JP2006095155A - フェリー用リフタ - Google Patents
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Abstract
【課題】車両格納階および客室階のデッドスペースをなくし、両階の有効面積の拡大および低コスト化が図れ、バリアフリーの船内を実現可能なフェリー用リフタを提供する。
【解決手段】フェリー用の車椅子昇降装置として、昇降台19を片持ちするフェリー用リフタ10を採用したので、フェリー11の車両格納階12および客室階13に現出する昇降装置設置用のデッドスペースを減らし、各階12,13の有効面積を拡大できる。しかも、フェリー用リフタ10の低コスト化および車両格納階12のバリアフリー化が図れる。また、車両格納階12の天井に昇降台19を配置後、台本体29と客室階13の床面との間で、搭載板30だけを階間昇降手段31により昇降させるので、客室階12の床面からリフタ10の部品を壁板17に沿った垂直ガイド18だけとし、客室階12のバリアフリー化が図れる。
【選択図】図1
【解決手段】フェリー用の車椅子昇降装置として、昇降台19を片持ちするフェリー用リフタ10を採用したので、フェリー11の車両格納階12および客室階13に現出する昇降装置設置用のデッドスペースを減らし、各階12,13の有効面積を拡大できる。しかも、フェリー用リフタ10の低コスト化および車両格納階12のバリアフリー化が図れる。また、車両格納階12の天井に昇降台19を配置後、台本体29と客室階13の床面との間で、搭載板30だけを階間昇降手段31により昇降させるので、客室階12の床面からリフタ10の部品を壁板17に沿った垂直ガイド18だけとし、客室階12のバリアフリー化が図れる。
【選択図】図1
Description
この発明は、フェリー用リフタ、詳しくは車椅子に乗った身体障害者などを、フェリー内の車両格納階と客室階との間で昇降させるフェリー用リフタに関する。
自動車やバスなどでの乗下船が可能なフェリーとして、車椅子に乗った身体障害者などを、フェリーの船体内に区画された車両格納階と、それより1つ上の階となる客室階との間で昇降させるため、例えば特許文献1に記載されたような昇降装置(フェリー用リフタ)が開発されている。
特許文献1には、車椅子などの乗降が可能な箱形のケージと、車両格納階と客室階とに連通状態で形成され、ケージの昇降用通路となる縦穴と、ケージの昇降機構とを備えたエレベータ方式の昇降装置が開示されている。
特許文献1には、車椅子などの乗降が可能な箱形のケージと、車両格納階と客室階とに連通状態で形成され、ケージの昇降用通路となる縦穴と、ケージの昇降機構とを備えたエレベータ方式の昇降装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1のようなエレベータ方式を採用した昇降装置では、車両格納階および客室階に、仕切り壁で囲まれた縦穴を確保する必要があった。そのため、車両格納階および客室階には昇降装置の搭載用のデッドスペースが存在し、両階の有効面積が狭まっていた。その分だけ、車両格納階の床面積に対する車両の積載台数が減少し、客室の数も減っていた。
また、このようなエレベータ方式の昇降装置では、構成体として、箱形のケージ、ケージを昇降可能な大出力の駆動部を有した昇降機構、縦穴形成用の周壁などを要した。そのため、昇降装置の設備コストが高騰していた。
また、このようなエレベータ方式の昇降装置では、構成体として、箱形のケージ、ケージを昇降可能な大出力の駆動部を有した昇降機構、縦穴形成用の周壁などを要した。そのため、昇降装置の設備コストが高騰していた。
この発明は、車両格納階および客室階のデッドスペースをなくし、両階の有効面積の拡大を図ることができ、かつ低コスト化も図れるとともに、車椅子などの通行の障害を除けるように配慮されたバリアフリーの船内を実現可能なフェリー用リフタを提供することを目的としている。
また、この発明は、昇降台を車両格納階の天井でコンパクトに格納することができ、これにより車両格納階の有効空間を拡張することができるフェリー用リフタを提供することを目的としている。
また、この発明は、昇降台を車両格納階の天井でコンパクトに格納することができ、これにより車両格納階の有効空間を拡張することができるフェリー用リフタを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、車両が格納されるフェリーの車両格納階と、該車両格納階より1つ上の客室階との間で、客室甲板を貫通して形成された開口部を経て、車椅子などを昇降させるフェリー用リフタであって、前記フェリーの車両格納階の床上に壁板に沿って立設され、上端が前記車両格納階の天井に配置される垂直ガイドと、該垂直ガイドに対して昇降自在に片持ちされ、かつ前記車椅子などを搭載可能で、待機時の格納位置が車両格納階の天井となった昇降台と、該昇降台または車両格納階の天井に設けられ、駆動部の駆動力により前記昇降台を昇降させる台昇降手段とを備え、前記昇降台は、前記垂直ガイドに昇降自在に片持ちされる台本体と、該台本体に設けられ、前記車椅子などの搭載が可能な搭載板と、前記台本体と搭載板との間に設けられ、前記車両格納階の天井付近に昇降台を配置した状態で、前記搭載板を台本体と車両格納階の床面との間で昇降させる階間昇降手段とを有しているフェリー用リフタである。
請求項1に記載の発明によれば、台昇降手段により、昇降台は片持ち状態で支柱をガイドにして昇降される。しかも、昇降台の待機位置は車両格納階の天井である。そのため、従来のエレベータ方式の昇降装置と比較すれば、フェリーの車両格納階および客室階に現出する装置設置用のデッドスペースが小さい。
これにより、車両格納階の床および客室階の床において有効に活用が可能な床面積をそれぞれ拡大することができる。しかも、車両格納階において、車椅子などの通行の障害となるフェリー用リフタの部品を、壁板に沿った垂直ガイドだけにすることができる。その結果、車両格納階のバリアフリー化を図ることができる。
これにより、車両格納階の床および客室階の床において有効に活用が可能な床面積をそれぞれ拡大することができる。しかも、車両格納階において、車椅子などの通行の障害となるフェリー用リフタの部品を、壁板に沿った垂直ガイドだけにすることができる。その結果、車両格納階のバリアフリー化を図ることができる。
また、昇降台を片持ち状態で昇降させるリフタ方式を採用したので、従来のエレベータ方式に比べて部品点数が少なくなる。しかも、台昇降手段に搭載された駆動部の小出力化も図ることができる。よって、フェリー用リフタを低コストで製造することができる。
そして、昇降台を車両格納階の天井(客室階の床下)に配置後、台本体と客室階の床面との間で、階間昇降手段により搭載板だけを昇降させる。これにより、客室階の床面(床の上面)からフェリー用リフタの構成部品を取り除き、客室階のバリアフリー化を図ることができる。
そして、昇降台を車両格納階の天井(客室階の床下)に配置後、台本体と客室階の床面との間で、階間昇降手段により搭載板だけを昇降させる。これにより、客室階の床面(床の上面)からフェリー用リフタの構成部品を取り除き、客室階のバリアフリー化を図ることができる。
フェリー用リフタが搭載されるフェリーは、車両とともに旅客を輸送する船舶である。
昇降台の形状、大きさなどは限定されない。
昇降台の格納位置となる車両格納階の天井付近とは、この天井に昇降台が接触する位置だけでなく、この天井より若干下方位置を含む。
台昇降手段の機構は限定されない。例えば、垂直ガイドに固定されたラックに噛合されたピニオンを、駆動部により回転させて昇降台を昇降させるラック・ピニオン方式の昇降機構でもよい。また、垂直ガイドに固定されたガイドレール上で、駆動部により車輪を回転させて昇降台を昇降させる別の昇降機構でもよい。
搭載板の形状、大きさなどは、少なくとも車椅子を搭載可能な大きさであれば限定されない。
階間昇降手段としては、例えばパンタグラフ方式の昇降装置またはテレスコピック方式の昇降装置を採用することができる。
昇降台の形状、大きさなどは限定されない。
昇降台の格納位置となる車両格納階の天井付近とは、この天井に昇降台が接触する位置だけでなく、この天井より若干下方位置を含む。
台昇降手段の機構は限定されない。例えば、垂直ガイドに固定されたラックに噛合されたピニオンを、駆動部により回転させて昇降台を昇降させるラック・ピニオン方式の昇降機構でもよい。また、垂直ガイドに固定されたガイドレール上で、駆動部により車輪を回転させて昇降台を昇降させる別の昇降機構でもよい。
搭載板の形状、大きさなどは、少なくとも車椅子を搭載可能な大きさであれば限定されない。
階間昇降手段としては、例えばパンタグラフ方式の昇降装置またはテレスコピック方式の昇降装置を採用することができる。
請求項2に記載の発明は、前記昇降台には、高さ方向に伸縮自在な手摺りと、手摺りを伸縮させる伸縮手段とが配設された請求項1に記載のフェリー用リフタである。
請求項2に記載の発明によれば、昇降台の格納時、昇降台が車両格納階の天井に接近すると、伸縮手段により手摺りが収縮される。その結果、昇降台を車両格納階の天井でコンパクトに格納することができ、車両格納階内の有効空間を拡張することができる。
また、昇降台の使用時、例えば昇降台を車両格納階の天井から下降すると、伸縮手段により手摺りが伸長する。これにより、その後は手摺りを伝い、車椅子の搭乗者などを昇降台に対して安全に乗降させることができる。しかも、昇降中は車椅子の搭乗者などの落下を防ぐことができる。
伸縮手段としては、ロータリーバンパ方式やガスシリンダ方式などを採用することができる。
伸縮手段としては、ロータリーバンパ方式やガスシリンダ方式などを採用することができる。
ロータリーバンパ方式の伸縮手段としては、例えば、次の構成を有したものを採用することができる。すなわち、昇降台上に立設される手摺りを、1対の離間配置された脚部と、両脚部の上端部間に横架される水平な握り柄部とを有した門形の部材とする。また、両脚部(支柱部分)は、同じ長さの上側部分脚部と下側部分脚部とによってそれぞれ分割している。両下側部分脚部の下端部は、長さ方向が水平方向を向いた下側回動ピンを介して、昇降台の上面側に垂直面内で回動自在に連結されている。そして、両上側部分脚部の下端部は、長さ方向が水平方向を向いた上側回動ピンを介して、対応する下側部分脚部の上端部に軸支されている。下側回動ピンと上側回動ピンとは、互いの長さ方向が同じ方向を向いている。さらには、上側部分脚部と下側部分脚部との各連結部分には、ロータリーダンパがそれぞれ取り付けられている。
各ロータリーバンパにより、両脚部は、上側部分脚部と下側部分脚部との連結部分を中心して、それぞれ屈曲(中折れ)自在な伸縮構造を有している。そのため、昇降台を上昇させ、これを車両格納階の天井付近の格納位置に配置させる際、まず両脚部の握り柄部が車両格納階の天井に当接する。その後も昇降台の上昇を継続すると、ロータリーバンパの弾性力に抗して、両脚部が、上側部分脚部と下側部分脚部との連結部分を中心にしてそれぞれ屈曲される。このときの屈曲方向は、両脚部が互いに近接する方向でもよいし、両脚部が互いに離反する方向でもよい。
こうして、両脚部は、昇降台の格納位置で屈曲される。その後、昇降台を下降させると、ロータリーバンパの弾性力により、両脚部が徐々に伸長し、車両格納階の床面に到着する前に、元の状態に戻る。これにより、車椅子に乗った身障者などは、手摺りを使用することができる。
また、ガスシリンダ方式の伸縮手段としては、例えば、昇降台上に立設された手摺りを、同じように脚部と握り柄部とを有した門形の部材とする。ここで、脚部としてガスシリンダを採用することができる。昇降台を上昇させ、手摺りの握り柄部が車両格納階の天井に当接後、さらに昇降台を上昇させると、両ガスシリンダ内のガス圧に抗してロッドがシリンダ内にそれぞれ引き込む。これにより、手摺りが収縮する。また、昇降台を下降させると、両ガスシリンダ内のガス圧によりロッドがそれぞれ突出し、手摺りが伸長する。
こうして、両脚部は、昇降台の格納位置で屈曲される。その後、昇降台を下降させると、ロータリーバンパの弾性力により、両脚部が徐々に伸長し、車両格納階の床面に到着する前に、元の状態に戻る。これにより、車椅子に乗った身障者などは、手摺りを使用することができる。
また、ガスシリンダ方式の伸縮手段としては、例えば、昇降台上に立設された手摺りを、同じように脚部と握り柄部とを有した門形の部材とする。ここで、脚部としてガスシリンダを採用することができる。昇降台を上昇させ、手摺りの握り柄部が車両格納階の天井に当接後、さらに昇降台を上昇させると、両ガスシリンダ内のガス圧に抗してロッドがシリンダ内にそれぞれ引き込む。これにより、手摺りが収縮する。また、昇降台を下降させると、両ガスシリンダ内のガス圧によりロッドがそれぞれ突出し、手摺りが伸長する。
請求項1に記載の発明によれば、フェリー用の車椅子昇降装置として、昇降台を片持ちするリフタ方式を採用したので、フェリーの車両格納階および客室階に現出するフェリー用車椅子昇降装置を設置する際のデッドスペースを減らし、各階の有効面積をそれぞれ拡大させることができる。
また、このように昇降台を片持ちするリフタ方式を採用したので、従来のエレベータ方式に比べて部品点数を低減することができるとともに、台昇降手段用の駆動部の小出力化が図れる。これにより、フェリー用リフタを低コストで製造することができる。
しかも、車両格納階の床面床面から、車椅子などの通行の障害となるフェリー用リフタの部品を、壁板に沿った垂直ガイドだけにすることができる。その結果、車両格納階のバリアフリー化を図ることができる。
そして、車両格納階の天井に昇降台を配置後、台本体と客室階の床面との間で、搭載板だけを階間昇降手段により昇降させるようにしたので、客室階の床面からフェリー用リフタの部品を完全に取り除くことが可能になり、客室階のバリアフリー化を図ることができる。
また、このように昇降台を片持ちするリフタ方式を採用したので、従来のエレベータ方式に比べて部品点数を低減することができるとともに、台昇降手段用の駆動部の小出力化が図れる。これにより、フェリー用リフタを低コストで製造することができる。
しかも、車両格納階の床面床面から、車椅子などの通行の障害となるフェリー用リフタの部品を、壁板に沿った垂直ガイドだけにすることができる。その結果、車両格納階のバリアフリー化を図ることができる。
そして、車両格納階の天井に昇降台を配置後、台本体と客室階の床面との間で、搭載板だけを階間昇降手段により昇降させるようにしたので、客室階の床面からフェリー用リフタの部品を完全に取り除くことが可能になり、客室階のバリアフリー化を図ることができる。
特に、請求項2に記載のフェリー用リフタによれば、昇降台に、手摺りとこれの伸縮手段とをそれぞれ配設させたので、昇降台を車両格納階の天井にコンパクトに格納することができる。その結果、車両格納階内の有効空間を拡張することができる。
また、昇降台の使用時において、手摺りを利用し、車椅子の搭乗者などを昇降台に対して安全に乗降させることができるとともに、昇降中は、車椅子の搭乗者などの落下を防ぐことができる。
また、昇降台の使用時において、手摺りを利用し、車椅子の搭乗者などを昇降台に対して安全に乗降させることができるとともに、昇降中は、車椅子の搭乗者などの落下を防ぐことができる。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。なお、説明の都合上、図においてZ1方向を上方向、Z2方向を下方向、X1方向を船体内方向、X2方向を船体外方向、Y1方向を船首方向、Y2方向を船尾方向とする。
図1において、10はこの発明の実施例1に係るフェリー用リフタで、このフェリー用リフタ10は、自動車やバイクなどの車両が格納されるフェリー11の車両格納階12と、車両格納階12より1つ上の客室階13との間で、客室甲板14を貫通して形成された開口部15を経て、車椅子などを昇降させる装置である。一般のフェリー11の場合、船体の最下階は機関室などであり、その1つ上の階に車両格納階12が配置されている。
フェリー用リフタ10は、フェリー11の車両格納階12の車両甲板(床)16上に壁板17に沿って立設され、上端が車両格納階12の天井(客室階13の客室甲板14の床下)に配置される垂直ガイド18と、垂直ガイド18に対して昇降自在に片持ちされ、かつ車椅子などを搭載可能で、待機時の格納位置が車両格納階12の天井となった昇降台19と、昇降台19に設けられ、昇降モータ(駆動部)M1の駆動力により昇降台19を昇降させる台昇降手段20とを有している。
以下、図1〜図5を参照して、これらの構成を具体的に説明する。
客室甲板14の壁板17付近には、平面視してY1−Y2方向に長い矩形状を有した開口部15が形成されている。客室甲板14の開口部15の各角部には、組み立て解体が自在なチェーン柵21を立設させるための図示しないポール孔が1つずつ形成されている。各ポール22孔には、それぞれチェーン柵21の支柱部を構成する合計4本のポール22の元部が抜き差しされる。隣接するポール22同士は、上中下の3本のチェーン23により着脱自在に連結されている。
また、開口部15は、蓋体24により開閉自在に閉蓋されている。蓋体24は、開口部15のX2側の内壁に1対の軸受を介して軸支された回動軸24aを中心にして、垂直面内で回動自在に設けられている。閉蓋時、蓋体24の上面の高さと客室甲板14の床面の高さとは、互いに一致されている。
客室甲板14の開口部15のX2−Y2側(X2側の端部のY2側)の角部には、その開口部15の下側に、長さ方向がY1−Y2方向に向いた回動ピン25aを中心にして、蓋用電動シリンダ25の本体部分が垂直面内で回動自在に設けられている。回動ピン25aは、蓋体24の下側(裏側)のX2−Y2側の角部に元部が固着された図示しない1対のブラケット間に架け渡されている。
客室甲板14の壁板17付近には、平面視してY1−Y2方向に長い矩形状を有した開口部15が形成されている。客室甲板14の開口部15の各角部には、組み立て解体が自在なチェーン柵21を立設させるための図示しないポール孔が1つずつ形成されている。各ポール22孔には、それぞれチェーン柵21の支柱部を構成する合計4本のポール22の元部が抜き差しされる。隣接するポール22同士は、上中下の3本のチェーン23により着脱自在に連結されている。
また、開口部15は、蓋体24により開閉自在に閉蓋されている。蓋体24は、開口部15のX2側の内壁に1対の軸受を介して軸支された回動軸24aを中心にして、垂直面内で回動自在に設けられている。閉蓋時、蓋体24の上面の高さと客室甲板14の床面の高さとは、互いに一致されている。
客室甲板14の開口部15のX2−Y2側(X2側の端部のY2側)の角部には、その開口部15の下側に、長さ方向がY1−Y2方向に向いた回動ピン25aを中心にして、蓋用電動シリンダ25の本体部分が垂直面内で回動自在に設けられている。回動ピン25aは、蓋体24の下側(裏側)のX2−Y2側の角部に元部が固着された図示しない1対のブラケット間に架け渡されている。
蓋用電動シリンダ25のロッド25bは2段式である。ロッド25bの2段目の部分の先端部が、蓋体24の下側のX2−Y2側の角部に、垂直面内で回動自在に軸支されている。この2段目のロッド部分の軸支構造は、Y1−Y2方向に離間した状態で蓋体24に配設された短尺なブラケットと、両ブラケット間に回動自在に横架され、長さ方向がY1−Y2方向である短尺な回動ピンとを有している。前記回動ピン25aの位置は、蓋体24の回動軸24aの位置に対して、X1方向とZ2方向とにそれぞれ若干離間して配置されている。そのため、蓋用電動シリンダ25を開蓋側に作動させると、2段式のロッド25bの伸長に伴い、蓋用電動シリンダ25が回動ピン25aを中心に起立側に回動し、これとともに蓋体24が回動軸24aを中心にして徐々に起立(上方回動)して行く。そして、最終的には蓋体24が開蓋される(図8)。
垂直ガイド18は、車両格納階12の高さと同じ長さ(Z1−Z2方向の長さ)を有した垂直なI形鋼26と、I形鋼26と同じ長さX1−X2方向に長い多数本の短尺なアングル27を介して、I型鋼26の車両格納階12の室内側の端部に連結された垂直なラック28とを有している。ラック28は、I形鋼26と同じ長さである。I形鋼26は、そのX2方向の端部が車両格納階12の壁板17に固着されている。垂直ガイド18の下端は車両甲板16の上側に固定され、垂直ガイド18の上端は客室甲板14の下側に固定されている。
昇降台19は、垂直ガイド18に昇降自在に片持ちされた台本体29と、台本体29に設けられ、車椅子などの搭載が可能な搭載板30と、台本体29と搭載板30との間に設けられ、車両格納階12の天井付近に昇降台19を配置した状態で、搭載板30を台本体29と車両格納階12の床面との間で昇降させる階間昇降手段31とを有している。
台本体29は、平面視してY1−Y2方向に長い矩形状を有し、かつ高さが低い内部空間を有した中空の枠部材である。台本体29の下部空間には、互いに平行な2本の細長いスロープ板32Aが、台本体29のY2側の端面に形成された出し入れ口29aを通して、Y1−Y2方向に出し入れ自在に収納されている(図13および図15)。
台本体29は、平面視してY1−Y2方向に長い矩形状を有し、かつ高さが低い内部空間を有した中空の枠部材である。台本体29の下部空間には、互いに平行な2本の細長いスロープ板32Aが、台本体29のY2側の端面に形成された出し入れ口29aを通して、Y1−Y2方向に出し入れ自在に収納されている(図13および図15)。
台本体29のX2側の端には、前記台昇降手段20が取り付けられている。台昇降手段20は、台本体29にX1側の下端部が固着されたケーシング32を有している。ケーシング32には、Y1−Y2方向に長い、平面視して矩形状の箱体である。ケーシング32内には、ラック28に噛合した図示しないピニオン33と、ピニオン33が出力軸に固着された昇降モータM1とが、それぞれ所定位置に収納されている。昇降モータM1の出力軸を回転させると、ラック28に噛合した状態でピニオン33が回転する。これにより、台本体29は水平を保ちながら片持ち状態で昇降する。
搭載板30は、台本体29の内側空間より若干小さく、かつ平面視してY1−Y2方向に長い矩形状の鉄板である。搭載板30の格納位置は、台本体29の上部空間である。搭載板30上には、後述する手摺り34が設けられている。階間昇降手段31の非作動時(通常時)には、台本体29の上面の高さと、搭載板30の上面の高さとが揃えられている(一致している)。
搭載板30は、台本体29の内側空間より若干小さく、かつ平面視してY1−Y2方向に長い矩形状の鉄板である。搭載板30の格納位置は、台本体29の上部空間である。搭載板30上には、後述する手摺り34が設けられている。階間昇降手段31の非作動時(通常時)には、台本体29の上面の高さと、搭載板30の上面の高さとが揃えられている(一致している)。
階間昇降手段31は、台本体29のX2側の枠部の長さ方向(Y1−Y2方向)の両端部上にそれぞれ配設された1対の階間用電動シリンダ35と、台本体29のY1側の枠部およびY2側の枠部にそれぞれ形成された内部空間に収納され、かつ両内部空間のX1−X2方向の両端部に配置された軸受によって軸支された1対のアーム操作軸36と、それぞれ連結ピンを介して、対応する階間用電動シリンダ35のロッド35aの先部に垂直面内で回動自在に各元部が回動ピン37aを介して軸支され、各先部が対応するアーム操作軸36のX2側の端部にそれぞれ固着された1対の短尺リンク37と、各元部が対応するアーム操作軸36のX1側の端部とX2側の端部とにそれぞれ固着され、各先部は搭載板30の下側におけるX1側の端部およびX2側の端部の各Y1−Y2方向の中間部付近にそれぞれ垂直面内で回動自在に軸支された2対のリフトアーム38とを有している。
Y1側の階間用電動シリンダ35のロッド35aの先端は、Y1方向に向いている。また、Y2側の階間用電動シリンダ35のロッド35aの先端は、Y2方向に向いている。両リフトアーム38の長さ方向の両端部は、それぞれZ1側に向かって略120°屈曲されている。両リフトアーム38の搭載板30に対する軸支構造としては、Y1−Y2方向に離間した状態で蓋体24に配設された短尺なブラケットと、両ブラケット間に回動自在に横架され、長さ方向がY1−Y2方向となった短尺な回動ピン38aとを有している。
階間昇降手段31による搭載板30の上昇時(押し上げ時)には、両階間用電動シリンダ35を同期作動させて同じ突出速度でロッド35aを徐々に突出させる。これにより、対応する短尺リンク37を介して、各アーム操作軸36が搭載板30の上昇側にそれぞれ回転する。それに伴い、2対のリフトアーム38の先部が徐々に起立側に回動し、搭載板30は水平状態を保ったまま徐々に上昇する。
階間昇降手段31による搭載板30の下降時(引き戻し時)には、両階間用電動シリンダ35を同期作動させて、同じ引き込み速度でロッド35aを徐々に引き込ませる。これにより、対応する短尺リンク37を介して、各アーム操作軸36が搭載板30下降側にそれぞれ回転する。それに伴い、2対のリフトアーム38の先部が徐々に下降し、搭載板30は水平状態を保ったまま徐々に下降する。
階間昇降手段31による搭載板30の下降時(引き戻し時)には、両階間用電動シリンダ35を同期作動させて、同じ引き込み速度でロッド35aを徐々に引き込ませる。これにより、対応する短尺リンク37を介して、各アーム操作軸36が搭載板30下降側にそれぞれ回転する。それに伴い、2対のリフトアーム38の先部が徐々に下降し、搭載板30は水平状態を保ったまま徐々に下降する。
次に、図1〜図3、図5を参照して、搭載板30に搭載された組み立て式の手摺り34を詳細に説明する。
組み立て式の手摺り34は、平面視して矩形状の柵からなり、搭載板30の各角部の上側に立設された合計4本の短尺支柱39を基体としている。このうち、X1側に配置された2本の短尺支柱39の先部間には、手摺り34のX1側の側板を構成する第1の長辺側板40が、Y1−Y2方向に長さ方向を向けた回動ピン40aを中心にして、搭載板30上における伏せ状態と、搭載板30の上面に対して垂直な起立状態との間で起伏自在(垂直面内で回動自在)に横架されている。
組み立て式の手摺り34は、平面視して矩形状の柵からなり、搭載板30の各角部の上側に立設された合計4本の短尺支柱39を基体としている。このうち、X1側に配置された2本の短尺支柱39の先部間には、手摺り34のX1側の側板を構成する第1の長辺側板40が、Y1−Y2方向に長さ方向を向けた回動ピン40aを中心にして、搭載板30上における伏せ状態と、搭載板30の上面に対して垂直な起立状態との間で起伏自在(垂直面内で回動自在)に横架されている。
また、X2側に配置された2本の短尺支柱39の先部間には、手摺り34のX2側の側板を構成する第2の長辺側板41が、Y1−Y2方向に長さ方向を向けた回動ピン41aを中心にして、搭載板30上における伏せ状態と、搭載板30の上面に対して垂直な起立状態との間で起伏自在に横架されている。
第1の長辺側板40および第2の長辺側板41は、ステンレス製のパイプからそれぞれ構成されている。また、搭載板30と両長辺側板40,41との間には、両長辺側板40,41を起立状態で固定するため、図示しない起立ストッパ部が配設されている。両起立ストッパ部は、両長辺側板40,41の下端部に昇降自在に設けられた掛止ピンと、搭載板30のX1−X2側の端部に形成された掛止孔とから構成されている。
第1の長辺側板40および第2の長辺側板41は、ステンレス製のパイプからそれぞれ構成されている。また、搭載板30と両長辺側板40,41との間には、両長辺側板40,41を起立状態で固定するため、図示しない起立ストッパ部が配設されている。両起立ストッパ部は、両長辺側板40,41の下端部に昇降自在に設けられた掛止ピンと、搭載板30のX1−X2側の端部に形成された掛止孔とから構成されている。
第2の長辺側板41のY1側の端部には、手摺り34のY1側の側板を構成する第1の短辺側板42の元部が軸支されている。また、第2の長辺側板41のY2側の端部には、手摺り34のY2側の端部を構成する第2の短辺側板43の元部が軸支されている。両短辺側板42,43の元部は、各長さ方向を、対応する長辺側板40,41の長さ方向に向けた各1対の回動ピン42a,43aを中心にして、それぞれ回動自在に構成されている。
さらに、第1の長辺側板40の長さ方向の両端部には、対応する第1の短辺側板42の先端部、または、第2の短辺側板43の先端部を掛止可能な側板掛止部(フックやチェーンなど)40bが配設されている。実施例1では、手摺り34の折り畳み時、第2の長辺側板41の上に第1の長辺側板40が折り畳まれている(図5)。両長辺側板40,41の高さは、両短辺側板42,43間の最端距離より若干短い。
さらに、第1の長辺側板40の長さ方向の両端部には、対応する第1の短辺側板42の先端部、または、第2の短辺側板43の先端部を掛止可能な側板掛止部(フックやチェーンなど)40bが配設されている。実施例1では、手摺り34の折り畳み時、第2の長辺側板41の上に第1の長辺側板40が折り畳まれている(図5)。両長辺側板40,41の高さは、両短辺側板42,43間の最端距離より若干短い。
手摺り34の組み立て時には、まず乗務員(介助者)が、第1の長辺側板40を垂直面内で略90°回動させることでこれを起立させる。この起立状態は、対応する起立ストッパ部により維持される。具体的には、第1の長辺側板40の掛止ピンを、搭載板30の対応する掛止孔に差し込んで掛止する。次に、乗務員は第2の長辺側板41を起立させ、同じように起立ストッパ部により第2の長辺側板41の起立状態を維持する。すなわち、第2の長辺側板41の掛止ピンを、搭載板30の対応する掛止孔に挿入して掛止する。それから、両短辺側板42,43を、対応する回動ピン42a、43aを中心にして水平面内で略90°回動させ、これらの短辺側板42,43を両長辺側板40,41の端部間にそれぞれ横架させる。両短辺側板42,43の横架状態は、前記フックやチェーンなどを使用する側板掛止部40bにより維持される。こうして、手摺り34の組み立てが終了する。
一方、手摺り34の折り畳み時には、上述した手摺り34の組み立て作業を、反対の順序で行えばよい。
一方、手摺り34の折り畳み時には、上述した手摺り34の組み立て作業を、反対の順序で行えばよい。
次に、図1〜図17を参照して、この発明の実施例1に係るフェリー用リフタ10の使用方法を説明する。
まず、客室甲板14上において、乗務員がチェーン柵21を組み立てる(図5〜図7)。具体的には、開口部15の周囲に形成された4つのポール孔に、それぞれ1本ずつポール22の元部を挿入してこれらを立てる。次に、隣接するポール22間に、上中下の3本のチェーン23をそれぞれ着脱自在に横架する。こうして、客室甲板14の開口部15の周りに、チェーン柵21が組み立てられる。
その後、蓋用電動シリンダ25のロッド25bを徐々に伸長させ、蓋用電動シリンダ25が回動ピン25aを中心に起立側に回動しながら、蓋体24の起立が徐々に行われる。そして、最終的には、蓋体24が開蓋される(図8)。
まず、客室甲板14上において、乗務員がチェーン柵21を組み立てる(図5〜図7)。具体的には、開口部15の周囲に形成された4つのポール孔に、それぞれ1本ずつポール22の元部を挿入してこれらを立てる。次に、隣接するポール22間に、上中下の3本のチェーン23をそれぞれ着脱自在に横架する。こうして、客室甲板14の開口部15の周りに、チェーン柵21が組み立てられる。
その後、蓋用電動シリンダ25のロッド25bを徐々に伸長させ、蓋用電動シリンダ25が回動ピン25aを中心に起立側に回動しながら、蓋体24の起立が徐々に行われる。そして、最終的には、蓋体24が開蓋される(図8)。
次いで、1対の階間用電動シリンダ35を同期作動させ、同じ突出速度で各ロッド35aを徐々に突出させる。これにより、対応する短尺リンク37を介して、各アーム操作軸36が搭載板上昇側にそれぞれ回転する。これに伴い、2対のリフトアーム38の先部が徐々に起立側に回動し、搭載板30は水平を保ったまま徐々に押し上げられる(図9)。その後、搭載板30の上面が客室甲板14の床面と同じ高さになる位置で、その上昇が停止される。
それから、客室甲板14上において、乗務員が、作業を円滑にできるようにチェーン柵21のY1側の各チェーン23を外し、第1の長辺側板40を起立させる。そして、この状態を前記起立ストッパ部により維持する(図10)。次に、乗務員が第2の長辺側板41を起立させ、同じように起立ストッパ部により、この起立状態を維持する。次いで、両短辺側板42,43を、対応する回動ピン42a,43aを中心にして水平面内で略90°回動させる。これにより、両短辺側板42,43が、両長辺側板40,41の端部間にそれぞれ横架される(図11)。両短辺側板42,43の横架状態は、対応する側板掛止部40bにより維持される。こうして、手摺り34が搭載板30上で組み立てられる。
次に、乗務員は、手摺り34のY1側の短辺側板42を開き、搭載板30上に乗り込む(図12)。搭乗後は、側板掛止部40bを介して、Y1側の短辺側板42を閉じるとともに、チェーン柵21のY1側に、外されていた各チェーン23を横架する。
次いで、両階間用電動シリンダ35を同期作動させ、同じ引き込み速度でロッド35aを徐々に引き込ませる。これにより、対応する短尺リンク37を介して、各アーム操作軸36が搭載板30の下降側にそれぞれ回転する。それに伴い、2対のリフトアーム38の先部が次第に下降し、搭載板30は水平状態を保ったまま少しずつ下がる。そして、最終的には、搭載板30が台本体29の上部空間に格納される(図1)。
次いで、両階間用電動シリンダ35を同期作動させ、同じ引き込み速度でロッド35aを徐々に引き込ませる。これにより、対応する短尺リンク37を介して、各アーム操作軸36が搭載板30の下降側にそれぞれ回転する。それに伴い、2対のリフトアーム38の先部が次第に下降し、搭載板30は水平状態を保ったまま少しずつ下がる。そして、最終的には、搭載板30が台本体29の上部空間に格納される(図1)。
続いて、昇降モータM1によりピニオン33を昇降台19の下降側に回転させる。これにより、昇降台19が水平状態を保持しながらピニオン33に沿って下降し、昇降台19が車両甲板16の床面に達する(図1)。
次に、乗務員は、手摺り34のY2側の短辺側板43を開いて昇降台19から降り、1対のスロープ板32Aを、出し入れ口29aを通して、台本体29からY2方向に引き出す(図13)。このように、両スロープ板32Aを使用するのは、搭載板30の上面と車両甲板16の床面との間に、台本体29の厚さ分だけ段差が存在し、これをスムーズに乗り越えるためである。その後、乗務員は、車両甲板16上で待機中の身体障害者などが乗った車椅子を手で押し、両スロープ板32Aを利用してこれを搭載板30の乗り込ませてから、Y2側の短辺側板43を閉じる。このとき、乗務員も搭載板30に再度乗り込む(図14および図15)。
次に、乗務員は、手摺り34のY2側の短辺側板43を開いて昇降台19から降り、1対のスロープ板32Aを、出し入れ口29aを通して、台本体29からY2方向に引き出す(図13)。このように、両スロープ板32Aを使用するのは、搭載板30の上面と車両甲板16の床面との間に、台本体29の厚さ分だけ段差が存在し、これをスムーズに乗り越えるためである。その後、乗務員は、車両甲板16上で待機中の身体障害者などが乗った車椅子を手で押し、両スロープ板32Aを利用してこれを搭載板30の乗り込ませてから、Y2側の短辺側板43を閉じる。このとき、乗務員も搭載板30に再度乗り込む(図14および図15)。
次いで、昇降モータM1によりピニオン33を昇降台19の上昇側に回転させる。これにより、昇降台19が水平状態を保持しながらピニオン33に沿って上昇し、昇降台19が自己の格納位置となる車両格納階12の天井付近に達する(図1)。
その後、両階間用電動シリンダ35をロッド35aの突出側に同期作動させる。これにより、両短尺リンク37、両アーム操作軸36および両リフトアーム38を介して、搭載板30が水平状態を維持したまま徐々に上昇して行く。そして、搭載板30は、最終的に、自己の上面が客室甲板14の床面と同じ高さに達するまで押し上げられる(図2)。
その後、両階間用電動シリンダ35をロッド35aの突出側に同期作動させる。これにより、両短尺リンク37、両アーム操作軸36および両リフトアーム38を介して、搭載板30が水平状態を維持したまま徐々に上昇して行く。そして、搭載板30は、最終的に、自己の上面が客室甲板14の床面と同じ高さに達するまで押し上げられる(図2)。
次に、乗務員は、チェーン柵21のY1側の各チェーン23を外し、手摺り34のY1側の短辺側板42を開く(図17)。そして、車椅子を進行方向に押しながら前進することで、車椅子とともに搭載板30上から客室甲板14の床面に移動する(図16)。このとき、前述したように両階間用電動シリンダ35により、予め搭載板30の上面(車椅子搭乗面)と客室甲板14の床面との高さが合致している。その結果、車椅子に乗った身障者などは、搭載板30から客室甲板14に移動する際、段差を乗り越えたときの振動を感じることなく、安全でかつ安心して昇降台19から客室階13に移ることができる。
昇降台19の格納時には、昇降台19を車両格納階12の天井付近に配置したまま、両階間用電動シリンダ35を同期作動させ、同じ引き込み速度でロッド35aを徐々に引き込ませる。これにより、搭載板30が台本体29の上部空間に格納する(図1)。この状態が、昇降台19の格納状態となる。なお、昇降台19の格納時には、客室甲板14上のチェーン柵21を撤去し、蓋用電動シリンダ25のロッド25bを徐々に引き込ませて、蓋体24を開蓋してもよい。こうすれば、客室階13の有効面積が拡大し、客室階13を広く活用することができる。しかも、客室甲板14上に、フェリー用リフタ10の据え付けを原因とした障害物が無くなり、客室階13のバリアフリー化が促進される。
このように、フェリー11用の車椅子昇降装置として、昇降台19を片持ちするリフタ方式を採用したので、車両格納階12に現出するフェリー用車椅子昇降装置を設置する際のデッドスペースを減らし、両階12,13の有効面積をそれぞれ拡大させることができる。
また、昇降台19を片持ちするリフタ方式の昇降装置を採用したので、従来のエレベータ方式に比べて部品点数の低減を図ることができるとともに、台昇降手段20用の駆動部の小出力化も図れる。これにより、フェリー用リフタ10を低コストで製造することができる。
しかも、車両格納階12の床面において、車椅子などの通行の障害となるフェリー用リフタ10の部品は、壁板17に沿って立設された垂直ガイド18だけにすることができる。これにより、車両格納階12のバリアフリー化を図ることができる。
また、昇降台19を片持ちするリフタ方式の昇降装置を採用したので、従来のエレベータ方式に比べて部品点数の低減を図ることができるとともに、台昇降手段20用の駆動部の小出力化も図れる。これにより、フェリー用リフタ10を低コストで製造することができる。
しかも、車両格納階12の床面において、車椅子などの通行の障害となるフェリー用リフタ10の部品は、壁板17に沿って立設された垂直ガイド18だけにすることができる。これにより、車両格納階12のバリアフリー化を図ることができる。
10 フェリー用リフタ、
11 フェリー、
12 車両格納階、
13 客室階、
15 開口部、
17 壁板、
19 昇降台、
20 台昇降手段、
26 垂直ガイド、
29 台本体、
30 搭載板、
31 階間昇降手段、
34 手摺り、
M1 電動モータ(駆動部)。
11 フェリー、
12 車両格納階、
13 客室階、
15 開口部、
17 壁板、
19 昇降台、
20 台昇降手段、
26 垂直ガイド、
29 台本体、
30 搭載板、
31 階間昇降手段、
34 手摺り、
M1 電動モータ(駆動部)。
Claims (2)
- 車両が格納されるフェリーの車両格納階と、該車両格納階より1つ上の客室階との間で、客室甲板を貫通して形成された開口部を経て、車椅子などを昇降させるフェリー用リフタであって、
前記フェリーの車両格納階の床上に壁板に沿って立設され、上端が前記車両格納階の天井に配置される垂直ガイドと、
該垂直ガイドに対して昇降自在に片持ちされ、かつ前記車椅子などを搭載可能で、待機時の格納位置が車両格納階の天井となった昇降台と、
該昇降台または車両格納階の天井に設けられ、駆動部の駆動力により前記昇降台を昇降させる台昇降手段とを備え、
前記昇降台は、
前記垂直ガイドに昇降自在に片持ちされる台本体と、
該台本体に設けられ、前記車椅子などの搭載が可能な搭載板と、
前記台本体と搭載板との間に設けられ、前記車両格納階の天井付近に昇降台を配置した状態で、前記搭載板を台本体と車両格納階の床面との間で昇降させる階間昇降手段とを有しているフェリー用リフタ。 - 前記昇降台には、高さ方向に伸縮自在な手摺りと、手摺りを伸縮させる伸縮手段とが配設された請求項1に記載のフェリー用リフタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004286342A JP2006095155A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | フェリー用リフタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004286342A JP2006095155A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | フェリー用リフタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006095155A true JP2006095155A (ja) | 2006-04-13 |
Family
ID=36235522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004286342A Pending JP2006095155A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | フェリー用リフタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006095155A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009149433A (ja) * | 2007-12-25 | 2009-07-09 | Moriya Yusoki Kogyo Kk | 船舶用エレベータの設置工法 |
WO2012142711A1 (en) * | 2011-04-21 | 2012-10-26 | Onward Elevator Corporation | Personal lift |
JP2015126795A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-09 | 昭夫 廣江 | 振動付与装置 |
CN111115498A (zh) * | 2019-12-25 | 2020-05-08 | 重庆特斯联智慧科技股份有限公司 | 一种无障碍化智能社区服务装置 |
-
2004
- 2004-09-30 JP JP2004286342A patent/JP2006095155A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009149433A (ja) * | 2007-12-25 | 2009-07-09 | Moriya Yusoki Kogyo Kk | 船舶用エレベータの設置工法 |
WO2012142711A1 (en) * | 2011-04-21 | 2012-10-26 | Onward Elevator Corporation | Personal lift |
JP2015126795A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-09 | 昭夫 廣江 | 振動付与装置 |
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