JP2006101807A - レトルト白がゆの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 米と水を耐熱性容器に充填密封し、当該密封物を炊飯と殺菌を兼ねてレトルト処理を行なうレトルト白がゆの製造方法において、レトルト処理による過度の加熱処理を施しているにも拘らず、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し、しかも箸で容易に崩せないほどの米粒同士の糊状化による結着物(ダマ)が生じ難い、鍋等で炊飯した手作りの白がゆとほぼ同様の状態を有したレトルト白がゆの製造方法を提供する。
【解決手段】 精米に対し水を10%以下添加あるいは無添加の状態で除糠用粘着物質を用い糠層が除去された無洗米を用いて、13〜20%の水分とした無洗米と水を耐熱性容器に充填密封し、該密封物を反転および休止を繰り返しながらレトルト処理を行なうレトルト白がゆの製造方法。
【選択図】 無し

Description

本発明は、米と水を耐熱性容器に充填密封し、当該密封物を炊飯と殺菌を兼ねてレトルト処理を施すレトルト白がゆの製造方法において、レトルト処理による過度の加熱処理を施しているにも拘らず、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し、しかも箸で容易に崩せないほどの米粒同士の糊状化による結着物(ダマ)が生じ難い、鍋等で炊飯した手作りの白がゆとほぼ同様の状態を有したレトルト白がゆの製造方法に関する。
レトルト処理を施されたレトルト粥は、常温で長期間保存でき、単に温めるだけで簡便に喫食することが可能であり、しかも低カロリーであることから、近年の健康志向により、その需要が増加している。レトルト粥の代表的な製造方法としては、例えば、特許第2986243号公報(特許文献1)や特開昭63−301763号公報(特許文献2)に開示の洗米処理あるいは更に水浸漬処理を施した精米と水を耐熱性容器に充填密封し、炊飯と殺菌を兼ねてレトルト処理を行なう方法等が採られいる。また、レトルト処理は、当該加熱処理を効果的に行なうため一般的に特許文献2に記載されているような連続的に回転させながら行なっている。
このように連続的に回転させながらレトルト処理を行なう方法でレトルト粥を製した場合、レトルト白がゆ以外のお粥、例えば、梅がゆ、鮭がゆ、あるいは卵がゆ等は、それぞれ梅、塩鮭、卵等の具材、更に食塩等の調味料や添加物等が配合されており、これらの原料由来の塩や有機酸等を含有しているため、得られたレトルト粥は、重湯が適度な粘性を有し手作りとほぼ同様の状態のものが得られ易い。
しかしながら、白がゆは、米本来の風味を重視するため手作り品および工業的規模で製せられるレトルト処理品も一般的に米と水のみを使用している。そのためレトルト白がゆは、レトルト白がゆ以外のお粥のように具材、調味料または添加物等に由来する塩や有機酸等を含有していないことから、レトルト処理よる過度の加熱処理により、米粒からの澱粉の溶出が激しく重湯が糊っぽくなるという問題があった。
重湯が糊っぽくなることを抑える方法としては、レトルト処理を低速回転、または回転させないで行なう方法が考えられる。しかしながら、レトルト処理を低速回転、または回転させないで行なうと、今度は箸で容易に崩せないほどの米粒同士の糊状化による結着物(ダマ)が生じるという問題があった。
特許第2986243号公報 特開昭63−301763号公報
そこで、本発明の目的は、米と水を耐熱性容器に充填密封し、当該密封物を炊飯と殺菌を兼ねてレトルト処理を行なうレトルト白がゆの製造方法において、レトルト処理よる過度の加熱処理を施しているにも拘らず、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し、しかも箸で容易に崩せないほどの米粒同士の糊状化による結着物(ダマ)が生じ難い、鍋等で炊飯した手作りの白がゆとほぼ同様の状態を有したレトルト白がゆの製造方法を提供するものである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく原料の米や各工程等、様々な諸条件について鋭意研究を重ねた結果、米と水を耐熱性容器に充填密封し、当該密封物を炊飯と殺菌を兼ねてレトルト処理を行なうレトルト白がゆの製造方法において、特定の無洗米を特定水分量の状態で用い、且つ前記密封物を反転および休止を繰り返しながらレトルト処理を行なうならば、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し、しかも箸で容易に崩せないほどの米粒同士の糊状化による結着物(ダマ)が生じ難い、手作りの白がゆとほぼ同様の状態を有したレトルト白がゆが得られることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1) 精米に対し水を10%以下添加あるいは無添加の状態で除糠用粘着物質を用い糠層が除去された無洗米を用いて、13〜20%の水分とした無洗米と水を耐熱性容器に充填密封し、該密封物を反転および休止を繰り返しながらレトルト処理を行なうレトルト白がゆの製造方法、
(2) 前記反転の所要時間を5乃至60秒間とする(1)のレトルト白がゆの製造方法、
(3) 前記反転の所要時間を10乃至50秒間とする(1)のレトルト白がゆの製造方法、
(4) 前記休止の時間を1乃至5分間とする(1)乃至(3)のいずれかのレトルト白がゆの製造方法、
(5) 前記休止の時間を2乃至4分間とする(1)乃至(3)のいずれかのレトルト白がゆの製造方法、
(6) レトルト処理後の冷却処理を、前記密封物を反転および休止を繰り返しながら行なう(1)乃至(5)のいずれかのレトルト白がゆの製造方法、
(7) 前記密封物を反転および休止を繰り返しながら行なう冷却処理を食品の中心部の品温が50℃以下となるまで行なう(6)のレトルト白がゆの製造方法、
(8) 前記密封物を反転および休止を繰り返しながら行なう冷却処理を食品の中心部の品温が40℃以下となるまで行なう(6)のレトルト白がゆの製造方法、
である。
本発明のレトルト白がゆの製造方法は、炊飯と殺菌を兼ねて100℃以上の過度の加熱処理であるレトルト処理を施しているにも拘らず、従来の方法で製されたレトルト白がゆと比べ、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し、しかも箸で容易に崩せないほどの糊状化による米粒同士の結着物(ダマ)が生じ難い、手作りの白がゆとほぼ同様の好ましい状態を有したレトルト白がゆが得られることから、当該レトルト白がゆを単に温めるだけで手作り品と同様の白がゆを簡便に喫食することが可能である。
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」をそれぞれ意味する。
本発明は、米と水を原料とし、これらの原料を耐熱性容器、例えば、缶、レトルトパウチ、好ましくはアルミニウム箔、有機樹脂塗工ポリエチレンテレフタレート(呉羽化学工業(株)製、商品名「ベセーラ」)等によるガスバリア層を有した耐熱性パウチ、あるいは自立性を有したスタンディングパウチ等に充填密封され、当該密封物を炊飯と殺菌を兼ねて食品の中心部の品温を120℃で4分間相当の加熱処理を行なう又はこれと同等以上の効力を有する条件で加熱処理する、いわゆるレトルト処理を施したレトルト白がゆの製造方法である。
本発明の製造方法は、まず、使用原料である米が特定のものであり、また耐熱性容器に充填する際の米の状態に特徴を有する。つまり、本発明では、米として精米に対し水を10%以下添加あるいは無添加の状態で除糠用粘着物質により糠層が除去された無洗米を用い、且つ耐熱性容器に充填する際の無洗米の状態を13〜20%の水分とすることに特徴を有する。
ここで、「糠層が除去された無洗米」とは、炊飯の準備の際に行う水洗作業を不要にしたいわゆる無洗米を言い、具体的には、水分含量が13〜16%、白度が40%以上、濁度が90ppm以下のものをいう。
無洗米の製造方法としては、様々な方法が知られている。例えば、特開2000−354773号公報等に記載されているような精米機によりとう精された精米を研磨ブラシで除糠する方法、特許第2615314号公報等に記載されているような精米を極めて短時間に水中とう精した後、脱水乾燥する方法、特許第3206752号公報等に記載されているような精米をタピオカ等の除糠用粘着物質を用いて除糠する方法、あるいは糠からなる除糠用粘着物質を用いて除糠する方法等が挙げられる。
これらの方法で製した無洗米は、実際に市販されているものもあり、本発明では、これらの無洗米のうち、精米に対し水を10%以下添加あるいは無添加の状態で除糠用粘着物質により糠層が除去された無洗米を用いる。前記除糠用粘着物質としては、精米表面の糠層を吸着する性質を有するものであれば、特に限定するものではないが、例えば、粟、稗、蕎麦、高梁、米、麦、タピオカ等の穀粒の粉砕物や米糠等が挙げられる。本発明で用いる無洗米は、これらの除糠用粘着物質を混合等の方法で精米と接触させ精米表面に残存する糠層を除去する際に、精米に対し水を10%以下添加あるいは無添加の状態で行ったものである。具体的には、例えば、精米に対し水を5%程度添加した状態でタピオカにより糠層を除去する(株)サタケ製のネオ・テイスティ・ホワイト・プロセス(NTWP)と称する無洗米製造装置で製せられたもの、あるいは米糠で糠層を除去する(株)東洋精米機製作所製のBG米装置と称する無洗米製造装置で製せられたもの等が挙げられる。
本発明は、上記特定の無洗米に加え後述する本発明の構成要件である耐熱性容器に充填する際に特定水分量の状態で無洗米を用いること、並びにレトルト処理を当該無洗米と水の密封物を反転および休止を繰り返しながら行なうことによりはじめて本発明の効果を奏するものであるが、上記特定の無洗米を用いることで重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し手作りの白がゆとほぼ同様の状態を有したレトルト白がゆが得られ好ましい。一方、後述の比較例で示すように、本発明の除糠用粘着物質を用いずに研磨ブラシで除糠する方法で製した無洗米、あるいは精米に対して水を10%超添加した状態で除糠する方法で製した無洗米を用いた場合は、レトルト処理を前記密封物を反転および休止を繰り返しながら行なったとしても、重湯が糊っぽくなり好ましい状態を有したレトルト白がゆが得られ難く好ましくない。
なお、前記無洗米の水分含量は、常法である105℃での乾燥法により蒸発した水分の試料全量に対する質量比を求めた値であり、本発明では、他の無洗米の水分含量も同様の方法で求めた値である。また、白度は、白度計を用いて測定した値である。そして、濁度は、洗米水濁度試験、すなわち、15℃の水200mlに20gの試料米を入れ、10分間振とうし、その液50mlを採取して10倍に希釈した液を濁度計を用いて測定した値である。
本発明は、上記精米に対し水を10%以下添加あるいは無添加の状態で除糠用粘着物質を用い糠層が除去された無洗米を用いることに加え、更に充填する際の無洗米の状態として水分13〜20%のものを用いることが肝要である。充填する際の無洗米の状態として水分の上限を20%としたのは、通常、お粥を含めた米飯類を炊飯するには、まず精米を水洗いにより精米表面の糠層を除去し、必要に応じ水浸漬を行い、これらの工程で生米に吸水させることで美味しい米飯類を炊飯することができると言われており、特許文献1においても精米に対し1.25倍量となるように吸水させた米(水分含量=約32%)を用いている。また無洗米を用いる場合でも、同様にある程度吸水させた無洗米を用いることが美味しい米飯類を炊飯すると言われている。
しかしながら、上記無洗米の水分が20%より多いと、当該水分が炊飯と殺菌を兼ねたレトルト処理を行う際に米粒の状態に影響するためか、後述の比較例に示すように重湯が糊っぽくなり手作りの白がゆとほぼ同様の状態を有したものが得られ難く好ましくない。これに対し、無洗米の水分を13〜20%としたものは、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し手作り品とほぼ同様の状態を有するものが得られ好ましい。
本発明において、無洗米の水分を13〜20%の状態に調整する方法としては、特に限定するものではないが、例えば、無洗米の水分が13〜16%であることから、無洗米を水浸漬処理等による吸水を行うことなくそのまま用いる方法、あるいは水分含量が20%を超えない程度に無洗米を水に短時間浸漬する方法等が挙げられる。特に、上記効果に対し無洗米を吸水させずにそのまま用いるのが好ましい。
さらに、本発明は、炊飯と殺菌を兼ねて行なうレトルト処理のやり方に特徴を有する。つまり、従来は、洗米処理あるいは更に水浸漬処理を施した精米と水を耐熱性容器に充填密封後、当該密封物を炊飯と殺菌を兼ねてレトルト処理を行なっており、加熱処理を効果的に行なうために当該密封物を連続的に回転させながらレトルト処理を行なっている。これに対し、本発明は、上記無洗米と水の密封物を反転および休止を繰り返しながらレトルト処理を行うことを特徴とする。
ここで、反転とは、例えば、パウチのように充填密封した充填物が横臥した状態であれば、当該横臥した密封物の表と裏をひっくり返すことをいう。また休止とは、密封物が反転の動作をしていない状態、つまり密封物の反転が終了してから次の反転が開始するまでの間を意味する。したがって、連続式の加圧加熱(レトルト)殺菌機のように被処理物である密封物が移送しながらレトルト処理を施す場合は、反転が終了してから次の反転が開始するまでの移送状態も本発明の休止に含まれる。
前記反転の所要時間および休止の時間の好ましい範囲としては、反転の所要時間を5乃至60秒間とすることが好ましく、10乃至50秒間とすることがより好ましい。また休止の時間を1乃至5分間とすることが好ましく、2乃至4分間とすることがより好ましい。その理由は、本発明は、上記特定の無洗米を特定水分量の状態で用いたとしても、反転の所要時間、あるいは休止の時間が前記範囲を下回ると重湯が糊っぽく粘性が高くなり、一方、反転の所要時間、あるいは休止の時間が前記範囲を上回ると箸で容易に崩せないほどの米粒同士の糊状化による結着物(ダマ)が生じ易くなり好ましくないからである。
なお、レトルト処理の加熱処理条件は、常法に則り食品の中心部の品温を120℃で4分間相当の加熱処理を行なう又はこれと同等以上の効力を有する条件で加熱処理を行なうと良い。具体的には、例えば、食品の中心部の品温110〜130℃で5〜60分間程度行うと良い。
また、本発明は、レトルト処理後の冷却処理を、上記レトルト処理と同様、反転および休止を繰り返しながら行なうことが好ましい。レトルト処理直後の米粒の状態は、米粒が十分にα化された状態のままで米粒からの澱粉の溶出や米粒同士の結着が生じ易い状態である。したがって、冷却の方法によっては、重湯が糊っぽくなったり、箸で容易に崩せないほどの米粒同士の糊状化による結着物(ダマ)が生じる場合があり、目的とするレトルト白がゆが得られ難いことから、これを防止するためである。
具体的な反転の所要時間および休止の時間の好ましい範囲としては、上記レトルト処理の条件と同様、反転の所要時間を5乃至60秒間とすることが好ましく、10乃至50秒間とすることがより好ましい。また、休止の時間を1乃至5分間とすることが好ましく、2乃至4分間とすることがより好ましい。また同様の理由から、上記反転および休止を繰り返しながら行なう冷却処理を食品の中心部の品温が50℃以下となるまで行なうことが好ましく、40℃以下となるまで行なうことがより好ましい。
以上、述べたとおり本発明の製造方法は、特定の無洗米を特定水分量の状態で水と共に耐熱性容器に充填密封し、炊飯と殺菌を兼ねて当該密封物を反転および休止を繰り返しながらレトルト処理を行なう製造方法である。これにより、得られたレトルト白がゆは、レトルト処理よる過度な熱処理を施しているにも拘らず、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し、しかも箸で容易に崩せないほどの糊状化による米粒同士の結着物(ダマ)が生じ難いことから、鍋等で炊飯した手作りの白がゆとほぼ同様の状態を有したレトルト白がゆが得られる。
次に、本発明のレトルト白がゆの製造方法について、実施例及び比較例に基き具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定するものではない。
[参考例:手作りの白がゆ]
手作りの白がゆ(5分粥)を製した。つまり、精米30gを洗米し1時間水浸漬した吸水米(水分含量約30%)を土鍋に入れ、これに、合計配合量が330gになるように清水を加えた。そして、蓋をして最初強火にかけ、沸騰してきたら弱火にして吹きこぼれないように蓋をずらして約50分間炊いて製した。
[実施例1]
精米に対し清水5%程度添加した状態で、タピオカにより糠層が除去された無洗米[(株)サタケ製のNTWPと称される無洗米製造装置で製された無洗米、水分含量約15%]、および清水を準備した。次に、25gの無洗米をそのまま清水225gと共にスタンディングアルミパウチに充填密封した後、20分以内に昇温を開始して、炊飯と殺菌とを兼ねて連続式の加圧加熱(レトルト)殺菌機を用い当該密封物を反転および休止を繰り返しながらレトルト処理を施した。次に、当該レトルト処理した密封物を反転および休止を繰り返しながら30℃まで冷却処理を行ないレトルト白がゆを製した。なお、加圧加熱(レトルト)殺菌機よる加熱処理条件は、121℃で15分間処理に設定し、またレトルト処理および冷却処理ときの反転および休止は、それぞれ反転の所要時間を30秒間、休止の時間を3分間に設定して行なった。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し、一部に米粒同士の結着物(ダマ)が観察されるものの箸で容易に崩せるほどの結着物であり、上記参考例の手作り品とほぼ同様の状態であった。
[実施例2]
実施例1において、上記無洗米に換えて米糠で糠層が除去された無洗米[(株)東洋精米機製作所製のBG米装置と称される無洗米製造装置で製された無洗米、水分含量約15%]を用い、当該無洗米を短時間水浸漬して水分18%とした無洗米26gと清水224gとをスタンディングアルミパウチに充填密封した他は、実施例1と同じ方法でレトルト白がゆを製した。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有し、一部に米粒同士の結着物(ダマ)が観察されるものの箸で容易に崩せるほどの結着物であり、上記参考例の手作り品とほぼ同様の状態であった。
[比較例1]
精米を洗米し1時間水浸漬した吸水米(水分含量約30%)29gと清水221gとをスタンディングアルミパウチに充填密封した後、60分以内に昇温を開始して当該密封物を炊飯と殺菌とを兼ねてバッチ式の加圧加熱(レトルト)殺菌機で連続的に回転させながらレトルト処理を施した。次に、当該レトルト処理した密封物を同様に、連続的に回転させながら30℃まで冷却処理を行ないレトルト白がゆを製した。なお、加圧加熱(レトルト)殺菌機よる加熱処理条件は、121℃で15分間処理に設定し、またレトルト処理および冷却処理ときの回転は、1回転の所要時間を60秒間に設定して行なった。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、一部に米粒同士の結着物(ダマ)が観察されるものの箸で容易に崩せるほどであったが、重湯が明らかに糊っぽいものであった。
[比較例2]
実施例1において、上記無洗米に換えて精米に対し清水15%程度添加した状態で糠層が除去された無洗米[(株)サタケ製のスーパージフライス装置と称される無洗米製造装置で製せられた無洗米、水分含量約15%]を用いた他は、実施例1と同じ方法でレトルト白がゆを製した。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、一部に米粒同士の結着物(ダマ)が観察されるものの箸で容易に崩せるほどであったが、重湯が糊っぽいものであった。
[比較例3]
実施例1において、上記無洗米に換えて研磨ブラシで糠層が除去された無洗米[(株)クボタ製のリ・フレと称される無洗米製造装置で製せられた無洗米、水分含量約15%]を用いた他は、実施例1と同じ方法でレトルト白がゆを製した。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、一部に米粒同士の結着物(ダマ)が観察されるものの箸で容易に崩せるほどであったが、重湯が糊っぽいものであった。
[比較例4]
実施例1において、上記無洗米を1時間水浸漬して水分含量約30%とした無洗米29gと清水221gとをスタンディングアルミパウチに充填密封した他は、実施例1と同じ方法でレトルト白がゆを製した。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、一部に米粒同士の結着物(ダマ)が観察されるものの箸で容易に崩せるほどであったが、重湯が糊っぽいものであった。
[比較例5]
実施例1において、反転の所要時間を2.5秒間とした他は、実施例1と同じ方法でレトルト白がゆを製した。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、一部に米粒同士の結着物(ダマ)が観察されるものの箸で容易に崩せるほどであったが、重湯が糊っぽいものであった。
[比較例6]
実施例1において、反転の所要時間を90秒間とした他は、実施例1と同じ方法でレトルト白がゆを製した。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有するが、箸で容易に崩せないほどの米粒同士の糊状化による結着物(ダマ)が多数生じていた。
[比較例7]
実施例1において、休止の時間を30秒間とした他は、実施例1と同じ方法でレトルト白がゆを製した。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、一部に米粒同士の結着物(ダマ)が観察されるものの箸で容易に崩せるほどであったが、重湯が糊っぽいものであった。
[比較例7]
実施例1において、休止の時間を7分間とした他は、実施例1と同じ方法でレトルト白がゆを製した。
得られたレトルト白がゆを温めて喫食したところ、重湯が糊っぽくなく適度な粘性を有するが、箸で容易に崩せないほどの米粒同士の糊状化による結着物(ダマ)が多数生じていた。

Claims (8)

  1. 精米に対し水を10%以下添加あるいは無添加の状態で除糠用粘着物質を用い糠層が除去された無洗米を用いて、13〜20%の水分とした無洗米と水を耐熱性容器に充填密封し、該密封物を反転および休止を繰り返しながらレトルト処理を行なうことを特徴とするレトルト白がゆの製造方法。
  2. 前記反転の所要時間を5乃至60秒間とする請求項1記載のレトルト白がゆの製造方法。
  3. 前記反転の所要時間を10乃至50秒間とする請求項1記載のレトルト白がゆの製造方法。
  4. 前記休止の時間を1乃至5分間とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレトルト白がゆの製造方法。
  5. 前記休止の時間を2乃至4分間とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレトルト白がゆの製造方法。
  6. レトルト処理後の冷却処理を、前記密封物を反転および休止を繰り返しながら行なう請求項1乃至5のいずれかに記載のレトルト白がゆの製造方法。
  7. 前記密封物を反転および休止を繰り返しながら行なう冷却処理を食品の中心部の品温が50℃以下となるまで行なう請求項6記載のレトルト白がゆの製造方法。
  8. 前記密封物を反転および休止を繰り返しながら行なう冷却処理を食品の中心部の品温が40℃以下となるまで行なう請求項6記載のレトルト白がゆの製造方法。
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