JP2006100584A - 表面実装機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンスを容易に行うことができるトレー式部品供給装置を装備した表面実装機を提供する。
【解決手段】トレーフィーダ6,7をコンベア3の側方に備える。トレーフィーダ6,7は、実装用部品収納用のパレット32と、このパレット32を収納するパレット収納装置31と、パレット出入装置33と、昇降装置34とによって構成する。パレット出入装置33は、パレット32に係脱自在の係合部材によりパレットをパレット収納位置と部品吸着位置との間で水平に移動させる。昇降装置34は、パレット出入装置33の側方に位置して上下方向に延びるボールねじ軸72と駆動用モータ76とを有するボールねじ機構によりパレット出入装置33を昇降させる。前記パレット出入装置33と昇降装置34とを平面視において基台2の内側に配設し、前記駆動用モータ76を基台2の上方に配設した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、トレーフィーダを備えた表面実装機に関するものである。
従来、表面実装機に用いるトレーフィーダとしては、例えば特許文献1または特許文献2に開示されているように、実装用部品を載置する複数の部品収納部が設けられたトレイを皿状のパレットに収納し、複数のパレットを上下方向に並べて保持するものがある。
特許文献1に示されているトレーフィーダは、前記パレットを上下方向に並べて収納するとともに水平方向に出し入れ自在に支持するパレット収納装置を備えている。このパレット収納装置は、表面実装機とは別体に形成されており、表面実装機の側方に位置し並ぶように設置されている。
このパレット収納装置には、前記パレットを1枚ずつ出し入れする構造のパレット出入装置が設けられるとともに、このパレット出入装置を昇降させる昇降装置が設けられている。この昇降装置は、パレット出入装置によって引き出されたパレットをパレット出入装置とともに上昇させ、最も高い位置(部品吸着位置)に保持する。すなわち、このパレット収納装置によれば、パレットは、パレット出入装置によってパレット収納装置内から引き出され、さらに、昇降装置によって最も高い位置に移動させる。
前記昇降装置は、上下方向に延びるボールねじ軸が回転することによりパレット出入装置が昇降する構造が採られている。このボールねじ軸は、パレット収納装置の一側部内に設けられ、このボールねじ軸を駆動するモータは、前記ボールねじ軸の下端部に同一軸線上に位置する状態で接続されている。これらのボールねじ軸と駆動用モータなどからなるボールねじ機構は、パレット収納装置のハウジングの内部に収容されている。
このパレット収納装置の上端部には、上述したように最も高い位置に移動したパレットから実装用部品(以下、この部品をトレー部品という)を搬出するための吸着式移載装置が設けられている。この吸着式移載装置は、パレット上のトレーに収納されたトレー部品をパレット収納装置に隣接するスライド式移動装置のスライダ上に移載する。このスライド式移動装置は、前記スライダをパレット収納装置の近傍から表面実装機の吸着ヘッドの移動範囲内に移動させるように構成されている。
特許文献2に示されたトレーフィーダは、パレットを収納するためのパレット収納装置と、このパレット収納装置に対してパレットを水平に出し入れするためのパレット出入装置とによって構成されており、表面実装機の装置後側の端部における基台の上に着脱可能に装填されている。
前記パレット収納装置は、パレットを上下方向に並ぶ状態に保持するとともに水平方向に出し入れ自在に支持するラックと、このラックをパレット収納装置内で昇降させる昇降装置とを備えている。すなわち、この特許文献2に示されたトレーフィーダは、パレットがパレット出入装置と同じ高さに位置するようにパレット収納装置内で上下方向に移動する。
前記昇降装置は、上下方向に延びるボールねじ軸が回転することによりラックが昇降する構造が採られている。このボールねじ軸と、ボールねじ軸駆動用のモータは、パレット収納装置の一側部に設けられ、パレット収納装置のハウジングの内部に収容されている。
前記パレット出入装置は、表面実装機の吸着ヘッドの移動可能な範囲の内側に位置付けられており、パレット収納装置から引き出したパレット上のトレー部品が吸着ヘッドの吸着ノズルに直接吸着されるように構成されている。特許文献2に記載されたトレーフィーダは、前記パレット出入装置とパレット収納装置の一部(装置前側の端部)が表面実装機の基台の上に載る状態で基台に装着されている。
なお、本出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に密接に関連する先行技術文献を出願時までに見付け出すことはできなかった。
特開平3−133802号公報(第2−4頁、第2図) 特開平7−336089号公報(第3−5頁、第3図)
特許文献1に示されたトレーフィーダは、昇降装置のボールねじ機構がパレット収納装置の内部に収容されており、しかも、駆動用モータがボールねじ軸の下端部に接続されている。このため、このトレーフィーダにおいては、昇降装置のボールねじ機構のメンテナンスを行ったり、その駆動用モータを交換するためには、パレット収納装置を分解し、作業をし易いようにボールねじ機構や駆動用モータを露出させなければならない。従来のトレーフィーダは、このパレット収納装置を分解する作業に長時間を要するために、上述したメンテナンスやモータの交換を簡単に行うことはできなかった。このことは、特許文献2に示されたトレーフィーダにも当てはまる。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、メンテナンスを容易に行うことができるトレー式部品供給装置を装備した表面実装機を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る表面実装機は、プリント配線板を搬送するコンベアと、このコンベアの側方に位置する部品供給装置から前記プリント配線板に実装用部品を吸着ヘッドによって移載する部品移載装置とが基台上に設けられた表面実装機において、前記部品供給装置を、実装用部品が載置されたトレイを支持するパレットと、このパレットを収納するとともに、コンベアの搬送方向と交差する水平方向に出し入れ自在に支持するパレット収納部を上下方向に複数設けたパレット収納装置と、前記パレットに係脱自在の係合部材を有しこの係合部材により前記パレットを前記パレット収納部に収納された状態であるパレット収納位置とパレット収納装置外の部品吸着位置との間で水平に移動させるパレット出入装置と、複数の前記パレットを上下方向に並べて収納するとともにそれぞれコンベアの搬送方向と交差する水平方向に出し入れ自在に支持するパレット収納装置と、前記パレットをパレット収納装置内の収納位置とパレット収納装置外の部品吸着位置との間で水平に移動させるパレット出入装置と、このパレット出入装置の側方に位置し上下方向に延びるボールねじ軸と駆動用モータとを有するボールねじ機構によりパレット出入装置を昇降させる昇降装置とによって構成し、前記パレット出入装置と昇降装置とを平面視において前記基台の内側に配設し、前記駆動用モータを基台の上方に配設したものである。
請求項2に記載した発明に係る表面実装機は、請求項1に記載した発明に係る表面実装機において、昇降装置のボールねじ軸の上端部を基台の上方に位置付け、前記上端部に巻掛け式伝動手段を介して駆動用モータを接続するとともに、前記上端部に電磁ブレーキを同一軸線上に位置するように設けたものである。
請求項3に記載した発明に係る表面実装機は、請求項1に記載した発明に係る表面実装機において、昇降装置のボールねじ軸の上端部を基台の上方に位置付け、この上端部に電磁ブレーキとモータとを同一軸線上に位置するように設けたものである。
本発明によれば、パレットを昇降させる昇降装置の昇降部分が表面実装機の基台によって囲まれ、昇降装置の駆動用モータが基台の上方の露出する位置に配設される。
したがって、本発明によれば、前記駆動用モータのメンテナンスや交換作業を基台上で広く開放された空間を利用して容易に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、ボールねじ軸の上端部と、駆動用モータと、巻掛け式伝動手段と、電磁ブレーキとが基台の上方の露出する位置に配設されるから、これらの部材のメンテナンスを基台上で広く開放された空間を利用して容易に行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、ボールねじ軸の上端部と、駆動用モータと、電磁ブレーキとが基台の上方の露出する位置に配設されるから、これらのボールねじ軸の上端部と、駆動用モータと、電磁ブレーキなどのメンテナンスを基台上で広く開放された空間を利用して容易に行うことができる。
また、この発明に係る表面実装機の昇降装置は、ボールねじ軸を有する動力伝達系に巻掛け式伝動手段が設けられていないために、この巻掛け式伝動手段を装備する装置に較べてメンテナンスを容易に行うことができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係る表面実装機の一実施の形態を図1ないし図14によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る表面実装機の平面図、図2は同じく正面図、図3は同じく側面図、図4は図1におけるIV−IV線断面図、図5は本発明に係る表面実装機の全体を示す斜視図である。図6はトレーフィーダの平面図、図7はトレーフィーダの斜視図、図8は昇降装置の上端部を拡大して示す斜視図、図9はパレット出入装置の斜視図、図10は表面実装機を背面側から見た斜視図、図11はカバーを取付けた状態を示す斜視図、図12はカバーを開いた状態を示す斜視図である。
図13はパレットラックの斜視図、図14はストッパーロッドの動作を示す図で、同図(A)はストッパーロッドを引き上げた状態を示し、同図(B)はストッパーロッドを収納した状態を示し、同図(C)はパレットを引き出した状態を示す。同図(D)はパレットストッパーとパレット収納装置の入口上縁の高さを示す図、同図(E)はラックをパレット収納装置に挿入した状態を示す図である。
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態による表面実装機を示す。この表面実装機1は、基台2の上にコンベア3と、部品移載装置4と、部品認識用カメラ5などが設けられており、前記コンベア3によって搬送されたプリント配線板Pに部品移載装置4によって両側部(図1においては上部と下部)に位置するトレーフィーダ6,7とテープ部品供給部8,9とから実装用部品(図示せず)を移載させるものである。この実施の形態において、プリント配線板Pは、コンベア3によって図1において右側に位置する搬入部から搬入され、コンベア3の略中央に位置する実装作業領域において実装用部品が実装された後、図1において左側に位置する搬出部から次工程の装置に搬出される。
この実施の形態においては、前記コンベア3によってプリント配線板Pを搬送する水平方向(図1においては左右方向)をX軸方向といい、水平面上で前記X軸方向と直交する方向(図1においては上下方向)をY軸方向という。また、この実施の形態では、図1において、下側を装置前側とい、図1において、上側を装置後側という。
前記テープ部品供給部8,9には、実装用部品を収納したテープを間欠的に繰り出しながら部品を順次供給する複数のテープフィーダ(図示せず)がX軸方向に並べられた状態で装填されている。このテープフィーダは、基台2に設けられたフィーダ取付用プレートに10着脱可能に取付けられている。
前記コンベア3は、図1に示すように、装置前側のコンベア本体11と装置後側のコンベア本体12とによって構成されている。これらのコンベア本体11,12は、無端ベルトからなる搬送ベルト(図示せず)をそれぞれ装備している。これらの搬送ベルトは、図示していないベルト駆動装置によって駆動され、互いに同期する状態で走行する。このコンベア3がプリント配線板Pを搬送する搬送面Lの高さは、図2、図3および図5に示すように、基台2の上面2aより所定の高さだけ高くなるように設定されている。
この実施の形態による装置後側のコンベア本体12は、図示していない幅変更装置によって装置前側のコンベア本体11との間隔を変更することができるように構成されている。
前記部品移載装置4は、図1〜図5に示すように、基台2のX軸方向の両端部でY軸方向に延びる一対のY軸フレーム21,21と、これらのY軸フレーム21にY軸方向に移動自在に支持されたX軸フレーム22と、このX軸フレーム22にX軸方向に移動自在に支持されたヘッドユニット23などを備えている。ヘッドユニット23はX軸方向、Y軸方向の両方向に移動自在とされる。
前記Y軸フレーム21は、図2および図3に示すように、基台2の上面2aから上方に突出し、そのフレーム上面(X軸フレーム22の搬送面)の位置がコンベア3の搬送面Lより高くなるように形成されている。
前記X軸フレーム22は、前記二つのY軸フレーム21どうしの間に横架されるようにX軸方向に水平に延設されており、図示していないボールねじ式のX軸フレーム用駆動装置が接続されている。この駆動装置は、一方のY軸フレーム21に回転自在に設けられたボールねじ軸と、このボールねじ軸を回転させるサーボモータと、前記ボールねじ軸が螺合する状態でX軸フレーム22に取付けられたナット部材などによって構成されている。
ヘッドユニット23は、部品吸着用のノズル24を先端に備えた複数の吸着ヘッド25が設けられており、部品実装時には、これらの吸着ヘッド25により後述するトレーフィーダ6,7またはテープ部品供給部8,9から実装用部品を吸着して取出し、部品認識用カメラ5の上方を通過させた後にプリント配線板P上に載置させる構成が採られている。
また、このヘッドユニット23は、X軸フレーム22の装置前側の端部に支持されており、X軸フレーム22に設けられたボールねじ式のヘッドユニット用駆動装置(図示せず)によってX軸方向に往復動させられる。
この駆動装置は、X軸フレーム22に回転自在に支持されたボールねじ軸と、このボールねじ軸の一端部に接続されたサーボモータと、ボールねじ軸が螺合する状態でヘッドユニット23に取付けられたナット部材などによって構成されている。
前記部品認識用カメラ5は、吸着ノズル24に吸着された実装用部品を下方から撮像し、実装用部品の有無、正誤、吸着位置および角度などを検出する。
前記トレーフィーダ6,7は、図4、図6および図7に示すように、基台2の装置後側の端部に取付けられたパレット収納装置31と、このパレット収納装置31に収納されたパレット32と、前記パレット収納装置31の前方に配設されたパレット出入装置33と、このパレット出入装置33を昇降させる昇降装置34などによって構成されている。このトレーフィーダ6,7によって、本発明でいう部品供給装置が構成されている。
この実施の形態による表面実装機1は、2台のトレーフィーダ6,7がX軸方向に並ぶ状態で装備されている。以下においては、これらのトレーフィーダ6,7のうち、コンベア3の搬送方向上流側に位置する一方のトレーフィーダ6を第1のトレーフィーダ6といい、他方のトレーフィーダ7を第2のトレーフィーダ7という。
前記パレット32は、上方に向けて開放する皿状に形成されており、図6および図7に示すように、内部に多数の電子部品収納区画がX軸方向とY軸方向とに規則正しく並ぶ状態で設けられた皿状のトレー35が載置されている。この実施の形態によるパレット32は、Y軸方向の長さよりX軸方向の長さが長くなる平面視長方形状に形成されている。また、このパレット32の装置前側の端部には、後述するパレット出入装置33が係合する被係合片36が突設されている。
前記トレー35の各収納区画には、図示してはいないが、複数のトレー部品(実装用部品)が区画壁で互いに接触することがないように収納されている。したがって、実装時における前記部品移載装置4の吸着ノズル24は、このトレー35の所定のX軸方向位置、Y軸方向位置の収納区画に収納されているトレー部品を上方から吸着する。
前記パレット収納装置31は、装置前側の端部と装置後側の端部が開口する箱状に形成されており、前記基台2の装置後側の端部に形成された凹部37(図4参照)に後方から挿入された状態で取付けられている。前記凹部37は、基台2の装置後側の端部であってX軸方向の中央部に、上方と後方とに向けて開放するように形成されている。
この実施の形態によるパレット収納装置31は、その上端部の高さがコンベア3の搬送面Lの高さと略等しくなるように基台2に搭載されている。
パレット収納装置31の内部には、図4に示すように、水平な仕切板38が設けられ、上側収納室39と下側収納室40とが形成されている。これらの上側収納室39と下側収納室40は、前記パレット32を収納するためのパレットラック41(図4参照)を後方から出し入れ自在に支持するように構成されている。なお、図4は、上側収納室39のみにパレットラック41が装填されている状態で描いてある。この実施の形態によるトレーフィーダ6,7のパレット収納装置31は、複数のパレット32がパレットラック41に収納された状態で装填される。
前記パレットラック41は、図13に示すように、装置前側の端部と装置後側の端部が開口する箱状に形成されている。このパレットラック41の両側部の内面には、複数のパレット32を上下方向に並ぶ状態で保持するレール42が設けられている。このレール42が、パレット32を収納するとともに、基台2上に設けたコンベア3の搬送方向と交差する水平方向に出し入れ自在に支持するパレット収納部を構成する。前記パレット32は、このレール42の上に前後方向に移動自在(コンベア3の搬送方向とは交差する方向に移動自在)に支承された状態でパレットラック41内に収納されている。
パレットラック41の装置前側の端部には、パレットラック41を持ち運ぶときにパレット32が前側へ出てしまうことを防ぐためのストッパーロッド43が設けられている。このストッパーロッド43は、パレットラック41の上下方向の高さ寸法より長く形成された棒体からなり、図13に示すように、パレットラック41の上板41aに設けられた上部支持部材44に外れることがないように保持されている。
この保持構造は、ストッパーロッド43に穿設された貫通孔43aに前記上部支持部材44の支持用ピン45を嵌合させた構造が採られている。前記貫通孔43aは、ストッパーロッド43を長手方向とは直交する方向に横切るように形成されるとともに、開口形状がストッパーロッド43の長手方向に沿って長くなるように形成されている。前記支持用ピン45は、前記上部支持部材44に斜め前方から螺着されている。
前記ストッパーロッド43は、図13に示すように立てた状態では、貫通孔43aの上端部に支持用ピン45が嵌合することによって下方への移動が規制される。この状態では、ストッパーロッド43の下端部は、パレットラック41の下部支持部材46に嵌合する。
ストッパーロッド43は、このように立てた状態では、上端部がパレットラック41から上方に突出するように形成されている。すなわち、図14(D)に示すように、ストッパーロッド43を立てた状態では、パレット収納装置31の挿入口31aの上端縁にストッパーロッド43の上端突出部43bが当接し、パレットラック41を前記挿入口31a内に挿入することができないように構成されている。また、この状態では、パレットラック41内に収納されたパレット32は、ストッパーロッド43に当たることによって、装置前側へ出ることが規制される。これにより、パレットラック41を運搬するに際してパレット32がパレットラック41から飛び出して脱落することがない。
この状態からストッパーロッド43を上方に引き上げることによって、図14(A)に示すように、前記支持用ピン45が貫通孔43aの下端部に位置するようになる。さらに、この状態で支持用ピン45を中心にしてストッパーロッド43を横に倒すことにより、図14(B)に示すように、ストッパーロッド43が前記上板41aの上に載置されるようになる。上板41aには、ストッパーロッド43の先端部を係止するための係止片47が突設されており、この係止片47にストッパーロッド43が係止されることによって、ストッパーロッド43は上板41aの上に固定される。
このようにストッパーロッド43を上板41aの上に倒して収納することによって、図14(E)に示すように、パレットラック41をパレット収納装置31の挿入口31a内に挿入することができるようになるとともに、図14(C)に示すように、パレット32をパレットラック41内から装置前側へ引き出すことができるようになる。
前記パレット収納装置31の装置後側の端部には、図10〜図12に示すように、前記上側収納室39と下側収納室40の挿入口31aを開閉するための蓋体51が収納室毎に設けられている。図11と図12は、この表面実装機1を覆うカバー52を基台2に取付けた状態で描いてある。
このカバー52は、基台2上のコンベア3と、部品移載装置4と、トレーフィーダ6,7およびテープ部品供給部8,9の上部とを覆うように形成されている。このカバー52のX軸方向の両端部には、搬入口(図示せず)搬出口53とが形成されている。また、このカバー52におけるトレーフィーダ6,7とテープ部品供給部8,9と対応する部位には、断面L字状に形成された蓋部材54がそれぞれ設けられている。これらの蓋部材54は、カバー52の上面板52aにX軸方向を回動軸線とする蝶番55(図11参照)によって開閉自在に取付けられている。この蓋部材54を閉じることにより、図11に示すように、トレーフィーダ6,7とテープ部品供給部8,9とが蓋部材54によって覆われ、蓋部材54を開くことによって、図12に示すように、トレーフィーダ6,7とテープ部品供給部8,9とが露出する。
前記パレット収納装置31の前方であって基台2の前記凹部37内には、図4に示すように、パレット32を前記パレットラック41から引き出したり、パレットラック41内に戻すためのパレット出入装置33が後述する昇降装置34に支持された状態で配設されている。このパレット出入装置33は、図1に示すように、平面視において、前記部品移載装置4のヘッドユニット23の移動可能な範囲の内側に位置付けられている。
このパレット出入装置33は、図7および図9に示すように、後述する昇降装置34に支持された支持用フレーム61と、この支持用フレーム61にY軸方向に延びるように設けられたガイドレール62と、このガイドレール62にY軸方向に移動自在に支持されたスライダ63と、このスライダ63を駆動する駆動装置64などによって構成されている。
前記支持用フレーム61は、図7に概略構成を示すように、装置前側(同図において手前側)から見て上方に向けて開放するコ字状に形成されている。この支持用フレーム61のX軸方向の両端部において上下方向に延びる側壁61aの上端部には、図9に示すように、パレット32を摺動自在に支持するための支持部材65が設けられている。
前記スライダ63の装置後側の端部には、図9に示すように、前記パレット32の前記被係合片36に係合する係合部材である一対のクランプ部材66,66が設けられている。これらのクランプ部材66は、平面視において他方のクランプ部材66に向けて開放するコ字状のフック66aを備え、前記スライダ63にX軸方向に移動自在に支持されるとともに、スライダ63に設けられたエアシリンダ67に接続されている。
このエアシリンダ67は、図示してはいないが、シリンダ本体の両端部からピストンロッドが突出する構造ものである。前記クランプ部材66は、このエアシリンダ67の前記ピストンロッドに取付けられている。すなわち、これらのクランプ部材66,66は、フック56aどうしの間隔が拡がる拡張形態と、フック66aどうしの間隔が狭くなるクランプ形態とを採ることができるように構成されている。
前記フック66aは、パレット32に設けられた前記被係合片36にこれを両側から挟む状態で係合するように形成されている。すなわち、クランプ部材66を前記拡張形態としてスライダ63をパレット32側(装置後側)へ移動させ、両クランプ部材66どうしの間に被係合片36が位置する状態でクランプ部材66を前記クランプ形態とすることによって、両クランプ部材66の間に被係合片36が係合する。
スライダ63を駆動する前記駆動装置64は、スライダ63に両端部が固定された伝動用ベルト68と、この伝動用ベルト68が添接する駆動用プーリ69に駆動用ベルト70を介して接続された駆動用モータ71とから構成されている。この駆動装置64によれば、駆動用モータ71の回転が駆動用ベルト70から駆動用プーリ69を介して伝動用ベルト68に伝達され、この伝動用ベルト68が移動(回転)することによって、スライダ63がガイドレール62上を移動する。
すなわち、図9に示すように、ガイドレール62の装置前側の端部に位置するスライダ63をパレット収納装置31側へ後退させるためには、駆動用モータ71によって駆動用プーリ69を同図において反時計方向に回転させ、伝動用ベルト68を反時計方向に回るように駆動することによって行う。また、スライダ63のクランプ部材66がパレット32の被係合片36に係合している状態で前記駆動用プーリ69を駆動用モータ71によって時計方向へ回転させることによって、スライダ63が装置前側へ移動し、これに伴ってパレット32が前記支持部材65上を装置前側に水平に引き出される。すなわち、パレット32は、パレット収納装置31内のパレット収納部であるレール42に収納されているときの収納位置と、パレット出入装置33によってパレット収納装置31外に引き出されたときの部品吸着位置との間で水平に移動することになる。
前記パレット出入装置33を支持する昇降装置34は、図4、図7および図8に示すように、基台2の前記凹部37内でこの凹部37の内側壁37aに沿って上下方向に延びるボールねじ軸72と、このボールねじ軸72の両側(Y軸方向の両側)で上下方向に延びるリニアシャフト73,73と、これらの軸部材の途中に設けられた支持用アーム74と、前記ボールねじ軸72の上端部に駆動用ベルト75を有する伝動機構を介して接続された駆動用モータ76と、ボールねじ軸72の上端縁部に設けられた電磁ブレーキ77などによって構成されている。
この昇降装置34のボールねじ軸72と駆動用モータ76などを有するボールねじ機構は、パレット出入装置33に対して装置外側に配設されている。言い換えれば、第1のトレーフィーダ6の昇降装置34は、コンベア3の搬送方向の上流側に位置付けられ、第2のトレーフィーダ7の昇降装置34は、コンベア3の搬送方向の下流側に位置付けられている。
前記ボールねじ軸72とリニアシャフト73は、図4、図7および図8に示すように、基台2の上面2aに据え付けられる支持台78を介して支持されている。この支持台78は、図7、図8および図10に示すように、基台2の上面から上方に延びる前側本体78aおよび後側本体78bと、これら両本体78a,78bの上端部どうしの間に架け渡された支持板78cとによって門形状に形成されている。
前記ボールねじ軸72は、この支持台78に回転自在に支持され、このボールねじ軸72の両側に位置するリニアシャフト73,73は、支持台78に固定されている。また、これらの軸部材の下端部どうしは、図4に示すように、連結部材79によって連結されている。ボールねじ軸72の下端部は、この連結部材79に回転自在に支持されている。
これらの軸部材の途中に設けられた支持用アーム74は、図4および図8に示すように、前記ボールねじ軸72が螺合するナット部材80と、前記リニアシャフト73に移動自在に嵌合する軸受部材81と、これらのナット部材80と2個の軸受部材81とを互いに結合する板状の連結部材82と、この連結部材82からX軸方向に延びる2本のアーム本体83,83とによって構成されている。これらのアーム本体83は、Y軸方向に間隔をおいて並ぶように形成され、上側にパレット出入装置33の支持用フレーム61が取付けられる。すなわち、この支持用アーム74は、アーム本体83によりパレット出入装置33を片持ち式で支持している。
前記ボールねじ軸72の上端部は、前記支持台78より上方に突出している。この突出部には、前記駆動用ベルト75が巻掛けられる駆動用プーリ84と電磁ブレーキ77とが設けられている。前記駆動用ベルト75を介してボールねじ軸72に接続された駆動用モータ76は、支持台78に対して凹部37とは反対側に位置付けられており、軸線方向が上下方向を指向する状態で支持台78に取付けられている。すなわち、ボールねじ軸72と駆動用モータ76とを接続する駆動用ベルト75は、ボールねじ軸72からX軸方向に沿ってパレット出入装置33とは反対側に延びている。
前記電磁ブレーキ77は、支持用アーム74に加えられた重量によってボールねじ軸72が遊転することを阻止するためのもので、通電されることによって制動状態が解除され、通電が絶たれることによって制動状態になるものが使用されている。この実施の形態による電磁ブレーキ77は、図4に示すように、上端面の高さがコンベア3の搬送面Lの高さと略等しくなるように構成されている。これにより、前記駆動ベルト75、駆動用モータ76、電磁ブレーキ77が基台2の上面2aより上方に位置することになり保守管理の作業性を向上させることができる。さらに、前記駆動ベルト75と電磁ブレーキ77を前記支持台78の上側としており、より保守管理の作業性を向上させることができる。
塵埃等がボールねじ軸72に付着すると、支持用アーム74のスムーズな昇降を困難にする場合があるが、ボールねじ軸72は基台2内に収納されるので、ボールねじ軸への側方からの塵埃等の付着が起こり難くでき、支持用アーム74に支持されるパレット出入装置はスムーズな昇降が可能となる。
このように構成された昇降装置34においては、駆動用モータ76の回転が駆動用ベルト75を介してボールねじ軸72に伝達され、ボールねじ軸72が回転することによって、支持用アーム74がリニアシャフト73に沿って上昇または下降する。また、この昇降装置34は、支持用アーム74が最も高い位置に上昇した状態でパレット出入装置33の上端部がコンベア3の搬送面Lと略同じ高さに位置し、部品移載装置4の吸着ヘッド位置より低くなるように構成されている。ここでいう吸着ヘッド位置とは、図4に示すように、吸着ヘッド25が移動するときの吸着ノズル24の下端の高さのことである。
上述したように構成されたトレーフィーダ6,7を備えた表面実装機1において、トレーフィーダ6,7からトレー部品をプリント配線板Pに移載するためには、先ず、昇降装置34によってパレット出入装置33を所望のパレット32と同じ高さに上昇または下降させる。そして、パレット出入装置33のクランプ部材66を拡張形態としてスライダ63を装置後側に移動させ、クランプ部材66にパレット32の被係合片36を係合させる。次に、前記スライダ63を装置前側へ移動させ、このパレット出入装置33を昇降装置34によって最も高い位置まで上昇させる。
この状態で、部品移載装置4のヘッドユニット23をパレット出入装置33の上方に移動させ、吸着ノズル24にパレット32上のトレー部品を吸着させる。部品吸着後、ヘッドユニット23をカメラ5の上方を通過させてコンベア3上のプリント配線板Pの上方に移動させる。そして、このヘッドユニット23によって、前記カメラ5による撮像結果に基づいてトレー部品をその高さ、角度が修正された状態でプリント配線板Pの所定の実装位置に移載する。
パレット32上のトレー部品が全て移載された場合や、他のパレット32のトレー部品を実装するような場合は、先ず、パレット出入装置33上にあるパレット32をパレット収納装置31内に戻し、その後に新たにパレット32をパレット出入装置33上に引き出す。
この実施の形態による表面実装機1は、2台あるトレーフィーダ6,7のうち、吸着ノズル24による吸着が行われていない方のトレーフィーダにおいて、パレット32の上記交換動作や、パレットラック41の交換が行われる。
このように構成された表面実装機1において、トレーフィーダ6,7のメンテナンスは、図12に示すように、カバー52の蓋部材54を開いた状態で行う。この状態では、カバー52内が広く開放され、昇降装置34の上端部が装置外に向けて露出するようになる。この実施の形態による昇降装置34の駆動用モータ76は、基台2の上方に設けられているから、この駆動用モータ76のメンテナンスや交換作業は、基台2上で広く開放された空間を利用して容易に行うことができる。
また、この実施の形態による表面実装機1は、図4および図7に示すように、前記昇降装置34のボールねじ軸72の上端部と、駆動用ベルト75と、駆動用モータ76と、電磁ブレーキ77とが基台2の上方の露出する位置に配設されている。したがって、表面実装機1においては、これらの部材のメンテナンスを基台2上で広く開放された空間を利用して容易に行うことができる。
この実施の形態による表面実装機1は、前記パレット出入装置33が平面視において前記吸着ヘッド25の移動範囲内であって、昇降装置34により前記パレット出入装置33を最上端に位置させた状態において、このパレット出入装置33の上に来るパレット32位置が部品移載装置4の吸着ヘッド位置より低い位置とされるから、前記吸着ヘッド25を、常時前記パレット出入装置33の上方に移動でき、前記パレット出入装置33が最上端、すなわち、パレット32がコンベア3と概略同一高さにある状態で、トレー部品をパレット出入装置33の上にあるパレット32から部品実装用の吸着ヘッド25によってプリント配線板Pに直接移載することができる。
このため、この実施の形態による表面実装機1は、トレー部品をトレーフィーダ6,7から部品実装用吸着ヘッド25の吸着ノズル24が吸着可能な位置まで搬送する専用の移載装置や搬送装置などは不要であるから、この種の搬送装置を備えた従来の表面実装機に較べて構造が簡素化される。また、前記パレット収納部、すなわちレール42は前記基台2に対して上下方向に移動しないので、パレット収納装置31が上方に突出するようになることもない。
さらに、最上段となる前記レール42内への前記パレット32の出し入れに際し、昇降装置34によりクランプ部材66を上下方向コンベア3の高さと概略同等高さに位置させるようにしている。これにより、パレット収納装置31は姿勢を最も低くでき、表面実装機1をコンパクトにできる。
下段のレール42内へのパレット43の出し入れに際しては、昇降装置34により前記パレット出入装置33が所定の高さ位置まで下降して実施され、前記吸着ノズル24によるトレー部品の吸着前に昇降装置34によりパレット43が引き出された状態の前記パレット出入装置33が、最上方位置まで上昇せられる。なお、所定の中段となる前記レール42内への前記パレット32の出し入れに際し、昇降装置34によりクランプ部材66を上下方向コンベア3の高さと概略同等高さに位置させるように、基台2に固定するパレット収納装置31を設定しても良い。
この場合は、所定の中段より上方段の前記レール42内への前記パレット32の出し入れに際し、昇降装置34によりクランプ部材66を上下方向コンベア3の高さより上方に位置させる必要があり、前記吸着ヘッド25を前記パレット出入装置33との干渉を避けるよう退避させる必要がある場合が出て来るが、基台2内に、ボールねじ軸等のための十分なスペースが取れない場合有効であり、その場合でも表面実装機1をコンパクトにできる。
(第2の実施の形態)
トレーフィーダは図15および図16に示すように構成することができる。
図15はトレーフィーダの他の実施の形態を示す斜視図、図16は昇降装置の上端部を拡大して示す斜視図である。これらの図において、前記図1〜図14によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図15および図16に示す昇降装置34は、ボールねじ軸72の上端部にカップリング91を介して駆動用モータ76が同一時軸線上に位置するように接続されている。この駆動用モータ76は、ケース92内に収納され、このケース91を介して支持台78に固定されている。このケース92内には、ボールねじ軸72の回転を規制するための電磁ブレーキ77が設けられている。この電磁ブレーキ77は、第1の実施の形態を採るときと同等のものが使用されている。
この実施の形態による表面実装機1においても、トレーフィーダ6,7の昇降装置34のボールねじ軸72の上端部と、駆動用モータ76と、電磁ブレーキ77とが基台2の上方の露出する位置に配設されている。したがって、この実施の形態による表面実装機1は、これらのボールねじ軸72の上端部と、駆動用モータ76と、電磁ブレーキ77などのメンテナンスを基台2上で広く開放された空間を利用して容易に行うことができる。
また、この実施の形態による表面実装機1の昇降装置34は、上述した第1の実施の形態で示した表面実装機に較べて、ボールねじ軸72と駆動用モータ76との間の動力伝達系にベルトが設けられていないために、メンテナンスを容易に行うことができる。
本発明に係る表面実装機の平面図である。 本発明に係る表面実装機の正面図である。 本発明に係る表面実装機の側面図である。 図1におけるIV−IV線断面図である。 本発明に係る表面実装機の全体を示す斜視図である。 トレーフィーダの平面図である。 トレーフィーダの斜視図である。 昇降装置の上端部を拡大して示す斜視図である。 パレット出入装置の斜視図である。 表面実装機を背面側から見た斜視図である。 カバーを取付けた状態を示す斜視図である。 カバーを開いた状態を示す斜視図である。 パレットラックの斜視図である。 ストッパーロッドの動作を示す図である。 トレーフィーダの他の実施の形態を示す斜視図である。 昇降装置の上端部を拡大して示す斜視図である。
符号の説明
1…表面実装機、2…基台、3…コンベア、4…部品移載装置、6,7…トレーフィーダ、21…Y軸フレーム、22…X軸フレーム、23…ヘッドユニット、24…吸着ノズル、25…吸着ヘッド、31…パレット収納装置、32…パレット、33…パレット出入装置、34…昇降装置、37…凹部、72…ボールねじ軸、75…駆動用ベルト、76…駆動用モータ、78…支持台。

Claims (3)

  1. プリント配線板を搬送するコンベアと、このコンベアの側方に位置する部品供給装置から前記プリント配線板に実装用部品を吸着ヘッドによって移載する部品移載装置とが基台上に設けられた表面実装機において、前記部品供給装置を、実装用部品が載置されたトレイを支持するパレットと、このパレットを収納するとともに、コンベアの搬送方向と交差する水平方向に出し入れ自在に支持するパレット収納部を上下方向に複数設けたパレット収納装置と、前記パレットに係脱自在の係合部材を有しこの係合部材により前記パレットを前記パレット収納部に収納された状態であるパレット収納位置とパレット収納装置外の部品吸着位置との間で水平に移動させるパレット出入装置と、このパレット出入装置の側方に位置し上下方向に延びるボールねじ軸と駆動用モータとを有するボールねじ機構によりパレット出入装置を昇降させる昇降装置とによって構成し、前記パレット出入装置と昇降装置とを平面視において前記基台の内側に配設し、前記駆動用モータを基台の上方に配設したことを特徴とする表面実装機。
  2. 請求項1記載の表面実装機において、昇降装置のボールねじ軸の上端部を基台の上方に位置付け、前記上端部に巻掛け式伝動手段を介して駆動用モータを接続するとともに、前記上端部に電磁ブレーキを同一軸線上に位置するように設けた表面実装機。
  3. 請求項1記載の表面実装機において、昇降装置のボールねじ軸の上端部を基台の上方に位置付け、この上端部に電磁ブレーキとモータとを同一軸線上に位置するように設けた表面実装機。
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