JP2013119089A - 導電性接合材料、並びに電子部品及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】1次リフローの加熱によって確実に実装でき、かつ2次リフロー加熱時における導電性接合材料の再溶融を防止することができる導電性接合材料、並びに該導電性接合材料を用いた電子部品、及び該電子部品を搭載した電子機器の提供。
【解決手段】ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された銅粒子と、錫粒子及び錫合金粒子のいずれかとを含む導電性接合材料である。前記ガリウム合金が、Ga−Ni合金、Ga−Cu合金、Ga−Sn合金及びGa−Au合金のいずれかである態様、前記銅粒子の体積平均粒径が0.5μm以上30μm以下である態様、前記ガリウム及びガリウム合金のいずれかからなる被覆膜の平均厚みが0.5μm以上10μm以下である態様などが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性接合材料、並びに該導電性接合材料を用いた電子部品及び該電子部品を搭載した電子機器に関する。
配線基板上にチップ部品等が実装された電子部品が、更に、マザーボードやシステムボードと呼ばれる大型の配線基板上に実装される場合がある。このとき、電子部品は、チップ部品、半導体部品等の部品が、導電性接合材料としてのはんだペーストを用いて配線基板上に実装される。ここでの実装を1次実装と呼ぶ。また、この1次実装は、例えば、リフロー加熱(1次リフロー)により行われる。このようにして配線基板上にチップ部品等が実装された後、電極等の一部を除き全体が封止樹脂により封止される場合もある。このように封止樹脂により封止された電子部品のことを「樹脂モジュール部品」と称する。
電子機器は、前記電子部品が、導電性接合材料としてのはんだペーストを用いてマザーボードやシステムボードと呼ばれる大型の配線基板上に実装される。ここでの実装を2次実装と呼ぶ。また、この2次実装は、例えば、リフロー加熱(2次リフロー)により行われる。
このように、樹脂モジュール部品に対してリフロー(2次リフロー)処理を行った場合、この2次リフロー加熱の際に、樹脂モジュール部品の内部で導電性接合材料が再溶融してしまうことがある。2次リフロー加熱時に導電性接合材料が再溶融すると、電子部品内の微細な隙間を溶融した導電性接合材料が流動して電極間のショートを起こすという問題がある。このような隙間は、例えば、封止樹脂の亀裂や、封止樹脂のチップ部品からの剥離等により生じる。
そこで、2次リフロー加熱時における導電性接合材料の再溶融を防止することを目的として種々の検討がなされている(例えば、特許文献1及び2参照)。
したがって、1次リフローの加熱によって確実に実装でき、かつ2次リフロー加熱時における導電性接合材料の再溶融を防止することができる導電性接合材料の提供が求められている。
特開平10−291087号公報 特表平11−514300号公報
本件は、1次リフローの加熱によって確実に実装でき、かつ2次リフロー加熱時における導電性接合材料の再溶融を防止することができる導電性接合材料、並びに該導電性接合材料を用いた電子部品、及び該電子部品を搭載した電子機器を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、後述する付記に記載した通りである。即ち、
開示の導電性接合材料は、ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された銅粒子と、錫粒子及び錫合金粒子のいずれかとを含む。
開示の電子部品は、電極パッドを有する配線基板と、前記配線基板に実装され、複数の電極を有する部品と、前記部品を覆う封止樹脂と、前記配線基板内の配線を、外部の基板と接続する複数の端子とを有し、前記複数の電極が、前記電極パッドと開示の導電性接合材料により接続されている。
開示の電子機器は、開示の電子部品を有する。
開示の導電性接合材料によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、1次リフローの加熱によって確実に実装でき、かつ2次リフロー加熱時における導電性接合材料の再溶融を防止することができる導電性接合材料、並びに該導電性接合材料を用いた電子部品、及び該電子部品を搭載した電子機器を提供することができる。
図1Aは、2次リフロー加熱時に電子部品内に隙間ができた状態を示す概略断面図である。 図1Bは、電子部品内の隙間に溶融した導電性接合材料が浸入し電極間がショートした状態を示す概略断面図である。 図2Aは、本発明の導電性接合材料の接合原理を示す概略図である。 図2Bは、本発明の導電性接合材料の接合原理を示す概略図である。 図2Cは、本発明の導電性接合材料の接合原理を示す概略図である。 図2Dは、本発明の導電性接合材料の接合原理を示す概略図である。 図3は、一次実装温度プロファイルとガリウム又はガリウム合金の融点の関係を示す図である。 図4は、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を示すフロー図である。 図5Aは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略断面図である。 図5Bは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略断面図である。 図5Cは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略断面図である。 図5Dは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略断面図である。 図5Eは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略断面図である。 図5Fは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略断面図である。 図5Gは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略断面図である。 図6Aは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略上面図である。 図6Bは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略上面図である。 図6Cは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略上面図である。 図6Dは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略上面図である。 図6Eは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略上面図である。 図6Fは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略上面図である。 図6Gは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略上面図である。 図7は、実施例18におけるリフロー加熱後のCu粒子周囲の金属マッピングを示す摸式図である。
(導電性接合材料)
本発明の導電性接合材料は、ガリウム(Ga)及びガリウム(Ga)合金のいずれかにより被覆された銅(Cu)粒子と、錫(Sn)粒子及び錫(Sn)合金粒子のいずれかとを含み、フラックス成分、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
<Ga及びGa合金のいずれかにより被覆された銅粒子>
前記Ga及びGa合金のいずれかにより被覆された銅粒子は、銅粒子の表面にGa又はGa合金からなる被覆膜を有してなる。
−銅粒子−
前記銅粒子は、その形状、大きさ、構造等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記銅粒子の形状としては、例えば、球状、真球状、ラグビーボール状などが挙げられる。前記銅粒子の構造としては、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
前記銅粒子の体積平均粒径は、0.5μm〜30μmが好ましい。前記体積平均粒径が、0.5μm未満であると、小径の銅粒子が作製するのが困難であり、Ga又はGa合金のめっきが困難となることがある。また、銅粒子を30質量%程度まで添加するのが困難となり、導電性接合材料の配線基板への印刷性が低下してしまうことがある。
前記体積平均粒径は、例えば、レーザー回折散乱法による粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
前記銅粒子としては、銅単体からなる銅粒子以外に、ガリウムと銅の合金からなる銅合金粒子を用いることが好ましい。これは、下記表1に示すように、Cuの融点は1,083℃、Gaの融点は29.78℃であり、両者の融点の差が大きいので、ガリウムと銅の合金からなる銅合金粒子を用いると、銅単体からなる銅粒子よりも融点を下げることができ、銅粒子の融点調整が容易となるからである。
前記ガリウムと前記銅からなる銅合金粒子におけるGaとCuの質量比率(Ga:Cu)は、20質量%:80質量%〜40質量%:60質量%が好ましい。
前記銅粒子又は銅合金粒子としては、特に制限はなく、適宜製造したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記銅粒子又は銅合金粒子の製造方法としては、例えば、アトマイズ法による粉体化などが挙げられる。前記アトマイズ法とは、ノズルより溶融した銅又は銅合金を噴出させ、噴霧媒体(気体又は液体)のジェットを衝突飛散させることで、液滴とし冷却することにより凝固させて粒子とする方法である。
−ガリウム又はガリウム合金−
前記Ga合金としては、めっきにより銅粒子表面に被膜を形成する観点から、例えば、下記表2に示すように、Gaとイオン化傾向(イオン化エネルギー:kcal/mol)が近い金属を用いることが好ましい。これらの中でも、In、Sn、Ni、Cu、Feなどが好適である。
前記ガリウム合金としては、例えば、ガリウム(Ga)−ニッケル(Ni)合金、ガリウム(Ga)−銅(Cu)合金、ガリウム(Ga)−錫(Sn)合金、ガリウム(Ga)−金(Au)合金、Ga−In合金、Ga−In−Sn合金、Ga−In−Zn合金、Ga−Zn合金などが挙げられる。これらの中でも、Ga−Ni合金、Ga−Cu合金、Ga−Sn合金、Ga−Au合金が特に好ましい。
前記Ga−Ni合金としては、例えば、Gaを主成分とし、Niを5.0質量%程度含むGa−5.0Ni合金などが挙げられる。
前記Ga−Cu合金としては、例えば、Gaを主成分とし、Cuを3.7質量%程度含むGa−3.7Cu合金などが挙げられる。
前記Ga−Sn合金としては、例えば、Gaを主成分とし、Snを7.2質量%程度含むGa−7.2Sn合金などが挙げられる。
前記Ga−Au合金としては、例えば、Gaを主成分とし、Auを3.0質量%程度含むGa−3.0Au合金などが挙げられる。
前記Ga−In合金としては、例えば、Gaを主成分とし、Inを24.5質量%程度含むGa−24.5In合金などが挙げられる。
前記Ga−In−Sn合金としては、例えば、Gaを主成分とし、Inを25質量%程度、Snを13質量%程度含むGa−25In−13Sn合金などが挙げられる。
前記Ga−In−Zn合金としては、例えば、Gaを主成分とし、Inを29質量%程度、Znを4質量%程度含むGa−29In−4Zn合金などが挙げられる。
前記Ga−Zn合金としては、例えば、Gaを主成分とし、Znを4.5質量%程度含むGa−4.5Zn合金などが挙げられる。
前記ガリウム及びガリウム合金のいずれかからなる被覆膜の平均厚みは、0.5μm〜10μmが好ましく、1μm〜5μmがより好ましい。前記平均厚みが、10μmを超えると、Cu粒子におけるガリウム又はガリウム合金の含有量が多くなりすぎて、CuとGaが粒状で光沢のない硬く脆い金属間化合物を形成してしまうことがある。
前記被覆膜の平均厚みは、例えば、蛍光X線分析方法、被覆膜を研磨する方法などで測定することができる。
前記ガリウム又はガリウム合金の銅粒子表面への被覆方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無電解めっきなどが挙げられる。
<錫(Sn)粒子又は錫(Sn)合金粒子>
前記Sn粒子又はSn合金粒子は、その形状、大きさ、構造等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記Sn又はSn合金粒子の形状としては、例えば、球状、真球状、ラグビーボール状などが挙げられる。前記Sn又はSn合金粒子の構造としては、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
前記Sn合金粒子としては、Sn−Bi−X合金粒子及びSn−Cu−X合金粒子のいずれか(ただし、Xは、Ag、Ni、Zn、Pd、又はInである)が好ましい。これらの中でも、はんだ付け性の点から、Sn−Bi−Ag合金粒子、Sn−Cu−Ag合金粒子が特に好ましい。
Sn−Bi−Ag合金としては、例えば、Snを主成分とし、Biを58質量%程度、Agを1.0質量%程度含むSn−58Bi−1.0Ag合金などが挙げられる。
Sn−Cu−Ag合金としては、例えば、Snを主成分とし、Cuを0.5質量%程度、Agを3.0質量%程度含むSn−0.5Cu−3.0Ag合金などが挙げられる。
前記Sn又はSn合金粒子の体積平均粒径は、10μm以上が好ましく、10μm〜60μmがより好ましく、10μm〜40μmが更に好ましい。前記体積平均粒径が、10μm未満であると、表面酸化が激しくなり、はんだ付け性及びはんだへの濡れ性が低下することがあり、60μmを超えると、印刷性及び拡散性が低下することがある。
前記体積平均粒径は、例えば、レーザー回折散乱法による粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
前記Sn又はSn合金粒子の融点は、230℃以下が好ましく、139℃〜230℃がより好ましい。前記融点が、230℃を超えると、2次実装でのはんだ再溶融防止による接合品質確保を図れなくなることがある。
前記融点は、例えば、示差走査熱量測定分析(DSC、Differential Scanning Calorimetry)を用いて測定することができる。
前記Sn又はSn合金粒子としては、特に制限はなく、適宜製造したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記Sn又はSn合金粒子の製造方法としては、例えば、アトマイズ法による粉体化などが挙げられる。前記アトマイズ法とは、ノズルより溶融したSn合金を噴出させ、噴霧媒体(気体又は液体)のジェットを衝突飛散させることで、液滴とし冷却することにより凝固させて粒子とする方法である。
前記ガリウム及びガリウム合金のいずれかで被覆された銅粒子Aと、前記Sn粒子及びSn合金粒子のいずれかBとの混合割合は、質量比率(A:B)で、20:80〜50:50が好ましく、30:70〜50:50がより好ましい。
前記銅粒子の混合割合が、20質量%未満であると、導電性接合材料の塗布性が低下してしまうことがあり、50質量%を超えると、Sn又はSn合金粒子の量が少なくなり、接合強度が低下してしまうことがある。前記好ましい範囲内であると、接続不良及び塗布性の低下がない点で有利である。
<フラックス成分>
前記フラックス成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エポキシ系フラックス材料及びロジン系フラックス材料の少なくともいずれかが好ましい。これらの中でも、エポキシ系フラックス材料を用いると、エポキシ樹脂の硬化により接合強度を向上させることができる点で特に好ましい。
−エポキシ系フラックス材料−
前記エポキシ系フラックス材料としては、エポキシ樹脂、カルボン酸、及び溶剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記エポキシ樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂や、それらの変性エポキシ樹脂などの熱硬化性エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、飽和脂肪族系ジカルボン酸、不飽和脂肪族系ジカルボン酸、環状脂肪族系ジカルボン酸、アミノ基含有カルボン酸、水酸基含有カルボン酸、複素環系ジカルボン酸、又はこれらの混合物などが挙げられる。これらの中でも、具体的には、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、ドデカン2酸、イタコン酸、メサコン酸、シクロブタンジカルボン酸、L−グルタミン酸、クエン酸、リンゴ酸、チオプロピオン酸、チオジブチル酸、ジチオグリコール酸が好ましい。
前記溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、エチレングリコール系溶剤、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、オクタンジオールなどが挙げられる。
前記その他の成分として、例えば、チクソ剤、キレート化剤、界面活性剤、酸化防止剤等の添加剤が添加されていてもよい。
前記エポキシ系フラックス材料としては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
−ロジン系フラックス材料−
前記ロジン系フラックス材料としては、ロジン樹脂、活性剤、及び溶剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記ロジン樹脂としては、天然ロジン樹脂又は変性ロジン樹脂を主成分とするものが挙げられる。前記変性ロジン樹脂としては、例えば、重合ロジン、水添ロジン、フェノール樹脂変性ロジン、マレイン酸変性ロジンなどが挙げられる。
前記活性剤としては、金属表面に存在する酸化物、硫化物、水酸化物、塩化物、硫酸塩及び炭酸塩を還元して金属を清浄化する成分であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジエチルアミン塩酸塩、ジエチルアミンシュウ酸塩などが挙げられる。
前記溶剤としては、例えば、エチレングリコール系溶剤、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、オクタンジオールなどが挙げられる。
前記その他の成分として、例えば、チクソ剤、キレート化剤、界面活性剤、酸化防止剤などが挙げられる。
前記ロジン系フラックス材料としては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記フラックス成分の前記導電性接合材料における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、8質量%〜14質量%が好ましい。
<その他の成分>
前記導電性接合材料は、前記金属成分及び前記フラックス成分以外にも、必要に応じてその他の成分を含有することができる。前記その他の成分としては、例えば、金属吸着成分、分散剤、酸化防止剤などが挙げられる。
前記金属吸着成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、アルキルベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾールなどが挙げられる。
本発明の導電性接合材料は、前記ガリウム及びガリウム合金のいずれかで被覆された銅粒子と、前記錫粒子及び錫合金粒子のいずれかとを含む金属成分、前記フラックス成分、及び必要に応じてその他の成分を混合して調製される。前記混合の方法及び条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の混合装置、撹拌装置などを用いて行うことができ、非酸化雰囲気中で均一に撹拌することが好ましい。
前記導電性接合材料は、例えば、チップ部品、半導体部品等の部品を封止樹脂により封止する電子部品において、配線基板上の電極パッドに印刷等により塗布されて使用される。
前記電極パッドに塗布された前記導電性接合材料上にチップ部品、半導体部品等の部品を載せ、1次リフロー加熱すると、前記電極パッドと前記チップ部品、半導体部品等の部品の電極とが接続される。そして、前記配線基板上のチップ部品、半導体部品等の部品を封止樹脂により封止する。
次に、封止された前記電子部品は、外部のプリント基板等に接続される。この際、前記電子部品の端子と前記プリント基板のリード端子とが2次リフロー加熱により接続される。この2次リフロー加熱の際に、前記電子部品内の導電性接合材料が再溶融することがある。その際に、電子部品内の隙間に溶融した導電性接合材料が浸入し電極間がショートすることがある。その様子について、図1A及び図1Bを用いて説明する。図1Aは、2次リフロー加熱時に電子部品内に隙間ができた状態を示す概略断面図である。図1Bは、電子部品内の隙間に溶融した導電性接合材料が浸入し電極間がショートした状態を示す概略断面図である。
前記電子部品内のチップ部品、半導体部品等の実装に、従来の導電性接合材料を用いた場合には、図1Aに示すように、配線基板1と、配線基板1上の電極パッド2と、導電性接合材料3と、導電性接合材料3により配線基板1に接続された部品(例えば、チップ部品)5と、部品5の電極4と、部品5を封止する封止樹脂6とを有する電子部品100において、電子部品100を外部のプリント基板にはんだ接続する2次リフローの際の導電性接合材料3の溶融による体積変化(膨張)により封止樹脂6が変形等することに起因して、封止樹脂6に亀裂が生じたり、部品5と封止樹脂6の間にわずかな隙間7が生じる。このわずかな隙間7に、溶融した導電性接合材料3が毛細管現象などにより流れ込むことにより、図1Bに示すように、部品5の電極4間、又は部品5同士の電極4が電気的に接続され、ショートが生じる(以下「フラッシュ現象」と称することがある)。
本発明の導電性接合材料は、Ga及びGa合金のいずれかで被覆された銅粒子と、Sn粒子及びSn合金粒子のいずれかとを含んでおり、低融点金属であるGa又はGa合金が拡散促進剤として働き、Cu粒子がSn又はSn合金粒子中に確実に拡散し、前記Cu粒子とSn又はSn合金粒子とがCu−Sn金属間化合物を形成し、融点が上昇する。その結果、2次リフロー加熱の際に導電性接合材料が再溶融することを防止でき、高い接合強度を維持でき、溶融した導電性接合材料の流動による部品の電極間、又は部品同士の電極のショートを確実に防止することができる。
ここで、本発明の導電性接合材料による接合原理について、図2A〜図2Dを参照して説明する。
図2Aに示すように、Sn又はSn合金粒子51と、Ga又はGa合金53で被覆されたCu粒子52と、フラックス(不図示)とを混練し、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製する。
図2Bに示すように、1次リフロー加熱すると、低融点金属であるGa又はGa合金53は、図3に示すように、1次リフロー加熱の温度プロファイルXにおける低温域(90℃以下)から液体化する。
次に、この液体化したGaによりCu粒子が拡散し、Cu−Ga合金54が形成される(図2C参照)。
次に、Sn又はSn合金粒子51とCu−Ga合金54との接触面積が広くなり、Gaの拡散促進作用によりSn又はSn合金粒子中にCu成分が急速に拡散する。その後、GaはSnと置き換わり、広くCu−Sn合金55が形成される(図2D参照)。なお、GaはCu−Sn合金から分離して存在する。その結果、導電性接合材料の融点を高温側にシフトでき、2次リフロー加熱の際に導電性接合材料が再溶融することがないので、溶融した導電性接合材料の流動による部品の電極間、又は部品同士の電極のショートを防止することができる。
本発明の導電性接合材料は、電子部品を外部のプリント基板等に実装する2次リフロー加熱時に再溶融せず、高い接合強度を維持でき、電極間のショートの発生を防止できるので、導電性接合材料を用いる各種分野に用いることができるが、以下に説明する本発明の電子部品、及び本発明の電子機器に好適に用いることができる。
(電子部品)
本発明の電子部品は、配線基板と、部品と、封止樹脂と、端子とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記配線基板は、電極パッドを有している。
前記部品は、複数の電極を有し、前記複数の電極は、前記電極パッドと本発明の前記導電性接合材料により接続されている。
<配線基板>
前記配線基板としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記電極層の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記配線基板における基板としては、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、SiO膜被覆シリコン基板;エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレンテレフタレート基板、ポリカーボネート基板、ポリスチレン基板、ポリメチルメタクリレート基板等のポリマー基板などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、及びSiO膜被覆シリコン基板から選択されるのが好ましく、シリコン基板及びSiO膜被覆シリコン基板が特に好ましい。
前記基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μm以上が好ましく、500μm以上がより好ましい。
前記配線基板の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、縦10mm〜200mm、横10mm〜200mm、厚み0.5mm〜5mmの範囲の基板などが挙げられる。
前記配線基板の部品の載置面の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、正方形、長方形、円形などが挙げられる。
前記配線基板としては、配線パターンが形成された配線回路基板が用いられ、該回路基板は、単層回路基板(単層プリント配線基板)であってもよいし、多層回路基板(多層プリント配線基板)であってもよい。
前記回路基板の電極を構成する金属としては、例えば、Cu、Ag、Au、Ni、Sn、Al、Ti、Pd、Siなどの金属が挙げられる。これらの中でも、Cu、Ag、Auが特に好ましい。これらはメッキや貼り合わせ等の各種処理で配線基板上の電極金属の表面部分として形成されていることができる。なお、導電性接合材料を配線基板上の電極金属に塗布する場合は、導電性接合材料と配線基板上の電極金属との接続を良好にするために基板上の電極金属に対して表面被覆処理が行われているのが一般的であり、例えば、銅電極では、一例として該電極上にメッキで形成したSn、Au、Ni等の薄膜が形成されている。特に、前記金属のうちAu以外は、金属表面が酸化され易いため、はんだペーストを塗布する前にフラックス等で表面処理したり、又はプリフラックスコートしたり、各種金属メッキやはんだ被覆を行うことが好ましい。
<部品>
前記部品としては、複数の電極を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チップ部品、半導体部品などが挙げられる。
前記部品は、前記配線基板に実装されている。
前記チップ部品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コンデンサ、抵抗などが挙げられる。
前記半導体部品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオードなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記部品の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1608タイプ(1.6mm×0.8mm×0.8mm)、1005タイプ(1mm×0.5mm×0.5mm)、0603タイプ(0.6mm×0.3mm×0.3mm)などが挙げられる。
前記電子部品では、通常、前記配線基板上に複数の種類の前記部品が搭載されている。
なお、前記電子部品においては、全ての部品がはんだ接続されている必要はなく、少なくとも一部がはんだ接続されていればよく、一部にリードフレーム接続されている部品があってもよい。
−導電性接合材料の供給方法−
前記導電性接合材料の供給方法としては、導電性接合材料を一定の厚み又は一定の塗布量で付与できれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スクリーン印刷、転写印刷、ディスペンス吐出、インクジェット法などが挙げられる。
前記スクリーン印刷では、マスク版を用いた印刷機を使用できる。印刷機は、典型的には、配線基板又は電子部品を固定する機構と、メタルマスクと基板の電極又は電子部品の端子の位置合わせを行う機構と、マスク版を配線基板又は電子部品に圧接し、そのマスク上からマスク下にある配線基板の電極又は電子部品の端子に対して開口部から導電性接合材料を塗布用のスキージで刷り込む機構とを有している。マスク版としてはメッシュタイプやメタルタイプなどの各種材質が存在するが、粒子サイズに幅広く対応し、工程での清掃も容易なメタルマスクタイプが一般に広く用いられている。
前記転写印刷は、導電性接合材料の一定塗膜厚みの平塗り塗膜を一定のクリアランスを持つスキージなどで形成した後に、その塗膜をスタンパーで抜き取って基板の電極又は電子部品の端子にスタンプすることで、配線基板の電極又は電子部品の端子に導電性接合材料を一定量配置する方式であり、専用の転写印刷装置が用いられる。転写印刷装置は、平塗り塗膜を塗布する塗布機構と、配線基板を固定し配線基板の電極位置を合わせる機構と、三次元的にスタンパーを駆動させて抜き取り及び転写押印を行う機構とを有している。転写印刷はスクリーン印刷に比べて塗布量がばらつきやすく、スタンパーの清掃管理など連続運転に注意を要することもあり、印刷方式としてはスクリーン印刷が主流になっている。
前記ディスペンス吐出は、配線基板上の電極又は電子部品の端子に、一定量の導電性接合材料を吐出していく方式であり、ディスペンサー装置が用いられる。ディスペンサーは、シリンジ内に収められた導電性接合材料に対して吐出に必要な圧力をオンデマンドでかけることによって一定量の導電性接合材料をシリンジ先端のニードルから押し出すものであり、シリンジ自体を三次元的に駆動させ配線基板上の電極部分の位置を決めることで電極上に必要量の導電性接合材料を吐出塗布する装置である。ニードルからの吐出という手法に起因して、導電性接合材料自体がスクリーン印刷に比べて薄くなりにくいという欠点はあるが、工程上での導電性接合材料のロスも少なく、吐出の位置や量がプログラムによって可変であるため、印刷マスク版を圧接しにくい段差や凹凸のある配線基板及び電子部品への導電性接合材料の塗布が可能である。
前記インクジェット法は、微細なノズルから導電性接合材料を吐出させて配線基板上の電極又は電子部品の端子に塗布する方法である。
配線基板の電極又は電子部品の端子に供給された導電性接合材料に電子部品又は配線基板を配置した状態で、一定の温度を印加して接合が行われる。
前記接合は、例えば、はんだ熱処理に適合する炉を持つリフロー装置、高温槽などが用いられる。
前記リフロー装置を用いた熱処理は、例えば、100℃〜170℃で10分間〜120分間行うことが好ましい。
<封止樹脂>
前記封止樹脂としては、前記部品を覆う樹脂であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記封止樹脂の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。
前記部品を封止する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記部品を包み込むように前記熱硬化性樹脂で固めるポッティング、前記熱硬化性樹脂を用いたトランスファ成型などが挙げられる。
前記電子部品における前記封止樹脂による封止は、前記部品のみに行われていてもよいし、前記配線基板上全面に行われていてもよい。
<端子>
前記端子としては、前記配線基板内の配線を、外部の基板と接続するための端子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リード線などが挙げられる。
前記電子部品は、前記端子を複数有している。
前記端子の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、針金状などが挙げられる。
前記リード線の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金、銀、銅などが挙げられる。
(電子機器)
本発明の電子機器は、電子部品を少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有してなる。
前記電子部品は、本発明の前記電子部品である。
前記電子部品は、前記電子部品の端子を前記電子機器にはんだ接続することにより、前記電子機器上に搭載されている。
本発明の電子機器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ等の演算処理装置;携帯電話機、無線機等の通信機器;プリンター、コピー機等のオフィス機器;テレビ、オーディオコンポ等のAV機器;エアコン、冷蔵庫等の家電製品などが挙げられる。
ここで、図4は、前記電子部品及び前記電子機器の製造方法の一例を示すフローチャートである。
図4の前記電子部品及び前記電子機器の製造方法は、電子部品製造工程と電子機器製造工程を含み、前記電子部品製造工程において電子部品を作製する。前記電子機器製造工程において電子機器を作製する。
<電子部品製造工程>
前記電子部品製造工程は、基板準備工程と、導電性接合材料としてのはんだペーストの印刷工程と、チップ部品実装工程と、1次リフロー加熱工程と、リード線実装及び成形工程と、封止樹脂工程とからなる。
前記基板準備工程では、電極パッドを有する配線基板を準備する。
前記はんだペーストの印刷工程では、配線基板に本発明の導電性接合材料としてのはんだペーストを印刷し、電極パッド上に導電性接合材料を載せる。
前記チップ部品実装工程では、チップ部品等の部品を電極パッド上に配置する。
前記1次リフロー加熱工程では、1次リフロー加熱を行い部品のはんだ接続を行う。
前記リード線実装及び成形工程では、リード線を実装し、成形を行う。
前記封止樹脂工程では、封止樹脂による封止を行うことにより、部品が実装される(1次実装)。以上により、電子部品が作製される。
<電子機器製造工程>
前記電子機器製造工程は、プリント基板準備工程と、導電性接合材料としてのはんだペーストの印刷工程と、作製した電子部品の実装工程と、2次リフロー加熱工程とからなる。
前記プリント基板準備工程では、リード端子を有するプリント基板を準備する。
前記はんだペーストの印刷工程では、プリント基板上に導電性接合材料としてのはんだペーストをスクリーン印刷により塗布し、リード端子上に導電性接合材料を載せる。
前記電子部品の実装工程では、電子部品のリード線をプリント基板上のリード端子上に配置する。
前記2次リフロー加熱工程では、2次リフロー加熱を行うことにより、電子部品をプリント基板にはんだ接続する(2次実装)。以上により、電子機器が作製される。
ここで、図5A〜図5Gは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略断面図である。図6A〜図6Gは、本発明の電子部品、及び電子機器の製造工程の一例を説明するための概略上面図である。
以下、図5A〜図5G及び図6A〜図6Gに基づき、本発明の電子部品を製造する方法、及び本発明の電子機器を製造する方法について説明する。
まず、図5A及び図6Aに示すように、電極パッド21を有する配線基板20を準備する。
次に、図5B及び図6Bに示すように、配線基板20に本発明の導電性接合材料22としてのはんだペーストを印刷し、電極パッド21上に導電性接合材料22を載せる。前記印刷の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スクリーン印刷などが挙げられる。
次に、図5C及び図6Cに示すように、複数の部品23を導電性接合材料22を介して電極パッド21上に配置する。
次に、図5D及び図6Dに示すように、1次リフロー加熱を行い、部品23のはんだ接続を行う。前記1次リフロー加熱は、例えば、ピーク温度160℃で10分間行うことが好ましい。
次に、図5E及び図6Eに示すように、必要により他の部品23aを実装し、リード線24を実装した上で、必要により成形を行う。
次に、図5F及び図6Fに示すように、封止樹脂25による封止を行うことにより、部品23が実装される(一次実装)。以上により、電子部品が作製される。
前記封止樹脂としては、前記部品を覆うことができる樹脂であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。
次に、図5G及び図6Gに示すように、リード端子27を有するプリント基板26を準備し、プリント基板26上に導電性接合材料としてのはんだペーストをスクリーン印刷により塗布し、リード端子27上に導電性接合材料28を載せる。続いて、電子部品のリード線24をプリント基板26上のリード端子27上に配置し、2次リフロー加熱を行うことにより、電子部品をプリント基板26にはんだ接続する(2次実装)。前記2次リフロー加熱は、ピーク温度235℃で5分間行うことが好ましい。以上により、電子機器が作製される。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制限されるものではない。
なお、下記実施例において、Ga又はGa合金被膜の平均厚み、及びCu又はCu合金粒子の体積平均粒径は、以下のようにして測定した。
<Ga又はGa合金被膜の平均厚みの測定方法>
Ga又はGa合金被膜の平均厚みは、下記に示す装置を用いて蛍光X線分析方法により測定した。
・測定装置名:蛍光X線めっき厚測定装置
・製造会社名:日本アレックス株式会社
蛍光X線分析方法は、X線を物質に照射し発生する固有X線(蛍光X線)を利用する方法である。蛍光X線とは、照射したX線が物質構成原子の内殻電子を外殻にはじき出し、空いた空間(空孔)に外殻電子に落ちてくる時、余ったエネルギーが電磁場として放射されたものである。蛍光X線は、元素固有のエネルギーを持っているので、そのエネルギーからモズレー則により定性分析が、そのエネルギーのX線強度(光子の数)から定量が可能になる。
<Cu又はCu合金粒子の体積平均粒径>
Cu又はCu合金粒子の体積平均粒径は、下記に示す装置を用いて測定母集団の各粒径を測定し、粒度分布測定結果より求めた。
・測定装置名:レーザー散乱回折式粒度分布測定装置CILAS1090
・製造会社名:シーラス株式会社
レーザー散乱回折式(フラウンホファー回折、ミー散乱法)では、光強度分布パターンから粒子径を特定する。このためには、粒子径と光強度分布パターンの間の対応関係があらかじめわかっていなければならないが、この対応関係を求めるために、Fraunhofer(フラウンホーファ)回折理論及びMie(ミー)散乱理論が用いられる。即ち、様々な大きさの粒子がどのような光強度分布パターンを発生するのかという計算には、これらの理論が用いられ、膨大な量のパラメータテーブル(数表)としてあらかじめコンピュータに記憶されている。
(製造例1)
−Ga又はGa合金で被覆されたCu粒子の作製−
まず、アトマイズ法により溶融させたCuを粒子化し、冷却後回収した。得られたCu粒子を篩にて任意の粒径範囲に分級した。
次に、Ga無電解めっき液の入っためっき槽にCu粒子を浸漬した。Gaめっき被膜形成後、洗浄し、乾燥した。以上により、Gaで被覆されたCu粒子を作製した。
なお、Ga合金で被覆されたCu粒子についても、上記と同様にして作製した。
(製造例2)
−Sn合金粒子の作製−
アトマイズ法により溶融させたSn合金(Sn−3Ag−0.5Cu)を粒子化し、冷却後回収した。得られたSn合金粒子を篩にて任意の粒径範囲に分級し、Sn合金(Sn−3Ag−0.5Cu)粒子を作製した。
なお、Sn合金(Sn−58Bi−1.0Ag)についても、上記と同様にして作製した。
(実施例1)
−導電性接合材料の作製−
体積平均粒径20μmのCu粒子に平均厚み1μmのGa無電解めっきを施したGa被覆Cu粒子、及び体積平均粒径20μmのSn合金粒子からなる金属成分と、フラックス成分とを下記の組成で混練し、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
〔組成〕
<フラックス成分>:10質量%
・重合ロジン(松脂)・・・48質量%
・ジフェニールグアニジンHBr(活性剤)・・・2質量%
・硬化ひまし油(チキソ剤)・・・5質量%
・ジブロモヘキサン(脂肪族化合物)・・・5質量%
・α−テレピネオール(溶剤)・・・40質量%
<金属成分>:90質量%
・Ga被覆Cu粒子・・・30質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・70質量%
(実施例2)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、体積平均粒径20μmのCu粒子に平均厚み3μmのGa無電解めっきを施したGa被覆Cu粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
(実施例3)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、体積平均粒径20μmのCu粒子に平均厚み10μmのGa無電解めっきを施したGa被覆Cu粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
(実施例4)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、体積平均粒径0.5μmのCu粒子に平均厚み1μmのGa無電解めっきを施したGa被覆Cu粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
(実施例5)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、体積平均粒径10μmのCu粒子に平均厚み1μmのGa無電解めっきを施したGa被覆Cu粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
(実施例6)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、体積平均粒径30μmのCu粒子に平均厚み1μmのGa無電解めっきを施したGa被覆Cu粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
(実施例7)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分の混合割合を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga被覆Cu粒子・・・20質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・80質量%
(実施例8)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分の混合割合を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga被覆Cu粒子・・・40質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・60質量%
(実施例9)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分の混合割合を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga被覆Cu粒子・・・50質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・50質量%
(実施例10)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga被覆Cu粒子・・・30質量%
・Sn合金粒子(Sn−58Bi−1.0Ag)・・・70質量%
(実施例11)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga被覆GaCu合金粒子(Ga:Cu=30質量%:70質量%、融点:約800℃)・・・30質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・70質量%
(実施例12)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga−3.7Cu合金被覆Cu粒子・・・30質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・70質量%
(実施例13)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga−7.2Sn合金被覆Cu粒子・・・30質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・70質量%
(実施例14)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga−5.0Ni合金被覆Cu粒子・・・30質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・70質量%
(実施例15)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga−3.0Au合金被覆Cu粒子・・・30質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・70質量%
(実施例16)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga−4.0Ag合金被覆Cu粒子・・・30質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・70質量%
(実施例17)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga−4.0Al合金被覆Cu粒子・・・30質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・70質量%
(比較例1)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Cu粒子(体積平均粒径20μm)・・・15質量%
・Ga粒子(体積平均粒径20μm)・・・15質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・70質量%
比較例1のようにCu単体粒子、Ga単体粒子、及びSn合金粒子(はんだ)を混合して加熱した場合、GaとSnの拡散反応が優先して発生し、Ga濃度が濃い箇所でのSnの結晶粒界への侵入が起こり、脆化が発生し、はんだ合金の接合信頼性を著しく低下させる。
本発明においては、Cu粒子のGa被膜厚みの調整により、Ga濃度が著しく濃い箇所の形成を抑制する作用もある。
(比較例2)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Sn合金粒子(Sn−3Ag−0.5Cu)・・・100質量%
(比較例3)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
・Ga被覆Cu粒子・・・100質量%
(比較例4)
−導電性接合材料の作製−
実施例1において、金属成分を以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、導電性接合材料としてのはんだペーストを作製した。
<金属成分>:90質量%
特開平10−291087号公報の実施例2を再現した91.1Sn−3.9Cu−1.0Ga−4.0In合金・・・100質量%
次に、作製した各導電性接合材料について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表1に示す。
<はんだ溶融の発生の評価方法>
所定の銅パターンが形成された配線基板上に、作製した各導電性接合材料をスクリーン印刷した。スクリーン印刷された導電性接合材料上に、チップ部品を載せ、非酸化雰囲気中、ピーク温度160℃で10分間1次リフロー加熱してチップ部品を前記配線基板に一次実装した。
続いて、配線基板を洗浄後、封止樹脂(エポキシ接着剤)を配線基板上に塗布し、150℃で1時間加熱硬化を行った後、高温高湿下(85℃/85%RH)で24時間放置し、電子部品を作製した。
作製した電子部品に対して、ピーク温度235℃で5分間2次リフロー加熱を行った(2次実装)。
2次実装後の電子部品を目視で観察し、チップ部品間、及び同一部品内のはんだ溶融の発生の有無を計測し、下記基準で評価した。なお、観察したチップ部品数は400個である。
〔評価基準〕
○:はんだ溶融発生なし
×:はんだ溶融発生あり
<接合強度の評価方法>
前記はんだ溶融の発生の評価方法と同様にして作製した電子部品に対して、ピーク温度235℃で5分間2次リフロー加熱を行った(2次実装)。2次実装後の電子部品のはんだ接合部の接合強度を、シェア強度試験器(Dagy社製、series4000)を用いて計測し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
○:接合強度が400g/CHIP以上
△:接合強度が200g/CHIP以上400g/CHIP未満
×:接合強度が200g/CHIP未満
<電気的信頼性の評価方法>
前記はんだ溶融の発生の評価方法と同様にして作製した電子部品に対して、ピーク温度235℃で5分間2次リフロー加熱を行った(2次実装)。2次実装後の電子部品のはんだ接合部の電気抵抗を、抵抗測定器(FLUKE社製、77MULTIMETER)を用いて計測し、下記基準により電気的信頼性を評価した。
〔評価基準〕
○:電気抵抗値の上昇なし
△:電気抵抗値の上昇あり
×:オープン不良
<はんだ接合部外観の評価方法>
前記はんだ溶融の発生の評価方法と同様にして作製した電子部品に対して、ピーク温度235℃で5分間2次リフロー加熱を行った(2次実装)。2次実装後の電子部品のはんだ接合部の外観を目視観察し、以下の基準で評価した。
〔評価基準〕
○:良好
△:許容範囲
×:はんだ濡れ不良
(実施例18)
実施例1の導電性接合材料を用い、リフロー加熱(ピーク温度235℃)後のCu粒子周囲の金属マッピング(エネルギー分散型X線マイクロアナライザ(EDS)、日本電子社製、JSA6390LA)を測定し、Cuの拡散性(拡散距離)を評価した。なお、拡散距離は、任意の10箇所測定した平均値である。結果を表4及び図7に示す。図7中Aは、Cu粒子、Bは、Cuが拡散して形成されたCu3Sn層、Wは、Cu3Sn層の幅(拡散距離)をそれぞれ示す。
(比較例5)
実施例1の導電性接合材料において、Ga被膜を形成していないCu単体粒子を用いた以外は、実施例18と同様にして、Cuの拡散性(拡散距離)を評価した。結果を表4に示す。
表4の結果から、実施例18のGaを被膜したCu粒子は、比較例5のCu単体粒子に比べて、銅の拡散量(溶け込み量)が大幅に増加し、CuとSnの合金が形成されていることが分かった。
(実施例19)
<電子部品の作製及び電子機器の作製>
実施例1で作製した導電性接合材料を用い、以下のようにして、電子部品及び電子機器を作製した。
−電子部品の作製−
まず、配線基板(寸法:110mm×110mm×厚み1.0mm)上に、銅パターン(パッドサイズ:0.3mm×0.3mm、パッド間距離:0.2mm(ピッチ))を形成した。該配線基板上に、メタルスクリーン版とメタルスキージを用い、実施例1の導電性接合材料を印刷した。なお、メタルスクリーン版には、パッド開口100%、版厚150μmのものを用いた。印刷された導電性接合材料上に、チップ部品(0603チップ部品、Sn電極)を載せ、非酸化雰囲気中(酸素濃度100ppm未満)、ピーク温度160℃で10分間一次リフロー加熱してチップ部品を前記基板に一次実装した。
続いて、配線基板を洗浄後、封止樹脂(エポキシ接着剤)を配線基板上に塗布し、150℃で1時間加熱硬化を行った後、高温高湿下(85℃/85%RH)で24時間放置し、電子部品を作製した。なお、リード線の接続は省略した。
−電子機器の作製−
次に、リード端子を有するプリント基板上にはんだペーストをスクリーン印刷により塗布し、リード端子上にはんだを載せた。続いて、作製した電子部品のリード線をプリント基板上のリード端子上に配置し、ピーク温度235℃で5分間2次リフロー加熱を行うことにより、電子部品をプリント基板にはんだ接続した。以上により、電子機器を作製した。
−評価−
得られた電子機器について、実施例1と同様にして評価したところ、チップ部品間、及び同一部品内のはんだ溶融の発生は見られず、電子部品のはんだ接合部の接合強度は400g/CHIP以上であり、電子部品のはんだ接合部の電気抵抗値の上昇はみられなかった。また、はんだ接合部の外観も良好であった。
以上の実施例1〜19を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された銅粒子と、錫粒子及び錫合金粒子のいずれかと、を含むことを特徴とする導電性接合材料。
(付記2)前記ガリウム合金が、Ga−Ni合金、Ga−Cu合金、Ga−Sn合金及びGa−Au合金のいずれかである付記1に記載の導電性接合材料。
(付記3)前記銅粒子の体積平均粒径が0.5μm以上30μm以下である付記1から2のいずれかに記載の導電性接合材料。
(付記4)前記ガリウム及びガリウム合金のいずれかからなる被覆膜の平均厚みが0.5μm以上10μm以下である付記1から3のいずれかに記載の導電性接合材料。
(付記5)前記銅粒子が、ガリウムと銅の合金からなる付記1から4のいずれかに記載の導電性接合材料。
(付記6)前記ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された前記銅粒子Aと、前記錫粒子及び錫合金粒子のいずれかBとの混合割合が、質量比率(A:B)で、20:80〜50:50である付記1から5のいずれかに記載の導電性接合材料。
(付記7)前記錫合金粒子が、Sn−Bi−X合金粒子及びSn−Cu−X合金粒子(ただし、Xは、Ag、Ni、Zn、Pd、及びInのいずれかである)のいずれかである付記1から6のいずれかに記載の導電性接合材料。
(付記8)前記錫合金粒子が、Sn−58Bi−1.0Ag合金粒子及びSn−0.5Cu−3.0Ag合金粒子のいずれかである付記7に記載の導電性接合材料。
(付記9)金属成分の含有量が、導電性接合材料に対し50質量%以上95質量%以下である付記1から8のいずれかに記載の導電性接合材料。
(付記10)エポキシ系フラックス材料及びロジン系フラックス材料の少なくともいずれかからなるフラックス成分を含有する付記1から9のいずれかに記載の導電性接合材料。
(付記11)フラックス成分の含有量が、導電性接合材料に対し5質量%以上50質量%以下である付記10に記載の導電性接合材料。
(付記12)電極パッドを有する配線基板と、前記配線基板に実装され、複数の電極を有する部品と、前記部品を覆う封止樹脂と、前記配線基板内の配線を、外部の基板と接続する複数の端子とを有し、前記複数の電極が、前記電極パッドと、ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された銅粒子と、錫粒子及び錫合金粒子のいずれかとを含む導電性接合材料により接続されていることを特徴とする電子部品。
(付記13)封止樹脂が、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、及びポリエステル樹脂の少なくとも1種である付記12に記載の電子部品。
(付記14)電極パッドを有する配線基板と、前記配線基板に実装され、複数の電極を有する部品と、前記部品を覆う封止樹脂と、前記配線基板内の配線を、外部の基板と接続する複数の端子とを有し、前記複数の電極が、前記電極パッドと、ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された銅粒子と、錫粒子及び錫合金粒子のいずれかとを含む導電性接合材料により接続されている電子部品を有することを特徴とする電子機器。
(付記15)演算処理装置、通信機器、オフィス機、オーディオビジュアル機器、及び家電製品のいずれかである付記14に記載の電子機器。
1 配線基板
2 電極パッド
3 導電性接合材料
4 電極
5 部品
6 封止樹脂
7 隙間
20 配線基板
21 電極パッド
22 導電性接合材料
23 部品
23a 他の部品
24 リード線
25 封止樹脂
26 プリント基板
27 リード端子
28 導電性接合材料
51 Sn又はSn合金粒子
52 Cu粒子
53 Ga又はGa合金
54 Cu−Ga合金
55 Cu−Sn合金
100 電子部品
A Cu粒子
B Cu3Sn層
W 拡散距離

Claims (10)

  1. ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された銅粒子と、錫粒子及び錫合金粒子のいずれかと、を含むことを特徴とする導電性接合材料。
  2. 前記ガリウム合金が、Ga−Ni合金、Ga−Cu合金、Ga−Sn合金及びGa−Au合金のいずれかである請求項1に記載の導電性接合材料。
  3. 前記銅粒子の体積平均粒径が0.5μm以上30μm以下である請求項1から2のいずれかに記載の導電性接合材料。
  4. 前記ガリウム及びガリウム合金のいずれかからなる被覆膜の平均厚みが0.5μm以上10μm以下である請求項1から3のいずれかに記載の導電性接合材料。
  5. 前記銅粒子が、ガリウムと銅の合金からなる請求項1から4のいずれかに記載の導電性接合材料。
  6. 前記ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された銅粒子Aと、前記錫粒子及び錫合金粒子のいずれかBとの混合割合が、質量比率(A:B)で、20:80〜50:50である請求項1から5のいずれかに記載の導電性接合材料。
  7. 前記錫合金粒子が、Sn−Bi−X合金粒子及びSn−Cu−X合金粒子(ただし、Xは、Ag、Ni、Zn、Pd、及びInのいずれかである)のいずれかである請求項1から6のいずれかに記載の導電性接合材料。
  8. 前記錫合金粒子が、Sn−58Bi−1.0Ag合金粒子及びSn−0.5Cu−3.0Ag合金粒子のいずれかである請求項7に記載の導電性接合材料。
  9. 電極パッドを有する配線基板と、前記配線基板に実装され、複数の電極を有する部品と、前記部品を覆う封止樹脂と、前記配線基板内の配線を、外部の基板と接続する複数の端子とを有し、前記複数の電極が、前記電極パッドと、ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された銅粒子と、錫粒子及び錫合金粒子のいずれかとを含む導電性接合材料により接続されていることを特徴とする電子部品。
  10. 電極パッドを有する配線基板と、前記配線基板に実装され、複数の電極を有する部品と、前記部品を覆う封止樹脂と、前記配線基板内の配線を、外部の基板と接続する複数の端子とを有し、前記複数の電極が、前記電極パッドと、ガリウム及びガリウム合金のいずれかにより被覆された銅粒子と、錫粒子及び錫合金粒子のいずれかとを含む導電性接合材料により接続されている電子部品を有することを特徴とする電子機器。
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