JP2006095837A - エンボス同調フィルムとその製造方法、及びそれを積層した積層物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明樹脂フィルム1の裏側面に、光輝性顔料を樹脂バインダー中に含む光輝性樹脂層2、光輝性樹脂層より暗い暗色樹脂層2を順次積層後、表側面にエンボス加工で凹凸模様4を形成すると同時に、凹部での光輝性樹脂層の厚みDeを凸部の厚みDaより薄くして暗色樹脂層がより透けて見える様にし、凹凸模様と同調し凹部で暗い色模様を形成して、凹凸意匠を擬似的に強調させたエンボス同調フィルム10とする。これを基材に成形法等で積層すれば積層物となる。
【選択図】図1
Description
しかし、エンボス加工で熱可塑性樹脂フィルム表面に設けた凹凸模様は、化粧フィルムを成形用途に適用すると、熱、或いは熱及び応力が化粧フィルムに加わるので、凹凸模様の凹凸形状が元の平坦な表面形状に戻る傾向がある。例えば、真空成形では、化粧フィルムが加熱され、それだけでも凹凸模様の凹凸が浅くなることがあるが、更に加熱後成形されて伸ばされるので、凹凸模様の凹凸形状が浅くなり更には消滅することがある。従って、真空成形の前と後では、凹凸意匠が異なるという問題があった。
また、化粧フィルムが伸ばされない様な成形用途、例えば、射出成形同時積層法の一形態として、いわゆるインサート成形にて、化粧フィルムを射出成形型内の平面或いは2次曲面に配置して、化粧フィルムを伸ばす事なく、射出成形と同時に樹脂成形品表面に化粧フィルムを積層一体化させる場合では、化粧フィルムは熱と共に化粧フィルム厚み方向に射出樹脂圧による応力が該フィルムを押し潰す様に加わる。その結果、やはり、化粧フィルム表面の凹凸模様の凹凸が浅くなったり更には消滅したりする。従って、この様な場合では、成形適性として、化粧フィルム厚み方向の応力に対しても凹凸意匠が維持される特性が必要となる。
ワイピング加工では、凹凸模様の凹部に充填した暗色インキで凹凸模様と完全に同調した模様が得られ、凹凸意匠を強調できる。従って、成形時に凹凸が浅くなっても該模様による擬似的立体感で目立ち難くでき、凹凸意匠の成形前後での変化を改善できる。しかし、成形用途での基材フィルムとしては、成形適性、表面硬度、耐光性、透明性、表面光沢等の諸物性に優れる点で、アクリル樹脂フィルムが多用されており、このアクリル樹脂フィルム面へのワイピンク加工は、ワイピンクグインキに含まれる溶剤によりフィルムが膨潤・溶解して、化粧フィルムの表面艶低下、白化等の問題が発生し易く、実用上適用できなかった。
以上の如く、実用上重要なアクリル樹脂フィルムで、凹凸模様の凹凸形状に同調させた模様が形成できれば良いのだが、実現できなかった。
なお、上記エンボス同調フィルムは成形用として好適である。
この様な構成の積層物とすることで、積層物に於いて、前述エンボス同調フィルムの効果が得られるので、その成形適性を利用して、エンボス同調フィルムが伸ばされて三次元曲面等に積層された積層物等として、金属光沢感と共に凹凸意匠感を有する、高意匠の積層物が得られる。
(2)本発明による積層物によれば、上記エンボス同調フィルムの効果が積層物で得られる。
(3)本発明によるエンボス同調フィルムの製造方法によれば、前記効果が得られるエンボス同調フィルムを容易に製造でき実現できる。
先ず、図1は本発明による、エンボス同調フィルム10について代表的な2形態を例示する断面図である。図1(A)のエンボス同調フィルム10は、透明樹脂フィルム1の裏側面に、光輝性顔料を樹脂バインダー中に含有する光輝性樹脂層2、光輝性樹脂層に比べて暗い色(例えば黒、濃茶等)を呈する暗色樹脂層3がこの順に積層され、更に透明樹脂フィルム1の表側面にはエンボス加工で凹凸模様4が形成されており、更に、その凹凸模様4の凹部(の下側)では、光輝性樹脂層2の厚みDeが凹部以外の部分である凸部の厚みDaに比べて薄くなっている。しかも、この薄い光輝性樹脂層の部分では、下側の暗色樹脂層の色が凸部よりも透けて見えるので、透明樹脂フィルムの表面側から見た意匠、つまり、エンボス同調フィルム10を図面上方から見たその表側の意匠として、光輝性樹脂層による光輝感と共に、凹部が凸部に比べて暗く且つ凹凸模様に同調した色模様が感じられ、これによって前記凹凸模様が強調されたエンボス同調フィルムである。
なお、本発明で言う、表側面、表側、表面とは観察者側とする面であり図面では図面上方側の面であり、一方、裏側面、裏側、裏面とは、その反対側の面であり図面では図面下方側の面を言う。
透明樹脂フィルム1としては、透明でエンボス加工適性を有し、また、成形用途では延伸成形性等の適用用途に必要な物性を満足するものであれば良く、用途に応じて公知の透明な樹脂フィルムを使用すれば良い。この様な透明樹脂フィルムとしては、代表的に熱可塑性樹脂からなる透明熱可塑性樹脂フィルムが挙げられる。該熱可塑性樹脂としては、例えば、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられる。また、透明樹脂フィルムの同種又は異種樹脂による多層構成でも良い。
なお、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、オレフィン系熱化塑性エラストマー等が挙げられる。また、ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、テレフタル酸−イソフタル酸−エチレングリコール共重合体、テレフタル酸−エチレングリコール−1,4シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリエチレンテレフタレート等からなる非晶質ポリエステル樹脂(A−PET)、ポリエステル系熱化塑性エラストマー等が挙げられる。また、アクリル樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等が挙げられる。ポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン9、ナイロン6,6等が挙げられ、フッ素系樹脂としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ3フッ化ビニリデン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体等が挙げられる。
また、透明樹脂フィルムは、透明であれば着色しても良い。着色は公知の着色剤を適宜使用すれば良い。また、透明であれば、半透明でも良い。
光輝性樹脂層2としては、本発明では樹脂バインダー中に光輝性顔料を含有させた光輝性樹脂層を採用することで、エンボス加工で凹部に対応する部分を薄くできる様にした。金属光沢を与え得る点では金属箔や金属薄膜層もあるが、これらはエンボス加工で凹部に対応する部分を薄くできない上、延伸し難く成形適性にも乏しい。光輝性顔料としては公知のものを適宜採用すれば良い。
また、樹脂バインダーの樹脂としては、用途に応じたものを適宜採用すれば良く、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂を単体又は混合使用する。また、該バインダー樹脂としては、硬化性樹脂はエンボス時の圧力で厚みが薄くなる様な変形がし難い点で、熱可塑性樹脂が好ましい。
なお、光輝性樹脂層は着色しても良く、それには、公知の着色剤を適宜含有させれば良い。但し、着色は凹部で光輝性樹脂層を薄くした部分で、下側の暗色樹脂層の色が少なくとも透けて見える程度の透明性を確保できる程度とする。
暗色樹脂層3は、光輝性樹脂層に比べて暗い色を呈する樹脂層であり、呈する色で最も顕著な暗色は黒色である。暗色とは、凹凸模様に同調した色模様が該凹凸模様の凹凸意匠を強調する色であれば良く、例えば、茶色、青色、紺色等の他、赤、紫等でも良い。なお、暗色とは明度が主体の概念であり、彩度や色相は別の色概念である。従って、濃い黄色等では通常は光輝性樹脂層との比較で暗色としては利用し難い。なお、勿論の事、光輝性樹脂層に比べて暗い程度が大きい程、凹凸意匠の強調効果が大きい。
なお、暗色樹脂層の厚みは、エンボス加工で凹部の部分での該暗色樹脂層の厚みが薄くなってもその部分の暗色により、上の光輝性樹脂層を通して凹部が凸部に比べて暗くなる程度に最低限維持されていれば良い。この様な厚みは、着色剤の含有量等にもよるが、通常0.5μm以上、好ましくは1μm以上あれば良い。上限は厚すぎても意味が無くコスト高となるので、大体5μm程度である。
接着剤層5はエンボス同調フィルムの最裏面に設け、基材等の被着体へエンボス同調フィルムを接着積層する際に接着力を強化する為の層であり、必要に応じ適宜設ける。接着剤層5としては、公知の樹脂を適宜使用すれば良い。該樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、ゴム系樹脂等を用いる。接着剤層5の形成は、暗色樹脂層の裏側面に、公知の塗工法や印刷法で形成すれば良く、通常、凹凸模様のエンボス形成前である。
凹凸模様4は、公知の熱圧利用のエンボス加工で、上記光輝性樹脂層及び暗色樹脂層形成後の透明樹脂フィルム(積層シート)の表側とする面に対して形成することができる。この際、エンボス加工で、光輝性樹脂層が凹部で薄くなる様な凹凸模様とするには、透明樹脂フィルムの厚みにもよるが、該凹凸模様の凹部深さは深い程好ましい。また、成形時の凹凸模様の凹凸形状が平坦化する傾向も考慮するのが良く、この点では、凹凸模様は凹部の深さは20μm以上が好ましい。更に、光輝性樹脂層の凹部を容易に薄く出来るという点では、凹凸模様の凹部の深さは40μm以上が好ましい。
以上の様にすることで、エンボス加工による変形が少なくとも光輝性樹脂層の透明樹脂フィルム側界面にまで達し、エンボス加工で形成される凹凸模様の凹部では該凹部以外の凸部に比べて光輝性樹脂層の厚みを容易に薄く変形させることができる。
本発明によるエンボス同調フィルムは、前述接着剤層5以外にも、従来公知の化粧シートに於ける追加的な層として、例えば、装飾層、バッカー層、プライマー層等を、必要に応じ適宜設けても良い。装飾層は、代表的には印刷模様層であり、形成面は、エンボス同調フィルムの任意の面乃至は層間に設ける。プライマー層の形成面も同様である。
バッカー層は、裏面側からの補強層であり、代表的には熱可塑性樹脂フィルムである。その熱可塑性樹脂としては、前記透明樹脂フィルムで列記した樹脂の他、不透明でも良いので、不透明なABS樹脂等も用いることができる。また、バッカー層は着色剤添加で、着色、不透明等としても良い。バッカー層の厚みは用途等によるが、通常50〜500μm程度である。また、バッカー層を設けることで、エンボス同調フィルム全体としての機械的強度は、透明樹脂フィルムでは無くバッカー層主体で受け持ち、透明樹脂フィルムは表面強度やエンボス加工時の搬送適性等を考慮しつつ、光輝性樹脂層を凹部でなるべく薄くし易い様に薄いフィルムとすることもできる利点が得られる。また、エンボス加工とバッカー層積層の工程的前後関係は、どちらでも良く、適宜使い分ければ良い。バッカー層を積層してからエンボス加工すれば、透明樹脂フィルム自体でエンボス加工時の搬送適性を維持する必要が無い利点が得られる。一方、バッカー層がエンボス加工時にクッションとして作用して、光輝性樹脂層の凹部での厚み低下が十分に得られない様であれば、バッカー層積層はエンボス加工後に行えば良い。
本発明によるエンボス同調フィルムの用途は、好適には該エンボス同調フィルムに、熱、或いは熱及び応力(伸びや厚み方向圧縮等)が加わる成形用途である。また、この様な成形用途以外に適用しても良く、この場合でも、凹凸模様に完全に同調した色模様で強調された凹凸意匠の利点が得られる。
或いは、真空成形積層法、或いは、被着体には積層せず成形されたエンボス同調フィルム自体が最終目的となる真空成形法(真空圧空成形も含む)等の用途でも良い。なお、真空成形積層法は、特公昭56−45768号公報(オーバーレイ法)、特公昭60−58014号公報(真空プレス法)等に記載されるように、成形品等の立体形状の基材の表面に、エンボス同調フィルムを対向又は載置し、基材側からの少なくとも真空吸引と更に適宜、エンボス同調フィルム側からの圧空押し付けの併用による圧力差によりエンボス同調フィルムを基材の表面に積層する方法である。
また、真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、ラッピング加工法、Vカット法、Uカット加工法等も挙げられる。
本発明による積層物は、上記したエンボス同調フィルム10がその裏面側を基材側に向けて、該基材表面に積層された構成のものであり、図3の断面図はその一形態を示す。図3の積層物20は、図1(B)で例示の構成のエンボス同調フィルム10が、その接着剤層5で基材8の表面に積層した構成である。なお、接着剤層5はここでは、エンボス同調フィルム10の一構成要素としたが、基材8の表面に設けた後、接着剤層5無しの図1(A)の様な構成のエンボス同調フィルム10を適用して、積層しても良い。
これらのなかでも、本発明の特徴が活かされるのは、エンボス同調フィルムを成形法で積層する、樹脂の成形品や木質素材等による立体形状物品である。
厚み125μmで連続帯状の透明アクリル樹脂フィルムからなる透明樹脂フィルム1の裏側とする面に、鱗片状アルミニウム粉を熱可塑性アクリル樹脂の樹脂バインダー中に含有する光輝性インキを全面にグラビア印刷して(乾燥時、以下同様)厚み5μmの光輝性樹脂層となる塗膜を形成し、引き続き、カーボンブラックを熱可塑性アクリル樹脂の樹脂バインダー中に含有する黒色インキを全面にグラビア印刷して厚み3μmの黒色の暗色樹脂層3、及び、熱可塑性アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との混合樹脂インキを全面にグラビア印刷して感熱接着型の厚み2μmの接着剤層5を順次形成した連続帯状の積層シートを作製した。
この積層シートに於ける透明樹脂フィルムの表側とする面に対して、該積層シートを180℃に加熱後、エンボスロールをエンボス版に用いたエンボス加工を行い、ヘアライン状の凹凸模様とそれに同調した色模様を形成して、所望の図1(B)の様な構成のエンボス同調フィルム10を得た。凹凸模様の凹部深さは50μmであった。
実施例1に於いて、エンボス加工による(成形前の)凹凸模様の凹部深さを100μmに変更した他は、実施例1と同様にしてエンボス同調フィルム、及び積層物を作成した。積層物での凹部深さは70μmであり、金属光沢と共に凹凸意匠を有する高意匠な成形品となった。
実施例1に於いて、透明樹脂フィルムに光輝性樹脂層及び暗色樹脂層をグラビア印刷で形成後、バッカー層とする厚み300μmのABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂製のバッカーフィルムを、ウレタン系接着剤を介して暗色樹脂層面にドライラミネートして、バッカー層付きの連続帯状の積層シートを作製した。
この積層シートに於ける透明樹脂フィルムの表側とする面に対して、該積層シートを200℃に加熱後、エンボスロールをエンボス版に用いたエンボス加工を行い、ヘアライン状の凹凸模様とそれに同調した色模様を形成して、所望の図2の様な構成のエンボス同調フィルム10を得た。凹凸模様の凹部深さは200μmであった。
更に、上記エンボス同調フィルムを、射出成形型外での真空成形で予備成形するオフライン予備成形の形態での射出成形同時積層法に適用して、所望の積層物を得た。なお、予備成形温度は160℃、成形後の積層物での凹凸模様の凹部深さは100μmであった。積層物は、金属光沢と共に凹凸意匠を有する高意匠な成形品となった。
実施例3に於いて、透明樹脂フィルムの厚みを125μmから50μmに変更し、光輝性樹脂層の成形前厚みを4μmに変更した他は、実施例3と同様にして、凹部深さが220μmのエンボス同調フィルムを作製した。そして、実施例3と同様にして、積層物を作成した。積層物での凹部深さは110μmであり、金属光沢と共に凹凸意匠を有する高意匠な成形品となった。
実施例1に於いて、光輝性樹脂層の厚みを12μm、暗色樹脂層の厚みを2μm、接着剤層の厚みを3μmに変更した他は、凹部深さを50μmとする等、実施例1と同様にしてエンボス同調フィルムの作製を試みたが、凹部で凹凸模様に同調した色模様は形成できず、単なるエンボスフィルムとなった。その為、実施例1と同様にして積層物を作製したが、凹凸模様は残るものの凹凸意匠は実施例1に比べて劣るものであった。
実施例2に於いて、光輝性樹脂層の厚みを12μmに変更した他は、凹部深さを100μmとする等、実施例2と同様にしてエンボス同調フィルムの作製を試みたが、凹部で凹凸模様に同調した色模様は形成できず、単なるエンボスフィルムとなった。その為、実施例2と同様にして積層物を作製したが、凹凸模様は残るものの凹凸意匠は実施例2に比べて劣るものであった。
実施例3に於いて、光輝性樹脂層の厚みを13μmに変更した他は、凹部深さを200μmとする等、実施例3と同様にしてエンボス同調フィルムの作製を試みたが、凹部で凹凸模様に同調した色模様は形成できず、単なるエンボスフィルムとなった。その為、実施例3と同様にして積層物を作製したが、凹凸模様は凹部深さ80μmと残るものの凹凸意匠は実施例3に比べて劣るものであった。
実施例4に於いて、光輝性樹脂層の厚みを14μmに変更した他は、凹部深さを220μmとする等、実施例4と同様にしてエンボス同調フィルムの作製を試みたが、凹部で凹凸模様に同調した色模様は形成できず、単なるエンボスフィルムとなった。その為、実施例4と同様にして積層物を作製したが、凹凸模様は凹部深さ80μmと残るものの凹凸意匠は実施例4に比べて劣るものであった。
実施例1に於いて、暗色樹脂層の厚みを2μm、接着剤層の厚みを3μm、凹凸模様の凹部深さを20μmに変更した他は、実施例1と同様にしてエンボス同調フィルムの作製を試みたが、凹部で凹凸模様に同調した色模様は形成できず、単なるエンボスフィルムとなった。その為、実施例1と同様にして積層物を作製したが、凹凸模様は残るものの凹凸意匠は実施例1に比べて劣るものであった。
2 光輝性樹脂層
3 暗色樹脂層
4 凹凸模様
5 接着剤層
6 バッカー層
7 接着剤層
8 基材
10 エンボス同調フィルム
20 積層物
41 吸引孔
42 シートクランプ
43 ヒータ
Da 凸部
De 凹部
Ma 射出成形型(雄型)
Mb 射出成形型(雌型)
Claims (4)
- 透明樹脂フィルムの裏側面に、光輝性顔料を樹脂バインダー中に含有する光輝性樹脂層、前記光輝性樹脂層に比べて暗い色を呈する暗色樹脂層、が順次積層され、前記透明樹脂フィルムの表側面にはエンボス加工で形成された凹凸模様を有する、エンボス同調フィルムであって、
光輝性樹脂層の厚みを凹凸模様の凹部では該凹部以外の凸部に比べて薄くして、該光輝性樹脂層の厚み方向層全体としての隠蔽性を凹部では凸部に比べて低くすることで、
透明樹脂フィルムの表面側から見た意匠が、光輝性樹脂層による凹部及び凸部に亙る光輝感と共に、凹部では光輝性樹脂層裏側の暗色樹脂層の色が凸部に比べて透けて見え、凹部が凸部に比べて暗く且つ凹凸模様に同調した色模様を有する、エンボス同調フィルム。 - 成形用の請求項1記載のエンボス同調フィルム。
- 請求項1又は請求項2記載のエンボス同調フィルムが基材表面に積層された積層物。
- (A)透明樹脂フィルムの裏側とする面に、光輝性顔料を樹脂バインダー中に含有する光輝性樹脂層、前記光輝性樹脂層に比べて暗い色を呈する暗色樹脂層、を順次積層した後、
(B)透明樹脂フィルムの表側とする面側からエンボス加工を施すことで、エンボス加工による変形が少なくとも光輝性樹脂層の透明樹脂フィルム側界面にまで達し、エンボス加工で形成される凹凸模様の凹部では該凹部以外の凸部に比べて光輝性樹脂層の厚みを薄く変形させて、光輝性樹脂層の厚み方向層全体としての隠蔽性を凹部では凸部に比べて低くすることで、
(C)透明樹脂フィルムの表面側から見た意匠が、光輝性樹脂層による凹部及び凸部に亙る光輝感と共に、凹部では光輝性樹脂層裏側の暗色樹脂層の色が凸部に比べて透けて見える様にして、凹部が凸部に比べて暗く且つ凹凸模様に同調した色模様を付与する、エンボス同調フィルムの製造方法。
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