JP2006111724A - 光硬化性プリプレグテープおよびその硬化方法 - Google Patents

光硬化性プリプレグテープおよびその硬化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 被着体形状への追従性および被着体への密着性と、常温保存時の形態安定性が両立した施工時の取扱い性に優れた光硬化性プリプレグテープを提供する。
【解決手段】 繊維強化材に光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘させることによって得られる光硬化性プリプレグテープ1の、側面から表面にかけて樹脂膜2で被覆されてなり、樹脂膜1が、少なくとも光硬化性プリプレグテープ1側面近傍部において長手方向の引き裂き性を有することを特徴とする。
本発明の光硬化性プリプレグテープの硬化方法は、上記の光硬化性プリプレグテープ1において、被着体へ接着させる面の樹脂膜2を剥がす際に、該プリプレグテープ1側面近傍部の樹脂膜2を引き裂きながら剥がして被着体に貼付け、光を照射して接着硬化させることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光硬化性プリプレグテープに関する。
従来、配管物や各種構造部材などの補修、補強、あるいは防水用ライニング材として使用されるプリプレグシートは、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化樹脂等をガラスクロスや不織布等の基材に含浸、増粘してつくられている。
従来の硬化性プリプレグシートは、図5に示すように、繊維強化材に硬化性樹脂を含浸、増粘させたプリプレグテープ本体11の両表面に、剥離性のフィルム12を貼着させて構成されている。この剥離性のフィルム12は、被着物に接着する際にプリプレグテープ本体11から引き剥がされ、被着物上でプリプレグテープ本体11が硬化される。
このようなプリプレグシートは、樹脂成分を未硬化の状態で保管し、プリプレグシートを被着体に圧着等して被着・粘着させた状態で、加熱することによって接着硬化させて用いられる。
近年、硬化スピードが速く、硬化させるための熱源がいらないという点より、光硬化性樹脂組成物を用いた光硬化性プリプレグシートが使用されてきている(特許文献1、特許文献2参照)。
硬化性プリプレグシートには、次のような特性が要請される。
(1)シートの柔軟性
(2)被着体への密着性
(3)保存時の形態安定性
(4)取り扱い性
(1)のシートの柔軟性は、硬化性プリプレグシートを適用する配管物や各種構造部材のような被着体は曲面形状や凹凸部を有する場合が多いため、硬化性プリプレグシートには被着体形状への追従性が必要であるからである。
(2)の被着体への密着性は、被着体の補強・補修強度や水密性を高めるためには、被着体との接着性が必要とされ、この接着性は硬化前プリプレグシートの被着体への密着性が大きく影響するからである。
この、(1)シートの柔軟性、および(2)被着体への密着性は、プリプレグシートを形成する樹脂の増粘度を低くすることによって向上することは公知である。
しかし、増粘度を低くして得られたプリプレグシートは、常温でシートを積み重ねたり、またはロール状に巻いて保存する際に、シート自重による変形やシートから含浸させた未硬化の樹脂が滲み出して積み重ねたシート同士が粘着してしまうといった現象が起きてしまい、シートの形態が保ち難くなる傾向がある。それで、(3)の保存時の形態安定性が要請される。
また、配管物や各種構造部材などの補修、補強、あるいは防水用ライニング材としての使途の場合、プリプレグシートの所要寸法は被着体の形状に応じて施工場所で決定される場合が多いため、材料ロスを考慮して、広幅のシートを施工場所に運び込み、施工場所で所定寸法に裁断して使用される方法が一般に用いられる。その際、プリプレグシートは粘着性を有するものであるため、鋏やカッターなど裁断具の刃先に粘着性樹脂が付着して切れ味がすぐに悪くなってしまうという問題があり、さらには、諸所方々に粘着する等、施工場所におけるプリプレグシートの取り扱い作業性が悪いという問題が起こる。そこで、(4)のプリプレグシートの取り扱い性の向上が非常に望まれている。
このように、(1)シートの柔軟性、および(2)被着体への密着性と(3)保存時の形態安定性は相反する特性であるため、従来のプリプレグシートに於いては、使途に応じていずれかの特性を犠牲にした増粘度に調整して使用されている。
光硬化性プリプレグシートは、常温で硬化させることができるという点が産業上の大きな利点であるため、通常(3)保存時の形態安定性をある程度犠牲にした増粘度に調整されている。
そのため、施工場所へのシート運び込みや保管方法が制限され、材料の取り扱い易さや作業時間の短縮という要求が特に強い配管物や各種構造部材などの補修、補強、あるいは防水用ライニング材としての使途が制限されていた。
特許文献1には、コンパウンドの40℃における粘度を50〜4000Pa・sとしたシート状補強材が開示されているが、これは従来プリプレグシートの補強材としての増粘度を特定するものであり、シートの(3)保存時の形態安定性や(4)取り扱い性の向上を提供するものではない。
特許文献2には、シート保存中に樹脂が繊維質基材から流れ出すことがない硬化性プリプレグとして、予備重合された硬化性プリプレグの片面または両面に粘着剤層を有する構成が示されているが、この方法によって予備重合された硬化性プリプレグの増粘度は比較的高いものとなり、必ずしも(1)シートの柔軟性が満足できるものではない。
特開2002−361804号公報 特開2002−18991号公報
本発明は、上述の事情に鑑み、光硬化性プリプレグテープにおける上記した従来技術の問題点である被着体形状への追従性および被着体への密着性と、常温保存時の形態安定性が両立した施工時の取扱い性に優れた光硬化性プリプレグテープを提供することを課題とする。
本発明の光硬化性プリプレグテープは、繊維強化材に光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘させることによって得られる光硬化性プリプレグテープの、側面から表面にかけて樹脂膜で被覆されてなり、前記樹脂膜が、少なくとも光硬化性プリプレグテープ側面近傍部において長手方向の引き裂き性を有することを特徴とする(請求項1)。
本発明の光硬化性プリプレグテープの硬化方法は、請求項1記載の光硬化性プリプレグテープにおいて、被着体へ接着させる面の樹脂膜を剥がす際に、該プリプレグテープ側面近傍部の樹脂膜を引き裂きながら剥がして被着体に貼付け、光を照射して接着硬化させることを特徴とする。
本発明の光硬化性プリプレグテープは、その側面から表面にかけて樹脂膜で被覆することにより、光硬化性プリプレグテープの側面からの含浸樹脂の流れ出し等を防ぎ、側面から表面にかけて被覆する前記樹脂膜の少なくとも光硬化性プリプレグテープ側面近傍部に長手方向の引き裂き性を有する部分を形成することによって、光硬化性プリプレグテープからの前記樹脂膜の取り外しの便を図ったもので、従来全てを同時に満足することが困難であった、(1)シートの柔軟性、(2)被着体への密着性、(3)保存時の形態安定性および(4)取り扱い性を同時に全て満足することができるようになったものである。
本発明の光硬化性プリプレグテープは、その側面から表面にかけて樹脂膜で被覆し、その樹脂膜の少なくとも光硬化性プリプレグテープ側面近傍部に、長手方向の引き裂き性を有する部分を設けることを基本的コンセプトとする。
本発明の基本的コンセプトをなす光硬化性プリプレグテープは、図1に示すように、繊維強化材に光重合開始剤を含む光硬化性樹脂を含浸、増粘させた光硬化性プリプレグテープ本体1の周囲に樹脂膜2を設けたもので、プリプレグテープ側面3の近傍部4が、長手方向に引き裂き性が付与されている。
この基本的コンセプトをなす光硬化性プリプレグテープは、具体的には、例えば、長尺の樹脂フィルム上に強化繊維を導き、その強化繊維上に増粘材、硬化剤を配合した光硬化性樹脂組成物を流延、強化繊維に含浸させ、さらに上面をフィルムで挟み込み、次いで光硬化性樹脂組成物を増粘させることによって連続的に光硬化性プリプレグテープを製造する。
次いで、このようにして得られた光硬化性プリプレグテープのフィルムを剥がし、図2に示すように、押出し機5のスリットダイ6から光硬化性プリプレグテープの側面近傍部に相当する樹脂膜部分にウェルドラインを形成させて押出した溶融樹脂膜7を、光硬化性プリプレグテープ本体1の側面から表面にかけて貼り付けることによって、長手方向の引き裂き性を有する樹脂膜で被覆する。なお、図2において、8は樹脂膜接合部、9は金属ロールである。光硬化性プリプレグテープ本体1には、片面または両面にフィルム10を残しておいても良い。
もちろん、最終的に本発明の構成となればよく、樹脂膜を被覆する方法、および樹脂膜に長手方向の引裂き性を与える方法は、これに限定されるものではない。
図3に、本発明の光硬化性プリプレグシートの他の実施の形態を示し、図4に、更に他の実施の形態の数例を列挙する。
図3に示す他の実施の形態においては、本発明の光硬化性プリプレグテープ1の、両面にフィルム10を残しておき、樹脂膜2が光硬化性プリプレグテープ1の側面3に近い部分にだけ設けられている。
図4(a)に示すものにおいては、両面にフィルム10を残しておき、樹脂膜2が光硬化性プリプレグテープ本体1のほぼ1面を除いて設けられている。同(b)に示すものにおいては、両面にフィルム10を残しておき、樹脂膜2が光硬化性プリプレグテープ本体1の全面に設けられている。同(c)は、片面にフィルム10を残しておき、樹脂膜2が光硬化性プリプレグテープ1のほぼ1面を除いて設けられている。同(d)は、片面にフィルム10を残しておき、樹脂膜2が光硬化性プリプレグテープ本体1の全面に設けられた実施の形態を示している。
以下に、本発明の光硬化性プリプレグテープに用いるのに適当な素材、形成方法等を、項を分けて詳細に説明する。
[繊維強化材]
本発明で用いられる繊維強化材とは、光硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤の感光波長域の光に対して実質的に透明であれば特に限定されない。
一般的には光透過性及び強度の点で優れ、また低廉でもあるガラス繊維が使用される。これ以外にもアラミド繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維等を使用することができる。使用する繊維は、一種を選択してもよいし、複数種を選択してもよい。
繊維強化材の形態としては、例えば、チョップドストランドマット、ロービング、織物状などが挙げられる。これらの繊維強化材は樹脂組成物の粘度や得られる成形品の強度などを考慮して選ばれる。
繊維強化材は、光硬化性プリプレグ100質量部に対して、好ましくは10〜30重量%で使用される。
[光硬化性樹脂組成物]
本発明で用いられる光硬化性樹脂組成物とは、重合性樹脂に光重合開始剤、増粘剤等を配合したものであり、繊維強化材に含浸させる際には液状であり、含浸された後で所定の粘度まで増粘可能な、光照射によって硬化する性質を持つものである。
{重合性樹脂}
重合性樹脂としては、ラジカル重合可能な不飽和ポリエステル樹脂及びカチオン重合可能なエポキシ樹脂が代表的に挙げられるが、安定した増粘体が得やすい、取扱い易いという理由でラジカル重合性樹脂が好適に使用される。
ラジカル重合性樹脂とは、ラジカル重合可能な二重結合性不飽和基を有する化合物を液状ビニル系単量体に溶解した液状樹脂である。
ラジカル重合可能な液状樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂をはじめ、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アリルエステル樹脂等がその例である。
本発明において使用される不飽和ポリエステル樹脂とは、多価アルコールと不飽和多塩基酸(および必要に応じて飽和多塩基酸)とのエステル化反応による縮合生成物(不飽和ポリエステル)を、スチレンのような液状ビニル系単量体に溶解したものである。
不飽和多塩基酸としては、例えば、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が使用される。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、コハク酸等が挙げられる。
また、不飽和ポリエステル樹脂には、必要に応じて低収縮剤として熱可塑性樹脂を配合することができる。低収縮剤としては、例えば、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン等が挙げられる。
本発明において使用されるエポキシアクリレート樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等にアクリル酸やメタクリル酸等の不飽和一塩基酸を付加したエポキシアクリレートを、スチレンのような液状ビニル系単量体に溶解したものである。
本発明において使用されるウレタンアクリレート樹脂としては、例えばエチレングリコールの両端に、トリレンジイソシアネートを付加させ、更に2−ヒドロキシエチルメタクリレートを両端末に付加させたウレタンアクリレートを、スチレンのような液状ビニル系単量体に溶解したものである。
これらラジカル重合可能な液状樹脂は、その1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
液状ビニル系単量体とは、ラジカル重合可能な液状樹脂における溶媒で、硬化の際架橋剤となるものであり、例えば、スチレン、ビニルトルエン、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、フタル酸ジアリル等が挙げられる。
これら液状ビニル系単量体は、その1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
この重合性樹脂には必要に応じて、硬化安定剤としてヒドロキノン、ナフトキノン、t−ブチルカテコールなど、さらに充填剤、分散剤等を、光線を遮蔽したり吸収したりして光硬化シートの硬化を阻害しない範囲で適宜のものが使用される。
[光重合開始剤]
ラジカル重合性樹脂に用いられる光重合開始剤としては、光照射によってラジカルを生成し、ラジカル重合可能な液状樹脂を重合、架橋して、組成物全体を硬化させる。
光照射によってラジカルを発生する重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、アシルホスフィンオキサイド系のような公知の光重合開始剤が挙げられ、具体例としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、1−フェニル−2−ヒドロキシ−3−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
これら重合開始剤は、その1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その配合量は、ラジカル重合可能な液状樹脂100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましく、更に好ましくは0.5〜3質量部の範囲で選ばれる。この配合量が0.1質量部未満であると成形時の硬化が不十分になるおそれがあり、5質量部を超えると組成物の貯蔵安定性が低下する可能性がある。
[増粘剤]
本発明において、上記ラジカル重合性樹脂組成物は、繊維強化材に含浸された後、所定の粘度まで増粘されるわけであるが、このラジカル重合性樹脂組成物を増粘する方法としては、例えば熱可塑性樹脂粒子をゲル化剤として配合してゼリー状に増粘させる方法、ヒドロキシル基を有するアクリレート樹脂をイソシアネート化合物で増粘させる方法等周知の方法が使用できる。
増粘剤として使用される熱可塑性樹脂粒子としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物などを単量体とする重合体および共重合体が用いられる。
ラジカル重合性樹脂組成物の適正粘度は、使用する強化繊維の繊維密度、配合する増粘剤の種類や配合量によって異なるが、200mPa・s以下の低粘度であることが強化繊維への含浸性の点で好ましい。
ラジカル重合性樹脂組成物の粘度は、ビニル系単量体の配合量で調節することができるが、ビニル系単量体の含有率が10重量%未満では、樹脂組成物が高粘度となるため繊維強化材への含浸性が悪化し、70重量%を超える量では、硬化物の耐薬品性、耐水性等が低下するので好ましくない。
ラジカル重合性樹脂組成物の増粘後の粘度は、強化繊維の繊維密度、光硬化性プリプレグテープの保存形態、保存期間を考慮して設定することができるが、被着体形状への追従性およびぬれ性をより高めるために、光硬化性プリプレグテープの保存性が許される範囲で低く調整するのが好ましい。
ラジカル重合性樹脂組成物の増粘後の粘度は、増粘剤の配合量で調節することができる。増粘剤の配合量は、使用する増粘剤の種類に応じて適宜決定される。
[樹脂膜]
(樹脂膜の機能)
本発明において、光硬化性プリプレグテープは、その側面から表面にかけて樹脂膜で被覆し、少なくとも光硬化性プリプレグテープ側面近傍部の樹脂膜は、長手方向の引き裂き性を有するものである。
側面を被覆することによって、プリプレグテープに荷重(堆積保管した場合の自重を含む)が作用した場合にプリプレグテープ側面からの樹脂の滲みだしが抑えられて、プリプレグテープ保存時の形態安定性が向上する。
そのため、プリプレグテープ側面を被覆する樹脂膜は、少なくともプリプレグテープの端部においてプリプレグテープ表面を被覆する樹脂膜と連続している必要がある。
また、プリプレグテープ側面近傍部の樹脂膜に、長手方向の引き裂き性を付与することによって、プリプレグテープを被着体に貼り付ける際にプリプレグテープ接着面から容易に樹脂膜(及び/又は離型フィルム)を剥がすことができる。
樹脂膜は、プリプレグテープ側面からの樹脂の滲みだし力に耐える強度が必要であるが、この樹脂膜の必要強度はプリプレグテープの厚さ、強化繊維の充填率、プリプレグを形成する樹脂の増粘度、保存時にテープが受ける荷重などによって異なるため一概に特定することはできないが、同業者であれば何回かのテストにより容易に求めることができる。
(樹脂膜被覆方法)
プリプレグテープの側面から表面にかけて樹脂膜で被覆する方法、そして、プリプレグテープ側面近傍部の樹脂膜に、長手方向の引き裂き性を付与する方法としては、いくつかの方法がある。例えば、次に例示する(1)〜(5)の方法である。
(1)押出し機で加熱溶融した熱可塑性樹脂を、2つのスリット口金を用いて2方向からシート状にロール間に押出し、それらの溶融樹脂シート間にプリプレグテープを通して溶融樹脂シートをテープに圧着させ、テープ側面はその部分の溶融樹脂シート厚を厚く調整することで被覆する方法(図2)。
ここでテープ側面近傍部の樹脂膜に、長手方向の引き裂き性を付与する方法としては、テープ側面近傍部樹脂膜に対応する位置のスリット口金内部に突起を設けて溶融樹脂シートにウェルドラインを形成させる方法、およびテープ側面近傍部の樹脂膜の長手方向に溝をつける方法、また樹脂膜全体に長手方向の引き裂き性を付与する方法として、溶融樹脂シートの引き落とし量を大きくすることにより樹脂膜の流れ方向に延伸・配向をかける方法などが用いられる。
また、(2)樹脂を分散したエマルジョン・ラテックスまたは樹脂を溶解した溶液中にプリプレグテープを浸漬したり、ロールコーターなどで液を塗布して乾燥・造膜させる方法。
ここでテープ側面近傍部の樹脂膜に、長手方向の引き裂き性を付与する方法としては、テープ側面近傍部の樹脂膜に溝をつける方法、または乾燥樹脂膜のテープ側面近傍部を除いて樹脂膜を加熱処理することによりテープ側面近傍部以外の樹脂膜引き裂き強度を相対的に高める方法などが用いられる。
さらに、(3)ホットメルトコーティング法、(4)熱ラミネート法、または(5)プリプレグテープと反応機構が異なる反応性樹脂を被覆して硬化させる方法など、種々プラスチックの成膜方法が用いられる。
(樹脂膜用樹脂)
樹脂膜を形成する樹脂としては、プリプレグテープに使用される重合性樹脂の溶媒であるビニル系単量体に溶解または過度に膨潤しない樹脂であれば良く、
ポリエチレン、ポリプロピレン、EVA、熱可塑性エラストマー、酢酸ビニル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが本発明の光硬化性プリプレグテープの求められる機能に応じて使用することが適宜成膜方法で用いられる。
なお、プリプレグテープ反接着面側の樹脂膜を残した状態でテープを被着体へ貼り付ける際、テープの被着体形状追従性をより高めるため、またテープをロール状に巻回して保存する際の巻回し性を向上するため、樹脂膜に使用する樹脂は引張弾性率1,000MPa以下である方が好ましい。
光硬化性プリプレグテープの接着面側と反接着面側の樹脂膜の樹脂および樹脂組成が異なるものでも構わない。
(樹脂膜、その他)
樹脂膜を通して光硬化性プリプレグテープに光を照射する場合以外は、樹脂が着色されていても、樹脂自体が有色、不透明でも構わない。
例えば、被着体への貼り付け作業の間、自然光によるテープの硬化ができるだけ進まず、かつテープを通して被着体面が見えるように着色することで、テープを貼り付ける際の脱泡作業が余裕をもって行うことができ、かつ貼り付け作業終了後に着色樹脂膜を剥がしてテープに所定の光量を当ることで速やかに硬化させることができ、施工作業性を向上させることができる。
光硬化性プリプレグテープからの樹脂膜の剥離性を考慮し、接着面側の樹脂膜をシリコン等で離型処理することができる。
[フィルム]
本発明では、片面または両面にフィルムを積層した光硬化性プリプレグテープの、側面から表面にかけて樹脂膜で被覆されてなり、少なくとも光硬化性プリプレグテープ側面近傍部の樹脂膜が、長手方向の引き裂き性を有することを特徴とする光硬化性プリプレグテープも含まれる(図3)。
フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロンフィルム、ビニロンフィルム,ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンフィルム,ポリプロピレンフィルムなど、公知のフィルムが使用できる。
プリプレグテープまたは樹脂膜からの剥離性を考慮し、シリコン等で離型処理を行ったフィルムを用いることもできる。
プリプレグテープの接着面側に使用するフィルムとしてはプラスチック以外に剥離紙なども使用できる。
フィルムを通して光硬化性プリプレグテープに光を照射する場合以外は、フィルムが着色されていても、フィルムを構成するプラスチック自体が有色のものや不透明でも構わない。
光硬化性プリプレグテープのフィルム積層面は、その全面を樹脂膜によって被覆する必要はない。この場合、樹脂膜と重なり合うフィルム面は樹脂膜と接着、粘着させ得るものが好ましい。
光硬化性プリプレグテープの両面にフィルムを積層する場合、接着面側と反接着面側のフィルムが異なるものでも構わない。
本発明の光硬化性プリプレグテープを被着体に貼り付ける際、テープ被着面のフィルムを剥がすわけであるが、樹脂膜よりも弾性率が大きい樹脂のフィルムを用いたほうが、フィルムを剥がす際にフィルムの端部で樹脂膜を引き裂きながら剥がすことができるため、フィルム剥がしの作業性上好ましい。
[硬化方法]
本発明の光硬化性プリプレグテープは、接着面側のフィルムおよび/または樹脂膜を剥がして被着体に貼り付け、テープ部に光を照射することで被着体と接着硬化される。
テープの反接着面側にフィルムおよび/または樹脂膜を残すことにより、貼付けの作業性が向上し、かつラジカル重合性樹脂の空気による硬化阻害が抑えられる。
この反接着面側のフィルムおよび/または樹脂膜はテープ硬化後剥がしても、またそのままテープと接着一体化することもできる。
フィルムおよび/または樹脂膜をテープと接着一体化させる場合は、プリプレグを構成する重合性樹脂が硬化する際に接着するアクリル酸エステル系樹脂、酢酸ビニル−エチレン共重合樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などを樹脂膜、フィルムの材料として適宜選択して使用する。
本発明の光硬化性プリプレグテープを硬化させるために照射する光としては、赤外線、可視光、紫外線などを用いることができるが、一般的に取扱いが容易かつ簡便であり、比較的高エネルギーを得ることができる紫外線が好適に用いられる。より好ましくは、波長200〜420nmの紫外線が用いられる。
紫外線は、高圧水銀灯、ケミカルランプなどの適宜の光源を用いて照射することができる。
本発明の光硬化性プリプレグテープの厚さは、0.5mm以上、5mm以下とするのが好ましい。厚さが0.5mmより薄いと、テープを被着体に圧着する際に被着体が有する小さな突起によってテープに穴が開いたり、被着体の凸凹がそのままテープ表面に現れて仕上げの外観が悪くなる。
また、厚さが5mmより厚くなると、光線がシートの深部まで届きにくくなるために硬化不良となる可能性がある。
このようにして被着体に接着硬化したテープの表面を耐候性や耐薬品性などを向上する目的で塗装仕上げすることができる。
また、光硬化性プリプレグテープを重ね貼りして硬化させることも、硬化したテープの上に光硬化性プリプレグテープを貼り付けて硬化させることもできる。
[その他]
本発明の光硬化性プリプレグテープを積み重ねたり、ロール状に巻回して保存することができるが、周囲は光を遮蔽し、また溶剤等の飛散を防止できる気体透過性の低いアルミ蒸着フィルム等で梱包することが好ましい。
なお、本発明は比較的狭幅、長尺の場合に産業上より有効性を持つため「テープ」と称しているが、これによって幅や長さが限定されるわけではない。
以下、本発明の非限定的な実施例を例に本発明を説明する。
[試料調整]
(増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(1)の調整;実施例用)
重合性単量体がスチレン、25℃における粘度が150mPa・sのビスフェノール系エポキシアクリレート樹脂:ネオポール8250L(日本ユピカ(株)製商品名)100質量部に、増粘剤としてゼオンF−303(ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、日本ゼオン(株)製商品名)10質量部、光重合開始剤としてアシルホスフィンオキサイド系化合物:パラタールX999(DSM社製商品名)0.3質量部を加え、室温下で分散混合して増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(1)を調整した。
(増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(2)の調整;比較例用)
重合性単量体がスチレン、25℃における粘度が150mPa・sのビスフェノール系エポキシアクリレート樹脂100質量部に、増粘剤としてゼオンF−303(ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、日本ゼオン(株)製商品名)を、増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(1)よりも増やした15質量部、光重合開始剤としてアシルホスフィンオキサイド系化合物:パラタールX999(DSM社製商品名)0.3質量部を加え、室温下で分散混合して増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(2)を調整した。
[光硬化性プリプレグテープ本体(1)の調整;実施例用]
上面にシリコン処理した50μmのPETフィルムの上に強化繊維として密度600g/m2のガラス繊維チョップドストランドマットを乗せ、マットの上から増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(1)を流延してマットに含浸し、その上から下面にシリコン処理した50μmのPETフィルムで挟み込んで、90℃加熱炉を通して20分間加熱して樹脂組成物を増粘し、室温まで冷却させた後で幅10cmにスリットして、[PET(シリコン処理面)/プリプレグ/(シリコン処理面)PET]構成の厚さ1.2mm、長さ5mの光硬化性プリプレグテープ本体(1)を作製した。
[実施例1]
押出し機で180℃に加熱溶融したEVA樹脂を、幅120mmの2つのスリット口金を用いて2方向からシート状にロール間に押出し、それらの溶融樹脂シート間に両面からPETフィルムを剥がした光硬化性プリプレグテープ本体(1)を通して溶融EVAシートに圧着被覆して図1に示すタイプの光硬化性プリプレグテープを得た。
なお、テープ側面は溶融EVAシートのネックインによる溶融シート端部厚肉化を利用して被覆した。
また、一方のスリット口金内部の端部から5mmの流路内に微小突起を設けて溶融EVAシートの端部付近にウェルドラインを形成させて、光硬化性プリプレグテープ側面近傍部のEVA樹脂膜に長手方向の引き裂き性を付与すると同時に、その一方の溶融EVAシート/光硬化性プリプレグテープ本体(1)間にシリコン分散液を噴霧塗布した。
このようにして、光硬化性プリプレグテープの、側面から表面にかけてEVA樹脂膜で被覆され、光硬化性プリプレグテープ側面近傍部の樹脂膜が、長手方向の引き裂き性を有する、[EVA膜(シリコン処理)/光硬化性プリプレグテープ本体(1)/EVA膜]構成の厚さ1.7mmの本発明による光硬化性プリプレグテープを作製した。
この光硬化性プリプレグテープは[EVA膜(シリコン処理)/]を光硬化性プリプレグテープ本体(1)から剥がして被着体に貼り付け、[/EVA膜]側から光を照射してテープを硬化させた後、表面のEVA膜を取除く方法で使用される。
[実施例2]
光硬化性プリプレグテープ本体(1)の上面に積層したPETフィルムを剥がし、この面にアクリル酸エステル樹脂系エマルジョンをロールコーターで塗布し、温風を吹きつけながら約20分間乾燥し、[PET(シリコン処理)/光硬化性プリプレグテープ本体(1)/アクリル酸エステル樹脂フィルム]構成のテープを得た。
次いで、実施例1と同じ方法で淡黄色に着色したEVA樹脂膜を被覆した。
なお、実施例1で実施した溶融EVAシート/光硬化性プリプレグテープ本体(1)間のシリコン処理は行わなかった。
このようにして、片面にアクリル酸エステル樹脂フィルムを積層した光硬化性プリプレグテープの、側面から表面にかけてEVA樹脂膜で被覆され、光硬化性プリプレグテープ側面近傍部の樹脂膜が、長手方向の引き裂き性を有する、[EVA淡黄色膜/PET(シリコン処理)/光硬化性プリプレグテープ本体(1)/アクリル酸エステル樹脂フィルム/EVA淡黄色膜]構成の、厚さ1.9mmの本発明による光硬化性プリプレグテープを作製した。
この光硬化性プリプレグテープは、[EVA淡黄色膜/PET(シリコン処理)/]を光硬化性プリプレグテープ本体(1)から剥がし、被着体に貼り付け、次いで[/EVA淡黄色膜]を剥がした後、アクリル酸エステル樹脂フィルム側から光硬化性プリプレグテープに光を照射することで、光硬化性プリプレグテープ表面にアクリル酸エステル樹脂フィルムが一体硬化された構成が得られる。
[比較例1]
上面にシリコン処理した50μmのPETフィルムの上に強化繊維として密度600g/m2のガラス繊維のガラス繊維チョップドストランドマットを乗せ、マットの上から増粘性を有する光硬化性樹脂組成物(2)を流延してマットに含浸し、その上から両面ともシリコン処理していない50μmのPETフィルムで挟み込んで、90℃加熱炉を通して20分間加熱して樹脂組成物を増粘し、室温まで冷却させた後で幅10cmにスリットして、[PET(シリコン処理面)/プリプレグ/PET]構成の厚さ1.2mm、長さ5mの光硬化性プリプレグテープを比較例として作製した。
[評価]
実施例1、2及び比較例1で得た光硬化性プリプレグテープについて、以下の項目についてそれぞれの要領で評価した。結果は表1に示した。
テープの柔軟性、被着体への密着性:100mm角のFRP製角パイプ(エッジ部R=5mm)の表面に、光硬化性プリプレグテープ接着面側のフィルム及び/又は樹脂膜を剥がし、プリプレグテープを巻き付ける方向に貼り付け、屋外自然光で光硬化性プリプレグテープを硬化させ(実施例2の場合は、さらに表面のEVA淡黄色膜を剥がして屋外自然光に当てて硬化させ)、被着体との密着状態を観察した。評価基準は以下の通りである。
×:粘着性が弱く、硬化前の段階で被着体からテープが剥離。
△:硬化前は被着体と密着していたが、硬化の過程で角パイプのエッジR部で被着体とテープが剥離。
○:硬化完了まで被着体との剥離なし。
接着強度:光硬化性プリプレグテープの接着面側の樹脂膜及び/又はフィルムを剥がしてFRP製パネルに貼り付け(樹脂膜が着色されている場合は表面から樹脂膜を剥がし)、その状態で反接着面側から、150mmの距離に配置した紫外線蛍光灯で20分照射して光硬化性シートを硬化させた。
この光硬化性シートを接着硬化させたFRPパネルから20mm×20mmの試料を切り出し、その両面にスチール製の引っ張り治具を瞬間接着剤で接着し、この治具を鉛直方向に引っ張り、FRPパネルと硬化した光硬化性シートが剥離する際の抵抗を測定し、これを接着強度とした。
常温保存時の形態安定性:作製した幅10cm、長さ5mの光硬化性プリプレグテープを4インチ紙管に巻き付け、アルミ蒸着フィルムで梱包し、紙管を鉄棒に通してロールを浮かせた状態とし、室温25℃の室内に1ヵ月間放置した後、梱包をはずして光硬化性プリプレグテープのロール巻き状態を観察した。評価基準は以下の通りである。
×:テープが垂れてロール形状が変形。テープ側面から樹脂が流れ出し、テープロール側面に粘着し、テープの巻き出しが困難。
○:変形はしているが、テープ側面から樹脂が流れ出しはなく、テープの巻き出しは特に問題なし。
引き裂き剥離性:常温保存時の形態安定性を観察した光硬化性プリプレグテープから接着面側の樹脂膜および、フィルムと樹脂膜を一緒に剥がし、プリプレグテープ側面近傍部の樹脂膜の引き裂かれ状態を観察した。評価基準は以下の通りである。
×:プリプレグテープ側面近傍以外の部分まで引き裂きが伝播。
○:プリプレグテープ側面近傍で、樹脂膜が長手方向にほぼ直線的に引き裂かれながら樹脂膜とフィルムをプリプレグテープから剥離させることが可能。
Figure 2006111724
本発明によれば、被着体形状への追従性および被着体への密着性と、常温保存時の形態安定性が両立した施工時の取扱い性に優れた光硬化性プリプレグテープを提供することができるので、配管物や各種構造部材などの補修、補強、あるいは防水用ライニング材として、有利に利用できる。
本発明の光硬化性プリプレグテープの基本的コンセプトを示す幅方向断面説明図である。 本発明の光硬化性プリプレグテープの基本的コンセプトに押出し機で樹脂膜を被覆する方法の一例を示す説明図である。 本発明の光硬化性プリプレグテープの、両面にフィルムを残しておき、樹脂膜が光硬化性プリプレグテープの側面に近い部分にだけ設けられる、他の実施の形態を示す幅方向断面説明図である。 本発明の光硬化性プリプレグテープの、更に他の実施の形態を示す幅方向断面説明図であって、(a)は、両面にフィルムを残しておき、樹脂膜が光硬化性プリプレグテープのほぼ1面を除いて設けられた実施の形態、(b)は、両面にフィルムを残しておき、樹脂膜が光硬化性プリプレグテープの全面に設けられた実施の形態、(c)は、片面にフィルムを残しておき、樹脂膜が光硬化性プリプレグテープのほぼ1面を除いて設けられた実施の形態、(d)は、片面にフィルムを残しておき、樹脂膜が光硬化性プリプレグテープの全面に設けられた実施の形態を示す幅方向断面説明図である。 従来の硬化性プリプレグテープの基本的構造を示す幅方向断面説明図である。
符号の説明
1:光硬化性プリプレグテープ本体
2:樹脂膜
3:プリプレグテープ側面
4:(プリプレグテープ側面)近傍部
5:押出し機
6:スリットダイ
7:溶融樹脂膜
8:樹脂膜接合部
9:ロール
10:フィルム
11:プリプレグテープ本体
12:(剥離性の)フィルム

Claims (2)

  1. 繊維強化材に光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を含浸、増粘させることによって得られる光硬化性プリプレグテープの、
    側面から表面にかけて樹脂膜で被覆されてなり、
    前記樹脂膜が、少なくとも光硬化性プリプレグテープ側面近傍部において長手方向の引き裂き性を有することを特徴とする光硬化性プリプレグテープ。
  2. 請求項1記載の光硬化性プリプレグテープにおいて、
    被着体へ接着させる面の樹脂膜を剥がす際に、
    該プリプレグテープ側面近傍部の樹脂膜を引き裂きながら剥がして被着体に貼付け、
    光を照射して接着硬化させることを特徴とする、
    光硬化性プリプレグテープの硬化方法。
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