、全域が前記第2軸部352の軸線を基準にして前記中立領域2110Nから周方向一方側へ行くに従って、該第2軸部352の軸線から離間されるようになっている。
他方、前記前進領域2110Fは、前記中立領域2110Nと隣接する部位のみが拡径部位され、且つ、前記第2軸部352の軸線を基準にして該拡径部位の周方向他方側は等径部位とされている。
斯かる構成を備えることにより、中立位置に位置する出力調整部材350が不意に傾転することを防止しつつ、車輌を前進させる場合において車輌速度の上昇に伴って該出力調整部材350の操作力が増大することを防止している。
詳しくは、前述の通り、前記付勢部材2300は、前記カム押動部材2200の前記係合部2230を前記カム従動部材2100のカム面に押圧している。従って、前記出直調整部材350を中立状態から前進状態又は後進状態へ移行させる際には、前記付勢部材2300の付勢力に抗して前記第2軸部352を軸線回りに揺動させる必要がある。
ところで、前記第2軸部352が連係される前記変速レバー80(図1参照)は、通常、運転者が前方へ押し操作すると出力調整部材350が前進方向へ傾転し、且つ、後方へ引き操作すると出力調整部材350が後進方向へ傾転するように、構成されている。
又、走行時においては車輌を後進させるよりも前進させるシーンが圧倒的に多い。そして、車輌前進時においては、両方の変速レバー80を前方へ略同じ角度に傾けて直進しているときに、進行方向を微調整するべく頻繁に両変速レバーの傾きを変化させたり、車輌旋回の際に、旋回内側に相当する側のレバー80の傾きを緩く(中立側へ戻す)したり、旋回外側に相当する側のレバー80の傾きを急にしたりする。
このときに前記前進領域2110Fの全域を拡径部位として、速度上昇に伴って操作力が増大するように構成していると、車輌前進走行中において前記操作レバー80の押し引き操作が重くなり、操作性が悪化する。
この点に鑑み、本実施の形態においては、前記後進領域2110Rについては全域を拡径領域としつつ、前記前進領域2110Fについては、前記中立領域2110Nに隣接する部位のみを拡径させ且つ他の領域を等径としており、これにより、出力調整部材350が不意に中立位置から傾転することを防止しつつ、前記変速レバー80を押し引き操作して左右各々の駆動輪の前進駆動速度を変更操作する際に、出力調整部材350の操作力が増大しないように構成している(図13参照)。即ち、車輌前進操作時において、出力調整部材350の操作力に変化が生じないように構成しており、これにより、運転者の腕の疲労が軽減され、操縦性が向上するようになっている。
なお、前述の通り、前記後進領域2110Rは全域に亘って拡径されているが、これは下記理由による。即ち、後進時には、車輌速度の上昇に伴って操作力が増大するが、車輌を後進させる頻度は車輌を前進させるよりも少なく、しかも、後進状態にあっては変速レバーを万が一、離したときにその状態が続いて走り続けるよりも、自動的に中立位置に戻って停止した方が安全であるからである。
好ましくは、前記カム押動部材2200の軸部2210を、前記ベース部材2500に支持される基端軸と、該基端軸から上方へ延び、前記アーム部2200を支持する支持軸とを有するものとし、且つ、前記基端部の軸線を前記支持軸の軸線から偏心させることができる。
このように、前記軸部2210を偏心軸とすることにより、前記第2軸部352の軸線に対する前記係合部2230の位置調整を容易に行うことができる。
前記ワンダリング防止又は低減機構は、図10に示すように、前記一対の第1作動油ライン400aのうち前進時に高圧となる前進時高圧側第1作動油ライン400a(1)及び前記一対の第2作動油ライン400bのうち前進時に高圧となる前進時高圧側第2作動油ライン400b(1)の間を連通する連通ライン1000であって、絞り1100が介挿された連通ライン1000を備えている。
斯かる絞り付の連通ライン1000を備えることにより、前記第1及び第2HSTの出力状態を異ならせて車輌を旋回させる際の前進時高圧側第1作動油ライン400a(1)及び前進時高圧側第2作動油ライン400b(1)間の油圧差を確保しつつ、該第1及び第2HSTの出力状態を同一とさせて車輌を直進させる際の前進時高圧側第1作動油ライン400a(1)及び前進時高圧側第2作動油ライン400b(1)間の油圧差の発生を防止又は低減させている。
本実施の形態においては、図12に示すように、前記連通ライン1000は、前進時高圧側第1作動油路410a(1)及び前進時高圧側第2作動油路410b(1)の間を連通するように、前記プレート部材360に形成された連通油路1010を有しており、前記絞り1100は該連通油路1010に介挿されるようになっている。
本実施の形態においては、前記連通油路1010は、前記第1フラッシング油路440a及び第2フラッシング油路440bを利用して、穿孔されている。
詳しくは、前記プレート部材360においては、前進時高圧側第1作動油路410a(1)及び前進時高圧側第2作動油路410b(1)が該プレート部材360の中央部で隣接配置され、且つ、前進時低圧側第1作動油路410a(2)及び前進時低圧側第2作動油路410b(2)がそれぞれ前進時高圧側第1作動油路410a(1)及び前進時高圧側第2作動油路410b(1)を挟んで該プレート部材360の外方に配置されている。
そして、前記第1及び第2フラッシング油路440a,440bは、互いに同軸上に配置されている。
本実施の形態においては、斯かる構成を備えた前記プレート部材360において、前記第1及び第2フラッシング油路440a,440bの双方の内端部を延長させ、該一対の延長油路の対向端部の間に前記絞り1100を形成することによって、前記連通油路1010を形成している。
これに代えて、図14及び図15に示すように、前記連通油路1010を、前記第1及び第2バイパス油路430a,430bを利用して形成することもできる。
なお、図12及び図15に示す形態においては、前記連通油路1010を、既存の油路(即ち、第1及び第2フラッシング油路440a,440b又は第1及び第2バイパス油路430a,430b)を利用して形成するように構成したが、当然ながら、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
例えば、前進時高圧側第1作動油路410a(1)と前進時高圧側第2作動油路410b(1)との間に、何れかの前進時低圧側作動油路410a(2),410b(2)が配設される態様においては、前記一対の第1作動油路410a及び一対の第2作動油路410bを前記プレート部材360の厚み方向略同一位置に形成し、且つ、前記プレート部材360の厚み方向に関して前記一対の第1作動油路410a及び前記一対の第2作動油路410bから変位させた位置に油路を穿孔し、該油路によって前記連通油路1010を形成することができる。
又、前記各実施の形態においては、前記作動油ポート411a,411bを前記出力調整部材350の操作端部(第2軸部352)とは反対側に設けたが、当然ながら、該作動油ポート411a,411bを前記出力調整部材350の第2軸部352と同一側(図示の形態では上面)に設けることも可能である。
図1は、本発明に係るポンプ装置の一実施の形態が適用された作業車輌の模式側面図である。 図2は、図1に示す作業車輌の油圧回路図である。 図3は、図1及び図2に示すポンプ装置の後方斜視図である。 図4は、図1〜図3に示すポンプ装置の前方斜視図である。 図5は、図1におけるV-V線に沿った前記ポンプ装置の横断平面図である。 図6は、図5におけるVI-VI線に沿った前記ポンプ装置の縦断側面図である。 図7は、図6におけるVII-VII線に沿った前記ポンプ装置の端面図である。 図8は、図6におけるVIII-VIII線に沿った断面図であり、前記ポンプ装置におけるプレート部材の縦断面を示している。 図9は、図5におけるIX-IX線に沿った断面図であり、前記ポンプ装置におけるチャージポンプケース520の縦断面を示している。 図10は、本発明に係るポンプ装置の他の実施の形態が適用された作業車輌の油圧回路図である。 図11は、図10に示すポンプ装置の平面図である。 図12は、図11におけるXII-XII線断面図である。 図13は、図10〜図12に示すポンプ装置における出力調整部材の傾転角度と操作レバーの操作力との関係を示すグラフである。 図14は、前記他の実施の形態に係るポンプ装置の変形例が適用された作業車輌の油圧回路図である。 図15は、図14に示すポンプ装置におけるプレート部材の縦断正面図である。
符号の説明
1 作業車輌
100 ポンプ装置
200 ベースハウジング
200A 伝動収容部
200B ポンプ収容部
200C PTO収容部
210 入力軸
220a,220b 第1及び第2出力軸
271a ポンプ用周壁部
271b ポンプ用周壁部の開口
300a,300b 第1及び第2油圧ポンプ本体
272a PTO用周壁部
272b PTO用端壁部
275 第1軸受部
276 第2軸受部
310a,310b 第1及び第2ポンプ軸
320a,320b 第1及び第2シリンダブロック
330a,330b 第1及び第2ピストンユニット
350a,350b 第1及び第2トラニオン斜板
351 第1軸部
352 第2軸部
353 斜板部
360 プレート部材
600 PTOユニット
500 チャージポンプユニット
510 チャージポンプ本体
520 チャージポンプケース
530 ラインフィルタ
600A PTOクラッチ機構
610 PTO軸
800 補助ポンプユニット
810 補助ポンプ本体
820 補助ポンプケース

Claims (6)

  1. 第1端面に駆動源に作動連結される入力部を有し、且つ、前記第1端面とは反対側の第2端面に前記入力部から伝達される動力を出力可能な複数の出力部を有するベースハウジングと、
    前記出力部によって作動的に駆動されるシリンダブロックと、該シリンダブロックに相対回転不能且つ軸線方向摺動可能に収容されたピストンとを有する複数の油圧ポンプ本体であって、前記ベースハウジングに設けられたポンプ収容部に収容される複数の油圧ポンプ本体と、
    前記入力部から伝達される動力によって駆動されるPTO軸であって、前記第2端面から動力取り出し可能とされたPTO軸と、
    前記入力部から前記PTO軸への動力伝達経路に介挿されるPTOクラッチ機構であって、前記入力部の回転軸線を基準にして前記ポンプ収容部とは反対側に変位された位置において前記ベースハウジングに設けられたPTO収容部に収容されるPTOクラッチ機構と、
    前記入力部から前記複数の出力部及び前記PTO軸に動力を伝達し得るように、前記ベースハウジングに収容された動力伝達機構とを備え、
    前記ポンプ収容部は、前記複数の出力部を囲繞するように前記第2端面から外方へ膨出形成されたポンプ用周壁部であって、自由端側に前記シリンダブロックが挿通可能な開口が設けられたポンプ用周壁部を有し、
    前記PTO収容部は、前記第2端面から外方へ膨出形成されたPTO用周壁部と、該PTO用周壁部の自由端側を閉塞するPTO用端壁部とを有し、前記PTO軸は該PTO用端壁部から外方へ延在されており、
    前記複数の油圧ポンプ本体は、それぞれ、対応する前記ピストンの軸線方向摺動範囲を画する斜板部と、該斜板部を挟んで反対方向に延びるように該斜板部に一体形成された一対の第1及び第2軸部とを有する可動式のトラニオン斜板を備え、
    前記複数の油圧ポンプ本体におけるトラニオン斜板は、回転軸線が互いに略平行となるように、前記ポンプ用周壁部に支持されており、
    前記各トラニオン斜板における前記第1及び第2軸部は、それぞれ、前記ポンプ用周壁部のうち前記PTO収容部に近い側に設けられた第1軸受部、及び、前記ポンプ用周壁部のうち前記第1軸受部に対して前記PTO収容部から遠い側に相対するように設けられた第2軸受部に軸線回り揺動自在に支持され、且つ、該第2軸部が外方へ延在されて操作部を形成していることを特徴とするポンプ装置。
  2. 前記ベースハウジングは、前記入力部及び前記出力部の回転軸線が車輌前後方向に沿うように、車輌に備えられた支持部材に直接又は間接的に装着可能とされており、
    前記複数の油圧ポンプ本体における各トラニオン斜板は、前記ベースハウジングが前記支持部材に装着された状態で、回転軸線が上下方向に沿うように前記ポンプ用周壁部に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置。
  3. 前記第1軸受部は、前記トラニオン斜板の回転軸線方向に関し、前記PTO収容部とオーバーラップさせてあることを特徴とする請求項1又は2に記載のポンプ装置。
  4. 前記複数の油圧ポンプ本体における各シリンダブロックに対して作動油を吸排する為の作動油路が形成されたプレート部材をさらに備え、
    前記ポンプ用周壁部の前記開口は、該プレート部材によって液密に封止されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のポンプ装置。
  5. 前記作動油路に対して作動油を補充する為のチャージポンプユニットと、
    外部に対して作動油を供給する為の補助ポンプユニットとをさらに備え、
    前記チャージポンプユニットは、前記複数の出力部のうちの一の出力部によって作動的に駆動されるチャージポンプ本体と、該チャージポンプ本体を囲繞するように、前記プレート部材における前記ポンプ用周壁部との当接面とは反対側の外面に装着されるチャージポンプケースとを有しており、
    前記補助ポンプユニットは、前記一の出力部によって作動的に駆動される補助ポンプ本体と、該補助ポンプ本体を囲繞するように、前記チャージポンプケースにおける前記プレート部材との当接面とは反対側の外面に装着される補助ポンプケースとを有していることを特徴とする請求項4に記載のポンプ装置。
  6. 前記チャージポンプユニットから吐出される油を前記作動油路へ至らせる前にろ過するラインフィルタをさらに備え、
    前記ラインフィルタは、前記チャージポンプケースの外面に、前記補助ポンプケースと隣り合うように設置されていることを特徴とする請求項5に記載のポンプ装置。
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