JP2006096267A - エアバッグ装置のカバー体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造コストを低減しつつ、エアバッグの展開挙動が安定するように、ヒンジ部の位置に応じた応力特性を発揮することができる。
【解決手段】 エアバッグ装置のカバー体を、樹脂製のアウターパネル1と、アウターパネル1のエアバッグ8側である裏面側に配置されアウターパネル1より軟質で変形可能なインナーパネル5とで構成し、インナーパネル5は、アウターパネル1の非展開部1bに固着される固定部5bと、ドア予定部1aに固着されるドア補強部5cと、破断部4を横断して固定部5bとドア補強部5cとを一体に連結する変形可能なヒンジ部5dとを備えて構成し、ヒンジ部5dは、アウターパネル1から離間する方向に膨出するとともに、固定部5b側からドア補強部5c側に向かって徐々に薄肉となるように形成した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車が衝突した際の衝撃から乗員を保護するためのエアバッグモジュールのエアバッグ膨張側を覆う内装材であるエアバッグ装置のカバー体であって、特に、モジュール上面を覆うアウターパネルと、このアウターパネルの裏面に配置されるインナーパネルとを具備したエアバッグ装置のカバー体に関する。
従来、この種の自動車用内装材、例えば、インストルメントパネルアッパーフェイシアは、開口部を備え、エアバッグ膨張時にこの開口部を覆うリッド体(ドア予定部)を所定の開裂予定線(破断部)に沿って開裂させてエアバッグ膨出開口部を形成させているが、アッパーフェイシアは通常他の車室のトリム類と調和した外観の部材を適用し、リッド体には所望の開裂特性を実現できる軟質樹脂材料を適用したため、リッド体とアッパーフェイシアは一体感を欠き、意匠的に好ましい態様とはいえなかった。
また、最近では、インストルメントパネルアッパーフェイシアをカバーするのと同等の大きさのパネルを、その周縁の内装部品の蝕感や外観に調和する材料で成形し、バッキング部材(インナーパネル)をその裏面に取付けて補助し、所望の開裂特性が得られるようにしたものが実用化されてきている(例えば、特許文献1及び2)。
特開2001−294114号公報 特開2004−175305号公報。
前記特許文献1に記載の「エアバッグつきインストルメントパネル」は、裏面にミシン目(テアライン)が形成されたインストルメントパネルの裏面に、上面に複数の突条が突設された取付けブラケット(バッキング部材に相当)を振動溶着したもので、リベットやビス等の固着手段を必要とせずにインストルメントパネルに取付けブラケットを取付けることができるため、部品点数および組みたて工数の削減が図れるとの効果を有している。
また、特許文献2に記載の「エアバッグ装置のカバー体」は、インストルメントパネルに開口された開口部を覆うカバー体の裏面に、上面に第1リブ部と第2リブ部が格子状に突設された表皮部を有する支持体(バッキング部材に相当)を振動溶着したもので、第1リブ部の幅を第2リブ部の幅の1倍以上3倍以下にすることにより、カバー体に表皮部が所定の溶着強度で均一に溶着できるなどの効果を有している。
ところで、インストルメントパネルの表面部は、通常、ポリプロピレン樹脂(PP)などの比較的硬質で脆い材料を用いて形成される一方、従来のインストルメントパネルとは別体になる所謂リッドタイプのカバー体は、サーモプラスチックオレフィン(TPO)、ウレタン系エラストマー(TPU)、軟質のポリ塩化ビニル(PVC)などのエラストマー樹脂を用いて形成されている。
そして、これらインストルメントパネルに用いる樹脂と、リッドタイプのカバー体に用いる樹脂とは、光沢、色調、温度特性などが互いに異なっている。
そこで、リッドタイプのカバー体をインストルメントパネルに並べて配置した場合には、色調が相違し、また同一の表面加工例えばシボを付与しても光沢が異なり、また、線膨張係数が異なるため、高温下で一方の部材が浮き上がり或いは波打つなどして、視覚的に或いは機能的に調和させることが困難となっている。
そこで、例えば、ポリプロピレン樹脂でインストルメントパネルに一体に扉部を形成するとともに、このポリプロピレン樹脂製の部材の裏面側に、サーモプラスチックオレフィンで形成したヒンジ部を備えた別体の部材を接合して、インストルメントパネル及びこのインストルメントパネルの周縁部に使用する材料と美観、触感などにおいて調和した内装パネルであるシームレスインストルパネルの実現を図っている。
しかしながら、広い温度条件において、一定の挙動で、硬質の樹脂を開裂するとともに軟質の樹脂で形成したヒンジ部を支点として展開させることは容易ではなく、例えば、極端な高温条件のものでは、ヒンジ部が過剰に変形し易くなり、硬質の樹脂の破断した縁部同士が干渉するなどの課題を残している。
このような課題に対処すべく、例えば、軟質の樹脂で形成した部材の形状を変更し、ヒンジ部に対向する位置に空間部を確保し、硬質の樹脂の破断した部分の干渉を抑制する構成が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−58965号公報
しかしながら、上記特許文献3に開示されているような構成では、構造が複雑になり、製造コストの低減が困難になるという課題が新たに発生する。
また、上記構成は、エアバッグの膨張展開によるドア部の外側への回動において、ヒンジ部の固定部側とドア補強部側とでは異なる応力を受けることになるが、ヒンジ部の固定部側とドア補強部側との間は均一厚の構造となっていることから、ヒンジ部の位置に応じた応力特性を発揮することができていないことになる。
そして、軟質樹脂の中には、低音時での伸び(弾性)が低下するものがあり、その場合には、構造物を追加するなどして対応しているが、インナーパネル材料の選択幅が狭くなってしまい、結果として、低温時での物性を確保するために、高価な材料を利用しなければならないことになって、このために製造コストを上昇させてしまうことになる。
そこで、ヒンジ部の薄肉構造にすることが考えられるが、このように薄肉構造にした場合には、ヒンジ部全体の強度が不足することもあって好ましくない。
そこで、本発明は、かかる点に鑑み、製造コストを低減しつつ、エアバッグの展開挙動が安定するように、ヒンジ部の位置に応じた応力特性を発揮することができるエアバッグ装置のカバー体を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のエアバッグ装置のカバー体は、折り畳んで収納されたエアバッグを覆うとともに、このエアバッグの膨張時にこのエアバッグが突出する突出口が形成されるエアバッグ装置のカバー体であって、樹脂製のアウターパネルと、このアウターパネルの前記エアバッグ側である裏面側に配置され前記アウターパネルより軟質で変形可能なインナーパネルとを具備し、前記アウターパネルが、前記エアバッグに対向する展開部としてのドア予定部と、このドア予定部と非展開部とを区画し前記エアバッグの膨張時の圧力で破断する閉ループ状の破断部とを備え、前記インナーパネルが、前記非展開部に固着される固定部と、前記ドア予定部に固着されるドア補強部と、前記破断部を横断して前記固定部と前記ドア補強部とを一体に連結する変形可能なヒンジ部とを備え、前記ヒンジ部が、前記アウターパネルから離間する方向に膨出するとともに、前記固定部側から前記ドア補強部側に向かって徐々に薄肉となるように形成されたことを特徴とするものである。
請求項1に記載のエアバッグ装置のカバー体におけるヒンジ部が、アウターパネルから離間する方向に膨出するとともに、インナーパネルにおける固定部側からドア補強部側に向かって徐々に薄肉となるように形成されていることにより、エアバッグの膨張によりインナーパネルのドア補強部が内側から外側へと押圧され、アウターパネルに設けた閉ループ状の破断部が破断し、ドア補強部とドア予定部とが一体的に外側に回動する場合に、ヒンジ部における固定部側が厚肉となってより変形し難く、ヒンジ部におけるドア補強部側が薄肉となっているためにより変形し易くなる。
この結果、ヒンジ部の中間点はより低い位置に存することになり、ヒンジ部の上方が撓って変形し、ドア補強部とドア予定部とがスナップを効かせたようにアウターパネルの表面に沿って反転させることができる。
また、広い温度条件下でも、硬質樹脂の破断した縁部同士が干渉することが無く、インナーパネル材料の選択幅を広げることができ、しかも、ヒンジ部の板厚を固定部側からドア補強部側に向けて薄くするという簡単な構造でエアバッグの展開挙動を安定させることができる。
また、請求項2に記載の本発明にかかるエアバッグ装置のカバー体は、請求項1記載のドア補強部が前記エアバッグが車両に装着された状態における車両進行方向に対して前後にそれぞれ備えられているとともに、これら両ドア補強部がそれぞれヒンジ部を備えており、これらのヒンジ部のうち、少なくとも乗員側に位置するヒンジ部を、前記固定部側から前記ドア補強部側に向かって徐々に薄肉となるように形成したことを特徴とするものである。
かかる構成により、請求項1に記載の発明が奏する効果に加え、2枚ドア型の乗員側のドアが、アウターパネルの表面に沿って反転されることになって、エアバッグを乗員の腹部へ向けて速やかに展開させることができる。
上記のように構成する本発明によれば、エアバッグ装置のカバー体におけるヒンジ部が、アウターパネルから離間する方向に膨出するとともに、インナーパネルにおける固定部側からドア補強部側に向かって徐々に薄肉となるように形成されていることにより、エアバッグの膨張によりインナーパネルのドア補強部が内側から外側へと押圧され、アウターパネルに設けた閉ループ状の破断部が破断し、ドア補強部とドア予定部とが一体的に外側に回動する場合に、ヒンジ部における固定部側が厚肉となってより変形し難く、ヒンジ部におけるドア補強部側が薄肉となっているためにより変形し易くなる。
この結果、ヒンジ部の中間点はより低い位置に存することになり、ヒンジ部の上方が撓って変形し、ドア補強部とドア予定部とがスナップを効かせたようにアウターパネルの表面に沿って反転させることができる。
また、広い温度条件下でも、硬質樹脂の破断した縁部同士が干渉することが無く、インナーパネル材料の選択幅を広げることができ、しかも、ヒンジ部の板厚を固定部側からドア補強部側に向けて薄くするという簡単な構造でエアバッグの展開挙動を安定させることができる。
本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1はインストルメントパネルの内側に設置されたエアバッグモジュールを覆うパネル本体を備えたエアバッグ装置の斜視図、図2はパネル本体の裏面図、図3は図1のA−A線に沿う断面図、図4は図3のB円内の拡大図である。
図1及び図2に示すインストルメントパネル2は、車室と対向する対向面2bにエアバッグ8の突出口である開口部2aが設けられており、開口部2aは自動車用内装材を構成するアウターパネル(パネル本体)1により覆われていて、更に、アウターパネル1は、車室内の前部に前後方向に傾斜するように設置されたインストルメントパネル2における車室に対向する対向面2bに設けられた開口部2aを覆うように構成され、かつインストルメントパネル2の車室との対向面2bとほぼ同じ角度前後方向に傾斜するように設けられている。
インストルメントパネル2の開口部2aは、図示しない助手席の前方に開口されていて、開口部2aの内周縁には、インストルメントパネル2の開口部2aにアウターパネル1を係止する係止手段3が設けられている。
アウターパネル1は、インストルメントパネル2の開口部2aに取付けた際、インストルメントパネル2との間で違和感が生じないようにインストルメントパネル2と同様な色及び材質の熱可塑性樹脂、例えばタルク入りポリプロピレン(PPコンポジット)により一体成形されており、エアバッグモジュール6に対向する展開部としてのドア予定部1aと、ドア予定部1aと破断部4により区画された非展開部1bとを備えている。
破断部4は、テアライン部とも称され、エアバッグ8の膨張時の圧力で破断するようにアウターパネルパネル本体1の裏面に凹設され、外周線(枠状部)4a及び中央線4bからなる「日」の字状に形成された閉ループ状に形成されている。
アウターパネル1の裏面側に振動溶着されるインナーパネル(バッキング部材)5は、インナーパネル1よりも軟質な熱可塑性樹脂、例えばオレフィン系エラストマー(TPE)、ポリエステル系エラストマー(TPEE)などにより軟質で変形可能に一体成形されたものである。
インナーパネル5は、アウターパネル1の裏面に形成された破断部4の枠状部4aとほぼ同大の開口部5aを有する額縁状に形成され、アウターパネル1の非展開部1bに固着される固定部5bと、アウターパネル1のドア予定部1aに振動溶着等により固着されるドア補強部5cと、アウターパネル1側の破断部4の枠状部4aを横断して固定部5bとドア補強部5cとを一体に連結する変形可能なヒンジ部5dとを備えて構成している。
ドア補強部5cには、その裏面側に破断部4の中央線4bに対向するように、破断線5eが形成されており、破断線5eを挟んで、車両進行方向に対して前後に分割された分割ドア補強部5f、5gとなっており、分割ドア補強部5f、5gは、前述の如く、ヒンジ部5dにより固定部5bと一体に連結しているのであるが、そのうち、少なくとも乗員側のヒンジ部5dは、図4に詳細に示すように、分割ドア補強部5g側の肉厚がT2となっており、固定部5b側の肉厚がT1となっていて、T1>T2の関係を有していることから、固定部5b側からドア補強部5c側に向かって徐々に薄肉となるように形成されている。
更に、エアバッグモジュール6は、金属板により成型された上部リテーナ6bと下部リテーナ6cを有しており、下部リテーナ6c内に高圧ガスを噴出するインフレータ7が収容されて、エアバッグ装置10を構成する。
上部リテーナ6bの上部外周面には、複数のフックによりなる係止爪6dが外向きに固着されていて、係止爪6dは、インナーパネル5のフランジ部5hに形成された係止孔5iに、フランジ部5hの内側から係止されている。
係止孔5iは上下方向に細長い複数の長孔より形成されていて、係止孔5iに係止爪6dを係止することにより、インナーパネル5と上下リテーナ6b、6cの間がフローティング状態すなわち遊嵌されて結合されており、インナーパネル5と上部リテーナ6b内に、エアバッグ8が収容されている。
エアバッグ8は、下部リテーナ6c内に収容されたインフレータ7のガス噴出口(図示せず)に接続されていて、インフレータ7より噴出された高圧ガスにより膨張展開されるようになっており、下部リテーナ6cの外周面に突設されたブラケット6gを車体側の固定部材9に固着具9aで固着することにより、車体に対してエアバッグモジュール6が取付けられている。
インナーパネル5は、図2を用いて詳しく説明すると、アウターパネル1よりも軟質の樹脂、例えばオレフィン系エラストマーにより一体成型されたもので、アウターパネル1の裏面側に振動溶着された板状のドア補強部5cと、アウターパネル1の長辺方向に複数分割されたヒンジ部5dによりドア補強部5cと連設された額縁状の固定部5b及び固定部5bの裏面に突設されたフランジ部5h(例えば、図1参照)とからなり、フランジ部5hに前述した係止孔5iが形成されているとともに、ドア補強部5cの上面には、振動溶着の際に溶融して接着剤として機能する多数の突条(図示せず)が予め突設されている。
フランジ部5hの内周面は、アウターパネル1の裏面に形成された破断部4の枠状線4aとほぼ同一線上にあり、フランジ部5hの外周面からアウターパネル1の係止手段3までの距離は、80mm以下、好ましくは15mm程度に設定されている。
ドア補強部5cと固定部5bの間を連接するヒンジ部5dは、ドア補強部5cの乗員側を薄肉とすることにより形成されているが、アウターパネル1の表面側より大きな外力が作用した場合でも破断することのない肉厚となっており、ドア補強部5cのほぼ中央には、破断部4の中央線4bと合致する位置にV溝よりなる破断線5eが形成されている。
破断線5eは、アウターパネル1により覆い隠されて表面に表出することがないので、ドア補強部5cの表面に形成してもよく、破断部4と同様に、肉厚0.3〜1.5mm程度となっており、好ましくは0.6〜0.7mm程度がよいとともに、破断部4及び破断線5eは、アウターパネル1及びインナーパネル5を成形する際に形成してもよいが、成形後機械加工により形成してもよい。
インストルメントパネル2の内側にエアバッグモジュール6を取付けるに当っては、予めアウターパネル1の裏面にインナーパネル5のドア補強部5c及び固定部5bの上面を当接して、所定位置に位置決めし、アウターパネル1とインナーパネル5を相対的に振動させて、ドア補強部5cの上面をアウターパネル1の裏面に振動溶着し、両者を一体化したものを用意する。
別に、予め上下リテーナ6b、6c内にインフレータ7とエアバッグ8を収容したエアバッグモジュール6を用意し、エアバッグモジュール6の上部リテーナ6bの外周面に突設された係止爪6dをインナーパネル5の係止孔5iにフランジ部5hの内側から係止する。
この状態で、インストルメントパネル2の表面側からアウターパネル1により開口部2aを覆う際、アウターパネル1の裏面において、係止手段3によりインストルメントパネル2の開口部2aにアウターパネル1を係止する。
その後、エアバッグモジュール6の下部リテーナ6cより突設されたブラケット6gを車体側の固定部材9により取付けるが、インナーパネル5とエアバッグモジュール6の間がフローティング状態であることから、インストルメントパネル2とエアバッグモジュール6の取付け位置にバラツキがあっても、このバラツキを吸収することができるため、エアバッグモジュール6の取付け位置作業が短時間で容易に行えるとともに、インストルメントパネル2の開口部2aとの合わせ隙間の調整作業が不要となる。
一方、自動車が衝突し、その衝撃を検出してインフレータ7を起動してエアバッグ8が膨張を開始すると、エアバッグ8の膨張圧によりインナーパネル5のドア補強部5cが図5に示すように押し上げられる。
これによって、インナーパネル5の係止孔5iに係合されていた係止爪6dと係止孔5iの下端間の隙間がなくなって、係止爪6dが係止孔5iの下端部に係止されるため、インナーパネル5の上昇が阻止される。
この時、図5に矢印で示すように、アウターパネル1の非展開部1bはアウターパネル1の中央側に引張力を受けるが、係止手段3により非展開部1bの移動やインストルメントパネル2内方への落ち込みが阻止される。
その後、更にエアバッグ8が膨張することにより、図6及び図8に示すようにドア補強部5cの破断線5eと、アウターパネル1の破断部4の中央線4b部分が開裂するため、ドア補強部5cはヒンジ部5dを中心に上方へと開放され、アウターパネル1は係止手段3によって非展開部1bがインストルメントパネル2に開口された開口部2aの開口縁に結合された状態となるため、ドア補強部5cとアウターパネル1の非展開部1bは逆「へ」の字状に、或いは弓なりに変形し、非展開部1bと係止爪6dで係止されたフランジ部5hとを支点に破断部4の円滑な破断が行われる。
その後、更にエアバッグ8の膨張が進み、図10に示すようにエアバッグ8が完全に膨らんで、乗員11を保護できる状態となった場合、ヒンジ部5dが固定部5b側からドア補強部5c側に向かって徐々に薄肉となるように形成されているために、図9に示すように、アウターパネル1のドア予定部1aが非展開部1b上に折り重なるように、インナーパネル5のドア補強部5cとともに、ドア予定部1aが回動することになる。
これは、図8に示すように、ヒンジ部5dの肉厚が、固定部5b側101が厚く形成されるとともに、その後徐々に薄肉に形成され、ドア補強部5c側102で最薄肉状に形成されているために、図8の二点鎖線視するようなドア補強部5cの平行移動(所謂ドアスライド)が起き難く、ヒンジ部5dの中間点cはより低い位置にあり、ヒンジ部5dのドア補強部5c側の上方点dが撓って変形し、ヒンジ部5dの固定部5b側の下方点eも変形するものの、厚肉に形成しているために、その変形量が少なくなる。
この結果、ヒンジ部5dの中間点cよりドア補強部5c側102の上方点d側が大きく撓って、スナップ効果を生じ、ドア補強部5cは、図9に示すように、インストルメントパネル2の上面に沿って反転するのである。
なお、固定部5b側からドア補強部5c側に向かって徐々に薄肉となるように形成されヒンジ部5dの形状は、特に、乗員11側に位置する分割ドア補強部5g側のヒンジ部として用いるのが好ましい。
なぜならば、このように構成することにより、エアバッグ8は、図10に示すようにインストルメントパネル2の上面に沿ってより多く展開できることになり、乗員11の腹部Txへの展開がしやすくなるからである。
しかも、広い温度範囲で安定的にドア補強部5cとともにドア予定部1aの反転が成され、結果的に、広い温度範囲で所定のエアバッグ8の展開特性が得られることになる。
上記のことから、ウインドシールド12側のドア分割補強部5f側のヒンジ部5dとしては、固定部5b側からドア補強部5c側に向かって徐々に薄肉となる形状を必ずしも採用しなくてもよい。
以上説明したように、本発明は、エアバッグ装置のカバー体におけるヒンジ部が、アウターパネルから離間する方向に膨出するとともに、インナーパネルにおける固定部側からドア補強部側に向かって徐々に薄肉となるように形成されていることにより、エアバッグの膨張によりインナーパネルのドア補強部が内側から外側へと押圧され、アウターパネルに設けた閉ループ状の破断部が破断し、ドア補強部とドア予定部とが一体的に外側に回動する場合に、ヒンジ部における固定部側が厚肉となってより変形し難く、ヒンジ部におけるドア補強部側が薄肉となっているためにより変形し易くなり、この結果、ヒンジ部の中間点はより低い位置に存することになり、ヒンジ部の上方が撓って変形し、ドア補強部とドア予定部とがスナップを効かせたようにアウターパネルの表面に沿って反転させることができ、しかも、広い温度条件下でも、硬質樹脂の破断した縁部同士が干渉することが無く、インナーパネル材料の選択幅を広げることができ、更には、ヒンジ部の板厚を固定部側からドア補強部側に向けて薄くするという簡単な構造でエアバッグの展開挙動を安定させることができるために、自動車が衝突した際の衝撃から乗員を保護するためのエアバッグモジュールのエアバッグ膨張側を覆う内装材であるエアバッグ装置のカバー体であって、特に、モジュール上面を覆うアウターパネルと、このアウターパネルの裏面に配置されるインナーパネルとを具備したエアバッグ装置のカバー体等に好適である。
インストルメントパネルの内側に設置されたエアバッグモジュールを覆うパネル本体を備えたエアバッグ装置の斜視図である。 図1におけるパネル本体の裏面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図3のB円内の拡大図である。 エアバッグの膨張初期時における図1のA−A線に沿う断面図である。 エアバッグの膨張が進み、ドア予定部及びドア補強部を破断した状態における図1のA−A線に沿う断面図である。 図3のB円内における通常時を示す拡大図である。 図3のB円内におけるドア予定部及びドア補強部を破断した状態を示す拡大図である。 図3のB円内におけるエアバッグが完全に膨張した状態を示す拡大図である。 エアバッグが完全に膨張した状態を説明するための作用図である。
符号の説明
1 アウターパネル
1a ドア予定部
1b 非展開部
2 インストルメントパネル
2a 開口部(突出口)
4 破断部
5 インナーパネル
5b 固定部
5c ドア補強部
5d ヒンジ部
8 エアバッグ

Claims (2)

  1. 折り畳んで収納されたエアバッグを覆うとともに、このエアバッグの膨張時にこのエアバッグが突出する突出口が形成されるエアバッグ装置のカバー体であって、
    樹脂製のアウターパネルと、このアウターパネルの前記エアバッグ側である裏面側に配置され前記アウターパネルより軟質で変形可能なインナーパネルとを具備し、
    前記アウターパネルは、前記エアバッグに対向する展開部としてのドア予定部と、このドア予定部と非展開部とを区画し前記エアバッグの膨張時の圧力で破断する閉ループ状の破断部とを備え、
    前記インナーパネルは、前記非展開部に固着される固定部と、前記ドア予定部に固着されるドア補強部と、前記破断部を横断して前記固定部と前記ドア補強部とを一体に連結する変形可能なヒンジ部とを備え、
    前記ヒンジ部は、前記アウターパネルから離間する方向に膨出するとともに、前記固定部側から前記ドア補強部側に向かって徐々に薄肉となるように形成されたことを特徴とするエアバッグ装置のカバー体。
  2. 請求項1記載のエアバッグ装置のカバー体であって、前記ドア補強部は前記エアバッグが車両に装着された状態における車両進行方向に対して前後にそれぞれ備えられているとともに、これら両ドア補強部がそれぞれヒンジ部を備えており、これらヒンジ部のうち、少なくとも乗員側に位置するヒンジ部を、前記固定部側から前記ドア補強部側に向かって徐々に薄肉となるように形成したことを特徴とするエアバッグ装置のカバー体。
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