JP2006090975A - 3軸加速度センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン基板と重錘体とを、接合層を介して接合することにより、パイレックスガラス(「パイレックス」は登録商標)より比重が大きい材料を重錘体として使用することができ、小型化・薄型化を図ることができる3軸加速度センサおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る3軸加速度センサ1は、重錘体42と、重錘体42を支持する重錘体支持部16と、重錘体42および重錘体支持部16と所定間隔をおいて外側に設けられた枠21、43と、枠の一部であるシリコン枠21と重錘体支持部16とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁19a、19bとを有する3軸加速度センサ1において、重錘体42は、パイレックスガラスより比重が大きい材料からなり、重錘体42と重錘体支持部16とを接合可能な材料からなる接合部41aを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、3軸加速度センサおよびその製造方法に関する。
従来より、3軸方向の加速度を検出することができる3軸加速度センサとして、シリコン基板からなる略四角形状の支持枠と、この支持枠の内部に形成され、可撓性を有する複数の薄肉の梁と、この複数の梁によって揺動自在に支持される重錘体と、複数の梁上に設けられている複数のピエゾ抵抗素子を金属配線によって接続することにより構成されるブリッジ回路とを備えたものが知られている。
このような3軸加速度センサでは、3軸加速度センサに所定方向の加速度が加わると、重錘体が揺動し、複数の梁に弾性変形が生じる。これにより、梁上に設けられているピエゾ抵抗素子の抵抗値が変化し、ブリッジ回路から出力される出力電圧が変化する。したがって、この出力電圧の変化を検知することにより、3軸加速度センサに加えられた加速度を検出することができる。
ここで、特許文献1に示す加速度センサでは、重錘体の材料としてシリコンが使用されており、特許文献2に示す加速度センサでは、重錘体の材料としてガラスが使用されている。
特開平7−234242号公報 特開平7−202220号公報
加速度センサの小型化・薄型化を図るには、重錘体の体積・厚さを小さくする必要がある。しかしながら、加速度センサの感度は、重錘体の質量に依存するため、重錘体の体積を小さくした場合、重錘体の質量も小さくなってしまい、加速度センサの感度が十分に得られないという問題がある。
また、従来のようなシリコンまたはガラスよりも比重が大きいタングステンなどからなる重錘体を成形した後、この重錘体とシリコン基板とを合成樹脂等の接着剤で固定することによって、3軸加速度センサを製作することができる。しかしながら、歩留まり良く製品化するためには、重錘体をシリコン基板に対して位置決めした状態で接着する必要がある。そのため、作業が煩雑になるという問題がある。
本発明は、これらの問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、シリコン基板(重錘体支持部)と重錘体とを、接合層(接合部)を介して接合することにより、シリコンまたはガラスより比重が大きい材料を重錘体として容易に使用することができ、小型化・薄型化を図ることができる3軸加速度センサおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一面において、本発明の3軸加速度センサは、重錘体と、該重錘体を支持する重錘体支持部と、前記重錘体および前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠と、該枠と前記重錘体支持部とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを有する3軸加速度センサにおいて、
前記重錘体は、パイレックスガラス(「パイレックス」は登録商標)より比重が大きい材料からなり、
前記重錘体と前記重錘体支持部とを接合可能な材料からなる接合部を有することを特徴とする。
以上のような構成を有する3軸加速度センサによれば、接合部を介することにより、従来から用いられていたパイレックスガラスより比重が大きい材料を重錘体として、シリコンなどの半導体からなる重錘体支持部に容易に接合することができる。これにより、このような3軸加速度センサを小型化・薄型化することができる。
また、本発明の3軸加速度センサでは、前記重錘体は、タングステン、金、銀、タンタルおよびこれらの少なくとも2以上を含む合金のいずれかからなることが好ましい。
これにより、重錘体をなす材料を選択することができる。
前記接合部は、パイレックスガラス、低融点ガラス、金属のいずれかを含むことが好ましい。
これにより、接合部の材料を選択することができる。
また、本発明の別の面において、本発明の3軸加速度センサの製造方法は、
重錘体を支持する重錘体支持部を半導体基板の一方の主面に形成する工程と、
前記半導体基板に複数のピエゾ抵抗素子を形成する工程と、
前記複数のピエゾ抵抗素子を接続する金属配線を前記半導体基板の他方の主面に形成する工程と、
前記半導体基板の一部を除去することにより、前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠の一部と、前記重錘体支持部と前記枠とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを形成する工程と、
パイレックスガラスより比重が大きい材料からなる金属基板の一方の主面に、接合層を形成する工程と、
前記重錘体支持部および前記枠の一部が形成された前記半導体基板の一方の主面に、前記接合層を介して前記金属基板を接合する工程と、
前記金属基板および前記接合層の一部を除去することにより、前記枠と、前記重錘体支持部に懸垂保持された前記重錘体とを形成する工程と、
を有することを特徴とする。
以上のような工程を有する3軸加速度センサの製造方法では、金属基板上に形成された接合層を介することにより、パイレックスガラスより比重が大きい材料を重錘体として、半導体基板から形成された重錘体支持部に容易に接合することができる。これにより、小型化・薄型化された3軸加速度センサを製造することができる。
また、3軸加速度センサの製造方法では、前記接合層形成工程において形成された前記接合層は、パイレックスガラスまたは低融点ガラスからなり、前記接合層の厚さは、1〜20μmの範囲である請求項5に記載の3軸加速度センサの製造方法。
これにより、パイレックスガラスまたは低融点ガラスからなる接合層において、重錘体と重錘体支持部との間に十分な接合力が得られるとともに、接合層の厚さが薄いため、3軸加速度センサを薄型化することができる。
また、別の実施形態では、本発明の3軸加速度センサの製造方法は、
重錘体を支持する重錘体支持部を半導体基板の一方の主面に形成する工程と、
前記半導体基板の他方の主面に、複数のピエゾ抵抗素子と該複数のピエゾ抵抗素子を接続する金属配線とを形成する工程と、
前記半導体基板の一部を除去することにより、前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠の一部と、前記重錘体支持部と前記枠とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを形成する工程と、
前記重錘体支持部および前記枠の一部が形成された前記半導体基板の一方の主面に、第1の接合層を形成する工程と、
パイレックスガラスより比重が大きい材料からなる金属基板の一方の主面に、第2の接合層を形成する工程と、
前記第1の接合層と前記第2の接合層とを接合させることにより、前記半導体基板と前記金属基板とを接合する工程と、
前記金属基板および前記第2の接合層の一部を除去することにより、前記枠と、前記重錘体支持部に懸垂保持された前記重錘体とを形成する工程と、
を有することを特徴とする。
以上のような工程を有する3軸加速度センサの製造方法は、第1の接合層および第2の接合層を接合することにより、パイレックスガラスより比重が大きい材料からなる重錘体を重錘体支持部に容易に接合することができる。これにより、小型化・薄型化された3軸加速度センサを製造することができる。
また、3軸加速度センサの製造方法では、前記第1接合層形成工程および第2接合層形成工程において形成された前記接合層は金属からなり、前記接合層の厚さは、0.1〜5μmの範囲であることが好ましい。
これにより、重錘体と重錘体支持部との間において金属からなる第1の接合層および第2の接合層の接合力が十分に得られるとともに、第1の接合層および第2の接合層の厚さがそれぞれ薄いため、3軸加速度センサを薄型化することができる。
また、3軸加速度センサの製造方法では、前記接合工程は、陽極接合または拡散接合を含むことが好ましい。
これにより、半導体基板と金属基板とを容易に接合することができるとともに、金属基板を半導体基板に対して位置決めした状態で、容易・確実に接合することができる。また、陽極接合を用いた場合には、従来の製造工程をそのまま用いることができる。
また、3軸加速度センサの製造方法では、前記枠・重錘体形成工程は、ダイシング、エッチングおよびこれらの組み合わせのいずれかを含むことが好ましい。
これにより、金属基板および接合層の所定箇所を正確に除去することができる。
上述したおよび他の本発明の構成、作用および効果は、添付図面を参照して行う以下の好適実施形態の説明からより明らかとなるであろう。
以下、本発明の3軸加速度センサについて、添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る3軸加速度センサの分解斜視図である。図2は、図1に示す3軸加速度センサのシリコン基板の上面図である。なお、本明細書においては、「上」及び「下」の文言を適宜使用するが、各部材の説明において、図1に示す矢印の向きを「上方向」とし、この矢印の逆の向きを「下方向」とする。
本発明に係る3軸加速度センサ1は、図1および図2に示すように、シリコン基板10と、接合層41が上部に成膜された金属基板40と、ベース50とを備えている。
シリコン基板10は、金属基板40の一部から構成される重錘体42を支持する重錘体支持部16と、重錘体支持部16と所定間隔をおいて外側に設けられたシリコン枠(枠の一部)21と、シリコン枠21と重錘体支持部16とを連結するように設けられた4本の可撓性の梁19a、19bと、梁19a、19bの上面にそれぞれ形成された複数のピエゾ抵抗素子30a、30b、30cと、複数のピエゾ抵抗素子30a、30b、30cを接続するアルミ配線(金属配線)33(図2参照)とを備えている。
また、金属基板40は、本実施形態では、タングステンからなり、上述のように、その上面に接合層41が成膜されている。金属基板40は、重錘体42と、重錘体42の周囲に所定間隔をおいて外側に配置された8個の金属枠43とを備えている。ここで、接合層41も、金属基板40と同様に、9個に分割されており、図1に示すように、重錘体42上に成膜された接合層41を、特に、重錘体42と重錘体支持部16とを接合するための接合部41aという。なお、接合部41aは、本実施形態では、パイレックスガラスからなるが、その材料は特に限定されず、重錘体42と重錘体支持部16とを接合可能な材料であればよい。例えば、低融点ガラスや、金、銀、銅などの拡散性の強い金属(後述の別の製造工程における拡散接合が容易な金属)などでもよい。
ベース50は、本実施形態では、シリコンからなり、略四角形のリング状をなし、8個の金属枠43の下面が接合される接合部52と、組み立て状態で重錘体42との接触を回避するように、接合部52のなすリングの内部に形成された略四角形状の凹部51とを備えている。
次に、本発明の3軸加速度センサ1の上面の構成を説明する。図2に示すように、シリコン基板10の中央には、略四角形状の重錘体支持部16が形成されている。4本の梁19a、19bが、略四角形状の重錘体支持部16の4辺の略中央部から対向するシリコン枠21の各辺の略中央部に向けてそれぞれ延出し、対応するシリコン枠21に連結されている。また、梁19a、19bは、上述のように、可撓性を有している。一方の梁19a上には、ピエゾ抵抗素子30a、30cがそれぞれ2個形成されている。また、他方の梁19b上にはピエゾ抵抗素子30bが2個形成されている。
本発明の3軸加速度センサ1では、図2に示す直交座標系において、梁19a上に形成されているピエゾ抵抗素子30a、30cはそれぞれX方向、Z方向の加速度を、梁19b上に形成されているピエゾ抵抗素子30bはY軸方向の加速度を検知できるように構成されている。
上述のように、複数のピエゾ抵抗素子30a、30b、30cは、アルミ配線33によって接続されている。また、アルミ配線33は、シリコン枠21の外縁近傍に形成された複数のアルミパッド34(図2では、シリコン枠21の各辺に4または5つ、合計18個のアルミパッド34が示される)にも接続されている。ピエゾ抵抗素子30a、30b、30c、アルミ配線33およびアルミパッド34は、3軸方向の加速度を検出するセンサとして機能するブリッジ回路を構成する。なお、XYZ方向の3つのブリッジ回路の各頂点を構成するアルミパッド34は、各ブリッジの対向する頂点のグループ毎に、図示しない増幅回路(アンプ)や温度補償回路などの出力側か、あるいは、入力電圧(Vcc)側に接続される。
3軸加速度センサ1に加速度が加わると、重錘体支持部16に支持されている重錘体42が揺動する。これにより、梁19a、19bは弾性変形し、梁19a、19b上に形成されているピエゾ抵抗素子30a、30b、30cの抵抗値が3軸加速度センサ1に加わった加速度の方向に応じて変化する。そのため、ピエゾ抵抗素子30a、30b、30c、アルミ配線33およびアルミパッド34から構成されるブリッジ回路の出力電圧が変化する。3軸加速度センサ1では、この電圧変化を検知することにより、3軸加速度センサ1に加えられた加速度を検出することができる。
次に、本発明の3軸加速度センサ1の一製造方法を、図3から図6を用いて、詳細に説明する。なお、図3および図4は、図2中のA−A断面線での断面図を表し、図5は、図2中のB−B断面線での断面図を表し、図6は、シリコン基板10と金属基板40が接合された状態で、A−A断面線が表す位置のシリコン基板10および金属基板40の断面図を表す。
まず、図3(a)に示すようなシリコン基板10を用意する。本実施形態では、シリコン基板10の厚さは、200μmである。
シリコン基板10を酸化性雰囲気中で加熱することによって、図3(b)に示すように、シリコン基板10の上下面に酸化膜を形成する。これにより、シリコン層22の上面(他方の主面)側にはシリコン酸化層11が、シリコン層22の下面(一方の主面)側には、シリコン酸化層12が形成される。ここで、シリコン酸化層11および22の厚さは、それぞれ0.5〜3.0μmであることが好ましい。
次いで、シリコン基板10のシリコン酸化層11側から不純物、例えばボロンを注入し、熱処理を行うことで不純物をシリコン層22中に拡散させる。これにより、図3(c)に示すようにシリコン酸化層11との界面近傍のシリコン層22に複数の第1のピエゾ抵抗領域31を形成する。
形成した第1のピエゾ抵抗領域31の下方に位置するシリコン酸化層12の一部をエッチングにより除去する。シリコン層22の図3(c)中の下面(シリコン基板10の一方の主面)側を再びエッチングすることで、シリコン酸化層12で覆われていない部分を腐食し、図3(d)に示すように凹部13を形成する。
次いで、シリコン基板10のシリコン酸化層11側からシリコン層22に再び不純物を注入し、熱処理を行うことで不純物をシリコン層22中に拡散させる。この場合、シリコン酸化層11との界面近傍のシリコン層22であって、第1のピエゾ抵抗領域31に隣接する部分(図4(a)では、第1のピエゾ抵抗領域31のシリコン層22の外周側に隣接する部分)に第2のピエゾ抵抗領域32を形成する。図4(a)に示す断面図では、第1のピエゾ抵抗領域31とシリコン基板10の側面との間の第1のピエゾ抵抗領域31の側面に、第2のピエゾ抵抗領域32が当接した状態で形成されている。第2のピエゾ抵抗領域32の不純物濃度は、第1のピエゾ抵抗領域31の不純物濃度より高くなっている。このように、上述のピエゾ抵抗素子30a、30b、30cは、それぞれ第1のピエゾ抵抗領域31と第2のピエゾ抵抗領域32とから構成される。
次いで、シリコン基板10に熱処理を行い、凹部13の一部にシリコン酸化層14を形成する。この状態でシリコン基板10をエッチングすることで、シリコン層22の酸化膜に覆われていない部分をエッチングする。これにより図4(b)に示すように、断面略台形の凹部15を形成する。
次いで、図4(c)に示すように、シリコン基板10の下面(一方の主面)側の酸化層12、14を除去する。これにより、シリコン層22の略中央部分に、重錘体42をシリコン基板10の下面(一方の主面)側で支持する重錘体支持部16を形成することができる。また、重錘体支持部16の外側であって、断面略台形の凹部15を重錘体支持部16と挟む位置にシリコン枠21を形成することができる。
また、図4(c)に示すように、シリコン基板10の上面(他方の主面)側のシリコン酸化層11に、第1のピエゾ抵抗領域31まで貫通する複数のコンタクトホール17を形成する。
その後、シリコン酸化層11の上面側からアルミニウムを蒸着させる。蒸着したアルミニウム層上にパターニングを行った後、エッチングすることにより、アルミ配線(金属配線)33およびアルミパッド34(図2参照)を形成する。これにより、図4(d)に示すように、コンタクトホール17を通して、複数の第1のピエゾ抵抗領域31にアルミ配線33が接続される。
次いで、図5(a)に示すように、シリコン酸化層11上の規定部分(すなわち、図2における貫通部分以外の部分)に、フォトリソグラフィーによりレジスト層18を形成し、レジスト層18の存在しない部分のシリコン酸化層11をプラズマエッチング等のドライエッチングにより除去する。
そして、図5(b)に示すように、シリコン基板10の上面側からプラズマエッチングを行うことで、図5(a)中のシリコン層22の一部である除去部20を除去する。これにより、重錘体支持部16とシリコン枠21とを連結する複数の梁19a、19bが形成される。梁19a、19bはシリコン枠21より薄くなっており、その厚さは14μm程度である。
また、図6(a)に示すように、タングステンからなる金属基板40を用意する。金属基板40の厚さは、200〜500μmである。(発明者の方にご確認ください)
そして、図6(b)に示すように、金属基板40の上面(一方の主面)に、スパッタ成膜もしくは蒸着成膜等によって、パイレックスガラスからなる接合層41を形成する。接合層41の厚さは、1〜20μmの範囲であることが好ましい。
次いで、図6(c)に示すように、上述のように形成されたシリコン基板10(すなわち、図5(b)に示すようなシリコン基板10)の下面(一方の主面)側に、接合層41を介して金属基板40を陽極接合によって接合する。より詳しくは、シリコン基板10の重錘体支持部16およびシリコン枠21の下面(シリコン基板10の一方の主面側)が、接合層41に当接した状態で接合する。
次いで、図6(d)に示すように、金属基板40の下面(他方の主面)側から、図6(d)中の上方向にダイシングすることにより、金属基板40および接合層41の一部を除去する。図1に示すように、金属基板40を4つの直線方向にダイシングすることにより、金属基板40は、9個に分割される。図1に示すように9個に分割された金属基板40のうち、中央の1個が重錘体42としての機能を果たす。この重錘体42は、重錘体支持部16と接合部41aを介して接合している。また、この重錘体42の周囲に形成した金属枠43の上面は、接合層41を介してシリコン枠21の下面に接合している。これにより、シリコン枠21および金属枠43は、それぞれ、重錘体支持部16および重錘体42と所定間隔をおいて外側に形成された枠としての役割を果たす。
金属枠43の下面を前述したベース50の接合部52に接合し、本実施形態の3軸加速度センサ1が完成する。
以上説明したように、本実施形態の3軸加速度センサ1において、金属基板40の上面(一方の主面)に接合層41を予め形成することによって、金属基板40をシリコン基板10に容易に接合することができる。また、金属基板40をダイシングすることにより、その一部がシリコン基板10の重錘体支持部16に接合部41aを介して接合された重錘体42となる。
このように、接合層41を用いることにより、従来ではシリコン基板10に容易に接合することができなかったパイレックスガラスより比重が大きい金属(本実施形態では、タングステン)を重錘体42として使用することができる。
これにより、3軸加速度センサ1を小型化・薄型化することができる。
なお、本発明の3軸加速度センサ1は、家電、映像機器の傾斜・振動を検出するセンサ、携帯ゲーム機およびゲームコントローラの姿勢を検出するセンサ、セキュリティ用に窓等に設置し傾斜・振動を検出するセンサ、ロボットの姿勢を検出するセンサ、スポーツにおいて、フォームを確認するために人間の姿勢を検出するセンサ、精密電子機器の落下を検出するセンサ等に使用される。
なお、本発明の3軸加速度センサ1では、タングステンからなる重錘体42を用いて説明したが、これに限られることなく、パイレックスガラスより比重が大きい材料であれば、例えば、金、銀、タンタルおよびこれらの少なくとも2以上を含む合金など、いずれの材料からなる重錘体を使用してもよい。
また、本発明の3軸加速度センサ1では、パイレックスガラスからなる接合層41(接合部41a)を用いて説明したが、これに限られることなく、低融点ガラスからなる接合層(接合部)を使用してもよい。この場合においても、その厚さは1〜20μmの範囲であることが好ましい。
また、本発明の3軸加速度センサ1では、ダイシングにより金属基板40の一部を除去し、金属基板40を分割する工程を用いて説明したが、これに限られることなく、エッチングまたはダイシングとエッチングとを組み合わせた方法により、金属基板40の一部を除去し、金属基板40を分割してもよい。
次に、図7を用いて、本発明に係る3軸加速度センサ1の製造方法の別の実施形態を説明する。なお、本実施形態では、上述の製造方法との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態では、本発明の3軸加速度センサ1において、接合層41(接合部41a)として、金属からなる接合層(接合部)を使用する場合について説明する。以下、接合層41として金属を用いる場合における本発明の3軸加速度センサ1の製造工程を示す。なお、以下の説明で使用する図7は、図2中のA−A断面線での断面図を表す。
上述の図4(d)までの工程を終了した後、図7(a)に示すように、重錘体支持部16およびシリコン枠21のシリコン基板10の下面(一方の主面)側に、スパッタ成膜もしくは蒸着成膜によって、金属からなる第1の接合層61を形成する。ここで、接合層61の厚さは、0.1〜5μmの範囲であることが好ましい。
次いで、図7(b)に示すように、金属基板40の上面(一方の主面)に、スパッタ成膜もしくは蒸着成膜によって、金属からなる第2の接合層62を形成する。同様に、接合層62の厚さは、0.1〜5μmの範囲であることが好ましい。なお、第1および第2の接合層61、62を構成する金属は、同種のものでもよく、後述するように、熱圧着(拡散接合)が可能な種類同士であれば、異なる種類のものでもよい。
次いで、シリコン基板10の下面(一方の主面)側に形成された第1の接合層61と、金属基板40の上面(一方の主面)側に形成された第2の接合層62とを拡散接合によって接合する。これにより、図7(c)に示すように、第1の接合層61と第2の接合層62とからなる接合層63が、シリコン基板10と金属基板40との間に形成される。言い換えると、シリコン基板10の重錘体支持部16およびシリコン枠21の下面(シリコン基板10の一方の主面側)が、接合層63(第1および第2の接合層61、62)を介することにより、金属基板40に接合される。次いで、図7(d)に示すように、金属基板40の下面(他方の主面)側から、図7(d)中の上方向にダイシングすることにより金属基板40および接合層63の一部を除去する。これらの工程を経ることにより、本発明の3軸加速度センサ1を製造することもできる。
本発明に係る3軸加速度センサの分解斜視図である。 図1に示すシリコン基板の上面図である。 図1に示す3軸加速度センサの製造工程を示す縦断面図である。 図1に示す3軸加速度センサの製造工程を示す縦断面図である。 図1に示す3軸加速度センサの製造工程を示す縦断面図である。 図1に示す3軸加速度センサの製造工程を示す縦断面図である。 3軸加速度センサの製造工程の別の実施形態を示す縦断面図である。
符号の説明
1 3軸加速度センサ
10 シリコン基板
11 シリコン酸化層
12 シリコン酸化層
13 凹部
14 シリコン酸化層
15 断面略台形の凹部
16 重錘体支持部
17 コンタクトホール
18 レジスト層
19a 梁
19b 梁
20 除去部
21 シリコン枠
22 シリコン層
30a ピエゾ抵抗素子
30b ピエゾ抵抗素子
30c ピエゾ抵抗素子
31 第1のピエゾ抵抗領域
32 第2のピエゾ抵抗領域
33 アルミ配線
34 アルミパッド
40 金属基板
41 接合層
41a 接合部
42 重錘体
43 金属枠
50 ベース
51 凹部
52 接合部
61 第1の接合層
62 第2の接合層
63 接合層

Claims (9)

  1. 重錘体と、該重錘体を支持する重錘体支持部と、前記重錘体および前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠と、該枠と前記重錘体支持部とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを有する3軸加速度センサにおいて、
    前記重錘体は、パイレックスガラス(「パイレックス」は登録商標)より比重が大きい材料からなり、
    前記重錘体と前記重錘体支持部とを接合可能な材料からなる接合部を有することを特徴とする3軸加速度センサ。
  2. 前記重錘体は、タングステン、金、銀、タンタルおよびこれらの少なくとも2以上を含む合金のいずれかからなる請求項1に記載の3軸加速度センサ。
  3. 前記接合部は、パイレックスガラス、低融点ガラス、金属のいずれかを含む請求項1または2に記載の3軸加速度センサ。
  4. 重錘体を支持する重錘体支持部を半導体基板の一方の主面に形成する工程と、
    前記半導体基板に複数のピエゾ抵抗素子を形成する工程と、
    前記複数のピエゾ抵抗素子を接続する金属配線を前記半導体基板の他方の主面に形成する工程と、
    前記半導体基板の一部を除去することにより、前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠の一部と、前記重錘体支持部と前記枠とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを形成する工程と、
    パイレックスガラスより比重が大きい材料からなる金属基板の一方の主面に、接合層を形成する工程と、
    前記重錘体支持部および前記枠の一部が形成された前記半導体基板の一方の主面に、前記接合層を介して前記金属基板を接合する工程と、
    前記金属基板および前記接合層の一部を除去することにより、前記枠と、前記重錘体支持部に懸垂保持された前記重錘体とを形成する工程と、
    を有することを特徴とする3軸加速度センサの製造方法。
  5. 前記接合層形成工程において形成された前記接合層は、パイレックスガラスまたは低融点ガラスからなり、前記接合層の厚さは、1〜20μmの範囲である請求項4に記載の3軸加速度センサの製造方法。
  6. 重錘体を支持する重錘体支持部を半導体基板の一方の主面に形成する工程と、
    前記半導体基板の他方の主面に、複数のピエゾ抵抗素子と該複数のピエゾ抵抗素子を接続する金属配線とを形成する工程と、
    前記半導体基板の一部を除去することにより、前記重錘体支持部と所定間隔をおいて外側に設けられた枠の一部と、前記重錘体支持部と前記枠とを連結するように設けられた複数の可撓性の梁とを形成する工程と、
    前記重錘体支持部および前記枠の一部が形成された前記半導体基板の一方の主面に、第1の接合層を形成する工程と、
    パイレックスガラスより比重が大きい材料からなる金属基板の一方の主面に、第2の接合層を形成する工程と、
    前記第1の接合層と前記第2の接合層とを接合させることにより、前記半導体基板と前記金属基板とを接合する工程と、
    前記金属基板および前記第2の接合層の一部を除去することにより、前記枠と、前記重錘体支持部に懸垂保持された前記重錘体とを形成する工程と、
    を有することを特徴とする3軸加速度センサの製造方法。
  7. 前記第1接合層形成工程および第2接合層形成工程において形成された前記接合層は、金属からなり、前記接合層の厚さは、0.1〜5μmの範囲である請求項6に記載の3軸加速度センサの製造方法。
  8. 前記接合工程は、陽極接合または拡散接合を含む請求項6または7に記載の3軸加速度センサの製造方法。
  9. 前記枠・重錘体形成工程は、ダイシング、エッチングおよびこれらの組み合わせのいずれかを含む請求項6ないし8のいずれかに記載の3軸加速度センサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010032389A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Dainippon Printing Co Ltd 物理量センサ及びその製造方法
JP2010056944A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Sony Ericsson Mobile Communications Ab 携帯電話端末及びアンテナ整合方法
JP2010071912A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Alps Electric Co Ltd Memsセンサ

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