JP2006110480A - 炭化水素からの防食剤の除去方法 - Google Patents

炭化水素からの防食剤の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】炭化水素に含まれる微量の防食剤を高い効率で除去できる防食剤除去方法を提供する。
【解決手段】活性炭、Y型ゼオライト、酸性吸着剤及び金属系吸着剤からなる群から選ばれる1種類以上の吸着剤を用いることを特徴とする炭化水素からの防食剤の除去方法である。前記活性炭は、比表面積が1000m2/g以上であることが好ましく、比表面積が1500m2/g以上の繊維状活性炭であることが特に好ましい。また、前記Y型ゼオライトは、NaY型ゼオライトであることが好ましい。更に、前記金属系吸着剤は、酸化銅含有吸着剤であることが好ましく、酸化銅含有アルミナであることが特に好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭化水素からの防食剤の除去方法に関し、特に防食剤の除去効率に優れた炭化水素からの防食剤の除去方法に関するものである。
一般に、防食剤は、腐食抑制剤やコロージョン・インヒビターとも呼ばれ、腐食環境中に少量添加されて金属の腐食を低減する化学薬品を指し、非常に多くの環境中で鉄を始めとする種々の金属の腐食を防止するために用いられている。この防食剤が、添加箇所よりも下流側に微量流出した場合、その量が微量であっても長期間に渡ると、後工程である水素化精製触媒などの活性低下といった問題を引き起こすことがあった。
しかしながら、従来、このような微量の防食剤を除去する技術は、防食剤の除去効率が十分ではないため、触媒を本来の寿命より短い期間で交換したり、より高頻度でメンテナンスを行う必要があった。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、炭化水素に含まれる微量の防食剤を高い効率で除去できる防食剤除去方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、活性炭、Y型ゼオライト、酸性吸着剤及び金属系吸着剤から選ばれる1種類以上の吸着剤を用いることにより、炭化水素に含まれる微量の防食剤を効率的に除去できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の炭化水素からの防食剤の除去方法は、活性炭、Y型ゼオライト、酸性吸着剤及び金属系吸着剤からなる群から選ばれる1種類以上の吸着剤を用いることを特徴とする。ここで、酸性吸着剤とは、活性白土や一般に触媒として使用される固体酸触媒などであり、特に強い酸点を多く有する活性白土や固体超強酸触媒が好ましい。また、金属系吸着剤とは、銅系吸着剤、銀系吸着剤、ニッケル系吸着剤、鉄系吸着剤、亜鉛系吸着剤、マンガン系吸着剤、パラジウム系吸着剤、白金系吸着剤などであり、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、ゼオライト、活性炭などの多孔質担体に金属成分を担持したものや、多孔質担体と金属成分を混合した後に成形品としたもの等が挙げられる。
本発明の防食剤の除去方法の好適例においては、前記防食剤が窒素化合物を含有する。
本発明の防食剤の除去方法の他の好適例においては、前記活性炭は、比表面積が1000m2/g以上であり、比表面積が1500m2/g以上の繊維状活性炭であることが特に好ましい。
本発明の防食剤の除去方法の他の好適例においては、前記Y型ゼオライトがNaY型ゼオライト又は酸性吸着剤であるHYゼオライトである。
本発明の防食剤の除去方法の他の好適例においては、前記酸性吸着剤が活性白土や固体超強酸触媒である。
本発明の防食剤の除去方法の他の好適例においては、前記金属系吸着剤が酸化銅含有吸着剤であり、酸化銅含有アルミナであることが特に好ましい。
本発明の防食剤の除去方法の好適例においては、前記炭化水素が液体炭化水素である。
本発明の炭化水素からの防食剤の除去方法によれば、活性炭、Y型ゼオライト、酸性吸着剤及び金属系吸着剤からなる群から選ばれる1種類以上の吸着剤を用いることにより、炭化水素に微量、好ましくは、100ppm以下、より好ましくは、10ppm以下含まれる防食剤を効率的に吸着除去することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の炭化水素からの防食剤の除去方法は、活性炭、Y型ゼオライト、酸性吸着剤及び金属系吸着剤からなる群から選ばれる1種類以上の吸着剤を用いることを特徴とする。本発明の防食剤の除去方法で用いることができる活性炭、Y型ゼオライト及び酸性吸着剤は、極性物質に対する吸着力が強く、また、金属系吸着剤は、一般に防食剤に含まれる塩基性窒素に対する吸着力が強い。そのため、本発明の防食剤の除去方法によれば、防食剤に含まれる極性物質や塩基性窒素が吸着剤に強固に吸着され、防食剤が炭化水素から効率的に除去される。
本発明の防食剤除去方法を好適に適用できる炭化水素としては、液体炭化水素、特には、液化石油ガス、ガソリン、灯油、軽油留分が挙げられ、これら炭化水素は、炭素数が3〜20の炭化水素を主成分とし、沸点範囲が-10〜400℃程度である。
上記液化石油ガスは、プロパン、プロピレン、ブタン、ブチレン、ブタジエン等を主成分とする燃料ガス及び工業用原料ガスであり、通常は、加圧下で球状タンク中に液体として貯蔵されるか、大気圧に近い状態で液体として低温貯蔵されている。
上記ガソリンは、炭素数4〜11程度の炭化水素を主体とし、密度(15℃)が0.783g/cm3以下程度で、沸点範囲が30〜220℃程度である。自動車及びその他類似のガソリンエンジンに使用されるため、該ガソリンはオクタン価が高いことが好ましく、該ガソリン用に、接触分解、接触改質、アルキレーション等でオクタン価が高い留分を得ている。一般に、芳香族、低沸点のイソパラフィン、及びオレフィンは、オクタン価が高い。該ガソリンは、芳香族分を10〜50容量%程度含み、多環芳香族も微量含む。該ガソリンは、硫黄分を数ppmから100ppm以下、窒素分を数ppmから数十ppm程度含む。
上記灯油は、炭素数12〜16程度の炭化水素を主体とし、密度(15℃)が0.790〜0.850g/cm3程度で、沸点範囲が150〜320℃程度である。該灯油は、パラフィン系炭化水素を多く含むが、芳香族系炭化水素を0〜30容量%程度含み、多環芳香族も0〜5容量%程度含む。具体的には、日本工業規格(Japanese Industrial Standards)JIS 1号灯油が挙げられ、灯火用及び暖房用・ちゅう(厨)房用燃料として用いられる。該灯油の品質としては、引火点40℃以上、95%留出温度270℃以下、硫黄分0.008質量%以下、煙点23mm以上(寒候用のものは21mm以上)、銅板腐食(50℃、3時間)1以下、色(セーボルト)+25以上の規定がある。また、該灯油は、硫黄分を数ppmから80ppm以下、窒素分を数ppmから数十ppm程度含む。
上記軽油は、炭素数16〜20程度の炭化水素を主体とし、密度(15℃)が0.820〜0.880g/cm3程度で、沸点範囲が140〜390℃程度である。該軽油は、パラフィン系炭化水素を多く含むが、芳香族系炭化水素を10〜30容量%程度含み、多環芳香族も1〜10容量%程度含む。該軽油は、硫黄分を数ppmから100ppm以下、窒素分を数ppmから数十ppm程度含む。
本発明の方法で除去される防食剤としては、酸化型防食剤、沈殿皮膜型防食剤、吸着型防食剤等が挙げられる。該酸化型防食剤は、酸化作用によって炭素鋼を不動態化させることにより、腐食を軽減する防食剤であり、具体例としては、クロム酸塩、モリブデン酸塩、亜硝酸塩等が挙げられる。上記沈殿皮膜型防食剤は、それ自体、または腐食で溶出した金属イオンと反応して、金属表面に腐食を抑制する皮膜を沈殿・沈着させる防食剤であり、具体例としては、重合リン酸塩等が挙げられる。上記吸着型防食剤は、金属表面に吸着してその分子の膜を1層つくり、腐食性物質を反発して寄せ付けない機能を持つ防食剤であり、有効成分の多くは有機物であり、酸等の腐食に有効である。例えば、有機アミンは、窒素を含む部分(極性部分)が金属表面に吸着し、長い鎖状の部分が流体側に伸びるような配置をとる。また、防食剤が炭素鋼の表面に吸着するとプラスの電荷を持ち、酸のプロトンを反発して接近し難くして、素地が溶けるのを抑制する。
有機系防食剤の有効成分としては、不飽和炭化水素、不飽和アルコール類、飽和直鎖第一アミン類、飽和直鎖第二アミン類、飽和直鎖第三アミン類、飽和直鎖第四アンモニウム塩、飽和脂肪族環状アミン類、芳香族アミン類、チオ尿素類、芳香族アルデヒド類、フラン類、ピロール類、ピリジン類、ベンゼン類、キノリン類、ベンゾチアゾール類、テトラフェニルホスホニウム塩、ハロ酢酸類、ベンゾトリアゾール類、脂肪族メルカプタン類、有機酸塩、安息香酸、脂肪族アミン類、エステル類、トリアゾール類、タンニン類、ホスホン酸類、モルホリン類、イミダゾリン類、脂肪族アルデヒド類、フェノール類等が挙げられ、大部分が窒素化合物である。ここで、液体炭化水素中の窒素分はJIS K 2609「原油及び石油製品−窒素分試験方法」等の一般的に知られた方法で測定できる。
本発明により除去する防食剤は、主に吸着型防食剤であり、本発明の除去方法は、油溶性の防食剤を除去するのに特に効果的である。
本発明の除去方法に使用できる活性炭は、孔隙構造の発達した炭素材料であり、吸着剤や触媒担体として工業的に広く用いられており、その形状から不定形活性炭と繊維状活性炭とに分類することができる。該活性炭は、吸着能の観点から、比表面積が1000m2/g以上であることが好ましく、比表面積が1500m2/g以上であることが更に好ましい。
上記不定形活性炭は、炭素の微結晶の無秩序な乱層構造から成る多孔質体である。該不定形活性炭は、基本的には疎水性であり、被吸着物質を非晶質部分や結晶子間の表面に物理吸着する。天然物を原料とした不定形活性炭等は、5質量%程度の酸素を含んでおり、表面に含酸素官能基を有し、若干の親水性を示す。この表面官能基の種類及び量は、製造時の賦活化方法等によって影響を受ける。
無煙炭のように天然のままでも吸着活性を示す炭素材料も存在するが、上記活性炭は、一般には有機物(炭素質物質)である活性炭原料を炭化し、必要に応じて賦活して製造され、その製法は特に限定されるものではない。ここで、活性炭の原料としては、多くの炭素質物質を使用することができ、原料の種類によって製造条件が異なる。活性炭の原料として、具体的には、植物系の木材、のこくず、ヤシ殻、パルプ廃液等や、化石燃料系の石炭、石油重質油、或いはそれらを熱分解したピッチやコークス等を用いることができる。なお、上記繊維状活性炭は、合成高分子、タールピッチや石油系ピッチを紡糸した繊維を出発原料とする。石炭は、石炭化度の違いによって、褐炭、瀝青炭、無煙炭に分類される。また、合成高分子としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニルビニリデン樹脂、廃プラスチック等が挙げられる。
炭化とは、有機物の加熱によって起こる結合の解裂と、より安定な結合への組替えをもたらす分解、重縮合、芳香族環化等、炭素が濃縮される一連の多種多様の化学反応の総称である。上記原料を熱処理(炭化)して、コークやチャーを得ることができる。この炭化反応過程で、水、酸化炭素、軽質の炭化水素が揮発すると同時に液体が溜出する。活性炭の吸着特性に大きな影響を及ぼす細孔構造は、炭化温度によって変化する。一般に、活性炭の製造にあたっては、600〜800℃の範囲で炭化を行い、炭材(炭化された材料)を製造するが、その条件は特に限定されるものではない。
活性炭の製造における炭化後の賦活方法としては、ガス賦活、薬品賦活を挙げることができる。なお、我が国では、水蒸気を用いるガス賦活法が主流であるが、粉末活性炭の製造では、現在も塩化亜鉛を用いる薬品賦活法が用いられている。また、近年、新たな薬品賦活法であるアルカリ賦活法が報告されている。
上記ガス賦活法は、物理的な活性化とも言われ、炭材を高温で水蒸気、二酸化炭素、酸素等と接触反応させて、微細な多孔質の活性炭を製造する方法である。賦活過程は二段階で進行すると考えられており、第一段階の加熱過程では、未組織化部分が選択的に分解消費され、炭素結晶間の閉ざされていた微細な孔隙が開放されて、比表面積が急激に増加する。また、第二段階のガス化反応過程では、炭素結晶等が反応消耗して、メソ孔及びマクロ孔が形成される。
上記薬品賦活法は、原料に賦活薬品を均等に含浸させて、不活性ガス雰囲気中で加熱・焼成し、薬品の脱水及び酸化反応によって、微細な多孔質の活性炭を製造する方法である。ここで、賦活薬品としては、塩化亜鉛、硫酸、ホウ酸、硝酸、塩酸、リン酸、リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、塩化カリウム、過マンガン酸カリウム、硫化カリウム、チオシアン酸カリウムやその他の脱水、酸化、浸食性の薬品が用いられる。薬品賦活では、炭素質原料に対して、含浸させる薬品の質量比が活性化の重要な尺度であり、質量比が小さい場合には、ミクロ孔が生成し、質量比が大きくなるにつれて、孔径の大きい細孔が発達して、細孔容積も増大する。賦活薬品として硫酸を使用する場合、該硫酸としては、濃硫酸(濃度30〜40質量%程度)が好ましい。また、含浸後の熱処理は、通常は非酸化性雰囲気中、200〜300℃程度で4〜6時間程度行う。
近年、KOH等を用いる特殊な薬品賦活法により、石油コークスから比表面積3,000m2/g以上の活性炭が製造され、吸着容量が格段に優れていることが報告されている(H. March, D. Crawford: Carbon, 20, 419 (1982)、A. N. Wennerberg, T. M. O' Grady: US Patent 4082694)。我が国でも、石油コークス、石油ピッチ、石炭ピッチ、ヤシ殻など様々な炭材を用いて、活性炭の高機能化が検討されている。この方法は、特に、水蒸気賦活等の方法では細孔を生成させることができない光学的異方性ピッチ系炭素繊維のようなソフトカーボンに対して有効な方法である。この製造法では、質量比にして炭材原料の1〜5倍程度のアルカリ(主としてKOH)を用いる点が大きな特色であり、原料混合物を不活性ガス雰囲気中で400〜900℃の所定の温度で処理して賦活する。反応後、内容物を取り出し、充分水洗いを繰り返すことにより、アルカリ分は溶出して活性炭が得られる。得られた活性炭は、比表面積及び細孔容積がともに極めて大きな値となり、他の賦活法よりも吸着性能に優れた活性炭を製造できる可能性がある。このような賦活方法は、例えば、特開平5−247731号公報にも示されている。
上記繊維状活性炭は、活性炭原料として炭素繊維を用いたものであり、粒状活性炭と比較した場合、吸着速度が非常に大きいこと、低濃度における吸着量が高いこと、フェルト状など多様な形状に加工可能であること等の特長を有する。一般に炭素繊維とは、PAN(ポリアクロニトリル)繊維、強力レーヨン、石油ピッチ、石炭ピッチ等を溶融紡糸したピッチ繊維を用い、空気中200〜400℃で熱酸化架橋反応を行った後、窒素中800〜1500℃で熱処理し、2000℃で熱処理して得られる炭素含有量の高い黒鉛化した繊維である。
上記ピッチには、等方性ピッチと異方性ピッチとがある。等方性ピッチから製造された炭素繊維は、安価であるが、分子配向性が悪いため強度が低い。これに対し、光学的異方性(メソフェース)ピッチから製造された炭素繊維は、高度の分子配向性を有しており、優れた機械的性質を示す。光学的異方性ピッチ系炭素繊維においては、繊維内部における黒鉛層面の配向制御が重要である。この配向は、紡糸時のピッチ粘度、紡糸速度、冷却速度、ノズル構造等の紡糸工程における各条件でほぼ制御される。吸着剤用の光学的異方性ピッチ系活性炭素繊維は、繊維中の黒鉛層面の配向がいわゆるラジアル配向であることが好ましい。なお、紡糸方法としては、溶融紡糸、遠心紡糸、渦流紡糸、メルトブロー紡糸等があるが、いずれの方法を用いてもよい。
上記ピッチは、熱可塑性有機化合物であり、繊維形態を保持したまま炭化処理するために、紡糸の後、通常は不融化処理が行われ、その結果として、不融化繊維が得られる。この不融化は、常法により液相、気相で連続的に行うことが可能であるが、通常、空気、酸素、NO2等の酸化性雰囲気中で行う。例えば、空気中での不融化は、平均昇温速度1〜15℃/分、処理温度100〜350℃程度で行われる。
上記不融化繊維は、そのままでも次の賦活処理工程に用いることが出来るが、低揮発分を多く含むため、軽度炭化処理を行い、軽度炭化繊維とすることが望ましい。この処理は、窒素等の不活性ガス中で行われ、処理温度としては400℃以上700℃以下の範囲が好ましい。不融化繊維或いは軽度炭化繊維は、マット、フェルト状のままでも、賦活して吸着剤とすることが出来るが、薬品と均一に混合するため、並びに賦活反応による表面の均一性を向上させるために、賦活前に粉砕(ミルド化)することも可能である。但し、過度に細かいと、均一な賦活が困難となるので、5μm以上とすることが好ましい。ミルド化の方法としては、ビクトリーミル、ジェットミル、クロスフローミル、高速回転ミル等を用いることが有効である。ミルド化を効率よく行うためには、例えば、ブレードを取付けたローターを高速で回転することにより、繊維を寸断する方法が適切である。
上記活性炭による吸着特性は、本質的には活性炭の表面と吸着質分子との接触、及びその場における相互作用エネルギーによって決まる。従って、細孔分布と吸着質分子径との関係、及び吸着質分子の構造とその物性による相互作用の強度が重要となる。特に相互作用エネルギーには、ベンゼン環のπ電子が寄与している。
本発明で使用できる活性炭吸着剤としては、粒状、繊維状、粉末又は成形品のいずれでもよいが、連続的に使用し、繰り返し再生する場合には、活性炭の成形品を使用することが好ましい。該活性炭の形状は、粒状、ハニカム状、マット状、フェルト状等とすることができる。活性炭を粒状で使用する場合、充填密度、吸着速度及び圧力損失の関係から、例えば、0.3から3mm程度の小さな球形に近い形状が好ましい。活性炭を成形品として使用する場合には、粉末を成形した後、炭化処理し、次いで賦活処理してもよいし、賦活化処理後に成形し、乾燥及び焼成してもよい。成形する際には、必要に応じてバインダー(粘結剤)を使用することができる。該バインダーとしては、例えば、タールピッチ、タール相溶性樹脂、膨張黒鉛、リグニン、糖蜜、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース(CMC)、フェノール樹脂等の合成樹脂、ポリビニルアルコール、デンプン等の有機質系粘結剤、スメクタイト、水ガラス等の無機質系粘結剤等が挙げられる。これらの粘結剤は、成形できる程度に使用すればよく、その使用量は特に限定されるものではないが、原料に対して通常0.05〜2重量%程度の範囲で使用される。シリカ、アルミナ、ゼオライト等の無機物を混合して、活性炭が吸着しにくい硫黄化合物の吸着性能を向上させたり、メソ孔及びマクロ孔の存在量を増やして硫黄化合物の拡散速度を向上させてもよい。また、金属との複合化により吸着性能を向上させてもよい。粒子の場合、該粒子は、通常、主に平均直径0.8〜1.7mmの不定形であり、担体の破壊強度が3.0kg/ペレット以上、特には3.5kg/ペレット以上であることが、吸収剤の割れを生じないため好ましい。
ゼオライトとは、一般式:xM2/nO・Al23・ySiO2・zH2O(ここで、nは陽イオンMの価数、xは1以下の数、yは2以上の数、zは0以上の数)で表される結晶性含水アルミノシリケートの総称である。該ゼオライトの構造は、International Zeolite Association(IZA)のStructure Commissionのホームページhttp://www.iza-structure.org/等に詳しく示されており、Si又はAlを中心とするSiO4又はAlO4の四面体構造が三次元的に規則正しく配列した構造である。AlO4の四面体構造は負に帯電しているので、アルカリ金属やアルカリ土類金属等の電荷補償陽イオンを細孔や空洞内に保持している。該電荷補償陽イオンは、プロトン等の別の陽イオンと容易に交換することが可能である。また、酸処理等により、SiO2/Al23モル比が高まり、酸強度が増加して固体酸量が減少する。微量の防食剤の吸着には酸強度は高い方が好ましいが、炭化水素中にオレフィンなどの反応性の高い化合物を含む場合にはオリゴマーなどの重合物を生成するので酸強度を高くできない。また、固体酸量は多い方が、吸着サイトを多くするため好ましい。
フォージャサイト型ゼオライト(FAU)は、骨格構造の構成単位が4員環、6員環及び6員二重環である。フォージャサイト型ゼオライトのミクロ細孔は三次元構造であり、入口は非平面12員環で形成された円形で、結晶系は立方晶である。フォージャサイト型の天然ゼオライトであるホージャス石は、分子式:(Na2,Ca,Mg)29・Al58Si134384・240H2O等で表わされ、ミクロ細孔径が7.4×7.4Å、単位胞の大きさが24.74Åである。フォージャサイト型の合成ゼオライトとしては、X型とY型とが存在し、両者は、Si/Al比が異なり、Y型ゼオライトのSi/Al比は、1.5以上、通常1.5〜3の範囲であるが、高温水蒸気処理で結晶中からAlを格子外に除去する等して、更にSi/Al比が高いもの(USY)を得ることができる。本発明の防食剤の除去方法に使用できるゼオライトは、Y型ゼオライトであり、好ましくは、NaY型ゼオライトである。なお、NaX型ゼオライトは、Na88[(AlO2)88(SiO2)104]・220H2O等で示され、有効直径10Å程度までの分子を吸着することができるのに対し、NaY型ゼオライトは、有効直径8Å程度までの分子を吸着することができる。本発明に好ましく用いられるNaY型ゼオライトは、一般式:xNa2O・Al23・ySiO2で表され、x<1、かつ、y<10であることが好ましい。また、上記Y型ゼオライトは、SiO2/Al23モル比が10mol/mol以下であることが好ましい。
上記Y型ゼオライトは、結晶化度が80%以上、特には90%以上であることが好ましく、結晶子径が5μm以下、特には1μm以下であることが好ましく、平均粒子径が30μm以下、特には10μm以下であることが好ましく、比表面積が300m2/g以上、特には400m2/g以上であることが好ましい。
上記NaY型ゼオライトは、電荷補償陽イオンがナトリウムであるY型ゼオライト、HY型ゼオライトは、電荷補償陽イオンが水素であるY型ゼオライトである。本発明に用いることができるY型ゼオライトの電荷補償陽イオンとしては、水素およびナトリウムの他に、リチウム、カリウム、ルビジウム、セリウム等の他のアルカリ金属のイオン、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属のイオン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、鉛、銀、ランタン等の遷移元素のイオン等が好ましい。これらの中でも、電荷補償陽イオンとしては、水素又はアルカリ金属イオンが好ましく、水素又はナトリウムイオンが特に好ましい。
ゼオライト吸着剤としては、上述のゼオライトをそのまま用いることもできるが、これらのゼオライトを30重量%以上、特に60重量%以上含む成形体が好ましい。ゼオライト吸着剤の形状としては、濃度勾配を大きくするため、差圧が大きくならない範囲で小さい形状、特には球状が好ましい。球状の場合、直径が0.5〜5mm、特には1〜3mmであることが好ましい。また、円柱状の場合には、直径が0.1〜4mmφ、特には0.12〜2mmφであることが好ましく、長さが直径の0.5〜5倍、特には1〜2倍であることが好ましい。
上記ゼオライト吸着剤の比表面積は、防食剤の吸着容量に大きく影響するので、200m2/g以上、特には300m2/g以上の範囲が好ましい。また、細孔直径10Å以下の細孔容積は、防食剤の吸着容量を大きくするために、0.10ml/g以上、特には、0.20ml/g以上とすることが好ましい。更に、細孔直径10Å以上0.1μm以下の細孔容積は、防食剤の細孔内拡散速度を大きくするために、0.05ml/g以上、特には、0.10ml/g以上とすることが好ましい。また更に、細孔直径0.1μm以上の細孔容積は、成形体の機械的強度を高くするために、0.3ml/g以下、特には、0.25ml/g以下とすることが好ましい。
上記ゼオライトを成形品として使用する場合には、特開平4−198011号公報に記載のように、半製品を成形した後、乾燥及び焼成してもよいし、ゼオライト粉末に必要に応じてバインダー(粘結剤)を混合して、成形した後、乾燥及び焼成してもよい。
上記バインダーとしては、アルミナ、スメクタイト等の粘土、水ガラス等の無機質系粘結剤等が挙げられる。これらの粘結剤は、成形できる程度に使用すればよく、その使用量は特に限定されるものではないが、原料に対して通常0.05〜30重量%程度使用される。また、シリカ、アルミナ、他のゼオライト等の無機微粒子や活性炭等の有機物を混合して、メソ孔及びマクロ孔の存在量を増やしたりして、防食剤の拡散速度を向上させてよいし、金属との複合化により、吸着性能を向上させてもよい。粒子の場合、該粒子は、通常、主に平均直径0.8〜1.7mmの不定形であり、担体の破壊強度が3.0kg/ペレット以上、特には3.5kg/ペレット以上であることが、吸収剤の割れを生じないので好ましい。
酸性吸着剤としては、活性白土や一般に触媒として使用される固体酸触媒などが挙げられる。活性白土は、モンモリロン石を主体とするいわゆるベントナイトや酸性白土などを硫酸などで酸処理を施して活性を強めたものである。固体酸触媒は、好ましくは、プロトンタイプのフォージャサイト型ゼオライト、プロトンタイプのモルデナイト及びプロトンタイプのβゼオライトの中から選ばれ、より好ましくは、シリカ/アルミナ比100mol/mol以下であるプロトンタイプのフォージャサイト型ゼオライト、プロトンタイプのモルデナイト及びプロトンタイプのβゼオライトの中から選ばれる。また、固体酸触媒は、前記のフォージャサイト型ゼオライト、モルデナイト及びβゼオライトのプロトン以外の陽イオン含有量が5質量%以下であることが好ましい。さらに、上記固体酸触媒としては、硫酸根ジルコニア、硫酸根アルミナ、硫酸根酸化スズ、硫酸根酸化鉄、タングステン酸ジルコニア、タングステン酸酸化スズから選ばれる固体超強酸触媒も好ましく、比表面積100m2/g以上のものがより好ましい。炭化水素中にオレフィンなどの反応性の高い化合物を含む場合には、酸性吸着剤の触媒作用によりオリゴマーなどの重合物を生成するので、オレフィンなどを含まない炭化水素に好ましく用いることができる。
本発明の防食剤の除去方法に使用できる金属系吸着剤は、多孔質担体と金属成分とを含み、多孔質担体に金属成分を担持したものや、多孔質担体と金属成分を混合した後に成形品としたもの等が用いられる。ここで、多孔質担体としては、アルミナや活性炭等を用いることができ、金属成分としては、銀、水銀、銅、カドミウム、鉛、モリブデン、亜鉛、コバルト、マンガン、ニッケル、白金、パラジウム、鉄や、これらの酸化物を用いることができる。これら金属の中でも、安全性や経済性等の観点から、銅、亜鉛、ニッケルが好ましい。中でも銅は、安価な上に、40℃程度から300℃程度の広い温度範囲で、また還元処理を行わない酸化銅の状態のまま、且つ、水素非存在下でも防食剤、特に塩基性窒素化合物の吸着に優れた性能を示すので特に好ましい。
上記金属系吸着剤に用いる多孔質担体としては、比表面積が200m2/g以上の耐火性無機物を用いることができ、特にアルミナ担体、活性炭等が好ましい。このアルミナ担体は、アルミナを主成分とする多孔質の粒子であり、通常、直径が0.5〜5mm、特には、1〜3mmの球状であることが好ましい。球状は、シリンダー型(円柱状)等と比べて、外表面から吸着剤中心までの平均距離が短く、平均濃度勾配を大きくできるので、吸着する硫黄化合物の細孔内拡散に関して有利である。また、破壊強度が3.0kg/ペレット以上、特には3.5kg/ペレット以上であることが吸収剤の割れを生じないので好ましい。なお、通常、破壊強度は、木屋式錠剤破壊強度測定器(富山産業株式会社)等の圧縮強度測定器により測定される。
上記多孔質担体として用いられるアルミナの結晶性及び種類は、特に限定されるものではないが、一般に触媒担体として用いられるγ-アルミナの場合、比表面積及び細孔容積が大きく、尚且つ破壊強度が高い担体の作製は難しい。そのため、活性アルミナのような非晶質のアルミナ担体が、摩耗率が少なく、粉末の生成が少ないので好ましく用いられる。
上記多孔質担体として用いられる活性炭は、炭素を主成分とする多孔質の粒子である。該粒子は、通常、主に平均直径0.8〜1.7mmの不定形である。また、担体の破壊強度が3.0kg/ペレット以上、特には3.5kg/ペレット以上であることが、吸収剤の割れを生じないので好ましい。
上記金属系吸着剤として好ましく用いられる酸化銅担持吸着剤等の酸化銅含有吸着剤は、銅成分を含有する。ここで、銅成分が、吸収剤重量に対し銅元素重量として0.1〜15重量%、特には1〜10重量%含有されることが好ましい。該酸化銅担持吸着剤は、銅のみが担持されていることが好ましく、吸着剤に含まれる遷移金属の元素重量として、70重量%以上、特には95重量%以上が銅成分であることが好ましい。また、銅の吸着剤粒子外表面への偏析を防ぐためには、単位比表面積当たりの銅成分重量を0.7mg/m2以下、特には0.5mg/m2以下とすることが好ましい。メルカプタン類やジスルフィド類の吸着容量を増やすためには、銅成分が多い方が好ましく、単位比表面積当たりの銅成分重量を0.3〜0.7mg/m2とすることが特に好ましい。また、必要に応じて銅以外の成分をさらに担持することも可能である。銅以外の成分として、亜鉛や鉄を担持することもできるが、銅以外の担持は少ない方が好ましく、例えば、他の金属成分がその金属元素重量として0.1mg/m2以下、特には0.02mg/m2以下であることが好ましい。
担体細孔内に銅が担持されたアルミナ担体は、銅とアルミナとの相互作用により緑色を帯びる。比表面積に対して銅の濃度が高過ぎると、アルミナとの相互作用が無い状態となり、黒色の酸化銅となる。この黒色の酸化銅は、容易に離脱するので、使用中に離脱して下流の触媒を被毒する可能性がある。そのため、黒色の酸化銅が生成しない様にする必要があり、担持された銅が緑色を呈することが好ましく、黒色を呈する吸収剤の利用は好ましくない。具体的には、吸収剤に含まれる黒色の粒子の割合が、10%以下、特には5%以下であることが好ましい。
上記酸化銅担持吸着剤の比表面積は、150m2/g以上、好ましくは200m2/g以上である。比表面積が200m2/g未満では、防食剤の吸着容量が著しく小さくなるため、吸着剤の比表面積を200m2/g以上、特には、250m2/g以上とすることが好ましい。機械的強度を得るため、細孔直径0.1μm以上の細孔の容積であるマクロ孔容積を0.2ml/g以下、特には、0.15ml/g以下とすることが好ましい。なお、通常、比表面積、全細孔容積は、窒素吸着法により、マクロ孔容積は水銀圧入法により測定される。窒素吸着法は簡便で、一般に用いられており、様々な文献に解説されている。例えば、鷲尾一裕:島津評論,48 (1),35-49 (1991)、ASTM (American Society for Testing and Materials) Standard Test Method D 4365-95等が挙げられる。
本発明の方法では、上記防食剤を含む炭化水素と上記吸着剤とを接触させ、吸着剤に防食剤を吸着させて、防食剤を除去する。ここで、上記炭化水素と上記吸着剤とを接触させる条件としては、温度が-10〜150℃、好ましくは0〜90℃、より好ましくは5〜60℃の範囲である。温度が-10℃未満であると、冷却にエネルギーを要し、省エネルギーの観点から好ましくなく、一方、温度が150℃より高いと、物理吸着性能が低下するので好ましくない。また、好ましくは、線速が3m/時間以下、特には0.3m/時間〜3m時間、あるいは滞留時間が5分以上、特には15〜600分であると、十分な吸着性能が得られる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
オンデオ・ナルコ・ジャパン社製防食剤EC1021Aをヘキサンで希釈して100質量ppm、0.5質量%、1質量%とした防食剤含有液30gに吸着剤1.0gを浸漬して、10℃にて24時間以上静置した。浸漬前後の窒素分を燃焼酸化−化学発光法で分析することにより、除去率を算出した。実施例の吸着剤としては、繊維状活性炭(クラレケミカル社製FR-25, 比表面積2749m2/g, 吸着剤A)、Na-Y型ゼオライト(東ソー社製HSZ-320NAD1A, 吸着剤B)、酸化銅担持活性アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK-311, 銅含有量7.6重量%, 吸着剤C)、酸化銅担持活性炭(旧東洋CCI社製NSR-1, 銅含有量12.7重量%,吸着剤D)を用いた。また、比較例として、Na-X型ゼオライト(和光純薬工業社製F-9, 吸着剤E)、活性アルミナ(Alcoa社製F-200, 吸着剤F)、シリカ(和光純薬社製WAKOGEL-G, 吸着剤G)を用いて同様の実験を行った。なお、吸着剤B及び吸着剤Eは400℃で3時間、その他の吸着剤は150℃で3時間の乾燥処理を実験前に実施した。防食剤除去率を表1に示す。
Figure 2006110480
表1から、吸着剤A、B、C及びDの防食剤吸着性能が優れている一方、吸着剤E、F及びGの防食剤吸着性能が非常に低いことが分る。このことから、炭化水素から防食剤を除去するに当たって、活性炭、Y型ゼオライト及び金属系吸着剤から選ばれる1種類以上の吸着剤を用いることで、炭化水素から防食剤を効率的に除去できることが分る。
次に、オンデオ・ナルコ・ジャパン社製防食剤EC1021Aをヘキサンで稀釈して1質量%とした防食剤含有液30gに吸着剤1.0gを浸漬して、室温にて3日以上静置した。浸せき前後の窒素分を燃焼酸化−化学発光法で分析することにより除去率を算出した。吸着剤としては、吸着剤A、吸着剤B、吸着剤C、硫酸根ジルコニア・アルミナ(比表面積162m2/g、細孔容積0.305ml/g、中央細孔径56.4Å、ジルコニア59wt%、アルミナ31wt%、硫黄2.9wt%、吸着剤H)、活性白土(活性化カルシウム・ベントナイト、比表面積246m2/g、吸着剤I)、活性白土(硫酸処理モンモリロナイト、比表面積278m2/g、吸着剤J)を用いた。尚、吸着剤I及び吸着剤Jは160℃で3時間の乾燥処理を実験前に実施した。防食剤除去率を表2に示す。
Figure 2006110480
表2から、固体超強酸や活性白土等の酸性吸着剤も防食剤吸着性能が優れており、炭化水素から防食剤を除去するに当たって、酸性吸着剤を用いることでも、炭化水素から防食剤を効率的に除去できることが分る。

Claims (9)

  1. 活性炭、Y型ゼオライト、酸性吸着剤及び金属系吸着剤からなる群から選ばれる1種類以上の吸着剤を用いることを特徴とする炭化水素からの防食剤の除去方法。
  2. 前記防食剤が窒素化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の防食剤の除去方法。
  3. 前記活性炭は、比表面積が1000m2/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の防食剤の除去方法。
  4. 前記活性炭は、比表面積が1500m2/g以上の繊維状活性炭であることを特徴とする請求項3に記載の防食剤の除去方法。
  5. 前記Y型ゼオライトがNaY型ゼオライトであることを特徴とする請求項1に記載の防食剤の除去方法。
  6. 前記酸性吸着剤が活性白土及び固体超強酸触媒から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の防食剤の除去方法。
  7. 前記金属系吸着剤が酸化銅含有吸着剤であることを特徴とする請求項1に記載の防食剤の除去方法。
  8. 前記酸化銅含有吸着剤が酸化銅含有アルミナであることを特徴とする請求項7に記載の防食剤の除去方法。
  9. 前記炭化水素が液体炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載の防食剤の除去方法。
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