JP2006110415A - 自走式破砕機 - Google Patents

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Masaru Iwashita
勝 岩下
Toshiyuki Maeda
稔行 前田
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Abstract

【課題】コンベヤ姿勢検出手段およびコンベヤ始動スイッチからの各信号よりサイドコンベヤの始動を簡単な回路で制御できる自走式破砕機を提供する。
【解決手段】機体11上にホッパ13と、被破砕物を加振して篩分けしながら移送する振動フィーダ14と、振動フィーダ14より篩い落されたズリを機体11の側方へ排出するサイドコンベヤ16と、振動フィーダ14により移送した被破砕物を破砕する破砕装置17とを設置する。サイドコンベヤ16は、機体11の側方へ突出した張出姿勢から機体11の側面に沿った格納姿勢にわたって折畳可能に設置する。サイドコンベヤ16の左右部に、サイドコンベヤ16の張出姿勢でオンとなるリミットスイッチ51a,51bを設け、リミットスイッチ51a,51bのオンにより励磁されて接点オンとなるコンベヤ正転用および逆転用のリレー55,56を設け、これらのリレー55,56に手動操作するコンベヤ始動スイッチ59,60を接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、サイドコンベヤを備えた自走式破砕機に関するものである。
岩石、コンクリート塊などを破砕する自走式破砕機は、機体の左右両側部に履帯式の走行装置が設けられ、機体の上部には、ホッパと、このホッパの下側に位置しホッパに投入された被破砕物を加振して篩分けしながら移送する振動フィーダ(いわゆるグリズリフィーダ)と、この振動フィーダより篩い落された土砂、小石などのズリを下方の局所に案内するシュートと、このシュートの下側に位置してズリを外部へ排出するサイドコンベヤと、振動フィーダにより篩い落されることなく移送された被破砕物を破砕する破砕装置とが設置され、また、破砕装置の下側から斜め上方へ向って搬出コンベヤが設けられている。
このような自走式破砕機において、ズリ排出用のサイドコンベヤは、機体の側方へ突出された張出姿勢から機体の側面に沿った格納姿勢にわたって折畳可能に設置されているが、正規な張出姿勢にない場合であってもサイドコンベヤを無理に作動させることは可能であり、その場合はサイドコンベヤを破損させるおそれがあるので、これを防止するために、サイドコンベヤの姿勢を検出するコンベヤ姿勢検出手段と、このコンベヤ姿勢検出手段によって検出されるサイドコンベヤの姿勢に対して不適切な運転を禁止する制御手段とが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
この制御手段は、サイドコンベヤが張出姿勢でないときにサイドコンベヤの運転を禁止するように構成され、格納姿勢または中間状態でサイドコンベヤが駆動された場合のベルトの損傷を防止するようにしている。
この従来のものには、手動操作によりサイドコンベヤを始動するコンベヤ始動スイッチは示されていないが、この種のコンベヤ始動スイッチが操作パネルなどに設けられており、制御手段は、このコンベヤ始動スイッチから出力されたサイドコンベヤ始動信号と、上記コンベヤ姿勢検出手段から出力されたコンベヤ姿勢信号とをコントローラ内でロジック演算処理して、サイドコンベヤ駆動部をオン/オフ制御している。
特開2004−202462号公報(第4頁、図1−2)
このように、従来は、コントローラ内で複数の信号を演算して、サイドコンベヤ駆動部をオン/オフ制御するので、コントローラ内の演算回路が単純でなくなる。特に、コンベヤ始動スイッチとして、サイドコンベヤを正転させる正転用と、逆転させる逆転用とがそれぞれ設けられた場合は、コントローラ内の演算回路が複雑になる問題がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、コンベヤ姿勢検出手段およびコンベヤ始動スイッチからの各信号よりサイドコンベヤの始動を簡単な回路で制御できる自走式破砕機を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の発明は、機体と、機体上に設けられたホッパと、ホッパに投入された被破砕物を加振して篩分けしながら移送する振動フィーダと、振動フィーダより篩い落された破砕する必要のないズリを外部へ排出するサイドコンベヤと、振動フィーダにより篩い落されることなく移送された被破砕物を破砕する破砕装置とを備え、サイドコンベヤは、機体の側方へ突出された張出姿勢から機体の側面に沿った格納姿勢にわたって折畳可能に設置され、サイドコンベヤの張出姿勢を検出するコンベヤ姿勢検出手段と、コンベヤ姿勢検出手段の張出姿勢検出により所定状態となるリレーと、リレーに接続されリレーの所定状態における手動操作によりサイドコンベヤを始動するコンベヤ始動スイッチとを具備した自走式破砕機であり、そして、サイドコンベヤが張出姿勢にあるとき、それを検出したコンベヤ姿勢検出手段によりリレーを所定状態にし、このリレーの所定状態でコンベヤ始動スイッチを手動操作することによりサイドコンベヤを始動するので、コンベヤ姿勢検出手段およびコンベヤ始動スイッチからの各信号よりサイドコンベヤの始動を簡単な回路で制御することが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の自走式破砕機におけるコンベヤ姿勢検出手段を、サイドコンベヤが張出姿勢にあるときオンとなるようにし、リレーを、所定状態でコンベヤ姿勢検出手段のオンにより励磁されて接点オンとなるようにし、コンベヤ始動スイッチは、リレーの接点オン状態における手動操作によりサイドコンベヤを始動するものであり、そして、サイドコンベヤが張出姿勢にあるときオンとなるコンベヤ姿勢検出手段によりリレーを励磁して接点オン状態にし、このリレーの接点オン状態でコンベヤ始動スイッチを手動操作することによりサイドコンベヤを始動するので、フェールセーフ機能が働き、格納姿勢にあるサイドコンベヤの誤作動を防止する。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の自走式破砕機におけるサイドコンベヤが、機体から側方に突出された固定フレームと、固定フレームの先端上部に設けられた回動支軸と、回動支軸により固定フレームに対し張出姿勢から上方へ回動可能に軸支された可動フレームと、固定フレームおよび可動フレームに巻掛けられた搬送ベルトとを備え、コンベヤ姿勢検出手段は、固定フレームの先端下部に設けられたリミットスイッチであり、リミットスイッチの検知作動部は、可動フレームの基端面と対向させて固定フレームの先端面から突出可能に設けられたものであり、そして、固定フレームの先端上部に設けられた回動支軸により可動フレームを回動可能に軸支するとともに、固定フレームの先端下部に設けたリミットスイッチの検知作動部を、可動フレームの基端面と対向させて固定フレームの先端面から突出可能に設けたので、可動フレームの基端面と固定フレームの先端面とが密着された正規な張出姿勢をリミットスイッチの検知作動部により正確に検知することが可能となる。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか記載の自走式破砕機におけるコンベヤ姿勢検出手段を、サイドコンベヤの左右部に設けられ直列に接続された複数のリミットスイッチとしたものであり、そして、サイドコンベヤが張出姿勢にあるときオンとなるコンベヤ姿勢検出手段を、サイドコンベヤの左右部に設けられ直列に接続された複数のリミットスイッチで構成することで、これらの左右部のリミットスイッチによりサイドコンベヤが正確に張出姿勢となったときのみリレーが励磁されて接点オン状態となり、サイドコンベヤが始動可能となるので、サイドコンベヤの張出姿勢にねじれなどの姿勢不良が生じた状態での始動を防止することが可能となる。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか記載の自走式破砕機におけるリレーおよびコンベヤ始動スイッチとして、サイドコンベヤを正転させる正転用と、逆転させる逆転用とがそれぞれ設けられたものであり、そして、サイドコンベヤが張出姿勢にあるときオンとなるコンベヤ姿勢検出手段により正転用および逆転用のリレーを励磁して接点オン状態にし、これらのリレーの接点オン状態で正転用または逆転用のコンベヤ始動スイッチを手動操作することによりサイドコンベヤを正転始動または逆転始動するので、コンベヤ姿勢検出手段および正転用または逆転用のコンベヤ始動スイッチからの各信号によりサイドコンベヤの正転始動または逆転始動を簡単な回路で制御することが可能となる。
請求項1記載の発明によれば、サイドコンベヤが張出姿勢にあるとき、それを検出したコンベヤ姿勢検出手段によりリレーを所定状態にし、このリレーの所定状態でコンベヤ始動スイッチを手動操作することによりサイドコンベヤを始動するので、コンベヤ姿勢検出手段およびコンベヤ始動スイッチからの各信号よりサイドコンベヤの始動を簡単な回路で制御できる。
請求項2記載の発明によれば、サイドコンベヤが張出姿勢にあるときオンとなるコンベヤ姿勢検出手段によりリレーを励磁して接点オン状態にし、このリレーの接点オン状態でコンベヤ始動スイッチを手動操作することによりサイドコンベヤを始動するので、フェールセーフ機能が働き、格納姿勢にあるサイドコンベヤの誤作動を防止できる。
請求項3記載の発明によれば、固定フレームの先端上部に設けられた回動支軸により可動フレームを回動可能に軸支するとともに、固定フレームの先端下部に設けたリミットスイッチの検知作動部を、可動フレームの基端面と対向させて固定フレームの先端面から突出可能に設けたので、可動フレームの基端面と固定フレームの先端面とが密着された正規な張出姿勢をリミットスイッチの検知作動部により正確に検知できる。
請求項4記載の発明によれば、サイドコンベヤが張出姿勢にあるときオンとなるコンベヤ姿勢検出手段を、サイドコンベヤの左右部に設けられ直列に接続された複数のリミットスイッチで構成することで、これらの左右部のリミットスイッチによりサイドコンベヤが正確に張出姿勢となったときのみリレーが励磁されて接点オン状態となり、サイドコンベヤが始動可能となるので、サイドコンベヤの張出姿勢にねじれなどの姿勢不良が生じた状態での始動を防止できる。
請求項5記載の発明によれば、サイドコンベヤが張出姿勢にあるときオンとなるコンベヤ姿勢検出手段により正転用および逆転用のリレーを励磁して接点オン状態にし、これらのリレーの接点オン状態で正転用または逆転用のコンベヤ始動スイッチを手動操作することによりサイドコンベヤを正転始動または逆転始動するので、コンベヤ姿勢検出手段および正転用または逆転用のコンベヤ始動スイッチからの各信号によりサイドコンベヤの正転始動または逆転始動を簡単な回路で制御できる。
以下、本発明を、図1乃至図5に示される一実施の形態を参照して、詳細に説明する。
図1および図2は、コンクリート塊などの被破砕物を破砕処理する自走式破砕機を示し、機体11の左右両側部にこの機体11を走行させる履帯式の走行装置12がそれぞれ設けられ、これらの走行装置12は、それぞれ走行装置用油圧モータ12mを備え、これらの油圧モータ12mの正転および逆転により左右の履帯12aをそれぞれ前進方向および後進方向に回行駆動するものである。
機体11の上部には、ホッパ13と、このホッパ13に投入された被破砕物を加振して篩分けしながら移送するとともに被破砕物のうち破砕する必要のない土砂、小石などのズリを篩い落す振動フィーダ(いわゆるグリズリフィーダ)14と、この振動フィーダ14より篩い落されたズリを下方の局所に案内するシュート15と、このシュート15の下側に位置してズリを機体11の側方へ排出するサイドコンベヤ16と、振動フィーダ14により篩い落されることなく移送された被破砕物を破砕する破砕装置17とが設置され、また、この破砕装置17の下側から斜め上方へ向って搬出コンベヤ18が設けられている。
ホッパ13は、機体11の前端部寄り上にフレーム21および支持柱22により固定され、このホッパ13の底部排出口の下側に振動フィーダ14が配設されている。
振動フィーダ14は、フレーム21上にスプリング23を介してフィーダ枠体24が可動的に取付けられ、このフィーダ枠体24の内部に複数の篩部材25が所定ピッチ毎に取付けられ、フィーダ枠体24の下部に加振機26が取付けられている。
この加振機26は、振動フィーダ用油圧モータ14mにより1対の偏心重りを回転させることで、自身が振動するとともに振動フィーダ14のフィーダ枠体24を振動させるものであり、このフィーダ枠体24の振動により、小さな土砂、小石などのズリは、篩部材25間の隙間より落下してシュート15の案内でサイドコンベヤ16上に落され、また、篩部材25間の隙間より大きな被破砕物は篩部材25上を移動して破砕装置17に供給される。
図3に示されるように、サイドコンベヤ16は、機体11から固定フレーム27aが側方に突出され、この固定フレーム27aの先端上部に設けられた回動支軸28により、固定フレーム27aに対し可動フレーム27bが、実線で示された機体11の側方へ突出された張出姿勢から、2点鎖線で示された機体11の側面に沿った格納姿勢にわたって上方へ折畳可能に設置され、図4に示されるように固定フレーム27aおよび可動フレーム27bに取付けられたベルトガイドローラ29rに無端状の搬送ベルト29が巻掛けられ、可動フレーム27bの先端部側面には、この搬送ベルト29を回行駆動する正逆両方向形のサイドコンベヤ用油圧モータ16mが取付けられている。機体11の側面と可動フレーム27bとの間には、可動フレーム27bの張出姿勢を保つように吊持するワイヤなどの吊持体30が設けられている。
図1に戻って、破砕装置17は、固定板31と可動板32とがV字状に配置され、破砕装置用油圧モータ17mにより伝動機構33を介して駆動される偏心軸34によって可動板32を固定板31に対し進退する方向に揺動することで、固定板31および可動板32の上部間から投入された被破砕物を破砕し、その破砕片を固定板31および可動板32の下部間から搬出コンベヤ18上に落下させる。
搬出コンベヤ18は、コンベヤフレームの先端部側面に取付けられた搬出コンベヤ用油圧モータ18mにより、無端状の搬出ベルト18aを回行駆動するものである。
搬出コンベヤ18の上側には、破砕片中の鉄系破砕片を分離する磁選機35が配置されている。この磁選機35は、搬出コンベヤ18と略直交するように配置された無端状の磁選機ベルト35aを、磁選機用油圧モータ35mによって磁力発生手段まわりに駆動することにより、磁力発生手段からの磁力を磁選機ベルト35a越しに作用させて、鉄筋などの磁性物を磁選機ベルト35aに吸着させた後、搬出コンベヤ18と略直交する方向に運搬してそのコンベヤ18の側方に落下させるようになっている。
さらに、機体11の後端部寄り上には、エンジンと、このエンジンにより駆動され各種油圧モータおよび油圧シリンダに作動油を供給する油圧ポンプなどで構成される動力装置36が搭載されている。
図4に示されるように、サイドコンベヤ16は、固定フレーム27aの先端部上に突出された取付板41と、可動フレーム27bの基端部上に突出された取付板42とが、前記回動支軸28により連結されるとともに、固定フレーム27aの先端側の端板43と、可動フレーム27bの基端側の端板44とが、ボルト45およびナット46により締着されて、固定フレーム27aと可動フレーム27bとが一体化されている。
図5に示されるように、固定フレーム27aに対し可動フレーム27bを回動するときは、ボルト45およびナット46を外して、回動支軸28を支点に可動フレーム27bを回動する。固定フレーム27aの先端部下面の幅方向左右部と端板43の下部の幅方向左右部との間には、リブ47がそれぞれ溶接付けされ、同様に、可動フレーム27bの下部にもリブ48がそれぞれ溶接付けされている。
図4および図5に示されるように、サイドコンベヤ16には、このサイドコンベヤ16が張出姿勢にあるときオンとなってサイドコンベヤ16の張出姿勢を検出するコンベヤ姿勢検出手段51が設けられている。
このコンベヤ姿勢検出手段51は、固定フレーム27aの先端下部に設けられた幅方向左右部の各リブ47にそれぞれ取付けられた複数のリミットスイッチ51a,51bであり、これらの幅方向左右部のリミットスイッチ51a,51bの各接点を作動する検知作動部52は、可動フレーム27bの基端面53と対向させて固定フレーム27aの先端面54から突出可能に設けられている。
図1に示されるように、サイドコンベヤ16の左右部に設けられた複数のリミットスイッチ51a,51bは、直列に接続された常時開路接点スイッチであり、これらのリミットスイッチ51a,51bのオンすなわち張出姿勢検出により励磁されて所定状態としての接点オン状態となるサイドコンベヤ正転用のリレー55およびサイドコンベヤ逆転用のリレー56の各コイル55s,56sに対して並列に接続されている。これらのリレー55,56の各コイル55s,56sは、ヒューズ57を介してバッテリ58に接続されている。
これらのリレー55,56の各接点55c,56cには、サイドコンベヤ正転用のコンベヤ始動スイッチ59およびサイドコンベヤ逆転用のコンベヤ始動スイッチ60がそれぞれ接続されている。これらのコンベヤ始動スイッチ59,60は、各リレー55,56の接点オン状態における手動操作によりサイドコンベヤ16を始動する常時開路接点スイッチである。
サイドコンベヤ正転用および逆転用のリレー55,56は、動力装置36の側面に設置されたリレーパネル61に設けられ、サイドコンベヤ正転用および逆転用のコンベヤ始動スイッチ59,60は、操作パネル62に設けられている。この操作パネル62の上方には、報知灯63が設置されている。
コンベヤ始動スイッチ59,60は、リレー55,56の各接点55c,56cを介して、コントローラ64の入力側に接続可能であり、このコントローラ64の出力側には、サイドコンベヤ用油圧モータ16mを正転制御または逆転制御する電磁比例弁16Vのサイドコンベヤ正転用ソレノイド65およびサイドコンベヤ逆転用ソレノイド66が接続されている。
そして、このコントローラ64は、正転用のコンベヤ始動スイッチ59からリレー55の接点55cを経た入力信号を受けると、サイドコンベヤ用油圧モータ16mを制御する電磁比例弁16Vのサイドコンベヤ正転用ソレノイド65に駆動電流を出力し、また逆転用のコンベヤ始動スイッチ60からリレー56の接点56cを経た入力信号を受けると、上記電磁比例弁16Vのサイドコンベヤ逆転用ソレノイド66に駆動電流を出力する。
これらのソレノイド65,66を内蔵した上記電磁比例弁16Vは、サイドコンベヤ用油圧モータ16mを作動する油圧回路中にあって、油圧ポンプからサイドコンベヤ用油圧モータ16mに供給される作動油と、サイドコンベヤ用油圧モータ16mから作動油タンクに排出される作動油とを切換えることで、正転と逆転とを切換える切換弁であり、サイドコンベヤ正転用ソレノイド65が駆動電流で励磁されると、電磁比例弁16Vがモータ正転側に切換わり、また、サイドコンベヤ逆転用ソレノイド66が駆動電流で励磁されると、電磁比例弁16Vがモータ逆転側に切換わる。
次に、この実施の形態の作用を説明する。
図4に示されるように、サイドコンベヤ16が、その固定フレーム27aの先端面54に対し可動フレーム27bの基端面53が密着して、それらの端板43,44がボルト45およびナット46により固定された張出姿勢にあるときは、図1に示される左右部のリミットスイッチ51a,51bがオンとなるので、正転用および逆転用のリレー55,56のコイル55s,56sがバッテリ58により励磁作動され、各接点55c,56cが図1上方へ切換わるので、オペレータが正転用のコンベヤ始動スイッチ59をオンに操作したときは、その正転スイッチ操作信号がコントローラ64に入力され、このコントローラ64から電磁比例弁16Vのサイドコンベヤ正転用ソレノイド65に作動信号が出力され、サイドコンベヤ用油圧モータ16mの正転駆動により搬送ベルト29がズリ排出方向に回行される。
同様に、正転用および逆転用のリレー55,56の各接点55c,56cが図1上方へ切換わった状態で、サイドコンベヤ16でのズリの詰まりなどを解消するために、オペレータが逆転用のコンベヤ始動スイッチ60をオンに操作したときは、その逆転スイッチ操作信号がコントローラ64に入力され、このコントローラ64から電磁比例弁16Vのサイドコンベヤ逆転用ソレノイド66に作動信号が出力され、サイドコンベヤ用油圧モータ16mの逆転駆動により搬送ベルト29が逆方向に回行される。
このサイドコンベヤ16の張出姿勢における搬送ベルト29の逆転により、搬送ベルト29がズリを噛込むなどしてサイドコンベヤ16にズリの詰まりが生じた場合などに対応し、ズリの詰まりを解消するとともに、可動フレーム27bを格納姿勢から張出姿勢に降ろしたときの搬送ベルト29の緩みを、この搬送ベルト29の逆転により解消することも可能である。
一方、図5に示されるように、サイドコンベヤ16の固定フレーム27aの端板43に対する可動フレーム27bの端板44の固定が解除され、固定フレーム27aの先端面54に対し可動フレーム27bの基端面53が離間すると、図1に示される左右部のリミットスイッチ51a,51bがオフになり、正転用および逆転用のリレー55,56のコイル55s,56sの励磁が解除され、各接点55c,56cが図1に示された下方へ復帰するので、オペレータが正転用のコンベヤ始動スイッチ59をオンに操作しても、逆転用のコンベヤ始動スイッチ60をオンに操作しても、それらの正転または逆転のスイッチ操作信号はコントローラ64に入力されず、コントローラ64から電磁比例弁16Vのサイドコンベヤ正転用ソレノイド65およびサイドコンベヤ逆転用ソレノイド66に作動信号が出力されることもなく、サイドコンベヤ用油圧モータ16mは正転も逆転もすることなく、停止したままの状態が維持される。
このように、左右部のリミットスイッチ51a,51bの少なくとも一方がオフのときは、リレー55,56が作動せず、正転用および逆転用のコンベヤ始動スイッチ59,60のスイッチ操作信号をコントローラ64に入力できないため、電磁比例弁16Vのサイドコンベヤ正転用ソレノイド65およびサイドコンベヤ逆転用ソレノイド66は作動しない。これにより、サイドコンベヤ16が図4に示された正規な張出姿勢にない場合は、サイドコンベヤ強制駆動によるサイドコンベヤ16およびそれに付随する部材の破損を防止できる。
次に、図示された実施の形態の効果を列記する。
サイドコンベヤ16が図4に示された張出姿勢にあるとき、それを検出したコンベヤ姿勢検出手段51によりリレー55,56を所定状態にし、このリレー55,56の所定状態でコンベヤ始動スイッチ59または60を手動操作することによりサイドコンベヤ16を始動するので、コンベヤ姿勢検出手段51およびコンベヤ始動スイッチ59,60からの各信号よりサイドコンベヤ16の始動を簡単な回路で制御できる。例えば、コントローラ64内のロジック回路構成や制御プログラムを簡単なものにできる。
サイドコンベヤ16が張出姿勢にあるときオンとなるコンベヤ姿勢検出手段51によりリレー55,56を励磁して接点オン状態にし、このリレー55,56の接点オン状態でコンベヤ始動スイッチ59または60を手動操作することによりサイドコンベヤ16を正転始動または逆転始動するので、フェールセーフ機能が働き、格納姿勢にあるサイドコンベヤ16の誤作動を防止できる。
固定フレーム27aの先端上部に設けられた回動支軸28により可動フレーム27bを回動可能に軸支するとともに、固定フレーム27aの先端下部に設けたリミットスイッチ51a,51bの検知作動部52を、可動フレーム27bの基端面53と対向させて固定フレーム27aの先端面54から突出可能に設けたので、可動フレーム27bの基端面53と固定フレーム27aの先端面54とが密着された正規な張出姿勢をリミットスイッチ51a,51bの検知作動部52により正確に検知できる。
サイドコンベヤ16が張出姿勢にあるときオンとなるコンベヤ姿勢検出手段51を、サイドコンベヤ16の左右部に設けられ直列に接続された複数のリミットスイッチ51a,51bで構成することで、これらの左右部のリミットスイッチ51a,51bによりサイドコンベヤ16が正確に張出姿勢となったときのみリレー55,56が励磁されて接点オン状態となり、サイドコンベヤ16が始動可能となるので、サイドコンベヤ16の張出姿勢にねじれなどの姿勢不良が生じた状態での始動を防止できる。
サイドコンベヤ16が張出姿勢にあるときオンとなるコンベヤ姿勢検出手段51により正転用および逆転用のリレー55,56を励磁して接点オン状態にし、これらのリレー55,56の接点オン状態で正転用または逆転用のコンベヤ始動スイッチ59,60を手動操作することによりサイドコンベヤ16を正転始動または逆転始動するので、コンベヤ姿勢検出手段51および正転用または逆転用のコンベヤ始動スイッチ59,60からの各信号によりサイドコンベヤ16の正転始動または逆転始動を簡単な回路で制御できる。すなわち、サイドコンベヤ16の正転始動だけでなく逆転始動を可能にする場合も、コントローラ64内の回路構成を簡単にできる。
なお、基本的には、コンベヤ姿勢検出手段51は、サイドコンベヤ16の幅方向左右部の片側のみ、または中央部に1つだけ設置しても良いし、また、リミットスイッチ51a,51bだけでなく、リードスイッチなどの近接スイッチや、光電センサなどを用いても良い。さらに、場合によっては、正転用のリレー55およびコンベヤ始動スイッチ59のみを設置して、逆転用のリレー56およびコンベヤ始動スイッチ60は省略しても良い。
本発明に係る自走式破砕機の一実施の形態を示す側面図およびサイドコンベヤ制御回路図である。 同上自走式破砕機の平面図である。 同上自走式破砕機の背面図である。 同上自走式破砕機におけるサイドコンベヤの要部を示す側面図である。 同上サイドコンベヤの張出姿勢から格納姿勢に移行する途中の状態を示す拡大側面図である。
符号の説明
11 機体
13 ホッパ
14 振動フィーダ
16 サイドコンベヤ
17 破砕装置
27a 固定フレーム
27b 可動フレーム
28 回動支軸
29 搬送ベルト
51 コンベヤ姿勢検出手段
51a,51b リミットスイッチ
52 検知作動部
53 可動フレームの基端面
54 固定フレームの先端面
55,56 リレー
59,60 コンベヤ始動スイッチ

Claims (5)

  1. 機体と、
    機体上に設けられたホッパと、
    ホッパに投入された被破砕物を加振して篩分けしながら移送する振動フィーダと、
    振動フィーダより篩い落された破砕する必要のないズリを機体の側方へ排出するサイドコンベヤと、
    振動フィーダにより篩い落されることなく移送された被破砕物を破砕する破砕装置とを備え、
    サイドコンベヤは、機体の側方へ突出された張出姿勢から機体の側面に沿った格納姿勢にわたって折畳可能に設置され、
    サイドコンベヤの張出姿勢を検出するコンベヤ姿勢検出手段と、
    コンベヤ姿勢検出手段の張出姿勢検出により所定状態となるリレーと、
    リレーに接続されリレーの所定状態における手動操作によりサイドコンベヤを始動するコンベヤ始動スイッチと
    を具備したことを特徴とする自走式破砕機。
  2. コンベヤ姿勢検出手段は、サイドコンベヤが張出姿勢にあるときオンとなり、
    リレーは、所定状態でコンベヤ姿勢検出手段のオンにより励磁されて接点オンとなり、
    コンベヤ始動スイッチは、リレーの接点オン状態における手動操作によりサイドコンベヤを始動する
    ことを特徴とする請求項1記載の自走式破砕機。
  3. サイドコンベヤは、
    機体から側方に突出された固定フレームと、
    固定フレームの先端上部に設けられた回動支軸と、
    回動支軸により固定フレームに対し張出姿勢から上方へ回動可能に軸支された可動フレームと、
    固定フレームおよび可動フレームに巻掛けられた搬送ベルトとを備え、
    コンベヤ姿勢検出手段は、固定フレームの先端下部に設けられたリミットスイッチであり、
    リミットスイッチの検知作動部は、可動フレームの基端面と対向させて固定フレームの先端面から突出可能に設けられた
    ことを特徴とする請求項1または2記載の自走式破砕機。
  4. コンベヤ姿勢検出手段は、サイドコンベヤの左右部に設けられ直列に接続された複数のリミットスイッチである
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の自走式破砕機。
  5. リレーおよびコンベヤ始動スイッチは、
    サイドコンベヤを正転させる正転用と、逆転させる逆転用とがそれぞれ設けられた
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の自走式破砕機。
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