JP4941820B2 - 油圧式無段変速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、閉回路によって互いに流体接続される油圧ポンプ及び油圧モータと、前記閉回路を形成するセンタセクションと、前記閉回路に作動油を補給するチャージポンプと、前記油圧ポンプへの入力軸に連結連動する補助ポンプとを備えた油圧式無段変速装置に関し、特に、補助ポンプへの動力伝達構成に関する。
従来より、チャージポンプは、前記閉回路以外に、PTO入切クラッチやパワーステアリングシリンダ等の装置を駆動するための切替弁等の各油圧弁にも圧油を供給しているが、これら他のアクチュエータに圧油を供給するため、チャージポンプとは別に補助ポンプを追加して設けることが行われており、該補助ポンプを油圧ポンプ等収納用のケーシングに装着し、該油圧ポンプへの入力軸から動力を取り出して補助ポンプに伝達する技術(例えば特許文献1参照)が公知となっている。
実開平3−7087号公報
しかしながら、前記補助ポンプでは、補助ポンプのポンプ室、該ポンプ室までの油路、及び補助ポンプまで動力を伝達する経路(以下、「ポンプドライブトレイン」とする)等をケーシングの壁部に形成する必要があり、ケーシングの構造が複雑となって油圧式無段変速装置の製造コストが増加する、という問題があった。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、閉回路によって互いに流体接続される油圧ポンプ及び油圧モータと、前記閉回路を形成するセンタセクションと、前記閉回路に作動油を補給するチャージポンプと、前記油圧ポンプへの入力軸に連結連動する補助ポンプとを備えた油圧式無段変速装置において、前記入力軸からオフセットして配置した補助ポンプの駆動軸まで、入力軸からの動力を伝達するポンプドライブトレインを、前記センタセクションを挟んで油圧ポンプと反対側に付設したブロック内に設け、前記センタセクションの背面上半分で、該センタセクションに付設した前ケースの内部には、前記入力軸によって駆動される油圧ポンプを装着し、該センタセクションの前面下半部で、前記ブロックの下部には、出力軸を備えた油圧モータを装着したものである。
請求項2においては、請求項1記載の油圧式無段変速装置において、前記チャージポンプは、前記ブロック内のセンタセクション側に設け、前記ブロックには、前記補助ポンプからの圧油を供給する油圧弁を付設したものである。
請求項3においては、請求項2記載の油圧式無段変速装置において、前記チャージポンプと補助ポンプには、共通のサクション油路を介して油を供給するものである。
請求項4においては、請求項2又は3記載の油圧式無段変速装置において、前記油圧弁からの排出油は、前記ポンプドライブトレインを収納する伝動室内に供給可能な構成とするものである。
請求項5においては、請求項4記載の油圧式無段変速装置において、前記伝動室の底部には、前記排出油を伝動室外に流出させる油孔を開口するものである。
本発明は、以上のように構成したので、以下に示す効果を奏する。
請求項1においては、閉回路によって互いに流体接続される油圧ポンプ及び油圧モータと、前記閉回路を形成するセンタセクションと、前記閉回路に作動油を補給するチャージポンプと、前記油圧ポンプへの入力軸に連結連動する補助ポンプとを備えた油圧式無段変速装置において、前記入力軸からオフセットして配置した補助ポンプの駆動軸まで入力軸からの動力を伝達するポンプドライブトレインを、前記センタセクションを挟んで油圧ポンプと反対側に付設したブロックに設け、前記センタセクションの背面上半分で、該センタセクションに付設した前ケースの内部には、前記入力軸によって駆動される油圧ポンプを装着し、該センタセクションの前面下半部で、前記ブロックの下部には、出力軸を備えた油圧モータを装着したので、従来の如く、補助ポンプのポンプ室や、該ポンプ室までの油路や、ポンプドライブトレイン等をケーシングの壁部に形成する必要がなく、ケーシングの構造が簡単となり、油圧式無段変速装置の製造コストを低減させることができるのである。
また、補助ポンプのポンプ軸を直接入力軸上には設けず、該入力軸から離間した位置に設けることができ、入力軸とは無関係に補助ポンプだけを着脱させることが容易となり、これにより、従来のように、入力軸を複数に分割してカップリングで連結し該分割軸の一つをポンプ軸とすることにより補助ポンプをこのポンプ軸ごと着脱可能とする必要がなくなり、未分割の単一の入力軸によって油圧ポンプにエンジンからの動力を伝達することができ、前記カップリングを介することによる動力伝達効率の低下や騒音・振動等の発生を防止することができるのである。
また、前記チャージポンプは、前記ブロック内のセンタセクション側に設けるので、前記ブロックの凹部とセンタセクションとの間にチャージポンプのポンプ室を形成することができ、チャージポンプのハウジング用にブロックを新たに設ける必要がなく、部品点数を減少できるだけでなく、更には、チャージポンプから油圧式無段変速装置の閉回路への圧油補給に必要な油路を短くすることができ、加工コストや配管等の部品コストを低減することができる。
請求項2においては、前記チャージポンプは、前記ブロック内のセンタセクション側に設け、前記ブロックには、前記補助ポンプからの圧油を供給する油圧弁を付設したので、補助ポンプから油圧弁までの油路を短くかつ簡潔なものとすることができ、加工コストや配管等の部品コストを低減することができる。
請求項3においては、前記チャージポンプと補助ポンプには、共通のサクション油路を介して油を供給するので、必要な油路の数を減らして加工コストや配管等の部品コストを低減することができる。また、サクションホース・継手が不要となり、省スペース化が可能になる。
請求項4においては、前記油圧弁からの排出油は、前記ポンプドライブトレインを収納する伝動室内に供給可能な構成とするので、同じ部材である前記ブロックに設けられた油圧弁からの排出油によって、ポンプドライブトレイン内のギア等の伝動部材を潤滑することができ、潤滑のためにポンプや油路を別途設ける必要がなく、加工コストや配管等の部品コストを低減することができる。
請求項5においては、前記伝動室の底部には、前記排出油を伝動室外に流出させる油孔を開口するので、前記油圧弁から伝動室への連絡油路の断面積を変えることで伝動室内への投入油量を規制すると共に、油孔から伝動室内の油を常時抜くことができ、伝動室が油で満たされないようにして、溜まった油をギア等の伝動部材が撹拌し大きな動力伝達ロスが生じるのを防止することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に関わる作業車両の全体構成を示す側面一部断面図、図2はミッションケースの側面一部断面図、図3は図2におけるA−A矢視断面図、図4は図2におけるB−B矢視断面図、図5は図4におけるC−C矢視断面図、図6は油圧回路図、図7はミッションケースの正面図、図8は後ブロックよりも前方の部材を脱着したミッションケースの正面図、図9は油圧式無段変速装置の平面図、図10は図9におけるD−D矢視断面図、図11は図9におけるE−E矢視断面図、図12は図9におけるF−F矢視断面図である。
まず、本発明に関わる油圧式無段変速装置を装備した作業車両1の全体構成について、図1により説明する。該作業車両1の前部には、駆動源を構成するエンジン14が搭載され、該エンジン14から伝動軸2を介してミッションケース3が、駆動車輪を構成する左右の後輪4L・4R間に設置されている。そして、必要に応じて左右の前輪5L・5Rも駆動されるものであり、そのために、前記ミッションケース3からの動力を前輪5L・5Rに伝達するための伝達軸6が設けられている。
前記ミッションケース3の上方には座席7が設置され、該座席7の前方には、左右の前輪5L・5Rを旋回させて車両の操行を行うステアリングホィール8が設けられ、座席7の側方には、副変速レバー151が配置されている。そして、前記前輪5L・5Rと後輪4L・4Rとの間にはミッドマウント型のモア12が設けられ、該モア12の駆動は、ミッションケース3内の下方位置から前方向きに延出するミッドPTO軸9をモア12のギヤボックス12aに伝動軸10を介して接続することによって行う。なお、車両前後方向中央部に破線で示したものは、車速と進行方向を決めるための主変速ペダル150である。
車両後方に接続されるロータリ耕運機等の作業機(図示せず)の昇降は、前記ミッションケース3と座席7間に配置した左右の油圧リフトシリンダ11によって行われると共に、該作業機の駆動は、後方向きに延出させたリアPTO軸13によって行うようにしている。
次に、前記ミッションケース3内の構造と動力伝達構成について、図1乃至図4、図6、図11により説明する。前記ミッションケース3は、前から順に前ケース96、後ケース97、動力取出しケース105、後蓋98から構成され、このうちの前ケース96の前面には、油圧式無段変速装置20の閉回路を形成するセンタセクション48が装着されている。
該センタセクション48の下方では、前記ミッドPTO軸9が前ケース96の前壁96aを貫通して前方に延出されると共に、センタセクション48の前面上半分には、チャージポンプ15を収納し、前後のブロック153・154から成るポンプブロック152が、ボルト170によって締結固定され、該ポンプブロック152の前面右部に、本発明に係わる補助ポンプ155が配設されている。
そして、前記ポンプブロック152とセンタセクション48とを貫通するようにして、入力軸16が前方向に延出されると共に前ケース96の上方位置に装備され、入力軸16の前端が前記伝動軸2の後端と連結されている。そして、後で詳述する前記チャージポンプ15と補助ポンプ155とは、この入力軸16からの動力で駆動するギアポンプとして構成されるものである。
また、前記センタセクション48の背面上半分で前ケース96内部には、前記入力軸16によって駆動される油圧ポンプ17が装着される一方、センタセクション48の前面下半部には、出力軸18を備えた油圧モータ19が装着されている。該油圧モータ19と前記油圧ポンプ17は、いずれも可変容積型に構成されると共に、一対の油路49a・49bから成るメイン油路49によって接続され、該メイン油路49と前記油圧ポンプ17・油圧モータ19によって閉回路を構成する油圧式無段変速装置20が形成されている。
該油圧式無段変速装置20においては、油圧ポンプ17における傾角可変のポンプ可動斜板116と、油圧モータ19における傾角可変のモータ可動斜板117との傾角変更によって、油圧モータ19の出力軸18が無段に制御された速度で駆動されるようにしている。そして、このうちのポンプ可動斜板116は前記主変速ペダル150に、モータ可動斜板117は前記副変速レバー151に連動連係されている。
また、前記出力軸18は、前記センタセクション48を後方に貫通して前ケース96内に突入され、その後端には、小径のベベルギア21が固設されている。該ベベルギア21は、前ケース96に左右方向に横架された伝動軸22上の大径のベベルギア23と噛合され、この伝動軸22の外周面にはギア24が刻設されており、出力軸18の回転を減速してギア24に伝えるためのギア減速機構50が設けられている。
前記ギア24は、左右後輪4L・4R用の差動装置51の大径のリングギア25に噛合されると共に、該差動装置51の左右の出力軸を構成する後輪車軸4aL・4aRが前ケース96に支承され、該後輪車軸4aL・4aRの外端には、後輪4L・4R装着用のフランジ4bが固着されており、前記油圧モータ19からの動力が、ギア減速機構50で減速された後、差動装置51を介して後輪車軸4aL・4aRに入力され、左右の後輪4L・4Rを差動的に回転駆動できるようにしている。
この差動装置51においては、デフケース59の中央周囲に前記リングギア25が固設されると共に、デフケース59の両側は前記前ケース96に回転自在に支持されている。該デフケース59の左右両側から前記後輪車軸4aL・4aRが挿入され、該後輪車軸4aL・4aRの内側端にはサイドピニオン60L・60Rが外嵌されると共に、後輪車軸4aL・4aRと直交してデフケース59内にはデファレンシャルシャフト61が固定され、該デファレンシャルシャフト61の両端にデファレンシャルピニオン62が回転自在に外嵌され、該デファレンシャルピニオン62は前記サイドピニオン60L・60Rと噛合されている。
更に、この差動装置51には、デフロック装置63が付設されている。該デフロック装置63においては、前記デフケース59のボス部59aに、デフロックスライダ65が摺動可能に外嵌され、該デフロックスライダ65の溝部65aにはデフロックフォーク66のC字状の先端部が嵌入され、該デフロックフォーク66はリンクを介して図示せぬデフロックレバーに接続されている。前記デフロックスライダ65の内側面には複数のロックピン64の一端が固設され、該ロックピン64の他端は、前記サイドピニオン60Lの嵌入溝60aに挿入可能としている。これにより、運転席近傍に配置した図示せぬデフロックレバーを操作すると、リンクを介してデフロックフォーク66がデフロックスライダ65を摺動させ、ロックピン64がサイドピニオン60Lの嵌入溝60aに挿入されて前記差動装置51がデフロックされる。
また、左右の前輪5L・5Rを駆動するために、前輪駆動ケース27が、前記油圧モータ19を覆うモータケース26の前面に装着されており、この前輪駆動ケース27内には、前記出力軸18が前方に延出されると共に、前輪駆動軸28が出力軸18に同心配置して挿着されている。この前輪駆動軸28は、前記伝動軸6を介して差動装置53に連結され、該差動装置53の左右の出力軸を構成する前輪車軸の外端が、旋回機構を介して、前記前輪5L・5Rに連結されている。更に、前記出力軸18と前輪駆動軸28との間には、出力軸18に対して前輪駆動軸28を選択的に結合可能な前輪駆動クラッチ29が介設されている。
該前輪駆動クラッチ29においては、出力軸18と前輪駆動軸28の外周に軸芯方向に摺動可能にスリーブ56がスプライン結合され、該スリーブ56内周のスプラインには軸線方向に間隔を空けた2つの溝部56aが形成される一方、前輪駆動軸28の直径方向には孔28aが穿設され、該孔28aに内挿されたバネ58の両端には前記溝部56aのいずれかに係止可能なデテントボール57が取り付けられている。このような構成において、四輪駆動と二輪駆動との切り替えは、図示せぬフォークを操作することにより、該フォークに係合支持された前記スリーブ56を摺動させることにより行う。
これにより、四輪駆動時には、スリーブ56を出力軸18側に摺動してスプライン結合することにより、該スリーブ56を介して出力軸18と前輪駆動軸28とを接続して、出力軸18からの動力が前輪5L・5Rの伝動軸6に伝達可能とし、二輪駆動時には、スリーブ56を前輪駆動軸28側に摺動させて溝部56aがデテントボール57に嵌合固定されるようにすることにより、スリーブ56と出力軸18との係合を確実になくして、出力軸18と前輪駆動軸28との接続を遮断し、出力軸18からの動力が前輪5L・5Rの伝動軸52に伝達できないようにして、四輪駆動と二輪駆動との切り替えを可能としている。
また、前記入力軸16は、油圧ポンプ17からさらに後方に延出され、前ケース96内の支壁部96bに、ベアリングを介して後端側が支持されている。そして、前ケース96の後端開口は、ボルト31によって前記後ケース97により閉塞され、該後ケース97と前記入力軸16の後端部とに支持されるPTO伝動軸32が、入力軸16と同心上に配置されている。
前記入力軸16の後端部上には回転支持金物33が固設される一方、前記PTO伝動軸32上には外周にギア34を有するクラッチハウジング36が固設されており、該クラッチハウジング36と前記回転支持金物33には、複数枚の摩擦エレメントがそれぞれ摺動のみ自在に支持され、これにより、PTO入切クラッチ37が形成されている。該PTO入切クラッチ37は油圧作動型のものに構成されており、戻しバネ37aにより後退付勢されているピストン37bを油圧の作用で前進させて前記摩擦エレメント間を係合し、クラッチ作動を得るようにしている。
前記PTO入切クラッチ37においては、PTO伝動軸32に油路77が形成され、該油路77の一端は、PTO伝動軸32の外周面上に開口して、前記クラッチハウジング36においてピストン37bを収納したシリンダ室81と連通される一方、油路77の他端は、前記後ケース97内に形成された油室38に連通されている。
更に、PTO入切クラッチ37の側方には、PTO入切クラッチ37切断時にPTO伝動軸32の慣性空転を防止するためのブレーキ79が配設されている。該ブレーキ79は、前ケース96の右側壁96cに形成された凹部96gと、側板89に穿孔された孔89bと、該孔89bを側方からボルト100によって閉塞するカバー99とから形成されるシリンダ室83内に構成されている。
該シリンダ室83内にはピストン85が内挿され、該ピストン85のロッド84は、前記右側壁96cの凹部96g内に挿嵌されたボス部88に摺動可能に支持されている。シリンダ室83でピストン85よりも外側の空間83bには、ピストン85をPTO入切クラッチ37側に常時付勢する加圧バネ87がロッド84に周設されると共に、該ロッド84の内側端には摩擦体86が嵌合されており、該摩擦体86は、前記加圧バネ87によって前記クラッチハウジング36の外周側面に当接されている。一方、ピストン85よりも内側の空間83aは、右側壁96c内の油路96fから、後ケース97外壁の厚肉部に沿った油路97aを経由して成る油路78を介して、前記油室38に連通されている。
該油室38は、PTO入切クラッチ37に対して油圧の給排を制御する切替弁39に接続され、該切替弁39は、後ケース97の外面上に装着された3ポート2位置切替の電磁弁により構成され、そのポンプポートは、前記後ブロック154内の減圧弁42のドレンポート189に連通されており、該ドレンポート189を介して、減圧弁42から排出されるドレン油が切替弁39に導入されるようにしている。更に、切替弁39は、このドレン油を規定値に調圧するためのリリーフ弁80にも接続されている。
このような構成において、切替弁39は、運転席近傍に配置した図示せぬPTO切替スイッチの入切操作により、PTO入切クラッチ37を、「作用位置」と「非作用位置」とに択一的に切り換えることができる。すなわち、切替弁39を図6に示すような「非作用位置」においた場合には、前記減圧弁42のドレンポート189を流れる圧油は、油溜まり101に開放された状態となり、前記PTO入切クラッチ37では、ピストン37bが戻しバネ37aの付勢力によって摩擦エレメントから後退して非係合状態となっており、PTO伝動軸32への動力伝達が遮断される。同時に、ブレーキ79では、ロッド84先端の摩擦体86が、加圧バネ87の付勢力によってクラッチハウジング36を側方から押圧してPTO伝動軸32を制動し、前記ミッドPTO軸9やリアPTO軸13を迅速に停止させることができる。
逆に、切替弁39を「作用位置」においた場合には、減圧弁42のドレンポート189を流れる圧油が、前記油室38からPTO伝動軸32内の油路77を通って、PTO入切クラッチ37のシリンダ室81に流入し、ピストン37bが戻しバネ37aの付勢力に抗して前記摩擦エレメント間を押圧し、PTO入切クラッチ37が係合されて、入力軸16の回転がPTO伝動軸32に伝達される。同時に、圧油は、前記油室38から前記油路78を通って、ブレーキ79のシリンダ室83でPTO入切クラッチ37側の空間83aに流入し、その結果、ピストン85が加圧バネ87の付勢力に抗してロッド84内側先端の摩擦体86をクラッチハウジング36から後退させ、PTO伝動軸32の制動を解除するようにしている。
また、このようなPTO入切クラッチ37の下方には、支壁部96hと後ケース97とにそれぞれベアリングを介して支持される支軸102上のギア103が配設され、該ギア103は、前記PTO伝動軸32上のギア34と噛合されている。前記ミッドPTO軸9の後端部は、ベアリングを介して支壁部96hに支持され、該支壁部96hの後方へと延出されており、該後端部の外面に形成したスプライン9aを利用して、ミッドPTO軸9上には、スリーブ110がスプライン嵌合されている。そして、該スリーブ110上にはギア104が遊嵌され、該ギア104は前記支軸102上のギア103と噛合されている。
一方、前記リアPTO軸13は、動力取出しケース105と後蓋98とにそれぞれベアリングを介して支持され、前記ミッドPTO軸9よりも高位置で後方向に延出させて設けられている。そして、前記動力取出しケース105は、リアPTO軸13に対する伝動機構106を内装し、該伝動機構106は、リアPTO軸13上の二連ギア107や、後蓋98に1対のベアリングを介して支持される支軸108上にスプライン嵌めして設けたギア109等から構成されている。
この支軸108は、前記ミッドPTO軸9と同心上に配置されると共に、支軸108上のギア109は、そのボス部がミッドPTO軸9方向に延長され、その延長端にはスプライン歯109aが形成されている。前記ギア104のボス部とスリーブ110もそれぞれギア109方向に延長され、スリーブ110の延長端をギア109側に位置させ、これらスリーブ110延長端とギア104ボス部とに、それぞれスプライン歯110a,104aが形成されている。そして、これらのスプライン歯109a、110a,104aにまたがって摺動可能なクラッチ金物111が設けられ、該クラッチ金物111の内周面には、軸線方向で互いに隔てた3箇所にスプライン歯111a,111b,111cが形成され、クラッチ金物111の外周面には切替フォーク113が係合されており、これらによりPTO切替クラッチ112が構成されている。
クラッチ金物111は、その軸線方向に沿って3つの位置に摺動変位されるものに構成されている。クラッチ金物111のスプライン歯111a,111b,111cは、クラッチ金物111の摺動位置に従い、最前端のスプライン歯111aは、常にギア104のスプライン歯104aとの噛合を維持し、また中央のスプライン歯111bは、クラッチ金物111の最前進位置ではスリーブ110のスプライン歯110aとの噛合を解除し、クラッチ金物111の中間位置では同スプライン歯110aに噛合し、クラッチ金物111の最後退位置ではギア109のスプライン歯109aに噛合する位置へと変位され、さらに最後端のスプライン歯111cは、クラッチ金物111の最前進位置ではスリーブ110のスプライン歯110aに噛合し、クラッチ金物111の中間位置ではギア109のスプライン歯109aに噛合し、クラッチ金物111の最後退位置では同スプライン歯109aとの噛合を解除する位置へと変位されるように、形成されている。
このような構成において、前記切替フォーク113を操作すると、クラッチ金物111の摺動位置に従って、ギア104に対し、クラッチ金物111の最前進位置では、スリーブ110を結合しミッドPTO軸9のみを駆動する状態が得られ、クラッチ金物111の図2に示す中間位置では、スリーブ110とギア109とを同時に結合してミッドPTO軸9とリヤPTO軸13とを同時に駆動する状態が得られ、クラッチ金物111の最後退位置では、ギア109を結合してリヤPTO軸13のみを駆動する状態が得られるのである。
以上のようにして、ミッションケース3は、油圧式無段変速装置20によって、後輪4、そして必要に応じて前輪5も、無段に制御された速度で駆動して車両の走行を行わせるとともに、PTO入切クラッチ37とPTO切替クラッチ112を作動させることによって、前記モア12等の作業機30への動力を伝達するミッドPTO軸9やリヤPTO軸13を自在に駆動できるようにしている。
また、前記油圧ポンプ17においては、センタセクション48の上部内面に設けたポンプ付設面48bにバルブプレート156を配置し、該バルブプレート156に当接させるようシリンダブロック114が回転自在に配置され、該シリンダブロック114の回転中心部に前記入力軸16が係合されている。該シリンダブロック114の複数のシリンダ孔内には、付勢バネを介してピストン115・115・・・が往復動自在に嵌合され、該ピストン115・115・・・の頭部に前記ポンプ可動斜板116のスラストベアリング116aが当接されている。
該ポンプ可動斜板116は、両側方へ突設したトラニオン軸116b・116bを中心として傾倒でき、該トラニオン軸116b・116bのうちの一方は、前ケース96の左側壁内面に回転自在に支持され、他方は前ケース96の右側壁の開口部を閉塞する前記側板89に回転自在に支持されている。
右側壁側のトラニオン軸116b上には、中立戻しバネ118が外嵌されている。この中立戻しバネ118の両端は同方向に延びて途中で交差し、ポンプ可動斜板116の側面に植設した可動ピン119と、側板89の内面に植設した偏心固定ピン120とを挟み込んでいる。該偏心固定ピン120を所定の位置にセットすることにより、ポンプ可動斜板116は、中立戻しバネ118を介して中立位置に向けて付勢される。
そして、このトラニオン軸116bは、更に延長されて側板89より外に突出し、この突出部分には、主変速制御アーム121の上端部が固定されている。該主変速制御アーム121は図示せぬ連結ロッド等を介して前記主変速ペダル150と連動連結されると共に、主変速制御アーム121の下端と、側板89側面より突設された支持ピン89cとの間には、ショックアブソーバ122が介設されている。これにより、前記主変速ペダル150を外しても油圧ポンプ17を徐々に中立位置に復帰できるようにしている。
また、前記油圧モータ19においては、センタセクション48の下部外面に設けたモータ付設面48cにバルブプレート157を配置し、該バルブプレート157に当接させるようシリンダブロック123が回転自在に配置され、該シリンダブロック123の回転中心部に前記出力軸18が係合されている。該シリンダブロック123の複数のシリンダ孔内には、付勢バネを介してピストン124・124・・・が往復動自在に嵌合され、該ピストン124・124・・・の頭部に前記モータ可動斜板117に組み込まれたスラストプレート158が当接されている。更に、前記モータ可動斜板117の右側端は、モータケース26の右側壁に前後回動可能に軸支された副変速制御アーム127に連結され、該副変速制御アーム127は、前記副変速レバー151と連動連結されている。このような構成において、前記副変速レバー151を操作すると、副変速制御アーム127が回動してモータ可動斜板117が傾動し、所定の段数に副変速されるようにしている。
次に、前記チャージポンプ15について、図2乃至図6、図10、図11により説明する。前記後ブロック154後部には凹部154aが形成され、該凹部154aと前記センタセクション48の前面上部との間にポンプ室149が形成され、該ポンプ室149に、互いに係合しながら回転するインナーロータ15aとアウターロータ15bとが収納されており、このうちのインナーロータ15aを前記入力軸16に相対回転不能に係止して、トロコイド型のチャージポンプ15が形成されている。
すなわち、チャージポンプ15は、ブロックであるポンプブロック152内のセンタセクション48側に設けるので、ポンプブロック152のうちの後ブロック154の凹部154aとセンタセクション48との間にチャージポンプ15のポンプ室149を形成することができ、チャージポンプ15のハウジング用にブロックを新たに設ける必要がなく、部品点数を減少できるだけでなく、更には、チャージポンプ15から油圧式無段変速装置20の閉回路への圧油補給に必要な油路を短くすることができ、加工コストや配管等の部品コストを低減することができる。
このチャージポンプ15の吸油構成について説明する。前記前ケース96の右側壁96cには側板89が装着されると共に、前ケース96の右前部にはフィルタ取付部91が設けられ、該フィルタ取付部91にフィルタ90が配設されている。該フィルタ90の図示せぬ入口孔は、前記前壁96aに穿孔された孔93を通じて、前記ギア減速機50や差動装置51等を収納する第2油室72bに連通される一方、フィルタ90の出口孔90aは、右側壁96cの油溝96dと側板89の油溝89aとから成る縦油路92の下端に連通されている。
該縦油路92の上部は、右側壁96c上部に形成された油路96eから、センタセクション48内の油路48a、後ブロック154内の油路154bを介して、前記補助ポンプ155と共通のサクション油路154cに連通されている。該サクション油路154cは、後ブロック154内で左右方向に分岐して延設され、その延出左端はチャージポンプ15の吸入口154dに連通されており、第2油室72bからの油を縦油路92等を介してチャージポンプ15に供給できるようにしている。
これにより、ギア減速機50・差動装置51等を収納しているだけのために、油圧ポンプ17を収納する第1油室72a内の油に比べて長時間稼働時の油温上昇が小さい前記第2油室72b内の油を、前記フィルタ90で清浄化した後にチャージポンプ15で吸引し、後述するように、油圧式無段変速装置20やパワーステアリングシリンダ70に補給することができ、該油圧式無段変速装置20やパワーステアリングシリンダ70を流れる作動油の温度上昇が抑制され、その耐久性を向上させるようにしている。
また、チャージポンプ15による油圧駆動構成について説明する。前記吸入口154dから吸引され加圧された圧油は、吐出口154eから吐出されるが、該吐出口154eは、センタセクション48の上部に設けられたリリーフ弁40に連通されており、該リリーフ弁40により、吐出された圧油の吐出圧が設定される。
そして、この吐出された圧油の一部は、抵抗弁41からポート68を経由して、前記ステアリングホイール8に連係した切替弁67の切り換えによってパワーステアリングシリンダ70に送油され、前輪5L・5Rを操向自在としている。そして、該ステアリングシリンダ70からの戻り油は、オイルクーラー71を経てポート69に送られ、その大部分は、油路159を通って、油の充満が必要とされる第1油室72aへと流れ込む。
更に、吐出口154eから吐出された圧油の一部は、チャージポンプ15を収納した後ブロック154の左一側に設けられた前記減圧弁42によって調圧された後、油路73からチャージ油路74を介して、チェック弁43R・43Fのうち低圧側のチェック弁を通じて前記油圧式無段変速装置20内の閉回路に補給される。このうちのチェック弁43Rには、絞り44を並設して中立位置の拡張を図るようにしている。また、前記減圧弁42の調圧作動時に排出される一定流量のドレン油は、前述したように、前記PTO入切クラッチ37の切替弁39に送油されるようにしている。
次に、前記補助ポンプ155について、図2、図3、図6乃至図12により説明する。前記後ブロック154前面には凹部154fが形成され、該凹部154fと前記前ブロック153とに挟まれた空間にギア室166が設けられている。そして、該ギア室166内には、左から順に、前記入力軸16に固定ピン167によって外嵌固定されると共にそのボス部が前ブロック153側で軸支された第一ギア161と、前後のブロック153・154間で軸支された中間ギア軸164上に外嵌固定された中間ギア162と、同じく前後のブロック153・154間で軸支されたポンプ軸165上にスプライン結合された第二ギア163とが並列して収納され、このうちの第一ギア161が中間ギア162と噛合し、該中間ギア162が第二ギア163と噛合することにより、前記入力軸16の動力を補助ポンプ155のポンプ軸165まで伝達するポンプドライブトレイン168が構成されている。
前記前ブロック153の前面右部に、前後のケーシング169a・169bからなるケーシング169が固定され、該ケーシング169内のポンプ室171内に前記補助ポンプ155が収納されている。このケーシング169内に前記ポンプ軸165が貫入して回動自在に支持され、その貫入部には駆動ギア172が形設されると共に、ポンプ軸165と平行に従動軸174がケーシング169内に軸支され、該従動軸174にも従動ギア173が形設されており、これら駆動ギア172・従動ギア173を相互に噛合させて、ギアポンプが構成されている。
すなわち、閉回路によって互いに流体接続される油圧ポンプ17及び油圧モータ19と、前記閉回路を形成するセンタセクション48と、前記閉回路に作動油を補給するチャージポンプ15と、前記油圧ポンプ17への入力軸16に連結連動する補助ポンプ155とを備えた油圧式無段変速装置20において、前記入力軸16からオフセットして配置した補助ポンプ155の駆動軸であるポンプ軸165まで入力軸16からの動力を伝達するポンプドライブトレイン168を、前記センタセクション48を挟んで油圧ポンプ17と反対側のブロックであるポンプブロック152に設けたので、従来の如く、補助ポンプのポンプ室や、該ポンプ室までの油路や、ポンプドライブトレイン等をケーシングの壁部に形成する必要がなく、ケーシングの構造が簡単となり、油圧式無段変速装置20の製造コストを低減させることができる。また、補助ポンプ155のポンプ軸を直接入力軸16上には設けず該入力軸16から離間した位置に設けることができ、入力軸16とは無関係に補助ポンプ155だけを着脱させることが容易となり、これにより、従来のように、入力軸16を複数に分割してカップリングで連結し該分割軸の一つをポンプ軸とすることにより補助ポンプ155をこのポンプ軸ごと着脱可能とする必要がなくなり、未分割の単一の入力軸16によって油圧ポンプ17にエンジン14からの動力を伝達することができ、前記カップリングを介することによる動力伝達効率の低下や騒音・振動等の発生を防止することができるのである。
補助ポンプ155の吸油構成について説明する。前記後ブロック154内で左右方向に延設された前記サクション油路154cの延出右端には、前後方向に穿設された油路154gの後端が接続され、該油路154g前端に設けたポート182は、配管175を介して、前記前ケーシング169a内に上下方向に形成された吸入油路176の下端に接続され、該吸入油路176の上端は、前記補助ポンプ155の吸入側に下方より連通されている。
これにより、前記第2油室72bからの油を、前記チャージポンプ15と共通のサクション油路154cまで吸引した後は、油路154g、ポート182、配管175、吸入油路176を介して補助ポンプ155内に供給できるようにしている。すなわち、前記チャージポンプ15と補助ポンプ155には、共通のサクション油路154cを介して油を供給するので、必要な油路の数を減らして加工コストや配管等の部品コストを低減することができる。また、サクションホース・継手が不要となり、省スペース化が可能になる。
補助ポンプ155による油圧駆動構成と潤滑構成について説明する。前記前ケーシング169a内において、補助ポンプ155の吐出側には吐出油路177が上下方向に形成され、該吐出油路177上端に設けられたポート183は、短い配管178を介して切替弁179に接続され、該切替弁179は配管180を介して前記油圧リフトシリンダ11に接続されており、補助ポンプ155から切替弁179に圧油を供給することにより、油圧リフトシリンダ11の切り換え操作を行い、作業機用の昇降アーム181を駆動操作できるようにしている。
この切替弁179は、後ブロック154上面の切替弁取付面154h上に載置固定されると共に、切替弁179のタンクポート179aは、後ブロック154上部の油路154iに接続され、該油路154iは、前記ギア室166の上面に沿うようにして後ブロック154前部の凹部154jと前ブロック153後面との間に形成された油溜め160と連通されている。更に、油溜め160の右側底部と前記ギア室166右側天部との間には、連絡油路154kが介設されている。
このような構成において、作業機用の昇降アーム181を駆動するための切替弁179のタンクポート179aからの油は、油路154i内を流下して油溜め160内に流入して貯溜された後、該油溜め160から前記連絡油路154kを通って、ギア室166内の第二ギア163上に少しずつ落下し、他のギア162・161にも伝わっていき、最終的には全てのギア161・162・163を潤滑させることができる。なお、油溜め160の左側部には、パワーステアリングシリンダ70からの戻り用のポート69も連通されており、パワーステアリングシリンダ70から戻ってきた油の一部も油溜め160内に供給されるようにしている。
すなわち、ポンプブロック152の後ブロック154には、前記補助ポンプ155からの圧油を供給する油圧弁である切替弁179を設けるので、補助ポンプ155から切替弁179までの油路を配管178のように短くかつ簡潔なものとすることができ、加工コストや配管等の部品コストを低減することができる。
更に、前記切替弁179からの排出油は、前記ポンプドライブトレイン168を収納する伝動室であるギア室166内に供給可能な構成とするので、同じ部材である前記後ブロック154に設けられた油圧弁からの排出油によって、ポンプドライブトレイン168内のギア161・162・163等の伝動部材を潤滑することができ、潤滑のためにポンプや油路を別途設ける必要がなく、加工コストや配管等の部品コストを低減することができるのである。
また、前記ギア室166の左右略中央の上部には油孔154qが開口され、該油孔154qは、後ブロック154後部の凹部154mとセンタセクション48の前面上部との間に形成された油路184の下部に連通され、該油路184の上部は、前記抵抗弁41より漏れ出た油を排出する油孔154pに連通されている。これにより、抵抗弁41のバネ室は、油孔154p、油路184、油孔154qを介してギア室166内に連通されており、背圧がかからない構造としている。
また、ギア室166で第一ギア161と中間ギア162間の下方底部には左右に長い長孔形状の油孔154rが開口され、該油孔154rは、後ブロック154で前後に穿設された油路185から、センタセクション48内の油路186・187と前ケース96の前壁96aの油路188とを介して、前記第2油室72b内に連通されており、ギア室166で潤滑した後の油が、ギア室166内に滞留することなく、ミッションケース3内の第2油室72bに円滑に排出されるようにしている。
すなわち、伝動室であるギア室166の底部には、排出油をギア室166外に流出させる油孔154rを開口するので、前記切替弁179からギア室166への連絡油路154kの断面積を変えることでギア室166内への投入油量を規制すると共に、油孔154rからギア室166内の油を常時抜くことができ、ギア室166が油で満たされないようにして、溜まった油を伝動部材であるギア161・162・163が撹拌し大きな動力伝達ロスが生じるのを防止することができる。
本発明は、閉回路によって互いに流体接続される油圧ポンプ及び油圧モータと、前記閉回路を形成するセンタセクションと、前記閉回路に作動油を補給するチャージポンプと、前記油圧ポンプへの入力軸に連結連動する補助ポンプとを備える全ての油圧式無段変速装置に適用することができる。
本発明に関わる作業車両の全体構成を示す側面一部断面図である。 ミッションケースの側面一部断面図である。 図2におけるA−A矢視断面図である。 図2におけるB−B矢視断面図である。 図4におけるC−C矢視断面図である。 油圧回路図である。 ミッションケースの正面図である。 後ブロックよりも前方の部材を脱着したミッションケースの正面図である。 油圧式無段変速装置の平面図である。 図9におけるD−D矢視断面図である。 図9におけるE−E矢視断面図である。 図9におけるF−F矢視断面図である。
15 チャージポンプ
16 入力軸
17 油圧ポンプ
19 油圧モータ
20 油圧式無段変速装置
48 センタセクション
152 ブロック
154c サクション油路
154r 油孔
155 補助ポンプ
165 駆動軸
166 伝動室
168 ポンプドライブトレイン
179 油圧弁

Claims (5)

  1. 閉回路によって互いに流体接続される油圧ポンプ及び油圧モータと、前記閉回路を形成するセンタセクションと、前記閉回路に作動油を補給するチャージポンプと、前記油圧ポンプへの入力軸に連結連動する補助ポンプとを備えた油圧式無段変速装置において、前記入力軸からオフセットして配置した補助ポンプの駆動軸まで、入力軸からの動力を伝達するポンプドライブトレインを、前記センタセクションを挟んで油圧ポンプと反対側に付設したブロック内に設け、前記センタセクションの背面上半分で、該センタセクションに付設した前ケースの内部には、前記入力軸によって駆動される油圧ポンプを装着し、該センタセクションの前面下半部で、前記ブロックの下部には、出力軸を備えた油圧モータを装着したことを特徴とする油圧式無段変速装置。
  2. 請求項1記載の油圧式無段変速装置において、前記チャージポンプは、前記ブロック内のセンタセクション側に設け、前記ブロックには、前記補助ポンプからの圧油を供給する油圧弁を付設したことを特徴とする油圧式無段変速装置。
  3. 請求項2記載の油圧式無段変速装置において、前記チャージポンプと補助ポンプには、共通のサクション油路を介して油を供給することを特徴とする油圧式無段変速装置。
  4. 請求項2又は3記載の油圧式無段変速装置において、前記油圧弁からの排出油は、前記ポンプドライブトレインを収納する伝動室内に供給可能な構成とすることを特徴とする油圧式無段変速装置。
  5. 請求項4記載の油圧式無段変速装置において、前記伝動室の底部には、前記排出油を伝動室外に流出させる油孔を開口することを特徴とする油圧式無段変速装置。
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