JP2006111808A - エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 得られる硬化物の耐熱性、耐湿性に優れ、さらにハロゲン系の難燃剤を使用しなくても難燃性に優れる硬化物を得る事が出来、プリント基板用、プリント基板および樹脂付き銅箔に使用する層間絶縁材料用、電子部品の封止材用、レジストインキ用、導電ペースト用、塗料用、接着材料用、複合材料用等に好適に用いることができる環境対応型のエポキシ樹脂組成物およびその硬化物を提供すること。
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)およびトリアジン環を有するリン化合物(C)を含有するエポキシ樹脂組成物、該エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、得られる硬化物の耐熱性、耐湿性に優れ、さらにハロゲン系の難燃剤を使用しなくても難燃性に優れる硬化物を得る事が出来、プリント基板用、プリント基板および樹脂付き銅箔に使用する層間絶縁材料用、電子部品の封止材用、レジストインキ用、導電ペースト用、塗料用、接着材料用、複合材料用等に好適に用いることができる環境対応型のエポキシ樹脂組成物およびその硬化物に関する。
従来よりエポキシ樹脂組成物は、耐熱性、密着性、電気絶縁性等に優れた硬化物が得られることから、半導体封止材、プリント配線基板、塗料、注型材料用途等に好適に用いられている。例えば、半導体分野では、現在大部分の半導体装置においてエポキシ樹脂組成物を用いた封止材料が用いられている。このエポキシ樹脂組成物には通常難燃性を付与するために臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン系難燃剤や難燃助剤として三酸化アンチモン、四酸化アンチモン及び五酸化アンチモン等のアンチモン化合物が配合されている。しかしながら、近年の環境・安全への取り組みの中で、ダイオキシン発生が懸念されるハロゲン系難燃剤や、発ガン性が疑われているアンチモン化合物の使用を避けることが求められており、これらを使用せずとも難燃性に優れる硬化物が得られる、地球環境、使用環境にやさしい樹脂組成物の開発要求が強くなっている。
また、近年の技術革新に伴って、より高いレベルで耐熱性、耐湿性、難燃性を兼備するエポキシ樹脂組成物が求められている。このような中で、前記のハロゲン系難燃剤を使用せずとも(ハロゲンフリーで)、耐熱性、耐湿性、難燃性に優れるエポキシ樹脂組成物を得るべく、難燃成分としてリン及び窒素を含有するエポキシ樹脂が開発されており、例えば、分子内にトリアジン環を含有するリン化合物とエポキシ樹脂とを反応させて得られたリン及び窒素変性エポキシ樹脂を含有する組成物が開示されている。(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このリン及び窒素変性エポキシ樹脂組成物はエポキシ樹脂をトリアジン環を含有するリン化合物で変性させているため分子量の増大が避けられず、その結果、溶剤溶解性が悪く、またガラス繊維等への含浸性も悪いため、プリプレグや積層板用途では使用できるものではなかった。また、このリン及び窒素変性エポキシ樹脂組成物を用いて得られる硬化物は、耐熱性、耐湿性も十分ではない。
特開2002−284850号公報
本発明の課題は、得られる硬化物の耐熱性、耐湿性に優れ、さらにハロゲン系の難燃剤を使用しなくても難燃性に優れる硬化物を得る事が出来、プリント基板用、プリント基板および樹脂付き銅箔に使用する層間絶縁材料用、電子部品の封止材用、レジストインキ用、導電ペースト用、塗料用、接着材料用、複合材料用等に好適に用いることができる環境対応型のエポキシ樹脂組成物およびその硬化物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決する為に鋭意検討した結果、エポキシ樹脂、硬化剤および難燃剤を含有するエポキシ樹脂であり、前記硬化剤としてトリアジン環を有するフェノール樹脂を、前記難燃剤としてトリアジン環を有するリン化合物をそれぞれ含有するエポキシ樹脂組成物を用いて得られる硬化物は耐熱性、耐湿性及び難燃性に優れること、また、該エポキシ樹脂組成物は溶剤への溶解性も良好で、ガラス繊維等に含浸しやすく、プリプレグや積層板用途にも好適であること等を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、エポキシ樹脂(A)、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)およびトリアジン環を有するリン化合物(C)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は前記エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化物を提供するものである。
本発明によれば、実用レベルの成形性、硬化性を有し、従来材料よりも一層優れた難燃性、耐熱性、耐湿性を有する硬化物を得ることができるエポキシ樹脂組成物を提供できる。このエポキシ樹脂組成物はプリント基板用樹脂組成物、電子部品用封止材用樹脂組成物、レジストインキ、導電ペースト等の電子材料分野に用いた場合は、高密度実装化や、高周波対応化、高速演算化などに対応する樹脂組成物としてきわめて有用である。また、得られる該成形硬化物は耐湿性、密着性等においても上記用途や、更に接着剤、複合材料等における高度の要求を満たすものであり、高信頼性が必要な分野に対応できる。
本発明で用いるエポキシ樹脂(A)としては、種々のエポキシ樹脂を用いることができ特に限定されるものではないが、例示するならば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、キサンテン型エポキシ樹脂等の2価のフェノール類から誘導されるエポキシ樹脂等の2官能性のエポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール変性型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等の3価以上のフェノール類から誘導されるエポキシ樹脂等の多官能性のエポキシ樹脂等が挙げられる。更にこれらのエポキシ樹脂を有機リン化合物で変性させたエポキシ樹脂等もエポキシ樹脂(A)として用いることができる。エポキシ樹脂(A)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール変性型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂を用いることが耐熱性、耐湿性、難燃性が良好となるため好ましい。中でも、難燃性を向上させるためにはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、キサンテン型エポキシ樹脂等の2官能性エポキシ樹脂あるいは有機リン化合物で変性されたエポキシ樹脂が好ましく、耐熱性を向上させるためには、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等の多官能性エポキシ樹脂を用いることが特に好ましい。
本発明で用いるフェノール樹脂(B)はトリアジン環を有していれば良く、その製造方法等には特に制限はないが、例えば、特開平11−21419号公報に記載された方法により好ましく製造することができる。具体的には、例えば、フェノール類(b1)とアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)とアルデヒド類(b3)とを縮合反応させることによって得る事が出来る。この縮合反応により得られる反応物はトリアジン環を有するフェノール樹脂(B)としてのフェノール類(b1)とアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)とアルデヒド類(b3)との縮合反応物の他にフェノール類(b1)とアルデヒド類(b3)との縮合物、アミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)とアルデヒド類(b3)との縮合物、未反応のフェノール類(b1)、未反応のアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)等を含む組成物であっても良い。
前記フェノール類(b1)としては、特に限定されるものではなく、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、p−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェノール、p−ブロモフェノール等のフェノール類、α−ナフトール、β−ナフトール等のナフトール類、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール等のキシレノール類等の一価フェノール類;レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1’−ビス(ジヒドロキシフェニル)メタン、1,1’−ビス(ジヒドロキシナフチル)メタン、テトラメチルビフェノール、ビフェノール、ヘキサメチルビフェノール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のナフタレンジオール類等の二価フェノール類;トリスヒドロキシフェニルメタン等の三価フェノール類等を挙げることができる。特にフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、ナフトール類、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,6−キシレノール、レゾルシン、ハイドロキノン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレンが経済的な点、フェノール樹脂(B)が製造しやすい点から好ましく、フェノールがより好ましい。フェノール類(b1)としては、その使用にあたって1種類のみに限定されるものではなく、2種以上の併用も可能である。
前記化合物(b2)としてはアミノ基含有トリアジン環を有するものであれば良いが、例えば、下記一般式(1)
Figure 2006111808
(式中、R、Rは、同一でも異なっていても良く、それぞれアミノ基、アルキル基、フェニル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、酸基、ビニル基、シアノ基、ハロゲン原子のいずれかを表す)
で表わされる化合物を好ましく使用することができる。
前記一般式(1)で表わされる化合物としては、具体的にはメラミン;アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン誘導体;シアヌル酸、メチルシアヌレート、エチルシアヌレート、アセチルシアヌレート、塩化シアヌル等のシアヌル酸誘導体等が挙げられる。これらの中でも、R、Rのうちのいずれか1つ又は2つがアミノ基であるメラミン又はアセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン誘導体がより好ましい。
前記トリアジン環を有する化合物(b2)の使用にあたっては、1種類のみに限定されるものではなく、2種以上を併用することも可能である。
前記アルデヒド類(c3)としては、1分子中に1個以上のアルデヒド基をもつ化合物であれば特に限定されるものではなく、例示するならば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒドなどが挙げられ、これらの中でもホルムアルデヒドが、得られるエポキシ樹脂組成物の流動性や硬化性、硬化物の耐熱性に優れる点から好ましい。
フェノール樹脂(B)として好ましく用いることができるフェノール類(b1)とアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)とアルデヒド類(b3)との縮合反応物を含む組成物としては、成型時の揮発分発生を抑え、均一な硬化物を得ることができる点から、フェノール類(b1)とアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)とアルデヒド類(b3)との縮合物を含有し、該縮合物中に未反応アルデヒド類を含まず、且つメチロール基を含まない樹脂組成物である事が好ましい。この樹脂組成物は、具体的には、フェノール類(b1)とアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)とアルデヒド類(b3)との混合物を、系のpHを5〜10に調整する工程(i)、アルデヒド類(x3)が揮散しない条件下で該混合物を反応させる工程(ii)及び系内の反応水を除去する工程(iii)を含み、第1段反応として工程(i)、工程(ii)及び工程(iii)を順次実施し、次いで第2段反応として工程(ii)及び工程(iii)を第1段反応より高い温度下に順次実施し、第3段反応として工程(ii)及び工程(iii)を第2段反応より高い温度下に実施することにより、分子中のジメチレンエーテル結合をメチレン結合に変換する方法により得ることができる。ここで、第2段反応と第3段反応は更に必要に応じて繰り返し実施しても良い。この時のフェノール類(b1)及びアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)とアルデヒド類(b3)とのモル比が、1:0.2〜0.9となるように反応を行うのが好ましい。前記フェノール類(b1)とアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)とアルデヒド類(b3)との縮合物を含有し、該縮合物中に未反応アルデヒド類を含まず、且つメチロール基を含まない樹脂組成物の市販品としては、例えば、PHENOLITE LA−7054(大日本インキ化学工業株式会社製)、PHENOLITE LA−1356(大日本インキ化学工業株式会社製等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物にはトリアジン環を有するフェノール樹脂(B)以外の硬化剤を発明の効果が損なわれない範囲で併用してもよい。トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)以外の硬化剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニル変性フェノールアラルキル樹脂、フェノールトリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂等を始めとする多価フェノール化合物、及びこれらの変性物、イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、並びにグアニジン誘導体などが挙げられる。またこれらの硬化剤は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
フェノール樹脂(B)を含む硬化剤の使用量は、硬化が充分で、硬化物性が良好となる点から、エポキシ樹脂(A)のエポキシ基1当量に対して、硬化剤中の活性水素基が0.5〜1.5当量になる範囲が好ましい。
本発明で用いるリン化合物(C)はトリアジン環を有していれば良く、製造方法等に制限はない。例えば、アミノ基含有トリアジン環を有する化合物(c1)とアルデヒド類(c2)と有機リン化合物(c3)とを反応させることにより得られ、具体的には、例えば、特開昭54−3081号公報(特公昭59−6318号公報)に記載の通り、アミノ基含有トリアジン環を有する化合物(c1)をアルカリ性触媒の存在下にアルデヒド類(c2)を反応させてメチロール化し、酸性触媒下でアルコールと脱水縮合させたのち有機リン化合物(c3)と反応させることによって好ましく得ることができる。
前記アミノ基含有トリアジン環を有する化合物(c1)としては、例えば、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)の調製に用いるアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)が使用できる。ここで(c1)は(b2)と同じものを使用しても良いし、異なるものを使用しても良い。
前記アルデヒド類(c2)としては、例えば、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)の調製に用いるアルデヒド類(b3)が使用できる。ここで(c2)は(b3)と同じものを使用しても良いし、異なるものを使用しても良い。
前記有機リン化合物(c3)としては、例えば、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキサイド、6−メチル−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等が挙げられる。これらの化合物の中でも難燃性が良好な点から9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキサイドが好ましい。
トリアジン環を有するリン化合物(C)としては、具体的には下記構造式(2)で示される2,4、6−トリス(O、P−ビフェニル2、2‘−ジイルホスホノメチルアミノ)−1,3,5−トリアジン、下記構造式(3)で示される2、4−ビス(O、P−ビフェニル2、2‘−ジイルホスホノメチルアミノ)−6−アミノ−1,3,5−トリアジン、下記構造式(4)で示される2−(O、P−ビフェニル2、2‘−ジイルホスホノメチルアミノ)−4、6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、下記構造式(5)で示される2,4−ビス(O、P−ビフェニル2、2‘−ジイルホスホノメチルアミノ)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、下記構造式(6)で示される2−アミノ−4−(O、P−ビフェニル2、2‘−ジイルホスホノメチルアミノ)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。これらの化合物の中でもエポキシ樹脂組成物の溶剤溶解性が良好となる点から2,4−ビス(O、P−ビフェニル2、2‘−ジイルホスホノメチルアミノ)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−(O、P−ビフェニル2、2‘−ジイルホスホノメチルアミノ)−6−フェニル−1,3,5−トリアジンが好ましい。
Figure 2006111808
Figure 2006111808
Figure 2006111808
前記トリアジン環を有するリン化合物(C)の使用量は、特に限定されるものではないが、本発明のエポキシ樹脂組成物中の樹脂分に対してリン含有量が0.5〜7.0重量%となるように使用するのが好ましく、1.0〜4.0重量%となるように使用するのが特に好ましい。
前記トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)と前記トリアジン環を有するリン化合物(C)の使用割合は窒素とリンの相乗効果を考えると〔(B)/(C)〕が重量比で0.1〜1で、且つ、エポキシ樹脂組成物中の窒素とリンの含有量の割合〔(窒素含有量)/(リン含有量)〕が重量比で0.2〜1であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には更に硬化促進剤(D)を加えることもできる。硬化促進剤(D)としては特に限定されることはないが、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられ、これらは単独のみならず2種以上の併用も可能である。
また本発明のエポキシ樹脂組成物には必要に応じて、無機充填剤、改質剤として使用される熱硬化性および熱可塑性樹脂、難燃付与剤、顔料、シランカップリング剤、離型剤等の種々の配合剤を添加することができる。
前記無機質充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、水酸化アルミ、水酸化マグネシウム等が挙げられる。無機充填材の配合量を特に大きくする場合は溶融シリカを用いるのが一般的である。溶融シリカは破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、溶融シリカの配合量を高め且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには、球状のものを主に用いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるためには、球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。その充填率は適用用途や所望特性によって、望ましい範囲が異なるが、例えば半導体封止材用途に使用する場合は、線膨張係数や難燃性を鑑みれば高い方が好ましく、組成物全体量に対して65重量%以上が好ましく、特に好ましくは85重量%以上である。また導電ペーストや導電フィルムなどの用途に使用する場合は、銀粉や銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
前記改質剤として使用される熱硬化性および熱可塑性樹脂としては種々のものが全て使用できるが、例えばフェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などが例示できる。
前記難燃付与剤としては種々のものが全て使用できるが、例えば、ハロゲン化合物、燐原子含有化合物や窒素原子含有化合物や無機系難燃化合物などが挙げられる。それらの具体例を挙げるならばテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂やブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などのハロゲン化合物、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリス(2,6ジメチルフェニル)ホスフェート、レゾルシンジフェニルホスフェートなどのリン酸エステル、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アミド、赤リン、リン酸グアニジン、ジアルキルヒドロキシメチルホスホネートなどの縮合リン酸エステル化合物などの燐原子含有化合物、メラミンなどの窒素原子含有化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、硼酸カルシウムなどの無機系難燃化合物が例示できる。このなかで、ハロゲン化合物は、ハロゲン含有難燃剤及びアンチモン化合物を使用しない地球環境にやさしい新規の難燃化方法の開発要求とは合致しないことを付記する。
本発明のエポキシ樹脂組成物の使用用途としては、特に制限されるものではなく、例えば、プリント基板用、電子部品の封止材用、レジストインキ用、層間絶縁材料用、導電ペースト用、樹脂注型材料用、接着材料用、複合材料用、絶縁塗料用等として好ましく使用することができる。これらの中でも、得られる硬化物の誘電特性に優れる点から、プリント基板用、電子部品の封止材用、レジストインキ用、導電ペースト用としてより好適に用いることができ、耐湿性に優れる点から接着材料用として好適に用いることができ、更に高機能性である点から複合材料用として好適に用いることができる。
前記プリント基板用としては、特にプリプレグ用、銅張り積層板用、ビルドアッププリント基板の層間絶縁材料用に好適に用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物をプリント基板用のプリプレグ用樹脂組成物とするには、有機溶剤を用いてワニス化することでプリプレグ用樹脂組成物とすることが好ましい。前記有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のアルコール性溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素性溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド等の非アルコール性極性溶媒等沸点160℃以下の溶剤が挙げられ、適宜に2種または、それ以上の混合溶剤として使用することができる。得られた該ワニスを、紙、ガラス布、ガラス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラスマット、ガラスロービング布などの各種補強基材に含浸し、用いた溶剤種に応じた加熱温度、好ましくは50〜170℃で加熱することによって、硬化物であるプリプレグを得ることができる。この時用いる樹脂組成物と補強基材の重量割合としては、特に限定されないが、通常、プリプレグ中の樹脂分が20〜60重量%となるように調整することが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物から銅張り積層板用樹脂組成物を得るには、上記プリプレグ用樹脂組成物とする方法と同じであり、得られたプリプレグを、例えば特開平7−41543号公報に記載されているように積層し、適宜銅箔を重ねて、1〜10MPaの加圧下に170〜250℃で10分〜3時間、加熱圧着させることにより、銅張り積層板を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物からビルドアップ基板用層間絶縁材料を得る方法としては特に限定されないが、例えば特公平4−6116号公報、特開平7−304931号公報、特開平8−64960号公報、特開平9−71762号公報、特開平9−298369号公報などに記載の各種方法を採用できる。より具体的には、ゴム、フィラーなどを適宜配合した当該樹脂組成物を、回路を形成した配線基板にスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等を用いて塗布した後、硬化させる。その後、必要に応じて所定のスルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により処理し、その表面を湯洗することによって、凹凸を形成させ、銅などの金属をめっき処理する。前記めっき方法としては、無電解めっき、電解めっき処理が好ましく、また前記粗化剤としては酸化剤、アルカリ、有機溶剤等が挙げられる。このような操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップして形成することにより、ビルドアップ基板を得ることができる。但し、スルーホール部の穴あけは、最外層の樹脂絶縁層の形成後に行う。また、銅箔上で当該樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を、回路を形成した配線基板上に、170〜250℃で加熱圧着することで、粗化面を形成、メッキ処理の工程を省き、ビルドアップ基板を作製することも可能である。
前記電子部品の封止材用としては、半導体チップのテープ状封止材用、ポッティング型液状封止剤、アンダーフィル用樹脂、半導体の層間絶縁膜用に好適に用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体封止材料用に調整するためには、前記エポキシ樹脂(A)、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)、トリアジン環を有するリン化合物(C)、必要に応じて配合される硬化促進剤(D)やその他のカップリング剤、離型剤などの添加剤や無機充填材などを予備混合した後、押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混合する手法が挙げられる。テープ状封止剤として使用する場合には、前述の手法によって得られた樹脂組成物を加熱して半硬化シートを作製し、封止剤テープとした後、この封止剤テープを半導体チップ上に置き、100〜150℃に加熱して軟化させ成形し、170〜250℃で完全に硬化させる方法を挙げることができる。
更にポッティング型液状封止剤として使用する場合には、前述の手法によって得られた樹脂組成物を必要に応じて溶剤に溶解した後、半導体チップや電子部品上に塗布し、直接、硬化させればよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物をアンダーフィル用樹脂として使用する方法についても特に限定されないが、予め基板ないし半導体素子上に本発明のエポキシ樹脂組成物を半硬化させてから、加熱して半導体素子と基板を密着させ、完全硬化させるコンプレッションフロー法等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体の層間絶縁材料として使用する場合は、例えば特開平6−85091号公報の記載の方法が採用できる。層間絶縁膜に用いる場合は半導体に直接接することになるため、高温環境下において線膨張率の差によるクラックが生じないよう、絶縁材の線膨張率を半導体の線膨張率に近づけることが要求される。また、半導体の微細化、多層化、高密度化による信号遅延の問題に対応するため、絶縁材の低容量化技術が求められており、絶縁材を低誘電化することによってこの問題を解決することができる。当該樹脂組成物は、これらの要求を満たす特性を有するため好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物をレジストインキとして使用する場合には、例えば特開平5−186567号公報に記載の方法に準じて、レジストインキ用組成物とした後、スクリーン印刷方式にてプリント基板上に塗布した後、レジストインキ硬化物とする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を導電ペーストとして使用する場合には、例えば、特開平3−46707号公報に記載の微細導電性粒子を該樹脂組成物中に分散させ異方性導電膜用組成物とする方法、特開昭62−40183号公報、特開昭62−76215号公報、特開昭62−176139号公報などに開示されているような室温で液状である回路接続用ペースト樹脂組成物や異方性導電接着剤とする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を接着剤用樹脂組成物として使用する場合には、例えば前記(A)、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)、トリアジン環を有するリン化合物(C)、硬化促進剤(D)、必要に応じて配合されるその他の硬化剤、樹脂類、硬化促進剤、溶剤、添加剤等を室温または加熱下で混合ミキサー等を用いて均一に混合することによって得ることができ、各種の基材に塗布した後、室温又は加熱下に放置することによって基材の接着を行うことができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物から複合材料を得るには、用途に応じた粘度に調製するために有機溶剤を用いてワニス化し、該当ワニスを補強基材に含浸し、加熱してプリプレグを得た後、それを繊維の方向を少しずつ変えて、擬似的に等方性を持たせるように積層し、その後加熱することにより硬化成形する方法が挙げられる。前記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のアルコール性溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素性溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド等の非アルコール性極性溶媒等沸点160℃以下の溶剤が挙げられ、適宜に2種または、それ以上の混合溶剤として使用することができる。加熱温度としては、用いる溶剤の種類を考慮して決定され、好ましくは50〜150℃とされる。補強基材の種類は特に限定されず、例えば炭素繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維、紙、ガラス布、ガラス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラスマット、ガラスロービング布などが挙げられる。樹脂分と補強基材の割合も特に限定されないが、通常、プリプレグ中の樹脂分が20〜60重量%となるように調整するのが好ましい。
本発明の硬化物は、前述の本発明のエポキシ樹脂組成物を成形硬化させて得られるものであり、積層物、注型物、接着剤、塗膜、フィルム等として使用できる。その硬化方法としては特に制限されるものではなく、例えば、前記エポキシ樹脂(A)、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)、トリアジン環を有するリン化合物(C)、硬化促進剤(D)必要に応じて配合されるその他の硬化剤、各種配合剤等を均一に混合した後、室温または80〜200℃で加熱硬化する方法を挙げることができる。また、前述の各種用途に応じて調製されたエポキシ樹脂組成物は、適応する用途に応じた硬化方法を適宜採用することが好ましい。
次に本発明を実施例、比較例により具体的に説明するが、以下において「部」「%」は特に断わりのない限り重量基準である。
参考例1(比較対照用リン及び窒素変性エポキシ樹脂組成物の調製)
2,4−ビス{[6H−ジベンゾ−<c,e>(1,2)−オキサフォスフォリン−6−イル]−メチルアミノ}−6−フェニル−1,3,5−トリアジン100g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828 ジャパンエポキシレジン社製)380g、ジシアンジアミド19g及びベンジルジメチルアミン0.9gを仕込み、150℃で1時間加熱し、リン及び窒素変性エポキシ樹脂組成物を調製した。
実施例1
第1表に示す配合でエポキシ樹脂(A)、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)、トリアジン環を有するリン化合物(C)及び硬化促進剤(D)を用いて本発明のエポキシ樹脂組成物を調製した。このエポキシ樹脂組成物を用いて下記に示す方法でワニスを調製した。得られたワニスを用いて下記条件にて積層板を作成した。
[ワニスの調整]
本発明のエポキシ樹脂組成物に溶剤を混合して最終的に組成物の不揮発分(N.V.)が55%となるように調整し、ワニスを調製した。
[積層板作製条件]
基材 :日東紡績株式会社製 ガラスクロス「WEA7628H258」180μm
プライ数 :8
プリプレグ化条件:160℃/2分
銅 箔 :古河サ−キットフォイル株式会社製「GTS−MP」35μm
硬化条件 :170℃、2.9MPa、1時間
成型後板厚 :1.6mm 樹脂含有量 :40%
得られた積層板の成形状態の観察と物性試験(ガラス転移温度、ピール強度、層間剥離強度、吸湿率、耐湿耐ハンダ性、燃焼試験)を行った。各評価項目の試験条件を以下に示す。また、結果を第1表に示す。
成形状態:エッチング処理を施し銅箔除去した後、目視で外観検査を行い、欠損、カスレ、ミーズリングが無く、均一に成形されているものを○とし、欠損、カスレ、ミーズリングがあるもの、または均一に成形されていないものを×とした。
ガラス転移温度: エッチング処理を施し銅箔除去した後、DMA法にて測定。昇温スピード3℃/min。
ピール強度:JIS−K6481に準拠した方法で測定。
層間剥離強度:JIS−K6481に準拠した方法で測定。
吸湿率: プレッシャークッカー試験機を使用し、121℃、2.1気圧、100%RHの条件において試験片(25mm×50mm)を1〜3時間保持後、その前後の重量変化を測定した。
耐湿耐ハンダ性:プレッシャークッカー試験機を使用し、121℃、2.1気圧、100%RHの条件において試験片(25mm×50mm)を2〜6時間保持後、その試験片を260℃のハンダ浴に30秒間浸漬させて、その前後の状態変化を観察した。
○:外観変化なし、△:直径5mm以下の膨れが5個以下、×:直径5mmより大きい膨れ発生、又は直径5mm以下の膨れが6個以上。
燃焼試験 : UL−94垂直試験に準拠した。
実施例1〜6、比較例1〜3
第1表及び第2表に示す配合でエポキシ樹脂(A)、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)、トリアジン環を有するリン化合物(C)硬化促進剤(D)及び溶剤を用いる以外は実施例1と同様にしてワニスを調製した。これらのワニスを用いて実施例1と同様にして積層板を作成し、成形状態の観察と物性試験を行った。これらの結果を第1表及び第2表に示す。
実施例7及び比較例4
クラフト紙の中央部を10cm各に切り取ったものを10数枚重ねて2mm厚とし、実施例7及び参考例1の組成物をクラフト紙の中央部に入れて鏡面板で挟み、170℃、2.9MPa、1時間の硬化条件でプレス成型して2mm厚の硬化物を得た。この硬化物を用いて成形状態の観察と物性試験を行った。これらの結果を第3表に示す。
Figure 2006111808
Figure 2006111808
Figure 2006111808
尚、第1〜3表中の各原料及び略号は以下の通りである。
「N−770」 :フェノールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名[EPICLON N−770]、エポキシ当量188g/eq.)
「N−690」 :クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名[EPICLON N−690]、エポキシ当量215g/eq.)
「HP−7200H」 :ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名[EPICLON HP−7200H]、エポキシ当量275g/eq.)
「LA−7054」 :メラミン−フェノール共縮ノボラック型フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名[PHENOLITE LA−7054]、水酸基当量125g/eq.)
「LA−1356」 :メラミン−フェノール共縮ノボラック型フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名[PHENOLITE LA−1356]、水酸基当量146g/eq.)
「TD−2090」 :ノボラック型フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名[PHENOLITE TD−2090]、水酸基当量105g/eq.)
「2E4MZ」 :2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名[キュアゾール 2E4MZ])。
「MEK」 :メチルエチルケトン
「DMF」 :ジメチルホルムアミド
「828」 :ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、商品名[エピコート 828]、エポキシ当量188g/eq.)
「DICY」 :ジシアンジアミド
「BDMA」 :ベンジルジメチルアミン

Claims (17)

  1. エポキシ樹脂(A)、トリアジン環を有するフェノール樹脂(B)およびトリアジン環を有するリン化合物(C)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記フェノール樹脂(B)が、フェノール類(b1)とアミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)とアルデヒド類(b3)とを反応させて得られる縮合物を含有する樹脂組成物であり、該縮合物中に未反応アルデヒド類を含まず、且つメチロール基を含まない樹脂組成物である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記アミノ基含有トリアジン環を有する化合物(b2)がメラミン、アセトグアナミン及びベンゾグアナミンからなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記フェノール樹脂(B)の含有量がエポキシ樹脂組成物中のエポキシ基1当量に対して活性水素基の量が0.5〜1.5当量となる量である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 前記リン化合物(C)が、アミノ基含有トリアジン環を有する化合物(c1)とアルデヒド類(c2)と有機リン化合物(c3)とを反応させて得られるものである請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記アミノ基含有トリアジン環を有する化合物(c1)がメラミン、アセトグアナミン及びベンゾグアナミンからなる群から選ばれる1種以上の化合物で、前記有機リン化合物(c3)が9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドである請求項4記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記フェノール樹脂(B)とリン化合物(C)の使用割合〔(B)/(C)〕が重量比で0.1〜1で、且つ、エポキシ樹脂組成物中の窒素とリンの含有量の割合〔(窒素含有量)/(リン含有量)〕が重量比で0.2〜1である請求項6記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 更に硬化促進剤を含有する請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 前記エポキシ樹脂(A)がフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂またはジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂である請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. プリント基板用樹脂組成物である請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 電子部品の封止材用樹脂組成物である請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. レジストインキ用樹脂組成物である請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  13. 導電ペースト用樹脂組成物である請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  14. 層間絶縁材料用樹脂組成物である請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  15. 接着材料用樹脂組成物である請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  16. 複合材料用樹脂組成物である請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  17. 請求項1〜14のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化物。
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