JP2006102769A - はんだ材料、電子部品、及び電子部品の製造方法 - Google Patents

はんだ材料、電子部品、及び電子部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱溶融時における体積の膨張が少ないはんだ材料を提供し、さらにこのはんだ材料を用いた材料の再溶融時における故障を抑えることのできる電子部品及び当該電子部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】はんだ組成物41と少なくともその内部が前記はんだ組成物の固相線温度よりも高い固相線温度を有する金属43からなる金属粉とを混合することによりはんだ材料を構成する。前記はんだ組成物の溶融時に、前記金属粉は溶融せずにはんだ組成物中に分散した状態になるので、はんだ組成物は金属粉の含有量だけ見かけよりも少ない。よって、溶融時における当該はんだ材料の体積膨張の程度は小さくなる。このため表面実装部品を配線基板に実装して封止した構造の電子部品が加熱されても、配線基板及び表面実装部品と封止材料との間の界面にはんだ材料が侵入することが抑えられるので、電極間の短絡等による故障が防がれる。
【選択図】図4

Description

本発明は、配線基板上に表面実装部品を実装した電子部品、特に表面実装部品を封止した電子部品に好適なはんだ材料、このはんだ材料を含んだ電子部品及びこのはんだ材料を用いた電子部品の製造方法に関する。
セラミックコンデンサやSAW(表面波)素子チップなどのような小型の電子部品(この明細書では表面実装部品と呼ぶ)はプリント配線基板等の基板に実装された後、湿気や搬送時の衝撃等による破壊を防ぐために封止されることで1つの電子部品ユニット(この明細書ではこのユニットを電子部品と呼ぶ)として取り扱われる場合がある。封止は、例えばエポキシ樹脂を主成分とした熱硬化性成形材料を、基板上に総ての当該表面実装部品群の表面全体が覆われるように供給した後、当該成形材料を硬化させることにより行われている。
表面実装部品を基板に実装させる方法として、現在はリフロー法が広く用いられている。リフロー法とは、あらかじめ基板上にはんだペーストやクリームはんだなどと呼ばれているペースト状のはんだ材料を、基板のパターンに合わせて印刷、又はディスペンスすることで付着させておいた後、当該はんだ材料上に表面実装部品を載置し、当該基板をリフロー炉と呼ばれる加熱炉内に搬入する。基板がリフロー炉内を通過する間に、炉内の熱により、基板上に成膜されたはんだが溶融されることで、電子部品の基板へのはんだ付けを行う方法である。この方法によれば、電子部品を一度に同一の基板にはんだ付けすることができるため、基板上に高密度に電子部品を配置することが可能である。
携帯電話等の電子機器の組み立て工程においては、上記のように作成された多数の電子部品が基板に実装される。この工程における電子部品の基板実装も上述のような利点があることからリフロー法により行われることが多い。
しかし、リフロー法は前述の通りリフロー炉を用いて、はんだが溶ける程度の熱を基板周囲から与えることによって、はんだ付けを行う方法であるため、電子部品が載置された基板が炉内を通過する際に基板上のはんだのみならず当該電子部品も加熱されることになる。
以下、図5を参照しながら電子部品内部における、表面実装部品を基板に固着したはんだが変化する様子を説明する。図5(a)は電子部品がリフロー炉内に搬入される前の状態を示している。この時点においては、はんだ材料41は、表面実装部品3Aの両端の電極32と、基板21上に形成されている電極であるマウントパッド22とを接合することで、基板21上に表面実装部品3Aを固着しかつ電極32,22間を電気的に接合している。また、表面実装部品3Aの周囲は封止材料51により覆われている。電子部品がリフロー炉内に入り、加熱されると前記はんだ材料41も加熱される。はんだ材料41は加熱され溶融されることで体積膨張して、図5(b)に示すように、表面実装部品3Aが接合されている基板21の表面及び表面実装部品3Aと、封止材料51との間の界面に拡がり、表面実装部品3Aの電極32、32間を短絡するなどして故障に至るおそれがある。
上記のようなはんだ材料の再加熱時における不具合を防ぐために、再加熱時の温度で軟化する封止材料を用いることが検討されている。この場合、上述のように電子部品を基板に接合しているはんだ材料が溶融されて膨張したときに、その体積膨張に合わせて、電子部品を被覆している封止材料が変形することで、上記の基板表面及び電子部品と、封止材料との間の界面に前記はんだが拡がることが抑制されることが期待される。
しかしその方法は、基板に実装された電子部品の密度が高い場合や、封止材料に含まれた樹脂の吸湿度が高い場合に、十分な効果を発揮できないという欠点を有する。従って、このはんだ材料の膨張が引き起こす電子部品の不具合に対して、いまだ有効な対策はとられていないのが現状である。なおこの種のはんだ材料として、電子部品をアプリケーションに実装するときに再溶融が起こらないようにするために、はんだ材料の組成を工夫して融点を高める技術が特許文献1に記載されているが、融点が高くなるとリフロー炉の消耗が激しくなったり、部品の劣化を起こしたりする場合もあり、好ましくない。
特開2003−154485号公報 請求項1
本発明は上記した従来技術の欠点を除くためなされたものであって、その目的とするところは、加熱溶融時における体積の膨張が少ないはんだ材料を提供することである。本発明の別の目的は、このはんだ材料を用いることにより、はんだ材料の再溶融時における故障を抑えることのできる電子部品を提供することである。本発明のさらに別の目的は、前記はんだ材料を用いて、電子部品を製造するのに好適な製造方法を提供することである。
本発明にかかるはんだ材料は、はんだ組成物と、少なくともその内部が前記はんだ組成物の固相線温度よりも、高い固相線温度を有する金属からなる金属粉と、を混合してなることを特徴とする。すなわち、加熱時に金属粉が溶融し始める温度がはんだ組成物の溶融し始める温度よりも高ければよい。なお前記金属とは合金であってもよい。
例えば、前記はんだ組成物は粉体であり、フラックスを混合してペースト状とされていてもよい。また、金属粉は、表面部分がはんだ組成物と親和性の強い材料により構成することが好ましい。その場合、金属粉の表面部分の金属は、はんだ組成物を構成する金属と同一の金属とすることができる。さらに、はんだ組成物は、Snを主成分とし、少なくともAgとCuとを含み、金属粉の表面部分の金属はAgであってもよいし、あるいはSnであってもよい。また、金属粉の少なくとも内部を構成する、はんだ組成物の固相線温度よりも高い固相線温度を有する金属はCu、Pb、Znから選ばれる金属、あるいはこれらの金属のうち少なくとも2種類の金属からなる合金であってもよい。ところで、金属粉を構成する金属は合金でもよく、金属粉全体が合金により構成されていてもよいし、上述のように金属粉が表面部分と内部を構成する金属とに分かれる場合は少なくとも一方が合金であってもよい。
また、本発明に係る電子部品は、上記のはんだ材料を用いて表面実装部品を実装されたことを特徴とする。この電子部品は、例えば封止材料により封止されていてもよい。
さらに、本発明に係る電子部品の製造方法は配線基板の電極上に上述のはんだ材料を供給する工程と、はんだ材料の上に表面実装部品を載せる工程と、前記はんだ材料を加熱して溶融することにより表面実装部品の電極と配線基板の電極とを電気的に接続する工程と、前記表面部品を封止材料により封止する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、はんだ組成物が溶融したときにその溶融物の中に金属粉が溶融せずに分散した状態になるのではんだ自体つまりはんだ組成物は、金属粉の含有量だけ見かけよりも少ない。よって、はんだ材料の溶融時(金属粉は溶融しないが便宜上このような表現とする)において、当該はんだ材料の体積膨張の程度は小さくなる。このため例えば表面実装部品を配線基板に実装して封止した構造の電子部品が加熱されて内部のはんだ材料が溶融したときに、配線基板及び表面実装部品と封止材料との間の界面にはんだ材料が侵入することが抑えられるので、電極間が短絡するといった故障が起こりにくくなる。したがって電子部品を電子機器の配線基板に組み込むときやリペアーのために取り外すときなどにおいて電子部品の電極側のはんだ材料を溶融するために当該電子部品が加熱されても不良になるおそれが低減する。
さらにはんだ材料をはんだ組成物の粉体とフラックスとを混合してペースト状とし、金属粉の表面部分(外層部分)をはんだ組成物となじみやすい材料により構成することにより、例えばSnを主成分とし、AgとCuとを含むはんだ組成物に対してAgあるいはSnを用いることにより、金属粉の分散性がよくなってはんだ組成物の不連続部位の発生が抑えられる。この場合Agを用いることによりAgが溶け出してはんだ材料の融点が高くなり、結果として電子部品を加熱したときにはんだ材料が溶融しにくくなるので、この点からも既述の故障が起こりにくくなる。
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明に係るはんだ材料をさらに詳細に説明する。この実施形態のはんだ材料は、はんだ組成物の粉体と金属粉とフラックスとを混合してなるペースト状のはんだ材料(はんだペースト)として構成される。はんだ組成物としては、公知のまたは新規の、いずれのはんだ組成物であっても用いることができる。ところで本明細書において、はんだ組成物とは、はんだとしての役割を果たす一定の組成を持った合金のことをいう。例えばSn、Ag及びCuが金属として含有されているはんだ組成物はPbフリーのはんだとして広く用いられている。
前記Ag及びCuが含まれているはんだ組成物において、Agの当該はんだ組成物全体に対する含有量は、2.0〜4.0質量%が好ましく、より好ましくは3.0質量%である。Cuの当該はんだ組成物全体に対する含有量は0.1〜1.5質量%が好ましく、より好ましくは0.3〜0.7%である。当該はんだ組成物の残部はSnにより構成される。ただし当該はんだ組成物には、はんだの濡れ性を改善する等の目的でFe、Ni等の金属あるいは非金属成分が適量加えられていてもよい。
上述のはんだ組成物は、細かく砕き、粒子状にすることが好ましい。粒子が大きすぎると生成するはんだペーストの基板への印刷性が悪くなる。その一方で、粒子が小さすぎるとはんだペーストが過熱された際におけるはんだのぬれ性が悪くなる原因となる。そのため粒子の大きさは5〜50μm程度であることが好ましい。
はんだ組成物を粒子状にする方法としては、例えばターボミル、ローラミル、金属粉ミル、遠心力粉砕機、パルベライザー等の従来公知の粉砕機を用いて、上述のはんだ組成物を適当な大きさに粉砕する等の方法を用いることができる。
本発明に係るはんだ材料中に含まれる金属粉は、金属粉の1粒全体は同じ金属により構成されていてもよいが、粒本体を当該粒本体とは異なる金属により被覆した構成、つまり内部の本体部と表面部分とが異なる金属である、いわば複合金属粉であってもよい。
粒本体を本体部と呼ぶことにして説明を進めると、本体部を構成する金属としては、本発明を実施するために選択したはんだ組成物の固相線温度よりも高い固相線温度を有する金属が選択される。つまり本体部及びはんだ組成物の夫々の融点に幅がある場合において、本体部の融点の範囲中で最も低い温度がはんだ組成物の融点の範囲中で最も高い温度よりも高ければよい。さらに言い換えれば、本体部の溶け始めの温度がはんだ組成物の融点の範囲中で最も高い温度よりも高ければよい。従って、融点が高く、比較的安価なPb、Cu等の金属により当該本体部を構成することが好ましく、Cuを用いて当該本体部を構成することがより好ましい。ただし、当該本体部は単一の金属により構成されていても、複数の金属の合金により構成されていてもよい。なお本体部は、はんだ付けの際にリフロー炉などにより加熱される温度よりも高い固相線温度を有することが必要である。但しこれは装置側の問題であって加熱する温度をはんだ組成物の固相線温度にあわせて調整すればよいので、本体部の固相線温度がはんだ組成物の固相線温度よりも高ければよい。
上記金属の本体部の粒径の好ましい値は、はんだ組成物により多少変わってくるが、例えばSn−Ag−Cu系のはんだ組成物であれば5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは10〜15μmである。当該本体部は、当該本体部により構成される金属粉のはんだ組成物中における分散性を向上させる目的から、球形又は略球形であることが好ましいが、表面に凹凸を持った構造であってもよい。
本体部の表面に形成する金属膜(表面部)は、単一の金属を用いても、複数の金属からなる合金を用いてもよいが、はんだ組成物と金属粉との親和性(なじみ性)を向上させ、はんだ材料中における金属粉の分散性を向上させる利点が得られることから、前記はんだ組成物中に含まれる金属と同一の金属が用いられることが好ましい。親和性が強いとは、金属間化合物を生成する作用があることを意味し、より具体的には金属粉がほとんど凝集せずにはんだ組成物中に分散している状態が得られることをいう。例えば、Sn−3・0Ag−0.5Cuはんだ(はんだ合金全体に対して夫々Agが3.0質量%、Cuが0.5質量%含まれ、残部がSnからなるはんだ)をはんだ組成物として使用する場合は、金属膜を構成する金属として、Agを用いることが好ましい。この場合はんだ付け時において本体部である例えばCu粉の表面に施したAg膜がはんだ組成物中に溶出し、はんだ組成物の液相線温度を上昇させる効果を持つと共に、Cu粉がAgを介してはんだ組成物に濡れるため、Cu粉をはんだ中に分散する効果がある。したがってはんだ組成物の不連続点の発生が抑えられ、はんだ付け性は損なわれない。
本体部の表面に金属膜を形成する手段としては、本体部に簡便に略均一な膜厚を形成できる点からメッキ法を用いることが好ましい。メッキ法としては電解メッキ、あるいは無電解メッキ法等のいずれの公知のメッキ法であっても用いることができるが、メッキ法以外の手法で金属膜を形成するようにしてもよい。
金属粉における本体部を構成する金属の量に対する前記金属膜を構成する金属の量は、特に制限されず、本発明の趣旨が損なわれない範囲の量を用いることができる。例えば、本体部をCuにより構成して、金属膜をAgにより構成する場合は、本体部の質量に対する金属膜の質量が5〜20質量%であることが好ましく、さらに好ましくは8〜12質量%である。
はんだ材料中に加える金属粉の量が多すぎると、生成するはんだ材料中のはんだ組成物の含有率が低くなり、はんだ材料としての機能が果たされなくなる。その一方で、金属の金属粉を加える量が少なすぎると本発明の作用、効果が損なわれる。従って、はんだ組成物に応じて適切な金属粉の混入量を設定する必要があり、例えば上述のSn−3・0Ag−0.5Cuはんだをはんだ組成物として用いる場合において、金属粉は当該はんだ組成物全体の質量に対して20〜35質量%混入されることが好ましい。
はんだ材料を構成するフラックスとしては、ロジン等の粘着付与材樹脂、チキソ剤、活性剤、溶剤等を含んだ公知のフラックスが使用できる。また、フラックスの持つ活性度の違いに関わりなく使用することができる。
なお、混練を行う際のフラックスを添加する量としては特に限定されないが、最終的に生成するはんだ材料全体の質量に対して、当該フラックスが5〜15質量%含まれるように添加することが好ましい。さらに好ましくは、最終的に生成するはんだ材料全体に対して当該フラックスが10.2〜11.2質量%含まれるように添加する。
また、最終的に生成するはんだ材料の粘度が高すぎると当該はんだ材料を基板へ印刷する際にかすれが生じる。その一方で、粘度が低すぎると当該はんだ材料を基板へ印刷する際に印刷だれ、にじみが生じる。従って、当該はんだ材料の粘度が、25℃において100〜300Pa・sであることが好ましく、より好ましくは、190〜230Pa・sである。
上述のはんだ組成物の粉体、金属粉、及びフラックスを夫々互いに混練することにより本発明に係るはんだ材料が製造される。当該混練は、例えばバンバリーミキサー、ニーダー等の公知の機器を用いて行うことができる。ただし金属の金属粉が凝集すると生成するはんだ材料について、加熱時に良好な接着性が得られない箇所が点在することになるので、混練が終了した時に当該金属の金属粉がはんだ材料中に略均一に分散していることが好ましい。
このような実施の形態によれば、はんだ材料としては必要な量でありながらはんだ組成物の量は金属粉の混入分だけ少なくなり、そしてはんだ組成物の溶融時に金属粉は溶融しないので、詳しくは例えばAgメッキCu粉であればCu粉は溶融しないので、はんだ材料の体積膨張が抑えられる。このため例えばこのはんだ材料を後述のように封止型の電子部品に適用すれば、電子部品を加熱したときに故障を引き起こす現象が低減される。
次に、図1を参照しながら上述の本発明に係る、粉末状にしたSn−3・0Ag−0.5Cuはんだ及び本体部をCuで構成して、当該本体部の表面をAgでメッキした金属粉を含んだはんだ材料(はんだペースト)41を用いて、電子部品を作成する好ましい実施形態について具体的に説明する。
図1(a)で示すように先ず、基板21のマウントパッド22に合わせた開口部を持つメタルマスク52が、基板21上に設置される。図1(a)で示すように、はんだ印刷機のスキージ61により基板21に供給されたはんだ材料41は、メタルマスク52の開口部を通過して、基板21上に形成されている電極であるマウントパッド22の形状に合わせて塗布される。なお、はんだ材料41を供給する手段としてはディスペンス方式もあるが生産効率の点から上記に説明した印刷方式を用いることが好ましい。また、はんだ印刷機としてはいずれの従来のはんだ印刷機であっても使用することができる。
メタルマスク52を基板21の表面から取り除いた後、はんだペースト上に表面実装部品3A及び表面実装部品3Bの夫々の電極32が接触するように、各表面実装部品を載置する。
表面実装部品が載置された当該基板21をリフロー炉内に搬入して加熱する。リフローの方式としては赤外線リフロー、VIPSリフロー、N2リフロー等のいずれの方式も用いることができるが、表面実装部品の表面の温度を低くでき、さらにはんだのぬれ性を向上させる等の利点を持つN2リフローが好ましく用いられる。なお、リフロー炉内の酸素分圧は100ppm以下とすることが好ましい。
リフロー炉内における温度は、はんだ材料41に含まれるはんだ粉末が溶融し、当該はんだ材料に含まれる金属粉4Aを構成する本体部43が溶融せず、かつ基板上の各表面実装部品に影響を与えないように調整される。こうして表面実装部品3A、表面実装部品3Bの電極32と基板21側の電極であるマウントパッド22とが電気的に接続されて固着され、表面実装部品3A、表面実装部品3Bが基板21に実装された状態となる。
リフロー炉から基板が搬出され、はんだ材料41が固化した後(図1(b))、はんだ材料41及び各電子部品上に付着しているフラックスを洗浄して除去する。
フラックスの除去が終了した後、封止材料を、基板21上の各表面実装部品の表面が被覆されるように、基板21上に供給する。さらにその封止材料51を固化させることで、基板21上の各電子部品を封止する(図1(c))。封止材料51としては、例えばエポキシ樹脂等を主成分とした材料を用いることができる。この場合例えば、液状のエポキシ樹脂を主成分とした封止材料51を、基板21上の表面実装部品群が完全に覆われるようにディスペンサーにより供給した後、加熱炉に搬入して当該樹脂を硬化させる方法や、ペースト状のエポキシ樹脂を主成分とした封止材料51を、基板21上の表面実装部品群が完全に覆われるように印刷した後、当該封止材料51を加熱炉内にて硬化させる等の方法が、好ましく用いられる。その他の方法として、基板21上の表面実装部品群を金型で覆い、金型内に液状のエポキシ樹脂を主成分とした封止材料を圧入して、当該金型を過熱させることで当該封止材料51を硬化させる等の方法が好ましく用いられる。
図1(d)で示すように必要な表面実装部品が含まれる単位ごとに、基板21を封止材料51と共に鉛直軸に沿って切断することで、1つ以上の表面実装部品を含んだ1つの電子部品が作成される。なお本明細書では1つ以上の表面実装部品が基板上に封止材料により封止された電子デバイスを電子部品と呼んでいる。
ところで図1においては表面実装部品3A及び表面実装部品3Bのみの様子を記載することで簡略化しているが、実際の工程においては、1枚の基板21に多数の表面実装部品群をマウントして上記のリフロー法を用いて基板21上にはんだ付けをすることができる。
また本実施形態では基板21の片面のみに表面実装部品3A及び表面実装部品3Bを実装しているが、表面実装部品は基板21の両面に実装されてもよい。即ち、例えば上述の実施形態と同様にして、基板の片面に対してリフローを用いた電子部品の実装を行った後に、当該基板21において表面実装部品が載置されてない面にも、上述の実施形態と同様にはんだペーストを塗布して、リフローにより部品を固着させてもよい。
上述のように基板の両面に表面実装部品を実装する場合は、基板の片面のみに表面実装部品の実装が終了した直後に洗浄作業を行わず、基板の両面に表面実装部品が実装された後に、洗浄作業を行ってもよい。
図2は、上記実施形態において作成された、電子部品内部の表面実装部品3Aを示す拡大図である。図3は、表面実装部品3Aの電極32とマウントパッド21との接合部を示した拡大図であり、はんだ材料41中には金属粉4Aが分散されている様子を模式的に示している。図4は、前記はんだ材料41中における金属粉4Aの様子を示した説明図である。本実施形態については、前述のように、はんだ材料41中に含まれるはんだ粉末として例えば、Sn−3・0Ag−0.5Cuはんだを用いている。また、はんだ材料41中に含まれる金属粉4Aは、例えばCuよりなる本体部43及び本体部43表面にメッキされた例えばAgよりなる金属膜42により構成されている。
このような電子部品によれば、アプリケーション機器である電子機器例えば携帯電話の配線基板にはんだ付けするために電子部品を加熱した場合電子部品の封止材料内のはんだ材料が溶融しても体積膨張が抑えられるので、表面実装部品及び配線基板と封止材料との間の界面へのはんだ材料の侵入の程度が小さくなるので、故障を引き起こすおそれが小さくなる。なお電子機器をリペアーするために電子部品を配線基板から取り外す場合でも同様な効果が得られる。
ところで、本実施形態においては、はんだ材料41を構成するはんだ粉末をリフローにより溶融させる際に、金属膜42を構成するAgの一部あるいは総てが溶融されるようにリフローの温度プロファイルを設定してもよい。このようにすれば既述のように溶融したはんだ粉末と溶融した金属膜42を構成したAgが互いに混ざり合うため、前記はんだ組成物に比べて高い溶融温度をもつことになる。そのためはんだ材料41の体積膨張がさらに低下する好ましい効果が得られる。
本発明に係るはんだ材料を用いて電子部品を作成する工程図である。 前記電子部品内部における基板上に固定された表面実装部品を示す説明図である。 前記基板と前記表面実装部品との接合部を示す拡大図である。 前記接合部における、はんだ材料の状態を示した説明図である。 従来のはんだを用いてリフローを行った場合における電子部品内部のはんだの動態を示す説明図である。
符号の説明
21 基板
22 マウントパッド
3A 表面実装部品
3B 表面実装部品
31 チップ部品
32 電極
33 SAWチップ
36 インターポーザー
4A 金属粉
41 はんだ材料
42 金属膜
43 本体部
51 封止材料
52 メタルマスク
61 スキージ

Claims (11)

  1. はんだ組成物と、
    少なくともその内部が前記はんだ組成物の固相線温度よりも高い固相線温度を有する金属からなる金属粉と、
    を混合してなることを特徴とするはんだ材料。
  2. はんだ組成物は粉体であり、フラックスを混合してペースト状とされたことを特徴とする請求項1に記載のはんだ材料。
  3. 金属粉は、表面部分がはんだ組成物と親和性の強い材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載のはんだ材料。
  4. 金属粉の表面部分の金属は、はんだ組成物を構成する一の金属と同一の金属であることを特徴とする請求項2に記載のはんだ材料。
  5. はんだ組成物は、Snを主成分とし、少なくともAgとCuとを含み、
    金属粉の表面部分の金属はAgであることを特徴とする請求項4に記載のはんだ材料。
  6. 金属粉の表面部分の金属はAgの代わりにSnであることを特徴とする請求項5に記載のはんだ材料。
  7. 前記金属は合金であることを特徴とする請求項1に記載のはんだ材料。
  8. 金属粉の少なくとも内部を構成する、はんだ組成物の固相線温度よりも高い固相線温度を有する金属はCu、Pb、Znから選ばれる金属、あるいはこれらの金属のうち少なくとも2種類の金属からなる合金であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載のはんだ材料。
  9. 配線基板上に請求項1乃至7のいずれか一に記載のはんだ材料を用いて表面実装部品を実装したことを特徴とする電子部品。
  10. 配線基板上に請求項1乃至7のいずれか一に記載のはんだ材料を用いて表面実装部品を実装し、封止材料により封止して構成されたことを特徴とする電子部品。
  11. 配線基板の電極上に請求項2乃至6のいずれか一に記載のはんだ材料を供給する工程と、
    このはんだ材料の上に表面実装部品を載せる工程と、
    前記はんだ材料を加熱して溶融することにより表面実装部品の電極と配線基板の電極とを電気的に接続する工程と、
    前記表面実装部品を封止材料により封止する工程と、
    を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
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