JP2006094831A - 豆腐用凝固剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩化マグネシウムなどの無機塩系凝固剤の豆乳凝固速度をコントロールし、内相が細かく均質で保水性が良く、かつ風味の優れた豆腐を造ることができる豆腐用凝固剤組成物を提供する。
【解決手段】塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、および塩化カルシウムの内の1種又は2種以上の混合物からなる無機塩系凝固剤を被覆剤で被覆し、得られた被覆物を多価アルコール脂肪酸エステル中に分散させることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は豆腐用凝固剤組成物に関するものである。
従来、豆乳の凝固速度の速い無機塩系凝固剤の凝固速度をコントロールすることにより、内相が細かく均質で保水性が良く、風味の優れた豆腐を造るために、これまでいろいろな方法が提案されてきた。それらは、例えば、塩化マグネシウムとポリグリセリン脂肪酸エステルとジグリセライドとを含有することを特徴とする豆腐用凝固剤(例えば、特許文献1参照)、無機塩系豆腐用凝固剤とポリグリセリン脂肪酸エステルと油脂とを含有することを特徴とする豆腐用凝固剤組成物(例えば、特許文献2参照)、無機金属塩系豆腐用凝固剤と乳化剤と油脂とアスコルビン酸エステルを含有することを特徴とする豆腐用凝固剤組成物(例えば、特許文献3参照)、速効性凝固剤又はそれを主成分とする凝固剤を粉粒のまま不溶性あるいは難溶性の液状物で被覆または液状物に分散させることを特徴とする豆腐用凝固剤(例えば、特許文献4参照)、最大粒子径が50μmである無機塩系凝固剤が水に難溶性の多価アルコールの脂肪族脂肪酸エステル中に分散されていることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物(例えば、特許文献5参照)などである。しかしながら、これらの方法では、十分な効果が得られていないのが実状である。
特開平5−304923号公報 特開平10−57002号公報 特開平10−179072号公報 特公昭56−39177号公報 特開2000−270800号公報
本発明は、従来技術では解決し得なかった塩化マグネシウムなどの無機塩系凝固剤の豆乳凝固速度をコントロールし、内相が細かく均質で保水性が良く、かつ風味の優れた豆腐を造ることができる豆腐用凝固剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題に対して鋭意検討を行った結果、無機塩系凝固剤を被覆剤で被覆した後、多価アルコール脂肪酸エステル中に分散させることにより課題が解決されることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させた。
即ち、本発明は、次の(1)〜(3)から成っている。
(1)塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、および塩化カルシウムの内の1種又は2種以上の混合物からなる無機塩系凝固剤を被覆剤で被覆し、得られた被覆物を多価アルコール脂肪酸エステル中に分散させることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物の製造方法。
(2)無機塩系凝固剤が塩化マグネシウムであることを特徴とする前記(1)に記載の豆腐用凝固剤組成物の製造方法。
(3)被覆剤で被覆された塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、および塩化カルシウムの内の1種又は2種以上の混合物からなる無機塩系凝固剤が多価アルコール脂肪酸エステル中に分散されてなることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物。
本発明になる凝固剤組成物を使用することにより、特別な技術を必要とすることなく、豆乳凝固速度をコントロールし、内相が細かく均質で保水性がよく、かつ風味の優れた豆腐を造ることができる。
本発明は、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、および塩化カルシウムの内の1種又は2種以上の混合物からなる無機塩系凝固剤を被覆剤で被覆し、得られた被覆物を多価アルコール脂肪酸エステル中に分散させることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物に関するものである。
本発明における無機塩系凝固剤としては、例えば、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム及び塩化カルシウムなどが挙げられる。これら無機塩は無水物、結晶水含有物のどちらでもよい。又、これらの無機塩系凝固剤は1種又は2種以上の混合物で用いることができるが、豆腐の風味の点からは塩化マグネシウムの単独使用が好ましい。
本発明における被覆剤としては、例えば澱粉、糖類、寒天、ゼラチン、増粘安定剤などが挙げられ、好ましくは、澱粉、糖類である。
澱粉としては、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、米澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、緑豆澱粉、サゴ澱粉、エンドウ豆澱粉、およびこれらにエステル化処理(例えば、酢酸澱粉など。)、エーテル化処理(例えば、ヒドロキシプロピル澱粉など。)、架橋処理(例えば、リン酸架橋澱粉など。)、酸化処理(例えば、ジアルデヒド澱粉など。)、湿熱処理などの処理を単一でまたは組み合わせて施した加工澱粉などが挙げられ、好ましくはエステル化澱粉である。
エステル化澱粉としては、例えば、酢酸エステル化でん粉、リン酸エステル化でん粉、コハク酸エステル化でん粉、アルケニルコハク酸エステル化でん粉が挙げられ、好ましくはアルケニルコハク酸エステル化でん粉である。
アルケニルコハク酸エステル化でん粉としては、例えば、オクテニルコハク酸エステル化でん粉、デセニルコハク酸エステル化でん粉、ドデセニルコハク酸エステル化でん粉、テトラデセニルコハク酸エステル化でん粉、ヘキサデセニルコハク酸エステル化でん粉、オクタデセニルコハク酸エステル化でん粉が挙げられ、好ましくはオクテニルコハク酸エステル化でん粉またはその塩である。上記オクテニルコハク酸エステル化でん粉は、上市品からも入手可能であり、その例としては、エマルスター30A(製品名;松谷化学工業社製)、ピュリティーガムBE、ピュリティーガム1773、エヌクリーマー46、カプシュール(製品名;ナショナルスターチアンドケミカル社製)、ハイキャップ100(製品名;日本エヌエヌシー社製)などが挙げられる。
糖類としては、例えば、キシロース、ブドウ糖、果糖等の単糖、ショ糖、乳糖、麦芽糖等のオリゴ糖、デキストリン、水飴等のでん粉分解物、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース等のマルトオリゴ糖、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、還元水飴等の糖アルコール、サイクロデキストリンなどが挙げられる。
増粘安定剤としては、例えば、アラビアガム、アルギン酸及び/又はその塩、カシアガム、ガティガム、カラギナン、カラヤガム、キサンタンガム、キチン、キトサン、グアーガム、サイリウムシードガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、デキストラン、トラガントガム、ファーセレラン、プルラン、ペクチン等が挙げられる。
上記被覆剤を用いて無機塩系凝固剤を被覆する方法に制限は無く、例えば水に無機塩系凝固剤と該被覆剤とを加えて溶解し、得られた水溶液を噴霧乾燥する方法、流動層造粒乾燥機などを用いて無機塩系凝固剤を流動状態とし、そこに該被覆剤の水溶液を噴霧し、被覆或いは造粒する方法、あるいは撹拌式混合・造粒機などを用いて無機塩系凝固剤に該被覆剤の水溶液を添加し、混合・分散させる方法など自体公知の方法にて行ってよい。その際、無機塩系凝固剤100質量部に対して該被覆剤約2〜15質量部が使用されるのが好ましい。
上記例示した方法の内、好ましくは噴霧乾燥による製造方法である。その製法の概略は以下の通りである。即ち、約50〜80℃、好ましくは約60〜70℃に加温した精製水に無機塩系凝固剤、被覆剤を加えて溶解する。得られた溶液を、例えば回転円盤式噴霧乾燥装置に供給し、例えば回転数10000rpm、熱風入口温度150〜270℃、排気温度70〜130℃の条件下で噴霧乾燥する。本発明で使用される噴霧乾燥装置に特に制限は無く、噴射式噴霧乾燥装置または回転円盤式噴霧乾燥装置など、自体公知の装置を使用することができる。乾燥物はサイクロンで捕集され、被覆物(被覆された無機塩系凝固剤)が得られる。また、該溶液を例えばドラム乾燥、ベルト乾燥、真空乾燥あるいは真空凍結乾燥などにより乾燥し、その後乾燥したものを粉砕するなどして製造することもできる。
上記する被覆された無機塩系凝固剤を分散させるための多価アルコールの脂肪酸エステルとしては、例えば、グリセリンと脂肪酸のエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、などが挙げられ、好ましくは、グリセリンと脂肪酸のエステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルから選ばれる1種あるいは2種以上の混合物である。
グリセリンと脂肪酸のエステルとしては、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド(油脂)が挙げられる。モノ・ジグリセライドは、グリセリンと脂肪酸とのエステル化反応あるいはグリセリンと油脂とのエステル交換反応により製造される。また、モノ・ジグリセライドを分子蒸留、分別結晶あるいはクロマトグラフ等で分離濃縮し、高純度モノグリセライドとしたものであっても良い。それらの構成脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸などから選ばれる1種あるいは2種以上の混合物が挙げられ、好ましくはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、オレイン酸から選ばれる1種あるいは2種以上の混合物である。
トリグリセライド(油脂)としては、例えば、食用可能なトリグリセライドであれば特に制限はなく、例えば大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ヒマワリ油、米糠油、コーン油、椰子油、パーム油、パーム核油、落花生油、オリーブ油、ハイオレイック菜種油、ハイオレイックサフラワー油、ハイオレイックコーン油、ハイオレイックヒマワリ油等の植物油脂や牛脂、ラード、魚油、乳脂等の動物油脂、さらにこれら動植物油脂を分別、水素添加、エステル交換したもの、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)等が挙げられ、好ましくは大豆油、菜種油、コーン油、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)等である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと脂肪酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応等自体公知の方法で製造される。上記ポリグリセリンは、通常グリセリンまたはグリシドールあるいはエピクロルヒドリン等を加熱し、重縮合反応させて得られる重合度の異なるポリグリセリンの混合物である。本発明で用いられるポリグリセリンとしては平均重合度が約2〜10程度のもの、例えば、具体的にはジグリセリン(平均重合度2)、トリグリセリン(平均重合度3)、テトラグリセリン(平均重合度4)、ヘキサグリセリン(平均重合度6)、オクタグリセリン(平均重合度8)またはデカグリセリン(平均重合度10)などが挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸などから選ばれる1種あるいは2種以上の混合物が挙げられ、好ましくはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、オレイン酸から選ばれる1種あるいは2種以上の混合物である。
プロピレングリコール脂肪酸エステルは、プロピレングリコールと脂肪酸のエステル化生成物であり、エステル化反応自体公知の方法で製造される。該エステルはモノエステルであってもジエステルであってもよいし、あるいはそれらの混合物であってもよいが、好ましくはジエステルである。
ソルビタン脂肪酸エステルは、ソルビトールまたはソルビタンと脂肪酸のエステル化生成物であり、エステル化自体は公知の方法で製造される。
プロピレングリコール脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸などから選ばれる1種あるいは2種以上の混合物が挙げられ、好ましくはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸から選ばれる1種あるいは2種以上の混合物である。
ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルは、ポリグリセリンと縮合リシノール酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応等自体公知の方法で製造される。該ポリグリセリンとしては平均重合度が2〜15程度のものが挙げられ、好ましくは平均重合度が3〜10程度のもの、さらに好ましくはトリグリセリン、テトラグリセリン及びヘキサグリセリンなどである。縮合リシノール酸はリシノール酸を加熱し、重縮合反応させて得られる混合物である。該縮合リシノール酸としては平均重合度が2〜10程度のものが挙げられ、好ましくは平均重合度が3〜6程度のものである。ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルとしては、例えば、ポエムPR−100(製品名;理研ビタミン社製)、ポエムPR−300(製品名;理研ビタミン社製)、SYグリスターCR−310(製品名;阪本薬品工業社製)、SYグリスターCR−500(製品名;阪本薬品工業社製)、サンソフト818SK(製品名;太陽化学社製)などが商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
本発明における被覆剤で被覆した無機塩系凝固剤を多価アルコール脂肪酸エステル中に分散させる装置としては、特に限定されず、例えば、攪拌機、加熱用ジャケット、ジャマ板などを備えた通常の攪拌混合槽を用いることができる。装備する攪拌機としては、プロペラ攪拌機、T.Kミキサー(特殊機化工業社製)、クリアミックス(エムテクニック社製)などが挙げられ、好ましくは、クリアミックスである。このようにして得られるものをさらに、湿式粉砕機などを用いて微粉砕するのが好ましい。湿式粉砕機は、粉砕室内に充填されたガラスビーズ、ジルコニアビーズ等を分散メディアとして被粉砕物スラリーを微粉砕するものであり、例えばサンドミル(新東工業社製)、ビーズミル(ファインテック社製)或いはダイノーミル(スイスWAB社製)などを好ましく使用することができる。
本発明になる豆腐用凝固剤組成物中の無機塩類系凝固剤の粒子径は最大粒子径が50μm以下であり、好ましくは40μm以下、更に好ましくは30μm以下である。
本発明になる豆腐用凝固剤組成物100質量%中の無機塩系凝固剤の含有量は、無水物換算で、5〜70質量%であり、好ましくは10〜50質量%である。含有量が70質量%以上だと組成物の調整が困難になり、5質量%に満たないと豆乳に対する凝固剤組成物の使用量が多くなり、経済性に劣ると共に豆腐の物性や風味にも好ましくない影響が出る。
本発明になる豆腐用凝固剤組成物の豆乳に対する添加量は、無機塩系凝固剤を通常豆乳に使用する量、すなわち、無機塩系凝固剤(無水物換算)として0.05〜0.5質量%であるのが好ましい。
以下に本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[試験例1]プロピレングリコール脂肪酸エステル(試作品1)の作製
攪拌機、温度計、ガス吹き込み管及び水分離器を取り付けた20L反応缶に、プロピレングリコール2700g、及びカプリン酸、ラウリン酸からなる混合脂肪酸(C10:C12=60:40質量%)12300gを仕込み、窒素ガス気流中、160〜220℃で、生成水を系外へ除去しながら6時間エステル化反応を行わせ、反応終了後、液温を235℃まで昇温し、減圧下(約3KPa)で脱酸処理し、酸価を8以下にした。得られた反応液を遠心式分子蒸留機に供給し、140〜190℃、80Paの真空条件で、残留する脂肪酸、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステルを除去し、さらに210℃、30Paの条件で蒸留し、留分としてプロピレングリコール脂肪酸エステル(試作品1)約3300gを得た。該留分の酸価は0.6で、プロピレングリコールジ脂肪酸エステルを約95%以上含有していた。
[実施例1]
60〜70℃に加温した水道水2kgにデキストリン(商品名:クラスターデキストリン:江崎グリコ社製)200gを加え溶解後、塩化マグネシウム(商品名:ホワイトにがり:鳴門塩業社製)3kgを溶解し、スプレードライヤー原液とした。この原液を実験用小型噴霧乾燥機(型式:L-8i型:大河原化工機社製)を使用して、入口温度180℃、排風温度80〜90℃にて噴霧乾燥し、約2.8kgの塩化マグネシウムの被覆粉末を得た。この被覆粉末1.5kgとプロピレングリコール脂肪酸エステル(試作品1)3.3kg、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:サンソフト818DG:太陽化学社製)200gを混合し、品温70〜80℃でT.Kミキサー(特殊機化工業社製)を用いて10000rpmで10分攪拌混合し、無機塩系凝固剤の平均粒子径30μmの豆腐用凝固剤組成物約4.5kgを得た。
[実施例2]
60〜70℃に加温した水道水2kgに化工澱粉(商品名:ハイキャップ100:日本エヌエスシー社製)200gを充分に溶解後、塩化マグネシウム(商品名:ホワイトにがり:鳴門塩業社製)3kgを溶解し、スプレードライヤー原液とした。この原液を実験用小型噴霧乾燥機(型式:L-8i型:大河原化工機社製)を使用して、入口温度180℃、排風温度80〜90℃にて噴霧乾燥し、約2.8kgの塩化マグネシウムの被覆粉末を得た。この被覆粉末1.5kgとプロピレングリコール脂肪酸エステル(試作品1)3.3kg、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR−300:理研ビタミン社製)200gを混合し、小型湿式粉砕機(型式:ダイノーミル:スイスWAB社製)を使用し、流量80g/分、品温30〜50℃にて湿式粉砕を行い、無機塩系凝固剤の平均粒子径18μmの豆腐用凝固剤組成物約4.5kgを得た。
[実施例3]
実施例2において、化工澱粉に替えてデキストリン(商品名:パインデックス#2:松谷化学社製)を使用し、以下実施例2と同様の操作を行い、無機塩系凝固剤の平均粒子径20μmの豆腐用凝固剤組成物を得た。
[比較例1]
60〜70℃に加温した水道水2kgに塩化マグネシウム(商品名:ホワイトにがり:鳴門塩業社製)3kgを溶解し、スプレードライヤー原液とした。この原液を実験用小型噴霧乾燥機(型式:L-8i型:大河原化工機社製)を使用して、入口温度180℃、排風温度80〜90℃にて噴霧乾燥し、約2.5kgの塩化マグネシウム粉末を得た。この粉末1.5kgを用いて、以下、実施例1と同様の操作を行い、平均粒子径115μmの豆腐用凝固剤組成物約4.5kgを得た。
[豆腐用凝固剤組成物の粒度分布の測定方法]
実施例1、2及び3、並びに比較例1で得た豆腐用凝固剤組成物をそれぞれ0.2g、菜種白絞油(豊年製油社製)200gに均一に分散させ、レーザー回折粒度分布測定器(型式:LA−910;堀場製作所社製)により測定した。
[豆腐の作製と評価]
豆乳(Brix.12)13Lに、上記実施例1〜3及び比較例1で得た豆腐用凝固剤組成物を、塩化マグネシウム(6水塩)換算で39g添加し、ミクロンミキサー(型式:MCR−1、サトウ社製)の攪拌圧力0.07MPaで攪拌し、型箱に豆乳が充填されてから凝固が始まるまでの時間を計測し、凝固開始時間として記録した。また、得られた豆腐の内相および食感の評価を表1に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い、評点の平均点を求め、以下の基準にしたがって記号化した。結果を表2に示す。
◎:極めて良好 平均点3.5以上
○:良好 平均点2.5〜3.4
△:やや悪い 平均点1.5〜2.4
×:悪い 平均点1.4以下
Figure 2006094831
Figure 2006094831
本発明である実施例1〜3は緩やかな凝固であると共に豆腐についても内相、食感共優れている。
本発明になる豆腐用凝固剤組成物は、絹ごし豆腐、ソフト豆腐、木綿豆腐、焼き豆腐、油揚げ及び厚揚げなどの製造に用いることができる。

Claims (3)

  1. 塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、および塩化カルシウムの内の1種又は2種以上の混合物からなる無機塩系凝固剤を被覆剤で被覆し、得られた被覆物を多価アルコール脂肪酸エステル中に分散させることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物の製造方法。
  2. 無機塩系凝固剤が塩化マグネシウムであることを特徴とする請求項1に記載の豆腐用凝固剤組成物の製造方法。
  3. 被覆剤で被覆された塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、および塩化カルシウムの内の1種又は2種以上の混合物からなる無機塩系凝固剤が多価アルコール脂肪酸エステル中に分散されてなることを特徴とする豆腐用凝固剤組成物。
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