JP2006105618A - 3軸加速度センサおよびその製造方法 - Google Patents

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隆行 菅野
Katsuhiro Sato
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Abstract

【課題】重錘体の揺動による変位量を規制することによって耐衝撃性を向上させた3軸加速度センサおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る3軸加速度センサ1は、重錘体42と、重錘体42を支持する重錘体支持部16と、重錘体42および重錘体支持部16と所定間隔をおいて外側に設けられた枠21、43と、枠の一部であるシリコン枠21と重錘体支持部16とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁19a、19bとを有する3軸加速度センサ1において、重錘体42と枠43との間の空隙の大きさを調整することにより、重錘体42の変位量を規制する規制手段90を設けている。規制手段90は、空隙を挟んで対向する位置にある重錘体42の側面の一部に設けられた接触部84と、枠の側面の一部に設けられた被接触部85とから構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、3軸加速度センサおよびその製造方法に関する。
従来より、3軸方向の加速度を検出することができる3軸加速度センサとして、シリコン基板からなる略四角形状の支持枠と、この支持枠の内部に形成され、可撓性を有する複数の薄肉の梁と、この複数の梁によって揺動自在に支持される重錘体と、複数の梁上に設けられている複数のピエゾ抵抗素子を金属配線によって接続することにより構成されるブリッジ回路とを備えたものが知られている。
例えば特許文献1に示す3軸加速度センサでは、3軸加速度センサに所定方向の加速度が加わると、重錘体が揺動し、複数の梁に弾性変形が生じる。これにより、梁上に設けられているピエゾ抵抗素子の抵抗値が変化し、ブリッジ回路から出力される出力電圧が変化する。したがって、この出力電圧の変化を検知することにより、3軸加速度センサに加えられた加速度を検出することができる。
特開平6−109755
上記従来の3軸加速度センサの製造工程では、上のシリコン基板の下表面に下のシリコン基板を接合し、下のシリコン基板を分割することによって、下のシリコン基板の一部が重錘体として、上のシリコン基板の重錘体支持部に懸垂保持される。重錘体と重錘体の周囲に形成された枠との間には、空隙が形成されている。この空隙の幅が広すぎると、3軸加速度センサに過大な加速度が加えられた場合、重錘体が大きく揺動する。これにより、梁が破損する可能性があるため、3軸加速度センサの耐衝撃性が悪いという問題点が生じる。
本発明は、この問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、重錘体の揺動による変位量を規制することによって耐衝撃性を向上させた3軸加速度センサおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一面において、本発明の3軸加速度センサは、重錘体と、該重錘体を支持する重錘体支持部と、前記重錘体および前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠と、該枠と前記重錘体支持部とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを有する3軸加速度センサにおいて、
前記重錘体と前記枠との間の空隙の大きさを調整することにより、前記重錘体の変位量を規制する規制手段を設けたことを特徴とする。
以上のような構成を有する3軸加速度センサによれば、規制手段によって重錘体の変位量を規制することができるので、3軸加速度センサに過大な加速度が加えられた場合でも、重錘体が大きく揺動することなく、梁が破損しない。そのため、本発明の3軸加速度センサによって、耐衝撃性を向上させることができる。
また、本発明の3軸加速度センサでは、前記空隙は、所定幅を有する第1の空隙と、前記所定幅より狭い幅を有する第2の空隙とを含むことが好ましい。
重錘体と枠との間の空隙の一部の幅を狭くすることにより、重錘体の変位量を容易に規制することができる。
また、本発明の3軸加速度センサでは、前記規制手段は、前記第2の空隙を挟んで対向する位置にある、前記重錘体の側面の一部に設けられた接触部と、前記枠の側面の一部に設けられた被接触部とからなることが好ましい。
重錘体が揺動する際に、接触部が被接触部に接触することにより、重錘体の変位量を規制することができる。
また、本発明の3軸加速度センサでは、前記第2の空隙の幅は、5〜50μmの範囲であることが好ましい。
上記の範囲に第2の空隙の幅を制御することにより、重錘体の変位量を適切に調節することができる。したがって、本発明の3軸加速度センサは、加速度を検出するための重錘体の適切な変位量と十分な耐衝撃性とを得ることができる。
また、本発明の3軸加速度センサでは、前記第2の空隙の上下方向の長さは、5〜50μmの範囲であることが好ましい。
上記の範囲に第2の空隙の上下方向の長さを制御することによって、重錘体の変位量を適切に調節することができる。したがって、本発明の3軸加速度センサは十分な耐衝撃性を得ることができる。
また、本発明の別の面において、本発明の3軸加速度センサの製造方法は、
重錘体を支持する重錘体支持部を半導体基板の下面に形成する工程と、
前記半導体基板に複数のピエゾ抵抗素子を形成する工程と、
前記複数のピエゾ抵抗素子を接続する金属配線を前記半導体基板の上面に形成する工程と、
前記半導体基板の一部を除去することにより、前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠と、前記重錘体支持部と前記枠とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを形成する工程と、
下基板の上面から、下面に向かって所定幅を有する第1の溝を所定の深さまで形成する工程と、
前記重錘体支持部および前記枠の一部が形成された前記半導体基板の下面に、前記下基板を接合する工程と、
前記下基板の下面から、上面に向かって、前記所定幅と異なる幅を有する第2の溝を前記第1の溝と貫通するように形成することにより、前記重錘体支持部に懸垂保持された前記重錘体と、前記枠とを形成する工程と、
を有することを特徴とする。
以上のような工程を有する3軸加速度センサの製造方法では、第1の溝または第2の溝によって、重錘体の変位量を規制することができる。これにより、3軸加速度センサに過大な加速度が加えられた場合でも、重錘体が大きく揺動することなく、梁が破損し難い3軸加速度センサを製造することができる。これにより、耐衝撃性を向上させた3軸加速度センサの製造方法を提供することができる。
また、本発明の3軸加速度センサの製造方法では、前記第2溝形成工程において形成した第2の溝の幅は、前記所定幅より広いことが好ましい。
重錘体が揺動する際に、第1の溝の両側に位置する重錘体の一部と、枠との一部とが接触することにより、重錘体の変位量を規制することができる。
また、本発明の3軸加速度センサの製造方法では、前記第2溝形成工程において形成した第2の溝の幅は、前記所定幅より狭いことが好ましい。
重錘体が揺動する際に、第2の溝の両側に位置する重錘体の一部と、枠との一部とが接触することにより、重錘体の変位量を規制することができる。
また、本発明の3軸加速度センサの製造方法では、前記第1溝および第2溝形成工程は、エッチング、ダイシング、または熱エンボスを含むことが好ましい。
これにより、第1の溝および第2の溝を、それぞれ所定の幅、所定の上下方向の長さに正確に形成することができる。
上述したおよび他の本発明の構成、作用および効果は、添付図面を参照して行う以下の好適実施形態の説明からより明らかとなるであろう。
以下、本発明の3軸加速度センサについて、添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る3軸加速度センサの分解斜視図である。図2は、図1に示す3軸加速度センサのシリコン基板の上面図である。また、図3は、3軸加速度センサのシリコン基板とガラス基板とが接合された状態における、図2中のA−A断面線が示す位置の断面図である。なお、本明細書においては、「上」及び「下」の文言を適宜使用するが、各部材の説明において、図1に示す矢印の向きを「上方向」とし、この矢印の逆の向きを「下方向」とする。
本発明に係る3軸加速度センサ1は、図1および図2に示すように、半導体基板としてのシリコン基板10と、下基板としてのガラス基板40と、ベース50とを備えている。
シリコン基板10は、ガラス基板40の一部から構成される重錘体42を支持する重錘体支持部16と、重錘体支持部16と所定間隔をおいて外側に設けられたシリコン枠(枠の一部)21と、シリコン枠21と重錘体支持部16とを連結するように設けられた4本の可撓性の梁19a、19bと、梁19a、19bにそれぞれ形成された複数のピエゾ抵抗素子30a、30b、30cと、複数のピエゾ抵抗素子30a、30b、30cを接続し、梁19a、19bの上面に形成されたアルミ配線(金属配線)33(図2参照)とを備えている。
また、ガラス基板40は、本実施形態では、パイレックスガラス(「パイレックス」は登録商標。以下同様。)からなる。ガラス基板40は、重錘体42と、重錘体42の周囲に所定間隔をおいて外側に配置された8個のガラス枠43とを備えている。
また、ガラス基板40は、重錘体42とガラス枠43との間の空隙の一部に、加速度が加えられた際に重錘体42の変位量を規制する規制手段90を備えている。重錘体42とガラス枠43との間の空隙は、図3に示すように所定幅を有する第1の溝80(ここでは、第1の空隙)と、第1の溝80の幅より狭い幅を有する第2の溝81(ここでは、第2の空隙)とを含み、図示のように、第2の溝81を挟んで対向する位置にある、重錘体42の側面の一部とガラス枠43の側面の一部には、それぞれ接触部84と被接触部85が形成されている。規制手段90は、接触部84と被接触部85とから構成される。
ベース50は、本実施形態では、シリコンからなり、8個のガラス枠43の下面が接合される略四角形のリング状の接合部52と、組み立て状態で重錘体42の下面との接触を回避するように、接合部52のなすリングの内部に形成された略四角形状の凹部51とを備えている。
次に、本発明の3軸加速度センサ1の上面の構成を説明する。図2に示すように、シリコン基板10の中央には、略四角形状の重錘体支持部16が形成されている。4本の梁19a、19bが、略四角形状の重錘体支持部16の4辺の略中央部から対向するシリコン枠21の各辺の略中央部に向けてそれぞれ延出し、対応するシリコン枠21に連結されている。また、梁19a、19bは、上述のように、可撓性を有している。一方の梁19a上には、ピエゾ抵抗素子30a、30cがそれぞれ2個形成されている。また、他方の梁19b上にはピエゾ抵抗素子30bが2個形成されている。
本発明の3軸加速度センサ1では、図2に示す直交座標系において、梁19a上に形成されているピエゾ抵抗素子30a、30cはそれぞれX方向、Z方向の加速度を、梁19b上に形成されているピエゾ抵抗素子30bはY軸方向の加速度を検知できるように構成されている。
上述のように、複数のピエゾ抵抗素子30a、30b、30cは、アルミ配線33によって接続されている。また、アルミ配線33は、シリコン枠21の外縁近傍に形成された複数のアルミパッド34(図2では、シリコン枠21の各辺に4または5個、合計18個(XYZ方向に各6個)のアルミパッド34が示される)にも接続されている。ピエゾ抵抗素子30a、30b、30c、アルミ配線33およびアルミパッド34は、3軸方向の加速度を検出するセンサとして機能するブリッジ回路を構成する。なお、XYZ方向の3つのブリッジ回路の各頂点を構成するアルミパッド34は、各ブリッジの対向する頂点のグループ毎に、図示しない増幅回路(アンプ)や温度補償回路などの出力側か、あるいは、入力電圧(Vcc)側に接続される。
次に、本発明の3軸加速度センサ1の動作を説明する。
3軸加速度センサ1に加速度が加わると、重錘体支持部16に支持されている重錘体42が揺動する。これにより、梁19a、19bは弾性変形し、梁19a、19bに形成されているピエゾ抵抗素子30a、30b、30cの抵抗値が3軸加速度センサ1に加えられた加速度の方向に応じて変化する。そのため、ピエゾ抵抗素子30a、30b、30c、アルミ配線33およびアルミパッド34から構成されるブリッジ回路の出力電圧が変化する。本発明の3軸加速度センサ1では、この電圧変化を検知することにより、3軸加速度センサ1に加えられた加速度を検出することができる。
ここで、重錘体42が揺動する際に、加えられた加速度が過度に大きい場合には、重錘体42が激しく揺動する前に、接触部84が被接触部85と接触することにより、重錘体42の変位量が規制される。このように、大きな加速度が本発明の3軸加速度センサ1に加えられた場合であっても、重錘体42は激しく揺動することがないので、本発明の3軸加速度センサ1の耐衝撃性を向上させることができる。
次に、本発明の3軸加速度センサ1の一製造方法を、図3から図8を用いて、詳細に説明する。図3〜7は、図1に示す3軸加速度センサ1の製造工程を示す断面図であり、図8は、図3に示す3軸加速度センサ1の縦断面図中のCの部分の拡大図である。なお、図3〜5、7、8は、図2中のA−A断面線での断面図を表し、図6は、図2中のB−B断面線での断面図を表す。
まず、図4(a)に示すようなシリコン基板10を用意する。本実施形態では、シリコン基板10の厚さは、200μmである。
シリコン基板10を酸化性雰囲気中で加熱することによって、図4(b)に示すように、シリコン基板10の上下面を酸化する。これにより、シリコン層22の上面側にはシリコン酸化層11が、シリコン層22の下面側には、シリコン酸化層12が形成される。ここで、シリコン酸化層11および12の厚さは、それぞれ0.5〜3.0μmであることが好ましい。
次いで、シリコン基板10のシリコン酸化層11側から不純物、例えばボロンを注入し、熱処理を行うことで不純物をシリコン層22中に拡散させる。これにより、図4(c)に示すように、シリコン酸化層11との界面近傍のシリコン層22に複数の第1のピエゾ抵抗領域31を形成する。
形成した第1のピエゾ抵抗領域31の下方に位置するシリコン酸化層12の一部をエッチングにより除去する。シリコン層22の図4(c)中の下面側であって、シリコン酸化層12で覆われていない部分をエッチングし、図4(d)に示すように凹部13を形成する。
次いで、シリコン基板10のシリコン酸化層11側からシリコン層22に再び不純物を注入し、熱処理を行うことで不純物をシリコン層22中に拡散させる。この場合、シリコン酸化層11との界面近傍のシリコン層22であって、第1のピエゾ抵抗領域31に隣接する部分(図5(a)では、第1のピエゾ抵抗領域31のシリコン層22の外周側に隣接する部分)に第2のピエゾ抵抗領域32を形成する。図5(a)に示す断面図では、第1のピエゾ抵抗領域31とシリコン基板10の側面との間の第1のピエゾ抵抗領域31の側面に、第2のピエゾ抵抗領域32が当接した状態で形成されている。第2のピエゾ抵抗領域32の不純物濃度は、第1のピエゾ抵抗領域31の不純物濃度より高くなっている。このように、上述のピエゾ抵抗素子30a、30b、30cは、それぞれ第1のピエゾ抵抗領域31と第2のピエゾ抵抗領域32とから構成される。
次いで、シリコン基板10に熱処理を行い、凹部13の一部にシリコン酸化層14を形成する。この状態でシリコン層22のシリコン酸化層12,14に覆われていない部分をエッチングする。これにより、図5(b)に示すように、断面略台形の凹部15を形成する。
次いで、図5(c)に示すように、シリコン基板10の下面側のシリコン酸化層12、14を除去する。これにより、シリコン層22の略中央部分に、重錘体42をシリコン基板10の下面側で支持する重錘体支持部16を形成することができる。また、重錘体支持部16の外側であって、断面略台形の凹部15を重錘体支持部16と挟む位置にシリコン枠21を形成することができる。
また、図5(c)に示すように、シリコン基板10の上面側のシリコン酸化層11に、第1のピエゾ抵抗領域31まで貫通する複数のコンタクトホール17を形成する。
その後、シリコン酸化層11の上面側からアルミニウムを蒸着させる。蒸着したアルミニウム層上にパターニングを行った後、エッチングすることにより、アルミ配線(金属配線)33およびアルミパッド34(図2参照)を形成する。これにより、図5(d)に示すように、コンタクトホール17を通して、複数の第1のピエゾ抵抗領域31にアルミ配線33が接続される。
次いで、図6(a)に示すように、シリコン酸化層11上の規定部分(すなわち、図2における貫通部分以外の部分)に、フォトリソグラフィによりレジスト層18を形成し、プラズマエッチング等のドライエッチングにより、レジスト層18の存在しない部分のシリコン酸化層11を除去する。
さらに、図6(b)に示すように、シリコン基板10の上面側から、プラズマエッチング等のドライエッチングにより、図6(a)中のシリコン層22の一部である除去部20を除去する。これにより、重錘体支持部16とシリコン枠21とを連結する複数の梁19a、19bが形成される。梁19a、19bはシリコン枠21より薄くなっており、その厚さは14μm程度である。
また、図7(a)に示すように、パイレックスガラスからなるガラス基板40を用意する。ガラス基板40の厚さは、例えば1000μmである。
そして、図7(b)に示すように、ガラス基板40の上面側から、図7(b)中の下方向にダイシングことによりガラス基板40の一部を除去する。これにより、幅50〜300μm程度の第1の溝80をガラス基板40の上面側に形成する。
次いで、図7(c)に示すように、上述のように形成されたシリコン基板10(すなわち、図5(b)に示すようなシリコン基板10)の下面に、ガラス基板40を陽極接合によって接合する。より詳しくは、シリコン基板10の重錘体支持部16およびシリコン枠21の下面が、ガラス基板40の上面に当接した状態で接合する。
次いで、図3に示すように、ガラス基板40の下面から上方向に、上記のように形成された第1の溝80と貫通するようにダイシング、エッチング、または熱エンボスすることにより、ガラス基板40の一部を除去する。これにより、本実施形態では、幅5〜50μm、深さ(上下方向の長さ)5〜50μmの第2の溝81をガラス基板40に形成する。
なお、先に第2の溝81をガラス基板40に形成し、シリコン基板10とガラス基板40とを陽極接合した後第1の溝80を形成してもよい。
図1に示すように、ガラス基板40を4つの直線方向にダイシングすることにより、ガラス基板40は、9個に分割される。図1に示すように9個に分割されたガラス基板40のうち、中央の1個が重錘体42としての役割を果たす。この重錘体42は、重錘体支持部16と接合している。また、この重錘体42の周囲に形成したガラス枠43の上面は、シリコン枠21の下面に接合している。これにより、シリコン枠21およびガラス枠43は、それぞれ、重錘体支持部16および重錘体42と所定間隔をおいて外側に形成された枠としての役割を果たす。以上の工程を経て、図3に示す断面形状を有する3軸加速度センサ1が形成される。
本発明の3軸加速度センサ1において、重錘体42とガラス枠43との間に形成された第1の溝80および第2の溝81は、双方の溝の幅を比較して広い方が第1の空隙、狭い方が第2の空隙となる。本実施形態では、図3に示すように、第2の溝81の幅が第1の溝80より狭いため、第2の溝81が第2の空隙をなし、第1の溝80が第1の空隙をなす。
図8は、図3中のCの部分を拡大断面図である。第2の溝81の図8中の左側にある重錘体42の側面部の一部は、接触部84としての役割を果たす。また、第2の溝81の図8中の左側にあるガラス枠43の側面部の一部は、被接触部85としての役割を果たす。
ガラス枠43の下主面は、前述したベース50の接合部52に接合し、本実施形態の3軸加速度センサ1が完成する。
以上説明したように、本実施形態の3軸加速度センサ1において、本発明の3軸加速度センサにおいて、第2の溝81を挟んで対向する位置にある、重錘体42の側面の一部ガラス枠43の側面の一部には、それぞれ接触部84と被接触部85とからなる規制手段90が形成されている。この規制手段90によって、重錘体42が揺動する際に、接触部84が被接触部85と接触し、重錘体42の変位量を規制することができる。
これにより、3軸加速度センサに過大な加速度が加えられた場合でも、重錘体が大きく揺動することなく、梁が破損しない。そのため、本発明の3軸加速度センサによって、耐衝撃性を向上させることができる。
また、本実施形態の3軸加速度センサ1の製造方法において、ガラス基板40(下基板)の上面から、下面に向かって所定幅を有する第1の溝80を所定の上下方向の長さまで形成する。次いで、重錘体支持部16およびシリコン枠21が形成された半導体基板10の下面に、ガラス基板40を接合した後、ガラス基板40の下面から、上面に向かって、第1の溝80の幅と異なる幅を有する第2の溝81を第1の溝80と貫通するように形成する。これにより、重錘体支持部16に懸垂保持された重錘体42と、ガラス枠43とを形成するとともに、第2の溝81からなる第2の空隙を挟んで対向する位置にある、重錘体42の側面の一部に設けられた接触部84と、ガラス枠43の側面の一部に設けられた被接触部85を形成する。重錘体42が揺動する際に、接触部84が被接触部85に接触することによって、重錘体42の変位を規制することができる規制手段90を形成することができる。
これにより、3軸加速度センサに過大な加速度が加えられた場合でも、重錘体が大きく揺動することなく、梁が破損し難い3軸加速度センサを製造することができる。したがって、耐衝撃性を向上させた3軸加速度センサの製造方法を提供することができる。
なお、本実施形態では、接触部84および被接触部85が、重錘体42およびガラス枠43の下部側に形成されている場合(図3参照)について説明したが、本発明の3軸加速度センサ1はこれに限られることなく、例えば、図9に示すように、第1の溝82の幅が第2の溝83の幅より狭くなるように形成することにより、接触部84および被接触部85を重錘体42およびガラス枠43の上部側に形成してもよい。
また、本実施形態では、接触部84が突出し、被接触部85は平面状をなしている規制手段90について説明したが、本発明の3軸加速度センサ1はこれに限られることなく、例えば、接触部および被接触部がともに突出するように第1の溝と第2の溝と(すなわち、第2の空隙)を形成してもよく、あるいは、接触部が平面上をなし、被接触部が突出するように第1の溝と第2の溝と(すなわち、第2の空隙)を形成してもよい。
本発明に係る3軸加速度センサの分解斜視図である。 図1に示すシリコン基板の上面図である。 3軸加速度センサのシリコン基板とガラス基板とが接合された状態における、図2中のA−A断面線が示す位置の断面図である。 図1に示す3軸加速度センサの製造工程を示す縦断面図である。 図1に示す3軸加速度センサの製造工程を示す縦断面図である。 図1に示す3軸加速度センサの製造工程を示す縦断面図である。 図1に示す3軸加速度センサの製造工程を示す縦断面図である。 図3に示す3軸加速度センサの縦断面図中のCの部分の拡大図である。 本発明に係る3軸加速度センサの変形例のシリコン基板とガラス基板とが接合された状態における、図2中のA−A断面線が示す位置の断面図である。
符号の説明
1 3軸加速度センサ
10 シリコン基板
11 シリコン酸化層
12 シリコン酸化層
13 凹部
14 シリコン酸化層
15 断面略台形の凹部
16 重錘体支持部
17 コンタクトホール
18 レジスト層
19a 梁
19b 梁
20 除去部
21 シリコン枠
22 シリコン層
30a ピエゾ抵抗素子
30b ピエゾ抵抗素子
30c ピエゾ抵抗素子
31 第1のピエゾ抵抗領域
32 第2のピエゾ抵抗領域
33 アルミ配線
34 アルミパッド
40 ガラス基板
42 重錘体
43 ガラス枠
50 ベース
51 凹部
52 接合部
80 第1の溝
81 第2の溝
82 第1の溝
83 第2の溝
84 接触部
85 被接触部
90 規制手段

Claims (9)

  1. 重錘体と、該重錘体を支持する重錘体支持部と、前記重錘体および前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠と、該枠と前記重錘体支持部とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを有する3軸加速度センサにおいて、
    前記重錘体と前記枠との間の空隙の大きさを調整することにより、前記重錘体の変位量を規制する規制手段を設けたことを特徴とする3軸加速度センサ。
  2. 前記空隙は、所定幅を有する第1の空隙と、前記所定幅より狭い幅を有する第2の空隙とを含む請求項1に記載の3軸加速度センサ。
  3. 前記規制手段は、前記第2の空隙を挟んで対向する位置にある、前記重錘体の側面の一部に設けられた接触部と、前記枠の側面の一部に設けられた被接触部とからなる請求項2に記載の3軸加速度センサ。
  4. 前記第2の空隙の幅は、5〜50μmの範囲である請求項1ないし3のいずれかに記載の3軸加速度センサ。
  5. 前記第2の空隙の上下方向の長さは、5〜50μmの範囲である請求項1ないし4のいずれかに記載の3軸加速度センサ。
  6. 重錘体を支持する重錘体支持部を半導体基板の下面に形成する工程と、
    前記半導体基板に複数のピエゾ抵抗素子を形成する工程と、
    前記複数のピエゾ抵抗素子を接続する金属配線を前記半導体基板の上面に形成する工程と、
    前記半導体基板の一部を除去することにより、前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠の一部と、前記重錘体支持部と前記枠とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを形成する工程と、
    下基板の上面から、下面に向かって所定幅を有する第1の溝を所定の深さまで形成する工程と、
    前記重錘体支持部および前記枠の一部が形成された前記半導体基板の下面に、前記下基板を接合する工程と、
    前記下基板の下面から、上面に向かって、前記所定幅と異なる幅を有する第2の溝を前記第1の溝と貫通するように形成することにより、前記重錘体支持部に懸垂保持された前記重錘体と、前記枠とを形成する工程と、
    を有することを特徴とする3軸加速度センサの製造方法。
  7. 前記第2溝形成工程において形成した第2の溝の幅は、前記所定幅より広い請求項6に記載の3軸加速度センサの製造方法。
  8. 前記第2溝形成工程において形成した第2の溝の幅は、前記所定幅より狭い請求項6に記載の3軸加速度センサの製造方法。
  9. 前記第1溝および第2溝形成工程は、エッチング、ダイシング、または熱エンボスを含む請求項6ないし8のいずれかに記載の3軸加速度センサの製造方法。
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CN107271724A (zh) * 2017-05-18 2017-10-20 中北大学 单片集成的压阻式三轴加速度计及制备方法

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